2017年6月21日水曜日

メディアのトランプ叩きが過熱しすぎて危険水域に―【私の論評】今こそ日米双方の保守派の連携が重要(゚д゚)!

メディアのトランプ叩きが過熱しすぎて危険水域に

大物政治評論家が「米国の国力が衰える」と警告

2017年6月14i日 トランプ大統領 写真はブログ管理人掲載 以下同じ
 米国の大手メディアのトランプ政権に対する非難キャンペーンは激しさを増す一方である。

 反トランプ陣営の記者やコラムニストから、テレビキャスター、芸能人までもが放送禁止まがいの罵詈雑言をトランプ氏に浴びせる。トランプ氏の生首のイメージをネット上でばらまく。トランプ暗殺を想起させる舞台劇を上演する──。

コメディアンのキャッシー・グリフィンがネット上に晒した写真
 こんな動向に対して、保守系の大物の政治評論家がこの状態はきわめて危険だとして、メディア界に沈静を求める警告を発した。

   テレビ番組も舞台劇もトランプ攻撃

 この警告は大手紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」の女性政治コラムニスト、ペギー・ヌーナン氏により6月15日の同紙に発表された。

女性政治コラムニスト、ペギー・ヌーナン氏
「誰もが激怒している、それは危険だ」(Rage Is All the Rage, and It’s Dangerous)というタイトルのこのコラムは、ワシントンを主要舞台とする米国の分裂と対立が近年に例のないほど険悪になったとして、「トランプ支持層とトランプ憎悪層の対決」に焦点を合わせていた。

 ヌーナン氏は1980年代にレーガン大統領のスピーチライターを務めた政治学者で、長年、米国メディア界で活躍してきた大物政治評論家でもある。基本的な政治傾向は保守だが穏健派で、トランプ政権に対しても頻繁に批判を述べてきた。

ヌーナン氏は本コラムで、最近の以下のような出来事は大衆扇動的で明らかに一線を超えていると指摘する。

・CNNテレビの娯楽番組に定期出演する女性コメディアン、キャシー・グリフィン氏は、5月30日、トランプ大統領の生首をぶら下げる映像をツイッターなどで流した。

・6月中旬、ニューヨーク市で上演中の舞台劇「ジュリアス・シーザー」では、暗殺されるシーザーをトランプ氏に似せる演出があった。

ニューヨーク市で上演中の舞台劇「ジュリアス・シーザー」
 ヌーナン氏は反トランプの憎悪をこうしてあおるのは行き過ぎであり、危険だという。さらに報道の分野でも、トランプ叩きは過熱している。

・CBSテレビのニュース関連番組に定期的に出演する著名な評論家兼コメディアンのスティーブン・コルベア氏は、放映中にトランプ氏をロシアのプーチン大統領の性器に関連付ける発言をした。

スティーブン・コルベア氏
・CNNテレビの司会役が、トランプ氏に「シット(くそ)」という汚い言葉をぶつけた。

トランプ氏に「シット(くそ)」という汚い言葉をぶつけたレザ・アスラン
・MSNBCテレビの報道キャスターが、「トランプ大統領は自分の政治目的のためにテロ犯罪をわざと起こさせようと挑発している」と断言した。

問題となったMSNBテレビの報道番組
 ヌーナン氏は以上のような実例をあげて、懸念を表明した。民主党寄りの芸能人やキャスターが政治的な理由でトランプ大統領の政策を非難するのは正当化できるとしても、明らかな偏見や不公正をメディアの客観性や中立性を放棄して表現することは、危険な暴力行為をも扇動することになる、と警告した。その危険な暴力行為の実例としては、6月14日にワシントン郊外で起きた、反トランプの中年男性による共和党議員たちに対する射撃事件が挙げられるという。

共和党議員たちに対する射撃事件の犯人
 同氏はさらに、米国内でイデオロギーや政策をめぐって激しい対立が起き、その結果、米国全体が政治的に分極化することを憂慮する。現在の米国の主要メディアのトランプ大統領への攻撃は、激怒や憎悪をあまりにむき出しにしており、「その温度を下げるべきだ」と訴えた。

   このままでは米国全体が危機に

6月16日、ワシントンを拠点とする保守系のインターネット新聞「ワシントン・フリー・ビーコン」も、この種のトランプ叩きの現状を伝える記事を掲載した。

民主党系弁護士のジャミー・ゴアリック氏が、トランプ大統領の娘、イバンカさんとその夫のジャレッド・クシュナー氏のロシア関連疑惑での弁護を引き受けた。そのことが民主党勢力から裏切り行為のように激しく非難されているという実態を伝える記事だった。

ジャミー・ゴアリック氏
 弁護士の弁護引き受けは政治党派の別を越えてなされるのが自然である。ところが「ワシントン・ポスト」などはゴアリック弁護士がクシュナー夫妻を弁護するのは不当な行為として断じている。ワシントン・フリー・ビーコンの記事は、その種の非難は一線を越えていると批判した。

こうしたトランプ政権と反トランプ陣営(民主党と大手メディアの連合)との対決は一体どこまでエスカレートするのか。ヌーナン氏のコラム記事は、「トランプ大統領に敵対する側はこのあたりで冷静にならないと、米国全体が危機に瀕し、国力が衰えることにもなる」と警告していた。

【私の論評】今こそ日米双方の保守派の連携が重要(゚д゚)!

