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2016年4月5日火曜日

【スクープ最前線】習政権の“転覆”狙う地下組織“暗躍” 知識人、活動家に軍の一部が連携―【私の論評】中国国内の一派閥の統治の正当性を強調するため、尖閣、沖縄、日本奪取もあり得ると心得よ(゚д゚)!


国内外で足元が揺らいでいる習近平国家主席。気が気でないはずだ

 オバマ米大統領が、中国の習近平国家主席に激怒している。ワシントンでの米中首脳会談で、南シナ海やサイバー、人権などの問題を提起したが、習氏は一歩も譲歩せず、米国の要求を突き返したのだ。強硬姿勢の背景には反体制派の存在があるという。中国国内に構築された「地下組織」の実態と、習政権が延命のために仕掛ける軍事危機とは。米国は警戒監視のため原子力空母「ジョン・C・ステニス」を南シナ海に展開させた。ジャーナリストの加賀孝英氏が緊急リポートする。

 「(南シナ海での)『航行と飛行の自由』を口実に、中国の主権を侵害する行為は許さない」「それぞれの核心的利益を尊重すべきだ(=口出しするな)」

 オバマ氏が、中国の国際法を無視した「南シナ海での岩礁の軍事基地化」という暴挙を批判すると、習氏は顔色を変え、オバマ氏をにらみ付けて、米軍の「航行の自由」作戦を批判した-。

 注目された米中首脳会談は3月31日に行われた。両首脳は冒頭、北朝鮮の核実験やミサイル発射などの挑発行為を問題視し、連携を強めることで一致した。だが、その後は違った。オバマ氏は、習氏にすべてを拒絶された。米国にとって屈辱的な米中決裂だった。

 旧知の米政府関係者は「残り任期が1年を切り、オバマ氏の『力』が落ちて中国になめられている」といい、続けた。

 「それ以上に驚いたのは習氏の激変ぶりだ。これまでのソフトムードは皆無だった。米軍が、韓国に配備を予定している最新鋭地上配備型迎撃システム『高高度防衛ミサイル(THAAD)』について、習氏は『中国の安全に関する利益を損ねる(から止めろ)』と反対した。台湾についても『いかなる独立運動も許さない』といい、米国に『1つの中国』原則を厳守するよう求めた。すべて、けんか腰だった」
 中国がGDP(国内総生産)世界第2位とはいえ、現時点では、米国には経済力でも軍事力でもかなわない。習氏の態度は一体何なのか。

 米政府関係者も「オバマ氏を軽視するというより、習氏には悲壮感すら漂っていた」と明かした。

 驚かないでいただきたい。ここに来て、習氏に対する暗殺テロ、習政権潰しのクーデターの動きが急激に高まっている。

 以下、複数の日米情報当局関係者から得た衝撃情報だ。

 「習政権の失政に怒った知識人らが中心となって、習政権転覆を狙う『地下組織』を結成した。世界の活動家たちと連携して行動を始めた。これに、国内の少数民族や、軍部の一部が接近しつつある。中国情報当局は数百人レベルの特殊チームを結成し、粛清に必死になっている」

 新疆ウイグル自治区などが出資し、昨年秋に発足したニュースサイト「無界新聞ネット」に3月初め、「忠誠なる共産党員」を名乗る人物がメッセージを書き込んだ。経済低迷や言論弾圧、独裁、外交の失敗などを挙げ、「習氏には中国を未来に導く能力がない」と指摘し、共産党総書記の辞任を求めた。

 習氏は激怒した。中国政府はパニック状態で、同サイトの閉鎖が決定された。そして、米中首脳会談直前の3月29日、今度はニュースサイト「明鏡新聞網」系ブログに「171人の中国共産党員」によるメッセージが掲載された。そこには、「習同志の独裁と個人崇拝が党内組織をひどい状態にした」とあり、共産党に「習同志を一切の職務から罷免し、党と党員を救済するよう要求する」と訴えた。

