2016年12月4日日曜日

「韓国に謝れ」産経に圧力をかけていた日本の政治家―【私の論評】ポスト朴槿恵も現大統領以下で短期政権がしばらく続くと認識せよ(゚д゚)!

「韓国に謝れ」産経に圧力をかけていた日本の政治家

内なる敵がいた産経ソウル支局長起訴事件

国会が決めた日程で大統領職を辞任すると発表した朴槿恵大統領
日韓関係を揺るがせた韓国地検による産経新聞支局長起訴事件は、韓国側の不当な言論弾圧だったことが明らかになっている。実はその事件の陰で、日本側の多数の政治家や元官僚が産経新聞に圧力をかけ、謝罪をさせることで解決を図ろうとしていた事実も明らかとなった。

 もしも産経新聞がこの圧力に屈していれば、韓国当局の弾圧を是認するに等しい結果を招いていたことは確実である。その弾圧の元凶だった朴槿恵(パク・クネ)大統領が弾劾されそうないま、報道機関に対する圧力の卑劣さ、日本の政治家や元官僚の小賢しさは改めて糾弾されるべきだろう。

 言論・表現の自由を侵害する韓国側の弾圧

 産経新聞支局長起訴事件とは、2014年8月、当時の産経新聞ソウル支局長、加藤達也記者が朴大統領の動向について記事を書いたところ、韓国当局に名誉棄損と断じられ、起訴された事件を指す。

 加藤氏は出国禁止となり、事実上の軟禁状態となって、同年10月に名誉棄損罪で起訴された。

 日本の官民の抗議にもかかわらず、韓国側は翌年(2015年)に加藤氏を被告とする裁判を始め、2015年10月に検察側が懲役1年6カ月を求刑した。だが同年12月に裁判所は無罪の判決を下した。

 この間、日本政府はもちろん米国政府も、韓国側の措置が「言論や表現の自由への侵害」であるとして、懸念や抗議を表明した。日本ペンクラブや国際新聞編集者協会も「言論の自由を著しく傷つける措置」だとして批判した。国際的にみても韓国当局の加藤氏への弾圧は明らかに不当であった。

 あとを絶たなかった謝罪の提案

 だがこの期間中、日本国内では産経新聞に対して「韓国側に謝罪の意を表明して許しを乞うべきだ」「謝罪すれば、韓国側は加藤氏の起訴を取り下げるだろう」という“提案”や“助言”が各方面から寄せられたという。

 この実態は、11月29日、産経新聞の熊坂隆光社長によって明らかにされた。

 加藤氏はこの事件の体験を『なぜ私は韓国に勝てたのか』(産経新聞出版)というタイトルの本にまとめて2016年1月に出版し、PHP研究所の「山本七平賞」を受賞した。授賞パーティーで挨拶した熊坂社長は、加藤記者の受賞を祝ったうえで、次のような出来事を語ったのである。

「この事件の過程で驚いたのは、意外なほど多数の日本側の政治家、元外交官、評論家というような人たちが、産経新聞に対して『韓国側に謝罪の意を表明すべきだ』と持ちかけてきたことだった。

 社長の私がソウルへ行って一言でも謝れば、韓国側は加藤記者の起訴を取り下げ、日本への帰国も許すだろうというのだ。ソウルへ行けないのならば、東京の韓国大使館を訪れて『遺憾』という言葉を述べるだけでもよい。その謝罪を内密にしてもよい。そんなことを伝えてくる日本の政治家たちがあとを絶たなかった。有力な政治家たちも含まれていた」

 こんな“示談”の持ちかけは、韓国当局に弾圧を受けていた産経新聞にとっては背後からの圧力に他ならない。敵は日本の中にもいたということだ。韓国側から密かに頼まれて、動いた人もいたことだろう。

 だが、明らかに不当な弾圧に対して産経新聞が反論をせず、韓国側に謝ってしまっていたら、その不当を是として認めることになる。特に韓国当局の頂点に立つ朴槿恵大統領が犯罪容疑で辞任へと追い込まれる昨今の現状をみると、産経新聞の地位と信頼がどれほど地に堕ちていたか分からない。

 そんな事実を踏まえると、産経新聞に謝罪を求めた日本の政治家や元官僚はいまからでもその非を追及されて然るべきである。

【私の論評】ポスト朴槿恵も現大統領以下で短期政権がしばらく続くと認識せよ(゚д゚)!

産経新聞の謝罪を求めた、政治家や元官僚、評論家などは、完璧に誤りを犯しました。謝罪の必要など全くありません。この裁判はどうみても、韓国側には無理筋のものであり、最初から無罪になるのはわかりきっていました。

しかし、これらの人たちが韓国に対して厳しい批判などをすべきだったとは、私は思いません。正しいあり方は、「完全無視」です。なぜこのように私が思うのか、本日はこれについて解説します。

そもそも、韓国は我が国にとっては取るりたりない国です。我が国にとっての存在意義は、北朝鮮へのバッファーになっているというだけで、他にほとんど存在意義はありません。そんな国に対して、我が国の政治家や元官僚、評論家などがいきまいて、批判する必要などありません。

ただし、有罪判決が出てしまえば、「何を馬鹿な」というような批判はしても良いですが、判決が出るまではそのまま放置というのが正しいありかただったでしょう。

韓国を叩くのは簡単ですが、それは“絶対評価”でしかありません。日本人のほとんどの人が大嫌いな朴槿恵大統領にしても、今、そうして今後とも、彼女よりマシな人材が韓国にいるのかという点を考えるべきでしょう。

大統領選では、本選でも与党内の予備選においても、彼女が唯一の『親中反日』派でした。ライバルは全員『親北反日』でした。朴槿恵大統領辞任の後の大統領選でも、まともな人材は誰一人いません。

「日本は北朝鮮につぐ敵国」と発言した超絶反日政治家 李在明 野党
李在明(イ・ジェミョン、54歳)は、北朝鮮にどのような態度をとるのか未知数ですが米韓関係を強めるべきであるとの主張をしています。文在寅(ムン・ジェイン、64歳)は、大統領になって、李明博・朴槿恵という保守政権のあいだに極限まで冷え込んだ南北関係を修復させたい気持ちが強いです。

竹島上陸で反日パフォーマンスをした文在寅 野党


安哲秀(アン・チョルス、54歳)は、2011年になって突如韓国政界にあらわれた政治家。政治の性向は中道であるが、北朝鮮問題では右派に近いようではあります。

潘基文(パン・ギムン、72歳)言わずとしれた国連事務総長で、史上最低の国連事務総長と酷評された人物です。北朝鮮政策は、良くも悪くも優等生的な国連の枠組みを踏襲するものと思われる。当然、国連が「いの一番」で追及している人権問題を強く取り上げるものと思われる。ここに挙げた5人の中では、米国ともっとも仲が良いこともあり、金正恩氏は非常にやりにくいだろう。ただ、国連事務総長時代に残せなかった北朝鮮問題における「成果」を急ぎ、原則を捨てた行動を取るようになると、金正恩氏の思うツボだ。

反日というより中国様の愛玩ペット。別名油ウナギの潘基文 今は与党にも野党にも属さない
安哲秀(アン・チョルス,54歳)大学教授、実業家。現在、国民の党共同代表。

前回大統領選の世論調査では朴槿恵より人気があったが野党候補一本化のため出馬断念した安哲秀

朴 元淳(パク・ウォンスン、60歳 )は、大韓民国の弁護士、社会運動家。ソウル特別市長。
慰安婦問題の影の親玉、模擬裁判で昭和天皇を糾弾。李在明に劣らぬ反日政治家 朴 元淳
そうして、以上にあげた人物の共通点をあげておきます。それは、全員少なくとも朴槿恵と同等かそれ以上の反日派であるということです。また、朴槿恵程度に強くは反北朝鮮色を強く打ち出していないということでも共通点があります。

次の大統領選挙でもあの国では、朴槿恵よりマシな人物など出てきようもないのです。父親の朴正煕だって、批判材料はいくらでもありますが、少なくとも韓国2000年の歴史において、日本にとっても韓国にとってもいちばんマシな指導者だったと言えるでしょう。そうして、おそらくは、日本にとって朴槿恵は父親についでマシな大統領だといえると思います。

良いか悪いかのみを論じる“絶対評価”はアホでもできます。付き合いを避けて通れない以上、一番マシな人間を相手にするにこしたことはないのに、それを叩きまくってどうするという話です。

最近のスキャンダルなどで、朴槿恵を絶対評価で叩くのは、“もっとマトモな国になれるはず”という韓国への期待の裏返しに他なりません。多くの日本人は、韓国は未来永劫マトモになんて絶対になことなでできないという絶望的な現実を受け入れられていないのです。

