2015年2月26日木曜日

<日本礼賛本>嫌韓・嫌中しのぐ勢い? ブームの理由を探る―【私の論評】日本礼賛は日本の真の強みを見出し、それを伸ばし再び大きく成長させ世界のトップランナーになるきっかけを作り出すことになるだろう(゚д゚)!

<日本礼賛本>嫌韓・嫌中しのぐ勢い? ブームの理由を探る

毎日新聞 2月25日(水)17時38分配信



書店で“嫌韓・嫌中本”をしのぐ勢いで売れているのが「日本はこんなにスゴイ!」と褒めたたえる“日本礼賛本”だ。謙遜が美徳、自己PRは下手だったはずのこの国で今なぜ、この手の本が売れるのか。理由が知りたくて、尋ねて回った。【小国綾子】

◇将来不安癒やす安定剤? 震災機に広がり

書店でタイトルを拾ってみる。「ドイツ大使も納得した、日本が世界で愛される理由」「やっぱりすごいよ、日本人」「イギリスから見れば日本は桃源郷に一番近い国」「イギリス、日本、フランス、アメリカ、全部住んでみた私の結論。日本が一番暮らしやすい国でした。」「だから日本は世界から尊敬される」。どれもこの1年間に出版された。

そういえば、テレビでも「所さんのニッポンの出番」「世界が驚いたニッポン!スゴ~イデスネ!!視察団」など外国人に日本を褒めてもらう番組がいっぱいだ。

ブームの「火付け役」の一つは、47万部売れた2010年12月出版の「日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか」(竹田恒泰著、PHP新書)。担当編集者、藤岡岳哉さんは「当時、正面切って自国を褒める本はほとんどなかった。自国を褒めていいというメッセージが読者に待ち望まれていた」と分析する。

出版の3カ月後、東日本大震災が発生。整然と助け合う日本人の姿が世界から称賛を浴びた。「『日本は素晴らしい』と口に出す人が増え、部数は大きく伸びた」。シリーズ3冊で累計約81万部。3冊目「日本人はいつ日本が好きになったのか」の表紙のキャッチフレーズはこうだ。

<「自分の国がいちばん」とやっと素直に僕らは言えた>

実際、NHKの「日本人の意識」調査(13年)で「日本人はすぐれた素質をもっている」「日本は一流国だ」と答えた人はそれぞれ68%、54%。03年の51%、36%を底にU字回復し、1983年の最高値レベルまで戻している。やはりこのブーム、日本を好きな人が増えたせいなのか。

一方、斬新な書名が話題の「住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち」と「住んでみたヨーロッパ 9勝1敗で日本の勝ち」(川口マーン恵美著、講談社+α新書)。前者は16万部、後者が14万部。いかにも日本礼賛といった題名だが、中身は日本をベタ褒めしているわけではない。教育面を中心に日本にも苦言を呈しており、読後の印象はせいぜい「6勝4敗」だ。

担当編集者、間渕隆さんは「日本を誇る本は売れるので著者と相談の上、少々盛って『7勝3敗』とする予定だったが、ゴロが悪いので『8勝2敗』にした」と種明かしする。「00年代半ばまでは欧米人と結婚した日本人女性が日本の情けないところを指摘する本が売れていた。07年、デュラン・れい子さんの『一度も植民地になったことがない日本』が20万部を超えたあたりで潮目が変わった。震災がその傾向に拍車をかけた」

昨年は「呆韓論」など韓国や中国をたたく書籍が多くベストセラーに入り、「嫌韓・嫌中本ブーム」として注目された。「読者も飽きてきた」(間渕さん)ところで盛り上がったのが、今回の「日本礼賛本ブーム」だ。ネット上では「ヘイト本ブームと表裏一体」「まるで“愛国ポルノ”」などの批判の声もある。

もっとも間渕さんは「日本礼賛本=嫌韓・嫌中本の裏返し」という図式には懐疑的だ。「愛国心を動機に読む人だけなら数万部止まり。16万部も売れません。確かに1冊目は最初、産経新聞の読者層や嫌韓・嫌中本を読む50、60代男性に売れた。しかし読者層は広がり、2冊目は女性にもよく読まれている」

多くの読者を引きつけるには、もっと別の理由があるということか。

過去にも、日本や日本人をたたえる本が売れた時代はあった。「『日本人論』再考」の著者で東大名誉教授(文化人類学)の船曳建夫(ふなびきたけお)さんは、その手の書籍がブームになる背景には常に「不安」があったと指摘する。「明治維新以来、国が苦境にある時も右肩上がりの時にも、日本人論は日本人がアイデンティティーに不安を抱えた時代に流行し、不安を癒やす『安定剤』の役目を果たしてきました」

船曳さんによると、日本人論ブームの第1期は日清・日露戦争の富国強兵の時期の「武士道」(新渡戸稲造著)や「代表的日本人」(内村鑑三著)など。西洋の先進国と比較し、日本をポジティブに評価しようとした外向きの時代だ。第2期は29年世界恐慌から開戦ごろまで。九鬼周造の「『いき』の構造」など「日本は非西洋である」を前提に日本の伝統に価値を求めた内向的な時代。

◇出版側「自主規制」も

第3期は敗戦から経済復興までの半世紀。「『菊と刀』から『ジャパン・アズ・ナンバーワン』まで、右肩上がりでも『これでいいのか』という不安を背景に、長く日本人論が読まれてきた」と船曳さんは言う。「今回は第2期に似ている。第2期の不安の相手は西洋だったが、今は中国や韓国を意識している点が特徴。人口減など将来に不安を抱えた日本人が未来に明るいものが見えないゆえに、古来の伝統や西洋人からの評価に価値や癒やしを求め、日本人、ひいては自分自身のアイデンティティーを守ろうとしているのでは」と分析する。

一方、このブームは出版現場に影を落としているようだ。

中堅出版社の編集者は「売れる売れないだけでなくイデオロギー面でも自粛ムードが漂う。安倍晋三政権批判や、中国や韓国に好意的な本の企画が『反日』出版社というレッテル貼りを恐れて通らない。ジワジワと自主規制が広がっている」。

サブカルチャーをけん引する太田出版の前社長で、今は生活クラブ運動系シンクタンク「市民セクター政策機構」で隔月雑誌「社会運動」を編集する高瀬幸途さんは、「批判的な知性こそが90年ごろまでの出版文化の背骨を支えてきた。しかし今は自国に批判的な言説は読者に嫌われる。編集者は広告代理店のようにデータ分析し、手を替え品を替え売れ筋を狙う。結果、肯定的言説の本があふれ、編集者も読者もそこに溺れている」と語る。

日本礼賛本を「自己啓発本の変種。不安な時代に自己否定的にならず、自己肯定するための実用ツール」と見る高瀬さん、「本は本来、内面の反省を迫る存在だったはずなのに」と懸念する。

船曳さんからはこんな一言も。「適度なお国自慢は望ましいが、『いいことだらけ』とか『世界で一番』とか、他国を見下すところまで行くと、排他的になり、社会は劣化する。自国の首を絞めます」

日本を礼賛し過ぎて、自国の足を引っ張ったのでは笑えない。

【私の論評】日本礼賛は日本の真の強みを見出し、それを伸ばし再び大きく成長させ世界のトップランナーになるきっかけを作り出すことになるだろう(゚д゚)!

図書館には今でも大量の左翼本があるが・・・・・・・

上の記事、魚拓にする意味も含めて、全文掲載させていただきました。実際、ウェブ魚拓にも登録させていただきました。これは、確かに潮目の変化かもしれません。

それにしても、上の文章の最後の結論「日本を礼賛し過ぎて、自国の足を引っ張ったのでは笑えない」はいただけません。現実は、「日本を"批判"し過ぎて、自国の足を引っ張ったのでは笑えない」状況にあったというべきです。特に毎日新聞は・・・・・・・・。

わずか2~3年前までは、いわゆる「日本ダメ論」というか、日本エレキテル連合の台詞ではありませんが、「日本ダメよダメよダメダメ」論といっても良いくらいの言説が巷にあふれていました。

日本エレキテル連合

その潮目は2013年頃から変わりはじめたように思います。それについては、このブログに掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
政権批判ばかりのメディアや「ダメダメ」論の学者はもういらない! いま、国民が知りたいのは「どうしたら暮らしが良くなるのか」である!―【私の論評】これからは、「良くなる」「良くできる」論が幅を効かせて行く時代!!潮目の変化を見れない政治家やマスコミは没落していくのみだし、没落したほうが世のため人のため!!