 習政権にとっては、驚天動地、前代未聞の政府転覆の宣戦布告だ。情報では、こうした動きは「地下組織」と連動している。衝撃情報はさらに、以下のように続いている。


 「中国国内に、過激組織『イスラム国』(IS)で戦闘訓練を受けた中国人が数百人規模で潜伏している。ISは、ウイグル自治区の住民を弾圧している習氏と政権に復讐(ふくしゅう)を宣言している。『その戦闘員と、現地で確保された数十人の自爆テロ要員が動き出した』という情報がある」

 ご承知の通り、中国では一連の株価暴落で、約9000万人という個人投資家が甚大な損出を被った。この数は共産党員(約8000万人)よりも多い。飛び降り自殺(=跳楼)も急増している。今後、企業の倒産ラッシュ、経済破綻も予想され、人民の怒りは爆発寸前、暴動寸前だ。

 日本の外事警察関係者に情報をぶつけると、「習氏は夜も眠れないはずだ。これまで、習氏は6回の暗殺テロを受けたとされる。犯人は反習一派の軍部だったが、今度は違う。中国の人民が相手だ。これに、政府転覆を狙う地下組織と軍部の一部が連携する。習政権発足以来、最大の危機だ」といい、続けた。

 「追い詰められた習氏が、人民の不満を政権以外に向けさせようと、暴走するかもしれない。南シナ海や沖縄県・尖閣諸島がある東シナ海で軍事衝突を起こす危険性がある。安倍晋三政権が安全保障関連法の成立を急いだのも、こうした緊急事態にそなえるためだ」

 声を大にしていう。日本は一瞬たりとも油断してはならない。

 ■加賀孝英(かが・こうえい)

【私の論評】中国国内の一派閥の統治の正当性を強調するため、尖閣、沖縄、日本奪取もあり得ると心得よ(゚д゚)!

習近平の治世は、もう長くないかもしれません。そもそも、習近平が中国のトップであるかも疑わしいようなことがすでに起こっています。

それは、先日もこのブログに掲載しました。その記事のリンクを掲載します。
【石平のChina Watch】習主席、頓挫した「独裁者」への道 衆人環視の中で目撃された異様な光景 ―【私の論評】刎頚の友で、独裁者になりそこねた習!だが、中共の本質は変わらない(゚д゚)!
習近平国家主席を後ろから手をかけて呼び止め、話しかけた王岐山氏
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事からすでに習近平が中国のトップであるかどうかも疑わしいとみられる根拠を示した部分を以下にコピペします。 
今月4日に開かれた全国政治協商会議(全国政協)の開幕式で、委員たちは異様ともいうべき光景を目撃した。式典が終わって、最高指導部のメンバーたちが順次、ひな壇から退場するとき、党の規律検査委員会の王岐山主任が前を歩く習近平国家主席を後ろから手をかけて呼び止め、話しかけたのである。 
衆人環視の中で、習主席の部下であるはずの王氏が取ったこの「なれなれしい」行動は、主席の権威をないがしろにする「軽薄なる行為」とも映った。その背景には一体何があったのか。 
・・・・・・〈中略〉・・・・・・ 
習主席の就任から3年、その最大の「政治実績」となったのは腐敗摘発であるが、考えてみればそれは全部、規律検査委員会トップの王氏の手柄であった。そして、摘発権という絶大の武器を手にして党内で権勢を振るった結果、いつの間にか、王氏は習主席をしのぐほどの陰の実力者にのし上がったのである。
この出来事により、中国の真の実力者は、王岐山氏もしくは王岐山氏を影で糸をひくものであることがはっきりしました。

ブログ冒頭の記事では、「オバマ氏を軽視するというより、習氏には悲壮感すら漂っていた」とありましたが、習近平としては、国内では真のトップではなくなったのですが、中国の外交のトップは自分であることを強調したかったのだと思います。

習近平としては、未だ中国の真の実力者に返り咲くことを狙っていて、国内向けの示威行動として、オバマに対して一歩も譲らないところを見せつけたのだと思います。このあたりは、日本人にはなかなか理解しがたいところでしょうが、中国は非常に内向きな国ですから、外交も内政と深く結びつけて考えるというのが中国流です。

