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2020年7月14日火曜日

“帝国主義的覇権国家”の異常ぶり…中国とまともに付き合うのは限界だ! 日本は欧米諸国と安保・経済の連携を— 【私の論評】世界の中国の全体主義との戦いの終わりに、日本は新世界秩序の理念を提唱せよ!(◎_◎;)

“帝国主義的覇権国家”の異常ぶり…中国とまともに付き合うのは限界だ! 日本は欧米諸国と安保・経済の連携を 

高橋洋一 日本の解き方

習近平国家主席
自民党は中国による「香港国家安全維持法(国安法)」に対する非難決議を了承した。習近平国家主席の国賓来日に関し、「党外交部会・外交調査会として中止を要請せざるを得ない」としている。沖縄県の尖閣諸島にも連日中国船が接近するなかで、日本の国益を守るためには、対中外交でどのようなスタンスが得策なのか。

 最近の中国は、周辺国と数々のトラブルを抱えている。英エコノミスト誌に掲載された風刺漫画で、ドラゴンに見立てられた中国が、右手でインド、右足で南シナ海諸国、左足で台湾とそれぞれ押し合い、尻尾は香港の自由を奪っている様子が描かれている。今のところ、左手は地面をつかんでいるが、筆者には日本の尖閣を伺っているように思えた。

 先日の本コラムで、国安法のことを書いたが、香港での国際公約である50年間の「一国二制度」を破ったことにとどまらず、同法の域外適用は異常である。域外適用とは、逆にいえば他国の国家主権を無視することであり、全世界を支配下にするという宣言のように筆者には見える。また、それは世界は中国のものという「中華思想」そのものだ。

 当然、隣国である日本も警戒すべきだ。尖閣での日本の主権侵害も放置できない。国安法を前提とすれば、わが国固有の領土である尖閣諸島で領有権を主張することは、世界のどこで言っても同法違反になってしまう。

 仮に、習主席を日本に招いて、安倍晋三首相が同氏に尖閣諸島の領有権を主張しても、同じく安倍首相は同法違反となりかねない。安倍首相が日本にいれば、中国と日本との間には犯罪人引き渡し条約はないので問題ないが、例えばフランスのように中国との同条約締結国に安倍首相が行ったとき、中国は国安法違反を理由として中国への引き渡しを求める可能性すらあるのだ。

 もう西側民主国家の常識では想像できないくらい、中国は帝国主義的国家になっている。国安法について、ポンペオ米国務長官は、自由のない言論統制を「全体主義的」と批判したが、世界制覇をもくろむ拡張覇権主義といってもいい。

 当然日本は各国の主権を尊重し、自国主権を守る立場なので、帝国主義の拡張覇権国家と付き合うのには限界がある。中国が国安法の自由抑圧・拡張覇権主義を取り下げないと、まともに対中外交はできないと言ったほうがいい。

 もちろん習主席の国賓としての訪日などありえず、今の中国とは一線を画したほうがいいのは明らかだ。でないと、西側民主主義国に間違ったメッセージを送ってしまう。

 その上で、日本の取るべき外交は、中国の周辺国で困っている国と連携して、中国の拡張覇権主義をどのように食いとどめるかだ。さらに、民主主義の欧米諸国とも共通の価値観を確認しつつ、安全保障と経済の連携を図り、その他の国へ民主主義を広めることも重要になる。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】世界の中国の全体主義との戦いの終わりに、日本は新世界秩序の理念を提唱せよ!(◎_◎;)

日本の取るべき外交は、良くも悪くも米国の外交にかなり影響されます。日本は、まずは米国の姿勢を理解しておくべきです。

貿易戦争で始まった米中対立は、ハイテク覇権、香港問題、ウイグル人弾圧問題など、中国共産党の基本路線と真っ向からぶつかる展開となっています。米国としてもハイテク覇権の維持、民族自決、宗教の自由といった、国家の基本理念に関わる問題だけに、米中の歩み寄りは難しいです。

中国共産党旗の前で記念撮影する中国の人々
私は、米中対立における米国の究極の目的は中国共産党の壊滅にあるのではないかとみています。1983年にアメリカのレーガン大統領は「スターウォーズ計画」を発表し、当時のソ連に宇宙軍拡競争を仕掛け、ソ連の国力の消耗を狙いました。

その結果8年後の91年、ソ連は崩壊しました。宇宙軍拡競争をソ連に仕掛けた段階で、米国はソ連共産党の壊滅を目的としていたと考えられます。米国は日本に対しても、日露戦争終結直後から日本攻略を目的とした「オレンジ計画」という長期戦略を策定し、40年後にはこれが実現することになりました。

米国は自らの世界覇権を守るためには、長期で慎重な戦略を策定し、これを挙国一致で実行に移す能力のある国であることを忘れるべきではありません。

日本としては米中対立の中で、「和を以って尊しとなす」という聖徳太子以来の和の精神を基に、日本独自の共存共栄の世界観を世界に示し、対立を回避したいところですが、特に「国安法」の施行の後からは、もうこの争いは単なる覇権争いではなく、日本をも直接脅かす中国の全体主義的価値観と米国の自由・平等・人権などの西欧的価値観の戦いになってきました。

西欧的価値観は、長期間にわたって醸成され、今日に至っています。その中の一つにウェストファリア体制というものがあります。

ミュンスター条約(ウェストファリア条約)締結の図
ウエストファリァ体制とは、1648年のウェストファリア会議で成立した世界最初の近代的な国際条約とされている、三十年戦争の講和条約による体制です。66か国がこの条約に署名し、署名までに4年の歳月を費やしています。

この体制によって、プロテスタントとローマ・カトリック教会が世俗的には対等の立場となり、カルヴァン派が公認され、政治的にはローマ・カトリック教会によって権威付けられた神聖ローマ帝国の各領邦に主権が認められたことで、中世以来の超領域的な存在としての神聖ローマ帝国の影響力は薄れたました。

スイス、オランダの正式な帝国離脱が認められ、フランスはアルザス地方を獲得しました。

現代の世界を見渡せば「ウェストファリア体制」がどれぐらい残っているでしょうか。

主権国家の並立体制は、建前上は残っています。その意味でいえば、世界はいまだに「ウェストファリア体制」と言えます。

「ウェストファリア体制」とは、煎じ詰めると以下の3点です。
一 心の中では何を考えてもよい
二 人を殺してはならない
三 お互いの存在を認めあおう
という三要素です。そして、これらは最も確立された国際法であり、法則なので否定のしようがありません。

しかし、現実はどうでしょうか。

この三要素が当然だという価値観を持った国はどれぐらいあるのでしょうか。日米、そのた西欧先進国は、全てこの価値観を持っている言って良いでしょう。

ところが中国もロシアも、そうして無論北朝鮮もこのような価値観は持っていません。習近平、プーチン、金正恩共通しているのは、自分が殺されなければ、やっていいと考えるところです。むしろ、すでにバンバンやっています。

どっちつかずなのが韓国です。無論、韓国では中国やロシアのように人を殺すことはありませんが、それにしても、歴代の元大統領の多くは、無残な死に方をしています。

日本としては、明治以来西欧的価値観を受け入れ、全体主義的に陥ったこともなく(大東亜戦争中の日本の体制をナチズムと似たような全体主義というのは歴史を真摯に学んだことのないものの妄想です)、どちらかといえば、米国の方に与し易いのは事実です。

日本は米国の意図を汲み、強い方に従う劣位戦の発想ではなく、あくまで中国共産党の全体主義との戦いに挑み、日本人独自の世界観と歴史観に基づいた平和への道を世界に提示すべきです。

西欧諸国等の中国の全体主義との戦いは、中国共産党の崩壊によっていずれ終焉します。その後の世界は、日米やその他の戦勝国によって決められることでしょう。そうして、その時も結局「ウェストファリャ体制」は温存されることになるでしょう。特に上記で示した、三要素は必ず温存され、その上に新たな世界秩序が構築されることになるでしょう。

第二次世界大戦の終焉直前のヤルタ会談などでは、結局その後ソ連や中国、北朝鮮を台頭させ、ソ連時代の東欧の悲劇、アジア地域の不安定を招く結果となりました。日本は、独立国でありながら、そうではないような状況に悩むことになりました。

ヤルタ会談
今後の新世界秩序づくりにおいては、無論日本が積極的に関与し、リードし当面の世界にとって最も良い秩序を構成すべきです。おそらく、米国主導では、他国が反発してまとまらないでしょう。

その時に、日本が米国と他国との橋渡しとなり、まともな新世界秩序を作る架け橋となるべきです。そのようなことは、日本でなければ、なかなかできないことです。なぜなら、日本は自由主義陣営においては、経済力は第二位でありながら、第二次世界大戦後、一度も戦争したり、地域紛争などに介入したことがないからです。

さらに、最近ではTPPや欧州とのEPA協定を結ぶなど、世界に先駆けて大規模な自由貿易協定を結んだという実績もあります。インド太平洋地域では、日本は米国と当該地域の国々との橋渡しをしました。日本の安倍首相による橋渡しがなければ、米国のインド太平洋戦略など成り立たなかったことでしょう。

日本は第一次大戦後のパリ講和会議において、史上初めて国家として人種平等を提唱し、この時は米国の先日もこのブログに掲載したように、非常に問題のあるウィルソン米大統領の独断により廃案とされましたが、第二次世界大戦を経て、人種平等の世界が実現したのです。日本は歴史をリードする理念を提唱できる国家であることを日本人は忘れてはならないです。

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2018年6月16日土曜日

日米、次の一手は“中国封じ” 台湾&マレーシアと連携、河添恵子氏「中国は四面楚歌になりつつある」―【私の論評】日本はやり方次第で経済により南北全体の生殺与奪の権を握ることができる(゚д゚)!