韓国に対しては“相対評価”で臨むべきなのです。過去にアフリカで孤立した韓国軍が、日本からの弾薬供給を受けられなかったという一件がありましたが、ああいうときこそ普段ヘイトスピーチをやってるような人たちの出番なのです。

在特会あたりが官邸に乗り込んで行って、「今回は韓国が何を言おうが弾薬を受け取らせるべきだ、なんなら俺がソウルに乗り込む!」と気勢を上げるべきでした。日本でいちばんヘイトスピーチをやってる連中が弾薬を送ると言っているのに、それを韓国政府が断ったとしたら、それがひいては韓国の真人間を育てることに繋がり、反日政府への打撃ともなったことでしょう。

万一、国防軍がクーデターを起こしたときには取引もできるかもしれません。今回の混乱で、万が一親北朝鮮派が、大統領になるかもしれません。そうなれば、クーデターだって本当に起こりえるかもしれません。

このような恩義は、韓国人といえども絶対忘れません。特に軍人とはそういうものです。また、第三者へのアピールにもなります。歴史問題で日本は圧倒的に不利な状態なのですから、韓国をどうするか以上に第三者にアピールできるパフォーマンスが重要です。

ヘイトスピーチも使いようです。愛国者を自称する人たちは、韓国の反日を“解決”しよう、しようと考えているようですが、“歴史問題はそもそも解決しない”という認識が必要です。

嫌韓活動に血道を上げても、相手を刺激するだけで何の意味もありません。国家間の問題に対しては、弥縫(びほう)策を取り続けるのが正解なのです。日本人は、どうせ、向こうの方が先に亡ぶ、という自信を持つべきです。

現在の混乱もいずれはおさまり、大統領選挙が行われ新大統領が誕生します。そうして、その大統領は確実に朴槿恵以下です。

そうして、我々はこのことを前提として、韓国と付き合っていかなければならないということです。経済的には現在の韓国は、GDPが東京都同程度であり、いずれそれ以下になるのはもう決まったようなものです。経済的には無視して良い国です。

安全保障的には、北朝鮮のバッファーとしてのみ北朝鮮と対峙してくれれば良いわけです。

上の5人の候補者のうち、李在明は外交面では米韓同盟の強化を訴える一方、日本は安全保障上の敵だと見なすべきだと主張する。20世紀前半に朝鮮半島に対して行った侵略に対し、十分な悔悟の念を示してこなかったからだというお決まりの主張をしています。

ただし、日韓同盟の強化は、本気で考えているようで、それを考えると、上の5人の中では、一番まともな候補者といえるかもしれません。

朴槿恵辞任要求デモ。次の政権以降もーしぱらくこのようなデモが発生し短期政権が続く
ただし、これから韓国経済はさらにどん底を目指して下降し続けますから、誰が大統領になっても、若年層の雇用環境はさらに悪化し、中間層の賃金は下がり、結局韓国の歴代大統領のように批判され、短期政権で終わります。そうして、朴槿恵の後がそうなるだけではなく、おそらく少なくとも、10年くらいは短期政権が続きます。

そうして、反日活動はさらに過激になります。日本としては、短期政権で終わっても、日韓関係を強化しようとする大統領が就任すれば、それで良しということで、後は無視ということで良いと思います。

韓国が何を言ってきても、「日韓合意がある」といっていなし、「日韓通貨スワップ」を外交カードに使い、あまりうるさければ、スワップを発行させなければ良いし、発行させてしまっても、いつでも廃止できるようにしておき、うるさくしすぎれば廃止するというようにして、いずれ、経済的にどうにもならなくなり、ふたたび通貨危機で、IMFの管理下にはいるか、最悪では国連の信託統治領になるのを待てば良いだけの話です。そうなれば、反日どころではありません。

日本にとって、どうでも良い国への対処はこれで十分です。

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2016年12月3日土曜日

【日本の解き方】日銀の赤字で騒ぐ的外れ報道 子会社の決算気にするな 重要なのは日本経済の改善―【私の論評】これで騒ぐ輩は経済を語るな報道するな、解説するな(゚д゚)!

【日本の解き方】日銀の赤字で騒ぐ的外れ報道 子会社の決算気にするな 重要なのは日本経済の改善だ

グラフ、写真はブログ管理人挿入 以下同じ
 日銀の中間決算で当期剰余金が2002億円の赤字になったと発表された。保有する国債の利回りが低下し、利息収入の減少による財務悪化が懸念されるとの報道もあるが、果たして問題なのだろうか。

 日経新聞では「日銀財務 緩和が圧迫」というタイトルで、まるで金融緩和が悪いことのように書かれていた。まず、中央銀行の決算の基本をおさらいしておこう。実際の決算は複雑になっているが、その基本的なところはかなりシンプルだ。

 日銀のバランスシートの基本は、資産側に国債、負債側に日銀券と日銀当座預金だ。負債側はマネタリーベース(日銀が供給する通貨)となる。つまり、資産側には有利子債権、負債側は無利子債務である。
(出処)日本銀行「営業毎旬報告(平成28年4月20日現在)」のデータをもとに作成
 現状では、日銀当座預金250兆円のうち210兆円程度には0・1%の付利、20兆円は無利子、20兆円には0・1%のマイナス金利だが、日銀券との代替が基本であるので、すべて無利子が本来の姿だ。民間銀行の当座預金が無利子であることを考えればわかるだろう。

 このように、資産が有利子債権、負債が無利子債務が中央銀行の基本構造である。無利子債務は、常識的な意味では「借金」ではない。

 そして、収益は総資産に金利をかけた利子収入になる。この意味で、金利が低下すれば、毎年の日銀の収益は少なくなっていく。これが将来にわたって続くわけだが、それらの現在価値の和は、高校レベルの等比級数の和の公式を適用すれば、日銀が購入した国債の額面金額になることがわかる。これが通貨発行益である。

 もちろん、この通貨発行益は、日銀納付金として国庫に入るが、政府と日銀を合算した統合政府で見れば、統合政府のものだ。

 日銀が法的に政府の子会社である以上、統合政府で考えるべきであるが、日銀官僚はそう考えずに、日銀だけで決算をみる。そうした情報がマスコミに流れて、マスコミ報道はトンチンカンなものになる。

 民間企業なら、グループ決算が重要で、個別会社の決算はあまり意味がないだろう。しかし、日銀官僚は、日銀が保有する国債の評価損が出る、引当金が必要だといって騒ぐ。統合政府でみれば取るに足らないことなので、政府も日銀の好きなようにしろという態度のようだ。

 仮に日銀保有国債の評価損が出た場合も、評価損は必ず国債の額面金額(通貨発行益)より小さい。つまり、一定の長期損失補填(ほてん)契約を日銀と政府で結んでも、国民負担はないということである。

 この政府と日銀の契約は、かつて日銀官僚があまりにつまらない財務問題を主張するので、米連邦準備制度理事会(FRB)議長も務めたベン・バーナンキ氏が言及したものだ。米財務長官を務めたローレンス・サマーズ氏も、財務問題をくだくだと説明する日銀官僚に対して「So what」(それで何が問題?)とあきれていた。

 はっきりいえば、政府の子会社である日銀の財務は気にする必要はない。むしろ親会社の日本を根っこで支える日本経済が良くなることが重要だ。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】日銀の赤字で騒ぐ輩は経済を語るな報道するな、解説するな(゚д゚)!