ただし、習近平は王岐山氏に、急所を握られているのだと思います。もし、習近平が、真の実力者に返り咲こうとすれば、習近平の悪事が暴かれ、表の実力者としての地位も失うことを王岐山氏などから、因果を含められたのだと見えます。その因果とは、腐敗撲滅運動の中止です。

このブログにも以前掲載したことがありますが、腐敗撲滅運動というと聞こえは良いですが、自らも腐敗に手を染めている習近平の行う腐敗撲滅運動の本質は権力闘争です。

まだまだ、中国全体を完璧に統治するだけの、権力を持たない習近平が、腐敗撲滅運動の名を借りた、反対派の掃討というのが実態です。

実際、本日も習近平の悪事について報道されています。
習主席の親族が巨額の資産隠し? 韓国元大統領周辺の名も 衝撃の内部文書
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部分のみ掲載させていただきます。
 中国の習近平国家主席や、ロシアのプーチン大統領、韓国の盧泰愚(ノ・テウ)元大統領らの周辺の人物が、タックスヘイブン(租税回避地)の企業を使って、「巨額の資産隠し」を行っていた可能性があることが明らかになった。世界の報道機関で構成する「国際調査報道ジャーナリスト連合」(ICIJ)が、内部文書の検証結果として公表した。各国で大問題に発展しそうだ。
習近平は、習近平に近い人物の資産隠し疑惑が報じられています。この件については、前から中国では知られていることでした、特に習近平のファミリービジネスには前から疑念が持たれていました。そうして、このことは以前にもICIJと英紙ガーディアンの報道で明らかになっていました。

それについても、このブログに以前掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
人民解放軍に激震 習政権が軍部のカネの流れを徹底調査 聖域を破壊 ―【私の論評】習の戦いは、中国の金融が空洞化し体制崩壊の危機状況にあることを露呈した(゚д゚)!
この記事は、昨年5月26日のものです。詳細は、この記事をご覧いただくものとして、一部を以下にコピペさせていただきます。
こうしたキャンペーンを実行する中国の習近平国家主席が反腐敗対策を宣言する一方で、当の習主席のファミリーが海外のタックスヘイブン(租税回避地)に蓄財している一端が、昨年のはじめに国際調査報道協会(ICIJ)のジェームズ・ボール記者と英紙ガーディアンの報道で明らかになっています。 
ICIJのボール記者らはタックスヘイブンとして有名なカリブ海の英領バージン諸島の2社から200ギガバイト以上のデータを入手、約2年にわたって分析し、裏付け取材を進めてきたといいます。
英領バージン諸島
第一報で名前が挙げられているのは習、温、李3氏のほか胡錦濤前国家主席、トウ小平、中国人民解放軍創設者の1人、葉剣英、同大将の粟裕、戴相竜・元中国人民銀行総裁、「八大元老」の1人に数えられた王震、彭真・元全国人民代表大会常務委員会委員長のファミリー計13人でした。
これは、両方とも中国ではなく、外国による調査ですが、当然のことながら、中国国内でも周知の事実であると考えられます。

ただし、腐敗撲滅を推進する、習近平も腐敗していることを公に訴えれば、訴えたがわも大なり小なり腐敗しているのですから、声を大にして訴えることができなかっただでしょう。

しかし、そうはいいながら、反習近平派は不正を働いている習近平に腐敗撲滅運動の対象にされるということは、片腹の痛いことだったに相違ありません。

結局、現状は習近平が権力闘争が一旦休止して、小康状態を保っている状況で、おそらく、これから習近平による下位の官僚の摘発はあるかもしれませんが、高官の摘発は鳴りを潜めることでしょう。

王岐山氏が習近平と、反習近平派の間をとりもちコーディネーターのような役割を果たし、中国国内のどの派閥も極端に走らないように、均衡状態を保つものと思います。

しかし、この均衡状態はいつ崩れるかわからない脆いものでもあります。

なぜなら、中国ではどの派閥も中国国内の統治の正当性を声高に主張できません。そもそも、中国共産党は、昨年抗日70周年記念軍事パレードなる滑稽とも思える、大スペクタクルで、中国人民を魅了しました。

