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2016年1月20日水曜日

中国ではリーマン級の危機 消費増税“強行”なら取り返しがつかない―【私の論評】10%増税で財務省は天国!国民は夢と希望を捨て、若者は、進学、就職、結婚を諦めよ(゚д゚)!

中国ではリーマン級の危機 消費増税“強行”なら取り返しがつかない

国会で「リーマン・ショックのような危機」が
なければ消費再増税をすると明言した安倍総理だが?
中国経済の減速や原油価格の下落、中東などの地政学リスクや世界的な株安など、年初から波乱要因が多くなっている。本コラムの今年の経済見通しでも、年前半はさえない展開だと書いた。

そして、7月の参院選(衆議院とのダブル選挙もありえる)の前に、消費再増税中止と最大27兆円の経済対策(埋蔵金バズーカ)があれば、年後半の景気は持ち直すとした。

このメーンシナリオに変化はない。海外の波乱要因すべてを予見していたわけではないが、中国経済だけでマイナス要因としては十分である。このままいけば、景気が反転する可能性は残念ながら少ない。

安倍晋三首相は、国会で「リーマン・ショックのような危機」がなければ消費再増税をすると明言しているが、これを額面通りに受け取る必要はない。昨年の講演では「国民の納得がなければいけない」と述べている。国会答弁とは異なり、アドリブで安倍首相が話した言葉なので、この方が真意であろう。

もっとも、今の中国経済を見ていると、「リーマン・ショックのような危機」といってもまったく間違いだとは言い切れない状況だ。

中国の経済指標の信憑(しんぴょう)性については疑問視されているが、輸入統計は相手国の中国向け輸出統計が存在するのでごまかせない。この意味で、輸入統計は中国で唯一信頼できる統計だともいえる。輸入の動きは国内総生産(GDP)の動きと安定的に連動するので、輸入の伸び率から、ある程度GDPの伸び率を推計することもできる。

2015年の輸入額は対前年比で14・1%の減少である。これほどのマイナスは、リーマン・ショック以来のようだ。日本を含む世界各国の中国向け輸出がリーマン・ショック並みに減少しているのであるから、この事実から、すでにリーマン級の危機が起きているといっても言い過ぎではないだろう。

ちなみに、中国政府に影響力の強い政府系シンクタンク、中国社会科学院は、16年の輸入はさらに減少し、前年比3・0%減と予想している。この数字は、中国経済の落ち込みがかなり深刻であることを示している。15年と16年ともに経済成長率はマイナスではないだろうか。そうであれば、日本にとっては明らかに「リーマン・ショックのような危機」が隣国で発生していることになる。

加えて、原油価格の下落が生じている。日本経済にはプラスの効果もあるが、資源国の経済を悪化させ、その反動で世界経済や日本経済にもマイナスの影響が出てくる。かつてと比べものにならないほどに、資源国の世界経済に占めるウエートが大きくなったからだ。

中東ではシリア問題やサウジアラビアとイランの対立があり、原油安が火に油を注ぐ形となっている。

こうした世界情勢を考えると、とても日本国内で消費増税する環境にはなっていない。このようなときに、消費増税を強行すれば、日本経済にとって取り返しがつかないことになるだろう。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】10%増税で財務省は天国!国民は夢と希望を捨て、若者は進学、就職、結婚を諦めよ(゚д゚)!

過去の3%増税は、5%増税は日銀が金融引き締めの姿勢を堅持するなか、強行され日本は失われた20年とも言われた、とんでもない円高・デフレに長期間見舞われました。

8%増税は、日銀が金融緩和に転じたさなかの平成14年度に実施されましたが、まだまだ日本経済が過去のデフレ・円高の悪影響から十分に立ち上がっていない時に実施され、個人消費は落ち込み、経済はマイナス成長となりました。

その悪影響は、平成15年中にもみられました。通年では、プラス成長になるかもしれませんが、それにしても、1%にも満たない水準になる可能性が大です。

平成17年、来年はまだまだ、過去の円高・デフレの悪影響から抜けきっていないことは十分に予想されます。

そんなさなかに、10%増税をしてしまえばどういうことになるか、誰もが予想がつきそうなものです。

さて、8%増税の最中に、金融緩和は実施しているものの、さらに10%増税するとどのようなことになるのか、それに関しては、もう5年ほど前のイギリスの事例があります。

それについては、このブログでも、何度か掲載したことがありますので、その時の解説に用いたグラフを以下に掲載します。

まずは、下のグラフをご覧ください。


リーマン・ショックからある程度立ち直ってはいたももの、まだ十分とはいえない状況のイギリスで、財政再建を目指して、2011年1月にイギリスでは日本でいえば、消費税にあたる付加価値税を増税しました。その結果どうなったかといえば、グラフが示す通り、若者失業率が高まり、その結果かなり批判を浴びたため、イングランド銀行(イギリスの中央銀行、日本の日銀にあたる)は、金融緩和を開始しました。

