まとめ
- トランプ米大統領が2025年6月24日、イスラエルとイランの完全な停戦合意を発表したが、イスラエルからの公式確認はなく、X上のネタニヤフ確認情報は信頼性が低い。
- イランは停戦を認め、カタールが仲介したが、イスラエルは軍事目標の達成を優先し、テヘランへの攻撃を継続.
- イランの革命防衛隊幹部が多数殺害され、軍事施設や石油施設の破壊で経済と軍事力が弱体化、国内では反政府デモが再燃。
- 米国はハーメネイ最高指導者の殺害が可能と示唆し、体制崩壊の危険が高まる中、国際社会は停戦を求める。
- イランの弱体化とネタニヤフの「目標達成」の発言から停戦の可能性は高いが、イスラエルの非確認で不確定
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トランプ大統領、イスラエルとイランが「完全かつ全面的な」停戦に合意と発表 イランによる報復攻撃のわずか数時間後 |
イランの壊滅的打撃
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イラン革命防衛隊トップのサラミ司令官=2023年12月、テヘラン |
イランの弱体化は目を覆うほどだ。イスラエルの攻撃で、イラン革命防衛隊(IRGC)の高位幹部、ホセイン・サラミ、モハンマド・バゲリ、アリ・シャムハーニらが殺害された。IRGCの精鋭部隊は壊滅、指揮系統は混乱に陥る。テヘランの軍事施設や石油施設も破壊され、経済は危機的状況だ。エネルギー価格の高騰がイランを追い詰め、国内では反政府デモが再燃。市民の怒りは頂点に達している。イランの軍事力と政権の基盤は今、崩れ落ちる寸前だ。
停戦の現実とイスラエルの沈黙
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イラン外相アラグチ氏 |
イランは停戦を認めている。ロイター通信によると、イラン高官が合意を確認し、カタールが仲介役を務めた。しかし、イラン外相アラグチは「イスラエルが攻撃を止めれば応戦しない」とXで述べ、条件付きの姿勢を示す。一方、イスラエルは沈黙。ネタニヤフはイランの核施設やミサイルの脅威を「ほぼ除去した」と語り、軍事目標の達成が近いと示唆。CNNはイスラエル高官の話として、残りの目標を数日で達成可能と報じ、停戦の可能性を匂わせる。だが、イスラエル軍はテヘランへの退避通告を出し、攻撃を続ける。一部X投稿はネタニヤフが単なる条件付き停戦に同意するとは考えにくいと指摘し、体制交代を狙っていると推測する。停戦は実現するのか。
体制崩壊の影
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アリー・ハーメネイー最高指導者 |
米国はアリー・ハーメネイー最高指導者の殺害も可能だと警告。トランプは体制交代を匂わせる。ハーメネイーが殺されれば、イランは大混乱に陥る。後継者はいるが、指導部の空白は政権を不安定にする。イランの弱体化は、停戦を現実的な選択にしている。国際社会も動く。国連安保理は米国の攻撃を議論し、ロシアや中国が停戦を求める。国連事務総長は即時停戦を呼びかけ、中国は民間人の安全確保を要求。カタールはトランプと連携し、停戦を後押しする。
テヘランでは、イスラエル軍の退避通告が民間人を動揺させる。復興計画は見えない。停戦が実現しても、イランの混乱と中東への波及は避けられない。停戦の可能性は高い。イランの合意、ネタニヤフの「目標達成間近」の発言、国際社会の圧力が後押しする。しかし、イスラエルの公式確認がない以上、楽観は禁物だ。ハーメネイー殺害の可能性は、イランの体制を揺さぶり、地域をさらなる混乱に導く。2025年6月24日11:22 AM JST現在、事態は流動的だ。停戦か、戦闘継続か。世界は固唾をのむ。
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