この記事は、2013年の3月のものです。ブログ冒頭の記事のように、2011年には東日本大震災が発生しており、そこから日本礼賛の兆しがみえはじめていましたが、まだまだの水準でした。しかし、2012年年末の衆院選挙あたりから、日本礼賛ブームが始まったように思います。

ただし、まだ本格的なブームになっておらず、13年には、いわゆる「日本ダメ論」か影を潜めるようになったのだと思います。それとともに、嫌韓本や、嫌中本が隆盛を極めたのだと思います。それとともに、リフレ本も良く売れていました。

このリフレ本が、実は日本礼賛本の前ブームだったのではないかと思います。日本はまだまだ経済的にも捨てたものではない、「日本は駄目」ではなく、経済的にもまだまだ成長する見込みがあるということで、流行ったのだと思います。あからさまに、日本を礼賛するというよりは、まずは日本の経済を見直すというところから、日本礼賛ブームが始まったように思います。



そうして、14年には、嫌韓本・嫌中本もピークを迎えたようです。とにかく、このピークを逃すまいと、評論家やジャーナリストが嫌韓・嫌中国の稼ぎどきの最後と見定めたのでしょうか、これでもか、これでもかという具合に出版していました。こうなると、消費者も飽きてしまい、おそらく、今年はこのブームは去ることでしょう。

そうして、日本エレキテル連合「ダメよダメよダメダメ」のブームは、やはりこの時期であればこそだったと思います。人々の潜在意識の中に、「日本ダメ論」への反発があり、あの「ダメよ」のフレーズや彼女らの態度などが、まるで「日本ダメ論」を揶揄しているようで、多くの人々の琴線に触れたからこそ、ブームになったのだと思います。おそらく、昨年より前とか、後であのようなブームはみなかったと思います。

嫌韓・嫌中本のブームが去るもう一つの原因としては、現代韓国や現代中国の歴史は、日本などと比較するとかなり短いことがあげられると思います。両国とも、その歴史は100年未満しかありません。過去の中国などの歴史は、現代の中国や韓国などとは何のつながりもないわけですから、現状の韓国や中国のある程度ドキュメントが出てくれば、それ以上は中身がなくなってしまいます。これだけの書籍が出版されていますから、いまさら何か新しいことを書くにしても、書きようがないわけです。これから、中韓で今までにない全く新たな出来事が起こらなければ、新たなブームは起こらないでしょう。

おそらく、宮崎正弘氏のように、実際に何回も中国に出向いて歩きまわり、そこから様々な現象を読み解くというような書籍は、これからも売れ続けるでしょうが、その他のものはなかなか売れなくなるでしょう。

宮崎正弘氏

それに比較すると、日本の場合は日本という国の概念ができあがってから、1000年以上になります。この歴史はさらに古くて、2000年前はどうなのか良くわからないというのが実体だと思います。さらなる歴史研究が待たれるところです。

とにかく、建国の歴史なども神話等に残っているということで、あまりにも古くて判然としないというのが、日本の現実です。しかし、1000年以上の歴史(何かしらの事物が時間的に変遷したありさま、あるいはそれに関する文書や記録)があるということ、そうしてそれが現代日本にも継続されている伝統・文化があるということで、これは書いても書いても、書ききれないくらい豊富な史実があります。

しかも、戦後の長きにわたってこれらの史実の中には、葬り去れたように表に出てこなかったものが多数存在します。多くの読者の興味をそそりそうな話や、意外な話が山のように存在します。

まずは、日本礼賛という形でも良いですから、これを契機に多くの人々が日本の特異性、特殊性を知っていただければ、このブームも良い事だと思います。

ブログ冒頭の記事では、日本礼賛をネガティブに見ていますが、私はそうではないと思います。そもそも、組織でも人でも悪いところばかり見ていていては、何にもなりません。そのわかりやすい事例を以下にあげてみようと思います。

最近はiPone用のストアコンパリゾン用アプリも提供されるように
なり格段にやりやすくなっが、その本質を知らない人も多い。

私はかつて、ストア・コンパリゾン(直訳:店舗比較)といって、多くの競合店を調査し、自店の改善を行うということを実施していたことがあります。これは、自分の店の近くにある競合店を調べて、個々の競合店が本当に競合しているのか、していないのか調べる手法です。自分の店と似たような商品を近くの店で販売しているからといって、必ずしも競合しているとは限りません。また、競合していたとしても、全部が競合するとは限りません。それを明らかにする手法です。

その一環として、部下を競合店に派遣して調べさせたのですが、この調査では実施する人によって、調査内容にかなりの差異がありました。結論からいうと、駄目な人は、競合店の悪いところばかり報告します。「あれが駄目だった。これも駄目だった。あそこが汚く汚れていた」という具合に、悪い点ばかり目につき、それを中心に報告をします。しかし、これほとんど役にたたないし、それに競合店の悪いところの列挙など簡単で、極論すると小学生にだってできることです。たとえ、それを知ったにしても、もう自分の店は、他店よりその部分では優れているのですから、対応のしようがありません。

優秀な人は、競合店の良いところを見つけてきました。これは、本当に役にたちます。たとえば、「競合店の食料品売り場では、このようなことが行われていて、それが非常に良い効果を産み出している」とか、「競合店の靴売り場は、来店者の靴とグレードが一致していて、良く売れている」、「女性もの衣料品売場の商品回転率は非常に高く、それはこういう工夫があるためである」などと具体的にしかも、良い点を報告をします。

こういう報告ですと、相手の良いところと自分の店を比較し、その良い部分を競合店よりもさらに伸ばすとか、とてもその部分では勝てそうにもないということになれば、自分の店の他の良い部分を伸ばし、その店との差別化を図ることができます。競合店の本当の強さを見極めることができ、対策も容易になります。しかし、競合店の悪いところばかり知っても、良い対策などできません。

これは、人を見る場合でも同じことです。人を見る場合に、その人の悪い点ばかり、あげつらねるというのは、小学生にもできる簡単なことです。そうして、そのような態度で人を見ていては、その人を育てることもままならなくなります。



人を見る場合でも、その人の良いところを見いだすという視線でみるのが、優秀な管理者のすることです。良いところをみいだせば、その良いところをさらに伸ばすということで、その人を育てることができます。悪いところばかりみていて、それを注意するだけでは、人は育ちません。

会社という組織は、学校とは違います。学校なら、習う教科はすべて決まっていて、本人の得意・不得意は別として、すべての教科を学ばさなければなりません。しかし、会社は、経済的な主体であり、何をさておきまず経済的な利益を得るのが目的の組織です。

そういうところで、学校のようにすべての教科を学ばせるように、何でもできるようにする必要などありません。業績を出すために、自分の出来ないこと、不得手なことをもってしてしなければならないなどという規則はありません。

自分のできる方法、自分の得意な方法で業績をあげ、成果を出せは良いのです。それに会社に入るほどの年齢の人の場合は、義務教育は終えて高校もしくは大学以上を卒業した人ですから、こういう人たちは、家では躾けられ、学校である程度を教育を受けてきて、その中ですでに得手・不得手は決まっていて、不得手なことを会社に入ってから直すということは非常に難しいです。

そんなことからも、会社では、不得意なことを直すのに時間をかけるよりは、得意なところをより伸ばしすみやかに成果をあげさせることが重要です。ただし、業務に支障がでるような、基本的な事柄については、これは当然是正すべきです。



日本という国を見る場合も同じことです。普通の人は、日本の悪い点ばかり目につきがちです。
いずれの国にも欠点があり、完璧な国などのこの世に存在しません。悪いところをあげれば切りがありません。しかし今まで、日本が存続し、成長してこれたのには、良いこともあったからです。

その良いところを見いだし、それをさらに伸ばすことができるようにならなければなりません。悪いところに関しては、単に現在の延長線上でものを考えで、その悪い部分を政府や安倍総理などの特定の人のせいだけにするようでは発展はありません。仕組みや、制度を変えるとか、新たに作り出すという姿勢が重要です。それなしの批判は、不毛です。

今までの日本は、日本のメディアも、識者もこぞって、これでもか、これでもかと、とにかく日本の弱みに着目して、日本を貶めるだけで無意味なことを繰り返すか、確信犯的に日本の弱体化を図ってきました。

しかし、いくらメディアや、似非識者どもや、中華スパイなどが、日本ダメ論をぶちあげようとも、そんな馬鹿話に多くの国民は惑わされなくなるどころか、嫌気がさし今のところは、日本礼賛本がブームになりかけているのだと思います。

日本礼賛論は、日本の真の強みを見出すきっかけを作り出すかもしれません。そうなれば、日本の真の強みをさらに伸ばし、また日本は大きく成長することになり、世界のトップランナーとなることができるかもしれません。

これだけ長い間にわたり、「日本ダメ論」や「自虐的歴史観」などに、苛まされ続け、さらには民主党政権が3年も続いてもこれだの経済力や、国体を維持できているということ、この事自体が日本の強みです。日本人がこの強みに気付き、それを伸ばすことに努力するようになれば、とてつもないことになります。

このブログは、これからも単に日本を礼賛するというのではなく、日本の真の強みを見出していくつもりです。それが、長年「日本駄目論」に翻弄されてきた、今の日本と日本人にとって、一番良いことだと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年2月25日水曜日

君は批判する権利があるか? 批判のマナーを教えてくれた教授の一言が人生でめちゃくちゃ教訓になっている―【私の論評】ニッポン人も日本人も、日本の原点にたちかえり、そこから自分の立ち位置を確認して、物事を考えなければ、本当の意味での学問もできないばかりか、現実を把握することもできず、組織運用にも支障が生じる(゚д゚)!