グラフの通り、マネタリーベースは金融緩和のため上昇しましたが、それでも、若者の失業率は若干改善されたものの、高止まり傾向にありました。


さて、その結果税収はどうなったかといえば、法人税収も、所得税も下がりました、付加価値税も2012年の5月時点では上昇傾向をみせましたが、それでも増税前の水準には戻りませんでした。法人税+付加価値税+所得税の合計でみても、増税前の水準から下がっています。

以下の、グラフは金融緩和してインフレ率はその後どのように推移したかを示すものです。この時期には、日本はもとより、海外でも金融緩和をすると、ハイパーインフレになるなどとという摩訶不思議、奇妙奇天烈なことを言う識者などが結構いましたが、平成12年の時点では、インフレ率の高止まりは収拾しました。

これで、金融緩和をしたからといって、ハイパーインフレになるなどという珍説は影を潜めました。


以下は、1980年から2015年までの、イギリスの経済成長率の推移です。


2009年の激しい落ち込みは、無論リーマンショツクの影響によるものです。そこから、金融緩和などで、2011年回復していたものの、2011年1月に増税をしたため、また景気が落ち込んでいることがわかります。さらに、2015年あたりでも、まだ、リーマン・ショック以前の景気の良いときには及んでないことがわかります。

このグラフをみても、付加価値税増税の影響がまだ続いているとみるべきです。

そうして、忘れてはならないのは、リーマン・ショックの影響はすでに収束しているにもかかわらず、イギリス経済が最近でもなかなか以前の水準に戻っていないということです。

こんな事例からも、景気があまり良くはないときに増税などすべきではないということが、はっきりしていると思います。

イギリスの付加価値税導入の大失敗は、日本が8%増税をする前からわかっていたことです。にもかかわず、日本では、この貴重な事例が顧みられることなく、8%増税に踏み切ってしまいました。

日本が今置かれている状況は、過去の長きにわたった、デフレ・円高の悪影響がまだ色濃く残っています。従来とは異なり、金融緩和に転じてはいるものの、2014年春からの増税の悪影響が残っています。そこに、10%増税を導入すれば、どんなことになるのか、素人でも理解できます。

そうして、その頃には、ブログ冒頭の高橋洋一氏の中国の経済がさらに悪化し、中東ではシリア問題やサウジアラビアとイランの対立があり、原油安が産油国の経済を押し下げ、さらに火に油を注ぐ形となっている。

こうした世界情勢を考えると、リーマン・ショック級のショックが日本を襲う可能性も高いです。リーマン・ショック時には、サブプライム・ローンなど、日本の証券会社など、ほんとんど取り扱っておらず、影響は軽微になると思われていたものが、日本は一人負けの状態になりました。

リーマン・ショックの発端となったリーマン・ブラザーズの破綻を伝えた各新聞 

その理由ははっきりしています。リーマン・ショックの震源地であるアメリカや、EUそうして、イギリスも、無論中国などもこのショックから立ち直るために、大規模な金融緩和を実施しました。しかし、日本は、他国が緩和するなか、頑なに金融引き締めを続けました。

そのため、本来ほんど関係なかった、リーマン・ショックであるにもかかわらず、日本だけが、デフレスパイラルの深化、さらなる円高に見舞われて、景気が低迷して、世界の中で日本だけがひとり負けの状態になりました。

今回も、もし、中国のさらなる景気の悪化、産油国の経済の悪化、それに伴いEUなども悪化したとして、このようなときに他国はイギリスの事例もあることから、増税など絶対に控えることでしょうから、その中で日本だけが消費税増税を行った場合、最悪の場合は、日本だけが世界で一人負け状態になる可能性もあります。

これを考えると、高橋洋一氏の言っているように、とても日本国内で消費増税する環境にはなっていない。このようなときに、消費増税を強行すれば、日本経済にとって取り返しがつかないことになることでしょう。

