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2020年5月17日日曜日

衝撃!30万円給付案、実は「安倍政権倒閣」を狙った官僚の罠だった―【私の論評】今後自民党の中の人が、政府の財務方針を作成できる範圍をどんどん広げるべき(゚д゚)!

衝撃!30万円給付案、実は「安倍政権倒閣」を狙った官僚の罠だった

蓋を開けてみれば…

誰が「30万円案」を言い出したのか

4月30日に「一律10万円給付」を盛り込んだ補正予算が成立し、一部の自治体では先駆けて10万円の特別定額給付金を受け取る姿が報道された。

緊急事態宣言の延長にともない、この金額で適切なのかという議論は尽きないが、考えてみれば、当初の「特定の世帯に30万円案」とはいったいなんだったのか。

30万円案は、「世帯主の月間収入(本年2月~6月の任意の月)が新型コロナウイルス感染症発生前に比べて減少し、かつ年間ベースに引き直すと住民税非課税水準となる低所得世帯を対象とする」など、一度読んでも自分が対象なのかさっぱりわからない複雑怪奇な制度だった。政府に批判が集中したが、誰がこんな制度を考えたのか。

はっきり言おう。これは財務省の役人が仕組んだ安倍政権の「倒閣運動」だったのだ。もともと安倍首相は、一律10万円案を支持していたようだ。

しかし、経産省出身の今井尚哉補佐官ら官邸官僚が30万円案を吹き込んだとされている。経済的に困窮している人への支援が大義名分のため、所得制限をかけようとした。



所得制限つき30万円案は、対象を絞るので、予算額は4兆円程度になる。一方、一律10万円案では13兆円程度まで予算が拡大する。官邸官僚は財務省に忖度し、所得制限つき30万円案に傾くのは容易に想像ができる。予算をつけて欲しい官邸官僚は、財務省にからっきし弱い。

官邸を支配しているのは経産省出身者だと言われているが、内実は「経産省に予算をつけるから」と財務省に言われ、その対価として、所得制限つき30万円案を持ち上げたというのが真相だろう。実際、今回の予算配分は、経産省に大盤振る舞いのように見えなくもない。

土壇場でのちゃぶ台返し

財務省は、その一方で、自民党の岸田文雄政調会長も巻き込んだ。岸田氏の姻戚関係は財務省官僚が多く、もともと財務省の言いなりの人だ。

安倍首相は、財務省が官邸官僚、自民党岸田政調会長、麻生財務相も巻き込んで起こした「倒閣運動」に気がついたのだろう。連立パートナーの公明党が一律10万円案を言っていたのを利用して、所得制限つき30万円案を一度は閣議決定しておきながら、土壇場でちゃぶ台返ししたのだ。

30万円案が実施されていたら、今ごろ大変なことになっていた。そもそも事前に所得制限をするのは難しい。所得が行政当局にわかるのは1年先だ。自己申告による減収を当局が客観的に判断するのは難しい。

先に述べたとおり、実施要綱は一度読んでも理解不能なものだった。世帯主ベースの給付でいいのか、任意の月とは2月~6月の5つのうち、好きなものを選ぶという意味でいいのか、年間ベースに引き直すとはどのような作業なのか、など疑問は尽きない。こうなると「不正申請」も多くなるだろうが、誰にもチェックできなかったはずだ。

30万円案を実行していたら、給付が遅れて国民の不満は爆発、政府はその処理でパニックになるのが見えていた。

新聞では、異例とか、安倍首相の面子丸つぶれとか書かれているが、結果として欠陥のある制度をやらなかったのはよかった。簡素でスピーディな「一律10万円」のほうが、非常事態においてはまともだ。

『週刊現代』2020年5月16日号より


【私の論評】今後自民党の中の人が、政府の財務方針を作成できる範圍をどんどん広げるべき(゚д゚)!

貧困世帯を対象に絞った30万円の給付から、一律10万円給付に決まった経緯についてはこのブログでも以前掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
政策スピード不足 官僚の壁 一律給付に財務省反対―【私の論評】中国ウイルスで死者が出る今、政治がまともに機能していれば、起こらないはずの悲劇が起こることだけは真っ平御免(゚д゚)!
麻生財務大臣
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下にこの記事から一部を引用します。
自民党内で一律給付と消費税減税を求めた100人以上の議員が党内で議論を開いた時に政調会長らは「一律給付の場合は3ヶ月以上かかってかえって時間がかかるから所得制限」という話で押し切っています。 
この件は小野田紀美議員がぶち切れしてツイッターで愚痴っていたのでご存じの方もいらっしゃると思います。 
要するに麻生も岸田も一律給付反対、緊縮財政派なので一律給付に対して財務省サイドは「できない理由」を作ってそれしか方法がないかのように説明をしてきたわけです。 
なので麻生大臣に至っては「一律にしたら金がくばられるのは8月以降になる」とまで言っていました。麻生は良くも悪くも自分の部下の説明は疑わないようにしているので財務官僚にまんまと嘘をすり込まれていたのかもしれません。 
財務官僚はその説明で総理まで騙していた形になります。 
30万円の給付条件は最終的には、次の通りになっていました。
このように、この記事でも、30万円給付は財務省の差し金であることをはっきりと主張しました。というより、様々な動きを総合的に判断すれば、財務省抜きには考えられないのです。

上の記事では、30万円給付案、実は「安倍政権倒閣」を狙った官僚の罠だったとしています。結局財務省が倒閣を狙い、仕掛けてきたものを、安倍総理がちゃぶ台返しをして、10万円給付案をすすめたということです。

これは、首相としては当然といえば、当然です。コロナ禍で大変なことになっているのに、複雑怪奇な30万円給付金など実行することにしては、国民は黙っていないことを誰よりも理解しているのは安倍総理自身だったと思います。

そもそも、有権者がそのようなことは許さないことは、あまりにはっきりしすぎています。なせそうなるかは、明らかですが、30万円給付金の最終的な給付の条件などをふりかえっておきます。

まずは、給付の条件は、世帯主の収入が、新型コロナ感染拡大の影響で、2月~6月の任意の月において

(1)減少し、住民税非課税水準になる場合

(2)半分以上減少し、住民税非課税水準の2倍以下となる場合

 です。

 住民税非課税の基準は住んでいる自治体や世帯人数によって異なる。そのため、総務省は10日、給付条件を全国一律にするため、単身世帯の場合は減収後の月収が10万円以下であれば非課税世帯とみなすとした。扶養家族が1人増えるごとに月収の基準額が5万円ずつ上がります。


この給付条件に該当する世帯は、全国で20%程度と言われ、非常に対象が狭いものでした。その上、住民税非課税水準を確認し、自分の収入と比較するなど、特に経済的に余裕のない人たちにとっては煩雑な作業が求められてしまうものでした。

さらに、次の2点についても問題を指摘できます。

(1)「世帯主の収入」が対象であること

夫婦共働きが当たり前になっている今日では、世帯主の収入だけでは生活できないです。夫婦共働きであれば、夫婦2人の収入を合わせて生活を営んでいるだろう。

そうすると、世帯主の収入が減っていなくても、もう一人の稼ぎ手の収入が大幅に減少した場合、生活に困窮することがありえます。「世帯主」を対象としているのは、「男性が稼ぎ主」と想定しているからでしょう。これでは現実の生計の構造に適していません。

(2)世帯が給付対象であること

また、世帯が給付対象であることに注意が必要です。単純に計算すると、単身世帯であれば1人で30万円を受け取ることができますが、4人世帯であれば1人当たり7.5万円にしかならです。これだけでも不公平感が出てくるでしょう。

それだけでなく、世帯単位で支給すると、世帯構成員全員にきちんと行き渡らない可能性があります。なぜなら、世帯構成員それぞれが対等ではないからです。

特に、コロナの影響で在宅勤務や自宅待機が広がる中、DVや虐待が深刻化している状況においては、DVや虐待の被害者にお金が行き渡るはずもないでしょう。

これに対して、コロナ対策で同じく現金給付を行なっている米国では、年収7万5千ドル(約825万円)以下の大人1人につき現金1200ドル(約13万円)、子ども1人につき500ドル(約5万5千円)と、個人単位で支給します。こうすれば、上述の問題は起こりにくいです。

こうした給付の方法にも、「現実の家族の状況」に対する理解の不足がみられました。

さらに、今回の現金給付においては、感染リスクを高めるという問題も指摘できます。上述の通り、給付条件がわかりにくく、自分が対象なのかわからないということもあり、窓口に人が殺到することが予想されます。

収入要件がある分、証明する書類などを窓口に持参する必要もあります。そうすれば、人が密集することで感染リスクが高まってしまうでしょう。

感染リスクを抑えるため、会社を休業し自宅待機してもらう上で必要な補償であるはずが、むしろ逆効果となってしまいます。これでは本末転倒です。

この世帯を絞った給付金制度を実行しようとしたら、対象要件を満たしているかどうかを確認するだけでも大変です。そもそも、上の記事にもあるように、所得が行政当局にわかるのは1年先です。このような給付金制度は、最初から不可能だったと言わざるを得ません。

自己申告による減収を当局が客観的に判断するのは難しいです。給付までには、かなり時間がかかったでしょうし、それに上でも示したような不公平感から、国民の不満は一挙高まったことは必定です。

そうして、国民から安倍内閣に対する不信の声が上がり、それこそ、野党はもとより、与党内からも倒閣運動につながり、安倍内閣は実際に崩潰したことでしょう。

安倍総理はギリギリのところで踏みとどまったのです。そうして、昨日もこのブログで示したように、今回の2次補正予算は、これを機として、官邸官僚や財務省の手を離れて、自民党の中の人が主導権をとったのです。

財務省岡本次官

今回、財務省は第2次補正予算の主導権を奪われたということは、当然といえば、当然です。日本に限らず民主国家においては、選挙で選ばれた与党政治家が実質的に政府の財政方針を決め、財務官僚などは本来専門的家的な立場から、それを実行する手段を選ぶことができるだけです。ただし、専門家的な立場から、財政方針を提案することはできますが、決めるのは、あくまでも政府です。

財務の方針を財務省が定めるべきではないのです。財務省がすべきは、政府の定めた財務の目標をなるべく迅速に実行することです。しかし、過去においては、実際には、財務省が決めてきたようなものです。

今回、財務省でもなく、官邸官僚でもなく、自民党の中の人が、10万円給付の方針定め、2次補正の主導権も握ったようです。

であれば、今後も政府の財務方針を作成できる範圍の幅をどんどん広げるようにすべきです。

補正予算なとは、比較的簡単ですが、本予算まで踏み込むのはなかなか難しいです。そうなれば、欧米のように日本でも、政策提言のできる本格的なシンクタンクを複数設立して、政策提言をさせ、その政策提言を比較検討して、政府が国の方針を定めるようにすべきです。

ただし、政治家、その中でも特に政権与党の政治家は、きちんと勉強して、政策提言を選択できる、センスや知恵を身につけるべきです。このような素養を身に着けられない政治家を有権者は選挙で落とせば良いのです。

そうなれば、財務省の弊害など徐々に薄れていくはずです。薄れなければ、昨日も示したような強硬手段をとるべきです。

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2020年2月3日月曜日

新型肺炎、中国の“衝撃”惨状 感染者「27万人以上」予測も…習政権は“隠蔽”に奔走、「国賓」来日に潜む危険 ―【私の論評】本来習近平自身が、延期等を打診してくるべき!日本に対する無礼の極み(゚д゚)!

