2023年8月31日木曜日

百田尚樹氏と有本香氏が「百田新党」立ち上げ準備を本格化 9月1日にSNS開設 背景に〝保守政治〟から逆行する自民党―【私の論評】新党の立ち上げは、よりオープンで活力ある民主主義体制に向けた日本の前進を加速させる一助となる(゚д゚)!

百田尚樹氏と有本香氏が「百田新党」立ち上げ準備を本格化 9月1日にSNS開設 背景に〝保守政治〟から逆行する自民党

まとめ
  • 百田尚樹氏と有本香氏が保守新党「百田新党」の設立を準備中。
  • 9月1日には新党のSNS開設が予定されており、多くの期待が寄せられている。
  • 百田氏は自民党の動きに反発し、特にLGBT法の法制化に抗議。新党設立を表明した。
  • 新党の党名は未定だが、保守陣営からの支持や期待が高まっている。

百田尚樹氏(奥)と有本香氏(手前)

 ベストセラー作家で保守論客の百田尚樹氏とジャーナリストの有本香氏が、保守新党(通称「百田新党」)を立ち上げる準備を進めている。

 彼らはネット番組で「9月1日にSNS開設」することを明らかにし、これに対して多くの期待が寄せられている。

 一方で、新党の立ち上げには「サプライズが必要」「保守同士の票取り合いが懸念される」といった厳しい意見もある。

 新党の背景には、自民党の一部動きに反発がある。特に百田氏は、LGBT法の法制化に反対し、成立すれば保守政党を立ち上げる意向を表明していた。

 百田氏は自民党の変化について「保守政党ではない」と指摘し、新党への期待が寄せられている。門田隆将氏や島田洋一名誉教授なども新党への期待を示している。新党の党名は未定で、百田氏と有本氏が動きを加速させている。

 この記事は元記事の要約です。詳細を知りたい方は、元記事をご覧になってください。

【私の論評】新党の立ち上げは、よりオープンで活力ある民主主義体制に向けた日本の前進を加速させる一助となる(゚д゚)!

まとめ
  • 百田氏と有本氏による百田新党の立ち上げは素晴らしいニュースであり、真の保守主義者による新党は日本に必要。
  • 自民党の原則の崩壊やリベラル屈服に対抗するために真の保守新党が待たれている。
  • 保守新党は、伝統的な価値観を守り、過度な進歩主義法案を抑制し、保守派の声を届ける使命を担うべき。
  • 新党設立にはリスクと課題があるが、成功のためにはいくつかの要点を考慮すべき。
  • 明確なイデオロギー綱領と保守的ビジョンの提示、地域組織の強化が重要。
  • 新しい政治才能の登用、技術の活用、透明性と説明責任の確保も必要。
  • 政策の専門知識と革新的提案を行うシンクタンクの設立や提携が望ましい。
  • 有権者への積極的な働きかけや適応性の重要性を認識すべき。
  • 近代的で政策に焦点を当てた政党は、日本の政治システム改革や民主主義活性化に貢献。
  • 百田新党の立ち上げが日本の民主主義向上に向けた重要な一歩となるだろう。

これは素晴らしいニュースです。百田氏と有本氏は日本における真の保守主義者であり、彼らの百田新党の立ち上げはまさに日本が必要としているものです。

自民党はその原則を破り、リベラル勢力に屈したのですから、真に保守的な新党の誕生は待ったなしです。

伝統的な価値観を守り、誤ったLGBT法のような行き過ぎた進歩的な法案を抑制し、愛国心、信仰、家族を信じる日本のサイレント・マジョリティに声を届けるという彼らの使命を、私は全面的に支持します。

ただ、百田新党には、従来の新党が結局すべて失敗したという事実からもわかるように、リスクと課題があるのも事実です。しかし、これを防ぐことはできると思います。

まず新党は、大胆で先見性のある綱領を持つことです。有権者を鼓舞するために、日本の将来に対する明確な保守的ビジョンを明示する必要があります。自民党に反対するだけでは既存野党と同じです。

分裂ではなく結束を重視すべきです。自民党とは一線を画しながらも、保守層を分断しかねない直接的な攻撃は避けなければならないでしょう。共通の価値観と共通の目標をアピールするべきです。

フレッシュな日本の女性政治家 AI生成画像

また、新党はフレッシュな新顔を登用すべきです。ベテラン政治家に頼りすぎると、「同じことの繰り返し」というイメージが定着しかねないです。新しい才能を導入し、刺激を与えるべきです。

そうして、テクノロジーに精通したキャンペーンを行うべきです。ソーシャルメディアやオンライン・プラットフォームを活用することがカギとなります。

新党のソーシャルネットワークの立ち上げは、彼らがこのことを理解していることを示してますが、メッセージを広め、主流メディアを迂回するためには、最新のツールを活用しなければならないです。

単なる美辞麗句ではなく、政策の中身を提供すべきです。徹底的に政策綱領を検討し十分に検討し尽くした上で発表し、党の信頼性を確立し、なぜ新党を立ち上げるべきなのかを説得力を持って訴えるべきでしょう。漠然としたスローガンは無意味です。

地域組織を重視すべきです。小さな町や村でも存在感を示し、草の根から構築するのです。国レベルの政治だけに集中してはならないでしょう。地元での成功が、より広範な運動の原動力となるでしょう。

 決意と忍耐を持ち続けることです。新しい政党は、しばしば設立の困難に直面します。簡単に落胆すべきではありません。一貫性と勇気、そして長期的なビジョンがあれば、国民を味方につけ、成功を収めることができるでしょう。

百田氏はすでに以上のことは十分考え抜かれているのでしょう。このような方向に進み、強力なリーダーシップを発揮し、真の保守改革を求める国民にアピールし続ければ、百田新党は、成功し、日本で真の政治的影響力を獲得する可能性は十分にあると私は信じています。

しかし、真正保守政党が存在しない現在の日本はこれからますます毀損され続けることになりかねません。あまり時間的にも猶予はないと思われます。大胆かつ果断に行動しなければならないでしょう。

百田氏、有本氏、そして百田新党が、日本のリベラリズムに対する潮流を変え、保守主義の新時代を切り開くために成功することを祈っています。自由世界は彼らに期待することになるでしょう。

私自身は、百田新党に期待するのは、日本にも近代政党が出来上がることです。

近代政党 AI生成画像

近代政党には、いくつかの重要な特徴があります。 その要件をほとんどの日本の政党が満たしていません。

まずは、 明確で一貫したイデオロギー綱領が必要です。漠然とした理念ではなく、政治理念や政策が明確です。これは保守主義、自由主義、社会主義、あるいはその他の明確なイデオロギーです。

それがはっきりしていないからこそ、自民党も多くの野党も、保守派からリベラル・左派まで同じ党に所属することになり、結果として現在の日本の政党は、選挙互助会のようなものに限りなく近くなってしまっています。

このことが、最近の自民党に対して「最早保守ではない」と百田氏に危機感を与えることになったと考えられます。

草の根の組織と参加が必須です。政策の基盤は、トップダウンではなく、ボトムアップで構築されるべきです。党員は積極的に政策を形成し、候補者を選び、キャンペーンに参加すべきです。指導部は草の根の基盤に耳を傾け、それを重要視すべきです。

また、 実力に基づくリーダーシップが必要です。党の指導者や候補者は、年功序列や地位、コネではなく、資格、技能、能力に基づいて選ばれるべきです。新しい才能が指導的役割に上り詰める機会を保証すべきです。

さらに、 透明性と説明責任。党の資金、予算、重要な決定事項は公開されており、国民の監視の目を通すことができるようにすべきです。指導者は党員や有権者に対して説明責任を負っており、結果を免れることはできないようにすべきです。汚職は許されるべきではないのです。

さらに、 政策の専門知識が重要です。党は独自の思想家や専門家を育成し、革新的な政策を開発すべきです。単に問題に反応するだけでなく、よく研究された提案で政策論争を推進すべきです。

そのためにこそ、米国などではシンクタンクが設置されています。日本にも政党のシンクタンクがあるには、あるのですが、これはシンクタンクと呼べるようなものではなく、シンクタンクもどきと言って良い代物です。

シンクタンクは、米国などでは政策の専門知識と革新的な解決策の開発において重要な役割を果たしています。米国で、最も影響力のあるシンクタンクには、以下のようなものがあります。

米国では、ヘリテージ財団が数十年にわたって保守的な政策思想を牽引してきました。ブルッキングス研究所とアメリカ進歩センターは進歩的な政策に重点を置いています。これらは、詳細な調査報告書を出版し、会議やイベントを開催し、議会で証言し、法案を策定しています。

政策論争を強化するために、日本の新政党は独自のシンクタンクを設立するか、既存の独立系シンクタンクと提携し、革新的で掘り下げた政策提案を行うべきです。シンクタンクは、現在の問題に対応する一方で、将来の課題と解決策を明らかにすることで、時代を先取りする必要があります。

シンクタンクは、これを可能にする調査、専門知識、長期的ビジョンを提供することができます。より強固な政策論争は、政党と日本の民主主義の双方に利益をもたらすでしょう。

ヘリテージ財団

また、有権者への働きかけをすべきです。ソーシャルメディア、報道、選挙広告、集会などを通じて有権者に積極的に働きかけるべきです。選挙時だけでなく、有権者との継続的な対話を行うのです。

最後に 適応性が重要です。党は、社会の変化、国民の態度、有権者の関心事にそのアプローチを適応させるるべきです。基本理念に忠実でありながら、政策や戦略は現在の課題や出来事に基づいて進化させるべきなのです。

日本の政党を近代的で政策に焦点を当てた民主的な機関に改革することは、日本の現在の政治システムの弱点に対処し、民主主義を活性化させるために大いに役立つでしょう。しかし、そのためには大きな文化的転換が必要であり、過去にこれを試みた人たちには、残念ながら、政治的意志が欠けていたことも多くありました。

無論、近代政党化された欧米の政党にも問題はあります。米国の民主党には、リベラルだけではなく明らかに左翼系の政治家が存在します。しかし、少なくとも日本よりは、選挙互助会的な傾向は少ないです。日本でも、まずは政党の選挙互助会的性格(無論これが全くなくなるということはないし、すべきでもない)を少なくし、同じ政党に政治信条が全く異なる政治家が存在するようなことは是正すべきです。

