2014年8月31日日曜日

若い頃は経験すべき?それとも貯金すべき?-【私の論評】ちょっと待ってくれ、貯金と経験がトレード・オフの関係になってしまったのはデフレのせいではないかい?若者はデフレ脳から脱却しもっと政治・経済に関心をもて、選挙に行け(゚д゚)!

若い頃は経験すべき?それとも貯金すべき?

いつも奇抜なファッションでファンを魅了するレディー・ガガ。すごくない?
普通ならとてもできないが、若ければできる。それが若さの特権だったはず。


「若い頃はお金を使ってでも経験しろ」なんてよく聞きますよね。でも正直お金がないのも若い頃。お金を使ってでも経験、それともコツコツ貯金貯金、どちらを優先すべきでしょうか?

「大人の方へ!!」

回答は「どちらも正解」、「出世したいなら経験、堅実に生きるなら貯金」、「やっぱり経験」という声が多め。その中でも、自分はどうすべきか考える時のポイントを3つご紹介します。

■どちらを選んでも「後悔」する

まず心得たいのは、「どちらを選んでも必ず後悔する」こと。

「どのみち後悔しますよ・笑。お金を使ったなら、ああー、あのお金をもっと有効なことに使うか貯金していたら今頃はーって思うし、お金をやたらじっとり貯めこんでいたら、ああーこんなつまらない人生なら何かぱあっと使えば良かったーと思うし」(erer4649さん)

後悔しないなんてあり得ないことを、わきまえておきましょう。

■どちらを選んでも失敗するケースも

一方でdemergerさんは、どちらを選んでも失敗するケースを紹介。

「『自分に投資』をやみくもに、目的も無く散漫に進学し資格収集し『学んでいるつもり』ならば、単なる自己満足。それは『死に金』(中略…)(コツコツ貯金も)『真面目』=『自分の頭で何も考えず、他人が言うがままに働く』などとはきちがえていると、それは『死に時間』」

「死に金」「死に時間」ゾッとする言葉ですが、つまり自分の意志が大切。

「『どのような自分になりたいか』が明確でないと、どちらであっても『死に金』『死に時間』だけが積み重なるだけです」

自分と向き合い、自分の興味や意志の対象を明確にしていくことも大切ですね。

■取り返しのきかない「若さ」

大事なのは、「若さ」という意見も。

「気にすべきとこはお金の使い道でなく、その若さ。若くしても老いてもお金は貯金できる。老いてから若かった自分に対して投資はできない。使いなさい。生き金死に金気にしちゃいけない。貯めなきゃならなくなってから貯めなさい」(sundaraさん)

「若いうちの失敗はいくらでもやり直しが効きますからね」(noname#197439さん)

「経験=挑戦・失敗・やり直し」。それ相応の、体力・知力・時間も必要です。年を重ねるほど老化するだけでなく、結婚・子育て・介護…と自分の時間も減るもの。「若気の至り」という言葉もある通り、失敗できるのも若いうちですよね。若さの意義も、しっかり考えておきましょう。

最後にta72さんが紹介した言葉も、参考になります。

「貯めれば金が残る。使えば経験が残る。貯めれば貯め方が分かる。使えば使い方が分かる。使い過ぎたら借金が残るが貯め過ぎても残るのは数字(中略)…貯めたければ、まず入れ物(器)を広げる事。貯めるのは大きく使う為、使うのは器を広げる為。どちらにしろ、金は使う物」

宮野茉莉子(Miyano Mariko)

【私の論評】ちょっと待ってくれ、貯金と経験がトレード・オフの関係になってしまったのはデフレのせいではないかい?若者はデフレ脳から脱却しもっと政治・経済に関心をもて、選挙に行け(゚д゚)!

上の記事では、大人たちが最もらしいことを書いていますが、この人達もデフレ脳に侵されているのではないかと思ってしまいます。

デフレ脳とは、デフレが所与の条件(変えることのできないもともと与えられている条件)となってしまっていて、それを前提に物事を考える思考のことをいいます。

エコノミストの村神尚己氏が良く遣う言葉です。デフレ脳になっているという査証として、貯金と経験がトレードオフの関係になってしまっているという事実があります。

最近の若者は堅実に貯金する人が増えているというが・・・・・・・・


今は、特に若者の貯金と、経験がトレードオフの関係になってしまっているようです。

トレードオフの関係にある事柄は、全体をみることと、長期・短期ともにみることが重要です。

全体では、良いことなのか、悪いことなのか、長期・短期的にみて良いことなのか、悪いことなのかをバランス良く考えて意思決定をする必要があります。このバランスが重要です。

トレードオフとは、経済学でも良く使われる言葉です。

トレードオフ(英: Trade-off)とは、一方を追求すれば他方を犠牲にせざるを得ないという状態・関係のことです。トレードオフのある状況では具体的な選択肢の長所と短所をすべて考慮したうえで決定を行うことが求められます。また、トレードオフ選択しなかったことによる損失を「機会費用」と呼びます。

これって、この定義だけでは良く理解できないと思いますので、経営学の大家ドラッカー氏があげた三つの例を以下に掲載します。



まずは、会社を経営していく上で、短期と長期のトレードオフをバランス良く考えていく必要があります。

目の前の短期のことだけ考えていれば、長期的には会社の将来は危うくなります。とはいいながら、会社の10年後、20年後のことばかり考えていれば、短期的なことが疎かになり、すぐにても会社は危うくなります。

これをバランス良く考えていく必要があります。場合によっては、短期的にみれば多少効率を落としてでも、長期に備え場合だってあり得ます。

第二に全体と個のトレードオフです。全体とは、たとえば会社全体と、その一部の課との関係などもトレードオフの関係にあります。ある課にとって非常に良いことが、実は会社全体にとっては良くないことなどはいくらでもあります。それとは、逆に会社全体にとっては非常に良いことが、いくつか課にとっては悪いことで、全体を良くしようと考えるあまり、複数の課を駄目にしてしまうこともあります。これもバランスをとって考えなければなりません。

第三に、特に民間営利企業では、利潤に関するトレードオフがあります。たとえば、販売促進費を際限なく、かけれは、確かに売上はあがります。しかし、利益はでません。適当なところでバランスをとらなければなりません。

そうしてこの長期デフレのせいで、企業でも個人でもトレード・オフになる事柄が非常に増えてきました。デフレでなければ、特に若い時の貯金と経験がトレードオフになるということはあまりありません。

今でもバイト学生は多いが、稼げる金額は・・・・・・・・


自分の経験でも、バブルではないものの少なくともデフレではなかった自分の学生時代には、随分と金を稼いだものです。毎月最高で、30万くらいは稼いでいました。家庭教師、その他もろもろ合わせるとそのくらい稼いでいる連中は他にも結構いました。何も珍しい存在ではありませんでした。今なら極めて珍しい部類にはいるのでしょうね。

私は、金を稼ぐなどということは、あまり上手ではなかったのですが、この時期にいろいな友人が稼ぎがたをいろいろと教えてくれました。楽なものから、厳しいものまで、いくつもありましたが、やはり厳しいほうが稼ぎが良かったのて、厳しいほうを選びました。とは、いっても主に頭を使うものだったので、時間をかなりかけるとか、体自体は酷使するものではありませんでした。

別の角度からみれば、楽といえば、楽でした。今でいえば、エクセルのまともな表を作れれば、それで結構金になる時代でした。ただし、まともという意味は、ただ表がつくれるということではなく、現場できちんと役に立つ表という意味です。

これに関しては、大学の先生をかなり活用させていただきました。現場で必要になる知識を統計学の先生やら、コンピュータ・サイエンスの先生に良く質問に行きました。どの先生も前もって予約しておけば、快く応じていただけました。これは、学校の勉強と、現場での仕事(平たくいうとお金)が結びついた素晴らしい好循環でした。

なにせ、金になるということで、勉強にも、先生への質問もかなり熱心になります。それが、相手に伝わって様々な知識というか、そこまではいかないようなノウハウなどもたくさん提供していただいて、大助かりでした。教授の側も、自分たちの学問が現場でどのように活用されるのか、興味津々だったようです。