中国発「新型肺炎」

習近平(左)と李克強(右)のコンビを信用できるのか

中国本土で、新型コロナウイルスによる肺炎が「パンデミック(感染爆発)」状態となっている。一日あたりの感染者増加は2000人以上。中国当局は「春節(旧正月)」の大型連休が明けた3日、さらなる感染拡大を防ぐため厳戒態勢を敷いている。こうしたなか、フィリピンで2日、新型肺炎で中国人男性が死亡したと発表された。世界保健機関(WHO)によると中国国外での死者は初めて。地球規模の混乱が続くなか、今年4月、天皇、皇后両陛下が接遇される「国賓」として、中国の習近平国家主席を迎えられるのか? 中国事情に精通するノンフィクション作家の河添恵子氏が、大手メディアが伝えない「衝撃の裏情報」に迫る緊急寄稿第2弾-。


 「2月4日には、新型ウイルスが発生した湖北省武漢市で13万人から27万人以上の感染者が予測される。ほかに最大規模の感染者が予想される中国の都市は、上海、北京、広州、重慶、成都だ」

 「飛行機での移動を通じて感染拡大の危険性が高い国や特別行政区は、タイと日本、台湾、香港、韓国である」

 これは、英国ランカスター大学と、同グラスゴー大学ウイルス研究センター、米国フロリダ大学の感染症生物学者の専門家が1月23日、今後の14日間の新型肺炎の流行予測として発表した内容である。

 武漢市からのチャーター機3機で日本に帰国した計565人の中に、感染者は8人いた。感染割合は1・5%弱となる。武漢市の人口は約1100万人なので、16万人以上が感染してもおかしくはない。

 しかも、中国政府が隠蔽に奔走していた間に、北京や上海はじめ中国全土にウイルスが拡散してしまった。英BBCは先月31日、「チベットでも感染者が確認されたことは、中国すべての地域にウイルスが到達したことを意味する」と報じた。

中国メディアによると、3日朝時点で、中国全土の死者は360人、感染者は1万6000人超という。感染拡大が加速するなか、習近平政権は「情報統制」にますます力を注いでいるように感じる。

 新華網によると、中国の巨大メッセージアプリ「WeChat(微信)」のセキュリティーセンターは先月25日、「新型肺炎に関する噂の特別管理公告」を発表した。「SNSでの伝達、伝聞の類の噂話は社会秩序を著しく乱すため、3年以下の懲役、拘束または管理対象とする。重大な結果を招く者は、3~7年以下の懲役に処せられる」という。

 さらに、李克強首相(中国共産党序列2位)をトップ(組長)とする、「アウトブレーク(集団発生)を防ぎ制御する領導小組(疫情防控領導小組)」が立ち上がった。宣伝担当の王滬寧・政治局常務委員(同5位)を副組長に、中央宣伝部部長、公安部部長など党幹部がメンバー入りした。

 これに対し、中国国内では「医師や学者など専門家がいない!」「人民の命は後回しか」「目的は人民の怒りの封じ込めと、情報漏洩(ろうえい)を防ぐことだ」との揶揄(やゆ)が飛んでいる。また、「これまで、複数の組長になってきた習主席が、責任を李首相に押し付けようとしている」との皮肉も聞こえる。

 混乱をよそに、中国各地からは「意を決した」人民によるさまざまな情報や写真、映像が拡散され続けている。

 武漢の協和病院では、1人の肺炎患者を治療したところ、14人の医療従事者が同時に感染したという。また、上海では先月末までに、市内201カ所の公園が閉鎖された。上海で最も有名な繁華街「南京路」が“無人状態”となっている写真も流出している。

 また、北京大学呼吸器科の主任医師が、中国中央電視台(CCTV)で「(新型肺炎の流行は)制御可能」「医師と看護師など医療現場での感染者はない」と語り、党幹部らと武漢市を訪れた後、自身の感染が発覚して隔離された、という話もある。「北京の病院は国家安全部(=情報機関)に管理され始めている」との情報もある。

 ロイター通信は、封鎖されて7日目の武漢市の様子を航空写真で公開した。中国メディアの一部は「死城(死んだ街)」と表現した。

 ■習主席「国賓」来日の危険度

 また、中国内外からは、「武漢市の海鮮市場からウイルス感染が広がったのではなく、SARS(重症急性呼吸器症候群)や、エボラ出血熱といった危険な病原体を研究するために指定された中国唯一の研究室『武漢P4研究室』から生物化学兵器が漏れた」という説とともに、犯人捜しがヒートアップしている。

 情報が錯綜(さくそう)するなかで流れる「習政権は、昨秋から戦争の準備をしていた」とか、「9月には、すでに新型コロナウイルスが存在していた」という話も、フェイクとは言い切れなくなった。

 なぜなら、武漢天河国際空港の税関で「コロナウイルスの感染が1例検出された」という想定での緊急訓練活動が昨年9月18日に実施されたことを、湖北省の官製メディアが報じているからだ。

 さて、問題は日本だ。

 日中両政府は現在、習主席の4月上旬の「国賓」来日で調整している。実現すれば、習主席は中国から大勢の同行者とともに来日するが、その中に「自覚なき感染者」が含まれていないともかぎらない。

 国賓の場合、天皇、皇后両陛下による歓迎行事や会見、宮中晩さん会などが催される。両陛下や皇族の方々が、新型肺炎に感染しないと誰が保証できるのか。

 情報の「開示」どころか「隠蔽」に走る習政権のメンツを立てることが最優先事項なのか? 永田町が「国民の安全」と「国体の護持」について真剣に考えているとは到底思えない。

【私の論評】本来習近平自身が、延期等を打診してくるべき!日本に対する無礼の極み(゚д゚)!

上の記事にもある、新型コロナウィルスがHIVからデザインされた生物兵器というのはインドの研究チームの早とちりのようです。新型の遺伝子はSARSなどと96%一致。HIVと同じとされている部分は他の生物にもたくさん存在する配列のようです。そもそも、新型コロナウィルスには、遺伝子編集された痕跡がないとのことで、生物兵器説はないと見て良いでしょう。

それに、生物兵器であれば、ウィルスの蔓延を防いだり、治療方法も開発してあるでしょうから、発症・感染の初期にはやめに対策を打てたはずですから、現状をみていると、そのようなことはないようなので、こちらの観点からも、やはり生物兵器説はあり得ないと断じて良いでしょう。この点以外は、冒頭の記事の内容は、概ね信憑性があるものと思います。



ところで、沖縄県・尖閣諸島周辺の領海外側にある接続水域で3日、中国海警局の船4隻が航行しているのを海上保安庁の巡視船が確認しました。2日にも確認しており、尖閣周辺で中国当局の船が確認されるのは2日連続です。

第11管区海上保安本部(那覇)によると、1隻は機関砲のようなものを搭載。領海に近づかないよう巡視船が警告しました。

中国は新型肺炎で、大変なはずですが、そのような大変な時にもかかわらず、今年に入ってから皆勤賞です。1日も欠かさず「毎日」来ています。今日で28日連続です。

自民党幹事長二階氏が「親戚の人が病になったとという思い」とマスク100万枚送った国からの仕打ちがこれです。馬鹿馬鹿しくてもはや腹も立たないです。政治家の言葉はまさに政治的駆け引きの道具ですから、時には歯の浮くお世辞も必要ですが、時機もわからないご老体には無理な話だったようです。二階幹事長の勇退と習近平主席の国賓招聘中止をあわせて求めたいです。


そうして、中国外務省は1日、春に予定する習近平国家主席の国賓訪日に向けた準備を日本側と継続する考えを示し、新型肺炎の拡大やそれを受けた日本側の渡航制限などの対応は訪日計画に影響しないとの見解を示しました。
日本側と密接に連絡を取り合っていると強調。「重要な外交議題と日程を順調に進める」ため、日本側と努力を続けるとしました。
日本政府は中国湖北省から新型肺炎が拡大したことを受け、14日以内に湖北省に滞在歴がある外国人の入国拒否を開始。同省を除く中国全土の感染症危険情報を「不要不急の渡航の自粛」を求めるレベル2に引き上げました。
コロナウイルスを蔓延する最中に、中国ではH5N1鳥インフルエンザが同時に爆発的広げてます。ウイルスが高伝染性と発表されています。

このような状況では、本来ならば、中国側から訪問の延期などを打診するのが普通だと思います。逆の立場になったと考えれば、すぐにわかります。安倍総理が4月に中国訪問を予定していて、日本で大規模な伝染病が発生した場合、普通は日本側から延期を申しでるなどのことをするはずです。

これは、日本に限らず、他の先進国が同じ陽な立場にたった場合、同じようなことをするでしょう。少なくも現時点では様子見ということになるでしょう。

それだけ、習近平とその取り巻きには、世間一般常識がないということだと思います。まさに日本に対する無礼の極みです。国内で、自分たちの思い通りにゴリ押しをしてきたので、外国にまでそれが効くと勘違いしている大馬鹿共の集まりです。

非常識な習近平は中国内でもかなり浮いた存在になっているようです。このままだと、習近平国賓招待される前に、習近平が失脚する可能性が高くなりました。

共産党内部ではコロナウイルスのトラブルに習近平の無能を責めたてられるでしょう。もし安倍首相が習近平招待を盛大にアピールする最中に習近平が失脚したとしたら、チャイナマネーに理性を失った愚かな日本として、世界の物笑いの種になるでしょう。

ところで、安倍総理は国会で新型コロナウイルスの感染拡大を受け台湾のWHO参加の必要性を強調しました。政治的な立場で排除しては、地域全体を含めた健康維持、感染の防止は難しいとさらっと爆弾発言をしました。

   安倍首相は30日、新型コロナウイルスの感染例が増加し
   ていることを受けて、台湾のWHO加盟を支持した

これは、明らかに中共を念頭に置いており、安倍総理個人としては習近平の国賓招待に積極的ではないとのほのめかしとも受け取れる発言です。呼びたい真犯人は、やはり二階幹事長でしょうか。安倍総理としては、党内政治力学で、二階氏を無下に突き放すということもできないのでしょう。

日本の親中政治家にも、そろそろ目覚めていただきたいものです。米国ではもはや、政治的には、親中派の居場所はなくなりました。なぜそうなるのか、日本の親中政治家も勉強すべきです。そうでないと、彼らの居場所が日本でもなくなるでしょう。

しかし、そんなことは今では子供でも理解できることだと思います。国内外で、非道の限りをつくし、反対するものは、暴力で弾圧し、WTOやWHOなどのような国際組織においても札束にものをいわせ、我が物がを振る舞い、他国の領土にも平気で侵略して我が物にし、挙げ句の果てに世界唯一の超大国である米国の怒りを買い、米国は中国が体制を変えるか、経済的に無意味な存在になるまで、対中冷戦を継続することでしょう。

これは、どう考えても、現在の中国の体制には、将来はないと見るのが、当たり前でしょう。それでも、中国、中国というのは、すでに妄想の中に入り込んでしまっているのかもしれません。

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2019年8月23日金曜日

韓国GSOMIA破棄でクーデターの可能性も!? 日韓防衛OBにも衝撃「現役将官のほぼ全員が“失望”している」―【私の論評】日韓関係は現在正常化しつつある。過去が異常だったのだ(゚д゚)!

