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2012年4月17日火曜日

【投票】石原都知事が表明した尖閣諸島の買い取り、賛成?反対?(The Wall Street Journal-Japan Real Time)―【私の論評】 石原氏の今回の行動は、受け手の期待を破壊し覚醒の大ショックを与えるためのコミュニケーションである!!

【投票】石原都知事が表明した尖閣諸島の買い取り、賛成?反対?(The Wall Street Journal-Japan Real Time)


本日の最大の話題は、石原知事が、尖閣諸島の買取を表明したことだと思います。そのため、本日は、私のブログでもその話題をとりあげることとしました。WSJもこの内容を扱っており、さらに、賛成・反対のアンケートもできるようになっています。詳細と、アンケートは、WSJのほうをごご覧いただくものとして下に要旨だけ掲載しておきます。


石原慎太郎東京都知事が16日、訪米中の講演で突然、尖閣諸島の買い取りを表明した。

この島々について、日本政府は実効支配をしていると主張しているのに対し中国や台湾は領有権を主張している。2010年にこの付近で操業中の中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突した事件以降、国民的な注目を浴びているこの島々を都のカネ(つまり都民の税金)で買おうというのだ。

・・・・・・・・・・・・・・・(中略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

読売新聞によると、石原氏は、訪米前に「物議を醸してくる」と公言していたそうだが、この発言が、地震や原発や放射能問題で頭がいっぱいで、しばらくこの問題を忘れていた日本国民に大きな波紋を呼んだことは確かだ。その間も中国がこの海域で存在感を強めようとしていたことを考えると、それだけでも石原氏としては目的を達成したかもしれない。

【私の論評】 石原氏の今回の行動は、受け手の期待を破壊し覚醒の大ショックを与えるためのコミュニケーションである!!

尖閣列島


これは、石原知事が、最近では、マスコミもほとんど報道しなくなり、政府もなんら対応をしないためと、さらには、国際的にも日本の立場をはっきりさせるために、意図して意識して行ったデモンストレーションということだと思います。本来、政府がやるべきことをいくら待ってもしないので、痺れを切らしてやったということだと思います。

何はともあれ、国際舞台での発言だったのが、良かったと思います。日本国内での発言であればね海外にはほとんど報道されないですから、前々から機会を狙い、準備して、行ったものだと思います。

だから、石原知事にとっては、実際に土地を購入できるとか、できないとかなどの問題は、さして重要なことではなく、国際舞台で、物議を醸すことができたことで大成功なのだと思います。ただし、効果的なコミュニケーションをするためには、実際に交渉をすすめていること自体が必要だったのだと思います。単に、そうするつもりだというより、すでにそのような行動をしているというほうが、かなりインパクトがあります。

そうしてこれは、かなり効果的なコミュニケーションです。このやり方で、石原知事は、日本国内はもとより、中国に対しても、並々ならぬ日本の意思を表明することができました。コミュニケーションとしては、大成功だったと思います。先日のあの、鳩山さんのイラン訪問とは、対照的な効果的なものであったと思います。

昨年の10月時点で、中国からのパンダ貸与に関してくだらない与太話をしていた、藤村官房長官をして、尖閣列島を国が購入することもありえるとの発言をさせたということは、予想外の大成果だったと思います。



それにしても、上の動画の各政治家の声、だれも、石原都知事の真意を読み解いていないと思います。だからこそ、石原知事のような行動をこれかも取れないことでしょう。まあ、民主党のガキ大臣には、一生かかってもできない芸当かもしれません。

われわれも、このコミュニケーション方式を真摯に学ぶべきです。特に、最近のどうしようもない政治家など、爪の垢でも煎じて飲むべきです。

ドラッカーは、コミュニケーションについて、以下のように語っています。
「上司の言動、些細な言葉じり、癖や習慣までが、計算され意図されたものと受け取られる」(『エッセンシャル・マネジメント』) 
階層ごとに、ものの見方があって当然である。さもなければ仕事は行なわれない。だが、階層ごとにものの見方があまりに違うため、同じことを話していても気づかないことや、逆に反対のことを話していながら、同じことを話していると錯覚することがあまりに多い。 
コミュニケーションを成立させるのは受け手である。コミュニケーションの内容を発する者ではない。彼は発するだけである。聞く者がいなければコミュニケーションは成立しない。 
ドラッカーは「大工と話すときは、大工の言葉を使え」とのソクラテスの言葉を引用する。コミュニケーションは受け手の言葉を使わなければ成立しない。受け手の経験に基づいた言葉を使わなければならない。 
コミュニケーションを成立させるには受け手が何を見ているかを知らなければならない。その原因を知らなければならない。 
人の心は期待していないものを知覚することに抵抗し、期待しているものを知覚できないことに抵抗する。 
 「受け手が期待しているものを知ることなく、コミュニケーションを行うことはできない。期待を知って初めてその期待を利用できる。あるいはまた、受け手の期待を破壊し、予期せぬことが起こりつつあることを認めさせるためのショックの必要を知る」(『エッセンシャル・マネジメント』)
石原さんは、まさしく、上でいうところの、「人の心は期待していないものを知覚することに抵抗し、期待しているものを知覚できないことに抵抗する」をよくわかっていたのだと思います。それに、ドラッカーは、これに加えて、「人の心は、期待していることにばかり向かい、言っても、間違ってうけとられる」ということも良くわかっているのだと思います。

