本日もビートニクスに関して、掲載します。
■ロックとジーンズ文化の始まり
ファッションと大きく関係のある音楽、ロックが生まれたのは戦後でした。ロックが世界中に知れ渡ったのは1955年の映画「暴力教室」タイトルバックに使われたビル・ヘイリーの「ロック・アラウンド・ザ・クロック」と言われています。そして、それから間もなく登場するのがエルヴィス・プレスリーです。
下はビルヘイリーとコメッツのロック・アラウンド・ザ・クロック テレビ番組の一シーンです。
ビートの聞いたサウンドはエルヴィス・プレスリーの名前とともに瞬く間に世に広がっていきます。このようなロックの愛好者たちのことはビート二クス(ビート族)と呼ばれるようになりました。ビートニクスとは、いわゆるビート・ジェネレーションと、その当時のソビエト連邦が打ち上げた人類最初の人工衛星であるスプートニクを合わせた造語です。当時のアメリカにとっては、反逆的で反抗的な若者の新たな文化・ファッションの登場は、当時の仮想敵国だったソビエト連邦の人工衛星と同じくらいショッキングなことだったのです。
下は映画監獄ロックからのカットです。
Elvis Presley - Jailhouse Rock (Music Video)
そのプレスリーのスタイル、黒の革のジャンパー、ジーンズ、リーゼントがビート二クスファッションとしてロックとともに広がりました。 またプレスリー以外にも影響を与えたのがジェームズ・ディーンです。ジーンズに革ジャン、Tシャツのスタイルもここから広がっていきます。
■日本でのファッション 「太陽族」
1955年に発表された石原慎太郎『太陽の季節』が芥川賞を受賞し、映画化されヒットしました。「太陽の季節」では石原裕次郎主演の戦後の無軌道な若者の姿が描かれていました。変な外人として岡田真澄も出演していました。石原裕次郎の弟役で、長門裕之が悪役で出演していました。このころの長門浩之はサザン・オールスターズの桑田佳祐にそっくりです。(ただし、私はビート・ゼネレーションではありません、ビデオで見ました。当然か、もしビート・ゼネレーションならもう70歳前後となります。)
映画が封切られると、その登場人物たちのファッションスタイルを真似た若者達が多く見られるようになり、一種のつっぱりが誕生します。彼らは「太陽族」と呼ばれるようになります。そのファッションの特徴はスポーツ刈りの前髪を短く刈りそろえないで額に垂らしておく髪型、Tシャツ、アロハシャツ、サングラスというものでした。この若者ファションも無論、ビートニクスの影響を受けていました。
下の写真は、あまりにも有名な「太陽族元祖会」の写真。若い日の絆は、世を去るその日まで固く結ばれていた。前列向かって左から2番目が山本さん、3番目が裕次郎。
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