韓国GSOMIA破棄でクーデターの可能性も!? 日韓防衛OBにも衝撃「現役将官のほぼ全員が“失望”している」

文大統領(左から2人目)は会合でGSOMIAに関する報告を受けた

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権が日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を決定したことを、自衛隊OBや韓国の退役軍人は衝撃をもって受け止めた。文大統領に対する懸念や失望以上に、怒りが広がる。専門家は韓国内で近いうちに「文降ろしが始まる可能性がある」と指摘する。

 ■伊藤俊幸氏「あまりに合理性に欠けた反日カード」

 金沢工業大学虎ノ門大学院教授の伊藤俊幸元海将は「文氏が通商から安全保障まで反日カードを切ったのは、あまりに合理性に欠ける。これまでも、文氏は北朝鮮のスパイを摘発する部局をつぶすなど、『従北』のむちゃくちゃな対応を見せてきた。日米韓3カ国の安全保障の基盤が揺らぐのを危惧する現役の軍人らの生の声も届いていないようだ」と解説する。

 続けて、「韓国軍にとり、北朝鮮のミサイル発射時には、特に着弾情報は自衛隊頼み。文氏の判断は、情報担当部局には大迷惑な話なのだ。情報は『収集→分析→評価→配布』の流れをとるが、今後は米軍が日韓両国に相互に情報を渡す『配布』の場面で機密情報を一部、加工し、渡す作業が煩雑になるなど、3カ国の連携に支障が出るだろう」とした。

 日本政府はどう対応すべきか。伊藤氏は「日本は韓国の出方を静観すればよい。議論するだけムダだ。激変する国際情勢に備え、こういうときだからこそ、憲法を改正し、自衛隊の存在を明確に憲法に位置付けるべきだ」と強調した。

 ■高永チョル氏「支持率低下を挽回したい思惑」

 かつて朝鮮人民軍と対峙(たいじ)してきた元韓国国防省北韓分析官で、拓殖大学主任研究員の高永チョル(コ・ヨンチョル)氏は「文氏は想定外の行動に出た。政権への支持率低下を、反日をあおり、挽回したいとの思惑があるようだ」と分析する。

 韓国軍は文氏の判断をどうみているのか。高氏は「現役の将官らは100%近くが、『まさか』と失望しているはずだ。軍人は敵(=北朝鮮)と戦い、勝利するのを目的にしているが、『このまま北朝鮮に韓国が飲み込まれるくらいならば』と、正義感の強い一部の軍人たちが、政権の指導者に政変(クーデター)を仕掛ける公算がより大きくなった」とみる。

 その上で「退役軍人団体らも文氏に猛抗議し、弾劾を訴えるデモが今後、激しさを増すのは確実だ。韓国に在韓米軍を置く米国側からの圧力もかかり、協定破棄を見直すべきだとの韓国世論が喚起され、『文降ろし』につながる可能性が出てきた」と語った。

【私の論評】日韓関係は現在正常化しつつある。過去が異常だったのだ(゚д゚)!

韓国は日本の隣国ですが、それだけの理由で親密な関係になる必要はないです。国際関係においては、隣国でも友人にならないこともあるし、離れていても気の合う国と友人になるべきで日本はインドやトルコのような親日国と親しくすべきです。さらに日本ではなぜか、韓国のニュースがかなり多く流れているというのも問題だと思います。

一方的に日本を敵視する国と、隣国であるという理由だけで、仲良くする必要など全くありません。

何やらテレビ等では、現在の韓国と日本の関係が異常であるかのように報道していますが、そうではありません。今が普通であり、過度に韓国に気を使いすぎた過去が間違いなのです。

韓国は、日本が貿易管理を強化したり、ホワイト国から除外したことに対して大騒ぎしていまずが、それ自体がおかしなことです。日本が現在、貿易管理の対象としたり、ホワイト国扱いをしていない国などいくらであります。たとえば、中国、台湾や、インドだってそうです。

さらに、日本だけではなく米国も韓国対して管理を強化したり、それ以上の措置をとっています。それに関しては、このブログにも掲載したことがあります。

それに関してはこのブログにも掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
【コラム】文大統領専用機はなぜ米国で給油できなかったのか―【私の論評】文在寅は、米国による北朝鮮制裁の韓国への厳格な適用の事実を隠蔽しようとした?
コリアン・エアーの文大統領の「コードワン」と同型機

詳細はこの記事をご覧いただくものとして、一昨年9月に北朝鮮の平壌に行った民間航空機・文大統領の「コードワン」はそれから6カ月間、米国に入国できない「制裁」に引っかかっていたようなのです。

文大統領専用機、つまり民間機「コードワン」が当初発表の米ロサンゼルスで給油せずにチェコで給油したのは、対北朝鮮制裁違反で米国に入国できなかったためではないのかと、韓国内では報道されていました。

私は、この報道は正しいと思います。考えてみますと、この頃から米韓関係は良くありませんでした。

米国の北朝鮮に対する独自制裁について調べてみました。米国版のWikipediaを調べると、以下の記事がありました。

Sanctions against North Koreaこの記事の中に以下のような文書がありました。

Also any aircraft or ship upon entering North Korea is banned for 180 days from entering the United States.これを訳すと、「北朝鮮に入ったいかなる航空機も船舶も、180日間米国に入国できない」です。これによれば、民間であろうが、軍用機であろうが、北朝鮮に入った航空機は、180日間米国に入国できないことになります。

確かに、このような制裁が存在するのです。米国はこの制裁を厳格に適用したのでしょう。

さらに、次のような制裁もあります。
【暴走する韓国】数々の裏切り行為や侮辱発言…日本人の堪忍袋の緒は切れた―【私の論評】韓国にとって重要な国、日本を粗末に扱った文在寅の代償はかなり大きなものになる(゚д゚)!
 

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部を引用します。
韓国の銀行は既に米国で送金できなくなっています。米ニューヨークに進出した韓国系銀行の支店と現地法人が昨年11月から送金中継や貸付などの核心業務を相次ぎ中断しています。米金融当局のコンプライアンス強化の要求に対応できないためです。グローバル金融の中心地ニューヨークで韓国系銀行は連絡事務所に転落しています。 
これは、北朝鮮に対する制裁破りをしている韓国に対する米国の事実上の制裁と考えるべきでしょう。 これは、韓国内ではソフトに報道されていますし、米国もはっきりと制裁とは言ってはいません。
ここでいう、「米金融当局のコンプライアンス強化の要求」とは実際には、コンプライアンスを遵守するため、新たなシステム(コンピュータ・システムも含む)を導入しなければならないようです。ただし、詳細はほとんど報道されていません。

なぜ米国がこのようなことをしたかといえば、韓国銀行による不正な送金があったか、ありそうであった、ということです。だからこそ、コンプライアンスを重視するシステムの導入を韓国銀行に迫ったのでしょう。

このような米国による韓国に対する制裁もしくは、制裁に近いような内容はあまり詳しく報道されないので、詳細を把握することは難しいです。

しかし、このようなことは時々行われているのでしょう。しかし、考えてみてください、もし日本が米国と同じことを実行したら、韓国はどうのような反応をしたでしょうか。

たとえば、文大統領の「コードワン」を日本国内に入国させないようにしてみたり、韓国銀行に対して何らかの制裁をしたとしたら、どうなるでしょう。

たとえば、現在日本のメガバンクが韓国の銀行が発行する信用状に保証を付けなければ、貿易決済さえまともにできないのが実態です。日本が、この保証に制限を設けたりしたらどうなるでしょうか。

またまた、韓国は大騒ぎして、様々な対抗措置を出すかもしれません。それにしても、米国が韓国に対して厳しい措置をしても、韓国はほとんど対抗策らしい対抗策をとったり、韓国内でもほとんど報道さませんが、なぜ日本が同じようなことをすると激しく反応したり、対抗措置を出したりするのでしょうか。

それは、おそらく、米国は韓国が騒いだり、対抗措置をだしたとしても微動だにせず、場合によっては制裁をさらにきつくするのかもしれません。だから、韓国も米国に対してそのようなことをしても無駄だし、そんなことをすれば、「コードワン」の場合は、文大統領の恥をさらすようなものであり、韓国銀行による措置に関しては、さらに制裁などが課されるだけなのでしょう。

米国だって、このような措置をするには、それなりに十分考えて根拠も明確にして実行しているので、韓国が騒ごうが喚こうが、放置し、場合によっては新たに制裁を課すということなのでしょう。ちなみに、日本のメガバングが保証をつけなれば、韓国は貿易決済ができなくなり、完璧に経済が破綻します。

過去の日本は、過度に韓国に気を使いすぎ、韓国が騒いだり喚いたりすれば、それに反応したり、実際に措置を緩和するなどのことをしてきました。それが長い間続いたので、韓国に一種の日本に対する甘えができたのでしょう。

普通の国同士ではありえないことです。たとえば、ロシアに対しても日本は厳しい措置をとることもあります。2019年の初めから日本はロシア産石油の買入量を一気に40.5%削減しました。また液化天然ガス(LNG)の輸入も前年同時期比で7.6%減少しました。一方で米国の炭化水素の輸入は急増。石油は328%、LNGは36.1%増加しています。

これは、一方ではアジアのエネルギー市場でのシェア拡大を望む米国と、もう一方にはロシアの領土問題への不変の姿勢に否定的に反応し、交渉姿勢を強めようとする日本の試みがあると考えられます。
日本は昨年も1月から9月にかけての時期にロシア産石油の輸入量を減らしていました。ところが両国間での平和条約の議論が始まるやいなや状況は変化しはじめ、11月には日本はロシアの石油の購入を急増させました。そして現在は、交渉の行方が不透明になりはじめたことから、ロシア産エネルギーの日本の輸入量は再び減少し始めているのです。
このような措置を韓国に対してとった場合、韓国は大騒ぎすると思います。しかし、ロシアは同じようなことをされても、何も騒ぎもしないし、当然のこととみなしているでしょう。ロシアは日本に対して甘えがないからです。普通の国同士ではこれが当たり前です。
だから、このようなことなど当たり前すぎることなので、日露両国ともテレビや新聞等のマスコミも特段報道もしないので、両国の国民とも知らない人がほとんどでしょう。しかし、日韓は違います。日本が韓国に対して、安全保障上の理由から、貿易管理を強化しただけで、日韓双方のメディアは大騒ぎです。異常です。
相手が友好的になれば、こちらも友好的になるし、相手が敵対的になれば、こちらも敵対的になる。これが国際社会の常識です。