君は批判する権利があるか? 批判のマナーを教えてくれた教授の一言が人生でめちゃくちゃ教訓になっている

Jerk Chicken, Green Fig Salad, Sauteed Cassava / anax44
ぼくは意気揚々と相手を「批判」したつもりでいました。 「この部分は事実認識と甘いんじゃないですか」 「この部分に対してのヨーロッパの視野は狭すぎませんか」「……、ということでちょっと良い主張とは思えませんでした」 自信満々のぼくの「批判」に教授が言った一言は ぼくが批判を考える上で大学生活6年間の中で今でも大事な言葉です。 Jerk Chicken, Green Fig Salad, Sau...

【私の論評】ニッポン人も日本人も、日本の原点にたちかえり、そこから自分の立ち位置を確認して、物事を考えなければ、本当の意味での学問もできないばかりか、現実を把握することもできず、組織運用にも支障が生じる(゚д゚)!

上の文章、批判の仕方が間違っていたことを教授に指摘されたことを掲載しています。この文書を読んでいて、私は以下のように考えました。そうして、この内容は、NewsPicsに投稿しました。
「現在では、大学院あたりでも、こういう指摘されるこういう子供っぽい人がいるんですね。だから、教授に指摘されたのです。そういうことをこれくらの年齢になって指摘されるのは、非常に恥ずかしいことです。

それをこのような記事にして、それを吐露できてしまう今の社会はどこか狂っています。そもそも、いい年をした大人が馬鹿真似をする世の中ですから・・・・・。

現在では自己中心的であることを大学院レベルで、はじめて知るような人たちが、企業にはいってくるわけです。企業もこれに対応しなければならないということです。

いやはや・・・・・。親の顔をみてみたい。でも、そんなことを言ってもしょうがないです。現実がそうなのですから、私達もそれに対処しなければなりません」。
これが、これが、ブログ冒頭の記事に対する偽らざる私の感想です。

これが、中学生や高校生の作文なら、それはそれなりに評価しますが、大学生や大学院生レベルでは、評価にも何も値しないと思います。

だから、この記事の内容は、ほとんど掲載しませんでした。詳細を知りたい方は、元記事をご覧になって下さい。そもそも、これ自体を掲載することが、なにやら気恥ずかしく感じてしまいます。

私は、そう思います。

そもそも、日本でいわゆる話し合いの文化が始まったのは歴史が古く、それに関して文字で書かれた一番古い文献は17条憲法です。和をもって貴しとなす。物事は話し合って決めようということが書かれています。そうして、古事記、日本書紀、万葉集などもそうなのですが、考えかたの根底に上は天皇から下は乞食まで同じ日本人であるというのがあります。

これは、世界的にみてもとんでもなく革新的です。そもそも、奴隷制度があった他国ではあり得ない発想です。そうして、この話し合いには、そもそもまともな批判を前提としています。

このまともな批判について、経営学の大家ドラッカー氏は以下ようなことを述べています。

ドラッカー
未来に何かを起こすには、勇気を必要とする。努力を必要とする。信念を必要とする。決定のためには、いろいろな案がなくてはならない。ただし、可・否の二案だけでは不足だ。決定しないという決定もあることを忘れない方がいい。反対論がない場合には結論を出してはならない。勇気と勉強に不足があれば反対論は出ない。
このようなことは、実は17条憲法の前提となっています。しかし、最近のニッポン人(日本の伝統を継承しな日本人という意味)は、この精神を忘れています。

一昔前までの日本人なら、「和を持って貴し」という精神が息づいていて、批判をすることの本来の意義は誰に言われなくとも、育った環境の中で自然と身についたはずです。

しかし、現状では、ドラッカーなどの理論を借りてきてやさしく、説明しないと理解できない自己中心的なニッポン人が増えてきました。

しかし、そうはいっても、企業などの組織をまともに運営するためには、こうしたニッポン人を外国人の理論を借りてきても、納得させ理解させ、まともな組織人に育てなければなりません。

昔からの日本人の精神を背骨として、育っていれば、このようなことも必要がないのに、今ではこうした回り道をしなければならないというのが、非常に回りくどいし、残念なことです。

昨日は、以下のようなことがありました。
「(外国記者は)日本について全く無知で、いい加減なこと触れ回る」 朝日「吉田証言」2万人訴訟会見で、なぜか海外メディアとバトル
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事の要約を以下に掲載しておきます。
 いわゆる従軍慰安婦が多数強制連行されたとする「吉田証言」に基づく誤報を朝日新聞が30年以上取り消さなかった問題で、「朝日新聞を糺(ただ)す国民会議」が2015年2月23日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で会見した。同会議は、日本や日本国民の国際的評価を低下させたとして、朝日新聞に損害賠償と謝罪広告の掲載を求めて提訴している。
 この日の会見では、訴訟の意義を「事実関係を司法の場で明らかにする」ことだと説明。さらに、対朝日新聞だけではなく、「日本について全く無知で、いい加減なことを触れ回っている」「朝日新聞と同じようなイデオロギー色に満ちた報道しかしていない」といった外国記者に対する批判も相次ぎ、記者からは「侮辱はすべきでない」などと反発する声が出た。
ちなみに、加瀬氏から奴隷制度について以下の様なコメントがありました。
日本は歴史を通じてslaves(奴隷)、slavery(奴隷制)が全く存在しなかった文化。特に、米国のつい19世紀後半まで奴隷制があった国からsex slaves(性奴隷)とか何とか言われたくない。それに日本には、宗教抗争、例えばカトリックとプロテスタントが際限なく殺し合うような宗教対立も宗教抗争も存在しなかった。多くの外国のジャーナリストの方々が、日本について全く無知で、いい加減なことを触れ回っているから、日本の評判が悪くなっている面が大変大きいと思っている。是非みなさん、日本について勉強していただきたい。
以下に、この記者会見の模様の動画を掲載しておきます。



事の是非をここでつまびらかにするつもりはありません。それについては、動画をご覧になった皆さんが決めて下さい。

ただし、加瀬氏や水島氏の言いたいことも理解できます。そもそも、外国人記者らは、古事記や、万葉集などの日本の伝統文化については理解しておらず、無論のこと文献としての17条憲法やその前提など全く知らない人がほとんどです。そうして考えかたの根底に上は天皇から下は乞食まで同じ日本人であったということを理解していません。

これが、当の日本人も理解していない人が、多くましてや外国人の場合は、まったくコミュニケーションがなりたたず、苛立ちを覚えているのだと思います。

これは、私が冒頭の記事を見て、苛立ちを覚えるのと、ある程度共通点があるものと思います。

ニッポン人も日本人も、もう一度日本の原点にたちかえり、そこから自分の立ち位置を確認して、そこから、物事を考えなければ、それこそ本当の意味での学問もできないばかりか、現実を把握することもできず、組織運用にも支障が生じてくると思います。事は、一個人の自己中ということではすまなくなります。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年2月24日火曜日

衆院が原田早大教授の日銀審議委員起用を可決、参院も同意見通し―【私の論評】日銀人事は、衆院選よりも重要(゚д゚)!安倍総理の国会での"やじ"は、民主党の目を日銀人事から逸らし、自らに塩を送らせるための陽動作戦か?


原田泰氏

衆院は24日午後の本会議で、日銀審議委員に早稲田大学・政治経済学術院特任教授の原田泰氏を起用する政府の同意人事案を与党などの賛成多数で可決した。

国会同意人事は衆参両院の同意を得なければ白紙となるが、両院とも与党が多数を占めており、25日開会で調整中の参院本会議でも同意を得られる見通し。

原田氏は、3月25日に任期を迎える宮尾龍蔵審議委員の後任となる。大胆な金融緩和を提唱するリフレ派の中でも、岩田規久男・日銀副総裁と並ぶ代表的な論客。岩田氏や浜田宏一・米イエール大名誉教授との共著もある。

日銀審議委員は、日銀の最高意思決定機関である政策委員会のメンバーで、同委員会は総裁1人、副総裁2人、審議委員6人の計9人で構成。月に1─2回、定例開催している金融政策決定会合では当面の金融政策運営の方針などを決めている。

●原田 泰(はらだ・ゆたか)氏

1950年生まれ。74年東大農卒、経済企画庁入庁、財務省財務総合研究所次長、大和総研専務理事などを経て2012年早稲田大学政治経済学術院教授。経済学(学習院大)博士。

【私の論評】日銀人事は、衆院選よりも重要(゚д゚)!安倍総理の国会での"やじ"は、民主党の目を日銀人事から逸らし、自らに塩を送らせるための陽動作戦か?

