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2019年5月27日月曜日

中韓震撼…狙い撃ち! トランプ政権「為替報復関税」で不透明な為替介入“逃げ道”ふさぐ―【私の論評】為替報復関税はまともな国同士では有り得ないが、米中冷戦で使われる可能性は否定できない(゚д゚)!

中韓震撼…狙い撃ち! トランプ政権「為替報復関税」で不透明な為替介入“逃げ道”ふさぐ

人民元も米国の標的になりそうだ

新たなトランプ砲となるか。米商務省は、自国通貨を割安にする国からの輸入品に対し、相殺関税をかけるというルール改正案を発表した。中央銀行の金融政策による影響は含まないため日本が対象となる可能性は低いが、不透明な為替介入を指摘されているうえ、自国通貨が急落している中国と韓国は格好の標的となりそうだ。

 改正案は、自国通貨を割安にすることを輸出国側による補助金と見なし、関税で対抗するという仕組み。割安かどうかは米財務省が判定するとしている。貿易赤字を減らしたいトランプ政権は、中国製品への関税引き上げを行っているが、通貨安で関税引き上げ効果を打ち消すという中国側の逃げ道をふさぐ狙いがうかがえる。

 米財務省は半年ごとに主要な貿易相手の通貨政策を分析した外国為替報告書を発表している。自国通貨を安値に誘導している「為替操作国」に相殺関税を課す仕組みはすでにあるが、基準が厳しく、最近は認定された国はない。

 2018年10月発表の報告書では、日本、中国、ドイツ、韓国、インド、スイスを監視対象国と指定していることから、日本も狙ったとの報道もあるが、日本は旧民主党政権時代を最後に為替介入を行っておらず、日銀の金融緩和で円高が修正されたというのが実態だ。最近の為替動向も、米中貿易戦争を受けて、やや円高方向で推移している。

 一方、人民元は対ドルで約4カ月ぶり安値をつけているが、市場の見方は「中国当局は通貨下落を積極的に止めようとはしていない」(為替ストラテジスト)。韓国のウォンに至っては、約2年4カ月ぶりの安値水準が続いている。

 前出の米財務省の報告書で、不透明な為替介入をヤリ玉に挙げられる常連の中韓両国だが、どうするのか。

【私の論評】為替報復関税はまともな国同士では有り得ないが、米中冷戦で使われる可能性は否定できない(゚д゚)!

為替報告関税というと、為替条項のことを連想します。為替条項とは、貿易相手国・地域が輸出競争力の向上を狙い、為替介入などを通じて自国通貨を下落させようとするのを禁止する条項のことです。

米国はカナダ、メキシコと昨秋に改定・署名した北米自由貿易協定(NAFTA)の新協定に盛り込みました。ムニューシン米財務長官は「どんな貿易協定にも為替に関する条項を導入したい」と、繰り返し発言しています。無論日米の貿易協定にも盛り込みたいようです。

ムニューシン米財務長官

日米間の貿易協議が始まっています。まず4月中旬に茂木敏充経済再生担当相とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表が初会合を開き、農産物と自動車を含む物品貿易から議論を開始し、適切な時期にサービス分野も話し合うことで合意しました。

その後、麻生太郎財務相とムニューシン米財務長官が25日に会談。米国が導入を求めている為替条項については、財務相同士で協議することになりました。

以下、今後のドル円相場に与える影響について、考えてみたいです。

まず米国が導入を望んでいる為替条項については、交渉相手がそれを求めてきている以上、議論すること自体を拒むのは難しいです。日米両国が為替条項導入の是非について話し合っている間、相手の了解が無い為替介入は互いにできなくなりそうです。

為替条項への懸念は杞憂

ただ、冒頭の記事にもあるように、日本は為替介入の実績を毎月公表しており、2011年11月に実施したドル買い/円売りを最後に7年半も介入を封印しています。

現在、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に参加している主要国間では、「為替介入を実施する前には相手国に通知の上、可能な限り合意を得る」との紳士協定が存在しており、今後の日米交渉で為替条項が導入されたとしても、介入に際して守るべき国際的な規範は今とあまり変わらないです。

現在ドル円が取引されている110円前後の水準は、かつて日米両国が協調して最後のドル売り介入を行った140円台半ばや、ドル買い介入を行った70円台後半とかけ離れています。為替介入の是非が喫緊のテーマではない現下の局面で為替条項が導入されても、自然体の需給で決まるドル円の自由な上下動が束縛されることはないでしょう。