しかし、過去においては、日韓関係はそうではありませんでした。今日の日韓関係がまともなのであり、過去の日韓関係は歪だったのです。

韓国がGSOMIAの破棄しても、日米の安全保障に何ら影響は与えません。孤立して困るのは韓国のほうです。これは、文在寅(ムン・ジェイン)政権による反日政策の延長線上にあり、驚くにあたらないです。

そもそも、人工衛星や情報収集能力に関しては、日米が格段に上です。対潜哨戒能力は日本は世界のトップクラスです。先日の北朝鮮による短距離ミサイルに関しても、韓国は690メートル飛行したとしましたが、日本側の分析では600キロメートルであり、後で韓国は600メートルと訂正しました。

日本の哨戒能力は強力で、レーダー照射のときもかなりの情報をつかんでいるとみられる

韓国がGSOMIAを破棄すれば、韓国には日本からの正確な情報が入ってこなくなるだけの話です。韓国側は破棄の理由として、日本が安全保障上の輸出管理で優遇措置の対象国から韓国を外す対応を取ったことを挙げています。

これらは、本来全く別な話であって、一緒くたにするのは異常です。やはり、韓国には日本に対する甘えが通じると今だに思っているようです。

このような状況はしばらくは続くかもしれませんが、日本が態度を変えないどころか、韓国が今のまま態度をかえなければ、さらに対応を厳しくし、さらに制裁などを加えるというような正しい対応をすれば、韓国も少しずつ変わっていくことでしょう。少なくとも、日本に対する甘えを捨てることになるでしょう。

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2018年8月6日月曜日

【瀕死の習中国】中国国有企業の「負債はケタ違い」 衝撃の欧米リポート―【私の論評】米中貿易戦争にほとんど悪影響を受けない現在の日本の構造上の強み(゚д゚)!

【瀕死の習中国】中国国有企業の「負債はケタ違い」 衝撃の欧米リポート

習近平とトランプ

 米中貿易戦争の勃発を奇貨として、国有企業の整理を断行するタイミングを得たと判断した中国共産党は、お荷物だったゾンビ企業をバッサバッサと切り捨てる政策に切り替えた。

 香港を拠点にするアジアタイムズによると、国有企業の負債総額はGDP(国内総生産)の159%に達した(2017年末速報)。すでに約2100社の倒産が伝えられた。

 ゾンビ企業の名前の通り、生き残りは難しいが死んでもお化けとなる。OECD(経済協力開発機構)報告に従うと、中国における国有企業は約5万1000社、29兆2000億ドル(約3263兆1000億円)の売り上げを誇り、従業員は2000万人以上と見積もられている。

 マッキンゼー報告はもっと衝撃的だった。

 2007年から14年までの間に、中国の国有企業の負債は3・4兆ドル(約379兆9500億円)から、12兆5000億ドル(約1396兆8750億円)に急膨張していた。

 「中国の負債総額のうちの60%が国有企業のものである」(ディニー・マクマホン著『中国負債の万里の長城』、本邦未訳、ヒュートン・ミフィリン社、ロンドン)。

 中国当局がいま打ち出している対策と手口は債務を株式化し、貸借対照表の帳面上を粉飾することだ。負債を資産に移し替えると帳面上、負債が資産になるという手品の一種だ。ただし、中央銀行は「この手口をゾンビ企業には適用しない」としている。

 すでに石炭と鉄鋼産業において大量のレイオフが実施されているが、19年度までに、あと600万人の国有企業従業員を解雇し、そのための失業手当を230億ドル(約2兆5730億円)と見積もっている。しかし、中国がもっとも懸念するのは社会的擾乱の発生である。

 「一帯一路」(シルクロード経済ベルト=BRI)構想は、まさにこのような過剰在庫と失業を処理するために、外国へプロジェクトを無理矢理に運び、在庫処分と失業者の輸出を断行することである。

 筆者が数年前から指摘してきたことだが、最近、米国シンクタンク「ブルッキングス研究所」も同様な分析をするようになった。

 現に、中国の甘言に乗って、BRIプロジェクトを推進している国々のうちで、89%が融資をしている中国企業の受注であり、7・6%が当該国の企業、3・4%が外国企業受注でしかない。

 「旧東欧諸国でも、この中国の借金の罠に落ちようとしている国々が目立つ」と、中独蜜月時代を終えたドイツの「メルカトル中国問題研究所」の報告も発表している。

 中国は最大最悪の経済危機に直面したのである。 =おわり

 ■宮崎正弘(みやざき・まさひろ) 評論家、ジャーナリスト。1946年、金沢市生まれ。早大中退。「日本学生新聞」編集長、貿易会社社長を経て、論壇へ。国際政治、経済の舞台裏を独自の情報で解析する評論やルポルタージュに定評があり、同時に中国ウォッチャーの第一人者として健筆を振るう。著書に『アメリカの「反中」は本気だ!』(ビジネス社)、『習近平の死角』(扶桑社)など多数。

【私の論評】米中貿易戦争にほとんど悪影響を受けない現在の日本の構造上の強み(゚д゚)!

中国当局が打出した、企業の巨大債務への対策である、債務を株式化も実はあまりうまくはいっていないようです。

中国政府は2016年10月、世界最大級に膨らんだ中国企業の債務削減の一環としてデット・エクイティ・スワップ(債務の株式化)プログラムの指針を公表しました。当初の狙いは健全な企業が有利子負債を減らすために同プログラムを利用し、肥大化した企業は排除するというものでした。

ナティクシスによれば、昨年4-6月(第2四半期)に株式に転換された債務はこれまでで最大で、プログラム開始後の累計は7760億元(約12兆7200億円)規模に達していました。


ところが、同プログラムは常に当初の狙い通りに実施されてきたわけではありません。中国国務院は昨年10月、赤字続きながら存続している「ゾンビ企業」はこの制度に参加しないとの見通しを示していましたが、ナティクシスの推計では昨年4-6月期のスワップの55%は過剰生産に悩まされている石炭・鉄鋼業界で行われました。


格付け会社フィッチ・レーティングスは、「ゾンビ」の明確な定義がないことが一つの問題だと指摘。BNPパリバ・アセット・マネジメントの大中華圏担当シニアエコノミストの羅念慈氏は、経営状態の悪い企業が債務の株式化を救済を受ける手段と見なしているため同プログラムに引き付けられていると述べました。

スワップの増加はリスクが個人投資家に移りつつあるとの懸念も引き起こしています。ファンドがそうした株式を高利回りの資産運用商品である理財商品に組み入れているためです。ナティクシスのチーフエコノミスト、アリシア・ガルシアエレロ氏(香港在勤)は「家計が打撃を受けつつある」と指摘しました。

このようなことを実施しても、結局家計につけがまわってくるということです。これでは、何の解決にもなりません。

以上が昨年の状況です。昨年は米国から貿易戦争を挑まれていまれていない中でこの状況ですから、貿易戦争が始まってからはさらにとんでもない状況にあることは間違いないでしょう。

さらに、このブログにも掲載してきたように一帯一路も、失敗です。この状況の打開は、習近平はおろか、中国共産党の幹部の誰一人不可能でしょう。

さて、このような状況の中日本はどうなるかといえば、悪いことばかりではありません。まずは3日のブルームバーグ・ニュースの報道によれば、
2日連続の下落により中国の株式時価総額は6兆900億ドル(約676兆円)となりましたが、日本は6兆1700億ドル(約685兆円)となりました。
日本の株式時価総額は中国を越え、世界第二の株式市場となり、米国の31兆ドル(約3441兆円)に次ぐ規模となりました。中国の株式時価総額は、2014年に日本を超え、2015年6月には10兆ドル(約1100兆円)の過去最高を記録していた。
と伝えました。 これからも、この傾向は続くことでしょう。

さて、株価だけに限らず、米中による制裁・報復の間隙を縫って日本が「漁夫の利」を得るという見方もあります。

第一は、日本の自動車と自動車部品めぐる漁夫の利です。中国は対米貿易摩擦への対応策として7月1日から25%だった自動車関税を15%へ、8%~25%だった自動車部品の関税を一律6%へ引き下げまし。この中国の輸入関税引き下げで日本車は競争優位にある自動車部品を含め最も恩恵を受けることになります。

第二は、中国の対米輸出品に対する日本からの代替輸出の増加です。制裁対象の自動車、機械・機械部品、半導体・電気機械、医療機器などの中には米国が輸入先を中国から日本へ切り替える製品・部品が出てくる可能性があります。中国進出企業が自社製品を日本や韓国など関税率の低い第3国を経由して迂回輸出する場合もあり得ます。

第三は、中国による知的財産侵害は米国企業だけではなく日本企業にも及んでいます。中国が米国の制裁に屈し、外資企業の知的財産保護や現地進出企業に対する出資比率の上限緩和・撤廃に踏み切れば、そのメリットは日本企業にも及ぶことになります。

こうした日本企業の漁夫の利を評価してか、日経平均株価は米国の対中制裁発動の後、回復に転じています。鉄鋼・アルミの制裁、最終500億ドルの対中制裁の日本経済への影響は軽微だとする判断も背後にあるのでしょう。何しろ、日本の鉄鋼・アルミ製品は高品質なので、たとえ関税をかけられたにしても、米国は輸入をやめるわけにはいかず、損をするのは米国企業や国民だからです。

しかし、こうした漁夫の利はわずかなものであり、米中貿易戦争が激しさを増す中で、日本の優位性、摩擦・為替抵抗力の強まりを示す数々の証拠が浮上しています。また日本の国際分業上の優位性が際立ってきています。

まずは、トランプ政権による鉄アルミ関税免除に日本が排除されましたが、その影響は小さなものです。先にも述べたように、日本の供給する高級鋼材は他では代替が効かないからです。

次に中国による対日急接近が目立ってきています。8年ぶりの日中経済対話再開の理由は日本の技術が必須だからです。中国産業の急速なハイテクシフトにより中・韓,中・台は完全に競合し、中国とドイツも競合色を強めているなかで日本は競合の少ないハイテク分野に特化しており、日中は基本的に補完関係にあります。


また、国際分業においてハイテクニッチの高技術分野は日本企業の独占度が高いです。故に円高抵抗力も強まり、企業の高収益が続いています。

さらに、日米は米国にとっても理想的相互補完分業関係にあるといえます。日本は経済の基幹部分を大きく米国に開放、依存しています。インターネット、スマホ、航空機、先端軍事品、MPUなど半導体、金融などは日本市場において米国企業が圧倒的プレゼンスを持っています。

また米国国債を1兆ドル以上購入し,米国への資本供給に協力しています。1990年当時の日米摩擦勃発時とは全く異なる状況です。米国が求めるFTA見直しで韓国は全面屈服しましたが、日本は米に追随する必要はありません。