日銀の人事に関しては、このブログにも何回か掲載してきたように、かなり重要です。これに関しては、倉山満氏が、その重要性について記事を書いていますので、それを引用させていただきます。
日銀人事は衆院選よりはるかに重要 アベノミクスの“死活問題”
倉山満氏

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事の要約を以下に掲載させていただきます。
 景気を回復させるのに必要なのは、経済学の知識ではない。後の日本経済を左右するのは、3月と6月の日銀人事だ。昨年10月1日、当時の木下康司財務事務次官に屈服し、これ以上ないほどみっともない形で消費増税の決断に追い込まれた増税の痛みを和らげるには追加金融緩和しかなかったが、もはや政権にそれを行う力はなかった。息を吹き返したのは、本田悦朗内閣府参与が獅子奮迅の活躍で増税阻止の流れをつくってからだ。 
 今年10月31日、日銀は追加金融緩和を行った。ただし、日銀金融政策決定会合は5対4の薄氷の勝利だ。では誰の1票が決定的だったのか。追加緩和反対の4票は、森本宜久・石田浩二・佐藤健裕・木内登英。いずれもデフレ派で反アベノミクスだ。特に、木内委員は毎月の日銀金融政策決定会合で、“黒田バズーカ”の即時停止を求める筋金入りだ。 
日本銀行内の多数派は彼らと同意見で、アベノミクスを敵視している。 
 対して、賛成派は黒田東彦総裁・岩田規久男と中曽宏の両副総裁・宮尾龍蔵・白井さゆりの5票。アベノミクスの中核である金融緩和を基軸としたリフレ政策の理論的支柱の岩田副総裁はともかくとして、宮尾・白井の両委員は総裁に追従しているにすぎない。 
 仮に黒田総裁が増税の痛みを和らげるべく金融緩和をしたくても、日銀出身の中曽副総裁が賛成してくれなければ不可能なのだ。かつて、福井俊彦総裁時代の日銀は、かの小泉純一郎内閣の景気回復を破壊した前科がある。それを承知で、今年10月に安倍内閣が息を吹き返して最初の日銀会合で追加緩和を提案した黒田総裁は絶妙だった。 
 中曽副総裁の背後にいる日銀は、安倍内閣との対決を避けた。そして金融緩和が行われ、増税の悪影響で停滞気味だった景気は、株高円安が一気に進んだ。 
 3月にアベノミクス賛成派の宮尾委員、6月に反対派の森本委員が交代する。安倍首相は意に沿う委員を送り込めるか。3月に負ければアベノミクスは即死、6月まで2連勝すれば安泰だろう。 
 日本経済はたった9人の日銀政策委員会に握られている。彼らの人事は衆議院総選挙などよりはるかに重要なのだ。 
 日銀政策委員会は総裁をトップに、副総裁2人、審議委員6人の計9人で構成されている。メンバー全員が衆参両院の同意を経て内閣が任命する国会同意人事で任期は5年。宮尾氏が3月25日に、森本氏が6月30日にそれぞれ任期満了を迎えるため、今後水面下で激しいバトルが展開されることになる
今回衆院で審議員に選ばれた原田泰氏はリフレ派です。そうして、何か特になければ、ブログ冒頭の記事にも掲載されているように、よほどのことがない限り、参院でも選ばれることになりそうです。そのため、何とか今回は、アベノミクス即死にはならないですみそうです。次の6月の人事の時がどうなるかが、天下の分かれ目になるということです。

今回の人事では、過去にそうであったように、民主党あたりが、また人事に横槍を入れたりするのではないかと思い、ヒヤヒヤしました。実際、過去にはそのようなことが何度も繰り返されました。しかし、当の民主党はそもそも、金融政策の重要性に関してはほとんど関心がないし、現状の国会では人格攻撃ばかりしていて、何やら、日銀人事のことも忘れているかのごとくです。

今回日銀の審議員を原田氏のようなリフレ派ではなく、反リフレ派にしてしまえば、アベノミクスの息の根を止めることができ、安倍政権を窮地に追い込むことになります。人格攻撃などよりも、はるかに効果的なのですが、彼らはそのことに気がついていないようです。

そもそも、金融政策ははなから興味もないし、日本経済復活の切り札であり、雇用条件の改善なることも理解不能なのだと思います。だから、日銀人事などさほど重要ではないと思っているので、彼らの頭の中では、日銀人事などより、人格攻撃のほうが、大きな比重を占めているのだと思います。哀れといえば、哀れです。

そういう意味では、現状の国会が馬鹿な民主党の人格攻撃に終始していることは良いことかもしれません。これは、うがった見方かもしれませんが、安倍総理が「やじ」を飛ばしたのは、民主党が日銀人事に横槍を入れないようにするための、一種の目くらましの陽動作戦だったかもしれないと私は思います。


現状で、日銀の審議員が反インフレ派にでもなられたら、国会で予算審議が遅れることなどよりも、はるかに代償は大きいです。安倍総理としてしても、それだけは避けたいはずです。

もし、そうだとすれば、安倍総理はしたたかです。民主党のまともな政策論争もできない、頭の悪さを徹底的に活用というところでしょうか。安倍総理を懸命に非難する民主党の人たちは、ひよっとして、自分ではそう思わずに、安倍総理に塩を送っているのかもしれません。

安倍総理に目隠しされた民主党?

それにしても、なぜ日銀の審議員程度の人事で、こんなにピリピリしなければならないのか、上記の倉山満氏の説明でもだいたいお分かりとは思いますが、これ以外にも、日銀の独立性という問題があります。

これについては、このブログにも何度か掲載してきました。その代表的なもののURLを以下に掲載します。
【日本の解き方】インフレ目標2%に黄信号 黒田日銀は審議委員人事でピンチも ―【私の論評】日本国がまともな金融政策ができるようにする立場からすると、いつも薄氷を踏むような人事にハラハラするのはおかしい。やはり、政府が人事権を握るのが当然、そのため日銀法改正を実現すべき(゚д゚)!
消費増税による景気の落ち込みを予測できなかった黒田東彦日銀総裁
そもそも、日銀の政策決定委員会が日本国の金融政策の方針を決めるのが問題であって、これは政府が定めるべきです。政府が定める、金融政策の方針に従い、日銀の政策決定委員会が、専門家的立場から、その具体的実施方法を選択するという具合にすべきです。

実際、世界標準の中央銀行の独立性は、政府が国の金融政策の方針を定め、中央銀行はその方針に従い、専門家的な立場から、具体的な金融政策の方法を他から独立して、自由に選択し実行できるし、それに失敗すれば、責任をとるというものです。

特に、中央銀行の「目標の独立性(goal independence)と手段の独立性(instrument independence)の違いを認識すべきです。中央銀行が自由に目標を設定できるという目標の独立性を民主主義社会で正当化することはできません。なぜなら、中央銀行のメンバーは全員が官僚であって、国民から選挙で選ばれるわけではないし、国民から信託を受けた人々ではありません。

しかし、中央銀行が干渉を受けずに適切な金融政策を実施できるような手段の独立性は、経済安定のために極めて重要です。手段の独立性は守られるべぎてす。

しかし、現状の日銀法では、「目標の独立性」が保障されているのです。

日本銀行も、このような世界標準の中央銀行の役割を担うようにすべきであって、そのためには、日銀法の改正が必要です。

もう、まともな金融政策を実行したい人々の立場からすれば、現状のように、日銀の政策決定委員会の人事を巡って薄氷を踏みような思いをしなければならない現状のシステムは、変更するのかだ当然です。
日銀のいわゆる現状の独立性は、中央銀行の権限としてはあまりにも大きすぎますそうして現状では、権限ばかりが大きすぎ、責任がともなっていません。

過去の日銀は、20年近くも景気が悪いにもかかわらず、馬鹿げた金融引締め政策をひたすら繰り返し、結局デフレと円高の番人のような有り様でした。にもかかわらず、誰も責任をとりません。

なぜこんなことになってしまったかといえば、1997年に日銀法が改悪されたからです。このときから、日本国の金融政策を政府ではなく、日銀が定めることができるようになりました。それも、日銀の政策決定委員会が定めるようになってしまいました。

これは、ほんとうにおかしなことです、責任も取らない日銀の政策決定委員会のメンバ゛ーが日本の金融政策の目標を決定するなど、言語道断であり、全くの本末転倒です。

これは、会社の最終的な意思決定を取締役会で決定するのではなく、素人や、会社の歴史も良く知らないような、第三者委員会などに委ねているようなものです。

日銀法は、改正して、日本国の金融政策の目標は、政府が定めて、手段は日銀が選ぶようにさせ、なおかつ、目標をクリアできなかったら、当然のこととして、日銀に責任を追わせるようにすべきです。

今回の日銀人事は、委員がリフレ派だったので良かったのですが、6月の人事ではまだどうなるかわかりません。まあ、今回のように安倍総理がやじを飛ばしても、二番煎じとなりますから、何か他の手で、民主党の目線を日銀人事から引き離すことが肝要だと思います。

安倍総理としては、そのあたりはキチンと考えてるいるでしょうから、何とか、6月の人事もリフレ派の審議員になるとは思います。

しかし、日銀法が改正されていない現在、6月の日銀人事次第では、アベノミクスが葬られる可能性もゼロではありません。

やはり、今から徹底的にリフレの正しさ、反リフレ派の間違いを再度徹底させるような世論を盛り上げていく必要があると思います。そうして、いくいくは、日銀法を改正すべきです。

もし、6月の日銀人事で反リフレ派が審議員になれば、またぞろ日銀がデフレ、円高の番人となって、日本はデフレ・スパイラルの底に沈み、中国や韓国が大喜びするかもしれません。そんなことになっては、たまったものではありません。

私は、そう思います。みなさんは、どう思われますか?

