2023年8月24日木曜日

中国反発でも「健康影響は取るに足らず」 処理水放出で欧州メディア―【私の論評】経済・軍事的に日本を弱体化させることが中共の処理水放出反対の背景に(゚д゚)!

中国反発でも「健康影響は取るに足らず」 処理水放出で欧州メディア

まとめ

欧州の主要メディアは、日本政府が主張する処理水の安全性を概ね支持する一方で、中国や韓国の反発、環境保護団体の批判など、慎重な姿勢も見せた。

日本の水産物を食べる中国人 AI生成画像

 24日から始まる東京電力福島第1原発処理水の海洋放出について、欧州の主要メディアは、放射性物質トリチウムの安全性について詳報した。

 フランスのフィガロ紙は、中国が放出に反対しているものの、健康や環境への影響は取るに足りないレベルになると伝えた。フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)の専門家の話を引用し、放出されるトリチウムの量は年間22兆ベクレルで、韓国の古里原発のほぼ半分、中国の秦山原発の6分の1に相当すると紹介した。フランスで使用済み核燃料を扱うラアーグ再処理施設では1京ベクレルを超えており、「比較するのがバカバカしい」レベルだと位置付けた。

 また、問題は健康被害よりも、日本食品のイメージだとして、漁業者が処理水放出を強く懸念している現状も報じた。

 仏紙ルモンドは、国際原子力機関(IAEA)が安全基準に合致すると位置付ける中、中国が処理水放出に強く反対し、韓国でも反発が広がっていることを紹介した。日本政府は英語、中国語、韓国語などで情報発信しながら、懸命に反論していることを伝えた。日本では「中韓の批判は偽善的という批判もある」とした。

 福島第1原発事故後、「脱原発」を決めたドイツでは、環境保護団体が処理水放出に失望を表明し、日本が原発再稼働に動くことに抗議したことを公共放送ARDが報じた。一方で、フランクフルター・アルゲマイネ紙が、福島沖でとれた魚を食べても「トリチウムは体内で蓄積されることはない」とする放射能学者の解説を掲載した。

 これは、元記事の要約です。詳細を知りたい方は、元記事をご覧になってください。

【私の論評】経済・軍事的に日本を弱体化させることが中共の処理水放出反対の背景に(゚д゚)!

中国共産党は、いつものように恐怖を煽り、誤った情報を流しているのでしょう。彼らは、日本のような資本主義民主主義国を貶めることにはいつも余念がないです。

習近平

この処理水の排出は何の脅威もなく、最高の安全基準を満たしていますが、中国は批判し疑念を抱かせるためならどんな口実でも使うでしょう。

中国共産党は偽善者であり、他のどの国よりも海洋や環境を汚染しています。彼らの反対は政治的な動機によるもので、事実や科学に基づくものではありません。

ただ、中国共産党が原発の処理水海洋放出に、ここまで執拗に反対するには、やはり裏があるのではないかと思います。それは、日本の原子力開発を遅らせたい、できれば潰したいという思いがあるのではないでしょうか。

中国は、原子力を含む世界のエネルギー市場の支配を目指しています。日本が先進的な原子力技術を開発し、小型モジュール炉を輸出することは、この目標を脅かすことになります。(出典 The Diplomat )

 中国は日本の軍事力を抑制しようとしています。日本に中東からの石油輸入のためのシーレーンを守らせるように軍事的脅威を与えることで、中国は日本の軍事力を手薄にしようとしています。原子力はこの脆弱性を軽減することになります。(出典 Nikkei Asian Review) 


中国のプロパガンダは、原子力発電のリスクを誇張し、日本国民の不安を煽っています。これは日本の世論を反原発に向かわせ、日本を弱体化させる戦術といえます。(出典 ジャパンタイムズ )

中国自身も原子力に大きく依存しています。中国には何十基もの原子炉があり、さらに多くの原子炉の建設を計画しています。(出典 世界原子力協会) 

日本の原子力技術と、専門知識は中国をはるかに凌駕しています。日本が小型モジュール炉やその他の進歩で成功すれば、この差はさらに広がり、中国を困らせることになるでしょう。(出典 MITテクノロジーレビュー) 

日本の原子力発電は、中国の化石燃料への依存を減らし、中国の経済的影響力を制限することになります。このエネルギー安全保障は中国の利益に反します。(出典 Forbes)

上海の大気汚染

 中国共産党が日本の処理水の海洋放出等原子力推進に反対するのは、自らの権力の拡張と支配欲からであり、事実を見れば、彼らの姿勢は経済的・軍事的に日本を弱体化させるためのものであり、本当の動機は、環境や安全への懸念に基づくものではないことは明らかです。

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