日米、次の一手は“中国封じ” 台湾&マレーシアと連携、河添恵子氏「中国は四面楚歌になりつつある」

マレーシアのマハティール首相(左)と安倍首相(右)

 世界が注目した米朝首脳会談(12日)と同じ日、日米両国が痛烈な「中国の牽制(けんせい)」姿勢を誇示していた。米国は、台湾の大使館に相当する「米国在台湾協会」(AIT)の新事務所をオープンし、安倍晋三首相は「親中路線」を見直したマレーシアのマハティール・モハマド首相と会談したのだ。これは偶然ではない。専門家は、北朝鮮を連携して取り込むだけでなく、台湾やマレーシアへの関与を強め、世界の覇権を狙う中国と対峙(たいじ)する「日米の意思表示」と分析する。

 「21世紀の強固な米台パートナーシップの象徴だ」

 マリー・ロイス米国務次官補(教育・文化担当)は12日、台北市内で開かれたAIT台北事務所の新庁舎落成式で、こう語った。
AIT台北事務所の新庁舎落成式 写真はブログ管理人挿入 以下同じ

 式には、台湾の蔡英文総統と、首相にあたる頼清徳行政院長が顔をそろえ、ジェームズ・モリアーティAIT理事長と固い握手を交わした。

 蔡氏は「(台湾は)自由で開放的な民主国家として、共通の価値観と利益を守るよう協力する義務がある」と述べ、米国との「価値観同盟」をアピールし、「1つの中国」原則への対抗姿勢を打ち出した。

 これに対し、中国はロイス氏が出席したことに反発した。中国外務省の耿爽副報道局長は「米国に間違ったやり方を正すよう促している」と記者会見で語ったが、傲慢な内政干渉ではないのか。

 米国は最近、覇権主義の中国を「脅威の本丸」とみなし、貿易問題で対立するとともに、南シナ海での「航行の自由作戦」を展開している。今回のAITの新庁舎整備は「台湾重視政策」の一環といえる。

 トランプ政権は以前から、台湾との関係強化を進めてきた。

 自主規制してきた米台高官(一定の地位以上)の往来を促す「台湾旅行法」を3月に成立させた。4月には、超タカ派のジョン・ボルトン氏を大統領補佐官(国家安全保障問題担当)に起用した。ボルトン氏は昨年1月、米紙ウォールストリート・ジャーナルへの寄稿論文で「台湾への米軍駐留」を提言している。

 背景には、中国が台湾周辺や南シナ海で、示威的な軍事行動を活発化させ、「台湾統一」の野心を隠さないことがある。これを許せば、日本をはじめ、世界のシーレーンを、共産党独裁の中国が支配することになる。

 中国軍は4月にも南シナ海で、空母「遼寧」を含む艦艇や航空機による「史上最大規模」の演習を実施したほか、台湾海峡では、陸軍航空隊所属の攻撃ヘリ部隊が実弾射撃訓練を強行した。

 台湾は、米中双方の利害がぶつかる「発火点」として、戦略的重要性が高まっている。

 元航空自衛隊空将で、軍事評論家の佐藤守氏は、米朝首脳会談と新庁舎落成式が同じ日に重なったことについて「中国への牽制になっていることは間違いない」と指摘し、続けた。

 「AITの新庁舎整備は、米国の『台湾は死守する』というシグナルだ。台湾周辺と南シナ海を中国に制圧されれば、自由主義陣営が危ない。トランプ政権の戦略として、『反中国』の北朝鮮を取り込むと同時に、台湾を(自由主義陣営の)前進基地にしようとしているのではないか」

 わが日本も、米国と連携して「中国包囲網」の形成に動いている。

 安倍首相とマハティール首相の首脳会談では、「北朝鮮の非核化」だけでなく、南シナ海の岩礁を軍事拠点化している中国を念頭に、「海洋安全保障分野でも連携する方針」で一致した。

 共同記者発表で、安倍首相は「インド太平洋地域を平和と繁栄のための国際公共財としていくことが重要だ」と強調し、マハティール氏は「南シナ海、マラッカ海峡を含む公海を自由で開かれたものにしなければならない」と足並みをそろえた。

 マハティール氏といえば、2003年までの22年間、マレーシア首相を務め、日本の経済成長を手本にする「ルックイースト(東方)政策」を提唱した。野党連合を率いて今年の下院選を制し、92歳の高齢ながら首相に復帰した。復活の一因に、中国の対外膨張策「一帯一路」のプロジェクトにのめり込む、ナジブ・ラザク前政権への危機感があったという。

 日米と台湾、マレーシアの連携が、中国への対抗軸となるのか。

 中国情勢に精通するノンフィクション作家の河添恵子氏は「トランプ政権は、12日の米朝首脳会談をもって、北朝鮮問題に1つの区切りをつけ、『中国との対峙』にかじを切ったといえる。台湾のAIT新庁舎も、マハティール氏の訪日も、すべてが連動し、自由主義諸国が中国と対決する新時代の幕開けを告げている。中国は四面楚歌(そか)になりつつあり、今後の火種は、朝鮮半島から台湾に移るだろう」と話している。
【私の論評】日本は経済により南北全体の生殺与奪の権を握ることができる(゚д゚)!
北朝鮮問題がある程度収束すれば、次は台湾を巡って米中対立があらわになるであろうことは、このブログでも以前から主張してきたことです。
北朝鮮問題の根底には、米中対立があり、米朝首脳会談はその前哨戦に過ぎないのです。米朝首脳会談の大きな目的一つは、今後金正恩が米国側につくか、中国側につくのか旗幟を鮮明にさせることだったのです。
トランプ大統領は、米朝首脳会談において北が、米国側につくというのなら、核廃棄と人権問題(拉致問題等)の解決などを条件に、北の現体制の存続を認めるが、もし中国側につくというなら、北の現体制を認めないということで金正恩に迫ったのです。
そうして、金正恩は中国側ではなく、米国側につくとトランプ大統領に約束したのです。そうして、その約束は、今後金正恩がすみやかに米朝首脳会談を開催しないこと、さらに核廃棄と人権問題の解決などで履行されているかどうかが検証されるのです。
トランプ大統領として、この約束が履行されるかどうかを検証する過程と同時進行で、対中国戦略をさらに強化していく腹です。
さて、このようなことは過去にもありました。
このトランプの戦略は70年代のキッシンジャーのものと似ています。当時は中国をソ連との対決に利用しました。今度は北朝鮮を米側に引き入れ中国共産党と対決するのです。

70年代のキッシンジャー(右)  周恩来(左)と食事をしている

そうして、米の中国包囲網は安倍首相が6年前の首相就任翌日12月27日に発表した戦略掛『安全保障のダイヤモンドhttps://www.project-syndicate.org/commentary/a-strategic-alliance-for-japan-and-india-by-shinzo-abe … と合致します。この偶然は歴史的必然なのかもしれません。

ただし、この戦略は注意を要します。米国は中国を利用したのですが、確かにソ連は崩壊してこの戦略は大成功だったのがですが、これには中国の増長という副作用を招いてしまいました。今や米国は、軒を貸して母屋をとられそうな状況になり、現在中国が海洋進出を強化して、南シナ海を我が物として米国に対抗しています。

トランプとしては、北朝鮮問題ではこのようなことは避けたいと考えたのでしょう。だからこそ、北の援助は米国が直接手がけるのではなく、日本と韓国に任せたのでしょう。特に、安倍総理は北の実情を知り抜いています。

日本と韓国の経済を比較すると、韓国の経済は日本の東京都と同程度です。であれば、北への援助のほとんどは日本によるものになるでしょう。

日本は最近北への援助の方式等の見解公表しています。

  「北朝鮮に現金を直接与えることはないはず。経済協力プロジェクト形式を取って支援することになるだろう」

最近、日本政府の関係者が記者に述べた言葉です。日朝交渉に関連し、北朝鮮は植民地支配および過去の清算による経済支援、すなわち現金支援を期待しているのですが、日本の構想は違うということです。実際、日本経済新聞は14日、日本政府の「3段階対北朝鮮支援」構想を紹介しました。
第1段階は国際原子力機関(IAEA)の核査察に対する初期費用の支援です。北朝鮮非核化の最初の段階といえるIAEAの査察に投入される人員と資機材の調達に必要な費用を日本政府が負担するという計画です。
菅義偉官房長官は13日の定例記者会見で「IAEAが北朝鮮の検証活動を再開する際は初期費用を支援する用意がある」と明らかにしました。2007年にIAEAが北朝鮮寧辺(ヨンビョン)にある核施設を査察した際、日本政府は50万ドル(当時約5700万円)の費用を支出しています。
第2段階は国際機関を通じた人道的支援です。これはコメや医薬品の提供を意味するもので、直接的な現金支援は含まれていません。2014年に拉致被害者の再調査を約束した「ストックホルム合意」では「適切な時期に北朝鮮に対する人道的支援を実施することを検討する」という内容が盛り込まれています。
菅官房長官は「引き続き北朝鮮に『ストックホルム合意』の履行を求めていく」と明らかにしていますが、北朝鮮は2016年に「ストックホルム合意」破棄を宣言し、拉致被害者に対する調査も中断した状態です。日本側は人道的支援をするには拉致被害者の帰国など目に見える成果がなければいけないという立場です。
第3段階はインフラ整備など経済協力です。2002年の日朝平壌(ピョンヤン)宣言では、国交正常化後に無償資金協力、国際協力銀行を通じた融資などの実施に言及しました。しかし今回は有無償借款のような現金支援方式でなく、経済協力を通じた投資形態で進める可能性が高いです。
安倍首相も11日、日本経済新聞社主催の国際交流会議「アジアの未来」に出席し、北朝鮮に対する投資形態の経済協力構想を明らかにしました。安倍首相は「北朝鮮には、手付かずの資源がある。勤勉に違いない豊富な労働力がある。北朝鮮が平和と法の支配と安定に向けた道へと踏み出すことの効果は、アジアを超越し、世界経済全体へ及ぶに違いない」と述べ、北朝鮮の非核化と経済協力を結びつけて述べました。