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日銀総裁「経済状況反映した円安はプラス」、財務相は為替に沈黙―【私の論評】今の水準で"円安ガー"、"円安でも輸出ガー"と叫ぶ人は現実を見ていないただの馬鹿か、あるいはスパイかのいずれかである(゚д゚)!

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2015年2月23日月曜日

高橋洋一「ニュースの深層」「ピケティ格差解説」TV番組に出たら、出演者がみんな「所得トップ1%に入る年収」だった―【私の論評】ピケティ氏の理論を精査せず鵜呑みにすれば、ただブームにのる脳味噌のうっすいバカの展覧会の展示物になるだけと心得よ(゚д゚)!

高橋洋一「ニュースの深層」「ピケティ格差解説」TV番組に出たら、出演者がみんな「所得トップ1%に入る年収」だった


先週土曜日(21日)、面白い体験をした。その日は、たまたま2件、テレビとラジオの出演があった。ともに、格差問題で、ピケティ本に関する話だった。筆者が、ピケティ本の解説本(『【図解】ピケティ入門 たった21枚の図で『21世紀の資本』は読める! 』http://www.amazon.co.jp/dp/4860637402/)を書いているから、お呼びがあったのだろう。

テレビはBS朝日『Live Nippon』(18:54~20:52)でテーマは「景気回復は本当か?格差問題は?」、ラジオはJ-WAVE『Prime Facto』(21:00-24:00)でテーマは「もしアイドルがピケティを読んだら?」だった。

BS朝日では、最近の格差拡大を意味する以下の図がでてきた。



これをベースにして、トップ1%の人のシェアが最近拡大しているという話だ。実は、ピケティ本の各国の格差のデータは、上の図の引用元のWorld Top Incomes Database(http://topincomes.parisschoolofeconomics.eu/#Database:)からのモノが多い。

土曜日のBS朝日では、おそらく出演者どころか、番組関係者の誰もピケティ本をきちんと読んでいなかったようだ。

それにもかかわらず、上の図で、まあいいたいことをみんな言っていた。

時間が許せば、ピケティ本でのトップ所得のシェアというのは、トップ所得者の所得が国民所得に占める比率であること、例えば、トップ1%は20歳以上の人口の中で所得が上位1%に相当する個人だ、といいたかった。しかし、そうした時間はテレビでないので、日本でトップ1%とは年収いくらなのかについて、年収1300万円とだけ言った。

そうしたら、出演者すべて、さらにはスタジオの多くの人が自分はトップ1%だと認識したようだ。

トップ10%に入る年収は576万円

男性の解説者が何か関係のない話にふったので、そのままスルーした。ただし、事前の進行では、富裕税の話が強調される感じだが、その勢いがそがれたみたいだった。

ラジオでも同じ話をした。ところが、ラジオでは担当者もトップ1%に入っていないといい、スタジオでは「へー、そーなんだ」という驚きはあったが、テレビとは違う反応だった。

トップ1%が年収1300万円というのを、正確に言おう。先のWorld Top Incomes DatabaseのJapanのところをみれば簡単に数字は出てくる。トップ1%の年収は1280万円。ついでに、トップ10%、トップ0.1%、トップ0.01%の年収はそれぞれ576万円、3261万円、8057万円だ(いずれも2010年)。

BS朝日の出演者は、トップ1%を3000万円くらいと思っていたのかもしれない。マスコミが高給取りというだけではなく、ピケティ本という学術書の性格を知らないことも理由かもしれない。というのは、トップ1%は20歳以上の人口の中で所得が上位1%に相当する個人だ、とテレビではいえなかったことを書いたが、働かないで所得のない人も含めた上で、その1%なのだ。給料をもらっている人の中での1%ではないのだ。

ピケティ本のように、すべての人の所得分布を表す日本の統計もある。厚労省による所得再配分調査は、世帯の所得分布と等価所得という個人ベースの所得分布について所得再分配前後のデータがある。以下の図は、等価所得の所得再配分前の所得分布だ。



最高税率は先進国で最高水準

他の統計では、給与をもらっている人の中でトップ何%なのかというデータが多い。例えば、国税庁の民間給与実態統計調査は、毎年出されている統計でしばしば利用されるが、これは給与をもらっている人しか調べていない(下図)



これによれば、トップ1%は年収1500万円、トップ4%で年収1000万円である。ただし、いずれの統計でも、マスコミやそこに出演する多くの人はトップ1%に入っているだろう。

格差問題について、マスコミで議論すると、ほぼ格差を是正すべきという論調になる。もちろん、筆者も所得再分配をある程度は行うべきと考えている。ただし、それはあくまで海外と比較しながらである。日本の格差は、米英のアングロサクソン国に比べれば、たいしたことなく、高齢化でも説明出来る程度だ。

ピケティ本を見ると、格差是正のための所得税や相続税について、それぞれ最高税率の推移について各国のものが出ているが、日本は図に書かれていない。そこで、筆者の解説本では、日本の最高税率推移を書いておいた。特に、2015年から所得税と相続税の最高税率は先進国の中では最高水準である。

こうした海外事情にもかかわらず、所得税や相続税の最高税率をさらに引き上げるのは、あまり賢い選択ではない。

テレビでは格差問題の議論は綺麗事すぎてつまらない。何しろ議論している人のすべてがトップ1%なのに、そろいもそろって金持ちから増税、格差是正といったら、テレビ視聴者から見れば片腹痛しだ。しかも、自分が増税対象だとわかると、ひるむようでは視聴者に見透かされるだろう。

この記事の詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】ピケティ氏の理論を精査せず鵜呑みにすれば、ただブームにのる脳味噌のうっすいバカの展覧会の展示物になるだけと心得よ(゚д゚)!

この番組私もたまたま視聴しました。この番組を視聴した私にとっては、上の内容はかなり理解しやすいのですが、視聴しなかった人にとっては、理解しにくい面もあるかと思いますので、以下に若干説明したいと思います。

要するに、ピケティのいう年収トップ1%とは、20歳以上の人で、働いていなくて所得がない人、たとえば大学生や、定年退職した人も含めての20歳以上の人口の中で所得が上位1%に相当する個人ということです。さらに、それを職業としている人は別にして、株式投資とか、他の間接投資などで儲けたお金は所得とはいいません。

ということは、年収一千万を超えれば、上位1%に入る可能性が非常に高いわけです。

しかし、一般の人そうして、この番組に出演していた人たちも、そのことを理解せず、自分たちはピケティのいう所得上位1%にはあてはまっていないと誤って認識して、当然のこととして格差是正のため富裕税などをもうけるべきと主張しがちであることを諌めているわけです。

そもそも、欧米ではこのことは十分理解されていて、それでかなりの物議をかもしたわけです。そうして、反対する人もかなり多かったのです。

しかし、日本ではなぜかあまり物議が醸されることもなく、何やらピケティの理論がすんなりというか、当たり前であり、あっさり何の吟味もされず受けいられられ、それをもとにして格差問題が議論されていることに警鐘を鳴らしているのです。

私も、これに関してはこのブログで、結構はやい時期に警鐘を鳴らしました。その記事のURLを以下に掲載します。
ピケティ氏の陰鬱な「資本論」 ウォール街に警戒―【私の論評】日本はピケティ氏からみれば、理想の国! 余計なことをせず、デフレから脱却しさえすれば日本が世界で一番繁栄する国となるだろう(゚д゚)!
トマス・ピケティ氏

高橋洋一氏も述べているように、日本の格差は、一般にマスコミや左派勢力が喧伝しているように、とんでもない酷い格差というほどではく、米英のアングロサクソン国に比べれば、たいしたことなく、高齢化でも説明出来る程度のものです。要するに、高齢化すれば、資産は増えるのが当たり前で、資産を持たない若者と高齢者の間で格差を生じるのはある程度は、当然といえば当然です。

また、左派系などの語る格差問題で大きく見逃されているのは、デフレです。デフレを放置しておけば、そもそも雇用が悪化して格差が大きくなるのは当たり前であり、まずはデフレを解消しないことには、格差がどうのこうの語ってもはじまらないわけです。

そうして、高橋洋一氏も所得再分配をある程度は行うべきとしています。私もそう思います。

特に、デフレの真っ最中や、現状のように昨年4月の8%増税の悪影響があり、追加金融緩和の時期があまに遅すぎて本格的に効果があらわれるにはもうすこしたってからという状況で、しかも公共工事の供給制約がある現状においては、減税や、給付金政策、それも再配分的な政策が必要不可欠であることをこのブログにおいてもかねて主張してきました。

しかし、このような問題と、ピケティ本に影響されて、日本の状況を良く考えもしないで、富裕税をすぐに導入すべきなどいう主張は間違いです。特に、2015年からは、所得税と相続税の最高税率は先進国の中では最高水準にあります。にもかかわらず、格差是正のために所得税や相続税の最高税率をさらに引き上げよと単純に主張するのは間違いです。

そんなことをすれば、年収1千万を少し超えた程度の人にも、税金がさらに賦課され、富裕層は海外に国籍を移し、相続税の減税をしようとし、お金が海外に逃げるだけです。

それにしても、マスコミや評論家など、このあたりをほとんど理解しないで経済を語っています。それに左派など、ピケティ氏の理論を変な方向にもっていき、それで安倍総理を非難しようした動きもありました。

さらに、反リフレ派など、ピケティ氏の理論を変な方向に展開させ、アベノミクスが無効であるとの主張の根拠にしようとした動きさえあります。

増税派も、何とかこのピケティ氏の理論をあらぬ方向に展開させ、増税の正当化を図ろうとしました。

それに関しは、以前のこのブログにも掲載したことがあります。
ピケティ氏、消費増税に「ノー」 都内の討論会で発言―【私の論評】ピケティ氏の理論を利用して増税推進を正当化してみたり、イスラーム国人質事件で政府批判をする輩は、私達の生活を実質的に脅かす者共であると自覚せよ(゚д゚)!