米国のこの状況、憂慮すべき状況です。そうして、この状況はなぜ起こっているのか、日本国内ではなかなか理解されないことですが、米国のある一面を理解していれば、それは容易に理解できることです。

それに関しては、このブログでも過去に何度か掲載させていだたきました。要するに、米国のメディアの9割は、リベラル・左派系であるということです。保守系メディアは1割に過ぎません。

米国メディアはリベラル・左派が圧倒的に多い
新聞に関しては大手はすべてが、リベラル・左派系です。これは、日本にたとえると、産経新聞は存在せず、朝日新聞や毎日新聞のようなリベラル・左派系の新聞しか存在位しないようなものです。

テレビは、大手は保守系のフォックスTVを除き後はすべてが、リベラル・左派です。この状況は数十年前から続いていました。

最近では、ネットが発達したとはいえ、まだまだ既存メディアの影響はかなり大きいです。しかし、メディアがこのような状況ですから、米国にも現実には人口の約半分くらいは存在するであろう、保守派の声はかき消されことになります。

少なくとも、テレビを視聴したり、新聞を購読する限りにおいては、リベラル・左派の考え方や、イデオロギーが世の中の主流ということになっていたのです。そうして、保守派がいくら自己主張をしても、その声は大きな声となって他の人々に聴かれたりそれが影響力を持つようにはならなかったのです。

そうして、日本など米国以外の国でも米国といえば、リベラル・左派のメディアなどによってもたらされる情報によって米国を判断していたので、多くの日本人は米国保守の存在を知らず、米国の半分しか見ていなかったというのが実態でした。私達の多くは、現実の米国の半分しかみていなかったといっても過言ではありません。

日本のメディアも多くが、リベラル・左派で占められていることから、日本でも米国メディアの報道細のまま垂れ流すようなことをしていたため、米大統領選などもまとに報道できませんでした。それは、今でもかわらず、トランプ氏に対するネガティブな報道姿勢は今でもかわっていません。

このようなことが長く続いたことから、米国の保守派は何十年にもわたって、無視され続けてきたのです。そうして、保守派自身も自分たちはマイノリティーだと長い間思わされてきました。だから、彼らの多くは、自分の主張は腹の中にしまいこみ、ひっそりと生きてきたのです。

何しろ、メデイアに影響されて、学校でも多くの職場でも、ありとあらゆるところで、リベラル・左派的なものの見方や考え方が優勢であり、そのような中で保守派が保守的な考え方や、イデオロギーを開陳すれば、まわりから野蛮であるとか、粗野であるとそしられることになるので、保守派はあまり自分たちの考え方を開陳できなかったのです。

しかし、トランプ氏の登場によって、それは変わったのです。それまでも、草の根保守の運動はあって、保守層も自分たちは決してマイノリティーではないことに気づきつつはあったのですが、トランプ氏が大統領選に出馬し、選挙運動をはじめてから、かなり状況が変わってきました。

大統領選挙戦中のトランプ氏
多くの保守層も、選挙運動に参加し、トランプ大統領が登場すれば、自分たちの主張も多くの人達に理解されるようになるに違いないという希望を持ちました。そうして、実際保守派は決してマイノリティーではないことをトランプ大統領の登場によって示したのです。

ところが、米国メディアの大勢がリベラル・左派であるという本質はトランプ大統領が登場した今も変わりはありません。

米国メディアは当然のことながら、連日反トランプ的立場から報道します。そうして、リベラル・左派は選挙の結果などはすっかり忘れて、米国の保守層のことなどは忘れ、自分たちが、主流なのになぜ、トランプ政権なのだ。トランプ氏が大統領であることは大きな間違いだと思い込む、輩も多数出てくることになります。

リベラル・左派は明確に大統領選挙の結果示された、米国の人口の半分は存在する保守層の存在を忘れ、自分たちの考えだけが主流であり絶対に正しいのだという考えに凝り固まり、勘違いする馬鹿者もでてきたので、ブログ冒頭の記事のようなとんでもない状況が発生したのです。

先にも述べたようにこの状況は、憂慮すべきことです。ヌーナン氏の「トランプ大統領に敵対する側はこのあたりで冷静にならないと、米国全体が危機に瀕し、国力が衰えることにもなる」という警告はまさに正鵠を射たものです。

それにしても、この状況、米国ほど酷くはないものの、日本も似たり寄ったりの状況にあると思います。選挙結果からみると、日本のリベラル・左派はマイノリティーであるのは、間違いありません。しかし、彼らはメディアのほとんどがリベラル・左派であることから、自分たちを過大評価して、自分たちこそ世の中の主流であり、自分たちの考え方や、イデオロギーこそが、世の中の中心であり、絶対善であるかのように思っています。

