あなたは、上記の上の写真の極め付けのオタク小説。ウイリアム・ギブスンの「パターン・レコグニション」 をご存知だろうか?
サイバーパンクの帝王が、ニューヨーク、ロンドン、東京、モスクワと世界を股にかけ、現実の世界とネット上の仮想の世界とを織り交ぜながら描くハイブリッド・エンターテインメントだ。この小説には、さまざな小物がちりばめられている。全編に商品名と固有名詞が氾濫する。
上の2枚の写真の下のほうが、「バズ・リクソンの黒の MA-1 フライトジャケット」。ブランド・アレルギーに悩むヒロインのケイス・ポラードが大切にしているフライトジャケットだ。 よく分からないと先に読み進めないので、 Google のイメージ検索をした。検索すると、 フライトジャケットの画像がずらり。(しかもこれが日本人が作りだした完全復刻版だ。)
全編を読むには、このように検索をしなければ、読むことはできない。これが、いわゆるアメリカや日本の「超サイバーオタク」達に大うけの小説だ。私はこの小説を読むのに何度もGOOGLEの検索をしなければならないので、無論「超サイバーオタク」ではない。
皆さんは両方ともご存知だったでしょうか。もしそうなら、あなたは完全な「超サイバーオタク」だ。
ところで、あなたは『web2.0、Wikipedia、i-tune、YouTube、Google Earth、Google Sketch、Mixi、SNS、Google Analytics、Skype、Google Adsence、Google Trends、Napster』という言葉のうちいくつを知っていますか?この言葉を全部知っていたとしたら、完全な「サイバーオタク」だ。無論これを書いている私自身はサイバーオタクだ。
この言葉のうち最後のNapsterを除くと、5年前には影も形もなかった言葉だ。このNapsterですら、5年前とは意味が違う。Napterは5年前は無償の音声ファイル交換サイトだった。今では、有料の音楽配信サイトになっている。
この言葉の7~8割程度わかれば、「サイバーおしゃべり」だ。半分わかれば「普通」だ。半分以下しか知らないようであれば「サイバー無口」だ、1個も知らなければ完全な「サイバー音痴」だ。
私はかねてから、サイバー空間を渡り歩くものとして、人を5段階に分類できると考えていた。上記で示した、5類型だ。
これは、別に頭の良し悪しを言っているのではない。頭の悪い「サイバーオタク」もいるし、頭の良い「サイバー音痴」もいる。性格の悪い「サイバーオタク」がいる反面、人の良い「サイバー音痴」も存在する。サイバーを判断基準として、その人の行動パターンや心の持ちようを類型するものだ。
「サイバーオタク」はサイバー空間を利用して、何か面白いことができないか、金儲けができないか、あるいは人に役に立つ何かができないかと常に考えている人々のグループだ。無論、自己の運営するサイトやブログを持っている。
「サイバーおしゃべり」は、サイバー空間を普段おしゃべりをしているように使う人々のグループだ。無論画像や音声などもおしゃべりの材料に使う。ブログにコメントを書き込んだり、いろいろするが、個人のサイトやブログは持っていない。
「普通」の人々は、人並みにメールを使ったり、サイトを覗いたりサイトで買い物をしたりするが、サイバーおしゃべりのように、画像音声などを積極的に使うことはない。
「サイバー無口」は、メールを使ったり、サイトを覗いたりするが、コメントを書き込んだりはしない。彼らにとってサイトやブログなどは覗くものであって、積極的に書き込んだり、他の活動をする場ではない。
「サイバー音痴」とは、サイバー世界とは無縁に生きている人々だ。これだけ、サイバー化が進んでいる世の中なので、もしかすると自宅にパソコンがあってホームページくらい覗くこともあるが、みるだけである。会社でもパソコンは使うが、サイバー空間とはほとんど無関係である。
さて、上の類型でいうとあなたは、どの類型にあてはまるだろうか?良い、悪いは別にして、5年前と比較すると、6→1の方に人々だんだんとシフトしていっているのでないだろうか?