実際、日本より先に米国との協議に臨み、為替条項に相当する合意文や条文の導入を強いられた韓国、メキシコ、カナダの先例をみると、交渉期間中も、合意成立後も、当該国通貨の対ドルレートは市場メカニズムに委ねられて柔軟に動く日々が続いており、通貨安方向への動きが制限されたような痕跡は認められないです。

なぜなら、米国がこれまで上記3カ国と合意した為替条項は、人為的な介入による通貨安誘導の自粛を求めているだけで、「市場が決める為替レート」を双方が受け入れることをむしろ推奨しており、相場が動く方向や水準をコントロールすることを目的にしていないからです。

事実、米国がメキシコ、カナダと合意した新貿易協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」に盛り込まれた為替条項の条文をみると、米国だけが都合よく相手の通貨安誘導を一方的に封じることが出来るような仕組みにはなっていません。双方に同等の情報開示や介入の自粛が義務付けられており、当然の話ですが、為替条項を導入すると米国も人為的なドル安誘導はできなくなります。

2018年11月30日 USMCA

同条項では、当事国間で通貨安誘導の疑惑が生じた場合の紛争解決の制度も定めているが、対象になるのはあくまでも為替需給の人為的な操作です。

国内向けに実施される財政・金融政策は対象になっておらず、仮に需給操作の疑いが浮上しても30日以内に協議して60日以内に解決しない場合は、国際通貨基金(IMF)に調査を頼む手順になっています。嫌疑だけで制裁が発動できる訳ではありません。

米国が日本に対して求める為替条項に金融政策が含まれる可能性を懸念する声もありますが、杞憂に終わることでしょう。もし互いの金融政策に対する干渉が可能と解釈されるような条文を挿入した場合には、将来どこかで米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げに踏み切った際、日本が「ドル安誘導」と非難して自粛を求めることも可能になります。

政治の口先介入効果は限定的

日米双方とも、自国の金融政策の自由度を縛るような条文は望まないと思われます。実際、ムニューシン財務長官は日本に求める為替条項も、USMCAとほぼ同じだと言っています。もし日本が条項を受け入れたとしても、すぐに強烈な円高ショックが走ったり、政府・日銀の国内政策が制約されたりする可能性は低いです。

為替条項の導入を求める米国政府やトランプ大統領はドル安を強く望んでおり、市場が米国の意向を忖度(そんたく)した場合には、円高/ドル安が進行するとの見方もあります。ただ、そのような発送は、昭和の時代から平成中頃までのものだと思います。

国境をまたぐ自由な資本移動に為替変動を委ねる制度を45年以上も維持した上、市場参加者の多様性と取引規模が増大し続けている近年のドル円市場においては、政府要人が自らの希望を口頭や文書で伝えるだけでは、為替レートに一時的なノイズを混入させることしかできないです。為替相場の基調的な方向感や水準を自在に操ることは、いかなる権力者でも不可能です。

過去の日本では、いくら為替介入を大々的に行ったとしても、恒常的に金融引き締め政策をやっていたのですから、円高・デフレになるのが当たり前で為替介入は一時的な効果しかなかったのです。実際私達は過去には、恒常的に円安になったのを見た試しがありません。

そうして、これは先進国同士では特にあてはまるものです。かろうじて韓国もあてはまるでしょう。さすがに、文在寅氏でもそれを自在に操ることは不可能でしょう。それは、習近平も同じでしょう。

そもそも、このブログにも掲載したように、通貨戦争などという考えは幻想です。中国が何が何でも、人民元安を実現するために、市場からドルを買い続けたり、あるいはどこまでも、金融緩和をし続けた場合どうなるでしょうか、行き着く先はハイパーインフレです。

そうなってしまえば、国内の経済が混乱するので、どの国でも不当に自国通貨を安くし続けることなどできません。

ただし、中国という国は、常識のあてはまる国ではありません。普通の国なら、ハイパーインフレになっても為替操作をするなどということはなく、適当なところで収束するはずですが、中国の場合だと国民が騒ぎだしたとしても、それを人民解放軍で弾圧して、為替操作を実行できます。

ただし、中国でさえ、そのようなやり方をしても、いずれは限界がくるはずです。そのため、為替操作は比較的短期間しかできないのです。これは、まともな国なら、急激な為替の変動を避けて、ソフトランディングさせるために用いるものです。一つの国が、長期にわたって為替操作をして自国を有利に導き続けるなどということはできません。