多くのアナリストは、日本の政党が近代的で大衆に根ざした民主主義政党のこうした基準を満たすには、まだ長い道のりがあると言うかもしれません。しかし、百田新党のような新党の立ち上げは、よりオープンで活力ある民主主義体制に向けた日本の前進を加速させる一助となるでしょう。

政治の世界を良く理解した、百田氏、有森氏のことですから、既存の新党立上げにより、新党自体を徐々に大きくして政治改革をしていくというような考え方ではなく、新党立ち上げによって、何らかの方法でキャスティングボードを握り、それも一つや二つではなく、複数のそれを握り、政治の世界の潮流を変えるような、既存の利権などに塗れた政治家には思いつかないような、サプライズ満載のトリッキーな戦略と戦術を考えておられるのではないかと思います。

ただ、それは、百田・有森氏からすれば、外野から長年観察してきて、中の人には思いつかないものの、熟慮に熟慮を重ねた、当然の帰結から導かれた、戦略や戦術なのではないかと思います。

それがどうなっていくのか、今から楽しみです。やり方や、戦術・戦略は恐らく全く異なるものの、政治の世界に久々に安倍総理大臣が、再び不死鳥のように登場したときのような、期待感やワクワク感が感じられるようになるのではと期待しています。

いずれの世界でも、この期待感やワクワク感がなければ、その世界はいずれ廃れていくと思われます。政治の世界がそのようなことにならないように、百田新党には頑張っていたたきいものです。

それが、表に出て誰もが認識できるようになったときに、政治評論家などが訳知り顔で、解説するようになるかもしれません。運が良かったから、めぐり合わせが良かったからなどと言う人もでてくるかもしれません。

売れない作家や学者で、百田氏に執拗に粘着して批判する人が結構いますが、それが政治の世界でも起こるかもしれません。古い体質の政治家や、マスコミ人などが粘着して百田氏を攻撃するかもしれませんが、その頃には彼らにとっては、すでに手遅れという状況になっているかもしれません。本当に今から楽しみです。

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2023年8月30日水曜日

中国、処理水問題で国内不満をガス抜きか 神田外語大教授、興梠一郎氏―【私の論評】同盟国等との同盟強化、経済的自由の強化、国力を強めることが、日本が中国に対抗し日本の未来を守る道(゚д゚)!

中国、処理水問題で国内不満をガス抜きか 神田外語大教授、興梠一郎氏

まとめ
  • 中国当局が福島原発処理水の海洋放出に反対し、反日感情を煽る。
  • 以前の尖閣諸島国有化と類似し、中国政府への不満は沈静化措置をとりつつ、日本を非難。
  • 中国経済悪化で政府批判広がる可能性あり、日本は中国依存軽減と輸出多様化に注力すべき。
 東京電力福島第1原発処理水の海洋放出をめぐって中国当局が強硬に反対し、庶民の反日感情を扇動している。その背景について神田外語大教授の興梠一郎氏に聞いた。

興梠一郎氏

 中国当局は東京電力福島第1原発処理水の海洋放出に反対し、庶民の反日感情をあおっている。これは以前の尖閣諸島国有化の際の中国の行動と類似しており、中国は国内の経済的不満や政治的不満を抑えるために日本を批判する狙いがあるとされる。

 中国政府は社会メディアで不都合な情報を削除し、日本批判の投稿を黙認している。

 しかし、現在の抗議の動きは限定的であり、中国政府はこれが広がることを危惧している。中国経済の悪化や不満の高まりがあり、政府批判の動きが広がる可能性もある。

 中国は日本との関係を悪化させたくないため、処理水の抗議を増やすメリットは薄いとされている。今後は日本政府が中国依存を軽減し、外交カードとしてのリスクを減らすために中国依存の高い輸出品の販路を多様化する努力も必要だ。

この記事は、元記事の要約です。詳細を知りたい方は、元記事をご覧になってください。

【私の論評】同盟国等との同盟強化、経済的自由の強化、国力を強めることが、日本が中国に対抗し日本の未来を守る道(゚д゚)!

まとめ
  • 中国の日本からの、水産物輸入規制は、中国国内で塩の買い占め、中国国内水産業の衰退の兆しなどの思わぬ副作用をを生み出している。
  • 中国政府の選択肢不足と国内の憤り、共産主義の制約により国民の憤怒のマグマは高まるばかり。
  • 中国の政府に対する不満を抑えるための日本批判が続くが、これは沈静化する可能性も。
  • 日本は中国依存を減らし多様な国々との経済パートナーシップを強化すべき。中国に対抗し、国力強化のためには民主主義国家との同盟、自由貿易、国内基盤強化が必要。中国のプロパガンダに惑わされず警戒を。

私は、このブログの以下の記事(リンク)で、まさに興梠氏が語るのと同じようなことを掲載しました。
日本人「慎重な言動を」 北京の大使館が注意喚起―【私の論評】日本の水産物輸入規制で、思わぬ副作用に見舞われる中国(゚д゚)!

かつての中国の反日デモ

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に結論部分のみを掲載します。

選択肢の欠如と生活費の上昇に対する国民の憤り。共産主義の中央計画が失敗するのは、少数の官僚(中国には選挙がなく、西側諸国でいう政治家は存在しません)が何百万もの個人が市場で自由に選択するほどの知恵を持ち得ないからです。諺にもあるように、地獄への道は善意で舗装されているとされています。

いかなる動機があったとしても、他国を罰したいという願望は、しばしば高い代償を伴います。中国による日本の水産物輸入規制もその例外にはならないでしょう。予測のつかない事態が発生する可能性も十分あります。

この記事に掲載しましたが、すでに中国では、塩の買い占めや、水産市場などで一般顧客が激減するなどの副作用が起こっており、さらに予期せぬ副作用が起こる可能性もあります。

このようなことから、中国が国内で「処理水」を巡って国内で日本批判を継続し続けることはないとみられます。しかし、尖閣諸島への威嚇などのように、恒常可する可能背性がないと断言することもできません。特に、反日デモや反日サイトが禁止されたとしても、政府サイドによる嫌がらせは続くかもしれません。そうして、今回のような出来事は、水産物以外でも起こる可能性もあります。

日本固有の領土尖閣諸島

興梠氏が言うように「今後は日本政府が中国依存を軽減し、外交カードとしてのリスクを減らすために輸出品の多様化に努める必要がある」のは確かです。

中国の習近平政権は民主主義の価値観や自由市場の原則を共有しない権威主義政権です。このような国に過度に依存するのは賢明ではないです。

日本としては、台湾、韓国、インドなどのアジアの民主主義国家との経済・貿易関係を強化するべきです。これらの国々は、日本と同じく自由主義を共有し、経済大国として成長しています。

さらに、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ヨーロッパ諸国など、欧米の同盟国との新たな自由貿易協定の交渉を推進すべきです。欧米の経済力と価値観の共有は、日本に大きな利益をもたらすことになります。特に、日本が主導で発効したTPPに米国に戻ってもらい、さらに多くの国々に参加してもらうべきでしょう。

緑はTPP加盟国、黄緑は加盟検討国もしくは加盟が決まった国

さらに、中国依存の割合が大きい国内産業を支援し、中国から自立できるようにすべきです。グローバルな貿易は重要ですが、いずれの国も強固な国内基盤を維持しなければならないです。特に、減税や規制緩和は、民間部門の成長をさらに促すことができます。

中国の覇権主義と拡張主義に対しては、強硬姿勢をとるべきです。尖閣諸島のような日本固有の領土を守るために一歩も譲らないことが肝要です。強さと決意を示すべきです。宥和的な態度は、さらなる要求を招くだけです。

中国の脅威に対抗するため、日本の他国との同盟を増やすとともに、強化すべきです。さらに、国防と安全保障に関する米国との緊密な協力が不可欠です。力の均衡による平和を目指すべきです。

中国のプロパガンダや誤った情報キャンペーンに振り回されてはならないです。中国の権威主義的な政府は信用できません。彼らは、常に日本のような民主主義国家を弱体化させようとしています。警戒を怠るべきではありません。

民主主義の同盟国との同盟の強化、経済的自由の強化、そうして国力を強めることが、日本が中国に対抗し、日本の未来を守る道です。

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2023年8月29日火曜日

トランプ陣営、逮捕時の顔写真をグッズに 10億円集める―【私の論評】米国保守派は、すでに米国を再び偉大にするための準備を整えた(゚д゚)!

トランプ陣営、逮捕時の顔写真をグッズに 10億円集める

まとめ
  • トランプ陣営は、ジョージア州の選挙結果を覆そうと企てた容疑で起訴されて以来、多額の資金を集めている。
  • グッズの販売や支持者からの寄付で資金を集めている。
  • 選挙陣営はこの資金を法廷弁護費用と2024年の大統領選挙に備えるために使っている。



 ドナルド・トランプ前米大統領の選挙キャンペーンは、1月24日にジョージア州アトランタの拘置所で警察に写真を撮られて以来、710万ドルを集めた。

 この資金の多くは、前大統領のしかめっ面をあしらったマグカップやTシャツ、飲み物を冷やす容器などの商品の販売によるものだ。

 トランプ氏は、2020年の大統領選挙でジョージア州の選挙結果を覆そうと企てた罪で起訴され、20万ドルの保釈保証金を支払って保釈された。

 彼は来年の大統領選挙に向けたキャンペーンを展開するなか、他にも3つの訴因で起訴されている。

 前大統領はすべての容疑を否認し、起訴は政治的な動機によるものだと主張している。

 起訴をめぐる関心の高まりは、前大統領の支持者を活気づかせたようだ。

 ジョージア州での起訴と議会攻撃から3週間ほどで、選挙キャンペーンは2000万ドル近くを集めた。

 ジョージア州フルトン郡の拘置所に出頭し逮捕された直後の25日には、418万ドルを集めた。元大統領が24時間で集めた選挙資金としては最高額とみられる。

 陣営はオンラインストアで商品を販売し、支持者に支援を求めるメッセージを送っている。
前大統領は24日、2021年1月以来初めてX(旧ツイッター)に投稿した。逮捕時の顔写真で「選挙妨害。決して降伏しない!」とキャプションを添え、自身のウェブサイトのアドレスを掲載した。

この記事は、元記事の要約です。詳細を知りたい方は、元記事をご覧になってください。

【私の論評】米国保守派は、すでに米国を再び偉大にするための準備を整えた(゚д゚)!