米国が日本に対して開放を求める牛肉、自動車における市場において、日本には非がないからです。牛肉はTPP離脱により米国が自らの競争力を低くしてしまいました。自動車は日本関税ゼロ、米国2.5%(小型トラックは25%)と日本の方が低く、問題は日本における米国車のブランド力劣化にあります。

確かに日本の対米貿易黒字は689億ドルと大きいですが対中国赤字の5分の1に過ぎません。

最後に、日本以外の経常黒字国は大幅な貿易黒字が原因ですが、日本だけは経常黒字の大半は所得収支の黒字であり、貿易黒字はごく小さいです。所得収支黒字は現地で雇用を生むので歓迎されるはずで、貿易黒字は現地で雇用を奪うので非難されることになります。

円高下で実現した日本のグローバル・サプライチェーンにより、日本は海外で著しく雇用を生む国になっており、それが所得収支の大幅黒字に現れています。故に日本はもはや貿易摩擦の対象にはなりえない国といえます。日本が貿易摩擦フリー化、為替変動フリー化していることがうかがえます。

上記の事柄は、日本の国際分業上の特質を如実に示しています。日本は競合のないニッチ高技術高品質分野に特化していて、さらにグローバル・サプライチェーンを確立させ海外雇用に大きく寄与しているのです。

トヨタの米国ケンタッキー工場

この国際分業上の特質は日本企業のビジネスモデルの大転換によって支えられています。かつての日本企業のビジネスモデルは,ナンバーワン志向でした。1980年代までの日本は導入技術と価格競争力により、世界の製造業主要分野においてナンバーワンの地位を獲得しました。

“Japan as number one”の時代です。しかしこのモデルは米国による日本叩き、超円高、韓国などアジア諸国企業の模倣と追撃により、完全に崩れました。かつて日本が支配した液晶、パソコン、携帯電話、半導体、テレビというデジタルの中枢分野では、日本企業のプレゼンスは、今は皆無です。

では日本の企業は一体どこで生き延び収益を上げているのかといえば、それはハイテク分野の周辺と基盤の分野です。

デジタルが機能するには半導体など中枢分野だけでなく、半導体が処理する情報の入力部分のセンサーそこで下された結論をアクションに繋げる部分のアクチュエーター(モーター)などのインターフェースが必要になります。

また中枢分野の製造工程を支えるには、素材、部品、装置などの基盤が必要不可欠です。日本は一番市場が大きいエレクトロニクス本体、中枢では負けたものの、周辺と基盤で見事に生きのびています。また円高に対応しグローバル・サプライチェーンを充実させ、輸出から現地生産へと転換させてきました。

世界的なIoT(モノのインターネット)関連投資、つまりあらゆるものがネットにつながる時代に向けたインフラストラクチャー構築がいよいよ本格化しています。加えて中国がハイテク爆投資に邁進しているのですが、ハイテクブームにおいて日本は極めて有利なポジションに立っています。

新たなイノベーションに必要な周辺技術、基盤技術のほぼ全てを兼ね備えている産業構造を持つ国は日本だけです。中国、韓国、台湾、ドイツはハイテクそのものには投資していながら、その周辺や基盤技術の多くを日本に依存しています。

日本のエレクトロニクス企業群は、このイノベーションブームの到来に際して、最も適切なソリューションを世界の顧客に提案・提供できるという唯一無二の強みを持っているのです。

こうしたことから日本企業の収益力は飛躍的に高まっています。直近の企業収益は、営業利益対GDP比12.2%で過去最高となっています。また日銀短観による製造業大企業の経常利益率は、2018年度は8.52%と予想され、それはバブル景気のピーク1989年度(5.75%)、リーマンショック直前のピーク2006年度(6.76%)を大きく上回るものです。

企業のビジネスモデルの大転換→国際分業上の優位性獲得→企業収益向上、という一連のプロセスは、日本の大復活を予想させるものです。

こうした構造上の強みがあれば、米中貿易戦争などが過激になったにしても、日本はほとんど影響を受けないでしょう。

今後、貿易戦争で中国はかなり弱体化し、日本は強化され、株価だけではなく、様々な点で逆転現象が続くことになります。

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2016年11月9日水曜日

トランプ氏、激勝! 米国は「分断の危機」、世界経済や安全保障にも衝撃―【私の論評】米保守派の今まで声にならなかった声が、大声となった(゚д゚)!


ウィスコンシン州のスコット・ウォーカー知事とトランプ氏(今月1日)
全世界が注目した米大統領選は8日(日本時間9日)開票され、不動産王である共和党のドナルド・トランプ氏(70)が、激戦区で連勝を続け、第45代大統領に就任することが確実となった。民主党のヒラリー・クリントン前国務長官(69)は想定外の劣勢だった。「米国第一」を唱え、経済協定や同盟関係の見直しにも言及しているトランプ氏が勝利し、世界の経済や安全保障に超ド級の衝撃を与えそうだ。

 トランプ陣営は、ニューヨークのホテルで支持者集会を開催し、大歓声の中で「勝利の瞬間」を待ち構えていた。正面玄関付近でも数十人がポスターや横断幕を掲げて「トランプ! トランプ!」と連呼するなど、熱気に包まれていた。

 日本時間9日午後3時10分時点で、トランプ氏は選挙人(計538人)の過半数(270人)まで26人まで迫った。

 「史上最低と史上最悪の候補の争い」といわれた選挙戦を盛り上げたのは、トランプ氏の「隠れ支持者」の存在だ。

 過激な言動を繰り返すトランプ氏には、共和党支持者も「差別的思考の持ち主と思われたくない」と距離を置く傾向があり、世論調査では正確な支持がつかめず、共和党内にも亀裂を残した。

 だが、「オバマ政治が米国の衰退を招き、世界を大混乱させた」「クリントン氏は既成政治家の代表」と感じる無党派層を含む有権者の間で、トランプ氏は着実に支持を広げ、最終盤で逆転した。

 「隠れ支持者」は500万人どころではなかったようだ。

 クリントン氏は「米国初の女性大統領」を目指して当初、選挙戦を優位に進めたが、政治の刷新を求める声の高まりや、「私用メール問題」や「財団疑惑」「健康問題」などが響いて支持を落としていた。

 選挙戦で、白人中間層や非エリート層はクリントン氏を「ウォール街の手先」と批判し、女性やヒスパニック、エリート層はトランプ氏を「差別主義者」と攻撃した。背景にある「貧富の差」や「人種間の亀裂」…。激しい中傷合戦で、米国は傷つき「分断の危機」に直面している。

 劇薬の「トランプ大統領」の誕生で、世界に多大な影響を与える。日本も例外ではない。

 トランプ氏は選挙戦で、過激な保護主義政策を訴え、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)からの脱退を主張した。口癖が「ディール(取引)する」だけに、条件闘争との見方もあるが、公約実現に踏み出した場合、世界経済の混乱は避けられない。

 日米同盟についても、トランプ氏は「われわれには日本を防衛する財政的余裕はない」「日本は、在日米軍の駐留経費の全額負担をすべきだ」「応じなければ在日米軍の撤収を検討する」と発言していた。

 日本は在日米軍の駐留経費として、別枠の米軍再編関連予算などを除き、2016年度予算で約5818億円を計上している。トランプ氏は今後、金銭的な「負担増」と「役割増」を要求してくる可能性がある。

 日本の安全保障の基軸は「日米安保条約」である。日本単独では、中国や北朝鮮などの脅威に対抗できないからだ。今後、日本の政界では「トランプ政権とどう向き合っていくか」という議論が起こりそうだ。

 安倍晋三首相率いる自民党は「日米同盟」を堅持する方針とみられるが、蓮舫代表の民進党は、党綱領に「日米安保条約の廃棄」を掲げている共産党との選挙共闘を進めている。次期衆院選の焦点となるのか。

 ちなみに、トランプ氏は「アンチ・チャイナ(反中国)」的な言動も繰り返している。

 国際政治学者の藤井厳喜氏は「トランプ氏が勝てば短期的にはマーケットの混乱があるが、長期的にみれば米経済は回復するので日本経済にとってもプラスだろう。日本の外交・安全保障を立て直すチャンスだ」といい、続けた。

 「トランプ氏は『在日米軍の半減』を求めてくるのではないか。日米安保条約の改定や、日本の防衛費をGDP(国内総生産)比2%まで引き上げることも必要になるかもしれない。憲法9条を改正し、緊迫する東アジア情勢に対応できるよう自衛隊を再編すべきだ。安倍首相からトランプ氏に逆提案し、日米関係を次のステージに進めるべきではないか」

【私の論評】米保守派の今まで声にならなかった声が、大声となった(゚д゚)!

日本では、あまり注目されませんが、大統領選と同時に行われたもう一つ重要な選挙の結果を以下に掲載します。それは、連邦議会上院、下院の結果です。

その結果は、上のグラフをご覧頂いたとおり、上院でも下院でも共和党が勝利しました。ただし、上院ではぎりぎりで、過半数を獲得しています。

なぜ、これが重要かといえば、たとえ共和党のトランプ氏が大統領選挙に勝利したとしても、議会選挙で共和党が勝てなければ、就任初日からトランプ政権は「レームダック」政権になってしまう可能性があるからです。

仮にトランプ政権が実現したとしても、その行方を握るのは連邦議会選挙の勝敗だから
です。アメリカの大統領の立法権限は極めて限られています。大統領側の政党が議会で多数派を握ってなければ、野心的な法案は何も通ることはありません。

振り返れば、オバマ大統領の大型景気刺激策、医療保険改革法など目玉の立法成果は、すべて1期目の最初の2年間だけでした。なぜなら、その時期だけ民主党が上下両院で多数党だったからです。その後は、移民関連法案の事例のようにほとんど法案を通すことができず、オバマ政権はレームダック化しました。

今回の結果をみると、上院・下院ともに共和党が勝利しています。上院に関しては僅差ですので、圧倒的に有利ということはないですが、少なくともトランプ政権が最初からレームダック化することはなくなりました。

少し前置きが長くなりましたが、今回なぜ、トランプ氏が圧勝したのか、もうすでにいろいろと分析されています。細かな票読みなどは、元々私にはできないので、他のメディアをご覧いただくものとして、私としてはその背景について掲載しようと思います。

このブログは個人ブログでもあるため、アメリカ社会を直接分析することもできないので、私が知り得る範囲で、なぜこのような結果になったのかを掲載します。

ちなみに、このブログでは、他の日米のメディアがクリントン氏有利を喧伝していても、選挙戦序盤から直前まで一環して、トランプ氏が圧倒的に不利であり、クリントン氏が絶対優位などとは掲載しませんでした。最初から、最後までトランプ氏の勝利はあり得るものと確信していました。

では、なぜこのような確信を持てたかといえば、決して希望的観測ではありません。多くの人が未だ気づいていないアメリカ社会の特徴について私が知っていたからです。

これについては、前からこのブログを良く読まれている方はすでに知っていることと思います。なぜなら、過去に何度がそれについてこのブログに掲載しているからです。

それについて掲載した代表的な記事のリンクを以下に掲載します。
米大統領選「隠れトランプ支持者」がカギ?―【私の論評】トランプ氏台頭の背景には、米保守派の憤懣の鬱積がある(゚д゚)!
 