1965年の韓日国交正常化当時、日本は韓国政府に5億ドル(無償3億ドル、借款2億ドル)相当の経済支援をしました。したがって北朝鮮に現金支援でなく経済協力方式を選択する場合、北朝鮮の反発が予想される部分です。物価の変動などを勘案すると、北朝鮮に対する経済協力は1兆円を超えるという見方もあります。

日本政府が現金支援でない方式を考慮するのは国内の世論を勘案した選択でもあります。日本経済新聞は「巨額の資金拠出になれば、国内世論の理解も得なければならない」と分析しました。また「3段階目の経済協力のハードルは高い」と伝えました。

昨日のこのブログの記事では、北や韓国の経済援助に対して以下のような主張をしました。
日本が北に対して援助をするということになれば、韓国での失敗を反省して、援助にもさまざまな条件をつけるべきです。拉致問題の解決は絶対条件です。さらには、人権擁護に関しても、ある程度の基準を満たすようにさせるべきです。それと、いきなり巨大な額を一度に援助とするというのではなく、様子をみながら少しずつ援助し、約束を守らないなら、中止するというような方式をとるべきです。 
れと、韓国に対しては、援助にしても何にしても、目の前に北という協力なライバル現れて、慰安婦問題などでグズグズすれば、すべて北にかっさらわれてしまうという脅威を与えるべきです。 
また、北に援助をしてもなかなか約束など破らないなどのことがあれば、すぐに援助を打ち切り、韓国への援助を厚くするなどのことをすべきです。 
両方を拮抗させ、日本の国益にとって最も良くなるように、バランスをとって援助をしていくべきです。ただし、あまり長い間朝鮮半島にはかかわらないようすべきです。そもそも、ここしばらくは朝鮮半島には上で述べたような奇妙な状態が続くでしょうが、このような状態がいつまでも続くと考えるべきではありません。
まずは、日本が北に対して現金で援助することはないということは高く評価できるます。北に直接現金で援助した場合、北は密かにその現金で核開発を続ける危険があります。これは断じて避けなければなりません。

また、日本が様々な条件をつけて援助を始めるにしても、北朝鮮が約束を守らない場合はすぐにでも援助を中止する旨を最初から北朝鮮側に伝えて実行すべきです。

さらに、北朝鮮が約束を履行しているかどうかを監督するために、日本の監視団も受け入れさせるべきです。

これに加えて、上でも述べたように、韓国と北朝鮮を拮抗させ、日本にとって国益が最大限になるように管理しつつ、朝鮮半島への援助をすべきです。韓国も最近では経済は低迷し、雇用は最悪の状態です。韓国内では、通貨スワップなどを日本に求める声も大きくなっています。

一方、援助を外交カードとしてうまく立ち回れば、日本が半島全体に対して生殺与奪の権を握ることができるかもしれません。無論これは、米国の強大な軍事力を背景としてなりたつものです。だから、正確には日米が半島に対して生殺与奪の権を握るということです。

在韓米軍

しかし、深入りは禁物です。日本はもとより米国などの他国も、北が発展するとみて、民間企業が無制限に大規模な投資をするなどというようなことはやめるべきです。これは、しっかりと規制すべきです。

そんなことをすれば、民主化、経済の政治の分離、法治国家が不十分で潤沢な資金を手に入れ経済だけが発展した、小中国が半島生まれるだけです。中国と韓国に挟まれた小中国が、海洋進出などはじめたら、さらにアジアは緊張を強いられることになります。

北がさらに経済発展をすることを望むならば、すべての先進国がかつて歩んできたように、自力である程度の民主化と、法治国家化と政治と経済の分離を実行することにより、国内の中間層の活動を活発化させて経済を発展させるように仕向けるべきです。

それで、ある程度北の経済が良くなれば、その後は海外企業からの投資の規制も解くべきです。

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2018年3月31日土曜日

トランプ氏、次は米韓同盟破棄か 「反米・親中・従北」の文在寅政権への強い不信感 接近する中朝韓に対抗し「日米台連携」も―【私の論評】韓国より台湾のほうが日米のシーパワー強化拡張に有利(゚д゚)!

トランプ氏、次は米韓同盟破棄か 「反米・親中・従北」の文在寅政権への強い不信感 接近する中朝韓に対抗し「日米台連携」も

トランプ大統領

 ドナルド・トランプ米大統領は、衝撃の「外交カード」を切るのか-。5月に見込まれる北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長との米朝首脳会談で、恒久的な「朝鮮半島の非核化」を条件に、「米韓同盟破棄」を容認する可能性が指摘されている。背景に「反米・親中・従北」という韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権への強い不信感がある。26日の中朝首脳会談や、4月27日の南北首脳会談を横目に、米国は台湾への「軍事的プレゼンス」を高めるとの観測もある。「完全な非核化」のハードルは高いなか、接近する中朝韓に対抗し、「日米台連携」による東アジアの安全保障体制が構築される可能性もある。

 「北朝鮮が、完全で検証可能かつ不可逆的な方法で核放棄をすることと引き換えに、トランプ氏が在韓米軍の撤退に応じることはあり得る。その場合、日本が朝鮮半島と対峙(たいじ)する最前線となり、日米同盟の一層の強化が求められる」

 国際政治学者の藤井厳喜氏は、衝撃の予測事態を提示した。

 トランプ氏の文政権に対する不信は根強い。

 昨年9月の日米韓首脳会談直前、文政権は突然、北朝鮮に800万ドル(約8億9000万円)相当の人道支援目的の拠出を決定した。平昌(ピョンチャン)冬季五輪に際しては、米国が制裁対象としている正恩氏の妹、与正(ヨジョン)氏の開会式出席を容認したほか、期間中の米韓合同軍事演習の見送りも強く主張した。

 藤井氏は「米韓同盟の破棄は、日本にとって、必ずしも悪いことではない」と指摘し、続けた。

 「米国は、『従北』の韓国に配慮する必要がなくなり、日本との同盟関係を一層重視する。今後は、軍事的膨張を続ける中国に対抗し、日米両国が台湾の安全保障に協力する方向に進むだろう」

 日本と台湾の交流を進める「日本李登輝友の会」の柚原正敬事務局長によると、同会は近く、「日米の安全保障に関する共同訓練に台湾を参加させるべきだ」と、日本政界に提言するという。

 実は、米国と台湾は最近、急接近している。

 米台高官らの相互訪問を促す「台湾旅行法」が16日、米国で成立した。すでに、アレックス・ウォン米国務次官補代理(東アジア・太平洋担当)や、イアン・ステフ米商務次官補代理が訪台し、エド・ロイス米下院外交委員長(共和党)も27日、台湾の蔡英文総統と総統府で会談した。

 米台関係の強化を図る取り組みは、軍事レベルでも進んでいる。

 新しい大統領補佐官(国家安全保障問題担当)に内定したジョン・ボルトン元国連大使は昨年1月、米紙ウォールストリート・ジャーナルに寄稿した論文で「台湾への米軍駐留」を提言した。

 もし実現すれば、中国が軍事拠点化を進める南シナ海や、中国海軍が沖縄県・尖閣諸島周辺への進出を繰り返す東シナ海での有事に、迅速に対応することが可能になる。

 現在、台湾の米国大使館に相当する「米国在台湾協会」(AIT)台北事務所が建て替え工事中だが、完成後、世界各国の大使館、領事館の警備を担当している海兵隊が警備を担当するとの情報もある。

 前出の柚原氏は「これが実現すれば、台湾も、主権国家並みの位置づけになる。AITの新たな台北事務所は今年6月に開所式が開かれるが、海兵隊は数百人規模になるともいわれている。米国の『台湾重視の象徴』となり、軍事や経済で脅威を増す中国への揺さぶりになるだろう」と話す。

 当然、米台の接近に、中国は神経をとがらせている。

 中国情勢に精通するノンフィクション作家の河添恵子氏は「習近平国家主席は『台湾統一』を成し遂げたい。正恩氏と会談したのも、『北朝鮮との関係悪化を解消し、台湾問題にシフトしたい』という意志のあらわれではないか」と分析し、続けた。

 「中朝首脳会談で『非核化』が議題になったと伝えられるが、そう単純ではない。習氏は、北朝鮮に『核・ミサイル』を開発させ、台湾牽制(けんせい)の拠点にすると伝えられた江沢民元国家主席時代の再来を狙っている可能性がある。日本は米国を通じて台湾と緊密に連携していく必要があるが、台湾の軍部には中国系スパイがはびこり、情報漏洩(ろうえい)のリスクがある。慎重な対応が必要だ」

 台湾は、日本と東アジアの平和と安定を確保するための「生命線」(藤井氏)だ。東アジア情勢は、さらなる変化を遂げそうだ。

【私の論評】韓国より台湾のほうが日米のシーパワー強化拡張に有利(゚д゚)!