まとめ
  • 米国の保守派は、リベラルメディアと民主党の攻撃に反発し、トランプ大統領の支持を結集。
  • トランプ大統領に対する魔女狩り的な攻撃が続いたが、多くの場面で彼の無実が示された。
  • リベラルメディアや民主党はトランプを人種差別主義者や反移民として描こうと試みたが、支持者はその試みを見抜く。
  • 2024年選挙でトランプ大統領の再選が期待され、保守派は国を再び偉大にしようとする準備を進めている。

以下は、米国の保守派の立場にたったものです。日本のメディア報道とはかけ離れていて、違和感を感じる人もいるかもしれませんが、この保守派の見方を知らないと米国の真の姿は浮かんできません。それは、日本にたとえると、朝日新聞や毎日新聞やテレビなどを視聴しただけで、日本を理解するようなものです。

米国の大手メディアのうち大手新聞はすべてリベラルであり、大手テレビ局はFOXTVを除き、他はリベラルです。そのため、米国では保守派が何かを言ってもかき消されてしまいます。しかし、トランプ大統領が登場した事実が、米国有権者の少なくとも半分は保守層であることを示しています。そうでなければ、トランプ大統領は生まれてはいなかったはずです。

リベラルメディアが報道する内容で米国を判断することは、米国の半分を無視することと同じです。



どうやらリベラル派の愚か者たちは、トランプ元大統領に対する芝居じみた告発で保守派の術中にはまったようです。米国の保守派は、レーガン以来の偉大な大統領に対する彼らの中傷キャンペーンには我慢ならないでしょう。

芝居じみた告発 AI生成画像

この芝居じみた告発によってリベラル派が得たものは、トランプ大統領の支持層を結集させ、2024年に向けてトランプの選挙資金を増やしただけのようです。トランプ元大統領はこの魔女狩りからこれまで以上に強く立ち上がり、民主党はトランプ氏を貶めたことを後悔することでしょう。

リベラル・メディアはトランプ氏への攻撃を継続し続け、トランプ氏の支持者はそれをリベラルメディアがトランプ大統領を貶めようとしている証左と見ているようです。米国の保守派は真実を知っているようです。

リベラル・メディアと民主党は、トランプ大統領が就任する前から、トランプ大統領に対する魔女狩りを繰り返してきました。

ロシアとのトランプ氏との共謀をめぐるロバート・ムラー特別捜査官の調査は、トランプ氏の2016年の大統領選勝利を委縮させるために作られた完全なデマでした。2年の歳月と数百万ドルの税金を費やした後、ミューラーは共謀の証拠を発見できませんでした。(出典 ミューラー・レポート )

ロバート・ムラー特別捜査官

ウクライナとの電話をめぐる弾劾は、下院民主党による根拠のない権力の乱用でした。通話記録と上院での無罪判決で確認されたように、トランプ氏は何も悪いことはしていません。(出典 ウクライナとの通話記録と上院弾劾裁判) 

ニューヨーク検事総長のトランプ・オーガニゼーションに対する捜査は、政治的な意図をもったものでした。トランプ氏のビジネスは合法的に運営されており、これはトランプ氏を中傷しようとしているだけのようです。結局、 何年にもわたる捜査にもかかわらず、今のところ法的な告発はありません。

米主要大手メディアは、トランプ大統領がシャーロッツビルの白人至上主義者を "とても立派な人たち "と呼んだという嘘を流しました。トランプ氏は彼らを非難しました。しかし、メディアは彼の言葉を捻じ曲げ、彼を人種差別主義者として描きました。(出典 トランプ大統領の発言全文 )

民主党とメディアは、トランプが反移民で人種差別主義者であるという誤ったシナリオを押し付けてきました。実際、トランプ氏は合法的な移民を支持し、人種差別を非難しています。民主党とメディアは、自分たちの嘘を裏付けるために、彼の言葉を彼らの都合の良いように切り取りしています。(出典 合法的移民と人種差別に関するトランプ氏自身の発言)。

民主党は、虚偽のスティール文書に基づいてトランプ陣営をスパイするために不適切なFISA令状を取得し、法制度を乱用しました。これは政治的利益の得ることが目的の市民的自由への重大な侵害でした。(出典 司法省監察官によるFISA令状の濫用に関する報告書)。

スティール文書を作成したクリストファー・スティール氏

以上のように、魔女狩りのリストは枚挙にいとまがありません。民主党とリベラルメディアは、トランプ大統領を失脚させるためには手段を選ばないです。しかし、多く米国民は彼らの策略を見抜くことができ、結局真実と正義は勝つことでしょう。

トランプ氏が多くの国民に愛されているのは、彼がありのままを語り、自分たちのために戦ってくれると感じているからです。トランプ元大統領が、国境の安全確保、雇用の回復、沼の掃き出しといった重要な問題に集中している限り、2024年に勝利するのは確実でしょう。

民主党は今回の起訴劇で本性を現しましたが、多くの米国民はそれを忘れないでしょう。トランプ大統領は米国を再び偉大な国にしようとしています。トランプ元大統領が善戦を続ける限り、2024年は彼のものです。民主党は眠れる巨人を目覚めさせてしまったようです。米国保守派は、すでに米国を再び偉大にするための準備を整えたようです。

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2023年8月28日月曜日

中国の若者失業率 過去最高―【私の論評】中国内で、無能で手前勝手な中国政府への不満はさらに高まる(゚д゚)!

中国の若者失業率 過去最高

まとめ
  • 中国の若年失業率は過去最高を記録し、その実態はさらに深刻である。
  • 家賃の高騰や経済の停滞が、新卒者の就職難に拍車をかけている。
  • 中国政府は、若年失業率の発表を停止した。


中国の若年失業率は、2023年6月に21.3%と過去最高を記録した。これは、2020年から3年間続いた新型コロナの流行によるものである。

北京大学の張丹丹准教授は、3月時点で、中国の本当の青年失業率は最大46.5%に達すると指摘した。これは、非労働者である「寝そべり」や「ニート」をすべて失業者と見なした場合の数字である。

最近、家賃の高騰と経済の停滞に直面し、新卒者が増えているという。実際、2022年度卒業生の47%近くが、学業を終えてから6ヶ月以内に実家へ戻ったという。

8月15日、中国国家統計局は青年失業率の発表を暫定的に中止すると発表した。中国外務省は、統計改善の努力の一環として、関連部門が統計指標を調整・削減するのは普通の事だと開き直った。しかし、海外SNS上では、中国の公的な経済データの透明性に対する疑問の声が広がっている。

【私の論評】無能で手前勝手な中国政府への不満はさらに高まる(゚д゚)!

まとめ

  • 雇用は、マクロ経済学において最も重要な指標である。
  • 日本の安倍政権は、金融緩和によって雇用を改善し、政権の安定につなげた。
  • 中国は、国際金融のトリレンマによって、独立した金融政策ができない。そのため、雇用が悪化し、社会不安が高まっている。
  • 中国政府は、雇用改善のために金融緩和を実施すべきだが、権威主義的支配を維持するためにそれをしない。
  • 中国の若者の失業率は高く、彼らは政府への不満を抱いている。
  • 日本は、中国の迷惑電話に対して毅然と対応すべきだが、動静を冷静に見守ることも重要である。

マクロ経済学では、政府の経済政策の中で、最も重要なのは雇用であるとされています。他の指標が悪くても、雇用さえ良ければ、政府の経済政策は及第点であるとされます。

これは、日本の憲政史上で最長となった安倍政権の経済対策をみれば、理解できます。

日本の憲政史上で最長となった安倍政権

安倍政権下においては、結果として二度も消費税増税が行われました。しかし、安倍政権の経済政策におけるいわゆる3つの矢のうちの、黒田日銀総裁総裁時代の日銀では当初は異次元の包括的金融緩和が実施され、その後もイールドカープ・コントロールを導入するなどの後退局面はあったものの、金融緩和自体は継続されました。

そのため、安倍政権時代にはかなり雇用が改善されました。特に新卒者の雇用は劇的に改善されました。そのため、多くの若者が雇用の改善をリアルタイムで認識することができ、若者こそが日銀の金融緩和による雇用改善の最大の、受益者になったといえます。これが若者の安倍政権支持につながったとみられます。

雇用の改善は若者以外の国民にも良い影響を及ぼし、これが安倍政権が憲政史上最長の政権になったことの原動力の一つになったのは間違いありません。

金融緩和は現在の植田日銀総裁も継続しています。ただ、長期金利の上昇を容認するYCCの運用柔軟化策を決定し、実質的に利上げともみられるようなことをしています。今後はどうなるかはわかりません。安易な金融緩和政策の変更は、厳に慎むべきです。そうでないと、日本も雇用が悪化し、円高を招きせっかく回復しかけている輸出産業を毀損することになりかねません。

雇用の劇的改善を喜ぶ日本の若者 AI生成画像

雇用はそれだけ重要なのです。しかし、最近の中国では雇用が悪化するばかりで、改善される兆しはありません。これは、習近平政権の経済対策は、失敗であることを明確に示しています。

これには、多くのメディアが様々に現象面だけを捉え、説明していますが、いくら現象面を多数あげたにしても、これだけの雇用の悪化とそれを政府が改善できない根本要因は理解できません。

その根本要因とは、国際金融のトリレンマです。これによって、中国人民銀行は、独立した金融政策ができない状況にあります。実施すれば、キャピタルフライトやインフレの加速などに見舞われ、やりたくてもできないのです。

マクロ経済学の初歩理論では、いかなる国においても、中央銀行が金融緩和をしてインフレ率を数%でも高めることができれば、その他は何もせずとも、瞬時に大量の雇用が生まれることを示しています。