だからこそ、この受け手(現政権ならびに中国)の期待を破壊し、予期せぬことが起こりつつあることを認めさせるための覚醒の大ショックの必要を知り、このような行動をとったのです。


石原氏は、中国と日本政府の脳に覚醒のためのショックを与えた?!

人とコミュニケーションをはかるとき、特に相手の期待を破壊するには、手っ取り早いのは、叱ることです。しかし、何度叱っても、効果がないときには、他の方法を講じなければなりません。石原さんも、尖閣列島に関して、何度も苦言を呈してきました。しかし、それによって、中国も、それに、本来この問題に対してもっとも関心があるべき政府にもなんらの変化も反応もえられませんでした。だからこそ、このような行動をにでたのです。同じことばかり繰り返しても効果がなければ、やり方を返ることの格好のケーススタディーになったものと思います。

それから、時期的にも、今は中国は、薄熙来・元重慶市党書記の「政治的死」でも理解できるように、権力闘争の真っ只中ですから、これも長い間機会をうかがって、意図して意識して選んだものと思います。この時期にこのような行動をとれば、さらに存在感を増すことができるという計算づくの行動だと思います。それから、これは、あまりにも当然のことですが、石原新党がうまくいかないいま、存在感を増すためにも、必要な行動だったのだと思います。まさに、中国を覚醒させ、だらしのない今の民主党政権を覚醒させ、さらに、竹島問題のある韓国にも波及効果を及ぼし、さらに北方領土問題のあるロシアに波及効果をおよぼし、それだけではなく、国内外での存在感を増すという一石五鳥を狙って成功した、素晴らしいコミュニケーションだったと思います。

アメリカでは、ドラッカーのマネジメントは、いわゆるリバイズド・エディションというのがあり、ドラッカーの『マネジメント』にもそれがあります。これは、ドラッカーの著書のなかで、事例など、古すぎて現状にそぐわなかったものを現在のものに置き換え、ドラッカーの考えはそのままという版があり、私もキンドル本で持っているいるものです。今後改定されたときに、この事例は、是非掲載していただきたいと思えるほど、良い事例だと思います。





【関連記事】

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2012年4月3日火曜日

Facebookタイムラインを活用したコミュニケーション活性化事例まとめ−【私の論評】社史はFBでこうつくれ!?

Facebookタイムラインを活用したコミュニケーション活性化事例まとめ:


0402_societa01
 

3月30日を迎え、Facebook社のアナウンス通りすべてのFacebookページが正式にタイムライン化されました。


しかし、ひとまずカバー写真のみ設定したくらいで、タイムラインそのものの有効利用の手段を確立できていない企業も多いかと思います。そんななか、既にいくつかの企業がその企業ならではのタイムラインを活用したコミュニケーション活性化事例を展開しています。 


Spotify

0402_societa02
 

Spotifyが展開するのは、タイムラインを利用して西暦1000年からの音楽の歴史を振り返るというもの。

(一時期話題になったFacebookタイムラインが1800年までしか遡れないという仕様は修正されたようです。)


注目すべきは、普通なら企業のタイムラインがその企業の歴史のみを記録しているのに対して、Spotifyのタイムラインでは音楽そのものの歴史を記録しているところです。

 
ホワイトハウス

0402_societa03
 

公的な機関であるホワイトハウスもしっかりとタイムラインに対応しています。1789年の設立からその歴史を記録していっています。


オバマ大統領のFacebookページも一ヶ月ほど前にタイムライン対応していることからも、Facebookがアメリカでいかに影響力を持っているサービスかということが伺えますね。今の日本ではちょっと考えられないことです。


またオバマ大統領は今話題のPinterestの活用にも乗り出しましています。ソーシャルメディアの影響力を認識してどんどん活用していく姿勢には感心させられます。


ファンタ

0402_societa04

 

少し前から話題になっていたアメリカのファンタのタイムライン。


時間を遡ることができるタイムラインの特性とカバー写真を活用してユーザー参加型の仕組みを提供しています。


カバー写真に欠けているキャラクターを過去のタイムラインの中から探し出し、現在に連れ戻してあげるという仕掛け。「現在に連れ戻すにはみんなのいいね!が必要です」などユーザーが参加することによってカバーやタイムラインが変化するという仕組みは、双方向のコミュニケーションを形成していく上で大変参考になるでしょう。