最近は、ようやっと、政府の借金1000兆円とか、貿易赤字が、経常収支の赤がなどと騒ぐメディアが少なくなったと思った矢先に、今度は日銀の剰余金が赤字という報道です。

やはり、メディアとにかく赤字とかマイナスは全部良くないこと、黒字とかプラスは全部良いことと単純に考えているのだと思います。

このようなことは、日本銀行券、日銀当座預金という負債は、無利子債務であり無利子債務は、「借金」ではないということを理解していれば、別に経済学的な難しいことを理解していなくても、小学生にでもわかるような事柄です。

日銀が債務超過になる理由は、政府に低利で貸出している(低利の国債を保有している)ことです。つまり、その分だけ政府は利払い負担が軽減されているのです。したがって、日銀が債務超過に陥って、政府がそれを増資で補ったとしても、「本来利払いとして支払うはずであった金額を増資として支払っただけ」なのです。

こんなことを理解できない日本のメディアは異常です。一般企業の財務の知識もないということです。

一般企業の会計でも、有利子負債と無利子負債があります。その典型例を以下にあげましょう。
・無利子負債の典型例:仕入債務(支払手形、買掛金)
・有利子負債の典型例:借入金や社債等
無利子負債とは、買掛金・支払手形など利子を払う必要のない負債のことをいいます。日本銀行券、日銀当座預金も利子を払う必要のない負債です。これが増えたからといって、何の問題があるのか、さっぱり理解できません。

私には、理解できない人がいるという事自体が理解できません。本当に疲れます。とにかく、何の統計数値でも、マイナスとか赤字になる何でも悪いことと考える人がいるようですが、少なくとも報道機関の人間くらいはこのようなことは理解して欲しいです。

このような報道をするようでは、まさにサマーズ氏のように「So What ?」言いたくなってしまいます。

ローレンス・サマーズ氏
この程度のことも理解できない人間は、経済に関する報道などすべきではありません。この程度のことを理解できない人間には、統合政府としての連結決算などということをいえばますます混乱し、困惑するのでしょう。

企業関しては、小会社と親会社を統合した、連結決算が当たり前になりました。それは当然のことです。

なぜそのようなことになったかといえば、たとえばかつて日本にはイトマングループなる企業がありました。

その会社は、日本の商社であり1990年までは伊藤萬株式会社と表記していました。住友銀行頭取の磯田一郎から平和相互銀行の内紛株買戻しの資金援助要請を受け泥沼に入り込み、平成初期に発覚した一連の伊藤萬事件(イトマン事件)の影響で経営破綻しました。1993年に住金物産(現:日鉄住金物産)に吸収合併され110年間の歴史に幕が下ろされた。

このイトマン事件の捜査で、イトマングループの経理が不正に行われていて、本社の赤字をすべて子会社に載せる形で、経理処理されており、本当はこのグループ全体では赤字なのに、本社は黒字で健全経営されているように装われていることが判明したのです。

このようなことでは、グループ全体ではどうなっているかわからないので、その以降会社単体の決算書を提出するのは無論のこと、グループ全体での連結決算を提出することも義務付けられるようになったのです。

巨大企業グループの中には、親会社のほか連結子会社や関連会社など複雑な構造を持つものも多い

このような事件もあったので、ひよっとすると、メディアの人間も、"日銀の赤字=小会社の赤字=本社の赤字=日本政府の赤字"のような奇妙な等式が頭の中に浮かんだのかもしれません。このような混同をするようでは、家庭の主婦感覚とあまり変わりありません。

無論、家庭の主婦は、家計を守るために節約などの努力をすべきであり、それはそれで良いことなのですが、だからといって、国の経済を家計のようにみるようなことでは正しい認識はできません。メディアもこんな頓珍漢な報道をするくらいですから、日本の経済を家計のように認識しているのではないでしょうか。

だとしたら、滑稽です。なぜなら、企業の小会社と政府の小会社でもある日銀との間には、とてつもない大違いがあるからです。その決定的な違いとは、一般企業の小会社はお金を刷って発行できないのですが、日銀は発行できます。

だからこそ、負債が日本銀行券、日銀当座預金などの無利子負債になるのです。このようなことを理解できなければ、統合政府の連結決算などといっても理解が覚束ないでしょう。


とにかく、日本の新聞などのメデイアの連中がこれを理解できずに、頓珍漢な報道をするのですから、本当に困ったものです。

このような有様ですから、統合政府ベースでは、すでに今年中に政府の借金はなくなり、来年からは、借金はマイナスすなわち、政府は貸付があるだけで、借金はなくなるなどということを資料や、計算過程を示して提示したとしても、一般にはなかなか理解されないのも無理もないのかもしれません。

来年以降は、マスコミや多くの政治家などは無理にしても、多くの国民にこれを理解していただいて、日本の将来への道の選択を誤らないようにしていきたいものです。

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2016年12月2日金曜日

つるの剛士さん「保育園落ちた日本死ね、が流行語大賞なんて…」―【私の論評】日本社会は発狂してしまったのか?

つるの剛士さん「保育園落ちた日本死ね、が流行語大賞なんて…」


 タレントのつるの剛士さん(41)が自身のツイッター上で、「保育園落ちた日本死ね」の流行語大賞トップテン入りに「とても悲しい気持ちになった」と投稿し、議論になっている。

 つるのさんは2日、「『保育園落ちた日本死ね』が流行語。。しかもこんな汚い言葉に国会議員が満面の笑みで登壇、授与って。なんだか日本人としても親としても僕はとても悲しい気持ちになりました。きっともっと選ばれるべき言葉や、神ってる流行あったよね。。皆さんは如何ですか?」(原文のまま)とツイートした。

 1日に「2016ユーキャン新語・流行語大賞」が発表となり、トップテンに「日本死ね」が入っていた。都内で開かれた授賞式には、国会でこの問題を追及した民進党の山尾志桜里衆院議員(42)が満面の笑みで登場。表彰され「年の締めにもう1度スポットライトが当たり、うれしい」と喜んだ。

授賞式に満面の笑みで登壇した民進党の山尾志桜里衆院議員(42)

 「日本死ね」は匿名のブロガーが保育園の抽せんに落ちた怒りをつづったもので、一部のメディアが大きく取り上げて反響を呼んだ。

 選考理由は「このフレーズが先導するようにして大きな社会問題を現出させた」(選考委員会)というもの。

 つるのさんの投稿に対し、「私も全く同じ」などと同感する意見が多数寄せられ、一部、「この言葉のおかげで待機児童の問題に政府が本気で取り組んだ」として、「日本死ね」の騒動を肯定的に評価する声もあったが、「民主党(当時)政権より改善されてますよ」「以前から政府は取り組んでました」などと百家争鳴の議論になっている。

 つるのさんは「保育園落ちた…」のつぶやきの直後に、「皆さん朝からイヤな気分にさせてごめんなさい!今日の素晴らしい神ってる富士山です。皆さんもお勤めいってらっしゃい!」と、富士山の写真とともに投稿した。

【私の論評】日本社会は発狂してしまったのか?

つるの剛士氏
私は、つるの剛士氏のような反応を示すのが、当たり前の反応だと思います。国会で「日本死ね」などという言葉自体が、どのような形であれ、使われしまったということには、今でも憤りを覚えています。

このブログでも、これについては掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
山尾氏、今度は衆院選直前に不可解な「500万円の移動」 週刊新潮報道 ―【私の論評】献金問題と同じく匿名ブログに基づく議論も指弾されるべきだ(゚д゚)!

この記事は、今年4月14日のものです。詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では掲載した当時は、山尾議員の政治資金問題が主に問題とされ、「日本死ね」などという言葉を国会で使ったこと自体については、あまり問題にされなくなっていたので、こちらのほうも大問題であることを主張しました。

以下のこの記事の結論部分を掲載します。
私自身は、ブログでもtwitterでもすべて実名を公開しています。ブログやSNSを始めるときに、知人などは、匿名にすべきなどと言った人も何人かいたので、少しの間匿名にしていたこともありましたが、やはりその後実名にしました。

これは、匿名のブログやツイートで、自分の意見などを述べるのはやはり、無責任であると思われたからです。無論、これは他の人もそうすべきということではありませんが、いずれにしても、匿名のものでは信ぴょう性は格段落ちることは間違いありません。

私自身も、匿名のSNSやブログ・サイトの場合、何か興味を惹かれるようなことが書かれてあったとしても、SNSなら自分で確かめられる範囲で、正しいと判断できるものは、リツイートくらいはすることもありますが、それを引用して、解説するということはありません。ブログ・サイトに関しては匿名のものは引用しません。あくまで、出処が明らかなものしか引用して、それを解説したり論評するようなこともしたことがありません。

それが本来まともなことであり、国会で匿名のブログをもとに、審議をするなどということは、考え及びもつかないことです。匿名のブログなど何の責任も伴わないものですから、そこに書かれていることなど、信ぴょう性も何もありません。疑問に思っても、書いた人間に質問することすらできません。そのようなものを元に、公の場で議論などすべきではありません。まともな会社の取締役会で、匿名のブログなどに基づいて議論をすすめる役員がいたら、愚か者と言われることでしょう。

これは、ネット社会における最低限のエチケット(ネチケット)であると思います。そのようなことを、認識できない山尾志桜里氏が、検事であったという事自体も信じられません。検事なら、何事に関しても、物的な証拠などを重視するのが普通だと思います。それに、マスコミが献金問題と同じようにその点を追求しないのも本当に奇異なことです。