上記のような最悪のシナリオになった場合には、日本国民は、またまた塗炭の苦しみを味わうことになります。まずは、国民は夢と希望を捨てるしかなくなります。その中でも、特に若者は、進学、就職、結婚を諦めざるをえなくなる人が多数出ることになるでしょう。

そんな中、財務省は、増税によって、特別会計を充実させ、財務省外郭団体などに天文学的な貸付を行い、将来の高級官僚の天下り先のゴージャスな生活を確保し、我が世の春を謳歌することでしょう。

こんな馬鹿なことを、許すわけにはいきません。

ブログ冒頭でも、高橋洋一が指摘する、リーマンショック級の経済的な混乱から日本経済を救う方法はそんなに難しことではありません。日本政府がやろと、思えば確実にできて、効果があがる方法です。その処方箋を以下にまとめておきます。

1.追加緩和

2%の物価目標も達成がなかなかできていないのですから、追加金融緩和を行い。これを達成する速度をはやめるべきです。イギリスの事例をみてもわかるように物価目標をいっとき4%程度にしても、ハイパーインフレになる可能性はありません。2%などと悠長なこと言っていないで、言っとき4%にするべきと思います。

2.増税延期or凍結

これは、上記で述べたように絶対に増税などすべきではありません。増税は、緊縮財政の手法であり、本来景気が加熱して、ハイパーインフレなどになりそうなときに行う手段であり、デフレから脱却するときに行う政策ではありません。デフレからの完全脱却を目指すなら、減税や給付金などの積極財政を行うべぎてす

3.20兆円ぐらいの大型補正予算

日本には、未だ、10兆円のデフレギャプがあります。これを埋めるためには、補正予算3兆円など、焼け石に水です。最低でも10兆円、できれは20兆円の補正予算を組むべぎです。日本にはその能力があります。実際、特別会計には、為替特別会計など、円安の現状では、必要のないお金が天文学的に積み上げせられています。これで、20兆円など簡単に捻出できます。ただし、政治決断が必要。今回のリーマン・ショック級の危機はこれらを実行するために、良い口実になると思います。安倍総理は、これを口実に努力していただき、上記のような政策を実行していただきたいものです。

そうすれば、日本は過去のデフレ・円高のマイナスの影響を払拭して、デフレ・ギャップを克服して、完全にデフレから脱却できるどころか、成長軌道にのります。国民は、夢と希望を持ち、若者の進学、就職、結婚への可能性が格段に広がります。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?
【日本の解き方】民主党が主張する経済政策はブラック企業と既得権益者を利するだけだ ―【私の論評】ブラック政党に成り果てた民主党には今年の夏にとてつもない危機が(゚д゚)!


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【関連図書】

日本経済に関する書籍三冊を以下にあげました。これをご覧いただくと、いかに一般に流布されている経済論が出鱈目かよく理解できます。

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2015年2月6日金曜日

国の債務超過490兆円を意外と簡単に減らす方法―【私の論評】正体見たり枯れ尾花!財務省が省益と考える、自らの配賦権を強化するために国民や政府などないがしろにし日本は借金漬けのようにみせかけているだけ(゚д゚)!

国の債務超過490兆円を意外と簡単に減らす方法

財務省は、2013年度末の国のバランスシートをまとめ、2014年3月末時点で資産・負債差額(負債が資産を上回る債務超過額)は490兆円と発表したという報道があった。

まず、その資料をみてみよう。

日本国の貸借対照表 クリックすると拡大します

資産は総計653兆円。そのうち、現預金19兆円、有価証券129兆円、貸付金138兆円、出資66兆円、計352兆円が比較的換金可能な金融資産である。そのほかに、有形固定資産178兆円、運用寄託金105兆円、その他18兆円。

負債は1143兆円。その内訳は、公債856兆円、政府短期証券102兆円、借入金28兆円、これらがいわゆる国の借金で計976兆円。運用寄託金の見合い負債である公的年金預り金112兆円、その他45兆円。

先進国と比較して、日本政府のバランスシートの特徴をいえば、政府資産が巨額なことだ。政府資産額としては世界一である。政府資産の中身についても、比較的換金可能な金融資産の割合がきわめて大きい。

巨額な資産をオープンにせず
債務の多さだけを強調した過去の政府


実は、国のバランスシートは前から公表されている。20年前にはじめて国のバランスシートを作ったのは筆者である。

その当時、政府内で資産・負債総合管理(ALM)を行う必要があり、国のバランスシートを作成したが、幹部から口外しないようにかなり注意を受けた。あまりに資産が多額にあったからであり、それまで国の借金いくらと、資産をいわずに負債だけで財政危機を説明してきたからだ。