米国が第二次大戦後、太平洋西部に配置した防衛線は、かつて「アチソンライン」と呼ばれました。アチソンラインはハリー・トルーマン大統領のもと、国務長官に就任したディーン・アチソンが共産主義を封じ込めるために考案したもので、アリューシャン列島から宗谷海峡、日本海を経て、対馬海峡から台湾東部、フィリピンからグアムにいたる海上に設定されました。

アチソン国務長官は、この防衛線を「不後退防衛線」と呼び、もし、共産主義勢力がこのラインを越えて東に進出すれば、米国は軍事力でこれを阻止すると表明しました。当時はランドパワーのソビエトが海洋進出を推し進めようとしていた時期であり、これを阻止するための米国の地政戦略がアチソンラインでした。

ただ、このアチソンラインには重大な欠陥がありました。朝鮮半島の韓国の防衛や台湾の防衛が明確にされておらず、むしろこれらの地域を避けるように東側に防衛線が設定されていたため、誤ったメッセージを発信してしまったのです。北朝鮮が、このアチソンラインの意味を読み誤り、米国が朝鮮半島に介入しないと解釈したことが朝鮮戦争の引き金をひくことになったというのが定説です。

このように、はなはだ評判の悪い防衛線ではありましたが、現代でも米国は海軍の艦艇をこのアチソンラインに沿った海域に定期的に展開させており、海上の防衛線と言う意味では、アチソンラインはいまだに米国の安全保障戦略の中に息づいていると言ってよいです。

ただ、現代では、韓国と台湾はいずれも米国の防衛の対象とされていますから、現代の「新アチソンライン」は、アリューシャン列島から宗谷海峡、朝鮮半島の中央を突き抜けて、東シナ海から台湾海峡を通り、南シナ海へ抜けるルートであると解釈すべきでしょう。実際、米国の海軍艦艇は、現代でも、この線の東側で活動するのが一般的であり、西側に進出することはほとんどないです。



一方、これに対抗して中国が1990年代に設置した防衛線が、第一列島線と第二列島線であす。第一列島線は、九州を起点として南西諸島、台湾、フィリピン、ボルネオ島に至る防衛線であり、中国は有事の際、第一列島線より西側は中国が支配することを狙っているといわれています。一方、第二列島線は、伊豆諸島から小笠原諸島、グアム、サイパン、パプアニューギニアに至る防衛線であり、中国は有事の際、第二列島線より西側に、米国の空母攻撃部隊を接近させない方針だといわれています。

つまり、米国の防衛線、新アチソンラインよりはるか東側に中国は二重の防衛線を設置していることになる。この米国の新アチソンラインと中国の2つの列島線に挟まれた海域こそ、日米と中国の利害が真っ向から衝突する海域ということになります。

そうして、この海域には、日本の生命線であるシーレーンが集中しています。シーレーンは中東方面から物資を日本に輸送する船が航行する海上交通路であり、日本の輸入する原油の90パーセント近くが、中東からシーレーンを通って運ばれてきています。

シーレーンは、インドネシア周辺のマラッカ海峡から南シナ海を経由して、バシー海峡から太平洋に入り、南西諸島の東側に至り、日本本土に達するルートか、もしくは、インドネシアのロンボク海峡から、フィリピンの東側の太平洋を北上して、南西諸島に通じる遠回りのルートの2つがあるが、いずれも南西諸島の東沖で合流し、日本本土へ達します。つまり、南西諸島の東側の海域は、日本のシーレーンが集中する海域であり、日本の死活的利益がここにあります。

そして、まさにその海域で米国の防衛線と中国の防衛線が向かい合っています。米国の新アチソンラインは南西諸島のすぐ西側を台湾海峡に向かって南下し、これに対する中国の第一列島線は、まさに南西諸島そのものに設置されています。

南西諸島は、日本の九州から台湾にかけて連なるおよそ1200キロに及ぶ長大な島嶼群ですが、そのほぼ中央に沖縄本島が位置し、そこに米軍基地が集中しているのです。つまり、日本の生命線の中心に米軍は駐留していることになります。

このように、地政学的に見た場合、沖縄を中心とした南西諸島周辺は、日本にとってシーレーンが集中する戦略的要衝であると同時に、米国と日本という太平洋の二大海洋国家・シーパワーと、中国という新興の内陸国家・ランドパワーのせめぎ合いの場であり、その中心に位置する沖縄がいかに日本や米国にとって重要な戦略拠点であるかはこれ以上の論を俟たないでしょう。

そうして、台湾も沖縄本島近くでありながら、第一列島線よりも左側にあり、より大陸中国に近い位置にあります。

韓国と台湾の違いは何かといえば、韓国は半島とはいいながら、大陸と陸続きです。大陸に属する国は、ランドパワーを蓄積することになります。台湾、沖縄、日本は島嶼です。島嶼に位置する国は、シーパワーを蓄積することになります。



ランドパワーとシーパワーのいずれが強いかということは、単純に比較することはできませんが、過去においては、欧州の大陸国家に長期間優位を保ち続けてきたイギリスをみれば、シーパワーのほうが強そうです。

そうして、それは現在でもそうです。明らかにシーパワーです。世界の勢力図を見れば明らかです。

そもそも、シーパワーはランドパワーの上位互換の概念です。米国は本来陸軍国でしたし、過去の日本もそうでした。ランドパワー国家が資本を蓄積して海軍を充実させ得た状態がシーパワーであって、シーパワーは、地理的要因によるものだけではありません。

シーパワー国家は海軍より先に、他国に比し突出した資本が存在していたのです。要するにもともと強い国。

ただ、島国の場合は、昔からシーパワーを蓄積してきた歴史があるということです。現在は中国がそれを目指して努力しています。ただし、シーパワーは資本を蓄積したからといってすぐに蓄積されるものではなく、長い間の経験とノウハウの積み上げが必要不可欠です。

シーパワー国家は自身が地域ナンバー1の強者なので、自分と同等に近い、大陸ナンバー1を仮想敵に据えます。すると何が起こるかというと、大陸ナンバー1の一国を相手にするだけで、周辺国をすべて味方にできます。その方が安全保障上も、通商上も都合が良いし、孤立せず常に大陸に影響力を発揮できるからです。

さて、このあたりを考慮すると、韓国のシーパワーは確かに脆弱です。そもそも、総合的な軍事力で脆弱なのですが、その中でも海軍力は脆弱です。とはいいながら、大陸に地続きであるといことから、ランドパワーをおろそかにすることはできません。となると、どうしてもシーパワーは中途半端にならざるを得ません。北朝鮮には核があるだけで、シーパワーは無きに等しいです。

台湾も、現状では軍事力が脆弱ですが、それでもボルトン氏が提唱するように、米軍が駐留するようになれば、話は違ってきますし、それに経済的にも大陸中国よりは一人あたりGDPも大きいわけですから、これからシーパワーを蓄積することも可能です。

台湾海軍

シーパワー国である、日米が韓国と台湾を比較した場合、どちらの同盟関係を強化したほうが良いかといえば、明らかに台湾のほうが、シーパワーを総合的に拡張するという面では有利です。

ただし、韓国はやはり、中国陣営と直接接するのでなく、緩衝地帯としての価値はあります。だから、すぐに韓国から米軍を撤退させるべきではないと思います。緩衝地帯があるとないとでは、かなり安全保証面での考え方が異なります。特に、日本にとっては、韓国という緩衝地帯があるということは重要でありなおざりにはできません。

ただし、台湾と韓国を比較すれば、明らかに日本にとっても、台湾のほうが価値が高いです。台湾を中国領にされることは、日米にとって、シーパワーの拡張の機会を失うことになります。

日米が、台湾との同盟を強化すれば、未だ脆弱な中国のシーパワーを封じ込めることにかなり有利になります。

やはり台湾は大陸中国から守り抜き、日米台の同盟を強化すべきでしょう。そうして、ブログ冒頭の記事に掲載されているように、"「完全な非核化」のハードルは高いなか、接近する中朝韓に対抗し、「日米台連携」による東アジアの安全保障体制が構築される可能性"も十分にあり得ます。

米国は、韓国から米軍を引き上げ、日米台の同盟を強化し、台湾には米海兵隊を駐留させるとともに、日米艦船が台湾に頻繁に寄港したり、駐留させることにより、中国のシーパワーを封じ込めることには、余程大きく寄与するかもしれません。

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2017年6月21日水曜日

メディアのトランプ叩きが過熱しすぎて危険水域に―【私の論評】今こそ日米双方の保守派の連携が重要(゚д゚)!

メディアのトランプ叩きが過熱しすぎて危険水域に

大物政治評論家が「米国の国力が衰える」と警告

2017年6月14i日 トランプ大統領 写真はブログ管理人掲載 以下同じ
 米国の大手メディアのトランプ政権に対する非難キャンペーンは激しさを増す一方である。

 反トランプ陣営の記者やコラムニストから、テレビキャスター、芸能人までもが放送禁止まがいの罵詈雑言をトランプ氏に浴びせる。トランプ氏の生首のイメージをネット上でばらまく。トランプ暗殺を想起させる舞台劇を上演する──。

コメディアンのキャッシー・グリフィンがネット上に晒した写真
 こんな動向に対して、保守系の大物の政治評論家がこの状態はきわめて危険だとして、メディア界に沈静を求める警告を発した。

   テレビ番組も舞台劇もトランプ攻撃

 この警告は大手紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」の女性政治コラムニスト、ペギー・ヌーナン氏により6月15日の同紙に発表された。

女性政治コラムニスト、ペギー・ヌーナン氏
「誰もが激怒している、それは危険だ」(Rage Is All the Rage, and It’s Dangerous)というタイトルのこのコラムは、ワシントンを主要舞台とする米国の分裂と対立が近年に例のないほど険悪になったとして、「トランプ支持層とトランプ憎悪層の対決」に焦点を合わせていた。

 ヌーナン氏は1980年代にレーガン大統領のスピーチライターを務めた政治学者で、長年、米国メディア界で活躍してきた大物政治評論家でもある。基本的な政治傾向は保守だが穏健派で、トランプ政権に対しても頻繁に批判を述べてきた。