このようなネチケットが守れない国会議員が何の指弾も受けない、それを褒めそやす党代表が存在したり、それを批判もしないメディが存在するということ自体が、現代の陰湿なネットいじめなどを助長していると思います。
ネットいじめの温床は何か?
匿名のブログはエビデンス(証拠・根拠、証言、形跡)ではありません。新聞の報道はエビデンスであることが求められます。だから、まともな新聞記者は、情報の出処を裏取りして、正しい情報に基づいて報道します。国会での審議であれば、当然新聞社などより、さらこの点において厳格であらねばならないはずです。

このようなことがなおざりにされても、何の問題にもならない社会は病んでいるとしか言いようがありません。これでは、ますますネットいじめなどをさらに助長するだけです。

山尾氏を政調会長に抜擢する民進党はもう、最初からダメ政党であることを暴露してしまったようです。

本来ならば、献金問題と同じく、匿名ブログに基づく議論も指弾されてしかるべきです。現代では、政治もメディアもどこか、狂っているとしか思えません。
この「日本死ね」があろうことか、国会の審議で用いられただけに及ばず、 流行語大賞に選ばれ、その授賞式に山尾志桜里議員がいそいそとでかけて、満面の笑みで受賞するなど、正気の沙汰ではありません。

山尾志桜里は、知らないようですが、「死ね」という言葉は、小学校などでも表立って使えるような言葉ではありません。以下にある小学校でのポスターの写真を掲載します。


「死ね」「うざい」「きもい」は言ってはならない言葉なのです。そのうちの一つの「死ね」が国会の審議でどのような形であれ使われ、さらに流行語大賞になるという今の日本の社会の風潮は、完璧に狂っています。

国会でも、与党を批判したり追求したりするのに、どんな文脈であっても、「死ね」などという言葉を使っても構わない、などということは本来は、絶対にあってはならないはずです。

現代は、ポリティカル・コレクトネス(political correctness、PC)という概念が広まりつつあります。これは、、言葉の使い方に偏見や差別が含まれていないことを指す言葉という意味です。たとえば、カメラマンと言ってはいけないので「カメラパーソン」と言い換えるなどのことが言われおり、これは行き過ぎではないかと思うこともあります。

しかし、「死ね」という言葉はPC以前に、どんな文脈においてでも、みだり使ってはいけないはずです。「死ね」とは、かの「在特会(在日特権を許さない市民の会)」のヘイトスピーチ(憎悪表現)と、変わらないものです。しかし、この言葉が流行語大賞に選ばれるなど、あまりにも極端なダブルスタンダードであるとしか言いようがありません。

このようなことを許しておけば、社会のタガが緩みとんでもないことになってしまいます。本日も以下のような記事を見かけました。
「菌」発言の担任、児童に直接謝罪へ 校長が意向示す
 新潟市の小学4年の男子児童が担任の男性教諭から名前に「菌」をつけて呼ばれ、学校を休んでいる問題で、この小学校の校長は2日、朝日新聞の取材に対し、担任教諭が児童や保護者に直接謝罪する場を設けたいという意向を示した。

 校長は、同じ学年の保護者に対する説明会や、全校児童を対象にしたいじめに関するアンケートの実施なども検討しているという。 
 児童は東京電力福島第一原発事故の影響で福島県から5年前に避難し、新潟市で暮らしている。保護者によると、小学3年の時から一部の同級生に「菌」と呼ばれたり、仲間外れにされたりしていた。今年の夏休み以降、物を捨てられるなどエスカレートし、児童は11月17日に担任に相談。その5日後、早朝に福島県で地震が起きた22日の昼休みに、ほかの児童がいる前で「菌」をつけて呼ばれたという。児童は祝日をはさんだ24日から学校を休んでいる。
このような馬鹿な教師が発生する背景には、国会でも「死ね」という言葉が審議過程で平気で持ちられたり、流行語大賞になってしまうなどのことがあるのは間違いないことだと思います。

国会での審議など、多くの国民の規範にもなるべきものと思います。そんなところで、平気で「死ね」などという言葉を審議過程で用いられ、あまつさえ流行語大賞になってしまえば、小学校などでも、「死ね」「殺す」が当たり前になってしまうのではないでしょうか。

そうして、「死ね」「殺す」よりはまだましであると思われるような、「菌」などという言葉、何のてらいもなく大声で話される言葉になってしまいかねません。

国会議員、マスコミなどが、どんな文脈であれ、このような言葉を平気で使う日本社会は狂っているとしか思えません。

「死ね」などという言葉横行する組織は、学校であれ企業であれ、「いじめ」が横行しかねない
国会議員や、マスコミなどが駄目なら、少なくとも私たちの日々過ごす組織の中では、こういうことは禁忌とすべきと思います。というより、国会議員やマスコミが狂っていても、日本の多くの組織の中では、このようなことは元々禁忌となっていると思います。だから、国会議員やマスコミが狂っていても、日本の社会は安定しているのです。

組織の中では、禁忌とされることをしでかしてしまったものは、たとえ一見それが正しいことのために行われたようにみえても、いずれ懲罰を受けます。いつまでたっても、出世しないとか、給料が上がらないとか、禁忌を破った直後か、そうではなくとも、何年かたったあと左遷されたり、減給されたり、降格されたりします。そのとき、はじめて禁忌を破ったことの重大性に気づく愚か者も存在します。最近では、気づかいない人もいるです。しかし、これは組織の秩序を保つため当然のことです。

国会議員やマスコミなども、今のままでは、さらに増長しとんでもないことになってしまいかねません。山尾志桜里のような議員には、選挙では票を入れないことです。マスコミは新聞・テレビなどの購読や視聴をやめることです。

とにかく、この狂った社会風潮は何十年かけてでも、是正すべきです。

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2016年12月1日木曜日

農協改革でまさかの大炎上進次郎部会長の2つの誤算―【私の論評】経済落第生の自民党若手は今のままでは将来の総理大臣など目指せない(゚д゚)!

農協改革でまさかの大炎上進次郎部会長の2つの誤算

TPP推進論者だったが・・・・

「負けて勝つかな」

 11月25日、自民党の農協改革案が了承されたのを受け、小泉進次郎党農林部会長(35)は疲れた表情で記者団にこう語った。

「自民党は2014年に農協に5年以内の自己改革を求める方針を打ち出していましたが、今年の11月11日になって政府の規制改革推進会議が一部組織の縮小を『1年以内』と求め、実現しなければ国が『第二全農』を設立するといった急進的な改革を迫ったのです」(農政担当記者)

 抜本改革に前のめりだった進次郎氏さえも「非常に高いボール」と漏らしたこの案。官邸と党の間で板挟みとなって調整に奔走したが、結局、農林族も許容する規定路線に近い内容に戻った。ライターの常井健一氏が敗因を語る。

「『長老と世論』を味方につける進次郎流の突破術が、ことごとく裏目に出た」

 進次郎氏の目論みは、JAの分断にあった。改革派と組んで、守旧派をぶっ壊す。進次郎氏は部会長就任直後からJA全中の奥野長衛会長に猛アプローチ。参院選では奥野氏の地元・三重県度会町を演説会場に選び、選挙カーの上で揃い踏みまでして見せた。

「単独取材を嫌う進次郎氏が、『文藝春秋』11月号では奥野氏と対談し、自ら蜜月ぶりを演出しました」(同前)

 だが、あまりに高圧的な規制改革推進会議の案に、JA関係者は激怒。昔ながらの抗議集会に否定的だった奥野氏も周囲の突き上げに態度を変えざるをえず、地域農協の幹部ら1500人を都内に集めて政府改革案に抗議した。

「JA内には奥野会長が弱腰だとの批判も出ている。進次郎氏の勝算が誤算に変わった形です」(同前)

 もう一つの誤算が、進次郎氏の“発信力”だ。議論大詰めの10月から11月に集中的に講演を入れ、報道陣のいる場で“抵抗勢力”を挑発した。

「実力者のところに行って『なんとかしてください』と泣きつく。しかも連日。こういった動きが逐一耳に入っていることを、やっている側は気づかない」(10月28日)

 慎重派を「悪者」に仕立て、農林族の敵意を増幅させた挙句が今回の結果だった。自民党のベテラン秘書はこう嘆く。

「彼も認めたように『雑巾がけ』の役職なんだから目立たないところで汗をかいて、咬ませ犬になりきって同情を呼び、見えないところで協力者と手を握るんだ」

 初当選から7年。進次郎氏は正念場を迎えている。

【私の論評】経済落第生の自民党若手は今のままでは将来の総理大臣など目指せない(゚д゚)!