詳細は、この記事をご覧いただくものとしして。このような危惧は、経済学者の田中秀臣氏も、ピケティ氏の理論のおかしげな展開に関する危惧を先月ツイートしていて、この記事にも掲載したのですが、以下に再掲させていただきます。


まったく田中秀臣氏の言うとおりです。

テレビなどても、高橋氏や田中氏が指摘するように、浅薄な論議がなされています。この浅薄さが、マスコミを増税キャンペーンなどに駆り立てさせたのかもしれません。

そもそも、給料が高ければ、多少税金があがったとしても、痛くも痒くもありません。マスコミは、自分たちが富裕層であると認識しなければ、これからどんどん衰退し敗退し、いずれ、テレビも新聞もラジオ程度のメディアになると思います。その危機は、もう迫っています。気づかないのは当のマスコミの人間だけかもしれません。これについては、以前このブログにも掲載した事があるので、以下にその記事のURLを掲載します。
“テレビ画面“を奪い合う、戦争が始まる ネットフリックスの衝撃。テレビ局の猶予はあと5年だ テレビの「今、目の前にある危機」―【私の論評】どんなメディアであっても、ユーザーからそっぽを向かれれば、存立の基盤がなくなるという危機感がなければ、容易に腐敗する!その一旦は間違いなく、私達も担っていると心得よ(゚д゚)!


詳細はこの記事をご覧いただくものとして、ネトフリックスが日本に進出してくれば、テレビ局はとんでもないことです。

いずれにしても、テレビは、高給をもらって、浅薄な判断で反日、増税キャンペーンを繰り返しています。このような、メディアがいつまでも隆盛を極めることなどないと思います。私は、おそらく今のままのテレビ局も、ある程度残るには、残るとは思いますが、現状のラジオ局並みのメディアになると思います。その日は案外近いと思います。

それにしても、テレビ局にかぎらず、ピケティ氏の理論はきっちり精査すべきと思います。外国と日本との違いなど無視して、!鵜呑みにすれば、田中氏が指摘しているように、ただブームにのるだけの脳味噌のうっすいバカの展覧会の展示物になるだけと心得るべきです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年2月22日日曜日

【主張】竹島の日 国民運動へ「政府主催」に―【私の論評】竹島を風化させるな!風化させないためには、偏差値最低の坂本龍馬のように「感動、伝達、参加」をひたすら繰り返せ(゚д゚)!


竹島 左が女島、右が男島 写真はブロク管理人が挿入 以下同じ

 2月22日は竹島の日だ。返還運動に取り組む島根県が制定してから、10回目を迎えた。

日本固有の領土である竹島(同県隠岐の島町)は、韓国に不法占拠されている。

松江市で開かれる県主催の式典には、安倍晋三政権から松本洋平内閣府政務官が出席する。3年連続で政務官を派遣しているが、それで十分だと考えているのか。

北方領土の日(2月7日)は政府が制定し、東京での返還要求大会には首相や関係閣僚が出席する。これに比べ竹島を軽視する印象を内外に与えてはなるまい。

日本が閣議決定で竹島を領土編入した明治38年当時、どの国からも抗議はなかった。遅くとも17世紀初頭から、日本人は漁業などにこの島を使ってきた。

連合国による占領期に、韓国は領有権を主張した。しかし米政府は昭和26年8月、ラスク国務次官補の書簡で日本領との認識を韓国に伝えている。同年9月調印のサンフランシスコ平和条約も、竹島放棄を求めていない。国際社会は日本領と認めていたのである。

ところが、韓国は27年1月、沿岸水域の主権を唱えるため日本海に「李承晩ライン」を一方的に設定し、竹島をその中に含め日本の漁船を拿捕(だほ)した。同条約が発効(27年4月)し日本が再独立する直前の出来事である。

海上保安庁や県は28年6月、調査上陸して領土標識を建て、韓国漁民を退去させたが、翌月には竹島に上陸した韓国側が海保の巡視船を銃撃する事件が起きた。

29年8月には、巡視船が約200発もの銃撃を浴びた。韓国は今も、日本の抗議を無視して竹島周辺で軍事演習を行っている。

こうした事実、歴史を政治家も国民も共有する形で、安倍政権はオールジャパンで返還を求めていく態勢をとってほしい。4月から使用が始まる小学高学年の社会科教科書で、初めて「日本固有の領土」と明記されたのは前進だ。

県独自の竹島の日を政府制定の日に格上げし、式典を政府主催にするなど、目に見える取り組みの強化が急務である。

この記事の詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】竹島を風化させるな!風化させないためには、偏差値最低の坂本龍馬のように「感動、伝達、参加」をひたすら繰り返せ(゚д゚)!

竹島問題に関しては、ほとんど解決の緒もないためか、最近ではあまり話題になりません。著名人のツイートなどみてもほとんと触れられていません。このままでは、風化してしまうてのではないかと不安を感じてしまうのは私だけでしょうか?

そんな中で、最近竹島に関して変わったことといえば、レコードチャイナという中国のサイトに以下のような記事が掲載されたことくらいかもしれません。
「韓国が竹島を強奪した」日本寄りの米国メディアの記事に、韓国ネット「日本人が賄賂を渡した」「日本よりも弱い韓国がどうやって?」
写真はソウルの独島体験館
2015年2月15日、韓国・朝鮮ビズによると、米ブルームバーグが、竹島をめぐる日本と韓国の対立について報じる際、「韓国が竹島を一方的に強奪した」という日本人の主張を、編集せずにそのまま掲載したことが、韓国で物議を醸している。

ブルームバーグは12日(現地時間)、「小さい岩がどのように日韓の仲を引き離したのか」と題する記事で、島根県隠岐島住民へのインタビューを掲載。「韓国が竹島を一方的に強奪して占領した。 韓国は(日本と)仲良く過ごす方法を考えてほしい」「以前は、若者を含め一般の人々は竹島に関心がなかった。しかし最近の日本では、竹島を実効支配する韓国への反感が高まっている。日本人として血が煮えくり返る思いだ」などと語った内容を、編集することなくそのまま掲載したという。

また、記事には韓国・鬱陵島で働くチョン・ソンファンさんが「独島(竹島の韓国名)が自国の領土だと主張する日本政府にはあきれる。また、日本の漁師が、独島は日本のものだと言うのは、ただ漁獲量を増やしたいからだ」などと語ったインタビューも掲載されたが、日本側の主張と比べると、分量はかなり少なかった。

ブルームバーグはほかにも、「2012年に李明博(イ・ミョンバク)前大統領が竹島を訪問したことで、日本の反韓感情が悪化した」などと伝えたという。

これについて、韓国のネットユーザーは以下のようなコメントを寄せている。

「日本人がどんなやつらか知らないの?独島が本当に日本の領土と思っているのなら、自衛隊を送って、なんとか取り返そうとするはず」
「好きに言わせておけばいいよ。独島が韓国のものになるのは時間の問題なんだから」

「韓国は日本よりも弱いのに、どうやって強奪するの?常識的に考えて」
「こんなばかけだメディアはなくしてしまうのが一番だ」

「日本人が賄賂を渡したに決まっている」
「ブルームバーグは金が好きだからね」

「ブルームバーグは、日本には支局があるが韓国にはない。日本寄りの報道になるのは当然」 
「米国は真実を知っているはずなのになぜだ?」 
「米国が息子である韓国を捨てた」
さて、この記事に関しては、ブルームバーグによる元記事を参照したいと思い、この記事を見た直後に検索してみたのですが、英語も含むいくつかのキーワードで検索してみましたが、上の記事はは、ヒットするものの、肝心のブルームバーグによる元記事はヒットしませんでした。

中国のメディアであっても、さすがに全くありもしない記事を上記のように引用するということはあり得ないと考えられるので、おそらく削除されたものと思います。

やはり、韓国内では様々波紋を呼んだし、今後も物議を醸しそうなので、予めそれを忌避するため削除したものと思います。

しか、レコードチャイナにはそのまま上の記事が今でも掲載されています。

中国側としては、日韓関係にさらに大きなヒビが入れば、国益にもかなうことなので、この報道自体は、国益にかなうものなのかもしれません。

中国側として、韓国を完璧に中国の傘下におき、経済的に従属させ、軍事的にも中国の対米、対日の先兵にしたいと望んでいます。今の韓国は、「親中、反日、離米」が外交3原則となりつつあるようではありますが、それにしても、朴槿恵は優柔不断であり、ふらふらしてどっちつかずの態度をとりつづけています。