日本では、数百万、中国であれば、数千万人の雇用が生まれるかもしれません。実際の雇用はその時々で様々な影響があるので、数字を一般化することはできませんが、大きな括りでは、そのようなことがいえます。

実際アベノミクスの金融緩和政策においては、数百万の雇用が生まれています。

だからこそ、中国人民銀行は、アベノミクスのような異次元の包括的金融緩和をすぐにも実施すべきなのですが、先にも述べたように、中国人民銀行はそれができない状況にあるのです。

中国人民銀行が国際金融のトリレンマから脱して、人民銀行が独立した金融政策を取り戻すには、変動相場制に移行したり、資本の移動をさらに自由化するなどの対策をすべきなのですが、中国共産党はそれをしません。

それはなぜなのでしょうか。

中国共産党は、金融政策や通貨評価など、中国経済のあらゆる側面をコントロールすることに重きを置いています。変動相場制と資本フローの開放は、彼らの支配力を低下させるからです。

人民元が割安になることで、中国の輸出品の価格が安くなり、経済成長が促進されることになります。変動相場制は人民元が値上がりし、輸出企業に打撃を与えるリスクがあります。

開放的な資本フローが中国経済と金融システムを不安定化させることを恐れているという面もあります。急激な資本流出は、他国の新興市場でも危機を引き起こしています。

経済と金融システムのコントロールを緩めることは、中国共産党の権威主義的支配を脅かすことになります。中国共産党は権力を手放したくないし、社会が不安定になるリスクも冒したくないのです。

強力な国有企業や輸出企業は、現状を維持するよう中国共産党に働きかけているとみられます。たとえ経済全体が苦しくなっても、彼らは現在の政策から利益を得ることができます。

中国共産党は、急激な自由市場への変化よりも、緩やかな国家統制の改革の方が良いと考えているとみられます。しかし、彼らのいわゆる "改革 "とやらは依然として政府の介入と操作を伴います。要するに、中国共産党は、自らの統治の正当性維持しようとして躍起なのですが、結果として、中国経済は毀損され続けることになるのです。

これだけ雇用が悪化していると、これに対する国民の憤怒のマグマが煮えたぎるのは当然のーことと考えられます。私は、福島県などの飲食店などに「処理水」に関しての嫌がらせ電話が増えている背景にはこのようなこともあると思います。

上の記事では、中国の本当の青年失業率は最大46.5%に達すると指摘もあり。これは、非労働者である「寝そべり」や「ニート」含めた数字であるとされていますが、これらの人たちは、政府の無能に怒りを感じながらも、何もできずにいると思います。ただ、時間的な余裕は有り余っています。そこで、「処理水」による日本批判などに容易に扇動されて、「迷惑電話」かけている可能性もあると思います。これは、あくまで私の推測です。

中国の寝そべり族

ただ、このようなことをすれば、一時的には不満の発散になるかもしれませんが、失業状態という事実には変わりないですし、それに中国から日本に電話をかければ、ダイヤル直通通話〔通話料 約120 円/分〕、クレジットカードによる通話料支払い〔通話料 約 40~160 円/分〕です。失業者が一時的な不満の発散のためにこれを負担するのは、割高だと思います。

それにこれは、日本のKDDIなどの電話会社にも利益をもたらすことになります。

これでは、無能で手前勝手な政府への不満はさらに高まることが予想されます。

日本政府としては、中国に対して毅然と対応すべきであり、何らかの対応手段を用意しておくべきですが、しばらく動静を冷静に見守り対処するという姿勢も同時に重要だと思います。

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【異変】「ショリスイ」や「カク」という言葉も…福島の飲食店などに中国語の迷惑電話殺到―【私の論評】日本は、迷惑電話を続ければ中共は罰則と結果を伴うことを明確にすべき(゚д゚)!

2023年8月27日日曜日

【異変】「ショリスイ」や「カク」という言葉も…福島の飲食店などに中国語の迷惑電話殺到―【私の論評】日本は、迷惑電話を続ければ中共は罰則と結果を伴うことを明確にすべき(゚д゚)!

【異変】「ショリスイ」や「カク」という言葉も…福島の飲食店などに中国語の迷惑電話殺到

まとめ
  • 福島県内の飲食店などに中国語の迷惑電話が殺到している。
  • 電話の内容は不明だが、強い口調で怒鳴るような声で話す。
  • 着信拒否しても別の番号からかかってくる。
  • 福島第一原発の処理水海洋放出を巡る抗議電話ではないかとみられる。
  • 飲食店は売り上げに影響を受けている。
  • 中国からの番号で、発信者は「間違ってかけてしまった」と話す。
 福島県内の飲食店などに中国語の迷惑電話が殺到している。

 25日午前10時ごろから、福島県内のラーメン店などに中国語の強い口調で一方的に話す電話が相次いだ。話す内容は分からなかったが、「ショリスイ」や「カク」という言葉を使いながら、怒鳴るように強い口調で話すこともあった。

福島県喜多方市のラーメン店「まこと食堂」の前で行列をつくる顧客

 着信拒否をしても、別の番号からかかってきて、1分に1度のペースで何度も同様の電話があった。100種類ほどの様々な番号からかかってきたという。

 ラーメン店を経営する男性によると、24日から福島第一原発の処理水の海洋放出が始まったことで、反対していた中国の人からの抗議の電話ではないかと考えている。

 男性は電話線を抜くなどの対策をしたが、客からの注文の電話が取れなくなり、売り上げにも影響している。

 同様の電話は、他の飲食店などにも殺到していて、福島県内の警察署に、相談の電話が寄せられている。

 福島中央テレビが、迷惑電話の発信元の番号を調べたところ、86で始まる中国からの番号だった。その番号に電話をかけたところ、中国語を話す男性が電話に出た。

 男性は「間違ってかけてしまった」と話し、どこからかけたのか、なぜ日本に電話をかけたのかなどは答えなかった。

 福島第一原発の処理水海洋放出を巡っては、中国は日本産の水産物や水産加工品を全面禁輸していて、日本政府が即時撤廃を申し入れるなど、外交問題に発展している。

この記事は、元記事の要約です。詳細を知りたい方は、元記事をご覧になってください。

【私の論評】日本は、迷惑電話を続ければ中共は罰則と結果を伴うことを明確にすべき(゚д゚)!

まとめ
  • 福島県内の飲食店や個人事業主などに中国語の迷惑電話が殺到している。
  • 迷惑電話は、福島第一原子力発電所の処理水の海洋放出に反対する中国からの抗議電話であるとみられる。
  • 迷惑電話は、受けた企業や個人に大きな被害を与えている。
  • 中国と日本の関係にも悪影響を及ぼしている。
  • 迷惑電話の対策として、政府による通話のブロックや、企業や個人への支援、中国に対する報復措置を検討すべき。
  • 迷惑電話は、中国による日本への嫌がらせ戦術である。また、日本は中国の挑発に対して強く立ち上がるべきだ。

迷惑電話が長期的にどのような結果をもたらすかについては、まだ何とも言えないです。しかし、迷惑電話を受けた企業や個人に悪影響を及ぼしていることは明らかです。また、中国と日本の関係にも悪影響を及ぼしていることは明らかです。中国政府が通話を止め、中国共産党が誤りを認めることが必要です。

そもそも、復興のさなかにある、福島県の個人事業主などのこのようなことをするのは、何人たりとも許されることではありません。

昨日のこのブログにも掲載したように、現在中国では反日サイトは削除され、反日デモは開催されていません。それは、中国共産党が反日活動をやめたからではなく、反日サイトを放置しておくと、いつの間にか反政府サイトになり、反日デモを放置しておくと、いつの間にかそれが反政府デモに変化してしまったからです。

これは、中国国民の中に中共に対する憤怒のマグマが蓄積しており、それをそらすために、中共が反日活動をするようになったのですが、それが逆効果となりかえって、反政府活動を生み出すことになったからです。

憤怒のマグマ

これは、中共の予期せぬ副作用とも言っても良いと思います。

今回の電話に関しても、いずれこのような副作用が生じてくると考えられます。以下のような可能性があるでしょう。
  • 日本における中国依存への危機感の強化。特にサプライチェーンの中国依存への危機感の強化。
  • 日本における中国製品の不買運動。中国のように政府が主導しなくても、日本では自主的にそうする人も増える可能性があります。
  • 日本における中国に対するさらなる態度の硬化。
  • 海外からの中国への観光客のさらなる減少。
  • 日中関係のさらなる悪化。
  • 中国内での、塩以外の海産物や関連産品のの買い占めや品薄状況。
中国内では、反日サイト・デモのときのような予想もつかないような副作用に見舞われる可能性もあります。中共は、潜在的なリスクを認識すべきです。

スマホなどでは、アプリを導入するなどで、迷惑電話をブロックする方法があり、それはよく知られているようですが、固定電話でも迷惑電話をブロックする方法はあります。着信拒否や再犯対策に役立つ機能もあります。

これについては、詳細は以下のサイトをご覧になってください。
固定電話で迷惑電話をブロック!着信拒否する方法5つと再犯対策に役立つ機能2つ
迷惑電話はストーカーや振り込め詐欺といった犯罪のシグナルとも言われています。また、オフィスや営業所や営業店舗にスタッフが常駐していない個人事業主にとっても深刻な営業妨害に繋がり兼ねないリスク要因です。これを防ぐために、元々固定電話には、迷惑電話が非通知なのか番号通知ありなのか、頻度や予算などに合わせて最適な対処法があります。

これを活用することも考えられます。ただ、これを利用するにはそれなりのお金がかかります。政府は、これを導入する企業や個人で、中国等からの迷惑電話をブロックするために利用する事業者や個人に対して、減税したり補助金を支給するなどの支援をすべきと思います。

ただ、これは一時的な措置に過ぎず、大局的にはもっと大掛かりな政府レベルでの、牽制策を実行すべきです。

結果的にはブロックするにしても、政府は中国のどこから、迷惑電話がかかってくるのかを認識することはできると思います。また迷惑電がかかってくる事業主などの了解を得た上で、通話内容も記録できると思います。それを、分析をすることにより、政府はこの迷惑電話の詳細を把握できるかもしれません。この分析結果をもって中国に抗議をしたり、世界にこの事実を知らせることもできます。

また、中国は台湾産のパイナップルやマンゴーなどを実質的に禁輸しましたが、それを日本などが輸入することになり、禁輸の悪影響はなくなりました。これと同じく日本の海産物の日本国内の新たな販売先や海外への輸出先を見つけることができます。政府は、これを推進したり、支援すべきです。

2021年3月 私が近所のスーパーで購入した台湾産パイナップル

中国産の食品には、危険性のあるものもかなりあります。これらの食品の検査を徹底し、危険な食品は輸入しないという措置も強化することができます。

さらに、中国が執拗に処理水に対する攻撃を続けるには、国民の中共に対する鬱積する憤怒のマグマを浴びることを回避しようという目論見の他に、日本の原子力行政や開発を遅らせたり、破壊しようという目論見がある可能性もありますし、日本の中国に対する経済制裁への報復といった意味もあると考えられます。

これに対する報復も視野にいれるべきです。たとえば、日米蘭による先端半導体装置の輸出規制があります。これについては、このブログにも掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
日米蘭3国で「対中包囲網」強化 WTO提訴も単なるパフォーマンスに 中国の野心に大打撃与える先端半導体装置の輸出規制―【私の論評】中国が「半導体技術の対禁輸」措置を日米蘭から喰らうのは致し方ないことであり、自業自得(゚д゚)!