そんなことはわかりきっています。だからこそ、為替条項とか、為替操作の話はあまり人気がないのかもしれません。

ただひとついえるのは、今回の米中経済冷戦では、為替報復関税もあり得るかもしれいないということです。

皆さんもご存知のように、健常の日米対立は、関税による貿易戦争などの次元を超えて、米中の覇権争いの経済冷戦となっています。もはや、貿易赤字がどうのこうのという次元ではありません。


現状の報復関税だけでは、あまり効き目がなければ、米国は為替報復関税を発動する可能性は十分あると思います。

たとえ、短期間であっても中国が明らかに為替操作をしていることが、明白になった場合は、米国は為替報復関税を発動するでしょう。

それに対応して、中国も報復関税を米国にかけて対抗するということも十分あるでしょう。ただ、いずれにしても、中国は米国からの輸入が、米国が中国から輸入する物品よりはるかに小さいですし、さらには米国が中国から輸入する物品は中国からでないと輸入できないものはなく、すべて他国からの輸入で代替できるので、これは、いずれに転んでも、中国には不利です。

米国としては、現状の関税では中国を弱らせるには不十分と考えれば、次の段階では為替報復関税も実施し、さらには金融制裁も実行するでしょう。この冷戦は、中国が体制を変えるか、中国が経済的に疲弊して他国に対して影響力を行使できなくなるまで続きます。

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2017年10月19日木曜日

「もっと経済制裁が強化されたら嬉しい」北朝鮮庶民から意外な声―【私の論評】北朝鮮制裁は富裕層を狙い撃ちせよ(゚д゚)!


金正恩
北朝鮮に対する国際社会の制裁圧力は、じわじわとその効果を表している。北朝鮮国内からはガソリンや食料価格の上昇が伝えられており、庶民の生活が心配される段階に入りつつある。

現在の北朝鮮の食糧事情は、かつてに比べ大幅に改善されている。ただ、国民経済のなし崩し的な資本主義化が進行し、貧富の格差が広がっている今、貧困層は食べ物などの価格がわずかに上昇しただけでも大きな影響を受ける。

(参考記事:コンドーム着用はゼロ…「売春」と「薬物」で破滅する北朝鮮の女性たち

地方では餓死者発生の噂も出ており、1990年代の大飢饉「苦難の行軍」の再発を懸念する声も出始めた。

(参考記事:「街は生気を失い、人々はゾンビのように徘徊した」…北朝鮮「大量餓死」の記憶

しかしその一方、北朝鮮国内の一部から、これとはまったく異なる反応が出ているもようだ。

中国は今年8月、安保理制裁決議2371号に基づき、北朝鮮産の石炭などの輸入を完全に禁止するとの通告を出した。これが北朝鮮庶民を大喜びさせている。その理由を米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えた。

平安北道(ピョンアンブクト)新義州(シニジュ)の情報筋によると、制裁で契約が解除され中国に輸出できなくなった石炭が炭鉱地帯に山積みになっている。無煙炭は、政府、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)、国家保衛省(秘密警察)系の外貨稼ぎ機関などが独占していたが、輸出ができなくなったため、採掘権を一般の貿易会社にも与えるようになった。

石炭の価格は今年の初めごろまで1トンあたり90ドル(約1万円)だったが、今では17ドル(約1900円)にまで暴落。それでも中国の業者からは声がかからないため、外貨稼ぎ機関はほとんど中国から撤収したという。

こんな状況に「制裁さまさま」だと大喜びしているのが、北朝鮮の一般庶民だ。例年なら越冬準備に入る今頃は石炭価格が上がるが、今年は行き場を失った石炭が国内で大量に流通しているため、価格が暴落している。

ヌクヌクと冬を越せそうだと喜ぶ庶民は「制裁がもっと強化されたらいいのに」と喜んでいるという。北朝鮮当局がいかに人民の暮らしを犠牲にして飢餓輸出を行っていたかのあらわれだろう。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)の庶民も、石炭価格の暴落で温かく冬を越せそうだと喜んでいると現地の情報筋が伝えた。こちらでは1トン250元(約4250円)から150元(約2550円)に暴落した。また、それに合わせて薪の価格も下落した。

