2023年7月15日土曜日

リベラルメディアが報じないアメリカの出来事―【私の論評】日本ではもっと米国保守系メディアに関心を持たないと米国の真の姿がみえなくなる(゚д゚)!

リベラルメディアが報じないアメリカの出来事

バイデン米大統領

 アメリカの政治は躍動的であり、民主党のリベラル派がバイデン政権を左方向へプッシュしていましたが、最近の最高裁判決によりその流れに大きなストップがかかりました。最高裁は、大学のアファーマティブ・アクション(黒人優先の差別是正措置)を憲法違反と断じ、バイデン政権の学生ローン免除措置を無効としました。これらの判決は、左派の過激な政策に反対する多くのアメリカ国民の意思を反映しています。

 しかしながら、日本のメディアはこれらの判決を保守寄りや国民の不信といった表現で報じ、不当な判断だという印象を与えています。これはアメリカの主要メディアの偏向が日本のメディアに影響を与えているためです。米側の大手メディアは明確に民主党支持であり、保守対リベラルの政策対立でもリベラル派を支持し、保守派を少数派と描写する傾向があります。

 このようなメディアの偏向は、ワシントンで展開される国政の流れでも民主党やリベラル派の不利な動きを無視することが多く、バイデン政権や民主党に不利な出来事やバイデン大統領のミスにはあまり触れません。

 具体的な事例として、トランプ前大統領に対する「ロシア疑惑」が虚構であるという結論が連邦議会の下院本会議で確認されましたが、日本の主要メディアはほとんど報じていません。

 このように、日本のメディアは民主党びいきの米側大手メディアの影響を受けており、バイデン政権や民主党の不利な出来事にあまり触れず、保守派の反撃についても報道しない傾向があります。

 これは、元記事の要約です。詳細を知りたい方は、元記事をご覧になってください。

【私の論評】日本ではもっと米国保守系メディアに関心を持たないと米国の真の姿がみえなくなる(゚д゚)!

アファーマティブ・アクションと学生ローン免除に関する最高裁の判決は、物議を醸しています。

米最高裁

判決を支持する人々は、アファーマティブ・アクションは黒人以外の志願者を不当に不利にする逆差別の一形態だと主張しています。また、学生ローン免除は政府の行き過ぎた政策であり、納税者を犠牲にして富裕層を利するものだとも主張しています。

この裁定に反対する人々は、アファーマティブ・アクションは米国における制度的人種差別の遺産に対処するために必要だと主張しています。また、学生ローンの免除は、低所得者層に不釣り合いな学生負債の負担軽減に役立つと主張しています。

これらの判決が長期的にどのような影響を及ぼすかについての論議は時期尚早だと思います。しかし、何百万人ものアメリカ人の生活に大きな影響を与えることは明らかです。

これらの判決は、左派の急進的な政策に反対する多くの米国人の意思を反映したものである一方、これらの政策を支持する米国人が大勢いることも忘れてはならないです。このような問題で国内は深く分裂しており、この議論は米国内で、今後もずっと続くてしょう。

私自身は、これに反対する多くの米国人は、政府がアファーマティブ・アクションなどの前に、人種や民族に関係なく、すべての生徒に平等な教育機会を提供することに全力を尽くすべきと考えているのではないかと思います。これは、低所得層の公立学校に投資し、恵まれない環境にある生徒に奨学金や経済援助を提供し、すべての生徒が質の高い教師や教材を利用できるようにすることを意味します。

学生ローン免除については、複雑な問題であり、簡単な答えはないと思います。どちらの側にも正当な主張があります。結局のところ、学生ローンの問題に対処する最善の方法は、政府のプログラムと民間部門の解決策を組み合わせることだと思います。

このような問題については、敬意を持ってオープンに対話することが大切だと思います。互いの懸念に耳を傾け、共通の土台を見出す努力が必要です。そうして初めて、誰にとっても有効な解決策を見出すことができるでしょう。

学生ローンに関しては、忘れてはならないことがあります。それは、日本で奨学金といわれているもののほとんどが実は学生ローンであるという事実です。

学生ローンの返却に苦しむ人 AI生成画像

一方米国においては、奨学金制度は機能しており、優秀な学生は奨学金を受けて卒業することができます。日本のようにほとんどすべてが学生ローンであるとの認識で、米国の学生ローンや奨学金をみると本質がわからなくなってしまいます。

米国の奨学金制度は、教育資金を得ようとする学生にとって貴重な資源であることは確かです。しかし、すべての学生が奨学金を受けられるわけではなく、また、奨学金を受けられる学生であっても、教育費の全額を賄うだけの奨学金を見つけられない可能性があることを忘れてはならないです。