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に部分的に引用します。
アメリカのメディアはかなり偏りがあって、リベラル・左派が9割方を占めている状況です。残りの1割が保守系メディアなので、保守系の声などはかき消されてしまいます。

現実のアメリカは、本当にリベラル・左派と保守派に真っ二つに割れていて、おそらく比率は半々くらいなのでしょうが、マスコミ・学界などが、完璧にリベラル・保守に握られており、これによって形成される世論は、リベリラル・左派的な価値観が大勢を占めているということです。

誰でも、保守派の家に生まれば、最初は当然「保守的」な考えを持つのでしょうが、学校に入ったり、もっと上の学校に行けば、そこはリベラル・左派が大勢を占めています。さらに、社会人になれば、職場でも表向きはリベラル・左派な考えが大勢を占めています。場合によっては、リベラル・左派的な考えを否定すれば、職場で周りと馴染めないどころか、場合によって追い出されてしまいかねません。

このようなことが長い間続くとどのようなことがおこるでしょうか。テレビを見ても、新聞を読んでも、保守派の考えはマイナーな扱いです。保守的な考えを持つ人々には、当然のことながら憤懣が鬱積していきます。その憤懣をぶつける場所は残念ながら従来のアメリカにはありませんでした。 
ところが、その憤懣を受け止める、トランプ氏という大統領候補が出てきたのです、そうして、この大統領候補はうわべを飾ることなく、ずけずけとものを言いますし、兵役経験者ならわかるように、何かを語って説得する場合でも決して丁寧な言葉など使いません。どちらかというと、汚いくらいの言葉を使って、話相手にショツクを与えて、これからおこることは相手が予測もしないことであることを悟らせるというような方式をとります。 
実は、アメリカは変わりつつあるのです。その先駆けとなったのが、当初泡沫候補であるといわれたトランプ氏がここまでしぶとく大統領選を闘いぬいているという事実なのです。
 ブログ冒頭の記事では、米国は「分断の危機」としていますが、アメリカはもともと分断していたのです。ただし、アメリカのメディアのほとんどがリベラル・左派であり、保守の声などかき消され、あたかも分断していなように見えただけなのです。今回の大統領選挙により、それが大きくクローズアップされただけです。

このような、自分の考えをなかなか表明できず、アメリカの現状に不満をつのらせた多数の生粋の保守派と、それに生粋の保守派ではないもののアメリカの現状に業を煮やしているものの、これまた自分の考えをなかなか表明することのできなかった「隠れトランプ支持者」が 大勢存在したのでしょう。

そうして、この両者ははっきりと分かれているのではなく、重なる部分も多いのでしょう。危機感をつのらせた、米保守派はかなり熱心に選挙活動をして、多くの人々に働きかけたのでしょう。そうして、両者をあわせると実数として無視できないくらいの数になっていたのでしょう。これらが、トランプ氏を支持したのです。そうして、その多くは、アンケートなどでは、クリントン支持と答えておきながら、実際の投票ではトランプに入れたのでしょう。

だからこそ、CNNなどの世論調査では圧倒的にクリントン有利と言われていたものが、今回のトランプ氏の大勝利につながったのです。

このアメリカの現状に不満をつのらせた、アメリカの保守派の気持ちは間接的ながら、私も理解できたことがあります。

それは、Googleがオンラインで提供している、英語学習サイト"English Central"を視聴していたときでした。

Googleは、大統領候補としてはヒラリー・クリントン氏を支持していて、トランプ氏の台頭には危機感を抱いていました。それについては、このブログにも掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
米産業界、トランプ氏へ懸念の声 グーグルも対策議論?―【私の論評】日本にとって自腹で動くトランプが大統領になるより、中華マネーで動くヒラリーのほうがはるかに危険(゚д゚)!
トランプ氏
詳細は、このブログをご覧いただくものとして、Googleがトランプ氏台頭への懸念を抱いていた部分をこの記事より抜粋します。
米国の産業界に、米国の大統領選の共和党候補者の指名争いで首位を走る不動産王トランプ氏の言動を懸念する声が広がっている。貿易や移民など経済政策での極端な持論が、堅調な米国経済の足を引っ張りかねないと心配するからだ。

ハイテク企業の集積地シリコンバレーの経営者らは、「移民敵視」発言に敏感だ。移民の力が技術革新を促してきた歴史があり、それを否定する考えに反対する。米メディアによると、アップルやグーグルなどの経営トップが3月上旬に共和党系会議に出席し、党の主流派議員も加わって、「トランプ対策」をテーマに話し合ったという。
この記事からもおわかりのように、Googleの経営層の考え方は、生粋のリベラル・左派なのだと思います。

ただし、検索エンジンの運用や、インターネット広告の運用などに関しては、特に生粋のリベラル・左派の考えなどあまり関係はないと思います。だからこそ、私自身も検索エンジンはGoogleをもちいていますし、このブログもGoogleが提供しているレンタル・ブログサービスであるBloggerを用いています。その他にもGoogle+やドライブやその他のサービスもかなり利用しています。

これらのサービスを利用している限りにおいては、あまりストレスを感じたことはありません。

しかし、英語学習サイト"English Central"は違いました。ただし、このサイト自体は英語学習サイトとしてかなりの優れものです。これは、現在ではGoogleの傘下にある、YouTubeの動画を英語教材に用いています。

英語学習サイト"English Central"の画面
動画をみるだけではなく、サイトで単語を学習したり、自分の発音をサイトが判定したりします。動画を見終わると、それを教材として英語の先生とskypeでレッスンを受けられるようになっています。

英語学習サイトとしては、申し分のない素晴らしいものだと思います。ところが、ひとつだけストレスを感じたことがありました。それは、この学習サイトで提供される動画の内容でした。

これは、当然誰かが世界中からYouTubeに投稿された動画の中から選んでいるのでしょうが、その内容がはっきりとリベラル・左派的なものを数多く選んでいるよう感じました。

全部が全部そうだというわけではないのですが、たとえば世界中の戦場で休戦日をある一定頻度で、一日設けるという考えを持った若者が、実際にそれを各国に訴えて、ほんの一部ですが、実際に受けいられている地域もあり、そのことが動画で流れてきました。

確かに、休戦日一日を設けること自体は、それはそれで良いこととは思いますが、それだけで根本問題が解消されるわけではありません。そうして、その若者の話すシーンもでてくるのですが、それが何というのか非常に軽いのです。

後は、アジアの動画を流すにしても、韓国の内容が不自然に多かったり、中国のものも流れるのに、日本はあまりないとか・・・・・。

その他にも、アメリカのリベラル・左派と思しき人のライフスタイルなどが結構流れてきたりで、何というから見終わると脱力感を感じることもありました。ある日PUNKの人生観に関する動画が流れきました。

punk的な生き方をするのは個人の自由だが、punkの
人生観を英語教材にされてはたまったものではない
それでも、最初は英語を学習するために、このサイトを使っているのだから、結局英語ができるようになればそれで良いと思い。視聴を続けていました。しかし、ある日とうとう耐え切れなくなて、これにお金と時間を使うくらいなら他のものに使ったほうが良いということで、視聴しはじめてから、数ヶ月で視聴を中止しました。

なんというか、一言でいえば軽佻浮薄とでもいうような内容に辟易としました。無論、私がそう感じただけのことかもしれないですが・・・・・。

無論、なぜこのようなことになったかといえば、私自身がどちらかというと保守的な人間だからだと思います。リベラル・左派の人ならば、これを見ても何とも思わないのかもしれません。だから、長い期間にわたり視聴して、それなりに英語力もアップできるのでしょう。

動画を選択している人も、おそらく自分がリベラル・左派なので特に意識しないで自分の価値観に従って選んでいるだけなのかもしれません。

しかし、私には、耐えられませんでした。このサイトでの学習は一日せいぜい1時間くらいなもので、休みの日などに長くても2時間くらいだったのに、この有様でした。日本のテレビなどの番組を見ていてもリベラル・左派的なものもありますが、これほど軽くはなかったものと思います。

しかし、これがアメリカに住んだとしたら、テレビをみてもラジオを聴いても、圧倒的にリベラル・左派的な内容がほとんどであり、それどころか、学校や会社に行ってもリベラル・左派的な内容の会話が多いのだと思います。

日本も無論そのような傾向はありますが、それにしてもアメリカほどではないのではないかと思います。

このような環境長年にわたって浸り続ければどうなるのかと考えてしまいました。アメリカの保守派は、それこそ、腹の中身と会話とは全く異なるものになり、本当に打ち解けた人にしか自分の本当の考えを話さなくなったのではないかと思います。これでは、アンケートも正確にはならないわけです。

今回のトランプ氏の大勝利は、米保守派の今まで声にならなかった声が、大きな声となった結果です。

それにしても、今回のトランプの圧勝で、米保守も見直されると思います。日米のメディアも反省して、保守の声も拾い上げるようにしていただきたいものです。

そうでないと、これからもメデイアは、今回のような大間違いをしでかすことになります。

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米大統領選 選挙最終盤に衝撃 クリントン氏、捜査再開―【私の論評】実はトランプ氏よりはるかに色物、際物であるクリントン氏落選はまだ五分五分(゚д゚)!




2016年10月30日日曜日

米大統領選 選挙最終盤に衝撃 クリントン氏、捜査再開―【私の論評】実はトランプ氏よりはるかに色物、際物であるクリントン氏落選はまだ五分五分(゚д゚)!


メール問題を巡るFBIの捜査再開を受けて、遊説先で緊急の記者会見を行う
ヒラリー・クリントン氏=米中西部アイオワ州デモインで2016年10月28日
米連邦捜査局(FBI)のコミー長官は28日、民主党大統領候補のヒラリー・クリントン前国務長官(69)が在任時に私用メールアドレスで公務を行っていた問題で、新たな関連メールが見つかったため捜査を再開したと明らかにした。クリントン氏は訴追はないと主張するが、共和党のドナルド・トランプ候補(70)は批判を強化。投開票日を11日後に控えた最終盤で、クリントン氏が優勢だった流れが変わる可能性もある。【ワシントン西田進一郎、ロサンゼルス長野宏美】

「7月の(訴追見送りとの)結論を変えるものではないと確信している」

クリントン氏は28日夜、遊説先の中西部アイオワ州で緊急記者会見を開き、潔白を主張した。「我々の生涯で最も重要な選挙の11日前で、(期日前)投票も既に進行中だ」とも語り、FBIに捜査に関する情報を国民に公表するよう求めて数分間で打ち切った。

クリントン氏にとり、メール問題は信頼性を疑われ支持率が下がる契機になった深刻な問題だ。コミー氏は今年7月、訴追に相当しないと司法省に勧告し、捜査は一度は終結していた。捜査再開に選対責任者のポデスタ氏は「大統領選直前に異常な動きだ」と不快感を示した。

コミー氏の議会宛て書簡によると、再開の理由となったメールは、メール問題とは別件の捜査で見つかった。焦点は機密情報の有無だが現時点では「不明」で、訴追につながるかも分からない。

米メディアによると、別件とは、クリントン氏の側近フーマ・アベディン氏の夫が、未成年者にわいせつなメッセージを送ったなどとするもの。夫婦の共有端末から問題のメールが見つかったという。

大統領選の情勢は9月下旬以降、クリントン氏に少し傾きかけている。各種世論調査の平均支持率では、トランプ氏を5ポイント以上リード。当選に必要な選挙人の獲得見通しでも、複数の主要報道機関が「クリントン氏優勢」を予想する。

劣勢のトランプ氏にとり、捜査再開は久々に得た「攻撃材料」だ。書簡送付が報じられた直後に東部ニューハンプシャー州で演説して捜査の再開を歓迎した。会場では「彼女(クリントン氏)を逮捕しろ」の大合唱の中、「ついに正義が行われる。(ニクソン大統領を辞任に追い込んだ)ウォーターゲート事件より重大だ」などと主張した。

【私の論評】実はトランプ氏よりはるかに色物、際物であるクリントン氏落選はまだ五分五分(゚д゚)!