昨年12月に中国当局が北朝鮮からの海産物の輸入を一時的に停止させた時には、北朝鮮の国内市場に大量のサケ、マス、カレイなど普段なら手が届かない高級魚が安値で入荷し、庶民の胃袋を大いに満足させた。同様の現象は、中国当局が北朝鮮産海産物の輸入を完全禁止した今年8月にも起きたと情報筋は伝えた。

このような状況に対して、庶民は「朝鮮労働党より、国際社会の制裁が人民の暮らしを助けてくれている」と喜ぶという皮肉な状況に陥っている。

(参考記事:「米軍が金正恩を爆撃してくれれば」北朝鮮庶民の毒舌が止まらない

【私の論評】北朝鮮制裁は富裕層を狙い撃ちせよ(゚д゚)!

北朝鮮に対する経済制裁はそれなりに成果をあげているようです。そうして、上の記事にあるように、中国が北朝鮮産の石炭を輸入しなくなってから、北朝鮮国内で石炭が安くなり、庶民にとっては良い結果も招いているようです。

このような経済制裁はかえって北朝鮮の一般庶民には幸いしているようです。北朝鮮は中国に石炭などの地下資源を売り、その代金で石油や食料、それに核やミサイルの開発に必要な物資を調達しています。この制裁は、ボディーブローのように北朝鮮に対して徐々に効いてくることでしょう。

次に、中国が食料の輸出を止めると北朝鮮は本当に困窮するのでしょうか。ブログ冒頭の記事では、「現在の北朝鮮の食糧事情は、かつてに比べ大幅に改善されている」としています。全くその通りです。

これについては、以下の記事を参照していただくと良くわかります。
統計データから見えてくる北朝鮮の意外な食料事情
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、FAO(国連食糧農業機関)などのデーターからこの記事では、以下のような結論を出しています。
FAOデータを基に考えると、北朝鮮の食料事情は次のようになる。 
(1)1人当たりの穀物供給量は220キログラム程度であり、それほど豊かではないが飢餓に苦しむレベルでもない。穀物を腹いっぱい食べることはできるが、飼料がないから肉はほとんど食べられない。牛乳もたまにしか飲めない。 
(2)ソ連が崩壊するまでは、農産物の輸出が可能な状況にあった。食料に困るようになったのはソ連が崩壊してからである。現在の状況は1990年代よりも良いが、食料をほとんど輸出していないことから、ソ連崩壊以前の状態には戻っていない。 
(3)北朝鮮は食料をほぼ自給している。人々は貧しい食事に慣れていると思われるから、禁輸による兵糧攻めを行っても、政権に大きな打撃を与えることはできないだろう。
北朝鮮では、穀物などは何とか自給自足できているようです。だから、兵糧攻めはできないということです。

しかし、確かに一般庶民に対しては兵糧攻めができないものの、様々な食料の輸出を止めれば、金一族をはじめ、北朝鮮のいわゆる幹部や富裕層に対しては兵糧攻め等ができるかもしれません。

食料でも、贅沢なものたとえば、肉、牛乳など、あるいは他の高級食材・飲料などを禁輸すれば、北朝鮮の富裕層には打撃でしょう。酒や、清涼飲料数その他必需品と思われるようもの以外を禁輸すれば富裕層にとっては打撃です。

吉林省長春市の北朝鮮レストラン
石油をある程度禁輸すれば、一般庶民は、石炭で暖を取れるのであまり不便や不自由を感じないですが、富裕層は暖房などの設備を石油から石炭に変えなくてはならなくなります。これはとても不便なことなので、石炭を燃料とするためには、人を雇わなければならなくなります。そうなると、北朝鮮の一般人民の雇用が増えることになります。

そうして、石油が値上がりすれば、富裕層は自家用車を動かすことができなくなりますが、自家用車を持たない庶民にとってはあまり影響はありません。ただし、バスなど庶民の使う交通機関にまで影響が及ぶまでにはしないようにすべきです。

このようにして、庶民にとっては、あまり影響のないように、北朝鮮の生活水準を落としていけば、庶民にとってさほど影響がないものの、富裕層には影響がでるような禁輸をどんどん実行していくべきです。

北朝鮮の一般住民は、慢性的な食糧難に苦しんでいますが、一方、平壌の富裕層は、一般住民とは別世界の住民のように、各種娯楽施設を楽しみ豪華な生活をしています。なかには、わずか一時間に一般労働者の平均賃金の25倍もの大金を払って、スポーツを楽しむ女性も少なくないです。