しかし、これは全く真の歴史と全く整合性がありません。そもそも、中国共産党は、日本と正式に戦争をしたことは一度もありません。日本と戦争をしたのは、現台湾の国民党政府です。

国民党政府が日本と戦争をして疲弊した虚をついて、大陸中国を手中におさめ、国民党政府を台湾に追いやったというのが歴史的事実です。

しかし、そんなことでは、中国共産党の中国統治の正当性が多くの人民に疑われることになります。だからこそ、本当は中国共産党は歴史上一度も日本と戦争をしたこともないのに、歴史を修正して、日本とあたかも戦ったかのごとく、抗日70周年記念軍事パレードなる虚妄一大スペクタクルを挙行し、中国人民に中国共産党の統治の正当性をみせつけたのです。

虚妄一大スペクタクル 抗日70周年記念軍事パレードで閲兵する習近平

これは、一時成功したように見えます。しかし、現実には現状の中国では、派閥間抗争が激しく、習近平は権力闘争に完璧に勝利することができずに、現在のもろい均衡状態に陥っているわけです。

このままだと、いずれ習近平がさらなる権力闘争を仕掛けるか、あるいは反習近平派が反撃をする可能性が大です。

さて、いずれの派閥が勝つにしても、最終的に何をしなければならないのか、それは明らかです。それは、いずれかの派閥が中国統治の正当性を主張することです。そうして、その主張が多くの人民に受け入れられることです。

それは、日本のような国であれば、民主化、法治国家化がある程度以上に行われていて、議会制民主主義が根付いていますから、統治の正当性を主張するには、選挙だ大勝すれば良いです。大規模なデモしても、言論活動しても、最終的に選挙で大勝した政党が統治の正当性があるとみなされます。

しかし、中国は違います。そもそも、建国以来一度も選挙が行われたことはありません。では、何によって、統治の正当性を強調するかといえば、大胆な示威行動により、中国が発展することを人民に納得させることです。

現状中国を見回してみると、人民に中国がこれから大発展させることを納得させるには、経済では当面全く見込みがありません。過去の中国はいっとき、急速な経済成長を遂げたため、それによって統治の正当性を主張できましたが、これは当面絶望的です。

では、民主化、政治と経済の分離、法治国家化によって、国力をつける道を選ぶかといえば、現状の一党独裁の中共では、当面無理です。

最後に考えられるのは、大胆な海洋進出です。そうして、中国はその端緒につきましたが、手詰まりです。特に、南シナ海でこれ以上の示威行動をすると、アメリカと本格的に対峙することになり、経済力でも軍事力でもかなり劣る中国にはいままではともかく、これからはとても歯がたちそうにありません。

では、最後に残る、比較的実行しやすいことは何かといえば、尖閣奪取であり、その次には、沖縄奪取であり、その後は日本を奪取することです。

日本を奪取すれば、日本の富や日本の技術力を手に入れることができ、これから中国は大発展すると多くの中国人民に納得させることができます。

そこまで、いかなくても、尖閣を奪取すれば、その方向性に突き進むことを中国人民に約束して、当面統治の正当性を強調することができます。そうして、この統治の正当性を強調できた派閥が中国の真の支配者になるのです。

そうして、真の独裁者の地位を手に入れたい習近平はこれに再挑戦するかもしれません。

しかし、このブログで何度か強調してきたように、日本は軍事力特に海軍力においては、中国より数段上で、物理的には中国は尖閣を奪取することはほとんど不可能です。

ところが、日本には特殊事情があります。自衛隊が外国の武装集団に対抗するにしても、防衛出動以外では国際法規や慣習に基づく軍隊としての実力行使を行えず、国内の泥棒を捕まえる警察法規でしか武器を使用できません。

警察官職務執行法が準用される武器使用は正当防衛や緊急避難などに限られます。相手が攻撃したあとに許される武器使用で、どうして重武装した人民解放軍に立ち向かえるでしょうか。

自衛権の発動である防衛出動もがんじがらめです。「わが国に対する武力攻撃が発生した場合」かつ「他国による計画的、組織的な武力攻撃」という条件付きです。国ではなく組織的な武力攻撃とはいえない海上民兵などのテロはあてはまりません。