ヌーナン氏は本コラムで、最近の以下のような出来事は大衆扇動的で明らかに一線を超えていると指摘する。

・CNNテレビの娯楽番組に定期出演する女性コメディアン、キャシー・グリフィン氏は、5月30日、トランプ大統領の生首をぶら下げる映像をツイッターなどで流した。

・6月中旬、ニューヨーク市で上演中の舞台劇「ジュリアス・シーザー」では、暗殺されるシーザーをトランプ氏に似せる演出があった。

ニューヨーク市で上演中の舞台劇「ジュリアス・シーザー」
 ヌーナン氏は反トランプの憎悪をこうしてあおるのは行き過ぎであり、危険だという。さらに報道の分野でも、トランプ叩きは過熱している。

・CBSテレビのニュース関連番組に定期的に出演する著名な評論家兼コメディアンのスティーブン・コルベア氏は、放映中にトランプ氏をロシアのプーチン大統領の性器に関連付ける発言をした。

スティーブン・コルベア氏
・CNNテレビの司会役が、トランプ氏に「シット(くそ)」という汚い言葉をぶつけた。

トランプ氏に「シット(くそ)」という汚い言葉をぶつけたレザ・アスラン
・MSNBCテレビの報道キャスターが、「トランプ大統領は自分の政治目的のためにテロ犯罪をわざと起こさせようと挑発している」と断言した。

問題となったMSNBテレビの報道番組
 ヌーナン氏は以上のような実例をあげて、懸念を表明した。民主党寄りの芸能人やキャスターが政治的な理由でトランプ大統領の政策を非難するのは正当化できるとしても、明らかな偏見や不公正をメディアの客観性や中立性を放棄して表現することは、危険な暴力行為をも扇動することになる、と警告した。その危険な暴力行為の実例としては、6月14日にワシントン郊外で起きた、反トランプの中年男性による共和党議員たちに対する射撃事件が挙げられるという。

共和党議員たちに対する射撃事件の犯人
 同氏はさらに、米国内でイデオロギーや政策をめぐって激しい対立が起き、その結果、米国全体が政治的に分極化することを憂慮する。現在の米国の主要メディアのトランプ大統領への攻撃は、激怒や憎悪をあまりにむき出しにしており、「その温度を下げるべきだ」と訴えた。

   このままでは米国全体が危機に

6月16日、ワシントンを拠点とする保守系のインターネット新聞「ワシントン・フリー・ビーコン」も、この種のトランプ叩きの現状を伝える記事を掲載した。

民主党系弁護士のジャミー・ゴアリック氏が、トランプ大統領の娘、イバンカさんとその夫のジャレッド・クシュナー氏のロシア関連疑惑での弁護を引き受けた。そのことが民主党勢力から裏切り行為のように激しく非難されているという実態を伝える記事だった。

ジャミー・ゴアリック氏
 弁護士の弁護引き受けは政治党派の別を越えてなされるのが自然である。ところが「ワシントン・ポスト」などはゴアリック弁護士がクシュナー夫妻を弁護するのは不当な行為として断じている。ワシントン・フリー・ビーコンの記事は、その種の非難は一線を越えていると批判した。

こうしたトランプ政権と反トランプ陣営(民主党と大手メディアの連合)との対決は一体どこまでエスカレートするのか。ヌーナン氏のコラム記事は、「トランプ大統領に敵対する側はこのあたりで冷静にならないと、米国全体が危機に瀕し、国力が衰えることにもなる」と警告していた。

【私の論評】今こそ日米双方の保守派の連携が重要(゚д゚)!

米国のこの状況、憂慮すべき状況です。そうして、この状況はなぜ起こっているのか、日本国内ではなかなか理解されないことですが、米国のある一面を理解していれば、それは容易に理解できることです。

それに関しては、このブログでも過去に何度か掲載させていだたきました。要するに、米国のメディアの9割は、リベラル・左派系であるということです。保守系メディアは1割に過ぎません。

米国メディアはリベラル・左派が圧倒的に多い
新聞に関しては大手はすべてが、リベラル・左派系です。これは、日本にたとえると、産経新聞は存在せず、朝日新聞や毎日新聞のようなリベラル・左派系の新聞しか存在位しないようなものです。

テレビは、大手は保守系のフォックスTVを除き後はすべてが、リベラル・左派です。この状況は数十年前から続いていました。

最近では、ネットが発達したとはいえ、まだまだ既存メディアの影響はかなり大きいです。しかし、メディアがこのような状況ですから、米国にも現実には人口の約半分くらいは存在するであろう、保守派の声はかき消されことになります。

少なくとも、テレビを視聴したり、新聞を購読する限りにおいては、リベラル・左派の考え方や、イデオロギーが世の中の主流ということになっていたのです。そうして、保守派がいくら自己主張をしても、その声は大きな声となって他の人々に聴かれたりそれが影響力を持つようにはならなかったのです。

そうして、日本など米国以外の国でも米国といえば、リベラル・左派のメディアなどによってもたらされる情報によって米国を判断していたので、多くの日本人は米国保守の存在を知らず、米国の半分しか見ていなかったというのが実態でした。私達の多くは、現実の米国の半分しかみていなかったといっても過言ではありません。

日本のメディアも多くが、リベラル・左派で占められていることから、日本でも米国メディアの報道細のまま垂れ流すようなことをしていたため、米大統領選などもまとに報道できませんでした。それは、今でもかわらず、トランプ氏に対するネガティブな報道姿勢は今でもかわっていません。

このようなことが長く続いたことから、米国の保守派は何十年にもわたって、無視され続けてきたのです。そうして、保守派自身も自分たちはマイノリティーだと長い間思わされてきました。だから、彼らの多くは、自分の主張は腹の中にしまいこみ、ひっそりと生きてきたのです。

何しろ、メデイアに影響されて、学校でも多くの職場でも、ありとあらゆるところで、リベラル・左派的なものの見方や考え方が優勢であり、そのような中で保守派が保守的な考え方や、イデオロギーを開陳すれば、まわりから野蛮であるとか、粗野であるとそしられることになるので、保守派はあまり自分たちの考え方を開陳できなかったのです。

しかし、トランプ氏の登場によって、それは変わったのです。それまでも、草の根保守の運動はあって、保守層も自分たちは決してマイノリティーではないことに気づきつつはあったのですが、トランプ氏が大統領選に出馬し、選挙運動をはじめてから、かなり状況が変わってきました。

大統領選挙戦中のトランプ氏
多くの保守層も、選挙運動に参加し、トランプ大統領が登場すれば、自分たちの主張も多くの人達に理解されるようになるに違いないという希望を持ちました。そうして、実際保守派は決してマイノリティーではないことをトランプ大統領の登場によって示したのです。

ところが、米国メディアの大勢がリベラル・左派であるという本質はトランプ大統領が登場した今も変わりはありません。

米国メディアは当然のことながら、連日反トランプ的立場から報道します。そうして、リベラル・左派は選挙の結果などはすっかり忘れて、米国の保守層のことなどは忘れ、自分たちが、主流なのになぜ、トランプ政権なのだ。トランプ氏が大統領であることは大きな間違いだと思い込む、輩も多数出てくることになります。

リベラル・左派は明確に大統領選挙の結果示された、米国の人口の半分は存在する保守層の存在を忘れ、自分たちの考えだけが主流であり絶対に正しいのだという考えに凝り固まり、勘違いする馬鹿者もでてきたので、ブログ冒頭の記事のようなとんでもない状況が発生したのです。

先にも述べたようにこの状況は、憂慮すべきことです。ヌーナン氏の「トランプ大統領に敵対する側はこのあたりで冷静にならないと、米国全体が危機に瀕し、国力が衰えることにもなる」という警告はまさに正鵠を射たものです。

それにしても、この状況、米国ほど酷くはないものの、日本も似たり寄ったりの状況にあると思います。選挙結果からみると、日本のリベラル・左派はマイノリティーであるのは、間違いありません。しかし、彼らはメディアのほとんどがリベラル・左派であることから、自分たちを過大評価して、自分たちこそ世の中の主流であり、自分たちの考え方や、イデオロギーこそが、世の中の中心であり、絶対善であるかのように思っています。

日本では、一昨年、国会議員が誰もいない国会を取り囲んで、多数の国民が参加するデモが開催されました。デモに何人いたのかわからないし、こういう類の主催者発表はだいたいあてにならないので、多数、としておくのが良いでしょう。

このデモに参加した政治学者の山口二郎氏が次のように述べていました。
「安倍に言いたい!お前は人間じゃない!叩き斬ってやる」
動画で見る限り、物理的に叩き斬るとはいっておらず、「民主主義の仕組みで」と留保している点は、まあ、ほっとしたのですが、それにしても穏やかな話ではありません。



しかし、良く考えてみると、「叩き切る」云々という部分よりも、前半の「安倍に言いたい!お前は人間じゃない!」という叫びの方が、危険な叫びだと思えます。

山口二郎氏によれば、安保法案を推進する安倍総理は「人間じゃない」ということになるのでしょうが、この論理に従えば、安保法案を支持する国民も「人間じゃない」ということになってくるでしょう。

実際に、山口氏は、ツイッターで次のように呟いています。
「今日は、学者の会の会見、日弁連の会見、日比谷野音の集会とデモに参加し、一日中安保法制反対を叫んだ。日本政治の目下の対立軸は、文明対野蛮、道理対無理、知性対反知性である。日本に生きる人間が人間であり続けたいならば、安保法制に反対しなければならない。」2015年8月26日
山口氏の論理に従えば、安保法案に反対する人間が「文明」であり、「道理」であり、「知性」であるのです。その逆に安保法案に賛成する人間は「野蛮」であり、「無理」であり、「反知性」だというのです。そして、安保法案に反対する人間こそが、「人間が人間であり続けたい」と願う人だというのです。ここでは明らかにされていないのですが、安保法案に反対する人間は「人間が人間であり続けることを拒む」存在だということになります。