しかし、これははっきりさせなければ、韓国国民の反発をくらい、いずれ朴槿恵政権は瓦解することでしょう。

瓦解した後、「親中、反日、離米」路線を走るのか、それとも「反中・親米」路線に戻るのか、はっきりすると思います。

「親中、反日、離米」路線をとるなら、日本としては経済的に特亜三国全体を追い込み、自滅の道を辿らせれば良いです。日本が金融緩和を続け、緩やかなインフレ傾向になり、デフレから完全に脱却すれば、ウォン高、元高状況がさらに継続し、両国にとってかなりの打撃です。さらに、何があっても援助しないことでとことん国力を落とせば良いことです。

「反中・親米」路線に戻るというのなら、「反日・親日」の立場をはっきりさせてもらいましょう。反日なら、捨て置けば良いだけです。そもそも、韓国の経済は東京都より少し小さなくらいのものであり、さらに韓国とは貿易を全くしなくても、日本は何も困ることはありません。

要するに、今のままの韓国であれは、日本としては韓国と中国の間がどうであろうと、それとは全く関係なしに、独自の路線を歩めば良いだけです。

そうして、無論のこと竹島問題はいずれ必ず解消すべきです。たとえ、軍事的手段を使ってもです。なぜなら、国際的にみて、もともと日本の領土であったものを韓国が不当に占拠しているだけですから、それを取かえすことは、何らの不都合もないし、国際的に非難されることもないからです。

ところで、何故、竹島の日ができたかというと、国会議員と外務省が関与しな かったからです。竹島の日制定について島根県議会は民主党だけが反対し、共産党も含めて全部賛成しまし た。賛成した人たちの想いは、明治維新をやってやろうということでした。つまり、国が やらないのなら、自分達がやるしかないじゃないかということです。 

しかし、これはいずれは、明治維新がそうであったように、いずれは国がやらなければならないことです。

まさに上の記事でも、結論で述べているように「県独自の竹島の日を政府制定の日に格上げし、式典を政府主催にするなど、目に見える取り組みの強化が急務」ですし、最初は幕末の志士たちのような、島根県議会議員らの努力で竹島問題解消の機運を盛り上げるのも結構なのですが、そのままではどうしようもありません。やはり、国レベルの取り組みにしなければ、この問題は永遠に解消しません。

国レベルの取り組みにもっていくためにも、竹島問題を風化させるわけにはいきません。風化させるどころか、ますます多くの人々に関心を持っていただくように、盛り上げていくべきだと思います。

多くの人々に感心を持っていただくのは、大変なようでもありますが、やはり「感動・伝達・参加」を繰り返すことが一番良いやりかたです。

これについては、憲政史家の倉山満氏が以下の様なツイートをされています。
「夢の実現に」こだわり、そして「出来ることを精一杯する」それが、「目に見えないけれども大切なもの」だからです。「夢で結びつく想い」、「感動・共感」が強く有るかどうかです。ときめきや、わくわくするものとモノとが一体化すると、行動につながります。できなかったことができるようになります。わくわくしたものに囲まれれば、幸せになることができます。そのとき人は動きます。

坂本龍馬

では、竹島問題における、感動とは何でしょうか(゚д゚)!

まずは、日本で流布されている、日本が韓国に侵略したとか、従軍慰安婦問題とか、そんなものはなかったどころか、台湾の多くの人々が今でも感謝している日本による台湾統治と同じように、当事日本は朝鮮を統治しており、韓国の近代化に大きく寄与したということを明らかにすることが感動を呼ぶのでないでしょうか。

これについて、KAZUYA氏は以下のようにツイートしています。
さらに、日本による湯治の信託統治について語る、台湾人の方の動画を以下に掲載します。



この動画では、日本統治下の台湾で生まれた楊素秋(ヨウソシュウ)さんと楊應吟(ヨウオウギン)さん­が、日本人が知らない日本統治時代の台湾の真実について語っています。

お二人とも日本統治下の台湾で生まれ育ち、このお二人の証言はまぎれもない真実です。
御二方とも日本の統治は素晴らしかったと口を揃えて証言してくれ、日本人としても大変­誇りに思います。
台湾とは過去に植民地と支配国という関係でしたが、その過去を水に流し、日本との友好­を築こうとしてくれています。

台湾は現在も中国の一部だと認識している国が多いですが、そうではありません。断じて台湾は、中国のものではありません。

この真実を正しく伝えることこそが、「感動」につながると思います。それだけに終わらず、「共感・参加」を繰り返することにより、行動が生まれ、いずれ竹島問題、尖閣問題も解消されると思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年2月21日土曜日

日本マクドナルド、原田氏が会長退任へ―【私の論評】 マックの業績悪化の大部分は、デフレによるもの、日本の経営者もエリートとしての自覚を持ちアメリカビッグスリーのように、政府・日銀にどんどんイチャモンをつけるようにすべき(゚д゚)!


原田泳幸取締役会長

日本マクドナルドホールディングスは2月20日、原田泳幸取締役会長が3月25日の定時株主総会後に退任する役員人事を発表した。原田氏は日本マクドナルド取締役会長も退任し、同社グループから退く。

原田氏は2004年に米Apple日本法人の社長から日本マクドナルドのCEOに転じた。昨年6月からはベネッセホールディングス会長兼社長を務めている。

原田氏は「私のマクドナルドでの歩みは常に変革・改革の連続でしたが、マクドナルドは“ピープル・ビジネス”、常に人材を礎としビジネス基盤を強固にしてきたことで成長してきたものと確信しております」とするコメントを発表した。

コメント全文は以下の通り。
 退任のご挨拶 
 私、原田泳幸は3月25日(水)をもちまして、任期満了に伴い、日本マクドナルドホールディングス株式会社並びに日本マクドナルド株式会社の取締役を退任する運びとなりました。 
 皆様におかれましては、在任中、格別のご高配を賜りまして、誠に有難く、厚く御礼申し上げます。 
 2004年の2月に就任し、8年間のビジネスの成長の後、新たな成長に向けて、後継者の育成及びサラ・カサノバのサポートを行ってまいりました。11年にわたりお世話になった皆さまへ、心から感謝の思いをお伝えさせていただきます。 
 私のマクドナルドでの歩みは常に変革・改革の連続でしたが、マクドナルドは“ピープル・ビジネス”、常に人材を礎としビジネス基盤を強固にしてきたことで成長してきたものと確信しております。 
 幾度のビジネスの危機も、「お客様第一」であり、目の前のお客様に誠心誠意対応させていただくことを肝に銘じてまいりました。 
 「お客様第一」を徹底して追求していく事こそがお客様への価値向上につながり、企業を成長させる最も重要な事であると考えております。 
 日本マクドナルドは真摯な気持ちでふたたびお客様の店舗体験の価値を高めることと私は確信しております。 
 今後とも日本マクドナルドホールディングス株式会社を何卒よろしくお願い申し上げます。 
日本マクドナルドホールディングス株式会社 取締役会長
日本マクドナルド株式会社 取締役会長
原田 泳幸
【私の論評】 マックの業績悪化の大部分は、デフレによるもの、日本の経営者もエリートとしての自覚を持ちアメリカビッグスリーのように、政府・日銀にどんどんイチャモンをつけるようにすべき(゚д゚)!

原田会長には、長い間本当にご苦労様ですと言いたいです。そうして、今後はベネッセでの活躍を期待させていただきたいところです。

ご存知のように、現在マクドナルドの業績は良くはありません。しかし、私も長い間飲食業界に携わってきたので、良く解りますが、飲食業界ほどデフレの悪影響を受けた業界はないと思います。

以下のグラフをご覧下さい。

     
1975年から1997年までの22年間で、外食産業の市場規模は約3.4倍になりました、同年間の広義の外食産業は3.7倍に拡大しました。しかし、97年をピークとして、98年からは減少に転じました。

1997年といえば、4月1日には、消費税が3%から5%に引き上げられました。また、6月には日銀法が改悪され、同年6月18日に公布、平成10年4月1日から施行されました。

増税と、日銀による金融引締めにより、日本は98年から完璧にデフレに突入しました。この外食産業の市場規模のグラフは、飲食業界がまさにデフレの悪影響をまともに受けたことを示しています。


マックの業績の悪化は、やはりデフレによる影響が大きいでしょう。これを理解しなければ、正しい判断はできません。飲食業界全体が、98年からはデフレの影響で、右肩下がりで下がる状況でした。最近では、景気の回復にともない上昇傾向でしたが、昨年の8%増税の悪影響に直撃されました。

この間、飲食業はどん底で、中小規模の飲食業などかなり多くが廃業に追い込まれました。この間、海外から日本に様々な飲食チェーンが、参入してきました。しかし、多くが敗退しました。その中にあって、マクドナルドは業容を維持してこれたわけですから、良しとしなければならないでしょう。