米国の奨学金制度は複雑で、常に変化しています。利用可能な奨学金には多くの種類があり、受給資格は奨学金によって異なります。

奨学金制度は必ずしも公平ではないです。人種、民族、性別、社会経済的地位によって、他の学生よりも奨学金を受けやすい学生がいます。

さらに奨学金制度は必ずしも利用しやすいとは限らないです。奨学金制度があることを知らない学生や、奨学金を申請する資金がない学生もいます。

米国政府は、奨学金制度をより公平で利用しやすいものにする役割を果たすことができると思います。政府は奨学金により多くの資金を提供することができますし、学生や家族の間で奨学金に対する認識を高めるように努力することもできます。

このあたりを蔑ろにして、単純に学生ローンの免除をすることに多くの米国人は、抵抗を感じているのだと思います。

日本では、堀江貴文氏が、「頭の悪い人が大学に行くメリットはない」と語っています。堀江貴文の意見は少し単純だと思います。人の成功には様々な要因がありますが、頭の良さはその一つに過ぎないです。大学に行くほど「頭が良くない」人でも、自分の選んだ分野で成功した人はたくさんいます。ただ、堀江氏の意見にも一面の真実はあります。

日本と同じように、米国の大学や大学院にも、まともなものから、そうではないものまでかなりの幅があると思います。多くの若者は、自分の将来を考えて、これらに進学するとは思われますが、中には社会に出る前のモラトリアムとして、あるいは自分探しとして進学するものも多いとみられます。それは、大学進学後の態度にすぐに表れます、大学等の高等教育機関を遊び場所と考えている学生も多数存在します。

まともでない大学や大学院に進学するモラトリアム志向の若者や自分探しの若者、その中でも頭の悪い連中の、学生ローンまで、免除する必要はないと多くの米国人が考えているのではないでしょうか。そんなことは、親が裕福なら、親に頼るべきであり、そうでなければ、教育ローンを受けて、後に自分で働いて返すのが筋と考えているのでしょう。

それと米国の特殊事情もあります。1990年代から2000年代初頭にかけて、米国の大学では、非学術的、あるいは「ソフト」コースといえるようなコースを提供する傾向があった。これらのコースは、ポピュラーカルチャー、自己啓発、スピリチュアリティなど、伝統的にリベラルアーツ教育の一部とはみなされていなかったトピックに焦点を当てることが多かったのです。特に文化系のコースにそのようなものが散見されました。

これらのコースの例をいくつか挙げます。
  • ウェルズリー・カレッジの「シンプソンズと哲学」
  • カリフォルニア州立大学フラトン校の「ハリー・ポッターの心理学」
  • ハーバード大学の「セックスとセクシュアリティの社会学」
  • ニューヨーク大学での「護身術」
  • カリフォルニア大学バークレー校「ヨガの歴史」
これらの講座は、厳しさが足りないとか、大学にはふさわしくないという批判も多くありました。この事例はほんの一部にすぎません。多くの大学でこのような講座が多数生まれたのは事実です。

しかし、大衆文化や自己啓発について学びたい学生にとっては、これらの講座は貴重なものであると主張する人もいました。このようなことが、自分のこどもが大学に入る時期に入った年代の人たちの記憶に色濃く残っていることでしょう。

非学術科目を提供する傾向は、2000年代初頭にピ ークを迎えましたが、その後は減少しています。現在でも、ほとんどの大学が非学術的なコースを開講し ていますが、以前ほど一般的ではなくなりました。しかし、現在でも存在しているのです。

遊ぶ大学 AI生成画像

非アカデミック・コースが衰退した理由はいくつかあります。ひとつは、こうしたコースは厳密さに欠け、大学にはふさわしく ないと考える人がいたからです。もう一つの理由は、他大学と競争するために、STEM(科学、技術、工学、数学)科目に力を入れ始めた大学があったことです。

STEMに力を入れた大学は、スタンフォード大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)、カリフォルニア工科大学(Caltech)、ペンシルベニア大学(University of Pennsylvania)、デューク大学等です。昔から定評のある大学です。

米国の一部の文化系大学、総合大学の文化系学部やその他の機関では、STEM に匹敵する文化的科目と考えられる科目を重視しているのを目にします。たとえば、シカゴ大学は人文科学に重点を置いており、幅広い人文科学プログラムを提供しています。シカゴ大学には、文化的主題の研究に重点を置く学際的なプログラムである社会思想委員会の本拠地もあります。