こんな時に、貯金と経験をはかりにかける人など誰もいませんでした。親からの仕送りがないとか、少ない人でも、バイトをすれば、何とか学費くらい稼げたし、返却しなくても良い奨学金をもらってい人もいました。院生で本当に優秀な人は毎月7~8万程度もらっていて、それは返却しなくても良いそうで、その他バイトをあわせると楽々と学業に勤しむことができました。

最近は若者の海外旅行離れも進んでいるという

ただし、私は貯金はあまりできませんでしたが、いろいろと経験はそれなりにつめたと思います。それが良いことだったどうかは、いまもってわかりませんが、その頃の経験も含めて、今の私がかたぢづくられているのは、間違いありません。

思い返してみれば、帝国ホテルであの、美味しい、ロースト・ビーフのワゴンサービスなど食したのもあの頃でした。これって、世界のどこよりも美味しいと思います。最近は、ほとんど行っていないなぁー。

国内旅行や海外旅行なんてもの結構やっていました。1年休学して、一年間海外旅行と金稼ぎなどという馬鹿真似もしでかしました。それは、それで良いことだったと思います。後で親にバレてこっぴどく叱られましたが・・・・・。

帝国ホテルのロースト・ビーフのワゴンサービス
目の前できりわけてくれる

それにしても、こんなことをしてるのは、自分だけかと思っていたら、海外に出かけると、そういう変な奴が一杯いました。

しかし、こんなことをしていても、就職の時期になれば、家に帰ると、その頃は印刷媒体が中心だったので、リクルートなどから山ほどいろいろな資料が山積みになっていて、就職も適当にやっていれば、何とかなるという雰囲気でした。

確かに、私自身も、周りをみていても、そうでした。第一志望が駄目でも、似たような業界の第二、第三志望くらいはどうにでもなるという感じでした。院生ならば、ほとんど何も就職活動をせず、教授の紹介で、自分が院生のときに実験していた事柄と同じような基礎研究ができる企業に就職している人もいました。

とにかく、よほどの事がない限り、就職に完璧に失敗するなどということはありませんでした。一部、変わり者が、大学や大学院を卒業しても、職に就かないというものもいましたが、そういう人も、それなりに自分の夢を叶えたり、中途入社して何とかなっていたというのが普通でした。

大学時代や、就職しても若いうちはなかなか貯金がたまらないというのは、普通のことでした。しかし、そうであっても、いずれ結婚し、結婚するとそれなりに貯金もするようになり、まあ何とかという状況でした。

そうです。当時は、中年以上ともなれば、失敗すれば、取り返しがつかないと思われていましたが、若ければ、特に長期完全失業とか、派遣などということは考えられませんでした。それが若さの特権と信じて疑いませんでした。

これは、おそらく現在の45歳以上の人の若いころはそうだったと思います。特に五十歳以上で、70歳以下であれば、完璧にこの範疇にはいると思います。これは、バブルの時代まっただ中での青春でなくてもそうでした。

しかしいつのまにやら、世の中はデフレに見舞われ、私の身の回りでも、新卒が明らかに変わってきたことがわかります。たとえば、札幌の大学に四年間いたというのに、薄野(すすきの)にほとんど行ったことがないとか、飲むとすれば、家飲みがほんどだったりとか、それに最近では、大学や大学院を卒業しても、奨学金数百万の借金があるということが珍しくはないようです。

であれば、最近の若者は、経験を後回しにして、貯金に励むのは当然のことと思います。貯金と、経験がトレードオフの関係になるのは当然のことと思います。

私の若い頃とは全く違うということです。それにしても、全くつまらない世の中になったと思います。

昔の若者だと、大学や大学院など卒業した新人など、たたくの何やらの埃がてできました。たとえば、学生時代にこんな変わったバイトをやっていましたとか、海外でこんな馬鹿真似をしていましたとか、いろいろでした。それなりに、面白い経験をしていきている人が多かったものです。

しかし、最近ではそのようなあまりなく、あったとしても、ありふれたバイトで、後は学生生活だけで、まるで無色透明のような学生生活を送ってきた人が多いようです。

そうして若者がそうなったことの原因としては、やはり、あまりにも長い間デフレが続いて、将来に希望が持てなくなっているということがあると思います。

だから、若いうちから、貯金と経験がトレードオフになってしまっているのです。

いつまでもデフレであり続けることはキモい 過度のデフレ脳もキモい


多くの人は、先にも述べたようにデフレ脳になってしまっているため、これが普通のように思っているようですが、それは完璧に間違いです。

デフレは、経済の癌ともいわれるように、異常状態です。これは、普通経済循環である、不景気、景気を繰り返すパターンから完璧に逸脱した、人でいえば癌ともいえる、異常な状況です。

しかし、日本では、デフレのことを不景気くらいに思っている人が多いてす。これは、完璧にデフレ脳です。

デフレ脳になってしまえば、このブログの冒頭の記事のように、若者の経験と貯金がトレードオフになるのが異常と思わず、あたり前に思ってしまうのです。

若者の経験と、貯金がトレードオフとなる世の中は、異常です。若ければ、貯金がなくても、後から頑張れば、何とでもなるのが普通です。就職して頑張れば、貯金もできて、様々な経験もできるのが若者の特権であったはずです。

この特権がなくなった社会は異常です。

これがない世の中は、進歩しません。若いうちは、なかなかオリジナルなことは考えられませんが、いわゆるリミックスということを実践していけば、いずれオリジナルなものもたくさん生まれてきます。れそがない世の中は、進歩がありません。

リミックスについては、このブログでも以前紹介したことがあるので、その記事のURLを以下掲載します。
『海賊のジレンマ』が教えてくれる「未来のアイデアを育てる」方法−【私の論評】単なる天才のひらめきで、イノベーションはできない体系的なRemixのみが社会を変える!!
レディガガのアルバム、The Remix

詳細は、この記事をごらんいただくものとして、リミックスについて説明した部分のみを以下に掲載させていただきます。
新しいものが、全くの無から生まれてくることはありません。バッハも、同時代の先輩格のビバルディやコレルリの曲を何曲も編曲して新しい楽曲を生み出しています。特に、バロック時代にはそのようなことは、日常茶飯事に行われていました。今のように著作権法などはありませんでした。このようなことを行っていくうちに、バッハも自分独自の素晴らしい楽曲を作成するに至りました。アインシュタインだってそうです。彼自身が、自分がやったことは、過去の人がやったことに1%を付け加えたに過ぎないと言っています。その1%が素晴らしいことだったのです。彼でさえ、99%は、リミックスだったのです。
特に、社会変革に関する企画に関してはそういうことがいえます。今まで社会でどの時代のものであれ、うまくいったことは、すべて手本にすべきです。近江商人など昔の商人のやったことだって、多いに役立ちます。だから、過去に行われたこと、現在多くの人が行っていることは、徹底的に調べて、まずは、著作権法、商標法などに違反しないかたちで、複写・変形・結合することによって、新しいものを生み出すべきです。
複写・変形は、すぐに著作権侵害をしてしまう恐れがあります。ただし、誰が最初にやったのかわからない形で、世の中に広まってものは、そのようなことはありません。複数のものを結合して新しいものをつくってしまえば、それは最早、複写・変形の域を超えています。だからこそ、結合が重要なのです。そうして、努力を重ねて、さらに運がよければ、アインシュタインのように、1%の全く新しいものを付け加えられるかもしれないです。そのとき私たちは天才と呼ばれるのかもしれません。しかし、天才と呼ばれることがなくても、商売や事業は十分やっていけます。だから、凡人は、まずは、リミックスすべきなのです。
リミックスは、若かった頃の、スティーブ・ジョブズも、ビル・ゲイツだってやっています。今のアップルだって、マイクロソフトだって行っています。アートの世界もそうです。