列国の軍隊は国民を守り、不法な主権侵害行為を排除する「平時の自衛権」を持っています。ところが日本はこの当たり前の権限が許されていません。

現状では、憲法第9条は「陸海空軍その他の戦力」保持を認めていないと解釈しているからです。これは、自衛隊を軍隊でも警察でもない、あいまいな「実力組織」と位置付けてきたためでもあります。9条を改正するか、9条の解釈を変更して、自衛隊を軍隊として正当に評価すればよいのですが、当面の方策としては成り立ちません。

日本の自衛隊は軍隊ではない。その身分は「特別職国家公務員」である
このあたりを、中国側に見透かされ、海上民兵などにより、尖閣に上陸され、実行支配され、その後南シナ海のように、軍事基地化され、次の段階で沖縄侵攻の前哨基地にされるというシナリオは十分に考えられます。

まさに、ブログ冒頭の記事の結論でも述べているように、「声を大にしていう。日本は一瞬たりとも油断してはならない」のです。

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2012年10月7日日曜日

衝撃予測!「中国は尖閣諸島に100人単位の活動家を上陸させる」 米専門家−【私の論評】尖閣の動きは、中国権力闘争だけでなく日本政局にも密接に絡んだ動きか?

衝撃予測!「中国は尖閣諸島に100人単位の活動家を上陸させる」 米専門家:


本当に千隻の中国漁船がきて、100人が上陸たてこもりということもあり得る
【ワシントン=古森義久】尖閣諸島に対する中国側の今後の動向について、米国議会調査局で長年、同問題について研究してきたラリー・ニクシュ氏(現戦略国際問題研究所上級研究員)は5日、産経新聞のインタビューに応じて、中国側が今後100人単位の「活動家」を尖閣に上陸させて立てこもり、日本側の実効支配に挑戦する見通しが強いとの見解を語った。

 ニクシュ氏はまず中国の今後の出方について「軍事力での尖閣攻略という方法はまだその能力を有さないこともあって、ここ数年は実行に移すことはないだろうが、一つの選択肢として当然考え、そのための軍備強化を図ってはいるだろう」と述べた。

尖閣上陸というと、いつも、柄の悪い男ばかりだが、たとえば、この写真のような
便衣兵(後述)を上陸させたら、世界的にも注目を浴びるかもしれないぞ!!
同氏は同盟国としての日本にとって当面、最も警戒すべきなのは「中国政府が軍人ではない工作員を『愛国活動家』というような形で組織し、100人から数百人単位を小艦艇で尖閣に上陸させ、テントを張ったりして立てこもらせ、日本側の実効支配を否定してみせる作戦だろう」と強調した。

この記事の続きはこちらから!!

【私の論評】尖閣の動きは、中国権力闘争だけでなく日本政局にも密接に絡んだ動きか?

この一連の動きは、中国政局、日本政局にも密接に絡んだ動きであると思います。中国に関しては、尖閣の動きは、中国の権力闘争の一貫であることは、間違いありません。ご存知のように中国次期主席である、習近平氏が、先月20日間にわたって、消息不明になりました。

習近平
その間に、反日デモも先鋭化しましたし、尖閣諸島をめぐる中国の動きも活発化しました。こうした動きからみて、中国共産党中央政府内の権力闘争は、私たちが、日本国内で行われている政局などは、単なるおためごかしのお遊び程度に過ぎない、激越なものであることを認識すべきです。日本では、選挙があって、政治かが選ばれますが、中国では選挙など中国建国以来なく、一応共産党大会で、首班が指名されることにはなっていますが、実質上その時々で、最も権力の強いものが、首班になるということです。


最近の中国の動きは、習近平が、すっかり権力を掌握して安定していたかに見えていた中国がそうではなかったということを如実に示しています。そうして、中国の権力闘争では、失脚する程度のことではなく、下手をすると命まで取られてしまうことにもなりかねません。こうした激越な権力闘争を乗り越えまがりなりにも、統一中国を維持するためには、「反日」を前面に出して権力の求心力を高める以外、いまの中国共産党には方法がありません。独自の政策が望めない習近平次期政権は、反日路線を継続せざるを得ません。日本企業は撤退か継続か、真剣に熟慮すべきときを迎えています。