北朝鮮のプールでくつろぐ女性
金正恩体制になって新しくオープンした文殊(ムンス)ウォーターランドやクムヌン体育館を、北朝鮮当局は『人民のための体育文化施設が素晴らしく出来上がった』と大々的に宣伝しましたが、内実は富裕層のためのものに過ぎないです。文殊ウォーターパークも入場料が高く、とても一般住民が気軽に行ける遊び場ではありません。

これはいわば富裕層御用達のスポーツクラブのようなものです。スポーツクラブで1時間に7ユーロを支払い、高級レストランやカフェで、その数倍の金額を支払って優雅な時間を過ごします。その財力は、今の北朝鮮の経済事情から見ると想像以上です。
富裕層の女性たちが、スカッシュ1時間で支払う7ユーロは、北朝鮮の一般労動者の平均賃金(3000ウォン)の25倍。コメ価格に換算すると15キロ(1キロ=5000ウォン)だ。
北朝鮮の屋内プール
彼女たちの多くは、朝鮮労働党高級幹部や外貨獲得の貿易会社社長など、羽振りのいい会社の妻たちです。また、大規模な貿易や商売で一発当てたトンジュ(金主)と呼ばれる新興富裕層も多いです。平壌の中区域や牡丹峰区域の高層アパートなどで豪華な生活をしてます。

夕焼け空に映える平壌市中区域万寿台地区・倉田通りの近代的な高層マンション群
このような生活をしている、富裕層が中国などの禁輸措置により、北朝鮮の一般庶民と同じような生活をしいられたら、どうなるでしょうか。とても耐えられないと思います。

北朝鮮の富裕層は、国際社会による経済制裁下においても、不自由のない生活を維持していると伝えられています。とくに、金正恩党委員長との距離が近ければ近いほど、その傾向は顕著のようです。

2013年に開設された北朝鮮のゲームセンター
とはいえ、いくら金持ちであると言っても、そうした人々が海外で目立つようなことはほとんどありませんでした。サイトで検索してみても、北朝鮮の富裕層の生活ぶりはほとんどでてきません。たまに彼らが海外に出ることはあっても、その動きが北朝鮮ウォッチャーに伝わるのは、彼らが帰国したずっと後のことであるケースがほとんどでした。

ところが最近、北朝鮮富裕層の子供たちと思われる若者のグループが、中国の地方都市で優雅な暮らしを送る姿がリアルタイムで補足されるようになりました。それも数人とか十数人ではなく、200人もの若者たちが中国へ出てきているもようなのです。

米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)は北朝鮮と国境を接する中国・丹東市在住の朝鮮族の情報筋の話として、次のように伝えています。
今年の3月初め頃から、瀋陽にある北朝鮮領事館の近辺と丹東の高級住宅街で北朝鮮の若者をよく見かけるようになった。中国が北朝鮮への経済制裁を強化しているにも関わらず、彼らは現金を湯水のように使い、地元で自然と注目を集めるようになった。
情報筋によれば、丹東にいる若者たちが暮らすのは、最近開発された商業施設と一体型の高級マンションで、建物1階にある彼らのオフィスは70坪もあります。中国のちょっとした金持ちでもなかなか手の出ない物件だというのですが、別の見方もあります。中国の複数の不動産サイトによると、このマンションの3LDKの1ヶ月の家賃は1600元(約2万7000円)前後で、市内中心部に比べるとかなりお手頃です。

また瀋陽市在住の情報筋によれば、
北朝鮮領事館の周辺には10代後半から30代半ばに見える北朝鮮の男女が百人ほども固まって暮らしている。今年の初めまでは10人ほどだったのが、6月初めから急に人数が増えた。皆が洗練されたスーツ姿で、普通の北朝鮮の人々とはかなり違って見える」と言います。
一方、中国に派遣されている北朝鮮のある駐在員はRFAに対し、「今年の6月から瀋陽と丹東に出てきた若者たちは、中央の最高位クラスの幹部の子供たちだ。瀋陽と丹東に合わせて200人ほどがいるようだ」と説明したといいます。

これに関しては、「米国の攻撃に備えた避難か」という見方もありますが、私自身はそれだけではないと、思います。

これは、そろそろ富裕層に制裁の影響がでてきたという兆候でもあると考えられます。特に貿易などで富を手に入れた、富裕層が今後北朝鮮では今までの生活水準は維持していけないと考えて、子どもたちを避難させ、その後に自分たちも避難しようと考えているのではないかとも推測されます。