 
考察

Facebookページがタイムライン化したことによって、これまで主流であったウェルカムページタブや診断コンテンツに代表されるFacebookアプリを活用したものよりも、よりユーザーとのコミュニケーションを重視する方向へと動いていると言えます。そのなかでタイムラインという新たな仕組みを活かして、これまで以上にファンとのコミュニケーションを活性化させていくかを考えていかなければなりません。


また、まだまだ始まったばかりの企業のタイムライン活用に関しては、これからユニークな事例がどんどん増えていくでしょう。


国内のカバー写真事例をまとめたものを見る限りではカバーだけでも海外のものとは違った色を見せていると言えます。個人的に海外とは違った日本ならではのユニークなタイムラインの活用法がたくさんでてくるのではと、期待を持っています。


[Spotify Facebookページvia THE VERGE]

[WhiteHouse Facebookページ via THE VERGE]

[Fanta Facebookページ]

[Photo by http://www.flickr.com/photos/dylan20/]


Social Media Account Planners

江川昂志(@social_ouji

 

【私の論評】社史はFBでこうつくれ!?

さて、以前も、facebookが、Timelineになるという記事がInfobahnに掲載されていました。今回の記事は、Timeline化の実施が完了したことのお知らせととともに、これに対応した企業のFBの事例をまとめています。


私は、前回のお知らせの記事の論評で、これは、社史を作成するのに、最適であることを述べました。いまでも、そう思っています。それに、上のspotifyの事例は、西暦1000年からの音楽の歴史を振り返るものですから、当然社史などもつくれるはずです。


ただし、今回も社史の事例は存在せず、これは、少しがっかりしました。私は、いずれどこかの会社がかならず、社史をFBでつくるものと期待しています。書籍による、社史、歴史的資料として残すのには、良いですが、たいてい、分厚くて、重くて、どうしようもありません。多くの会社で、作成は、されているものの、ほとんど参照されていないというのが実情ではないでしょうか。


私は、社史なるもの、いくつか実物をみたことがありますが、中小企業はともかく、大企業のものとなると、本当に、分厚くて、本当に読みたい部分を探すのも大変です。それに、紙ベースですから、あまり頻繁に更新されるものではないので、すっかり、時代から取り残されていて、あるには、ある程度のものになっているものも多いです。これじゃ歴史的資料というだけで、誰も参照しないと思います。それでは、本来の社史の意味がなくなると思います。(下の写真は、ある会社のサイトでの会社案内。FBでの社史は、このような単純なものではなく、はるかに高機能で、ユーザーコメントも可能になり、さらには、それ自他いがプロモーションツールになる)


この記事で以前単に「社史」作成にも向いているくらいのことしか掲載していなかったので、本日は、FBでの、社史がどのうようなものになるのか、簡単に掲載してみます。


今回は、マインド・マップを作成してみましたので、以下にそれを掲載します。以前、あるSNSで、マインドマップのコミュニティーを主催していたことがあります。コミュニティーメンバーも数百人にまでなったのですが、ある時点から私もサポートしてないので、開店休業状態になってしまっています。これだと、マインドマップを非常に書きやすいので、再開してみょうかな、なんて思ったりもしています。それにしても、マインドマップだと、複雑な概念でも、結構短時間で描けますから、これから、このブログでもマインドマップを多様してみようとも考えています。本日のマップは、横長ですが、縦長にすれば、もっと大きく表示できます。次に掲載するときは、縦長にしてみます。

このマインドマップ、iPad用のアプリ"Simple mind+"で書いています。とても使いやすいです、これを使いはじめてから、最初は、なんでもマップ化してしまうマップ魔になってしまいました。詳細は、上の画像をドロップしていただければ、拡大画像でご覧になることができます。以下の四つの柱から構成されています。


◆未来を作って行く社史

◆シャしそのものをプロモーションツールとする

◆SNSの利用促進(これは、特に社内の促進を意図しています)

◆FBで作成のメリット・デメリット

詳細は、マインドマップをご覧になってください。(下の写真は、ある会社のサイトでの会社案内の入り口画面。FBでの社史は、これにTimelineが付加されたようなものになるかもしれない)


FBなら、おそらく、紙の出版よりも、かなり安くあがると思います。それに、従来の社史などと異なり、多くの人に実際に読んでもらえるでしようし、さらに、これ自体がプロモーションツールになります。


これは、いいことづくめだと思うのですが、皆さんは、どう思われますか。こんなところに、こんな記事を掲載しているより、うちの会社あたりで、さっさと作ってみたほうがよいかもしれません。そうして、実物をご覧いただければ、その良さが理解しやすいのかもしれません。でも、作るのは大変そうです。でも、紙でつくるよりは、はるかに楽だと思います。

 

 

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