小泉進次郎氏についは、以前にもこのブログに掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
総裁任期「3期9年」に延長=26日に全体会合へ提示―自民―【私の論評】財務省とわたりあえる人材が出てくるまでは安倍総裁とすべき(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、一部分を以下に引用します。
現在の民進党の議員のほとんどは、増税推進派で、経済や財政について語るときは、まるで財務省のスポークスマンのようです。民主党政権だったときの、民主党は上記の事実でもわかるように、財務省の使い捨て政党です。その性質は昔から変わらず、現在もそうであり、将来も継承続けていくことでしょう。

一方自民党はどうかというと、これも民進党と同じように、財務省の影響下にあったのは間違いないです。というより、自民党でも安倍総理が、衆院を解散してまで、財務省に反旗を翻して増税を阻止して、真正面からわたりあった最初の総裁ということになります。

自民党も民進党の財務省の使い捨て政党というところまではいかないものの、同じように財務省の影響下にあって、財務省にはなかなか正面切って逆らえなかったというのが実体です。

ただし、今の自民党は、安倍総理と一部の安倍総理に近いブレーンが財務省と渡り合っているだけであって、他の自民党議員はなかなか財務省に諜略されているか、諜略されないまでも正面切って逆らえないというのが実体です。

例えばかって小泉純一郎元首相は在任時に「景気が回復すると構造改革ができなくなる」と明言していました。これは、平たくいうと、構造改革をするためには、金融緩和や積極財政はしてはならないということです。これでは、まるで財務省のスポークスマンのようです。

実際に8%増税は、大失敗だったことは統計数値をみれば明らかなのに、民進党は先ほど述べたように、ほとんどが増税狂です。

しかし、自民党でも安倍総理とこれに近いブレーンは別として、ほとんどの議員は金融政策の意味や、財政政策の正しい運用の仕方を理解してないか、理解していたとしても、財務省に正面切って逆らえないでいるようです。

ちなみに自民党の中の「ポスト安倍」と目されている人たち、たとえば、稲田朋美防衛大臣、小泉進次郎衆議院議員、石破茂衆議院議員らの過去の発言をみれば、消費増税ありきの財政再建主義か、もしくは金融政策中心のデフレ脱却への懐疑的であったり批判的であることが明瞭です。

稲田大臣は、先の再延期の前には「消費税をまず1%引き上げる」案をだしていましたが、そもそも消費増税を経済が低迷しているときになぜ増税にそこまでこだわるのか、その背景についての説明は全くありませんでした。最初から消費引き上げ自体を目的とした発言としか思えません。
そうして、小泉議員はより深刻です。先の再延期のときの報道を読むかぎりでは、消費増税先送りへの懐疑的な態度にくわえて、親譲りなのでしょうか、とにかく社会保障の見直しなどで、倹約という視点しかありません。景気循環的な発想が全くありません。増税延期が決まった直後の、「延期するけれども決まっていた(社会保障)充実策はやるというなら、こんなおいしい話はない。 そんなおいしい話に若い人たちはだまされない」と発言にはほんとうに驚いてしまいました。これでは、まるで財務省のスポークスマンであり、経済・財政などに関しては、民主党議員とほとんど変わりありません。

小泉議員の経済に関する、知見もこの程度のものです。消費増税は積極的に先送りすることで、経済成長を安定化させ、そこで財政再建(社会保障制度の積極的な拡充)も実現していくべきなのですが、その手の発想は過去の発言をみるかぎり皆無です。

それに、現状では以前もこのブログに掲載したように、財政再建は終了間際です。間際というか、もうすでに終了したか、終了は間近です。その記事のリンクを以下に掲載します。
蓮舫氏が語る経済政策 実行されたなら景気低迷で雇用改善はブチ壊し―【私の論評】財政再建はすでに終わっていることを知らない民進党に先はない(゚д゚)!
 

統合政府(日銀なども含めた政府全体)ベースでの日本国の貸借対照表ベースでは、政府債務残高は以下の様な状況です。これに関しては、その根拠もこの記事で説明しています。

2017年には、国の借金はなくなるどころか、借金がマイナスつまり、借金どころか、国以外に金を貸し付けている状態になるのです。これでは、増税をする根拠など全くないのです。


にもかかわらず、民進党の議員はもとより、自民党の小泉進次郎議員、稲田朋美大臣なども、財務省が垂れ流す国の借金1000兆円説に幻惑されて、それを真に受けているのです。

だからこそ増税延期が決まった直後に小泉議員は、「延期するけれども決まっていた(社会保障)充実策はやるというなら、こんなおいしい話はない。 そんなおいしい話に若い人たちはだまされない」と発言したのです。

こんな有様ですから、小泉議員をはじめ、自民党の多くの議員は経済では、安倍総理大臣の足を引っ張っているとしかいいようがありません。それでも、自民党の幹部連中は、安倍政権の支持率が高いので、本当は経済のことなど良くはわかっていないのですが、それでも安倍政権を盛り立てようということで、現状では一致しているのだと思います。

そうして、金融緩和による雇用状況の良さもあります。以下に最近の雇用情勢を示すグラフを掲載します。


総務省が29日発表した労働力調査によると、10月の完全失業率(季節調整値)は3.0%で、前月と同水準でした。完全失業者数は前月比5万人減の197万人と、1995年2月以来、21年8カ月ぶりに200万人を下回りました。同省は「雇用情勢が引き続き改善傾向で推移している」(労働力人口統計室)と判断しました。

完全失業者数は、男性が6万人減った半面、女性は1万人増えました。雇用者数(季節調整前)は前年同月比89万人増の5793万人と、比較可能な53年以降で最高でした。

厚生労働省が発表した10月の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.02ポイント上昇の1.40倍でした。91年8月以来、25年2カ月ぶりの高水準で、2カ月連続で改善しました。同省は「医療・福祉や宿泊・飲食サービスなどで人手不足感が強く、求人倍率を押し上げている側面がある」(雇用政策課)と分析しました。
求人倍率はハローワークに申し込んだ求職者1人当たりの求人数を示します。10月は、求人数が1.4%増加した一方で求職者数は0.3%減少しました。正社員の求人倍率は0.89倍と、2004年11月の集計開始以降で最高となりました。 

これに関しては、さすがに経済に疎い、民主党議員でも、それに負けず劣らず疎い自民党議員でも、雇用がかなり改善していることは認めざるをえないでしょう。

ただし、彼らの多くは、金融緩和政策が世界標準では雇用を改善する手段であるということを認識していないので、この状況を単に運が良かったとか、偶然運が良かったくらいにしか認識していないかもしれません。



この状況では、安倍総理は安心して次の世代に政権を譲ることはまだまだできません。だからこそ、総裁の任期を延長したのでしょう。安倍総理としては、この延長した期間の中で、次期総理大臣の器を持つ人を育てる腹なのでしょう。これが育たなければ、やめられないという思いなのでしょう。

日本経済は、雇用が改善したとはいえ、まだまだ改善の余地があります。雇用もまだ改善する余地があります。完全失業率は、3.0%ですが、最低でも2.7%、もしかすると2.5%までの水準にできる余地があります。そもそも、物価目標2%はまだ達成できていません。

これを成就するためには、さらなる量的追加金融緩和が必要です。しかしこんなことは、民進党の議員はほぼ全員、自民党の議員ですら大部分がそうは思ってないのだと思います。


そうして、本来は増税はおろか、減税なども視野に入れた機動的財政政策も本来実行すべきなのです。今の日本経済は、8%増税により、個人消費が抑制され、デフレに舞い戻りかねない状況です。このようなこと、本来国会議員全員が認識してなければならないことです。

しかし、そうではないというのが本当に残念なことです。

小泉進次郎議員について、ブログ冒頭の記事では、「進次郎氏は正念場を迎えている」としていますが、無論現在の農政の仕事でもうまくいかなければ、将来の総理大臣の道は閉ざされることにもなるかもしれないのですが、現状のように財務省の使い捨て議員のような状況では、さらに将来の総理大臣の道が遠のくと思います。

とにかく、現在の自民党議員、マクロ経済を学んで、財務省と対峙できる人材が一人でも多く育たない限りは、安倍総理は後進に道を譲ることもできないし、日本の将来も危ぶまれます。

そうして、進次郎議員のような若手議員も、あたかも大きな政治集団であるかのように振る舞う財務省の存在こそが、日本の大きな政治問題であることを認識しなければ、将来の総理大臣候補になることはできないでしょうし、そうさせるべきでもありません。

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2016年11月30日水曜日

安倍首相と米露のバトル口火 TPPは“トランプ版”に衣替え、北方領土はプーチン氏と論戦に―【私の論評】日米は、中国の現体制と、ロシアの中のソ連を叩き潰せ(゚д゚)!