その結果、国のバランスシートを公表しても、あまりマスコミへ説明しなかった。このため、バランスシートの資産・負債差額(債務超過額)の数字があっても、財務省が説明しないので、マスコミは記事を書けない状態だった。

今回、資産・負債差額が報道されたということは、財務省がマスコミにレク(説明)したはずだ。どうして、このような方向転換があったのか。

為替介入で得た外債で運用含み益、
いわば借金で財テクという実態


資産・負債差額に着目するのは世界標準なので、財務省もようやく世界に近づいたというのが一つの理由だ。もっとも、ほかの国は政府資産が少額なので、ネットの資産・負債差額で見ても、グロスの負債額だけを見ても大差ない。日本の場合、政府資産額が大きいので、債務額をグロスで見るか、ネットで見るかは大きな違いがある。

もう一つ考えられる理由は、債務超過額をいっている以上、政府資産の売却・整理はあまりいわれないですむ。売却・整理しても債務超過額はそれほど変わらないからだ。

これは、資産のうち外貨債権が100兆円以上あり、それが最近の円安で20兆円程度の含み益が出ていることが大きく関係している。これは、外為特会に関わる部分で、バランスシートでいえば、資産の有価証券と負債の短期政府証券にあたるところだ。

日本の外貨準備が大きいことに着目して、その運用をもっと積極的に行うという政府系ファンドの提言がしばしばある。実態をいえば、実際に外資系証券会社をはじめとして「運用」の委託を財務省から受けている会社は確かに存在している。

外為運用の秘密ということで、100兆円の運用なので、証券会社への実入りも大きい。これが財務省の利権を担っているのが問題だ。外為特会をみれば、政府短期証券という「国債」によって資金調達をして、為替介入という名目で外債購入し、その後「運用」しているわけだ。

いってみれば、借金が大変といいながら、さらに借金して財テクを行っているわけだ。

しかも、変動相場制という建前とも、今の外為運用は矛盾している。変動相場制であれば、一度為替介入して外債を購入しても、その外債の償還期限が来たら償還し、それで調達した政府短期証券も償還し、資産と負債を両方ともに減少させるのが筋だ。ところが、日本の外為特会では、外債のロールオーバーを行うことで、事実上の為替介入を継続している。その結果、先進国では類を見ない巨額な外為資金になっている。



国際的な観点からいえば、外為資金を圧縮して、同時に政府短期証券を減らすことが望ましい。しかも、現在では円安で結果として上述のような20兆円程度の含み益があるので、絶好の機会だ。

これまで財務省は、政府資産は道路などを例に挙げて、換金できないと説明してきた。ただし、これは有形固定資産178兆円にはあてはまるが、その約2倍にもなる金融資産ではあてはまらない。特殊法人などを廃止または民営化すれば換金可能だ。

また、政府資産に含まれる運用寄託金105兆円を将来の年金のために処分できないといってきたが、それを処分せよなんていう人はいない。問題は金融資産である。財務省はこれからどのような説明をするのだろうか。

BS上は債務超過でも
徴税権という「簿外」資産が


最後に考えられる理由は、債務超過を強調して財政再建の必要性をいうことだ。普通の企業であれば、債務超過であれば、破綻である。しかし、国の場合には事情が異なる。

他の国のバランスシートをみても、債務超過は珍しくない。日本の債務超過額は名目GDPの90%程度であるが、たとえばアメリカの債務超過額も名目GDP比でみればやはり90%程度であり、日本とほとんど同じである。もし日本が財政破綻というなら、アメリカも財政破綻だが、そうなっていない。

国の場合、形式的には債務超過であっても、国家としての徴税権という「簿外」の資産があると考えてもいい。日本の場合、少なくとも年間で40~50兆円くらいの税収が確実にある。これが将来も続くとすれば、それらの現在価値は割引率4%で1000~1250兆円程度である。これを資産と考えてもいいのであるから、少しぐらいの債務超過は問題にならない。

さらに、国のバランスシートだけで判断するのもミスリーディングだ。企業のバランスシートを見るとき、単体ベースと連結ベースの両方を見るように、国の場合も単体だけではなく、連結ベースも見なければいけない。

今でも、政府の子会社である特殊法人などを含めた連結ベースでのバランスシートは作成されている。国の単体ベースより2ヵ月くらい遅れて公表されているので、今年も3月末くらいに公表されるだろう(2012年度末の連結バランスシートは、財務省HP 平成24年度連結財務書類pdf にある)。
【ブログ管理人注:この連結財務書類現在では、見ることができません。財務省に何か思惑があるのでしょうか・・・・】

日銀のBSを連結すると
国の負債超過は200兆円減?