こういう状況では、尖閣問題もさらに激越になっていくことは明らかです。上の記事のような事態は当然想定の範囲内です。さて、こうした中国の国内権力闘争は、日本の政局にも影響を与えています。それに関しては、日本国内の中国の権力闘争の激越を認識していないマスコミの報道などは、ただ現象面だけを捉えて、その本質は見抜いていません。だから、マスコミ報道は、おいておくとして、最近人気の『間違いだらけの日米近現代史』の著者である、憲政史家の倉山満氏の見方を以下に紹介します。


倉山氏のブログから一部以下に引用させていただきます。
 もはや小沢一派すら解散には反対。自分たちが落選するし、安倍総裁就任御祝儀があるうちの解散で自民党だけを勝たせるような動きに賛成するわけが無い。
 仮に、 
一、自民党が一致団結し、
二、小沢系や共産党や野党すべてが不信任案に賛成し、
 三、民主党から造反が出る、
という三つの条件を満たしたとしよう。(二と三が感動的なまでの希望的観測。一は、“今のところ”できる)
 以上のような状況で野田さんが不本意な解散に追い込まれたとする。
 私が野田さんなら、以下のことを考える。 
一、特例公債は何が何でも通す(財務省の歓心を買うため)。

二、「じゃあ、違憲だとまずいので定数是正をしましょう」などと後から言い出す。「あ、せっかく解散しようと思っているのに、邪魔するんですか?」などと言って見る。

三、上記の三条件が揃っってしまい、内閣不信任案が通る。自民党が政党助成金を受け取る前に即座に解散。軍資金が揃う前に勝負。
四、選挙序盤に某大国の便衣兵に尖閣諸島に上陸してもらう。しかも、占領してもらう。
 五、戦後初の防衛出動を発令。選挙どころではなくなる雰囲気にする(大震災の際の統一地方選挙のように)。
六、世論調査の様子を見ながら、適当なところで便衣兵に「恐れをなして退散してもらう」。ついでに、便衣兵なので北京政府は関係ない。www
七、自民党がまるで選挙活動をできなかったところで、大キャンペーン。(狂信的早期解散による自民党支持者によればマスコミは民主党の味方だったはず)
 早期解散による安倍自民党政権を迫る論者、ご都合主義的でばかばかしい。
 はっきり言っておく。特例公債の取引に年内解散を迫るバカが安倍さんのクビをしめるぞ!! 
反日デモを扇動していたのが、地元の警察署長だったことを暴露した報道
詳細は、倉山氏のブログ『倉山満の砦』をご覧になって下さい。

特に、倉山さんが上で指摘する、四、五、六など多いにありそうなことです。そうして倉山さんが、中国便意兵と関連づけたのには、それなりのわけがあると思います。それは、最近の中国大使に任命されたのは、木寺昌人官房副長官補(59)だからです。

この人選に中国各紙は、非常に好意的です。北京紙、新京報は木寺氏について「外交交渉経験は豊富だが、中国との交渉経験は多くない」と指摘。1991年~93年に外務省中国課(当時)に勤務したものの、中国語の研修を受けた「知華基地(チャイナスクール)」に属さないことなどを紹介しました。

同紙はその上で、「外交協調能力は極めて高い」とする日本メディアの評価を引用。北京青年報も「出色の協調能力は、かねてから広く好評を得ている」と伝えました。各紙は木寺氏が現在、首相官邸の一員であることに注目。野田佳彦首相の“側近”を起用したことを中国側に伝達する狙いがあり、「悪化している両国関係を改善しようという意図がある」などと分析しています。

チベット暴動のときに、チベット僧の衣服を持った人民解放軍の写真が撮影された。これに
よりチベット僧とされるものたちの乱暴狼藉は、解放軍の仕業であったことが暴露された。
木村昌人氏は、元々は外交官です。経歴などは、Wikipediaなどを調べていただくものとして、この時期に、元外交官、そうして、野田首相の側近を大使に任命するわけですから、これは、中国側も喜ぶわけです。おそらく、野田さんは、表舞台では、鷹派発言をして、裏では軟弱外交をする腹ではないかと思います。しかし、軟弱外交など、民主党政権が崩壊すれば、反故にしてしまえば良いですから、今更たいした影響もないのですが、それにしても、この大使の任命、倉山さんの上記のシナリオを十分あり得ることの、裏付けにもなると思います。