もう 1 つの例は、ニューヨーク州アナンデール オン ハドソンにある私立リベラル アーツ カレッジであるバード カレッジです。 バードカレッジは人文科学に重点を置いており、幅広い人文科学プログラムを提供しています。バード大学には、文化と公共政策の交差点を研究する研究センターであるジェローム L. グリーン文化政策研究センターもあります。ただ、このような大学は未だ少数です。多くの大学の文化系の学部には、未だ非学術科目を提供しています。

米国の大学や大学院におけるリベラルな価値観の台頭により、保守的な学者が研究を行うことがより困難になっているいわれます。 たとえば、ヘテロドックス・アカデミーによる2017年の研究では、保守的な学者の方が、リベラルな学者よりも学術的キャリアの中で疎外され、差別されていると感じると報告する可能性が高いことが判明しました。

 この研究では、保守的な学者はリベラルな学者に比べて、採用、昇進、助成金の授与の可能性が低いことも判明しました。このようなことは、米国の大学の文化系の学部で多く見られることです。

以前にもこのブログで述べたように、米国のマスコミは大手新聞は、すべてリベラル系であり、大手テレビ局は保守系のFOXTVを除いて、他全てがリベラル系です。そのため、保守派が何かを言っても、そもそも報道されないか、報道されてもリベラル左派の大きな声にかき消されてしまうです。

そのため、米国では政治の場はもとより、多くの教育機関、職場においても、リベラル的価値観が幅を効かせています。そのため、米国の保守派はこれらの場で、自らの政治的意見や信条をいうことが躊躇われ、自ら口を閉じてしまう傾向が強いです。これが、ますます米国のリベラル派が自分たちこそ、主流派だと思い込ませてしまいます。一方、保守層の人々の危機感を煽ることになっています。

しかし、現実には、米国の人口の半分は、保守派であり、そういう人たちの多くが、最高裁がアファーマティブ・アクション(黒人優先の差別是正措置)を憲法違反と断じたことや、学生ローン免除措置を無効としたことに賛成しているのです。

米国の人口の半分が保守派であるということは、直接調査したわけではありませんが、そもそもトランプ大統領が大統領選に勝利したという事実が、米国の人口の半分は、様々なタイプがありながらも保守派であることを如実に示していると思います。そうでなく米国の人口のほとんどがリベラル派であったとしたら、トランプ大統領が生まれる余地はなかったはすです。

トランプ前大統領に対するロシア疑惑が虚偽であることが下院本会議で確認されたことは米国の政治においての、重要な進展といえます。 これは政治的に意見を二分する長期にわたる捜査の集大成であり、米国の政治に大きな影響を与える可能性があります。

しかし、日本のメディアは米国のリベラル系メディアに沿った報道しかしないので、多くの日本人は、米国の半分の姿しか見ていないと言っても過言ではありません。

このようなことばかりしていれば、日本人の多くは、米国の真の姿を見ることができず、判断を誤ることになりかねません。日本のメディアの始末に悪いところは、米国のリベラルメディアの報道ですら、自分たちに都合の悪いことはあまり報道しないことです。

米国の主流メディアにそもそも偏りがあるのに、日本のメディアはそれをさらにスクリーニングして制限して報道しているわけですから、日本のメディアだけ目にしている限りにおいては、かなり偏った米国像が定着してしまうことになります。そうならないためにも、日本では、もっと米国の保守メディアに等に関心を持つべきです。

米国保守メディアの論調は、日本ではほとんど報道されません。しかし、米保守メディア、特に新聞やサイトの情報など今なら簡単に翻訳して読むことができます。是非とも米保守メディアをご覧になってください。

それと、英語が読める方は、米国の保守メディアも是非ご覧になってください。そうすれば、米国のもう一つの側面が見えてきます。

以下に米国の有名な保守系メディアの名前をいくつか挙げます。

フォックスニュース: https://www.foxnews.com/
ブライトバート ニュース: https://www.breitbart.com/
デイリーコーラー: https://dailycaller.com/
ワシントン・タイムズ: https://www.washingtontimes.com/
ナショナルレビュー: https://www.nationalreview.com/
フェデラリスト: https://thefederalist.com/
ニュースマックス: https://www.newsmax.com/
ワン アメリカ ニュース ネットワーク (OAN): https://www.oann.com/

このリストはすべてを網羅したものではなく、米国には他にも多くの保守的なメディアが存在することに注意してください。ただし、上のサイトを見ていれば、米国の保守層の動きは理解できますし、日本国内のメディアだけでは知ることができない米国の他の側面を知ることができます。

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