日本では、一昨年、国会議員が誰もいない国会を取り囲んで、多数の国民が参加するデモが開催されました。デモに何人いたのかわからないし、こういう類の主催者発表はだいたいあてにならないので、多数、としておくのが良いでしょう。

このデモに参加した政治学者の山口二郎氏が次のように述べていました。
「安倍に言いたい!お前は人間じゃない!叩き斬ってやる」
動画で見る限り、物理的に叩き斬るとはいっておらず、「民主主義の仕組みで」と留保している点は、まあ、ほっとしたのですが、それにしても穏やかな話ではありません。



しかし、良く考えてみると、「叩き切る」云々という部分よりも、前半の「安倍に言いたい!お前は人間じゃない!」という叫びの方が、危険な叫びだと思えます。

山口二郎氏によれば、安保法案を推進する安倍総理は「人間じゃない」ということになるのでしょうが、この論理に従えば、安保法案を支持する国民も「人間じゃない」ということになってくるでしょう。

実際に、山口氏は、ツイッターで次のように呟いています。
「今日は、学者の会の会見、日弁連の会見、日比谷野音の集会とデモに参加し、一日中安保法制反対を叫んだ。日本政治の目下の対立軸は、文明対野蛮、道理対無理、知性対反知性である。日本に生きる人間が人間であり続けたいならば、安保法制に反対しなければならない。」2015年8月26日
山口氏の論理に従えば、安保法案に反対する人間が「文明」であり、「道理」であり、「知性」であるのです。その逆に安保法案に賛成する人間は「野蛮」であり、「無理」であり、「反知性」だというのです。そして、安保法案に反対する人間こそが、「人間が人間であり続けたい」と願う人だというのです。ここでは明らかにされていないのですが、安保法案に反対する人間は「人間が人間であり続けることを拒む」存在だということになります。

今月は、戦争反対、人権擁護を目的とする市民団体のリーダーが、自らのTwitterにおいて
#安倍を吊るせ
というハッシュタグを作成しました。

安倍とは安倍晋三総理大臣のことであり、安倍首相は彼らのイデオロギーにとって敵であると見なされているからのようです。以下に、そのツイートを掲載します。


政治に関与する人間は、自らの「正義」に陶酔するあまり、敵対者を「悪魔化」する傾向があります。これは、古来からかわることのない「正義の狂気」です。古来より、往々にして、正義が人を殺してきました。ロベスピエール、レーニンといった革命家は、自らの正義に酔い痴れ、敵対者を悪魔化し、大量虐殺を肯定しました。

いまから50年以上も前に、哲学者アイザイア・バーリンは、自分の掲げる理念を他人に強要して、正義の社会が実現すると考える「積極的自由」の思想が、数多くの虐殺を繰り返してきたと指摘しています。バーリンの指摘から50年の歳月が過ぎても、自らの正義に陶酔する人間が存在し続けています。これは、日米に限らず、世界中に存在しているのだと思います。

アザイア・バーリン
私は安保法案に賛成する一人ですが、勿論、人間です。安保法案に賛成する人々も、反対する人々とおなじ人間だ。意見が異なるだけです。米国の保守派とリベラル・左派も無論両方とも人間です。意見が異なるだけです。

どんな場合でも、敵対者を「悪魔化」、「非人間化」して攻撃するような愚かな真似はすべきでないです。反対の声をあげるなら、頭を冷やして、冷静に反対の声をあげるべきです。そうでないと、多くの人の賛同を得ることはできません。

結局、トランプ大統領に対して、いくらネガティブ・キャンペーンをはったにしても、何も変わることはないでしょう。

日本では、そもそも何が問題なのかもわからない「森友・加計学園問題」で、ネガティブ・キャンペーンが行われましたが、与党の支持率は若干下がったものの、野党の支持率は変わりません。おそらく、短期間で、与党の支持率はまた戻ることでしょう。

それにしても、日米ともにいわゆるリベラル・左派の行動には問題が多いです。このまま、日米が国内のリベラル・左派の動向にばかり振り回されているようでは、トランプ大統領や安倍総理にに敵対する側はこのあたりで冷静にならないと、日米両国全体が危機に瀕し、国力が衰えることにもなりかねないです。

しかし、リベラル・左派の人々は日米とも、保守派とまともに語り合おうとはしないようです。であれば、日米の保守派は互いに歩みより、まずはコミュニケーションを密にして、いずれ相互連携を強めていくようにすべきと思います。

思えば、戦前からそうして戦後ずっと、マスメディア、学界を始めとして、左翼の台頭を許してきた日米両国です。双方の保守派は今なお分断されたままで、日本国内には、アメリカの本当の姿を知るための、正しい情報が入ってきません。米国にも、日本の真の姿を知るための情報は少ないです。

日米は、同盟国であり、アジアの平和を守るためにも協力が欠かせない間柄です。日米の保守派は、真の姿をお互いに知り合うべきなのです。
日米双方の保守派の連携によって、思っても見なかったような、展開がみられるようよになるかもしれません。

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