野田さん、少しでも政権の延命をはかるため、それに、次の選挙で負けるにしても、なるべく負けを小さくするためにも、上の倉山さんのシナリオを藁にもすがる思いで、採用するというシーンは十分に考えられます。

木村昌人氏
さて、確かに特例公債の取引に年内解散を迫ることには、あまり大きな意義は見出せないと思います。それに、当然当の安部さんも、「年内解散」を強調していますが、これは、少しでも民主党に対して負い目を与える作戦であって、何が何でも「年内解散」を迫るという考えはないものと思います。安部さんは、来年の衆参同時選挙に備えて、今から政権を担うつもりで着々と準備をすれば良いと思います。そうして、着実に政権交代をして総理大臣になっていただきたいと思います。

特に、いくら以前政権を長期間担っていたからといって民主党からの政権交代ということになります。そうなれば、なにもかも一気にというわけにはいかなくなります。何から具体的に手をつけたら良いのか、順番んはどうすれば良いのかなど、今から官僚などと、コミュニケーションを図りやるべきことはたくさんあります。ご存知のように、この手続きを欠いて大失敗したのが、民主党です。その教訓を生かすべきです。

そうこうするうちに、便意兵が尖閣に上陸ということにでもなれば、民主党は、これに対処できず、おたおたして醜態をさらし、さらに、国民からの支持を失うだけです。

これは、民主党が政権交代したときにも、あまりに性急なやり方を非難するために同じようなことを掲載したのですが、アメリカなどの二大政党制が、根付いている国では、政党が変わっても、政治の6割~7割は同じで、あとの3割~4割が変わるということで、政権交代のたびに何もかも180度変わるというわけではありません。その3割~4割だって、政権交代したからといって、すぐに変えるというわけではありません。

ブッシュ夫妻とオバマ夫妻
政権交代してから、すぐに変えるのではなく、昔なら1年間かけて、今だと半年くらいにもなってしまったようですが、できれば1年くらいたってから、少しずつ変えていくのが普通でした。この間、マスコミも政権交代してすぐの政府に対する批判は、謹んでいました。なぜなら、何か悪いことがあったとしても、それは、前政権のせいかもしれないからです。このようにして、政治の継続性を確保して、混乱を防いでいるのです。

日本では、二大政党制にはなっていませんし、おそらく、民主党は次の選挙で議席数を大幅に減らすでしょうから、ここしばらくは、二大政党制になるようなことはないと思います。

それにしても、アメリカの方式は、十分見習うべきと思います。とくに、民主党のように、政治の継続性を無視して、180度転換しようとか、そうしているように見せかけるためのパフォーマンスをしても意味はありません。

特に、政権交代による過度の期待を国民に持たせるべきではありません。まあ、これに関しては、国民も一度政権交代をして、過度に期待を裏切られているわけですから、あまり心配する必要はないのかもしれません。次の選挙で、過度の期待を抱かせる政党に何の疑いもなく、投票する人がいたとしたら、ただの馬鹿です。

どの政党が政権を担うにしても、初年度は、デフレ脱却+αで十分だと思います。約20年にも及ぶ、デフレに終止符を打つ目処がたてば、以前このブログにも掲載したように、大きな問題があったとして、5つ~6つに関しても、解消の目処がたちます。

考えてみれば、ここ10年は、民主党もその前の自民党も、デフレ解消に心血を注がなかったからこそ、結局、八方塞になり、身動きが取れなくなったのです。先ずは、デフレ解消が最優先課題です。

安部自民党新総裁には、すぐに政権交代するよりも、今から本当の意味での強固なシャドー・キャビネットを作っていただき、政権交代したあかつきには、着々と日本を良くするために頑張っていただきたいです。

さて、皆さんは、どう思われますか?



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