今月は、戦争反対、人権擁護を目的とする市民団体のリーダーが、自らのTwitterにおいて
#安倍を吊るせ
というハッシュタグを作成しました。

安倍とは安倍晋三総理大臣のことであり、安倍首相は彼らのイデオロギーにとって敵であると見なされているからのようです。以下に、そのツイートを掲載します。


政治に関与する人間は、自らの「正義」に陶酔するあまり、敵対者を「悪魔化」する傾向があります。これは、古来からかわることのない「正義の狂気」です。古来より、往々にして、正義が人を殺してきました。ロベスピエール、レーニンといった革命家は、自らの正義に酔い痴れ、敵対者を悪魔化し、大量虐殺を肯定しました。

いまから50年以上も前に、哲学者アイザイア・バーリンは、自分の掲げる理念を他人に強要して、正義の社会が実現すると考える「積極的自由」の思想が、数多くの虐殺を繰り返してきたと指摘しています。バーリンの指摘から50年の歳月が過ぎても、自らの正義に陶酔する人間が存在し続けています。これは、日米に限らず、世界中に存在しているのだと思います。

アザイア・バーリン
私は安保法案に賛成する一人ですが、勿論、人間です。安保法案に賛成する人々も、反対する人々とおなじ人間だ。意見が異なるだけです。米国の保守派とリベラル・左派も無論両方とも人間です。意見が異なるだけです。

どんな場合でも、敵対者を「悪魔化」、「非人間化」して攻撃するような愚かな真似はすべきでないです。反対の声をあげるなら、頭を冷やして、冷静に反対の声をあげるべきです。そうでないと、多くの人の賛同を得ることはできません。

結局、トランプ大統領に対して、いくらネガティブ・キャンペーンをはったにしても、何も変わることはないでしょう。

日本では、そもそも何が問題なのかもわからない「森友・加計学園問題」で、ネガティブ・キャンペーンが行われましたが、与党の支持率は若干下がったものの、野党の支持率は変わりません。おそらく、短期間で、与党の支持率はまた戻ることでしょう。

それにしても、日米ともにいわゆるリベラル・左派の行動には問題が多いです。このまま、日米が国内のリベラル・左派の動向にばかり振り回されているようでは、トランプ大統領や安倍総理にに敵対する側はこのあたりで冷静にならないと、日米両国全体が危機に瀕し、国力が衰えることにもなりかねないです。

しかし、リベラル・左派の人々は日米とも、保守派とまともに語り合おうとはしないようです。であれば、日米の保守派は互いに歩みより、まずはコミュニケーションを密にして、いずれ相互連携を強めていくようにすべきと思います。

思えば、戦前からそうして戦後ずっと、マスメディア、学界を始めとして、左翼の台頭を許してきた日米両国です。双方の保守派は今なお分断されたままで、日本国内には、アメリカの本当の姿を知るための、正しい情報が入ってきません。米国にも、日本の真の姿を知るための情報は少ないです。

日米は、同盟国であり、アジアの平和を守るためにも協力が欠かせない間柄です。日米の保守派は、真の姿をお互いに知り合うべきなのです。
日米双方の保守派の連携によって、思っても見なかったような、展開がみられるようよになるかもしれません。

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2016年4月5日火曜日

【スクープ最前線】習政権の“転覆”狙う地下組織“暗躍” 知識人、活動家に軍の一部が連携―【私の論評】中国国内の一派閥の統治の正当性を強調するため、尖閣、沖縄、日本奪取もあり得ると心得よ(゚д゚)!


国内外で足元が揺らいでいる習近平国家主席。気が気でないはずだ

 オバマ米大統領が、中国の習近平国家主席に激怒している。ワシントンでの米中首脳会談で、南シナ海やサイバー、人権などの問題を提起したが、習氏は一歩も譲歩せず、米国の要求を突き返したのだ。強硬姿勢の背景には反体制派の存在があるという。中国国内に構築された「地下組織」の実態と、習政権が延命のために仕掛ける軍事危機とは。米国は警戒監視のため原子力空母「ジョン・C・ステニス」を南シナ海に展開させた。ジャーナリストの加賀孝英氏が緊急リポートする。

 「(南シナ海での)『航行と飛行の自由』を口実に、中国の主権を侵害する行為は許さない」「それぞれの核心的利益を尊重すべきだ(=口出しするな)」

 オバマ氏が、中国の国際法を無視した「南シナ海での岩礁の軍事基地化」という暴挙を批判すると、習氏は顔色を変え、オバマ氏をにらみ付けて、米軍の「航行の自由」作戦を批判した-。

 注目された米中首脳会談は3月31日に行われた。両首脳は冒頭、北朝鮮の核実験やミサイル発射などの挑発行為を問題視し、連携を強めることで一致した。だが、その後は違った。オバマ氏は、習氏にすべてを拒絶された。米国にとって屈辱的な米中決裂だった。

 旧知の米政府関係者は「残り任期が1年を切り、オバマ氏の『力』が落ちて中国になめられている」といい、続けた。

 「それ以上に驚いたのは習氏の激変ぶりだ。これまでのソフトムードは皆無だった。米軍が、韓国に配備を予定している最新鋭地上配備型迎撃システム『高高度防衛ミサイル(THAAD)』について、習氏は『中国の安全に関する利益を損ねる(から止めろ)』と反対した。台湾についても『いかなる独立運動も許さない』といい、米国に『1つの中国』原則を厳守するよう求めた。すべて、けんか腰だった」
 中国がGDP(国内総生産)世界第2位とはいえ、現時点では、米国には経済力でも軍事力でもかなわない。習氏の態度は一体何なのか。

 米政府関係者も「オバマ氏を軽視するというより、習氏には悲壮感すら漂っていた」と明かした。

 驚かないでいただきたい。ここに来て、習氏に対する暗殺テロ、習政権潰しのクーデターの動きが急激に高まっている。

 以下、複数の日米情報当局関係者から得た衝撃情報だ。

 「習政権の失政に怒った知識人らが中心となって、習政権転覆を狙う『地下組織』を結成した。世界の活動家たちと連携して行動を始めた。これに、国内の少数民族や、軍部の一部が接近しつつある。中国情報当局は数百人レベルの特殊チームを結成し、粛清に必死になっている」

 新疆ウイグル自治区などが出資し、昨年秋に発足したニュースサイト「無界新聞ネット」に3月初め、「忠誠なる共産党員」を名乗る人物がメッセージを書き込んだ。経済低迷や言論弾圧、独裁、外交の失敗などを挙げ、「習氏には中国を未来に導く能力がない」と指摘し、共産党総書記の辞任を求めた。

 習氏は激怒した。中国政府はパニック状態で、同サイトの閉鎖が決定された。そして、米中首脳会談直前の3月29日、今度はニュースサイト「明鏡新聞網」系ブログに「171人の中国共産党員」によるメッセージが掲載された。そこには、「習同志の独裁と個人崇拝が党内組織をひどい状態にした」とあり、共産党に「習同志を一切の職務から罷免し、党と党員を救済するよう要求する」と訴えた。

 習政権にとっては、驚天動地、前代未聞の政府転覆の宣戦布告だ。情報では、こうした動きは「地下組織」と連動している。衝撃情報はさらに、以下のように続いている。


 「中国国内に、過激組織『イスラム国』(IS)で戦闘訓練を受けた中国人が数百人規模で潜伏している。ISは、ウイグル自治区の住民を弾圧している習氏と政権に復讐(ふくしゅう)を宣言している。『その戦闘員と、現地で確保された数十人の自爆テロ要員が動き出した』という情報がある」

 ご承知の通り、中国では一連の株価暴落で、約9000万人という個人投資家が甚大な損出を被った。この数は共産党員(約8000万人)よりも多い。飛び降り自殺(=跳楼)も急増している。今後、企業の倒産ラッシュ、経済破綻も予想され、人民の怒りは爆発寸前、暴動寸前だ。

 日本の外事警察関係者に情報をぶつけると、「習氏は夜も眠れないはずだ。これまで、習氏は6回の暗殺テロを受けたとされる。犯人は反習一派の軍部だったが、今度は違う。中国の人民が相手だ。これに、政府転覆を狙う地下組織と軍部の一部が連携する。習政権発足以来、最大の危機だ」といい、続けた。

 「追い詰められた習氏が、人民の不満を政権以外に向けさせようと、暴走するかもしれない。南シナ海や沖縄県・尖閣諸島がある東シナ海で軍事衝突を起こす危険性がある。安倍晋三政権が安全保障関連法の成立を急いだのも、こうした緊急事態にそなえるためだ」

 声を大にしていう。日本は一瞬たりとも油断してはならない。

 ■加賀孝英(かが・こうえい)

【私の論評】中国国内の一派閥の統治の正当性を強調するため、尖閣、沖縄、日本奪取もあり得ると心得よ(゚д゚)!