TPP離脱を明言したトランプ次期米大統領 写真はブログ管理人挿入 以下同じ
トランプ次期米大統領はビデオ演説で、大統領就任初日にTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)を離脱すると明言した。一方、ロシアは北方領土にミサイルを配備するなど、12月の安倍晋三首相とプーチン大統領との会談の成果を危惧する声もあがっている。

 まず、TPPであるが、今のままでの成立は無理な状況になった。TPP諸国の国内総生産(GDP)の6割は米国であるので、米国抜きのTPPはありえない。

 まずTPPの性格をおさらいしておこう。TPPは、(1)自由貿易(2)知的所有権保護や国営企業規制が含まれることから、中国除外という性格(3)多国間協定-という3つの要素がある。

 一方、トランプ氏は、共和党であり、米国議会の上下院はともに共和党が取っている。トランプ氏は選挙期間中は共和党の重鎮と反目していたが、ここは議会の共和党と組んで政権運営する可能性が高いと筆者は見ている。

 というのも、共和党政権は8年ぶりであり、政権運営の妙味を味わいたいと考えるのが自然だ。このため、トランプ氏と議会共和党は妥協し合い、ウィン-ウィンの関係になるはずだ。共和党は伝統的に自由貿易を指向している。また、民主党のクリントン氏が中国利権と近いとされたこともあって、対中姿勢は毅然としたものとなる可能性もある。

 こうしたトランプ政権と議会の関係を考えると、TPPは仕切り直しになって、中国抜きの自由貿易を二国間で締結するスタイルが基本となるだろう。

 となると、まったく白紙から交渉するのでは時間がかかるので、日本としては、既にまとまったTPPを原案として、米国との二国間交渉をすることもあり得る。

 二国間交渉であるので、日本にとっては厳しいものになるが、この方式がうまくいけば、日本以外のTPP参加国も同様な方法で米国と二国間交渉すれば、それが事実上、「トランプ版TPP」となる。

 一方、北方領土交渉は難しい。戦後70年間も解決できなかった問題なので、今回簡単に解決できると甘く考えないほうがいい。ロシアは、巨額収賄の容疑でウリュカエフ経済発展相の身柄を拘束し、捜査に乗り出したと発表した。同氏は、日本側の窓口を務める世耕弘成経済産業相のカウンターパートであり、これまで日本の対ロシア経済協力計画のロシア側窓口だった。

ウリュカエフ経済発展相
 ミサイル配備や担当大臣拘束という一連の動きが、北方領土・日露平和条約交渉を妨害しようという意図の表れなのか、日本側の期待値のハードルを下げるロシア側からのサインなのか、よくわからない。いずれにしても、12月の安倍・プーチン会談はガチンコで両国国益のぶつかり合いになるだろう。

 トランプ氏が次期大統領になったので、対ロシア制裁が緩んでいくという見通しをプーチン大統領が持っているなら、ロシアにとって北方領土問題の優先順位は低くなる。一筋縄ではいかないのは当然だが、安倍首相はトランプ次期大統領を巻き込みながら、対ロシア戦略を練っているだろう。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】日米は、中国の現体制と、ロシアの中のソ連を叩き潰せ(゚д゚)!

上の高橋洋一氏の記事、概ね同意です。日米二国間交渉は、日本にとっては厳しいものになるのは明らかです。しかし、ここで負けてはせっかくのTPP交渉での、粘りが無駄になります。おそらく、TPP交渉以上に難航し、時間もかかることでしょう。

そうして今回は、日米二国間だけの問題ではなく、二国間交渉によって実質上のトランプ版TPPを創設しようというのですから、日本としては、TPP加盟国の応援もうけつつ、米国との交渉を成功させる必要があります。日本が下手に米国に折れれば、他国の信頼を失うことになります。

さて、米国との交渉についてはこのようなところですが、ロシアのとの北方領土交渉は高橋洋一氏も指摘するように更に困難を極めることでしょう。

私たちは、ロシアとの北方領土交渉に関することを述べる前に、ロシアとはどういう国なのかを知っておく必要があります。

現代ロシアを理解するうえで大切なことは、ロシアとソ連は宿敵だということです。ロシアを乗っ取ってできた国がソ連なのですから、両者を一緒くたに考えるべきではありません。

エリツィンは現在では単なる酔っ払いとしか評価されていないのですが、間違いなくロシアの愛国者でした。そのエリツィンから大統領の地位を禅譲されたプーチンがやっていることは、ソ連邦の復活であり、ロシアに対する独裁です。

ロシアの愛国者エリツィン氏
プーチンが日本文化に詳しいから交渉しやすいなどという甘い幻想は捨て去るべきです。ロシアはそれほど単純な国ではありません。例えば、2002年にアレクサンダー・レベジというロシアの政治家が死にました。

彼はロシアの自由化を進め、チェチェン紛争の凍結にも尽力した人物です。NATOや日米同盟にも融和的でした。何より、近代文明とは何かを理解し、実行しようとしました。

ロシア史のなかでも、一番の真人間と言っていい存在です。しかし、彼の末路はヘリコプター事故死です。ロシアではなぜか、プーチンの政敵が『謎の事故死』を繰り返します。このレベジについてなんら言及せず、『プーチンは親日家だから』などと平気で言っているような輩は、間違いなく馬鹿かロシアスパイです。

アレクサンダー・レベジ
しかし、無論プーチンに限らず誰にも様々な面があります。どんな物事にも良い面もあれば悪い面もあります。『誰が善玉で誰が悪玉か』という子どものような区別の仕方はすべきではありません。

ロシアを支配しているのは、徹底した『力の論理』です。自分より強い相手とはケンカをせず、また、自分より弱い相手の話は聞かないというものです。

日本からの投資などで、ロシア側の姿勢を軟化させ北方領土問題を一歩でも進めよう、などという声もあるようですが、話を進める気のない相手に交渉を持ち込んだところで、条件を吊り上げられるのがオチです。

そもそも、戦争で取られたものは戦争で取り返すしかない、というのが国際社会の常識です。力の裏づけもないまま、話し合いで返してもらおうなどと考えている時点で、日本は甘すぎます。これは、それこそ子どもの論理と謗られてもしかたありません。
これは、プーチンとメドヴェージェフの役回りを考えてもわかります。子分が大袈裟に騒ぎ立てたところへ、親分が『まあまあ』と薄ら笑いで入ってくるのは、弱肉強食のマフィア社会などでは常套手段です。にもかかわらず子どものままの日本は、プーチンの薄ら笑いを友好的なスマイルだと勘違いしてしまっています。要するに、マフィアの社交辞令を真に受けているわけです。

プーチンとメドベージェフ
そもそも、多くの日本はロシアを知らなさすぎます。ウクライナの問題にしても、ロシアの歴史を知っていれば『またやってるよ』で終了です。『アメリカの影響力の低下』を論じる向きもありますが、そもそも、旧ソ連邦であるウクライナ、とくにクリミア半島に欧米が手出しできるわけがありません。メキシコにロシアが介入できないのと一緒です。

これは、世界の通史を知れば国際社会の定跡が学べ、おのずと理解できることです。そうして、文明国として、日本が強くなるべき理由やその方法も理解できるはずです。

プーチン大統領にとって、ウクライナはあくまで自分たちの持ち物です。元KGBである彼の故郷はロシアではなくソ連邦なのです。ウクライナを狙うのは、彼が旧ソ連を取り戻そうとする行為の一環なのです。

プーチンは故郷であるソ連邦の歴史をムダにしたくないし、ソ連の崩壊が敗北だったとは決して認めたくないのです。例えばプーチンは、ガスプロムという天然ガスの企業を使って、ロシア人から搾取を続けています。

かつてイギリスが東インド会社でやっていたような植民地化を自国で行っているわけです。この事実だけ見ても、彼がロシアの愛国者ではなく、ソ連への忠誠心が高いと見ていいです。

ソ連の愛国者プーチン
北方領土へのミサイル配備や担当大臣拘束という一連の動きは、北方領土・日露平和条約交渉を妨害しようというプーチンの意図の表れです。

日本としては、米国と貿易交渉で徹底的にケンカをして、ロシアのプーチン幻想など捨て去り、米国と共同しつつ、何十年かけてもロシアの中のソ連をぶっ潰す、中国の現体制をぶっ潰すことを念頭においた外交を展開すべきです。

まさに、これから安倍首相と米露のバトルが口火切つて落とされるわけです。

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2016年11月29日火曜日

陸自へのサイバー攻撃、中国・ロシアなど国家の関与も 「危機的で相当深刻な事態」―【私の論評】この際人為的なミスの原因になりそうなものは完璧になくせ(゚д゚)!