特に、若者は、若い内に徹底的に先人の業績を研究し、真似して、リミックスを実践すべぎです。

そんな時に貯金だけしていては、将来の芽をつんでしまいます。ただし、残念ながら、今は貯金と経験がトレードオフの関係にあることも事実です。

であれば、今の若者には、倹約して貯金もしつつ、経験もたくさん踏んでいただきたいものです。お金をかけなくても、経験をつむことはいくらでもできます。たとえば、恋愛とか。これも、最近の若者はあまり経験していないようです。

それとか、最近では、電子書籍などでも無料のものが結構提供されています。確か福沢諭吉の『学問の進め』など、AmazonのKindleで無料で提供されていました。その他、多少お金はかかるものの、安いKindle本や、文庫本などもたくさんあります。

それに、大学生や院生であれば、自分の担当教官だけでなく、大学中の先生から知識やノウハウをいただくこともできます。

それに今の時代、インターネット、スマホ、タブレットなどありますし、若者はこれを多様しているはずですから、LINEなどの内輪の話だけではなく、いろいろ自分なりに勉強した上で、世界中の人からいろいろなことを聴いて回ることもできますから、これを利用しない手はないと思います。

とは、いいながら、これだけだと実体験はなかなか積めないですから、やはり、これから世の中を変えてまともにしていかなければなりません。

デフレ脳に陥っている人はマインド・コントロールされているようなもの


十五年以上も、デフレが続いている国など世界広しといえども、日本しかありません。この状況は打破しなければなりません。

であれば、若者も政治・経済に興味と関心を持ち、選挙にも行って、デフレ脳で完璧に腐った頭の政治家に票は入れずまともな政治家に投票すべきです。そのためにも、ある程度勉強しなければならないと思います。

そうして、様々な経験が積めるような世の中にして、楽しいことも、大変なことも経験すべきです。それか、次世代を進歩させます。貯金と経験がトレードオフになる世の中は、進歩しません。

私は、そう思います。皆さんは、どう思いますか?

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2014年8月30日土曜日

ニートを救わない「サポステ」に批判噴出 「時給200円」「心をくじく」と告発も―【私の論評】ちょっと待ってくれ、厚生労働省は雇用調整はできない。デフレを解消しない限りこのような無限地獄はいつまでも続くのではないかい(゚д゚)!

ニートを救わない「サポステ」に批判噴出 「時給200円」「心をくじく」と告発も

荒ぶるニートスズキ

厚生労働省の支援事業「地域若者サポートステーション」(通称:サポステ)に批判が集まっている。「就労支援」や「職業体験」の名のもとに60万円もの費用を取られ、無給で労働させられる実態もあるというのだ。

ジャーナリストの池上正樹氏は、このような例を「ブラックすぎるサポステの信じられない実態」としてダイヤモンド・オンラインで紹介し、AERA 2014年8月25日号にも執筆している。若者を支援するはずの施設が、逆に若者から搾取したり、やる気をくじいたりしているとなれば問題だ。60万円払って「無給労働」に従事するケースも

池上氏の記事によると、無職だった20代女性のAさんは2013年7月、近隣のサポステを訪問。面談で勧められたのは、団体が実施する「有料プログラム」だった。費用は50~60万円。内容はマナー研修を経て、団体が運営している飲食店で働くというものだった。しかも無給で、施設長はこう言ったそうだ。
「働かせていただいてるんだから、受け取ろうとする方が間違っている」
「あなたがやりたいんなら、どうぞハローワークへ行って、勝手に仕事探してください」

これを聞いた池上氏は、A氏とともにこれに抗議したところ、施設長は謝罪。求めに応じAさんの個人情報は一部返却し、残りをシュレッダーにかけたという。

サポステとは、厚労省が2007年からスタートさせた制度だ。厚労省が認定したNPO法人、株式会社などが全国160か所で運営を行っている。対象は「働くことに悩みを抱えている15~39歳の若者」で、キャリアコンサルタントによる相談や協力企業への職場体験など、就労に向けた支援を行っている。

全国160か所のサポステでの2013年の実績は、新規登録者は4万3229人。そのうち就職した人は1万6416人(38.0%)と一定の効果があるように見える。

しかし、のべ来所者数(63万9083人)や相談件数(45万1461件)の数字を見ると、来所・相談しに行った人のごく一部しか「就職」という結果が得られていない。

予算ゼロから名称を変えて「35億円復活」

実際、サポステ事業は、一度は「取りやめ」になると見られていた。厚労省がサポステに割く2014年度予算は、安倍首相の仕分けで44億円がいったんゼロに。しかし14年4月の補正予算では、「若者育成支援事業」と名前を変えて35億円の予算がこっそり復活していた。

この裏には、厚生労働省が事業を委託する運営団体が「天下り先だから」という指摘もある。運営団体のひとつである日本生産性本部には、民主党時代の事業仕分けで、天下り官僚が27人いると批判されたことがあった。

ツイッターなどネットには、サポステの対応を評価するものもある。「ウチの方のサポステは電話対応しっかりしてますたよ」「地域によってだいぶ違うと思う。兄宅のほうは良かった」と、場所や担当によって対応は分かれるようだ。

しかし前出のAさんと同じく、無下にされてしまったという声も存在する。
「嫁が今行ってる所もなかなか酷い。無給ではないが、時給200円交通費支給なし。行き帰りの交通費でマイナス…」
「私はサポステで『助けてほしいんでしょ』と言われた。本来人に見せたくないところまでさらけだした人間にその台詞」

ある男性は、担当カウンセラーが「精神障害の知識が全くないまま鬱などの利用者を叱責したり、高圧的な態度をとってくる」と目撃証言を明かし、「たぶん、お役所的な感覚だと思う」と評する。通院暦を明かすと「今日は何しにきたの?」と態度硬化

AERAにも、5~6年の引きこもり経験のある女性が、過去の通院歴や服用した薬などの情報を正直に話したところ、相談に応じたキャリアコンサルタントは「それで、今日は何しにきたの?」などと態度を硬化させた例が紹介されている。ショックを受けた女性の父親が抗議したところ、
「お嬢さん、病気なんですよ」「対象にしているのは、社会復帰の可能性のある健全なひきこもり層です」

と反論されたという。どういう基準でこのコンサルタントが採用されたのかは分からないが、勇気を振りしぼって訪れた「悩みを抱えている若者」の心をくじくような事業なら、やめてしまった方がマシではないか。

あわせてよみたい:「突然折れる若者」が224万人、その原因は・・・?

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【私の論評】ちょっと待ってくれ、厚生労働省は雇用調整はできない。デフレを解消しない限りこのような無限地獄はいつまでも続くのではないかい(゚д゚)!

この記事を読んだ皆さんは、どう思われたでしょう。大方の人は、役所の対応の仕方に憤りを覚えたことでしょう。私も、この点には賛成です。

しかし、上の記事もそうですし、大方の人々は気づいていないようですが、この問題には背後避けて通れない大きな問題があります。

それは、ここ20年ほど日本はデフレが続いているという現実です。

デフレになれば、雇用醸成が悪くなるのは当然のことです。日本では、なぜか雇用というと厚生労働省が主幹省庁ととらえる人が多いですが、それは全くの間違いです。

厚生労働書は、労働問題を主幹とする官庁であり、広義の雇用問題とは無関係です。広義の雇用問題とは、いわゆる職そのものの創設です。厚生労働書は、これには全く無関係です。

職が創設された後に、雇用のミスマッチや、雇用者側、被用者側の問題に対応するのが厚生労働省の役割です。

では、雇用を創出する官庁はどこでしょうか。

なぜか、日本ではほとんど認知されていませんが、それは日本銀行です。こんなことを言うと、日本では多くの人々に怪訝そうな顔をされます。多くの人々は、日銀は金融関係の官庁であり、雇用問題とは全く関係ないと思っているようです。

しかし、それは大きな誤解です。日本以外の他の国では、中央銀行の金融政策が雇用問題に密接に結びついているということが認識されていて、雇用情勢が悪くなると、中央銀行に対する風当たりが強くなるのが普通です。

これについては、このブログでも以前掲載したことがありますので、その記事のURLを以下に掲載します。
若者雇用戦略のウソ―【私の論評】雇用と中央銀行の金融政策の間には密接な関係があることを知らない日本人?!
雇用調整ができる官庁がどこかを日本人は知らない?