そもそも、北朝鮮ではまもなく、まともな教育を受けさせることも困難になります。特に、貿易関係などで富裕層になった人々にとっては、北朝鮮にとどまり続ける理由がなくなります。

北朝鮮への制裁は、あまり効き目がないともいわれていますが、そろそろ影響がでてきたようです。そうして、石炭の禁輸にみられるように、庶民にあまり影響の出ない制裁方法をとれば、庶民をあまり苦しめることなく、富裕層に対して相当苦しい制裁が可能だと思います。

ここは、世界中で知恵を絞って、そのような制裁をどんどん進めていけば、かなり富裕層にとって効き目のある制裁ができるはずです。

次の段階では、金融制裁も実施すべきでしょう。一般庶民にはほとんど影響はなく、富裕層にだけ大打撃のある制裁もあるはずです。

このような制裁を強化していけば、北朝鮮からは富裕層は消え失せるかもしれません。そのときには、金正恩は自らも生活水準を維持することができずに、北朝鮮を脱出しなければならなくなるかもしれません。その時が北朝鮮の体制を崩壊に導くチャンスです。

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2016年2月3日水曜日

朝鮮大学校元幹部逮捕 「スパイ天国・日本」狙い撃ち 北朝鮮の指示役、韓国大統領選でも暗躍―【私の論評】日本人は、事件の裏にある主体思想の精神破壊力に目覚めよ(゚д゚)!

朝鮮大学校元幹部逮捕 「スパイ天国・日本」狙い撃ち 北朝鮮の指示役、韓国大統領選でも暗躍


朝鮮大学校(東京都小平市)元幹部、朴在勲容疑者(49)が、北朝鮮の対外情報機関「225局」の指示のもと、日本を経由した韓国での政治工作を主導していたとされる事件。取り締まりが厳しい韓国を避けて、日本を拠点に活動を仕掛けていた可能性が高い。警視庁公安部は、組織や活動の実態についても捜査を進めている。

朴容疑者は、朝鮮大学校で経営学部副学部長を務めるかたわら、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)傘下の北朝鮮の核ミサイル開発を支援しているともされる「在日本朝鮮社会科学者協会」(社協)副会長にも就任していた。一方、約25年前、朝鮮総連の非公然組織で拉致などに関わったともされる「学習組」への参加も確認されているという。

公安部によると、朴容疑者は平成12年ごろ、225局の勧誘を受け、活動を開始したとみられる。その後は、在日の対南工作活動の拠点責任者として、北朝鮮と韓国を橋渡しする役割を果たしていた。

公安関係者は「日本はスパイに脆弱(ぜいじゃく)。北朝鮮は日本の“優位性”を活用して、さまざまな工作を仕掛けてきた。今回もその優位性を活用したケースではないか」と話す。


韓国では工作活動などを取り締まる国家保安法などがあるが、日本では今回のようなケースを含め、スパイを摘発する法制度はなく、組織解明などに威力を発揮する通信傍受も制限されている。一方で朝鮮半島に地理的にも近く、「工作活動には格好のロケーション」との指摘もある。

公安部によると、朴容疑者はこれまでに、数十回にわたり北朝鮮に渡航。韓国で収集した情報や活動の成果について、報告していたとみられる。一方、メールなど、インターネットも活用し、工作を指示していたとみられる。

昨年6月10日、公安部は別の詐欺容疑で、朴容疑者の東京都練馬区の自宅を捜索。押収したパソコンを解析したところ、225局から活動を指示するメールや、朴容疑者が工作員と連絡するメールが確認された。朴容疑者は、暗号化したファイルをネット上で共有するシステムなども利用し、やりとりをしていたとみられる。

これまでの捜査で、225局が朴容疑者を通じ、多岐にわたる政治工作を仕掛けていたことが判明している。2007年の大統領選挙をめぐる選挙情勢を収集したほか、08年の韓国総選挙では親北の「統合進歩党」(当時・民主労働党)を支援するよう指示していた。

捜査関係者は「工作は幅広く行われており、一定の成果があったのは確かだ」と強調した。

【私の論評】日本人は、事件の裏にある主体思想の精神破壊力に目覚めよ(゚д゚)!