中国の半導体工場を視察する習近平

詳細は、この記事をご覧いただくものとて、この記事の元記事より一部を引用します。
日本、米国とオランダの3カ国が協調すれば、先端半導体製造装置を中国が入手することはほぼ完全にできなくなる。先端半導体製造装置では、米系のアプライド・マテリアルズ(21年世界シェア22・5%)、ラムリサーチ(14・2%)とKLA(6・7%)、日系の東京エレクトロン(17・0%)とオランダ系のASMLホールディング(20・5%)の5社が、それぞれ持ち味は異なるものの、事実上ビッグ5で、世界シェアの80%を超える寡占業者だ。

先端半導体とそうではない民生用の半導体の間の区別は曖昧です。先端半導体の範囲をさらに広げるなどの措置をとることもできます。徐々に広げていき、中国の挑発が止まらない場合、さらに拡大するというやり方をすべきです。最初は、日本だけが実施し、それでも収まらない場合は、米蘭の協力を仰ぐということもできます。

その他にも、半導体の原材料には日本が独壇場のものもあります。日本の原材料の代替品もありますが、それを使うと歩留まり率がかなり低くなるものもあります。このような物品に関して、輸出制限をすることも考えられます。

日本には様々な対抗策があります。さらに、範囲を広げると、たとえば中国が製造できないか、製造すればコストがかなりかかる特殊鋼などもあります。これはごく一部であり、多様で奥行きも深い、日本製品や原材料で中国が製造できなかったり、製造すると歩留まりが落ちたり、コストがかかる物品が日本には数々あります。

日本は中国の嫌がらせ戦術に対して強く立ち上がるべきです。結局中共は「力の均衡による平和」しか理解できません。もし日本がこのような嫌がらせ電話に対して弱腰を見せれば、中国はその悪行をさらに強化するだけです。

日本は、迷惑電話を続ければ中国は罰則と結果を伴うことを明確にするべきです。経済制裁であれ、軍事力の誇示であれ、日本は中国に手を引かせるために尽力すべきです。弱腰では、中国のような共産主義政権からさらなる挑発を招くだけです。中共の過去はそうであったことを忘れるべきではありません。

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2023年8月26日土曜日

日本人「慎重な言動を」 北京の大使館が注意喚起―【私の論評】日本の水産物輸入規制で、思わぬ副作用に見舞われる中国(゚д゚)!

 日本人「慎重な言動を」 北京の大使館が注意喚起


北京の在中国日本大使館

 中国政府が日本産水産物の輸入を全面的に停止したことを受け、北京の在中国日本大使館は25日、在留邦人に対し、注意喚起するメールを送った。

 メールでは、外出する際には不必要に日本語を大きな声で話さないなど、慎重な言動を心がけるよう呼び掛けた。また、大使館を訪問する必要がある場合は、大使館周囲の様子に細心の注意を払うよう求めた。

 日中関係は、2012年の尖閣諸島国有化を機に悪化した。当時は、中国各地で大規模な反日デモが発生し、日本大使館前でも暴動が起きた。

 今回も、中国の国内で反日感情が高まる可能性があるとの懸念から、日本大使館は在留邦人に注意喚起を行っている。

【私の論評】日本の水産物輸入規制で、思わぬ副作用に見舞われる中国(゚д゚)!

一昨日のこのブログの記事では、経済・軍事的に日本を弱体化させることが中共の処理水放出反対の背景にあるとしました。中国共産党は、日本を弱体化させることはには余念がなく、ありとあらゆる方法を使ってこの目論見を実現しようとします。

そのため、日本の原子力行政や開発を邪魔してあわよくば潰してしまいたいという狙いがあるのは確実だと思います。

ただ、もう一つのことを忘れていました。というか、あまりにも当たり前なので、ついつい掲載しませんでした。

中国では、中共に対する憤怒マグマは長年にわたって蓄積されてきました。それは、建国以来毎年全国で暴動が数万件発生したという事実にも裏付けされています。2010年あたりからは、推計では毎年10万件暴動が発生しているとされ、中国政府はこのあたりから暴動の発生件数を公表するのは控えるようになりました。

憤怒のマグマ AI生成画像

中共は、国民の憤怒のマグマが自分たちに向けて直接噴出されるのを恐れて、様々な画策をしてきました。その一つの手法が反日です。それまで、中国では反日活動はあるにはあったのですが、江沢民が主席の時代に、組織的、体系的に反日活動が行われるようになりました。

これは、教育現場はとより、軍隊等も含め社会のありとあらゆるところで、反日活動が体系的に行われるようになりました。

反日活動は、当初は「愛国無罪」などとして、政府が許容したため、多数の反日サイトが登場したり、反日デモが行われるようになりました。それどころか、政府が関与しているとみられる「官製デモ」も頻繁に行われるようになりました。

これにより、中共は国民の憤怒のマグマを避けることに成功しました。

中国の反日デモ

上の記事では、「日中関係は、2012年の尖閣諸島国有化を機に悪化した。当時は、中国各地で大規模な反日デモが発生し、日本大使館前でも暴動が起きた」としています。この頃がいわゆる反日デモの最盛期だったといえます。

日本大使館などでは、この頃の記憶があるので、注意喚起をしたのでしょう。

ただ、中共は、2012年の後半あたりから、反日サイトは全部閉じさせ、反日デモも強力に取り締るようになりました。これは、中共が反日をやめたとか、日本政府などの圧力などによるものではありません。

反日サイトに関しては、当初は反日的書き込みなどが多かったのですが、いつの間にか反政府に対する書き込みが増えてきたのです。サイトの中には、反日を口実に開設したものの、実際には反政府サイトであるものもかなり多くなりました。

そのため、2011年あたりから政府はこれを閉じることにしたのです。反日ということでサイトに書き込みをしていた国民が、政府への不満が鬱積しているため、政府批判も書き込むようになったのです。

これを阻止するため、中国政府は反日デモをさせないように方針転換をし、2012年を境に中国では、反日デモが開催されることはなくなりました。

これと同じく、今回の処理水を巡っても、反日デモが開催されたり、反日サイトが開設されたりということはないでしょう。それを許せば、反日デモは反政府デモになり、反日サイトは反政府サイトになることが十分に考えられるからです。

現状では、中国政府は、反日サイトの開催は許さないものの、「処理水」に関連したSNSなどへの書き込みは許容しています。反日サイトを許せば、それが反政府サイトに変わる可能性を用意に想像できるからです。

中国は最近経済の落ち込みが顕著となり、国民の憤怒のマグマがさらに蓄積されているのは間違いないと思われます。このマグマそらすためには、処理水放出は格好の出来事ともいえます。しかし、政府がこれを利用して、反日を煽り続ければ、同じことの繰り返しで、反日デモや反日サイトは、いつの間にか反政府に変わってしまうことが十分予想されてます。

反日サイトに投稿する中国人女性 AI生成画像

東京電力福島第1原発の処理水放出が24日から開始されたことを受け、中国では食塩の買い占めが起こっています。処理水の海洋放出によって海水が汚染され、食塩の入手が難しくなるとの懸念が広がったとみられます。

中国当局が「買いだめは不要」と沈静化を呼びかける事態となっています。中国政府と国営メディアは「(すでに塩の買い占めが起こった)韓国のまねをするな」「我々は韓国人よりも理性的だ」などと呼びかけ、事態の沈静化に乗り出しているそうです。

今回の処理水を巡っての対日批判も、このように思わぬ副作用を生んでいます。この副作用は、さらに中国の水産業にも波及しています。現在中国の水産品の市場などでは、閑古鳥がないているそうです。

日本が海洋汚染をしていると中国政府が虚偽の主張をしたがために、日本の海と中国の海とは繋がっていることを認識している多くの中国人が水産品の買い控えをおこしつつあります。今のままでは、他にも様々な中国政府が予期せぬ副作用がおこることでしょう。

政府が自由市場に干渉するとき、常に意図しない結果が生じるものです。貿易や通商を制限することは、必然的に経済活動を予測不可能な方法で歪めてしまいます。

無論米国の中国に対する経済制裁もそのような可能性もありますが、米国としては、そのような事は重々承知の上で、中国の不正を放置するよりは、制裁した方が良いという考えで、実施しているもので、中国のように自国民のガス抜きなどのために実行するのとは根本的に違います。

中国政府による愚かな日本産水産物の輸入禁止令は、明らかに中国国民に塩の買いだめをさせ、品不足を引き起こし、中国の水産業にも打撃を与えることになりました。その他にも、以下のような副作用が考えられます。

品薄から利益を得ようとする悪徳塩商人による意図的な塩の価格つり上げが起こるかもしれません。他の産品も価格のつりあげや品不足が起こる可能性があります。自由市場こそが最も効率的な価格決定メカニズムであり、政府の姑息なコントロールによるものではありません。

 継続的な需要を満たすために、日本の水産物の闇市場が拡大する可能性があります。人々が欲しがる商品やサービスを禁止することは、本質的に逆効果です。

中国には日本の水産物を輸入する産業とそれを支える企業があります。これらの企業における雇用の損失が考えられます。

日本との外交関係の緊張。このような恣意的な貿易制限は、国家間の誠意と協力を損なうことになります。

選択肢の欠如と生活費の上昇に対する国民の憤り。共産主義の中央計画が失敗するのは、少数の官僚(中国には選挙がなく、西側諸国でいう政治家は存在しません)が何百万もの個人が市場で自由に選択するほどの知恵を持ち得ないからです。諺にもあるように、地獄への道は善意で舗装されているとされています。

いかなる動機があったとしても、他国を罰したいという願望は、しばしば高い代償を伴います。中国による日本の水産物輸入規制もその例外にはならないでしょう。予測のつかない事態が発生する可能性も十分あります。

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2023年8月25日金曜日

トランプ氏が出頭、すぐに保釈 ジョージア州の拘置所出る―【私の論評】起訴と裁判による劇場型政治は、トランプ元大統領にスポットライトを当て続けることに(゚д゚)!