のブログでも、前に掲載したと思いますが、一国の雇用の趨勢を決めるのは、何をさておいても、まずは中央銀行による金融政策です。たとえば、中央銀行が、インフレ率を2〜3%現状より、高めたとしたら、他に何をせずとも、日本やアメリカのような国であれば、一夜にして、数百万の雇用が生まれます。これに関しては、まともなマクロ経済学者であれば、これを否定する人は誰もいないでしょう。無論、日本に存在するマクロ経済学と全く無関係な学者とか、マルクス経済学の学者には、否定する人もいるかもしれませんが、そんなものは、ごく少数であり、グローバルな視点からすれば、無視しても良いです。  
日銀が、やるつもりもないインフレ目処1%など無視して、インフレ率を本当に2〜3%上昇させたとします。そうすれば、日本でも、一夜にして、数百万の雇用が生まれます。これは、マクロ経済学上で昔から知られているし、経験則としても成り立っている法則です。
無論、雇用対策のため、のべつまくなく、インフレにするというわけにはいきません。ある程度以上、インフレになれば、ハイパーインフレとなり大変なことになる場合もあります。そういうときは、中央銀行は、すぐにはインフレ率を高めるわけにはいきませんから、これは、打ち出の小槌のようにいつもできるというわけではありません。雇用枠が増えても、ハイパーインフレということにでもなれば、雇用が増えたという経済に対するブラス要因が、ハイパーインフレというマイナス要因によってかき消されるどころか、経済が悪化してしまいます。 

それに、経済のその時々の状況で、インフレ率を高める方法もいろいろあります。いろいろある方策のうち、雇用に悪影響を及ぼす方策もあります。同じ二つ三つの金融政策を実施するにしても、順番があります。順番を間違えると、かえって、雇用に悪影響を与える場合もあります。こうしたことを認識しながら、雇用調整を行うことは、本当に難しいことです。だからこそ、アメリカではFRBの金融政策の専門家が専門家的立場から、これを調整して、雇用対策を行います。  
雇用を直接生み出すのは、日本でも、本来日銀であるはずです。しかし、日本では雇用対策といえば、厚生労働省の管轄とかたく信じて疑わない人が多いようです。しかし、厚生労働省は、雇用枠を増やすことはできません。一定の雇用枠の中で、雇用対策ができるのみです。できることは限られていて、雇用のミスマッチを改善することくらいのものです。
これに関しては、従来よりマクロ経済学では、フィリップス曲線として知られている事実でもあります。

この曲線は、縦軸にインフレ率(物価上昇率)、横軸に失業率をとったときに、両者の関係は右下がりの曲線となります。フィリップスが初めて発表した時は縦軸に賃金上昇率を取っていましたが、物価上昇率と密接な関係があるため、縦軸に物価上昇率を用いることが多いです。

これは、短期的にインフレ率が高い状況では失業率が低下し、逆に失業率が高いときはインフレ率が低下することを意味する(インフレーションと失業のトレードオフ関係)。つまりフィリップス曲線とは、短期において「失業率を低下させようとすればインフレーションが発生」し、「インフレーションを抑制しようとすれば失業率が高くなる」ということを表した曲線である。




上の記事には、

「全国160か所のサポステでの2013年の実績は、新規登録者は4万3229人。そのうち就職した人は1万6416人(38.0%)と一定の効果があるように見える。

しかし、のべ来所者数(63万9083人)や相談件数(45万1461件)の数字を見ると、来所・相談しに行った人のごく一部しか「就職」という結果が得られていない}

という内容が掲載されています。

やはり、サポステの最終目的も、ニートを最終的に就職させることのようです。であれば、現在のようにデフレが続いているようではこの問題は本質的には、解決しません。

なぜなら、いかにニートである人々が、なかなか仕事に就けない状況を改善したとしても、雇用状況が悪ければ、なかなか就職できないという状況に変わりはないからです。

こうした雇用問題を解消し、その後に労働問題の対策にはいるべきです。無論、現在ある問題をそのまま放置しておくことはできないと思いますから、厚生労働省もできることは実施しながら、デフレが収束した後は、本格的にとりくむべきと思います。

家の中の水道管が破裂して、水浸しになっているときに、破裂を放置して、水をかき出したとしても、限界があります。やはり、根本的には破裂を直さなければなりません。

そうして、これは昨年の4月より、実際に日銀が、異次元の包括的金融緩和を始めたので、状況は改善しつつあります。

しかし、今年度になってから状況は変化しました。そうです。4月からの増税です。せっかく、金融緩和の効果により、雇用状況がよくなりつつあったのに、この増税により、雇用情勢はまた悪くなります。

実際に、今年の5月には、雇用情勢はかなり良くなりました。これは、金融緩和による成果です。これに関しては、以前もこのブログに掲載したことがありますので、その記事のURLを以下に掲載します。
有効求人倍率、1.09倍 5月、バブル後の最高更新―【私の論評】経済対策と経済失策には、タイムラグがあるということを知らない変態マスコミ・政治家・似非識者が多すぎ(゚д゚)!リフレは雇用を改善させないんだっけか?
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に要点のみ掲載させていただきます。

厚生労働省が27日発表した5月の有効求人倍率(季節調整値)は前月より0・01ポイント高い1・09倍だった。1992年6月の1・10倍以来の水準で、バブル崩壊後の最高値を更新した。総務省が発表した完全失業率(同)は前月より0・1ポイント低い3・5%で、97年12月以来の水準になった。
昨年はリフレに疑義を唱える人々も多かった。しかし1年たってそれ
が政策が正しいことを示す事実が次々に浮かび上がってきている。

ご存知のように4月から増税をしたのですが、4月ももちろん雇用状況は改善していましたが、5月においてはまだ、増税が雇用情勢に悪影響を及ぼすには至っていなかったため、このような雇用状況になっていました。
このようなことは、良く発生する社会現象です。ちなみに、バブルの象徴にいわれていた、あの「ジュリアナ東京」は、バブル崩壊後にオープンしています。バブルが崩壊しても、人々の心はすぐに変わることなく、バブル気分がしばらく続いたのです。


ジュリアナ東京は、バブル崩壊後に開店したという事実は意外と知られてない

5月時点では、4月から増税されているにもかかわらず、人手不足などが顕著だったので、増税後の経済の先行きが不透明さもあり、雇用条件は改善を続け、バブル後の最高を更新したのだと思います。
これをアベノミクス第一の矢である、異次元の包括的金融緩和によるものてあることははっきりとしています。
そのまま、金融緩和策だけを続けていけは、6月以降も雇用状況は少しずつ改善して行ったものと思います。無論、大多数の人がそれを実感できるようになるまでは、まだまだ時間がかかったでしょう。少なくとも、後1~2年以上はかかったものと思います。
しかしながら、6月からは状況が変わってきました。
6月の実質賃金大幅減 米紙、アベノミクスの先行きを不安視 格差拡大にも懸念―【私の論評】増税始めるのが早すぎたってだけのこと。アベノミクスは第一の矢印しかちゃんと効いていない。もう少しすると、アベノミクス無効論が巷をにぎわすが、これに惑わされてはいけない(゚д゚)!
これも、詳細はこの記事をご覧いただくものとして、以下に要点だけ掲載させていただきます。

厚生労働省は7月31日、6月の毎月勤労統計調査(速報値)を発表した。それによると、基本給に残業代・ボーナスなどを合計した「現金給与総額」は前年比0.4%増の43万7362円で、4ヶ月連続の増加となった。しかし、物価の影響を加味した「実質賃金指数」は前年比3.8%のマイナスと大幅に下落した。海外各紙は「賃上げは依然、お預け」(フィナンシャル・タイムズ紙=FT)、「予想を下回った」(ブルームバーグ)、「6月になってスローダウン」(ウォールストリート・ジャーナル紙= WSJ)と、いずれも後者の数字を重視して日本の景気に低調な評価を下している。
これは、結局雇用情勢が悪化したということです。