習近平の治世は、もう長くないかもしれません。そもそも、習近平が中国のトップであるかも疑わしいようなことがすでに起こっています。

それは、先日もこのブログに掲載しました。その記事のリンクを掲載します。
【石平のChina Watch】習主席、頓挫した「独裁者」への道 衆人環視の中で目撃された異様な光景 ―【私の論評】刎頚の友で、独裁者になりそこねた習!だが、中共の本質は変わらない(゚д゚)!
習近平国家主席を後ろから手をかけて呼び止め、話しかけた王岐山氏
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事からすでに習近平が中国のトップであるかどうかも疑わしいとみられる根拠を示した部分を以下にコピペします。 
今月4日に開かれた全国政治協商会議(全国政協)の開幕式で、委員たちは異様ともいうべき光景を目撃した。式典が終わって、最高指導部のメンバーたちが順次、ひな壇から退場するとき、党の規律検査委員会の王岐山主任が前を歩く習近平国家主席を後ろから手をかけて呼び止め、話しかけたのである。 
衆人環視の中で、習主席の部下であるはずの王氏が取ったこの「なれなれしい」行動は、主席の権威をないがしろにする「軽薄なる行為」とも映った。その背景には一体何があったのか。 
・・・・・・〈中略〉・・・・・・ 
習主席の就任から3年、その最大の「政治実績」となったのは腐敗摘発であるが、考えてみればそれは全部、規律検査委員会トップの王氏の手柄であった。そして、摘発権という絶大の武器を手にして党内で権勢を振るった結果、いつの間にか、王氏は習主席をしのぐほどの陰の実力者にのし上がったのである。
この出来事により、中国の真の実力者は、王岐山氏もしくは王岐山氏を影で糸をひくものであることがはっきりしました。

ブログ冒頭の記事では、「オバマ氏を軽視するというより、習氏には悲壮感すら漂っていた」とありましたが、習近平としては、国内では真のトップではなくなったのですが、中国の外交のトップは自分であることを強調したかったのだと思います。

習近平としては、未だ中国の真の実力者に返り咲くことを狙っていて、国内向けの示威行動として、オバマに対して一歩も譲らないところを見せつけたのだと思います。このあたりは、日本人にはなかなか理解しがたいところでしょうが、中国は非常に内向きな国ですから、外交も内政と深く結びつけて考えるというのが中国流です。

ただし、習近平は王岐山氏に、急所を握られているのだと思います。もし、習近平が、真の実力者に返り咲こうとすれば、習近平の悪事が暴かれ、表の実力者としての地位も失うことを王岐山氏などから、因果を含められたのだと見えます。その因果とは、腐敗撲滅運動の中止です。

このブログにも以前掲載したことがありますが、腐敗撲滅運動というと聞こえは良いですが、自らも腐敗に手を染めている習近平の行う腐敗撲滅運動の本質は権力闘争です。

まだまだ、中国全体を完璧に統治するだけの、権力を持たない習近平が、腐敗撲滅運動の名を借りた、反対派の掃討というのが実態です。

実際、本日も習近平の悪事について報道されています。
習主席の親族が巨額の資産隠し? 韓国元大統領周辺の名も 衝撃の内部文書
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部分のみ掲載させていただきます。
 中国の習近平国家主席や、ロシアのプーチン大統領、韓国の盧泰愚(ノ・テウ)元大統領らの周辺の人物が、タックスヘイブン(租税回避地)の企業を使って、「巨額の資産隠し」を行っていた可能性があることが明らかになった。世界の報道機関で構成する「国際調査報道ジャーナリスト連合」(ICIJ)が、内部文書の検証結果として公表した。各国で大問題に発展しそうだ。
習近平は、習近平に近い人物の資産隠し疑惑が報じられています。この件については、前から中国では知られていることでした、特に習近平のファミリービジネスには前から疑念が持たれていました。そうして、このことは以前にもICIJと英紙ガーディアンの報道で明らかになっていました。

それについても、このブログに以前掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
人民解放軍に激震 習政権が軍部のカネの流れを徹底調査 聖域を破壊 ―【私の論評】習の戦いは、中国の金融が空洞化し体制崩壊の危機状況にあることを露呈した(゚д゚)!
この記事は、昨年5月26日のものです。詳細は、この記事をご覧いただくものとして、一部を以下にコピペさせていただきます。
こうしたキャンペーンを実行する中国の習近平国家主席が反腐敗対策を宣言する一方で、当の習主席のファミリーが海外のタックスヘイブン(租税回避地)に蓄財している一端が、昨年のはじめに国際調査報道協会(ICIJ)のジェームズ・ボール記者と英紙ガーディアンの報道で明らかになっています。 
ICIJのボール記者らはタックスヘイブンとして有名なカリブ海の英領バージン諸島の2社から200ギガバイト以上のデータを入手、約2年にわたって分析し、裏付け取材を進めてきたといいます。
英領バージン諸島
第一報で名前が挙げられているのは習、温、李3氏のほか胡錦濤前国家主席、トウ小平、中国人民解放軍創設者の1人、葉剣英、同大将の粟裕、戴相竜・元中国人民銀行総裁、「八大元老」の1人に数えられた王震、彭真・元全国人民代表大会常務委員会委員長のファミリー計13人でした。
これは、両方とも中国ではなく、外国による調査ですが、当然のことながら、中国国内でも周知の事実であると考えられます。

ただし、腐敗撲滅を推進する、習近平も腐敗していることを公に訴えれば、訴えたがわも大なり小なり腐敗しているのですから、声を大にして訴えることができなかっただでしょう。

しかし、そうはいいながら、反習近平派は不正を働いている習近平に腐敗撲滅運動の対象にされるということは、片腹の痛いことだったに相違ありません。

結局、現状は習近平が権力闘争が一旦休止して、小康状態を保っている状況で、おそらく、これから習近平による下位の官僚の摘発はあるかもしれませんが、高官の摘発は鳴りを潜めることでしょう。

王岐山氏が習近平と、反習近平派の間をとりもちコーディネーターのような役割を果たし、中国国内のどの派閥も極端に走らないように、均衡状態を保つものと思います。

しかし、この均衡状態はいつ崩れるかわからない脆いものでもあります。

なぜなら、中国ではどの派閥も中国国内の統治の正当性を声高に主張できません。そもそも、中国共産党は、昨年抗日70周年記念軍事パレードなる滑稽とも思える、大スペクタクルで、中国人民を魅了しました。

しかし、これは全く真の歴史と全く整合性がありません。そもそも、中国共産党は、日本と正式に戦争をしたことは一度もありません。日本と戦争をしたのは、現台湾の国民党政府です。

国民党政府が日本と戦争をして疲弊した虚をついて、大陸中国を手中におさめ、国民党政府を台湾に追いやったというのが歴史的事実です。

しかし、そんなことでは、中国共産党の中国統治の正当性が多くの人民に疑われることになります。だからこそ、本当は中国共産党は歴史上一度も日本と戦争をしたこともないのに、歴史を修正して、日本とあたかも戦ったかのごとく、抗日70周年記念軍事パレードなる虚妄一大スペクタクルを挙行し、中国人民に中国共産党の統治の正当性をみせつけたのです。

虚妄一大スペクタクル 抗日70周年記念軍事パレードで閲兵する習近平

これは、一時成功したように見えます。しかし、現実には現状の中国では、派閥間抗争が激しく、習近平は権力闘争に完璧に勝利することができずに、現在のもろい均衡状態に陥っているわけです。

このままだと、いずれ習近平がさらなる権力闘争を仕掛けるか、あるいは反習近平派が反撃をする可能性が大です。

さて、いずれの派閥が勝つにしても、最終的に何をしなければならないのか、それは明らかです。それは、いずれかの派閥が中国統治の正当性を主張することです。そうして、その主張が多くの人民に受け入れられることです。

それは、日本のような国であれば、民主化、法治国家化がある程度以上に行われていて、議会制民主主義が根付いていますから、統治の正当性を主張するには、選挙だ大勝すれば良いです。大規模なデモしても、言論活動しても、最終的に選挙で大勝した政党が統治の正当性があるとみなされます。

しかし、中国は違います。そもそも、建国以来一度も選挙が行われたことはありません。では、何によって、統治の正当性を強調するかといえば、大胆な示威行動により、中国が発展することを人民に納得させることです。

現状中国を見回してみると、人民に中国がこれから大発展させることを納得させるには、経済では当面全く見込みがありません。過去の中国はいっとき、急速な経済成長を遂げたため、それによって統治の正当性を主張できましたが、これは当面絶望的です。

では、民主化、政治と経済の分離、法治国家化によって、国力をつける道を選ぶかといえば、現状の一党独裁の中共では、当面無理です。

最後に考えられるのは、大胆な海洋進出です。そうして、中国はその端緒につきましたが、手詰まりです。特に、南シナ海でこれ以上の示威行動をすると、アメリカと本格的に対峙することになり、経済力でも軍事力でもかなり劣る中国にはいままではともかく、これからはとても歯がたちそうにありません。

では、最後に残る、比較的実行しやすいことは何かといえば、尖閣奪取であり、その次には、沖縄奪取であり、その後は日本を奪取することです。

日本を奪取すれば、日本の富や日本の技術力を手に入れることができ、これから中国は大発展すると多くの中国人民に納得させることができます。

そこまで、いかなくても、尖閣を奪取すれば、その方向性に突き進むことを中国人民に約束して、当面統治の正当性を強調することができます。そうして、この統治の正当性を強調できた派閥が中国の真の支配者になるのです。

そうして、真の独裁者の地位を手に入れたい習近平はこれに再挑戦するかもしれません。

しかし、このブログで何度か強調してきたように、日本は軍事力特に海軍力においては、中国より数段上で、物理的には中国は尖閣を奪取することはほとんど不可能です。

ところが、日本には特殊事情があります。自衛隊が外国の武装集団に対抗するにしても、防衛出動以外では国際法規や慣習に基づく軍隊としての実力行使を行えず、国内の泥棒を捕まえる警察法規でしか武器を使用できません。

警察官職務執行法が準用される武器使用は正当防衛や緊急避難などに限られます。相手が攻撃したあとに許される武器使用で、どうして重武装した人民解放軍に立ち向かえるでしょうか。

自衛権の発動である防衛出動もがんじがらめです。「わが国に対する武力攻撃が発生した場合」かつ「他国による計画的、組織的な武力攻撃」という条件付きです。国ではなく組織的な武力攻撃とはいえない海上民兵などのテロはあてはまりません。

列国の軍隊は国民を守り、不法な主権侵害行為を排除する「平時の自衛権」を持っています。ところが日本はこの当たり前の権限が許されていません。

現状では、憲法第9条は「陸海空軍その他の戦力」保持を認めていないと解釈しているからです。これは、自衛隊を軍隊でも警察でもない、あいまいな「実力組織」と位置付けてきたためでもあります。9条を改正するか、9条の解釈を変更して、自衛隊を軍隊として正当に評価すればよいのですが、当面の方策としては成り立ちません。

日本の自衛隊は軍隊ではない。その身分は「特別職国家公務員」である
このあたりを、中国側に見透かされ、海上民兵などにより、尖閣に上陸され、実行支配され、その後南シナ海のように、軍事基地化され、次の段階で沖縄侵攻の前哨基地にされるというシナリオは十分に考えられます。

まさに、ブログ冒頭の記事の結論でも述べているように、「声を大にしていう。日本は一瞬たりとも油断してはならない」のです。

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2014年11月10日月曜日

APEC開幕 きょうにも日中首脳会談―【私の論評】自国の総理の大勝利を喧伝しないどころか、中国と連携するか、沈黙して中国を応援する日本のマスコミのど変態ぶりがまた発揮されたマスコミの安倍総理中国訪問報道(゚д゚)!