陸自へのサイバー攻撃、中国・ロシアなど国家の関与も 「危機的で相当深刻な事態」

図:防衛省ホームページ(防衛省本省庁舎等の御案内)より
防衛省と自衛隊の情報基盤で、駐屯地や基地を相互に結ぶ高速・大容量の通信ネットワークがサイバー攻撃を受け、陸上自衛隊のシステムに侵入されていたことが28日までに、複数の同省関係者の話で分かった。防衛省が構築した堅固なシステムの不備を突く高度な手法と確認された。国家などが関与した組織的攻撃の疑いが強く、陸自の内部情報が流出した可能性が高い。

 複数の自衛隊高級幹部は「危機的で相当深刻な事態だ。早急に再発防止策を講じる必要がある」と強調。情報セキュリティーを担当する防衛省の斎藤雅一審議官は「個別の案件には答えられない」とコメントした。

 同省は9月ごろに事態を確知し、直後にサイバー攻撃への警戒レベルを引き上げたという。

 関係者によると、攻撃を受けたのは、防衛省と自衛隊が共同で利用する通信ネットワーク「防衛情報通信基盤(DII)」。防衛大と防衛医大のパソコンが不正アクセスの被害に遭い、このパソコンを「踏み台」として、陸自のシステムにも侵入した可能性が高い。

 サイバー攻撃に詳しい慶応大の土屋大洋教授(国際関係論)は「国家の防衛を脅かす極めて深刻な問題だ。防衛省・自衛隊も警戒を強め、侵入を防ぐ態勢を構築してきた。それでも侵入されたとすれば、国家の関与を疑わざるを得ず、中国やロシア、北朝鮮といった日常的に日本の軍事的情報を必要とする国が想定される」と語っている。

【私の論評】この際人為的なミスの原因になりそうなものは完璧になくせ(゚д゚)!

このニュースかなり重大なものと思うのですが、韓国での朴槿恵の報道などに埋もれてほとんど報道されないので、本日はこれを掲載することにしました。

この事件に関しては、国家機密に属するものでもあるので、すぐに詳細が発表されることはないでしょう。よって、以下に若干の推測をしてみます。

これまでの報道を総合しますと、防衛省のネットワークと接続している防衛医科大のPCが最初に不正アクセスを受けたいたことから、同PCが「標的型攻撃を受けた、あるいは標的型攻撃を受けて既に遠隔操作されているPCから攻撃を受けて遠隔操作されるようになったと推測できます。

防衛省と自衛隊の「防衛情報通信基盤(DII)」はインターネットに接続できる「オープン系」と、外部との通信を遮断してセキュリティレベルを高めた「クローズ系」に分かれています。防衛医科大のPCはオープン系に接続したときに遠隔操作され、オープン系のネットワーク上にある情報を奪取したり、遠隔操作の対象を他のPCに広げたりした可能性があります。

しかし、セキュリティ対策がうまく機能してクローズ系のネットワークに侵入できなかったのであれば、さほど重大な事件ではない可能性もあります。オープン系はそもそもインターネットに接続できるため、「侵入前提の(侵入を受けてもやむを得ない)ネットワーク」と言えるからです。

しかしながら、気になるのは「オープン系とクローズ系の両方のネットワークに接続できるPCが存在する」という一部報道です。オープン系のネットワークからの攻撃は予定通り防御できたとしても、両系に接続できるPCや業務ルールなどに問題がなかったかの確認は必須でしょう。もしこれが原因で、クローズ系のネットワークに侵入されていたとすれば、これは大問題です。

2015年に起こった日本年金機構の個人情報流出事故のようにルールでガチガチに固めていたつもりでも、現場の運用実態にそぐわず、ルール違反や考慮漏れで被害が拡大することもあります。

仮に一連の報道に間違いがあり、クローズ系のネットワークへの侵入の可能性を払しょくできない状態が真相だとすれば、事態はかなり深刻になります。オープン系とクローズ系のネットワークを切り離していても、メディアや機器を媒介して“穴”となる可能性が残るのであれば即刻に対処すべきです。少なくとも安全を確認できるまでは、クローズ系のネットワークを物理的にも論理的にも分断すべきです。

いずれにせよ、今回の一連の報道を見ると、防衛大学と防衛医科大とオープン系のネットワークは外部からの侵入を許した可能性があります。それぞれの侵入ルートはもちろん、検体情報や被害範囲などを正確に特定できたのかどうかが気になるところです。

そうして、この事件、「オープン系とクローズ系の両方のネットワークに接続できるPCが存在」していることが事件の根本的な原因であるとすれば、これは完璧に人為的ミスである可能性があります。


防衛庁の機密漏洩疑惑というと、2013年にも事件がありました。

2013年2月16日、女性事務官が帰宅する際、情報本部が入っている庁舎C棟1階にリュックを置き忘れ、別の職員が確認したところ、新聞紙とともに、米国務省の定例会見を和訳した資料が発見されました。資料は、「部内限り」に指定されていたのですが、この女性事務官は、「自宅で廃棄するつもりだった新聞紙に紛れ込んでしまった」と説明したそうです。

そうして、調査の過程で、この女性自衛官は、2007年頃都内のスーパーでアルバイトをしていた中国人留学生と知り合いになっていたことが発覚しました。情報本部では、職員が外国人と接触した場合には報告することが求められているのですが、女性事務官はこれを怠っていました。

周知のように、防衛省情報本部は、米国防情報局(DIA)をモデルにして、1997年1月に発足した情報機関で、主に海外の軍事情報を収集・分析する業務を担っています。今回、問題となった女性事務官が勤務していたのは情報本部分析部で、主に海外の公開情報(新聞、雑誌、政府刊行物、インターネットなど)の収集と翻訳を行なっているところです。

当時の、『ZAKZAK』の記事によりますと、防衛省関係者の話として、「相手が中国人で年齢差もあったため、同省などで徹底的に調査したが、情報漏洩は確認できなかった。中国人男性の背景も詳しく調べたが、中国当局との関係も見当たらなかった」としています。

確かに報じられたところでは、女性事務官の年齢は60歳代、相手の中国人は20歳代となっているので、さすがに恋愛関係が成立するとはちょっと思えません。また、女性事務官には夫もいて、職場に送り迎えしてくれるような仲であることから、夫婦関係が破綻しているわけでもなさそうです。一部では、ハニートラップの疑いもかけられたようですが、それほど好色な女性であったならば、今回の問題が発覚する前から色々と尻尾を出していたことでしょう。

バラエティ番組「たかじんのそこまで言って委員会NP」でのテロップ
ただ、暗号や翻訳を担当するスタッフに照準を当てて、情報提供者に仕立て上げていく手法は、中国によってよく使われるものです。たとえば、2004年、上海にある日本総領事館で電信官を務めていた男性がハニートラップに引っ掛かって、暗号システムに関する情報の提供を迫られた挙げ句、自殺に追い込まれた事件がありました。

米国でも、1980年代半ば、中央情報局(CIA)海外放送情報部(Foreign Broadcast Information Service)で中国語の翻訳業務を担当していた中国系アメリカ人、ラリー・チン(Larry Wu-Tai Chin)が30年近くにわたって、中国に機密情報を提供していたという事件が発生しています。

なぜ暗号や翻訳を担当するスタッフが狙われるかといえば、およそ組織に流通する文書の多くに接する機会があるからです。また、そうしたスタッフに回される文書の傾向を見れば、組織の上層部が何に関心を持ち、どういった資料を欲しているのかについても把握することができます。つまり、彼らをスパイに取り込むことに成功すれば、機密情報だけでなく、情報のリクワイアメントに関しても明らかにできる可能性が出てくるわけだ。

なお、この件では、ひとまず情報漏洩はなかったということで、防衛省内では決着となりましたが、女性事務官は再任用を見送られることになりました。本人としては、『週刊新潮』の取材に対して、情報漏洩がなかったにもかかわらず、そうした決定が下されたことに「不本意」だと語っていましたが、たとえ本人の言ったことが本当だったとしても、自らの不注意がひきおこした事件ですから、再任用されないのは当然のことです。

今回の最サイバーテロに関しても、徹底的に分析して、侵入者は無論のこと、人為的なミスで侵入を許した者の特定をして、それなりの対処や処分を厳格に実施して頂きたいものです。

特に今回のようなサイバーテロにおいては、いくらシステ側で強力な備えをしていても、人為的な穴があれば、情報漏洩を防ぐことはできません。この際ですから、人的なミスの原因になりそうなものは完璧になくすべきです。

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2016年11月28日月曜日

韓国のデモが「民主主義の成熟」扱い&日本批判に繋がる怪―【私の論評】韓国礼賛メデイアは、さらに恥の上塗りをするだけに終わる(゚д゚)!