そうして、その原因は、増税をするのが早すぎたということが原因です。この原因について、この記事に書いた部分を以下に掲載します。
しかし、5月までは雇用情勢は少しずつですが、改善を続けていました。それは、以下のグラフを観ても明明白白です。あまりにもはっきりし過ぎています。
クリックすると拡大します
就業者数は、アベノミクス後には、間違いなく改善を続けていました。しかも、5月まで改善していました。 
それが、急に6月から落ち込んだとすれば、増税の影響であることは間違いないです。
そうして、これを皮切りに、雇用がまた悪化していく可能性が大です。 
本来なら、増税するにしても、金融緩和策で経済が好転し、インフレ率が4%台くらいになるまで、待ってから、景気の加熱を防ぐという意味合いで増税すべきでした。 
デフレの最中の増税はどう考えても間違いです。
いろいろと長々と掲載してきましたが、結論を言います。

結局厚生労働省など雇用を増やすことはできず、一定の雇用枠の中で、雇用のミスマッチを是正することしかできません。

雇用枠を拡張することができるのは、日本銀行です。金融緩和をして、物価が数パーセントもあがれば、他はなにもしなくても、一夜にして数百万の雇用が生まれます。

実際に、日銀は昨年の4月より異次元の包括的金融緩和をしてきましたので、雇用状況は改善してきましたが、今年の4月より、消費税増税をしてしまったので、これが金融緩和を足を引っ張り雇用情勢を悪化させています。

こんなことだと、雇用情勢は悪化したままで、抜本的な対策を打つことはできません。

このような状況で、厚生労働省あたりがいくら頑張っても、本来は雇用問題も、労働問題もなかな解消できるものではありません。

本来であれば、厚生労働省は財務省なり政府に対して、増税による悪影響をすみやかに是正するように勧告などだすべきです。

方法は、いくらでもあります。たとえば、大幅な所得税減税を実施すること。あるいは、再配分的な雇用を目指すための、給付金制度の拡充などです。

しかしながら、厚生労働省はこのようなことせずに、サポステ事業などを実施して、お茶を濁しています。

ここが役所の悪いところで、成果があがろうがあがるまいが、何かをやっていることを見せれはそれで良いわけで、何も責任は追求されません。

こういうところで、長い間、無責任な仕事をしていると人間は頭が腐ってます。頭が腐った人間が、サポステ事業など委託するから、腐った事業になってしまうのです。まさに、小人閑居して不正をなすの、ことわざどおりの所業です。

サポステ事業など、デフレまっただ中の現状では、当の厚生労働省ですら、本当に役に立つとは思ってないでしょう。もし、本当に役に立つと信じて実施しているなら、それこそ、頭がいかれています。委託を受けて、直接サポステを実施する受託者側の人々も、本気ではないと思います。当面、金になるからやっているだけです。

日本は恐ろしいデフレという無限地獄という罠にはまっている


いずれにせよ、デフレから脱却しない限り、何をやってもどこかに皺寄せがいき、たとえサポステ事業が改善されたとしても、それがまた新たな問題を生み出したりして、無限地獄が続きます。

これを根本的に是正して、まともな社会にするためには、デフレ脱却以外に処方箋はありません。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年8月29日金曜日

【WiLL編集部ツイート】【大好評発売中!】WiLL10月号、おかげさまでamazonを始め、ネット書店でも在庫切れが多発しております―【私の論評】Will10月号が異常に売れている。3月号も異常に売れたが、いずれも朝日の異常・異質ぶりが際立っている!しかし、他のメディアも狂っている(゚д゚)!

【WiLL編集部ツイート】【大好評発売中!】WiLL10月号、おかげさまでamazonを始め、ネット書店でも在庫切れが多発しております。



WiLL(ウィル)2014年10月号


【私の論評】Will10月号が異常に売れている。3月号も異常に売れたが、いずれも朝日の異常・異質ぶりが際立っている!しかし、他のメディアも狂っている(゚д゚)!

この雑誌異常に売れています。本日Amazonで検索してみると、文芸総合雑誌のベストセラー1位となっていました。以下がその画面です。

実際Amazonでも、中古は販売されていますが、あたらしいものは売り切れです。これも9月にはまた、掲載されるか直前に予約販売で売り切れてしまうのかもしれません。

Amazonを見ると、確かに『月刊Will』3月号が、雑誌部門販売数トップになっていました。以下が、その表紙です。


特集のタイトルは、『総力特集 日本の新聞、TVにはほとほと愛想が尽きた』というもので、特集記事は八本あり、その中でも、朝日関係の特集が、4本もあります。8本中4本ということですから、何と半分は朝日の記事ということです。

確かに、3月号も第一位になっていましたが、それにしても、今回は異常てす。雑誌だというのに、もう売り切れが続出していて、増刷するという異常ぶりです。

ここまでいったのは、やはり、今回の10月緊急特大号のみです。

これは、日本の雑誌の歴史を塗り替えたといっても、良いくらいの大快挙です。

これは、やはり、今回の朝日新聞の慰安婦問題に関する訂正記事が最高の話題だからと思います。これは、おそらく今年の10大ニュースになるのではないかと思います。ただし、マスコミは腐りきっているので、ならないかもしれません。

それにしても、このヒットの要因は、時宜を得た話題に素早く反応して、良い執筆陣を揃えた大特集を組んだということにつきるでしょう。

このようなことは以前もありました。それは、このブログでも以前紹介したことがありますので、以下に掲載します。
「日本の新聞テレビにはほとほと愛想が尽きた!」(総力大特集)という『月刊WiLL』3月号が雑誌部門販売数トップに立った件!―【私の論評】日本の新聞とテレビの怒りを通り越した馬鹿さ加減が、こうしたヒットを生み出した(゚д゚)!
 詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、山際澄夫氏の以下の写真とツイートを取り上げました。
山際澄夫氏

以下にこの記事の私の論評を以下に掲載させていただきます。

"このブログでも、マスコミの劣化ぶりは、何度となく掲載してきました。以下にそのURLを掲載します。詳細は、個々の記事を是非ご覧になって下さい。
ネットは「秘密保護法」賛成が多数! 背景に大手マスコミへの不信感―【私の論評】馬鹿な一般大衆を操作し、世論形成できると考える愚鈍マスコミ、お前はもうすでに死んでいる! 
東証暴落、1100円超下げ ITバブル崩壊時以来―【私の論評】またマスコミの嘘発覚、一日の下げ幅だけを比較対象として、印象操作!!アベノミクス批判の準備か?マスコミの喧伝にのせられないようにきをつけませ 
意識調査実施中 安倍首相の靖国神社参拝は妥当?―【私の論評】安部総理靖国参拝大賛成!大きな声を無視するメディアの不思議?一部の50歳代の主婦とともに、極小派に成り果てたテレビ(マスコミ)に明日はない(゚д゚)! 
【メディアの嘘を見抜け】酷すぎ、今年の経済白書はバカか工作員の未来日記なのか―【私の論評】マスコミがその巣窟になつている現在、せめて役所それも内閣府だけは馬鹿とスパイはお断りにしていただきたい! 
元エース記者が解説する「アベノミクス 日経新聞は何を考えているのか」―【私の論評】日経新聞を読むと日本経済がわからなくなるというのは、本当だった!!新聞が劣化した三つの要因とは? 
意図的な隠蔽、過剰報道・・・・・・・「今のマスコミはかなりおかしい」と思う?―【私の論評】生野区無差別殺人の本質は日本人に対する差別的民族浄化活動だ(゚д゚)!その背景を探って見えてくるものとは(・.・;)!
このブログから最近のものだけピックアップさせていたただきましたが、もっと古いものも入れると、数限りがないくらいなので、最近のものだけに限りました。

これだけ、いろいろな事実が私のようなものにでも入手できるということですから、マスコミの権威などというものは、もう日本では完璧に地に落ちています。少し前までのように、活字になっているものは、なんとなく無条件に信じてしまうなどという人は少数派にすぎないでしょう。

くっきりとした潮目

それにしても、amazonの雑誌ランキングで、Willが1位になるという事自体も、少し前なら信じらないあり得ないことです。世の中は、確実に変わりつつあります。まさに潮目です。この変化を読み取れないで、くだらない反日報道ばかり続ける新聞やテレビは、本当に先がないと思います。もう、視聴したくないです、他の人にもすすめられないです。今や昔とは異なり、若者に新聞、テレビの購読や視聴をすすめることはできなくなりました。そうして、本当に静かに消え去って欲しいと思います。

そう思うのは私だけでしょうか。皆さんは、どう思われますか?"