トランプ氏が出頭、すぐに保釈 ジョージア州の拘置所出る

まとめ
  • トランプ前米大統領は、2020年大統領選でジョージア州の結果を覆そうとした画策に関与したとして、起訴された。
  • トランプ氏は、保釈金20万ドル(約2900万円)を支払って保釈された。
  • トランプ氏は、大統領経験者として刑事事件での出頭は前例がない。
  • トランプ氏は、来月罪状認否を行う予定。
  • トランプ氏は、2024年の大統領選への立候補を表明しており、これらの事件は選挙戦に影響を与える可能性がある。

上のXへのポストは、拘置所で撮影されたトランプ前米大統領の「マグショット」(一般に逮捕後に撮影される人物写真)と、トランプ氏の標語のような言葉。文章でくだくだしく書かず、写真の表情で物語っているのが秀逸なポスト。

 2023年8月24日、トランプ前米大統領は、2020年大統領選でジョージア州の結果を覆そうとした画策に関与したとして、ジョージア州フルトン郡の大陪審から10以上の罪状で起訴された。同日、トランプ氏はニュージャージー州からジョージア州に移動し、フルトン郡の拘置所に出頭した。

 拘置所での手続きを経て、トランプ氏は保釈金20万ドル(約2900万円)を支払って保釈された。保釈条件として、トランプ氏は他の被告や証人を標的としてSNSを使用しないなどの制限が課された。

 トランプ氏は約20分の滞在で拘置所を後にし、アトランタのハーツフィールド・ジャクソン国際空港からニュージャージー州に戻った。

 トランプ氏の連邦または地方当局への出頭は、今年で4回目となる。大統領経験者として刑事事件での出頭は前例がない。

 トランプ氏を含む被告らは、来月罪状認否を行う予定。

 トランプ氏は2024年の大統領選への立候補を表明しており、これらの事件は選挙戦に影響を与える可能性がある。

 これは、元記事の要約です。詳細は、元記事をご覧になってください。

【私の論評】起訴と裁判による劇場型政治は、トランプ元大統領にスポットライトを当て続けることに(゚д゚)!

上の記事では、「これらの事件は選挙戦に影響を与える可能性がある」としています。日本のメディアでは、このような報道が多く、今回の件をかなり否定的に報道していますが、この見方は、一面的であり、事実を伝えているとはいえないと思います。

米国の保守層からみれば、今回の起訴は、急進左派による馬鹿げた魔女狩りにしか見えないようです。これは、トランプ元大統領の権威を失墜させ、弱体化させようとする民主党の新たな試みと見えるようです。むしろ、こうした根拠のない起訴は、フェイクニュースメディアの嘘を見抜く保守層の米国人の間でトランプ大統領の支持を強めるだけになる可能性が高いです。

中世の魔女狩り裁判

世論調査によると、トランプ大統領の支持率はここ数年安定しており、35~45%の間で推移しています。(出典:ギャラップ、ピュー・リサーチ、その他) 

 弾劾の危機にさらされたとき、トランプ大統領の支持率はわずかに上昇しました。彼の支持層はそれを不当な攻撃とみなしました。(出典:ギャラップ ギャラップ世論調査、2019年12月)

上院の弾劾裁判中、トランプ大統領の再選キャンペーンは最高の資金調達総額を記録しました。このことは、トランプ氏の支持層がさらに彼を支持したことを示唆しています。(出典 2020年1月、トランプ大統領の選挙資金開示)

トランプ元大統領の「魔女狩り」と「法と秩序」のメッセージングは以前にも成功しています。ミューラー調査は不当な「魔女狩り」だと主張したところ、共和党員からの支持率が上昇しました。(出典 ポリティコ/モーニング・コンサルタントの世論調査(2018年5月 5))

トランプ元大統領は、2020年の選挙が「盗まれた」と主張した際に支持率が上昇しました。彼の支持層は、彼が汚職と戦っていると認識しました。(出典 ロイター/イプソス世論調査、2020年11月~12月)

2020年のトランプ大統領の得票数は史上2番目に多く(7400万票)、彼の支持層が高いモチベーションと忠誠心を維持していることを示しています。バイデン氏の得票数は8,100万票。(出典 AP通信の選挙結果データ)

集会では、トランプ元大統領の最も熱狂的な支持者は、トランプ大統領に対するいかなる調査も非合法であり、彼の政策を阻止したいという願望に突き動かされているという信念を表明しています。彼らは自分たちがトランプ元大統領とともに戦っていると考えています。(出典 トランプ集会、各種メディアからの逸話的報告)

トランプ元大統領の集会

 Fox News、Breitbart、Newsmax、OANのような右派メディアは、トランプ大統領を肯定的に報道し、起訴を迫害としています。トランプ元大統領の支持基盤はこれらのメディアに依存している。

 ニュースメディアの報道分析から、トランプ大統領のレトリックと政治スタイルが、トランプ元大統領が常に腐敗した勢力から攻撃を受けていると信じる忠誠心の高い支持層を確保していることを示しています。彼らは、これまでの多くの論争を通じてトランプ大統領に寄り添ってきましたが、今回の起訴は、彼らの不満、憤り、支持にさらに拍車をかけるかもしれないです。

彼を倒そうとする試みは裏目に出て、左派の権威主義を見せつけるだけに終わる可能性が高いです。トランプ元大統領はすでに見せかけの弾劾訴追で無罪を勝ち取っており、今回の新たな起訴も同じ運命にあるようです。

トランプ大統領の支持者層は、特にトランプ大統領が体制側や "ディープ・ステート (この言葉を出すとすぐに陰謀説であるとする人も多いですが、いずれの国でもディープ・ステート的な勢力は多かれ少なかれあります。この言葉が嫌なら「支配層」としても、私は良いと思います"から攻撃を受けていると認識しており、長年にわたってトランプ大統領に揺るぎない忠誠心を示してきました。

彼らは、彼が自分たちのために腐敗した偏った勢力と戦っていると信じています。今回の起訴は、トランプ大統領を倒そうとする新たな試みとみなされ、彼の支持層はトランプ大統領の周りに結集することになるでしょう。

トランプ大統領は間違いなく起訴を「魔女狩り」だと主張し、自らを不当に狙われている「法と秩序」を守る候補者だと主張するでしょう。これに関する彼のメッセージは、これまでも支持者の共感を呼んできた。多くの支持者はトランプ氏を政治的迫害の犠牲者とみなすでしょう。

 起訴と裁判による劇場型政治は、トランプ元大統領にスポットライトを当て続けることになります。トランプ元大統領はこの裁判を、自身の支持基盤に訴えかけ、政敵を非難するための基盤として利用するでしょう。米国のメディアの大半はトランプ元大統領に集中し、トランプ大統領の支持者は、それをネガティブにではなく、ポジティブだと考えるでしょう。

スポットライトが当たっているトランプ元大統領

 裁判の結果、無罪判決が出れば(その確率はかなり高い)、支持者の無実を信じる気持ちが強まり、トランプ氏の正当性が示されることになるでしょう。トランプ元大統領は、無罪放免となり、これらの捜査はずっと紛い物だったという彼の主張が証明されたと見るでしょう。彼への信頼は再確認されることになるでしょう。

仮に有罪判決を受けたとしても、トランプ元大統領はそれを自分に不利な "不正操作 "が行われた誤審とみなすでしょう。彼の熱烈な支持者は、体制側と戦った殉教者として彼を支持することになるでしょう。

有罪判決が出れば、支持者はさらに活気づき、トランプは一種の擬似的なフォークヒーロー(民衆の英雄)になるかもしれないです。実際、トランプ氏の起訴は、彼の熱烈な支持者を萎縮させるどころか、むしろ動機づけ、再活性化させています。

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2023年8月24日木曜日

中国反発でも「健康影響は取るに足らず」 処理水放出で欧州メディア―【私の論評】経済・軍事的に日本を弱体化させることが中共の処理水放出反対の背景に(゚д゚)!