これから、景気が回復し、緩やかなインフレに向かうにつれて、業績は安定して成長していくことも夢ではないと思います。

長年経営者として、飲食業にかかわってきたものからすれば、そう思います。

今朝は、NewsPicsでこのニュースを見ていたのですが、何やら読者のコメントがマックの業績の悪化は原田会長のせいであるかのようなコメントが多く、これは少し問題があると思い本日はこのことをブログに掲載することにしました。

マックといえば、確かに2012年あたりから業績が悪くなりました。しかし、その前までは、デフレのなかでそれなりにかなり頑張っていたと思います。

飲食業に携わるものからすれば、マックのあの頑張りと奮闘ぶりは希望の星でした。デフレでも頑張れば、マックのように業績を伸ばすことも可能だと思えたからです。

しかし、さすがのマックも2012年あたりからは、業績を落とすようになってしまいしまた。これは、無理からぬところがあると思います。

マックが、デフレに陥ってもしばらくの間は、業績を維持することができたのは、メニューがどうのマーケティングや、販促がどうのということは、無論ないがしろにはできませんが、それらは瑣末なことで、大きな点は以下の二点に絞ることができると思います。

まず第一は、何といってもチェーン店としてすでに、店舗数がかなり多かったことです。現状では、3000を超えていますが、デフレに入る前から、1000店舗を超えていました。

デフレに対処するには、チェーン化などしても、中途半端であれば、かなり対応が難しいです。やはり、1000店舗は超えていないと困難です。

店数が少なくて、100店舗以内なら、デフレ圧力には耐えられません。100店舗を軽く超えて、デフレの直前までに、数百店舗までいっていれば、デフレに入ってから店数を減らしても何とか持ちこたえることができたでしょう。実際、これ以下の店舗数のかなりのチェーンが、デフレの最中に廃業しました。上場企業などは、廃業すると大きく報道され目立ちますが、100店舗以下のチェーンであれば、ほとんど報道されませんから、目立ちはしませんでしたが、かなりのチェーンがデフレの最中に廃業に追い込まれています。

このように店舗数は、多いほうが良いですが、逆に中途半端な店数ではなく、一店舗とか、他店店舗化しても、数店舗くらなら、これもまたデフレ対応はしやすいです。この程度だと、大きな市場は必要なく、特定の小さな市場向けでも、十分商売が成り立つからです。一番どうしようもないのが、100店舗に満たないチェーンだったと思います。

飲食関係のチェーンで、1000店以上であれば、そのスケールメリットは計り知れないほど大きいです。セブンイレブン、ローソンなど、現状では1万店を超えていますが、デフレの最中でも店舗数を伸ばしていました。飲食チェーンで現状で3000を超えている日本マクドナルトは、基礎体力があります。

まずは、これで最大限のスケールメリットが得られるということです。原材料もかなり低価格で仕入れることができます。その他、チェーンオペレーションの徹底で、人材育成も他の業態から比較するとかなり迅速にできます。

次に、円高メリットというのがあったものと思います。特に、マクドナルドは、世界各地からその時々で、もっとも低価格で、原材料を仕入れる仕組みを構築しており、さらに円高ということで、低価格で原材料を仕入れられるという大きなメリットを享受することができました。

こういう大きな2つの強みがあり、これにプラスして、マーケティングや販促手法の開発ということで、業績を伸ばすことができていました。そうして、見事にデフレ対応できていました。

マクドナルド期間限定の「ル・グラン ソーセージ」
しかし、ご存知のように、13年からは、日銀が金融緩和をしたため、デフレは解消傾向となり、円安傾向になり、円高には終止符が打たれることになりました。デフレが解消気味となりきらず過去のデフレの悪影響が残っているうちに、円高傾向に振れた、これもマックにとって災いしたと思います。

そうして、昨年4月から8%増税がなされ、それがマックを含む飲食業界を直撃しました。このような大きな環境変化には、さしものマックも対応できなかったものと思います。これは、誰が経営していたとしも、ある程度は業績を落とすのが当たり前です。

しかし、これからは、デフレが解消され緩やかなインフレに転ずることになれば、飲食業界もさらにやりやすくなることでしょう。無論、マクドナルドもその例外ではありません。日本の飲食業界のピークは97年でしたが、それは本当のピークではないかもしれません。本当は、もっと拡大するはずたったものが、デフレにより拡大できなかったということかもしれません。

そうだとすれば、97年の市場規模を超えてさらに飲食業界が伸びる可能性があります。もし、そうでなかったとしても、ここ十数年分で落ちた分をとりかえすだけの伸びしろがあることは確実です。

最近ローソンで購入したお弁当 500円以上の価格

それにしても、デフレは飲食業をはじめとする様々な産業に悪影響を与えてきました。

私自身は、飲食業に携わってきたので、これは実感として味わうことができました。200円台のお弁当がスーパーで売られているときに、飲食業それもある程度以上(数百店舗以上)にチェーン化したところは、どこも大変だったと思います。実際、100店舗もなかったような、弱小チェーンは、デフレ期間どんどん消えていきました。

原田会長は最後まで、そのようなことはいいませんでしたが、やはり日本の飲食業界にかぎらず、大きな企業のトップは、デフレを放置する政府や日銀に対して徹底的にイチャモンをつけるべきだったと思います。

そもそも、経済の癌ともいわれる、デフレを放置しておいて、いくら頑張ってみたところで、それは水道管が破裂したときに、一生懸命に水を汲み出しているようなものです。やはり、水道管の破裂箇所を直さなければどうにもなりません。

中小以下の企業のトップなどが、政府にイチャモンをつけても残念ながらあまり大きな話題にはなりませんが、日本で一位、二位を争うような大企業のマックなどの会長あたりが日銀の金融政策、政府の財政政策にイチャモンをつければ、それなりに影響力が大きいです。

それも、一人二人ではなく、各業界の最大手あたりの企業のトップがこぞって、日銀の金融政策や、政府の財政政策にイチャモンをつければ、それなりにかなり影響力があると思います。トヨタ、マック、資生堂などの有名どころのトップが、こぞって日銀の金融政策や、政府の財政政策にイチャモンをつければ、かなりの話題になり世論が盛り上がったはずです。

実際、アメリカあたりでは、ビッグスリー(車の製造業の大手三社のこと、GM,フォード、クライスラー)がことあるごとに政府の財政政策や、FRBの金融政策にかなりイチャモンをつけます。

アメリカ ビッグ・スリー

場合によっては、自分たちの経営責任は棚にあげて、ここまでいうのかという「イチャモン」もありましたが、あれはあれで良かったのかもしれません。

というのも、原田会長をはじめ、日本の経営者は、政府や日銀の政策運営にイチャモンをつける人があまりに少ないからです。たまには、いますが大手企業ではあっても、多くの人にとった知名度の高い企業のトップがそのようなことを言っているのを私は、聴いたことがありません。

それどころか、日本の大企業のトップの中には、デフレの真っ最中に、増税推進を容認するような発言をした者も多くいました。それも、どう考えても、デフレでメリットを享受できるような業種でも、業態でもないような会社のトップがそのような発言をしていました。それに経団連の会長などは、はっきりとデフレの真っ最中にデフレ容認の発言をしていました。このような経営者は、本当の意味での経営者ではなく、典型的なサラリーマン社長なのだと思います。

政府や日銀の政策が極端にまずいときに、苦言を呈するようなことは、日本では恥ずかしいことなのでしょうか。しかし、大企業のトッフであれば、その企業に勤めている従業員の数もかなり多いですし、さらには、お客様や取引先の数やその下請けも膨大なはずであって、政府や日銀がとんでもない経済・金融運営をすれば、企業そのものも大変でしす、従業員や、取引先だってとんでもないことになります。

だから、私は、日銀や政府がとんでもない金融政策や財政政策をやって、デフレを放置し続けるような場合は、まずはお客様に高品質の商品やサービスを提供し続けるために、そうして取引先企業やそのに下請け、自分たちの従業員を守るという意味合いでも、恥も外聞もかなぐり捨ててでも、日銀や政府にとことんイチャモンをつけてほしいと思います。クルーグマンなみの辛辣な批判を展開してほしいです。

それ以外のことでも、どう考えても政府・日銀のやり方がまずくて、顧客や従業員や自分たちにとって悪いことがあれば、どんどん批判すべきです。ただし、大手新聞社のように自分たちだけ、軽減税率を適用してもらいたいがために、増税は容認するし、増税推進キャンペーンを恥ずかしげもなく実行するというような、公序良俗に反するとんでもない行為は謹んでいただきたいものです。

大企業の経営者は、自らの企業のことだけではなく、それをはるかに超えた重い責任があります。日本では、偏差値の高い大学を出た人やその中でも、偏差値がより高い人をエリートと認識する人も多いようですが、これは全く間違いです。本当のエリートは、自分の命よりも責任が重い人のことをエリートといいます。無論、そもそも、偏差値が低すぎる人は責任を負うことができず、そもそもエリートにはなれませんが、それだけではエリートになれるわけではありません。一流大企業のトップは、エリートです。エリートには、エリートとしての自覚を持っていただきたいものです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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