クリントン氏に関しては、上記のような問題の他に、重大な問題があります。それは、このブログでも以前掲載したように、クリントン財団がチャイナマネーの献金を受けているという事実があることです。

当該記事のリンクを以下に掲載します。
米産業界、トランプ氏へ懸念の声 グーグルも対策議論?―【私の論評】日本にとって自腹で動くトランプが大統領になるより、中華マネーで動くヒラリーのほうがはるかに危険(゚д゚)!
クリントン財団が、中国から献金を受けいたのは公然の事実であり、それはアメリカでは、広く知られている事実です。ただし、クリントン氏はこの事実があっても、居直っているだけです。その主張は、結局献金をもらっていても、自分の政治姿勢には何も変化はないということです。

さて、この記事のクリントン献金問題について暴露した書籍『クリントン・キャッシュ』に関する部分のみを以下に引用します。

クリントン・キャッシュ
著者のピーター・シュバイツァー氏はこれまでにも議員の不正行為などを果敢に暴いてきました。彼が今回、目を向けたのは、クリントン一家が運営している「クリントン財団」をめぐるお金の動きです。 
著者は財団の財務情報や、各国での報道などを調べ上げ、同財団に海外政府や企業などが多額の献金を行ってきた事実を丹念に描き出しています。しかも彼らは、クリントン一家がアメリカ政府を動かし、自分たちに便宜を図ってくれることを期待して、お金を振り込んでいた可能性があるというのです。 
こうしたスキャンダルにまみれたヒラリーは、ついに国民の過半数から「嘘つき」「信用できない」と思われるまでになってしまい、選挙戦でも痛手を被ったのです。こうした裏事情を知らなければ、大統領選の真相は見えてきません。ヒラリーの疑惑に斬り込んだ本書は、まさに大統領選を語る上で必読の書と言えます。 
この書籍で、もう一つの重要な点は、「チャイナ・マネー」です。南シナ海に人工島を建設するなど、中国による周辺国への脅威は日を追って増すばかりです。日本にとっても、同盟国アメリカと連携して、いかに危険な行動を抑止していくべきかが問われています。アメリカ大統領選は、外交政策を担っていくのかという問題でもあります。
『クリントン・キャッシュ』を通じて浮き彫りになってくるのは、「ヒラリー大統領」は日本の安全にとってはマイナスであるという点です。外国からの献金をやすやすと受け取ってしまう一家に、アメリカの外交を任せられるのでしょうか。 
実際に、夫のビル・クリントン氏が大統領だった時代には、米民主党が中国からの多額の献金を受けて問題になったこともあります。この書籍から、「チャイナ・マネー」に弱い米大統領が誕生することの危うさを読み取っていただければ、幸いです。
クリントンの献金問題に関しては、河添恵子先生が解説した以下の動画をご覧いただくと、さらに理解が深まるものと思います。


この動画では、河添恵子先生は、ヒラリー・クリントン候補に関して、かなり多くの「中国マネー」が流れており、ヒラリー候補は「紅いアメリカの政治家の筆頭」と指摘しています。

また、お金が流れるルートとしては現地(アメリカ)の関連するペーパーカンパニーや実業家と称する者から献金があるようです。詳細は、この動画をご覧になって下さい。

この献金の事実は、中国側からも明らかにされています。中国の全国人民代表大会(全人代=国会に相当)の常務委員会は東北部・遼寧省の代表45人が、金銭などを使って違法に選出されていたとして、資格を無効にする異例の決定を行っています。そのなかに、米大統領選の民主党候補に決まっているヒラリー・クリントン氏が夫のビル・クリントン氏とともに運営するクリントン財団に200万ドルもの巨額の献金をしていた中国人実業家が含まれていることが判明したのです。


この多額の献金がヒラリー氏の大統領選の費用に流用された疑いも取りざたされていたのですが、渦中の中国人実業家が全人代委員の資格を無効にされたことで、汚職に関わっていた疑いが濃厚になりました。

全人代常務委は2013年1月に選出された遼寧省の代表102人のうち45人が金銭やそのほかの賄賂を使っていたとして、その資格を無効にする決定を行ないました。この背景には、汚職や腐敗の摘発を強める習近平指導部の意向があるのは確実です。

その45人のなかでも、遼寧省丹東市に本社を置くゼネコンを主体とする遼寧日林実業グループの王文良会長は腐敗問題で良からぬうわさが飛び交っていました。

王文良氏
王については、ジャーナリストの相馬勝氏が『SAPIO』2016年8月号の連載企画「ラストエンペラー習近平の難局」で、そのうさん臭さをすでに報じていました。

王は日林建設や丹東港の開発を手掛ける丹東港集団、さらに米国などとの穀物輸入や食用油の製造販売、このほか造船会社などを手広く経営。同グループは2013年の中国企業トップ500に選出され、営業利益は246億元(約4000億円)と415位にランクインされています。

王はかつて丹東市政府で働いていたコネクションから、市上層部に食い込みを図りました。そこで知り合った当時の市長だった陳鉄新に言葉巧みに取り入り、食用油の製造工場の建設を持ち掛け許可を得ました。2004年夏には陳を米国の企業関係者らに紹介するために米国に招待するなど密接な関係を構築。陳が工場建設を承諾した謝礼として、3万ドルを渡したとされます。

さらに、王は陳の口利きを受け、当時の遼寧省トップの聞世震・同省党委書記との面識を得て、陳の米国視察のあと、聞も米国に招待し良好な関係を築きました。その後、聞は王に同港の再開発プロジェクトを任せることでゴーサインを出しました。市長と省トップを抱き込んだことで、王は巨利を得ることになりました。米政府が運営する報道機関「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」によると、2人に巨額の賄賂が渡ったといいます。

王が米国内で名前を知られることになったのが、いわゆる「マコーリフ事件」です。

「クリント夫妻に最も近い知人」といわれるバージニア州のマコーリフ知事が王から違法な選挙資金の提供を受けた疑いで米連邦調査局(FBI)と米司法省によって調べられていることが分かったからです。

2014年12月8日午前、京畿道庁状況室で行われた「京畿道-バージニア政策
協議会設置合意書」の署名式で、ナム・ギョンピル知事がテリー・マコーリフ
米バージニア州知事と握手をしている。写真はブログ管理人挿入。
しかも、王は知事を介して、クリントン財団にも200万ドル(約2億4000万円)も寄付しており、外国人からの選挙資金の提供禁止という米国の法律に違反している可能性も浮上していました。ただし、これに関しては確たる証拠がないため、起訴はされていませんが、それでもこの疑惑が晴れたわけではありません。

ヒラリー・クリントンに関しては、このようなトンデモ疑惑があり、それこそトランプよりはるかに色物、際物政治家であることがいえると思います。

トランプ氏には少なくとも、ヒラリーのように中国から多額の献金を受けているという事実ありません。上記のメール問題や、献金問題はアメリカでは広く知られており、だかこそクリントン氏は意外なほど苦戦しているのです。

さて、このような事実はアメリカでは広く知られている事実です。そのせいもあるのでしょうか、今月の21日には、トランプ氏の支持率上昇、クリントン氏に4ポイント差まで迫る状況になっていました。これについては、このブログにも掲載しましたので、その記事のリンクを以下に掲載します。
トランプ氏の支持率上昇、クリントン氏に4ポイント差まで迫る―【私の論評】驚天動地の急上昇の背景には何があるのか、日本はどう対処すべきか(゚д゚)!
10月21日、ロイター/イプソスが発表した米大統領選に向けた支持率調査によると、共和党候補の
ドナルド・トランプ氏の支持率が上昇した。写真は同日、ノースカロライナ州で演説するトランプ氏
この記事では、この驚天動地の急上昇の背景には何があるかを解説しました。詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下その背景2つについて簡単に掲載します。
1.ヒラリー候補が大統領になった場合、おそらく現オバマ大統領の政策が継承され、あまり変わりがないことが予想される。
オバマ大統領は最悪の大統領とも評されています。クリントン候補が大統領になった現オバマ大統領の政策がそのまま継承されるようなことは、多くのアメリカ国民は望まないでしょう。
2.アメリカのメディアは非常に偏っていて、そのほとんど9割がリベラル・左派勢力に握られており、保守派は1割に過ぎないという実体があるということです。そのため、日本でも報道されるアメリカは、アメリカのメディアによるものがほとんどで、多くの日本人はアメリカの半分しか知らないというのが実情です。
この状況ですから、どうしてもアメリカはリベラルな民主党のクリントン候補を贔屓目に報道しますし、アクの強いトランプ氏は、それこそ色物、際物的に報道しがちです。

 しかし、どちらがより色物・際物的かといえば、どう考えてもクリントン氏です。日本のマスコミはアメリカのマスコミの論調をそのまま垂れ流すところが多いので、当然日本でも、トランプ氏は色物・際物扱いです。

しかし、そのような見方をしていては、大統領選の趨勢を見誤ります。現状でも、五分五分といえると思います。

本来民主党優勢のハイオ州は、かねてから接戦州となっていましたが、26日段階では、隣のペンシルバニアが民主優勢州から接戦州になりました。トランプのこの驚異的な粘りはどこから出てくるでしょうか。無論多くの有権者はクリントン氏に嫌気がさしているということもあります。

しかし、それだけではなさそうです。不正選挙が行われる可能性をトランプ氏は指摘しています。これが、トランプ氏の奥の手になる可能性もあります。

選挙に負けた場合法的措置をとる可能性を示唆したトランプ氏
トランプ氏は20日、19日の米大統領選の第3回テレビ討論会から一夜明け、 激戦州オハイオ州で集会を開きました。落選した際に選挙結果を受け入れるかどうかは「そのときに考える」と討論会で述べたことについて、 トランプ氏は「もちろん選挙結果が明らかなら受け入れるが、疑わしい結果に備えて異議申し立てや法的措置の権利を留保する」と説明しました。