中国反発でも「健康影響は取るに足らず」 処理水放出で欧州メディア

まとめ

欧州の主要メディアは、日本政府が主張する処理水の安全性を概ね支持する一方で、中国や韓国の反発、環境保護団体の批判など、慎重な姿勢も見せた。

日本の水産物を食べる中国人 AI生成画像

 24日から始まる東京電力福島第1原発処理水の海洋放出について、欧州の主要メディアは、放射性物質トリチウムの安全性について詳報した。

 フランスのフィガロ紙は、中国が放出に反対しているものの、健康や環境への影響は取るに足りないレベルになると伝えた。フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)の専門家の話を引用し、放出されるトリチウムの量は年間22兆ベクレルで、韓国の古里原発のほぼ半分、中国の秦山原発の6分の1に相当すると紹介した。フランスで使用済み核燃料を扱うラアーグ再処理施設では1京ベクレルを超えており、「比較するのがバカバカしい」レベルだと位置付けた。

 また、問題は健康被害よりも、日本食品のイメージだとして、漁業者が処理水放出を強く懸念している現状も報じた。

 仏紙ルモンドは、国際原子力機関(IAEA)が安全基準に合致すると位置付ける中、中国が処理水放出に強く反対し、韓国でも反発が広がっていることを紹介した。日本政府は英語、中国語、韓国語などで情報発信しながら、懸命に反論していることを伝えた。日本では「中韓の批判は偽善的という批判もある」とした。

 福島第1原発事故後、「脱原発」を決めたドイツでは、環境保護団体が処理水放出に失望を表明し、日本が原発再稼働に動くことに抗議したことを公共放送ARDが報じた。一方で、フランクフルター・アルゲマイネ紙が、福島沖でとれた魚を食べても「トリチウムは体内で蓄積されることはない」とする放射能学者の解説を掲載した。

 これは、元記事の要約です。詳細を知りたい方は、元記事をご覧になってください。

【私の論評】経済・軍事的に日本を弱体化させることが中共の処理水放出反対の背景に(゚д゚)!

中国共産党は、いつものように恐怖を煽り、誤った情報を流しているのでしょう。彼らは、日本のような資本主義民主主義国を貶めることにはいつも余念がないです。

習近平

この処理水の排出は何の脅威もなく、最高の安全基準を満たしていますが、中国は批判し疑念を抱かせるためならどんな口実でも使うでしょう。

中国共産党は偽善者であり、他のどの国よりも海洋や環境を汚染しています。彼らの反対は政治的な動機によるもので、事実や科学に基づくものではありません。

ただ、中国共産党が原発の処理水海洋放出に、ここまで執拗に反対するには、やはり裏があるのではないかと思います。それは、日本の原子力開発を遅らせたい、できれば潰したいという思いがあるのではないでしょうか。

中国は、原子力を含む世界のエネルギー市場の支配を目指しています。日本が先進的な原子力技術を開発し、小型モジュール炉を輸出することは、この目標を脅かすことになります。(出典 The Diplomat )

 中国は日本の軍事力を抑制しようとしています。日本に中東からの石油輸入のためのシーレーンを守らせるように軍事的脅威を与えることで、中国は日本の軍事力を手薄にしようとしています。原子力はこの脆弱性を軽減することになります。(出典 Nikkei Asian Review) 


中国のプロパガンダは、原子力発電のリスクを誇張し、日本国民の不安を煽っています。これは日本の世論を反原発に向かわせ、日本を弱体化させる戦術といえます。(出典 ジャパンタイムズ )

中国自身も原子力に大きく依存しています。中国には何十基もの原子炉があり、さらに多くの原子炉の建設を計画しています。(出典 世界原子力協会) 

日本の原子力技術と、専門知識は中国をはるかに凌駕しています。日本が小型モジュール炉やその他の進歩で成功すれば、この差はさらに広がり、中国を困らせることになるでしょう。(出典 MITテクノロジーレビュー) 

日本の原子力発電は、中国の化石燃料への依存を減らし、中国の経済的影響力を制限することになります。このエネルギー安全保障は中国の利益に反します。(出典 Forbes)

上海の大気汚染

 中国共産党が日本の処理水の海洋放出等原子力推進に反対するのは、自らの権力の拡張と支配欲からであり、事実を見れば、彼らの姿勢は経済的・軍事的に日本を弱体化させるためのものであり、本当の動機は、環境や安全への懸念に基づくものではないことは明らかです。

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2023年8月23日水曜日

「エネルギー地政学」で最重要国となったトルコ 世界のパイプラインがトルコに結集する現実―【私の論評】米国のイニシアチブで当面トルコを牽制しつつ、日米は小型原発の開発を急げ(゚д゚)!

「エネルギー地政学」で最重要国となったトルコ 世界のパイプラインがトルコに結集する現実


まとめ
  • ロシアのウクライナ侵攻により、トルコの地政学的優位性が高まった。
  • 欧州諸国はロシアへのエネルギー依存を減らすため、トルコをエネルギー輸送のハブとして期待している。
  • トルコは、この機を逃さず、エネルギー輸送のハブとしてさらに発展を目指している。

ロシアのウクライナ侵攻以降、国際政治・経済の舞台におけるトルコの発言力が大きくなっている。その背景には、トルコの地政学的優位性と、欧州諸国がロシアへのエネルギー依存を減らすための動きが関係している。

トルコは、ユーラシア大陸のヨーロッパとアジアを結ぶ重要な位置にあります。そのため、ロシアやカスピ海諸国、中東からの天然ガスが、トルコを経由してヨーロッパに輸入されている。また、トルコは地中海に面しており、中東や北アフリカからの原油輸入にも重要な役割を果たしている。

ロシアのウクライナ侵攻により、欧州諸国はロシアへのエネルギー依存を減らすための動きを加速させている。その結果、トルコのエネルギー輸送における役割はますます重要になっている。

トルコは、ロシアと友好的な関係を築いており、EUなどの対ロシア経済制裁には参加していない。そのため、欧州諸国はトルコをロシアからのエネルギー輸入の代替先として期待している。

トルコは、この機を逃さず、エネルギー輸送のハブとしてさらに発展を目指している。トルコは、地政学的優位性を活かして、欧州諸国とロシアの間のエネルギー輸送を円滑化することで、国際政治・経済の舞台でより大きな役割を果たしていくことだろう。

平田 竹男 :早稲田大学教授/早稲田大学資源戦略研究所所長

この記事は、元記事の要約です。詳細を知りたい方は、元記事をご覧になってください。

【私の論評】米国のイニシアチブで当面トルコを牽制しつつ、日米は小型原発の開発を急げ(゚д゚)!

これは地政学的に興味深い展開です。エルドアン政権下のトルコは、米国の利益に対して友好的ではなく、ロシアや中国といった敵対勢力に寄り添ってきました。

ゼレンスキー ウクライナ大統領(左)とエルドアン トルコ大統領(右)

トルコがエネルギーによって強化されることになれば、米国と同盟国に問題をもたらす可能性があります。米国にとって、トルコが欧州のエネルギー供給を掌握することは、欧州に対する影響力を低下させることになります。

欧州は米国にとって重要な同盟国であり、民主主義の価値観を共有しない国に頼ってほしくはないでしょう。また、米国とトルコの間にくさびが打ち込まれ、重要な戦略的関係が損なわれるかもしれないです。

日本にとっては、トルコがロシアや中東からの資源の流れをコントロールすれば、エネルギー安全保障が脅かされる可能性があります。日本はエネルギーの輸入に大きく依存しているため、多様で信頼できるエネルギーの供給者を求めています。

トルコはエネルギールートの支配を利用して、米国の利益に反する政治的譲歩を日本から引きだそうとするかもしれないです。

ロシアの行動は地政学的な波紋を広げ、米国の覇権を弱め、同盟関係を弱める恐れがあります。米国は、欧州との結びつきを強化し、エネルギー大国を目指すトルコの野心を牽制することで、これに対抗する必要があります。

また、米国はヨーロッパがエネルギーでより自立できるよう、代替エネルギー源を提供することも検討すべきです。

トルコが影響力を増す一方で、ロシアのウクライナ侵略は米国の地政学的利益にリスクをもたらします。

欧州のエネルギー供給の多様化を支援するために、米国が取りうる具体的な手段をいくつか挙げてみます。

まずは、液化天然ガス(LNG)のヨーロッパへの輸出拡大が考えられます。米国はシェールガスのおかげで主要なLNG輸出国になりつつあります。新たなLNG輸出基地は、ロシア産ガスに代わるものとしてヨーロッパへの出荷を優先させることができます。

シェールガス技術と専門知識の共有。米国のシェール革命は、米国のエネルギー状況を一変させました。米国は、技術的な知識、設備、資本を共有し、特に英国、ポーランド、ウクライナなどにおける欧州独自のシェールガス資源開発を支援することができます。

カスピ海や中東からの新しい石油・ガスパイプラインに投資すべきです。米国は、アゼルバイジャンからヨーロッパにガスを運ぶ南部ガス回廊のような新しいパイプライン・プロジェクトを支援することができます。

また、クルディスタン(中東北部の一地域。 トルコ東部、イラク北部、イラン西部、シリア北部とアルメニアの一部分にまたがり、ザグロス山脈とタウルス山脈の東部延長部分を包含する、伝統的に主としてクルド人が居住する地理的領域のこと)やトルクメニスタンからのパイプラインを支援することもできます。

LNG運搬用のタンク

これらは供給の多様性をもたらし、ロシアへの依存度を下げます。

重要なエネルギー・インフラを建設する。米国企業は、LNG 輸入基地、石油精製所、ガス貯蔵施設、その他のインフラを欧州に建設し、多様なエネルギー供給の輸送と処理を支援することができます。このインフラは、供給の安全保障を強化することになります。

原子力協力の拡大。米国と欧州は、次世代原子炉、燃料供給、安全基準について協力し、欧州により多くのベースロード原子力発電シェアを提供することができます。原子力はエネルギーの独立性を高めることになります。

長期供給契約の交渉。ロシアに依存することなく欧州に供給保証を与えるため、米国はLNGの長期供給契約や米国産原油・石油製品の購入契約を交渉することができます。敵対勢力を迂回するような取引を固定化することで、安定性が高まります。

戦略石油備蓄の調整。米国と欧州は、供給緊急時に利用できる備蓄用石油の共同購入を含め、戦略的石油備蓄に関する協力を強化することができます。協調備蓄は安全保障を向上させることになります。

これらは、米国の支援を通じて欧州のエネルギー自立と安全保障を実質的に強化できる具体的な行動です。供給を多様化するための選択肢とインフラを提供することで、欧州はロシアやトルコのエネルギー支配からより自由を得ることができます。

以上は、無論日本にとっても利益をもたらします。

当面は、上記のように米国が動くことにより、トルコによるエネルギー支配を牽制することができます。さらに、原子力開発には新たな動きもあります。日米による小型モジュール原子炉の共同開発です。これは、両国にとって地政学的に非常に有利な方向に導くことになるでしょう。