それにしても、この潮目、今回の10月後のバカ売れでますます、顕著になったと思います。世の中f明らかに変わりつつあります。

もう、朝日は販売部数を減らし、広告も減り、存亡の危機にたつのは明らかでしょう。

このブログを始めてから、8年くらいになりますが、最近ようやっと8年くらいになります。読者ビュー数も最近ようやっと200万を超えました。あまり読まれているブログではありませんが、このブログでは、マスコミの異常ぶりについても結構取り上げさせていただきました。

最近は、朝日新聞がかなりピックアップされていますが、これ以外にも、日本のマスコミはかなり偏向しています。

この偏向したマスコミだけを情報源とすると、かなり偏りが出て、日本の本当の歴史、日本の現状、日本の本当の経済状況が理解できなくなってしまいます。

残念ながら、まだまだ、そういう人々も多いです。ただし、このブログをはじめたころから比較すると、このブログの読者はもとより、多くの人たちが随分変わってきたことを実感します。

このブログの使命の一つは、こういう人々を少しでも少なくして、日本の将来をすこしでも明るく安定したものにしようということです。

このブログは、まだまだ、今回のWiLLのように多くの人々に多大な影響を与えるような媒体とはなってはいませんが、この使命をこれからも果たしていくべく努力させていただきます。

このような動きが、各方面で多数出現して、マスコミの異常ぶりを正し、多くの人々が正しい日本の歴史や経済を知ることにより、明るい日本を築いていくことを祈念して、本日は筆をおかせていただきます。

皆さん、よろしくお願い申し上げます。

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2014年8月28日木曜日

石破氏「無役」から一転、地方創生相の方向 大島氏は復興・環境相で調整―【私の論評】人事もままならない安倍総理の周りは本当は敵だらけ、安倍長期政権を確実にするためには?


石破茂幹事長

安倍晋三首相が9月3日に行う内閣改造・自民党役員人事で、石破茂幹事長を入閣させる方向で検討していることが27日、分かった。新設ポストの地方創生担当相として起用する方向だ。また、復興相と環境相を兼務させ、大島理森前副総裁を起用する方向で最終調整している。参院からは脇雅史参院幹事長か、岩城光英参院議院運営委員長の入閣論が浮上した。

石破氏は安全保障法制担当相としての入閣は辞退することを明言。これに対し首相は強い不快感を示した。首相は「(就任要請を)石破氏が受けなかった場合は無役だ」と周辺に語り、安保担当相以外では処遇せず、石破氏は「無役」になる公算が大きかった。

しかし、首相は石破氏を無役にすれば党内対立が深刻化しかねないと懸念し、石破氏を他の閣僚として起用する方が得策だと判断した。石破氏周辺からも他のポストの打診があれば受諾し、事態打開を図るべきだとの声も出ていた。首相は29日にも石破氏と会談する。

地方創生相は、これまで総務相が兼ねてきた地域活性化担当相と道州制担当相の業務を兼務させる方向で調整している。

【私の論評】人事もままならない安倍総理の周りは本当は敵だらけ、安倍長期政権を確実にするためには?


安倍晋三首相(自民党総裁)が9月3日に行う内閣改造と党役員人事をめぐり、石破茂幹事長の自らの処遇に関する言動に、党内から批判が強まっていました。

石破氏は、正式要請がない段階で安全保障法制担当相への就任を拒否する意向を示し、幹事長続投の希望をあからさまに語るのは、「人事権者である首相に公然と盾突いたに等しい」(党幹部)ためでした。しかし、この「石破氏の乱」は、自身を苦しい立場に追い込むことになりそうでした。

しかしながら、上の記事にあるように、首相は石破氏を無役にすれば党内対立が深刻化しかねないと懸念し、石破氏を他の閣僚として起用する方が得策だと判断したのです。

これも昨年の増税を決めたときのように、総理としては、忸怩たる思いだったでしょう。

さて、石破氏は当然のこと、来年の総裁選を狙っていることは明々白々です。

しかし、石破氏にはかなり問題があります。

あの田母神閣下が以下のようなツイートをしています。
これに続いて以下のツイートもしています。

石破氏が自虐的歴史観にどっぷと浸かっている人であることは、以前このブログでも紹介しました。その記事のURLを以下に掲載します。
石破氏、ポスト安倍狙う“秘策” 党総裁選改革案は「ゲルマンダー」―【私の論評】安部総裁の本来の勝負は平成15年の自民党総裁選!ここで石破総裁が誕生すれば「戦後体制からの脱却」は遠のき、失われた40年が始まる!(◎_◎;)
詳細はこの記事をご覧いただくものとして、この記事からいかに石破氏が自虐的歴史観にどっぷり浸かっているかがわかる部分のみを掲載します。


"石破茂氏は、総裁選での安部総理の最大の敵ですが、われわれ国民にとっても、最大の敵かもしれません。少なくとも、彼だけは、総理大臣はおろか防衛大臣にしてもいけない人物だと思います。いや、本来は、国会議員だってまともな国だったらなれないかもしれません。

その根拠を以下にあげます。その根拠というのは、石破茂氏の歴史観です。石破氏が防衛大臣だったときに、自らの歴史観を披瀝したことがあります。

この歴史観について、雑誌「2008年WILL6月号」で渡部昇一氏が石破大臣を国賊だと批判していました。

石破氏の中国の新聞に載せられたインタビュー記事は衝撃的であり、この件について当時政府が何も動かなかったことも驚愕です。中国の情報工作はますます進み、当時の石破大臣も篭絡されたのではないでしょうか?だとすれば、末恐ろしいことです。