APEC首脳会議に出席するため、北京国際空港に到着した安倍首相。右は昭恵夫人

中国を訪れている安倍総理大臣は、10日に開幕するAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議に出席し、地域の経済統合を推進していく考えを表明することにしています。
一方、安倍総理大臣は、早ければ10日にも中国の習近平国家主席との初めての首脳会談に臨むことにしており、日中両政府間で最終的な調整が進められているものとみられます。

一方、安倍総理大臣は、早ければ10日にも習近平国家主席との初めての首脳会談に臨むことにしており、日中両政府間で会談の進め方などを巡って最終的な調整が進められているものとみられます。正式な日中首脳会談が行われるのは、おととしの5月以来およそ2年半ぶりで、安倍総理大臣としては今回の会談をきっかけに、冷え込んでいる日中関係を改善に向かわせたい意向で、政治、外交、安全保障の分野の対話を、今後活発化させていくことなどを確認したい考えです。

このニュースの詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】自国の総理の大勝利を喧伝しないどころか、中国と連携するか、沈黙して中国を応援する日本のマスコミのど変態ぶりがまた発揮されたマスコミの安倍総理中国訪問報道(゚д゚)!

この安倍総理の中国訪問のニュースに関しては、NHKをはじめとする日本の報道機関による報道は、全くバランスにかけており、今回の訪問の背景を正しく伝えていないので、ここに私が掲載します。

まずは、今回の日中首脳会談においては、最初中国側が、会談するための条件を四つだしてきて、そのうち二つに関しては日本は全く受けつけず、もしこの条件を取り下げなければ、日中首脳会談が成立しないという異例の事態が生じたかもしれません。

これについて、NHKをはじめとする日本の報道機関は、いずれも報道しません。この条件を拒否して安倍総理が中国を訪問したのか、そうでないかによってかなり訪問の意味あいは異なってきます。

この条件を日本が拒否したことは、日本国内でも、報道されはしましたがあまり目立つような報道ではありませんでした。

これに関しては、石平氏による一連のツイートをご覧いただくと非常に理解しやすいため、以下にそれらを掲載します。
以上石平氏のツイートは、時系列順に古い方から新しい方へと並べました。これらの一連のツイートをご覧いただければ、いかに日本のマスコミが真実を伝えていないかが良く理解できます。

本来であれば、日本の新聞社の新聞の第一面には、「中国首脳会談実現のための二条件撤廃!!」などの見出しが踊っていなければならないはずです。

これが、日本以外の他国のメディアであれば、もし今回のようなことがあれば、このように大々的に報じたと思います。

それにしても、このようなことは今回だけではありません。このブログにも掲載したように、あの安倍総理の「安全保障のダイヤモンド」に関しても、日本のメデイアはほとんど報道しません。

これについては、このブログにも掲載したことがありますので、その記事のURLを以下に掲載します。
安倍首相の「安保ダイヤモンド構想」、対中抑止へ完成間近-【私の論評】鳩山の構想は報道しても、安部総理の構想は一切報道しない日本のマスコミの存在意義を問う(゚д゚)!
安倍晋三首相とインドのモディ首相

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下にこのブログの締めくくりの部分だけ掲載させていただきます。
しかし、安部総理のこの構想は、最初からほとんど報道されていませんし、今に至るも、報道されておらず、多くの国民が知りません。特に、朝日新聞や、NHKのニュースなどが、情報源の人々にとっては、知りようもありません。その姿勢は、この構想が構想ではなく、現実のものとなりつつある現在も変わりません。 
それつけても、鳩山氏とは異なり、安部総理は、構想を表明するだけではなく、それに向けて具体的な行動を重ね、そうして今日この構想は完成間近となっています。このこと自体も報道しないマスコミやはり、かなり異常であり、異質です。 
自国の宰相の構想、構想に向かっての行動、それが完成しつつある現在も未だ報じようともしないマスコミは、その存在意義が問われてしかるべきだと思います。このような姿勢だからこそ、朝日新聞や、NHKのように、虚偽・偽造体質が生まれてしまうのだと思います。 
私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?
日本のマスコミがこのようなことを報道しないのには、中国側から中国に不利な内容を報道すると、中国側から情報を流さないということを言われているという面もあると思います。

中国には、言論の自由は存在せず、反政府言論は厳しく取り締まられています。

外国メディアに対する抑圧も激しく、1964年(昭和39年)に「日中記者交換協定」が締結され、1968年(昭和43年)に「日中関係の政治三原則」が確認されました。「日中関係の政治三原則」とは、「1.中国を敵視しない、2.二つの中国の立場に立たない、3.日中国交正常化を妨げない」であり、日中記者が記者交換するにあたって守るべき原則とされました。

当時北京に常駐記者をおいていた朝日新聞読売新聞毎日新聞NHKなどはこの文書を承認しました。産経新聞はこの協定に反発し、傘下のフジテレビを含めて特派員をすべて引き上げました。
しかし、これは言い訳に過ぎません。中国通である宮崎正弘氏など、過激な中国批判本をいくつも書かれていますが、宮崎氏は今でも、中国に年に何回も訪問して、中国情報など仕入れてきています。今まで、逮捕もされず、拘束されてもいません。

それは、産経新聞の記者も同じことです。

それに良く考えてみば、そもそも言論統制されている中国において、中国政府筋などから、正しい情報が得られるかといえばそんなことはないわけで、それは、自ら足をつかって、取材するか、そうでなくても、日本国内にいても、様々な情報源の情報をつなぎあわせてかなりことが報道できるはずです。

実際、中国問題に関しては、素人の私でさえ日本国内で報道されたり、発信されたりする情報をもとに、様々なことがわかり、少なとくも中国報道に関しては、朝日新聞、読売新聞、毎日新聞、NHKなどよりは、正確に伝えていると思います。

このようなことは、他のサイトでもなされており、今や日本の大手メディアは正しい情報の入手先とはいえなくなっています。

なぜ、そのようなことになってしまうのかといえば、やはり日本のマスコミのほとんどは、反日的であり、日本が崩壊したり、疲弊することを社是として、日々運営しているからに他なりません。

このような反社会的なメディアは、もう近いうちに成り立たなくなります。社会が許す、理念にもとづいて報道するように変身するか、あるいは姿を消すしかないと思います。

もうこの兆候はすでに見られています。最近では、安倍総理は、こと増税に関することでは、日本のメディアには愛想ずかしをして、外国のメディアを使うようになっています。これに関しは、昨日もこのブログに掲載したばかりです。

その記事のURLを以下に掲載します。
増税先送りなら解散、年内にも総選挙…首相検討―【私の論評】安倍総理は国内では「解散」風を吹かせつつ海外メディアを活用して増税見送り機運を醸成し、長期政権を目指すことになるだろう(゚д゚)!
2012年11月6日 前回の衆院解散
これも、詳細はこの記事そのものをご覧いただくものとして、この記事より一部のみ以下にコピペさせていただきます。
しかし、考えてみると、マスコミが安倍総理の『安全保障のダイヤモンド』をほとんど報道しなかったおかげで、これは見事に早期に完成間近までもっていけたのだと思います。 
もし、これが日本のマスコミが大報道して、それを糾弾したり、安倍総理が国内で論議をしてコンセンサスを得てから、実行に移すなどのことをしていたとしたら、100年たっても何も進まなかったかもしれません。 
しかし、安倍総理自身がこれを直接外国首脳を対象に推進したため、今日大きな成果につながっています。 
増税に関しても、日本国内で自らが語っても、報道もされないどころか、印象操作をされて、昨年の新聞各社による「首相増税決断」などと報道されてしまいかねません。
であれば、「安全保障のダイヤモンド」で自らが直接外国の首脳に働きかけたように、日本のメディアなどはスルーして、外国のメディアに働きかけるというように方針を変えたのだと思います。 
増税は、安全保障の問題とはまた異なり、国内事情がほとんどですが、だからこそ「解散」風を吹かせて、増税見送りの意図を日本のメディアに拡散させ、外国メディアを活用して、自らの意図を間接的にではあれ、正確に日本国内にも知らしめるという戦略をとっているのだと思います。
それにしても、自国総理大臣からは愛想づかしをされて、中国様の情報統制を恐れて、まともな報道をしない日本の報道機関、もう先がないですね。

おそらく、日中首脳会談についても、まともな報道しないでしょう。おらく、死力をつくして、中国にとって良くなるような報道に、各社が知恵を絞ることでしょう。知恵が追いつかなければ、ほとんどまともに報道しないことでしょう。

これについては、もし日本のマスコミが正しい報道をしないというのなら、このブログに掲載する予定です。よろしくお願いします。

それにしても、今回の安倍総理の中国訪問、マスコミ各社は、自国の総理の大勝利を喧伝しないどころか、中国と連携するか、沈黙して中国を応援するいうど変態ぶりがまた暴露された形となりました。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか(゚д゚)!

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