トランプ氏は「偉大で歴史的な選挙結果を完全に受け入れることを有権者、支持者、全国民に約束したい。もし私が勝てばの話だが」と語りました。
副大統領候補のインディアナ州知事、マイク・ペンス氏(57)も西部ネバダ州の集会で、トランプ氏と同じく法的措置の可能性について言及しました。

トランプ陣営の選対責任者、ケリーアン・コンウェー氏は20日のテレビ番組で「(トランプ氏は)民主主義の原則を尊重する」と釈明に追われた。 ただ「完全に公正な民主主義が機能しているわけではない」と、不正選挙を懸念するトランプ氏の訴えを繰り返しました。 

アメリカでは大統領選挙の不正が行われているのは、前々から周知の事実です。それも、民主党・共和党双方とも不正選挙をしています。その手口は、不法移民などを有権者に仕立てて、投票させるという手口です。

ただし、民主党の方が共和党よりもはるかに大量に不正選挙に手を染めているようです。そうなると、トランプ氏は大統領選に当選すれば、そのようなことはしないでしょうが、もし落選した場合、異議申し立てや法的措置をとることも考えられます。そうして、当然のことながら、トランプ氏側は、不正選挙の証拠となるものを現状でも相当収拾しており、これからも収拾するものと思います。

トランプ氏が、法的手段に訴え、クリントン氏側が負けた場合、選挙のやりなおしということにもなるかもしれません。そうなると、クリントン氏側は圧倒的不利となります。それはわかりきっていることなので、そうなればクリントン氏は再選挙には出馬しないかもしれません。

日本では、まるでもう大統領選挙の趨勢はもう決まりきっていて、トランプは落選、クリントン氏が大統領と決まっているようというな感覚でいる人が多いですが。

それは明らかに間違いです。トランプ氏よりはるかに色物、際物であるクリントン氏が大統領選に落選する可能性は、今でも五分五分とみるべきです。

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2016年7月27日水曜日

【衝撃】文春と新潮がダブルで鳥越俊太郎記事を掲載 / 新潮は女性が「半ば強制的に全裸にされた」とも報道―【私の論評】鳥越氏の数々の疑惑、これでは当選しないし、したとして短期間で辞任することに(゚д゚)!

【衝撃】文春と新潮がダブルで鳥越俊太郎記事を掲載 / 新潮は女性が「半ば強制的に全裸にされた」とも報道

・未公開の情報が掲載される

2016年7月21日に発売された人気雑誌「週刊文春」が、自称ジャーナリスト鳥越俊太郎氏(76歳)の女性スキャンダル疑惑を報じ、大きな物議をかもした。かつて鳥越俊太郎氏は女子大生を別荘に連れて行き、女子大生が嫌がるなかキスをしたという内容だ。

・新たな展開が判明
その後、鳥越俊太郎事務所が週刊文春編集部に抗議文を送付する展開をみせていたが、ここにきて新たな展開が判明した。


・未公開の情報が掲載される

2016年7月28日に発売される人気雑誌「週刊新潮」に、鳥越俊太郎氏の女性スキャンダル疑惑に関する未公開の情報が掲載されるというのだ。そこには、前回の「週刊文春」には掲載されていなかった鳥越俊太郎氏と女性とのやりとりも掲載されており、衝撃的な内容になっているという。この情報を伝えてくれたメディア関係者は以下のように語る。

・メディア関係者のコメント

「確かに最新の文春と新潮に、鳥越さんの女性スキャンダル疑惑に関する記事が掲載されます。文春は選挙戦の最中に記事化した理由を細かく書いています。驚きなのが新潮です。記者が当事者の女性からダイレクトに話を聞き、鳥越さんに半ば強制的に全裸にされたとも発言しています。また、別荘以外でも鳥越さんにキスをされたとのコメントもありました。事実ではないと強く願いたいものです」

・会見を開くなど自身の言葉で説明を

鳥越俊太郎氏は人望が厚く、優しい口調とダンディーな風貌でルックスもイケメンだ。そして彼には多くのファンが存在する。鳥越俊太郎氏は一連の報道を否定し、すべてを弁護士に任せているが、事実無根であるならば、とんでもない誤報ということになる。大手出版社や新聞社が大きく報じていくなか、会見を開くなど自身の言葉で説明するべきかもしれない。


【私の論評】この数々の疑惑では当選しないし、したとして短期間で辞任することに(゚д゚)!

先週発売の「週刊文春」が報じた“女子大生淫行”疑惑記事に対し、鳥越俊太郎氏(76)は「事実無根」だとして東京地検に告訴しました。しかし、記事でも触れられていた通り、「週刊新潮」は13年前にこの件を詳しく取材していました。7月28日発売号に、当時、鳥越氏から性的関係を迫られたA子さんの証言を掲載します。

***

「文春」記事では、A子さんの夫だけが告白をしています。「週刊新潮」が、この男性とA子さんに直接接触し、話を聞いたのは2003年6月のことでした。

当時、鳥越氏が出入りする有名私大の2年生だったA子さん。アプローチが始まったのは、2002年のことだといいます

「7月の半ばくらいから、鳥越さんは毎日連絡して来て、『好きだ』って言われました。初めは冗談だと思っていましたけど……。それでも私は鳥越さんを尊敬し、憧れていました。で。この頃、食事に誘われたのですが、何の疑いもなく2人で食事をしました。その後、彼が一人で借りているマンションに行ったのです」

当時鳥越氏の振る舞いについて、「週刊新潮」は取材を進めていたが、A子さん側の「やはり、記事にしないでほしい」との強い希望で、掲載は見送りに。だが、鳥越氏が都知事候補にふさわしいかを考える判断材料として、13年前のA子さんの証言の掲載に踏み切ります。以下は、その表紙が掲載されている「週刊新潮」の表紙です。

週刊新潮 2016年 8/4 号 [雑誌]

さて、この強姦未遂事件に関しては、発生した直後から、「都市伝説"上智大学重大事件"」として語り継がれてきており、東京都内の大学関係者だと多くの人が知っていたようです。

その内容をネットから引用し以下に掲載します。
かつて、とある有名私立大学の文学部の教授が鳥越さんを招いたそうです。
その時に居合わせていた女子大学生に迫った、(或いは乱暴した)といったものです。 
そうして、この舞台となった有名私立大学が上智大学だと言われているそうです。

ここまでなら、都市伝説や噂の類と笑って済ませれるのですが…どうも、鳥越さんは上智大学から出禁を食らっているそうです。

大学から出禁を食らうのはやはり何かやらかしたからですよね…

これが、週刊誌の追っている女性問題の事なのかまた別の余罪なのかは定かではないです。 
しかし、週刊誌側はこの事を探っていたものの、当時この業界で絶大的な影響力のあった鳥越さんに握りつぶされたという噂も…

ただ、過去に途中まで調べていたのならばある程度の証拠を持っている可能性もあり、関係者や事実確認等の調べはついているのではと考えられます。
この事件は、2002年に起こったものとされています。

鳥越俊太郎さん絡みでは、いくつかの事件があります。ただし、これはどれも確証のあるものではないことを先に述べておきます。

まず最初は、その名も、「イエスの方舟事件」という事件です。この事件は、1975年ごろより活発化した一種のカルト宗教集団「イエスの方舟」が起こした事件で、募集した信者たちが教祖と共に失踪するという事件でした。



この事件では、集まった信者たちは本人の意思という事になっているのですが、信者の親族が被害届をだしマスコミが取り上げ大きな問題になりました。

この際、当時鳥越さんが勤める毎日新聞社が教祖の千石剛賢氏を匿ったとして当時の編集長、鳥越さんもろとも逮捕されそうになりました。

しかし、結局のところ、千石氏が出頭。書類送検のみで毎日新聞の人たちも誰も逮捕されませんでした。

しかしこの時、韓国籍の男の身柄を拘束。外国人登録法違反で罰金に処されたそうです。特に何もなかったと言う風に報道されましたが、実際は性的暴行や怪しい行為があった
と疑われています。

しかし、この問題は有耶無耶のまま終わりました。

毎日新聞に問題はないのか?事件関係者と韓国籍の男との繋がりは?…といったことが
一切明らかになっていません。

現在まで、公表された内容ではさしたる事件性は無かったという事ですが、本当なのでしょうか?

次に、某番組ADに鳥越氏が不倫を迫ったもの。妊娠が確認されると捨てるという結婚詐欺容疑。被害者は、泣き寝入りの後、亡くなられたとの事です。これは、2003年あたりのことだとされています。

3番目は、女子アナ川田亜子さんに関する疑惑もあります。これは、2008年のことです。

川田亜子さん
この方も鳥越俊太郎さんの唾がつけられたと噂された上に、不審な亡くなり方をし話題になりました。

車内で練炭を使ったことが判明し遺書もあったので警察は自殺としているそうです。しかし、噂によるとプライベートに問題が多数あったそうです。

その問題で報じられた元恋人のT氏が鳥越俊太郎さんの事を指しているのではないかとされています。

そのため、これも結婚詐欺ではと疑われています。しかし、一方では、川田さんには、外国人平和運動家との関係も、取りざたされています。

最後に、山口美江さんの告発があります。

山口美江さん
この方もかつて活躍された女性キャスターです。元祖バイリンギャルとしても有名でした。ちなみに、山口さんは、先の文春が報じた強姦未遂事件の舞台ともいわれている、上智大学出身です。

山口さんの、鳥越俊太郎さん達の悪行三昧を告発した「正義のジャーナリスとして世間認知されてるスケベ親父たち」という記事で話題になりました。

この真意は大方予想が付きます。彼女も被害者だったのでしょう。その後2012年、自宅で亡くなったそうですが原因は不明です。

心不全という事らしいのですが、誰一人としてその場に居合わせていないのです。故・山口美江さんは、 筑紫と鳥越を告発後、1996年に謎の引退をし、2012年に急死しています。

こうしてみると、鳥越氏は、様々な疑惑があります。無論、これは現状では噂に過ぎないものなのですが、それにしても、このような噂が多い人が、都知事に相応しいといえるのでしようか。

様々な疑惑のある鳥越俊太郎氏
もし、鳥越氏がこれらの事柄全部が、事実無根というのなら、ブログ冒頭の記事でも指摘しているように、記者会見を開いて、説明責任を果たすべきです。にもかかわらず、それをしないということは、事実無根ではないと疑われてもいたし方ないと思います。

それにしても、こんな人物を推薦する野党連合、いったいどうなっているのでしょう。都知事に推薦するというのなら、良く人物を調べるべきだし、それに、鳥越氏はもともと低級で能力のないジャーナリストであり、とても政治家などつとまる器ではありません。

野党連合の連中、特に幹部は自分たちも政治に関しては、低級で能力がないので、鳥越氏のことも見抜けないのかもしれません。それにしても、お粗末です。

鳥越氏は、知事選には確実に負けるでしょう。仮に、当選したにしても、数々の疑惑や、持ち前の能力の低さから、早期に辞めざるをえなくなることでしょう。

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