以下にこの渡辺昇一氏の記事の一部を引用します。

渡辺昇一氏
石破大臣の国賊行為を叱る
渡部昇一

中国共産党の新聞「世界新聞報」(1/29)に駐日記者が石破茂防衛大臣の執務室でインタビューした記事を載せた。 
【石破防衛相の発言】 
●私は防衛庁長官時代にも靖国神社を参拝したことがない。第二次大戦の時に日本の戦争指導者たちは、何も知らない国民を戦線に駆り出し、間違った戦争をした。だから私は靖国神社に参拝しない、あの戦争は間違いだ、多くの国民は被害者だ。 
●日本には南京大虐殺を否定する人がいる。30万人も殺されていないから南京大虐殺そのものが存在しないという。何人が死んだかと大虐殺があったかは別問題だ 
●日本には慰安婦についていろいろな見解があるが、日本軍が関与していたことは間違いない。 
●日本人が大東亜共栄圏の建設を主張したことは、侵略戦争に対する一種の詭弁だ。 
●(中国は日本に対する脅威であるから対中防衛を強化せよという人たちは)何の分析もしないで、中国は日本に対する脅威だと騒いでいる。 
●日本は中国に謝罪するべきだ。
これではまるで稚拙なサヨク学生の言い草ではないか。ギルト・インフォメーションに基づく戦後自虐教育の落とし子そのものである。 
これが事実だとすれば石破茂防衛大臣に対する認識を改めねばならない。 
「WILL」編集部が石破茂防衛大臣に確認したところ、事務所から次の回答が来たという。
問 1月29日付け「世界新聞報」に石破防衛大臣の執務室での独占取材内容が掲載されているが、この取材は実際に受けたものか。 
答 実際に受けたものです。 
問 いつの時点で取材を受けたのか。 
答 平成19年11月21日(水)に取材受けいたしました。 
問 掲載された内容は、石破防衛大臣が話した事実に即しているのか。 
答 インタビューを先方が記事にまとめたものですので、事実に即していないと言うほどではありませんが、事実そのままでもありません。 
問 記事が事実に即していない場合、それに対してなんらかの対処をされたか。 
答 前の答えの通り、どのマスメディアでも発言を加工することはありますので、特別対処というほどのことはしておりません。 
いやはや、恬として恥じない石破氏はアッパレ! 
しかし、この大臣の下で働く自衛隊のみなさんの心情を考えると哀れである。 
その著書「国防」を当ブログでも紹介し、軍隊でないために行動基準がネガティブリストではないこと、軍法会議がないこと、NTP体制は「核のアパルトヘイト」だという発言を好意的に取り上げたが、所詮は単なる「軍事オタク」で国家観も歴史観も持ち合わせていないことが判明した。 
ブッシュ(父)大統領がハワイ在住の日系人の式典で「原爆投下を後悔していない
(I am not sorry)」と発言したことについて、渡部氏はいう。 
「他国に簡単に謝罪するような人間は、大統領はおろか、閣僚にも絶対になれません。それが諸外国では当たり前です」 
野党首相の村山富市は言うに及ばず、宮澤喜一、河野洋平、加藤紘一その他の謝罪外交を繰り返した政治家たちは「当たり前」ではないのである。 
石破茂防衛大臣もその一人として辞任を要求する。
それにしても、石破茂という人物は、とてもじゃないですが、安部政権の幹事長にはふさわしくない人物であることは、はっきりしています。そもそも、歴史観が駄目ですし、それに、今回増税を当たり前のど真ん中かと思っていることから、マクロ経済学も他の自民党の政治家と同レベルの低水準です。しかし、このような人物を幹事長にせざるを得ない安部総理の自民党内部での孤立無援の状況が良く理解できます。"

こんな人物は、安部総理が提示した閣僚ポストを断ったのですから、本来ならば無役で良いはずです。実際総理は、これに不快感を示しました。

しかし、安部総理は総裁になったばかりの頃から、党内に敵が多く、今後のことを考えた場合、特に長期政権を目指すにはやむなくこうした措置をとったのです。

孤立無援の安部総理は、このままだと、長期政権はおろか、来年の総裁戦にも敗れる可能性も大です。

しかし、一つだけ来年の総裁選を勝ち抜き、長期政権とできる道があります。

それに関しては、先日このブログに掲載したばかりですので、その記事のURLを以下に掲載ます。
消費税10%「予定通りに」3割 本社世論調査 ―【私の論評】再増税すれば、安倍政権への支持率はかなり下り、やがて安倍おろしの嵐が吹き荒れる。共産党の党勢拡大は安倍政権への警鐘であるとみなすべき(゚д゚)!
 これも、詳細はこの記事をご覧いただくものとして、安倍長期政権を確実なものにするために、この記事では、安倍長期政権を確実にするためには、経済を安定させることが急務であることを掲載しました。その部分のみを以下に掲載します。

"これを考えると、やはり、増税は完璧な間違いでした。今後このままだと、8%増税の悪影響が来年3月まで続きます。そうなると、安倍政権の支持率は確実に落ちていきます。

東京オリンピック招致を決めた安部総理

そうして、来年の10%増税を実行したとしたら、安倍政権の支持率は坂道を転がり落ちるように低下していきます。それでも、何もしないとか、対処療法的な対策をしなければ、さらに景気は落ち込み、かなり落ち込み、挙句の果ては、安倍おろしがはじまり、第一位安倍内閣が崩壊したときと同じような状況に見舞われることになります。

このようなことを防ぐには、まずは、10%増税は絶対にやめること。そうして、8%増税の悪影響をなくするために、積極財政を実行することです。

積極財政とはいっても、現状では、公共工事を増やそうにも、人手不足などにより、公共工事の供給制限があるので、これは今のところ、経済対策に大きく寄与することはありません。

であれば、特に多くの人々を集めて工事をする必要のない、所得税減税や、給付金対策を行えば、かなり効果があります。"

以上のように、まずは、経済的を安定させることが、安倍長期政権の基となるのは明白です。もしも、石破氏が自民党総裁になり、総理になったとしたら、経済的にはかなり落ち込むことは間違いありません。

まず、石破氏は、他の多くの自民党議員と同じくマクロ経済音痴です。昨年、安部総理がまだ増税するしないの発表をする数ヶ月前から、記者に質問されて「自民党内では増税で決まっている」と明言しました。とんでもないことです。

本当は増税したくなかった安部総理の足を、引っ張っていました。

昨日は、夕刊フジに、『安倍ブレーン消費税10%に慎重姿勢  現時点で上げるべきではない』という、本田悦朗内閣官房参与のインタビュー記事が掲載とされていました。全く、的を射た発言だと思います。

党内の反対を押し切っても、近いうちに増税見送りの発表し、その直後に大規模な所得税減税ならびに給付金政策を公表すれば、また株価が上昇し、実体経済が良くなり、経済指標も軒並みよくなり、内閣支持率もあがります。

内閣支持率の高い総理大臣に対しては、党内からも批判の声をあげることはできません。そうなると、来年の総裁選に安部総理がまた勝つ確率がかなり高くなり、安倍長期政権にかなり近づくことになると思います。

しかし、このようにもっていくためには、最早経済論議や、識者の意見などあまり意味を持ちません。まさに、政局の駆け引きです。政局に勝つことです。

まさに、現在安部総理自身と、総理のブレーンといわれる人々の胆力が試されています。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年8月27日水曜日

【世界を斬る】中国の「不法侵入」に独自反撃できる戦力着々 自衛隊即応態勢―【私の論評】現在は、中国に尖閣を占拠する力はない、だからといって安心はできない、今からやっておくべきは法整備だ(゚д゚)!

【世界を斬る】中国の「不法侵入」に独自反撃できる戦力着々 自衛隊即応態勢
 

LCACと西部方面普通科連隊


米国防総省でも特に中国に対して強い警戒心を持っている統合参謀本部の幹部が、私にこう言った。

「われわれは、日本の自衛隊が南西諸島に新鋭の地対艦ミサイルを配備し、能力の高いレーダーを配置して中国海軍と空軍の動きを厳しく監視し、不法な侵略に対する即応態勢をとっていることに注目している。日本は、独自に中国の不法侵入に対抗する体制を整えつつある」

米統合参謀本部が注目している新しい地対艦ミサイルは、東シナ海から太平洋に出ようとする中国艦艇にとって大きな脅威になる。また、新しく設置されるレーダーは、艦艇の動きをとらえるだけでなく、中国奥地のミサイル基地を照射することも可能で、米軍に貴重な情報をもたらすと期待されている。

日高義樹氏


このほか、佐世保の相浦(あいのうら)には将来、日本の海兵隊の役割を果たす普通科連隊600人がすでに配備されている。さらに、最新鋭のアパッチヘリコプターも投入されている。

現地の自衛隊関係者が現状と将来の計画について詳しく説明してくれたが、こうした新しい兵器や装備を使用して陸上自衛隊だけでなく、海上自衛隊、航空自衛隊が協力し、大規模な戦闘訓練をくり返している。

日本では、中国の軍事力の脅威が喧伝されている。日本のマスコミは、中国の海軍力や空軍力、クルージングミサイルの力を過大に評価し、中国の軍事力の強大さを印象づけるような報道を続けている。日本の政治家らも、同盟体制にもとづき米国の援助を得なければ、日本を守ることができないと考えているかのように伝えられている。

しかし、自衛隊の現場を見ると、全く違う。新鋭ミサイルやヘリコプターなどの兵器、レーダーなどの装備、新しく配備される海兵隊、自衛隊員のモラルなど日本の自衛隊の持つすべての能力から判断すると、米統合参謀本部幹部が指摘するように日本は中国の不法な侵入に対して、米国の力を借りずに自ら戦う体制を整えつつある。

日本のマスコミは、中国に警告を与える上でも日本の戦う力を正確に伝えるべきだ。中国の軍事力を誇大に伝え、国民をいたずらに不安に陥れることはやめなければならない。

米国に頼らずとも日本が自らの領土と権利を守る力を持ちつつあることを国民に伝えることこそ、日本の安全にとって大切であると考えるべきだろう。

■日高義樹(ひだか・よしき)

【私の論評】現在は、中国に尖閣を占拠する力はない、だからといって安心はできない、今からやっておくべきは法整備だ!今のままでは、尖閣を守ったら法律違反者が大量に発生してしまう(゚д゚)!