私達日本人は、あまり意識しませんが、日本はまぎれもなくスパイ天国です。朴在勲が、スパイであることは、結構前から明らかでしたが、日本ではなかなか摘発できなかったというのが本当のところです。

さて、韓国の昨年の統一日報の記事を読むと、そこに朴在勲の名がありました。その記事を以下に掲載します。
大韓民国への反逆 その連鎖を絶て(54) 
自画自賛の「60周年」に見る原点
「総連結成60周年を迎える大衆講演資料」は、朝総連の本質と罪悪を再確認できる内容といえる。 
朝総連は講演資料で自らを「主体の産児」と呼んでいる。朝総連は年号にも「主体」を使う。「主体」とは要するに「主体思想」のことだが、なぜ人間が主体思想の産児になるよう強いられるのか。動物も自然の中では自由な存在として生まれ、自由に生きるではないか。 
ある人間が主体思想で生きたいと望むならそれは「自由」かもしれないが、朝総連はどうして、在日同胞に「主体の産児」になることを強要するのか。 
まさにこの点が彼らの出発点だ。朝総連は、朝鮮労働党の前衛組織と自任しているのだ。朝鮮労働党は、全世界を主体思想で革命をすることを目的とする存在だ。
朝総連は結成以前も「非合法」組織だった。そして、「偉大な領袖の指導に限りなく忠実で、それを日本の地で具現するため、決死的に闘争するために結成した」と書いてある。朝総連は日本の地で「決死的に闘争するため」結成直後から組織内に朝鮮労働党の秘密党員である「学習組」を運営した。 
この「学習組」が在日同胞を地獄へと導いてきた。 
朝総連の活動家になるためには、人間として「沒主体」にならねばならない。組織から命じられれば、人間であることを忘れ、単なる部品、機械、ロボットにならねばならない。それが主体思想の戦士になる基本的要件だ。 
かれらは今も「6・25戦争」は李承晩の北侵戦争といわねばならず、北の特殊部隊が殺した「光州事態」の犠牲者を、韓国軍が虐殺したとしなければならない。 
10万人の在日同胞を生き地獄に送った北送事業について、総連結成60周年の大衆講演資料はこう説明している。 
「総連は、同胞の構成で南朝鮮出身が圧倒的多数を占めたが、共和国を真の祖国として仰ぎ祖国への帰国運動を力強く展開して、在日同胞たちの希望に沿って1959年12月から共和国へ帰国できる権利を勝ち取って、権利を行使するようにするのに貢献した」 
かれらの責任を隠す、卑劣な記述だ。 
朝総連は結成35周年の便覧では、「帰国が実現してから今日に至るまで、およそ10万人の在日同胞が社会主義祖国の懐に抱かれ、彼らは自分の希望と才能を存分に花咲かせて生き甲斐のある生活を享受している」と評している。朝総連の愛国運動の一大転換だったとも自画自賛している。「権利を行使できるように寄与した」とやや婉曲的に書いているのは、朝総連自身が、いつか裁かれるのではないかと少しは怖くなったためだろうか。

学習組は真面目な一般同胞よりは、北の事情を知ることができた。そのためだろうか、かれらは民族差別が多くても日本に残り、「革命活動」を遂行することを選択した。 
学習組の最も重要な任務は、日本 を訪問した韓国人を包摂教養することだった。留学生も対象になった。
主体思想を教育する課題は、主に社協(在日本朝鮮社会科学者協会)や科協(在日本朝鮮人科学技術協会)の会長や副会長など信任の厚い党員に与えられてきた。先週、ソウルで大法院が国家保安法違反で懲役5年を確定させた元統進党幹部の全湜烈の場合もそうだ。日本で全から報告を聞き、連絡を取ってきたのは、社協中央副会長である朴在勲(朝鮮大学校経営学部副学部長)だ。全湜烈を平壌の対南工作機関である225局と連携させたのも、朴在勲だったようだ。(続く)
朴在勲の名前、この記事の後ろのほうにででいます。そもそも、朝鮮大学校とか、朝鮮総連とか、その他北朝鮮の日本にある組織は、ほとんど全部がスパイ組織であるとみて間違いないと思います。

さて、この主体(チュチェ) 思想に関しては、私たちは全く知る必要も何もないと思いますが、ただ知っておいて頂きたいのは、この思想は、朝鮮労働党の目的達成のためならどんな手段を用いてもかまわないという思想です。