 ロシアとトルコのエネルギー輸出への依存を減らし、彼らの地政学的影響力を抑制することができます。ロシアとトルコは現在、ヨーロッパの天然ガス需要の大部分を供給しており、この地域に影響力を与えています。

日本と米国は、自国の原子力エネルギーを開発することで、エネルギー安全保障と独立性を得ることができます。

小型モジュール原子炉と文字で示しても、イメージがわかないと思いますので、以下にイメージを掲載します。大型トレーラーに積載したイメージです。タンクのようなものが、小型モジュールの本体です。


供給のイメージはは、米国の原子力空母をイメージしていただければ、理解しやすいです。原子力空母は、数千名の乗員と、レーダー等の電子機器等に対して、数十年も間エネルギーを供給し続けます。小型モジュール原子炉は小さいがゆえに、既存の原子炉のように現地で組み立てる必要はなく、工場で製造して、現地に設置することができます。

さら、小型であるがゆえに、冷却に大量の水を必要としません。そのため補助電源も必要なく、冷却装置も必要ありません。既存の大型原発に比較するとかなり安全です。

 新しい原子力発電所や技術への投資を通じて、日米両国の経済成長と雇用が促進されるでしょう。原子力産業は何十万もの高賃金の雇用を支えています。

 日米同盟の強化にもつながります。先進的な原子炉で協力することは、安全保障問題や中国の台頭に対抗する上での協力を深めるでしょう。この同盟関係は、太平洋地域の民主主義と自由市場を守るために極めて重要です。

 新たな原子力輸出の機会にも拍車がかかるでしょう。小型モジュール炉を共同開発することで、日米はこの技術を他国に輸出し、世界的な影響力を拡大するとともに、同盟国のエネルギー自立と安全保障の達成を支援することができます。

 また、排出ガスを出さないベースロード電力を供給することで、気候変動目標を達成することができます。原子力エネルギーが増えれば、化石燃料への依存度が下がり、炭素排出量も減ります。これは、私たちすべてを脅かす気候変動に取り組むという、より広範な地政学的目的を支援するものでもあります。

先進原子力エネルギーの日米共同開発は、同盟関係の強化、エネルギー自給の獲得、雇用の創出、ライバル国への対抗、気候変動との戦いといった地政学的利益に完全に合致する。これはあらゆる面で勝利につながる戦略であり、私は、全面的に支持するものです。日米両国にとって、安全保障、経済、グローバル・リーダーシップの面で大きなメリットがあります。

小型モジュール炉(SMR)開発に関して、日米は限定的な協力関係はありますが、大きな共同プロジェクトはまだありません。世界原子力協会やその他の情報源によると 、日米は、2018年の原子力協力に関する覚書を含め、長年にわたり二国間原子力協定をいくつか締結してきました。

これらは、SMRのような先進的な原子炉に関する潜在的な協力のための基礎となっています。 日立、東芝、三菱などの日本企業は、米国の原子力ベンダーと提携し、SMRの設計を模索してきまし。例えば、日立はGE日立ニュークリア・エナジーとPRISM炉の設計で協力しました。東芝はNuScale Power社と軽水炉SMRで提携しました。

米エネルギー省は、米国を拠点とするSMR新興企業に資金を供与し、原子炉設計の開発を開始させました。目標は、2030年までに国内で商業用SMRを稼働させることです。日本も同様のスケジュールで原子炉を配備したいと考えています。

SMRの技術や規制に関して、日米の科学者や政策立案者の間で非公式な交流が行われています。しかし、共有するSMR設計の研究・開発・実証(RD&D)に関する広範な協力はまだ不足しています。

文化的・政治的要因が原子力協力を困難なものにしていることもあります。両国には原子力に反対する国民もおり、中国との関係など、競合する地政学的利益も日米関係に影響を与えています。

日米両国はSMRで協力することの相互利益を認識し、そのための土台を築いてきましたが、真の意味での共同研究開発プロジェクトや先進原子炉の配備はまだ実現してはいません。

しかし、SMRに対する世界的な関心の高まりと、その経済的・環境的な可能性が、今後10年間における両国の協力関係の深化に拍車をかけることを期待したいです。日米がこれを進めずに、中露に遅れをとった場合、日米は地政学的にもかなり不利になるのは言うまでもありません。

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2023年8月22日火曜日

コラム:米国が中国上回る経済成長、今年最大の「サプライズ」に―【私の論評】マスコミが報道しない、日本が米中上回る経済成長、今年最大の「驚愕の大サプライズ」か(゚д゚)!

コラム:米国が中国上回る経済成長、今年最大の「サプライズ」に

 2023年の経済状況は、予想外の展開を見せている。年初のコンセンサスでは、中国と米国の経済の動向は大きく異なるものとは考えられていなかった。当初、中国は「ゼロコロナ」政策のもとで急速な成長を遂げ、一方で米国は連邦準備理事会(FRB)の急激な利上げによりリセッションに陥ると予測されていた。

米国経済のソフトランディング AI生成画像

 しかし、その後の展開は異なった。中国の成長は鈍化し、一方で米国経済は「ソフトランディング」を遂げ、持続的な成長を続けている。これにより、世界の2大経済の展望は予想外に分かれ、従来のモデルや経験則が通用しない状況となった。

 具体的な経済指標を見ると、中国の成長率は鈍化しており、第2・四半期の成長率は0.8%で、前期比減速している。一方、米国は第2・四半期の成長率が年率換算で5.8%と急速に回復し、前期比で大きく伸長している。

 バークレイズのエコノミストチームによれば、中国の成長率は予想よりも低く、年間成長率は目標に届かない可能性がある。一方で、中国の潜在成長率は高いものの、その国内総生産(GDP)が米国を追い抜く時期については見解が分かれている。ゴールドマン・サックスは2035年をその時期と予測しているが、他の専門家は少なくとも20年はかかるとの見方もある。

 中国の経済には底力があるとの意見もあるが、成長率の急速な変動や経済の弱さに対する懸念も存在する。今後の経済の動向は不確実であり、従来の予測手法やモデルが適用しにくい状況が続いている。

 これは、元記事の要約です。詳細を知りたい方は、元記事をご覧になってください。

【私の論評】マスコミが報道しない、日本が米中上回る経済成長、今年最大の「驚愕の大サプライズ」か(゚д゚)!

上の記事では、"米国が中国上回る経済成長、今年最大の「サプライズ」"としていますが、一方日本はどうかというと、日本経済は2023年4-6月期に実質GDPが前期比1.5%増、年率換算で6.0%増と3四半期連続のプラス成長となりました。

サプライズ AI生成画像

これは、一般のエコノミスト予想を超える大幅増であり、コロナ禍からの回復が続いていることを示しています。

今期の実質GDPの内訳は、民間消費が2.1%減、住宅投資が7.7%増、設備投資が0.1%増、政府消費が0.4%増、公共投資が5.0%増、輸出が13.6%増、輸入が16.2%減でした。内需がマイナス1.2ポイント、外需がプラス7.2ポイントの寄与度でした。

民間消費はGDPの大部分を占めるため、その動向が経済全体に大きな影響を与えます。しかし、今期の民間消費は、行動制限のないポストコロナで増加すると期待されていたものの、0.5%減とまた低下してしまいました。

住宅投資は、2022年7-9月期まで5四半期連続のマイナスで低迷していましたが、10-12月期に0.9%増とプラスに転じ、今期は1.9%増と底打ち感があります。ただし、設備投資は0.0%と横ばいで力強さに欠けています。

政府消費は0.1%増、公共投資も1.2%増と政府部門は頑張りましたが、民間部門がいまいちで、国内需要は0.3%減とふるいませんでした。

しかし、GDP実額は実質年換算で560.7兆円とコロナ前のピークである19年7-9月期の557.4兆円を超え、過去最高となりました。これは、輸出の増加や住宅投資の回復が主な要因となっています。

要するに円安による外需によって成長したということです。とはいいながら、成長したということは、事実です。年率換算では、米国は5.8%増、日本は、6.0%増です。

内容としては、米国のほうが良いようですが、それにしても日本は、米国を上回る成長をしているわけであり、これを上の記事のように表現すれば、日本が米中上回る経済成長、今年最大の「驚愕の大サプライズ」にと評しても良いと思います。中国の経済成長を追い抜いたなどということは過去にはなかったと思います。

コロナ禍から回復しつつある日本 AI生成画像

2023年4-6月期の日本の名目GDPは、前期比12.0%増、年率換算で12.0%増となりました。内需は0.9ポイント、外需は11.1ポイントの寄与度でした。GDPデフレーターの対前年同期比は3.4%でした。

これらの数字を見ると、消費減、輸出増、輸入減という特徴があります。消費減は国内需要不足、輸入減も同じく国内需要不足がその背景にあります。輸出増は、中身を見ると自動車とインバウンドなので、これは円安が効いています。

GDP速報は前期比1.5%増で、月例経済報告で公表されているGDPギャップはマイナス0.7%なので供給過剰状態です。ただし、国内需要が弱すぎであり、内閣府の試算における供給上限が低すぎる可能性もあります。

輸入物価の上昇が一段落し、食品や生活用品など国内での価格転嫁が広がっています。名目GDPも大幅に伸びているため、税収は好調です。したがって、今は増えた税収を成長減税または成長給付金として国民に還元するのが正しい政策です。

例えば、ガソリン価格が上昇している現在、10月から補助制度が切れますが、バブル以降最大を更新し続ける税収増なのですから、補助制度の継続か、ガソリン価格のトリガー条項を発動すべきでしょう。

あとは、輸出産業を抱える大企業以外の中小企業が多い国内産業を支援するなどの方策をとるべきでしょう。以上で述べたような分析をした上で、岸田政権は強力な経済対策を打ち出すべきです。それで支持率は上がる可能性があります。

岸田首相

日米経済には、不安要因もありますが、中国経済よりははるかに御しやすいことだけは間違いないです。岸田首相、このような有利な状況で、経済を良くできなければ、特に内需喚起策を実行できなければ、責任問題になると思います。

今後、このような状況が続き、サプライズとは呼べなくなる可能性もあります。そうして、中国のGDP統計はデタラメといわているので、実は日米よりもかなり悪いことも考えられます。

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