上の記事で書かれているように、日本の自衛隊は独自に中国の不法侵入に対抗する体制を整えつつあります。

しかしながら、現在でも実は日本の自衛隊は、中国の侵攻を阻止できるほどの力があります。これは、なぜか日本ではほとんど報道されません。上の日高氏の記事でも、日本の自衛隊は、中国の「不法侵入」に独自反撃できる自衛隊即応態勢を構築しつつあるとしており、これは裏返せば、現在の自衛隊にはその態勢がないかごとき印象を与えてしまいます。

現実はそうではありません。それについては、このブログでも過去に掲載したことがありますので、その記事のURLを以下に掲載ます。
自衛隊「最新装備」実は世界最高レベルで中国軍丸裸にできる―【私の論評】いろいろな意味で中国幻想は捨て去ろう!!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事で、日本の潜水艦製造技術が世界一であるため、スクリュー音がかなり小さく、これを捉えるのは困難であるため、日本の潜水艦は、中国がから捕捉されることなく自由に行動できます。


これに対して、中国の潜水艦は、製造技術が未熟であるため、まるで水中をドラム缶をガンガン叩きながら、巡航しているようなのもので、その動向は日本側は手を取るように知ることができます。

さらに、日本の対潜哨戒能力は世界トップ水準であり、公開されている資料では、世界一であり、中国はとても及びがつきません。

日本側は、中国の艦船、潜水艦の所在をほぼ100%把握しながら、対処することができます。それだけではありません。日本側は、潜水艦、航空機、艦船、陸上のミサイル拠点や指揮所が把握した情報のすべの情報を一元的に集約し、それを全体で活用できる態勢が整っていますが、中国側にはそれほどの情報ネットワークのインフラは整っていません。

上の記事には、掲載しませんでしたが、航空戦力については、かなり中国側も戦闘機自体は、格段に良くなってはいますが、個々の戦闘機の把握した情報を集約したり、それを個々の戦闘機で活用する体制に関しては、自衛隊と比較すると格段に劣っています。

また、戦闘機などの航空機に搭載されている、電子機器、特にレーダーに関して中国側は、数段遅れています。

そうなると、中国人民解放軍か、尖閣奪取を目的に大挙して押し寄せたとしたら、艦艇や潜水艦は、何もしないうちから、すべて海の藻屑と消えてしまいます。航空機も、一方的にパタパタ撃ち落されることになり、勝負になりません。

航空機も似たようなものです。いわば、自殺行為です。最初から勝負は決まっています。だから、今の中国は尖閣に侵攻しないというより、できないでしょう。

だからこそ、今でに南シナ海では、中国の公船は、南支那海では、武器のカバーを外しむき出しですが、尖閣付近では、カバーをつけているか武器を装着していません。実際にに武力衝突となり、海上自衛隊がでてくれば、自分たちはすぐにやられて、撃沈しまうことを恐れているです。

そうでなければ、旧ソ連のように、武器を丸出しにして、威嚇することでしょう。


尖閣付近の海上保安庁の巡視艦(後ろ、機銃装備)
同じく、手前は中国公艦(機銃なし)

南シナ海の中国公船(機銃むき出し)

尖閣付近に現れた中国公船の甲板上の写真


この事実、なぜかマスコミはほとんど報道しません。上の日高氏の記事にも、それが欠落しています。ただしくは、今でも日本の自衛隊は中国の尖閣上陸を阻止できますが、それをさらに強化しつつあるということです。

しかしながら、懸念はあります。大きくいうと、2つの大きな懸念があります。

一つ目は、今は中国が尖閣などを侵攻する力はありませんが、10年後、20年後はどうなるかわからないということです。日本の国防費は年々先細る一方ですが、中国は毎年拡張していますし、それにどんどん技術力もつけていきます。

二つ目は、いくら日本の自衛隊の技術力が高く士気が旺盛だったにしても、法的な壁があるということです。

中国の航空機が領空を侵犯したり、中国の艦船が領海を侵犯したとしても、日本にはこれを撃墜したり、撃沈したりすることがなかなかできません。それは、このような事態に直面したときの、法的整備がなされていないからです。

これについては、以下の記事がかなり参考になります。

激しくなる中国機の領空侵犯、撃墜できる法整備を
国際法を無視した侵犯機に確固たる処置を取らねば領空は守れない
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下にほんの一部だけ抜粋させていただきます。

トルコ空軍のF16戦闘機

7月1日、集団的自衛権限定的容認の閣議決定がなされた。今後の法整備にもよるが、内閣が示した8事例については、対応可能になる。日本の安全保障政策にとって、大きな前進であるには違いない。 
 だが今回、「武力攻撃に至らない侵害への対応」つまりグレーゾーン事態の対応については、現行法制の問題点を改善する方向性は示されなかった。与党協議のための政治的妥協で見送られたのは誠に残念である。命令発出手続きの迅速化など運用で改善を図るとされているが、これでは対応できない事案も多くある。
 今年の3月、トルコ空軍がシリア空軍戦闘機「MIG-23」を撃墜したとのニュースが流れた。 
 シリアとの国境に接近するシリア空軍「MIG-23」戦闘機2機をトルコ空軍が発見し、戦闘機が緊急発進した。領空に接近する2機に対し、4度にわたって警告を実施したものの、内1機が領空に侵入したため、トルコ空軍「F-16」戦闘機がミサイルでこれを撃墜したというものだ。 
 シリアとトルコの間では、別に戦争状態にあるわけではない。またMIG-23による領空侵犯は武力攻撃事態でもない。トルコの領空主権が侵されただけであり、言わばグレーゾーン事態である。
 今回のトルコ空軍の行動は、国際慣例に基づいており、独立国家として正当な自衛行動である。このため、国際社会で非難は起きていない。 
 緊張が続く尖閣諸島上空では、明日にでも起こり得る事態である。航空自衛隊(以下「空自」)はトルコ空軍と同様、国際慣例に基づく行動がとれるであろうか。戦闘機の性能や操縦者の技量は全く問題ない。だが、現在の防衛法制ではそれは難しい。

やはり、空自の戦闘機がきちんと侵入機を撃墜できるようにするための法整備が必要です。どの段階で撃墜すべきか、条件を明らかにし、その条件が整った場合は、現地指揮官の裁量で撃墜できるようにすべきです。

これは、艦船も同じことです。そうして、軍事オタクのように、自衛隊の装備がどうのこうのと言う前に、一番重要なのは、これです。

この法整備なしに、中国が尖閣に攻め入ろうという試みを実行に移したとして、無論自衛隊はそれを阻止するでしょう。しかし、そのときには、法律違反をおかした政府要人、自衛隊幹部、自衛隊員が大量発生することになります。

こんな馬鹿なことはもうやめるべきです。それに、憲法改正などという悠長なこともいっておられません。無論、改憲はあたり前のどまんなかとして、今の憲法内でもできることはたくさんあるはずです。

日本国憲法においても、国民の命を守ることや自国領土を守ることを違憲としているわけではありません。やれることは、いくらでもあります。

また、集団的自衛権は、さらに中国の軍事介入を防御する上で役立つことはいうまでもありません。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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