韓国のデモが「民主主義の成熟」扱い&日本批判に繋がる怪

ネットニュース編集者の中川淳一郎氏 写真はブログ管理人挿入 以下同じ
 支持率が4%を下回る異常事態となっている朴槿恵大統領の退陣を求めて、韓国では連日、退陣要求デモが行われている。その様子を、日本のメディアはワイドショーも含めて盛んに報道しているが、その様子を奇妙な論調で称賛する人たちがいる。なぜ、その称賛の論拠が妙なのか、ネットニュース編集者の中川淳一郎氏が解説する。

 * * *

 韓国で毎週のように朴槿恵大統領退陣要求デモが発生しているが、これを機に妙な発言をする者がネットに多数登場した。それは簡単に言うと「韓国は民主主義が成熟している」という意見で、「羨ましい」という声まであった。

 どれだけ日本で抑圧された生活をしているのかはわからないが、4週目は126万人参加ともいわれるデモを考えれば、民主主義が足りないため人々が怒っていると解釈するのが妥当で、「デモに大勢が集まる=民主主義が成熟している」と考えるのは大間違いである。

 こうした発言をしている人たちは、いわゆる「リベラル」の側の人々で、ツイッターを見ると昨年の国会前安保法制デモを礼賛し、米大統領選前日のTPP反対デモも礼賛している人々とかぶる。

 当然デモをする権利は民主主義では認められており、かつての薬害エイズ問題等の隠れたイシューを浮かび上がらせる効果はあるだけに、必要とあらばデモはした方がいい。しかしながら、デモに大人数が参加するのを見て「羨ましい」というのは常軌を逸している。それだけの人間が国家に対し不満を持っている状況は、民主主義が機能しているとは言わない。

朴槿恵大統領の辞任要求デモに何故か巨大な慰安婦像
が登場?これと反日とは無関係なはずでは・・・・・・
 翻って日本のデモの状況を見ると、安保法制デモには最大で12万人が集まったというが、この時もリベラルの人々はこの成果を誇った。だが、人口が日本の半分以下である韓国の126万人デモとはまったくレベルの違う話である。それだけ日本国民が現在の政権運営にさほどの不満を持っていないことの表われで、民主主義が機能していると言えよう。

 デモについてはリベラル派は完全にダブルスタンダードになっている。「アラブの春」は民主化運動の代表例ではあるが、この時の解釈は「ついにアフリカ・中東でも民主主義を求める市民の思いが噴出した」とある。これは正しい解釈である。ならば、今回の韓国のデモも同様に解釈すべきなのだ。

 それなのに「羨ましい」「すごい」と絶賛し、そこから「それにひきかえ日本は……」と日本批判に繋げる。要するに安倍政権が独裁政権で、国民はそこに飼い慣らされて黙り込んでいると言いたいわけだ。さらには今回朴氏を操る崔順実被告の存在が明らかになったが、これをリベラル派の皆さまは「韓国のマスコミと検察は機能している」と言い放つ。

 いえいえ、ここまで放置していたマスコミと検察が機能しているわけないでしょ……と考えるべきだが、ネットの一部ではとかく韓国についてはホメたがる勢力が存在する。

 彼らが、正直なぜここまで韓国を礼賛するのかがよくわからないのだ。韓国は羨ましがるほどの国なのか。「ヘル朝鮮」という言葉が韓国の若者の間でちょっとしたブームになったというが、超学歴社会でありながらコネが幅を利かせ、大財閥が国の経済の実権を握る遅れた民主主義国家である。若者が不満を持つ気持ちはわかる。

 しかしながら、日本のリベラルはなぜかここでツイッターで「#ヘル日本」というハッシュタグをつけて日本批判を展開する。う~ん、皆さん、韓国に移住すれば?

なかがわ・じゅんいちろう/1973年生まれ。ネットで発生する諍いや珍事件をウオッチしてレポートするのが仕事。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』『ネットのバカ』など

※週刊ポスト2016年12月9日号

【私の論評】韓国礼賛メデイアは、さらに恥の上塗りをするだけに終わる(゚д゚)!

上の中川淳一郎氏の主張は正しいです。ただし、多少筋が通らないとこもありますので、本日は、以下にそれを掲載します。

このブログでは、日本のメディアによる韓国での朴槿恵大統領辞任要求デモの報道はメディアが、馬鹿なのかあるいは北朝鮮のスパイであるかのいずれかであると断定しました。その記事のリンクを以下に掲載します。
【痛快!テキサス親父】韓国の大規模集会、親北朝鮮勢力のにおいプンプンしてくるぜ 統一プラカードに同じ言葉―【私の論評】単純に朴槿恵辞任が正義と語る奴らは、北朝鮮スパイか馬鹿のいずれか(゚д゚)!
朴槿恵退陣」のプラカードを手にソウルのデモに集まった人々
中川淳一郎氏の上の記事で筋の通らないところは、この記事をご覧いただければ、良くご理解いただけるものと思います。

この記事では、以下のようなことを掲載しました。

まずは、西岡力氏の主張です。
第1に大規模なデモを主催している勢力が過激な親北反体制派であることがほとんど伝えられていない。 
第2に半島全体の政治スペクトラム(各政治勢力の配置)の中で事件を位置づける見方がほとんどない。 
その結果、韓国の自由民主主義体制が重大な危機を迎えているという事態の本質が分からない。
このような主張が、中川氏には全くみられません。韓国が昔から、北朝鮮からのありとあらゆる勢力による浸透に悩まされ続けてきたのは、周知の事実です。

中川氏は、"デモについてはリベラル派は完全にダブルスタンダードになっている。「アラブの春」は民主化運動の代表例ではあるが、この時の解釈は「ついにアフリカ・中東でも民主主義を求める市民の思いが噴出した」とある。これは正しい解釈である。ならば、今回の韓国のデモも同様に解釈すべきなのだ"としていますが、これは、正しい部分もあり、正しくない部分もあります。

正しくない部分としては、このデモ自体がまずは、親北朝鮮勢力により始められたものであり、「民主主義を求める市民の思いの噴出」を利用して、あのような大規模なデモになっているということです。

無論、確かにデモの参加者の中には「民主主義を求める市民」も大勢参加してはいるでしょうが、この市民たちは、親北朝鮮勢力に扇動されているという意識が希薄なようです。

そうして、この記事では以下のようなことも主張しました。
朴槿恵大統領のスキャンダルのみならず、韓国の歴代大統領の多くは任期途中や退任後に、亡命や暗殺、投獄、自殺など過酷な運命にさらされています。

とにかく、大統領をめぐっては何度も問題がおこつているわけです。であれば、大統領制によ統治のシステムに何か根本的な問題がはるはずです。このように、何度も同じような問題が発生するということは、最早朴槿恵氏個人の倫理的な問題ではなく、システムの問題であり、このシステムを変えないかぎり、これからも何度も同じことが発生し、問題の根本的解決にはなりません。

だから、統治のシステムの改善・改革が必要であるというのが私の主張でした。そうして、大統領制による統治のシステムを些細に分析すれば、当然のことながら、西岡氏の主張するような問題も明らかになり、それに対処することにもなったはずです。
しかしながら、この視点を全く捨て去ったとしても、中川氏が主張するような問題が日本のリベラル・左派に存在することは確かです。

この点でも全く日本のリベラル・左派は馬鹿で愚鈍なのですが、親北朝鮮による一般市民への扇動や、韓国に親北朝鮮政権が出来た場合の危機や、大統領制による統治の欠陥による危機などには、全く気づかずに、中川氏が語るように、「韓国は民主主義が成熟している」という意見で、「羨ましい」という声まで出る始末では、もう何というか認知症のレベルなのではないでしょうか。

彼らの脳内には、何らかの問題があって、物事をそのようにしか解釈できないというのですから、本来は、病院に行って治療を受けるべきでしょう。

若いうちはまだ良いのでしょうが、現在の鳥越さんくらいの年齢になったあたりから、かなり酷い症状がでてくることが懸念されます。もう、正常な人の愚鈍のレベルを超えているのではないかと思います。

認知症の症状
日本のテレビ局はこのような人にコメントなどさせておいて良いのでしょうか。まあ、それで良いのかもしれません。「ヒラリー・クリントンが絶対優勢」とか、「トランプは、馬鹿な奴で大統領にはなれない」というような、日本のメディアを信じこんで見ていた多くの視聴者は完璧に裏切られました。

現在の韓国報道に対しても、多くの人がそもそも視聴しないか、視聴したとしてもかなり距離を置いて視聴していることでしょう。

日本のメディアは最近の韓国報道でさらに、恥の上塗りをするだけです。

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