そうして、この主体思想を刷り込む北朝鮮のやり方は、かなり強引で、かつ巧妙で、その精神に及ぼす破壊力はすさまじいということです。

北朝鮮女子水兵によるマスゲーム
この主体思想の破滅的な破壊力については、2005年4月のNHKスペシャル、「ドキュメント北朝鮮・第1集 個人崇拝への道」という三夜連続のドキュメンタリーで報道されていました。これは、当時のNHKとしては、かなりまともな報道でした。

この番組の後ろのほうで、元旧ソ連共産党中央委員会委員のワディム・トカチェンコ(ロシア科学アカデミー極東研究所朝鮮研究センター長)がしみじみ語った言葉こそ、今日本人が最も重要なキーワードとして胸に刻まなければならない言葉です。トカチェンコは苦々しい顔をしてこう回想しました。
「北朝鮮はソビエトにとって常に頭痛の種でした。彼らは主体思想を教え込まれ、目的達成のためならどんな手段を用いてもかまわないと考えています。国家のためならば何をしても許されるのです。 
私は時折おもいます。このような人々と全く関わり合いをもたないほうがいいと。不用意に関わるとこちらが病気になり、傷つくことになるのです。」

この動画、以前はYouTubeにも掲載されていたのですが、現在は削除されています。ただし、ニコニコ動画のほうには未だ掲載されています。ご覧になっていない方は、是非視聴していただければ、北朝鮮の本質に迫ることができると思います。

元旧ソ連共産党中央委員会委員のワディム・トカチェンコをして、ここまで言わせた、恐るべきチュチェ思想です。あまりこのような、思想に慣れていない日本人など、この思想に触れてしまえば、あっという間に北朝鮮側に籠絡されると思います。

このチュチェ思想は、北朝鮮では、主体思想塔(チュチェササンタプ、しゅたいしそうとう、韓国語: 주체사상탑)として目に見える形に体現されています。この塔は、朝鮮民主主義人民共和国の平壌市中区域にあります。高さ170メートル。金日成の70歳の誕生日を記念して建てられ、1982年に完成しました。

主体思想塔
こんな思想に基づいて動く国ですから、拉致問題も平気で起こすし、人民が食うや食わずでも、核開発は行うし、他の国のことなどおかまいなしに、全く自分のペースで動くのです。あの中国ですら、主体思想にはかなり悩まされているのではないかと思います。

こういう、思想を持った、朴在勲のような人物が日本には多数存在し、それらが主体思想にもとづき日々日本国内でも暗躍しているということです。当然のことながら、主体思想にとりこまれて、精神を破壊された日本人も数多く存在するとみなすべきです。

この思想の勉強会が、沖縄で毎年開催されているというとんでもない事実もあります。

「朝鮮民主主義共和国を正しく知るために」というホームページに、2013年、1月13日に沖縄で開催されたチュチェ思想セミナーと祝賀パーティーの様子が報告されています。


詳細は、以下のリンクをご覧になってください。

http://dprkj.v.wol.ne.jp/130201.htm

沖縄にも、北朝鮮や中国のスパイが入り込んで、様々な活動をしているのは確実です。そうして、日本の他の自治体や、企業などにも入り込んでいたり、あるいはチュチェ思想に精神を破壊された日本人が、協力をしていることでしょう。

さて、従来日本にはスパイ防止法がないということで、このような活動はやりたい放題でした。

しかし、今の日本には、他国には普通にみられる、スパイ防止法はないといいながら、あの特定秘密保護法は成立しています。2013年(平成25年)10月25日、第2次安倍内閣はこの法案を閣議決定して第185回国会に提出し、同年12月6日に成立、同年12月13日に公布され、2014年(平成26年)12月10日に施行されました。法施行5年後の見直し規定を盛り込まれました。

特定秘密保護法に関する罰則規定などをまとめ表を以下に掲載します。


さて、この事件はまだ捜査中ですが、きちんと立件して、裁判をすべきものと思います。そのときに、この特定秘密保護法はどのように適用されるのか、興味がつきないところです。



それしても、つい最近まで特定秘密保護法すらなかった日本です。このスパイ天国の日本では、外国スパイなどに無防備なお花畑的な人も多いです。あなたのすぐ隣に、あなたを籠絡しようとしている外国スパイがなにくわぬ顔で話をしているかもしれません。

特定秘密保護法施行後はじめての、このスパイ事件、これをきっかけに日本人は、主体思想の破壊力に目覚めるべきと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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