ただし、ここでは日本銀行が連結対象になっていない。日本銀行は認可法人であるが、連結ベースに含めて考えた方がいいこともある。荒っぽい方法だが、日本銀行のバランスシートを合算してみよう。他の政府子会社をすべて連結として含めて、債務超過額は若干低くなるはずだが、簡潔にするために、日本銀行だけを連結に含めてみよう。

日本銀行のバランスシートは単純にいえば、資産に国債、負債は日銀当座預金と日銀券である。日銀当座預金は日銀券と代替可能なので、日本銀行の負債は日銀券のみとみても、間違いではない。

となると、アバウトには、日本銀行のバランスシート(2014年3月末)は、資産の国債200兆円、負債の日銀券200兆円とみてもいい。これを国のバランスシートに合算すれば、負債の中の公債・政府短期証券が200兆円減少し、その代わりに日銀券200兆円が入るわけだ。

ここで、日銀券200兆円は、形式的には負債だが、利息負担もないし、返済義務もない。いってみれば、この分は負債とみなさない考え方もありうる。その考え方にたてば、債務超過額は490兆円から290兆円にあるわけだ。このあたりについて、公会計で定説はないと思うが、日銀保有国債分については、国にとって償還も利払いも必要ないので、債務超過額が減ったといってもいいだろう。

こうした点について、経済財政諮問会議はしっかり議論する必要があるが、今のメンバーではとてもできそうにないのが気になるところである。

(高橋洋一)

この記事の詳細は、こちらから!

【私の論評】正体見たり枯れ尾花!財務省が省益と考える、自らの配賦権を強化するために国民や政府などないがしろにし日本は借金漬けのようにみせかけているだけ(゚д゚)!

さて、上の記事は高橋氏によるものですが、さすがに以前は大蔵省にいたので、内部事情も詳しく、客観的にいろいろと指摘しています。そうして、高橋氏は、この記事に関して以下の様なツイートをしています。
さて、高橋氏のツイートのこの3点に関しては、上記の記事で詳細に説明されているわけではありません。というより、このことを前提として上の記事が書かれているといっても良いと思います。よって、この記事を理解するためには、この3点について理解しておく必要があると思われますので、以下にそれを掲載しようと思います。

①中銀の独立性の意味

日本の中央銀行である日本銀行

これについては、昨日解説したばかりです。詳細については、昨日のこのブログの記事をご覧いただくものとして、以下に中銀の独立性に直接かかわる部分のみビックアップして掲載しておきます。
世界標準の中央銀行の独立性は、政府が国の金融政策の方針を定め、中央銀行はその方針に従い、専門家的な立場から、具体的な金融政策の方法を他から独立して、自由に選択し実行できるし、それに失敗すれば、責任をとるというものです。 
特に、中央銀行の「目標の独立性(goal independence)と手段の独立性(instrument i
ndependence)の違いを認識すべきです。中央銀行が自由に目標を設定できるという目標の独立性を民主主義社会で正当化することはできません。なぜなら、中央銀行のメンバーは全員が官僚であって、国民から選挙で選ばれるわけではないし、国民から信託を受けた人々ではありません。 
しかし、中央銀行が干渉を受けずに適切な金融政策を実施できるような手段の独立性は、経済安定のために極めて重要です。手段の独立性は守られるべぎてす。 
しかし、現状の日銀法では、「目標の独立性」が保障されているのです。  
日本銀行も、このような世界標準の中央銀行の役割を担うようにすべきであって、そのためには、日銀法の改正が必要です。
②日銀は政府子会社

これに関しては、すでに①で一部述べています。「中央銀行のメンバーは全員が官僚であって、国民から選挙で選ばれるわけではないし、国民から信託を受けた人々ではありません」というくだりです。

国民から民主的な手続きである選挙選ばれた、与党を中心とする政府自体が、大企業にたとえれば、本部機能を有する本社であり、日本銀行はその子会社にすぎないということです。

日銀は、政府にとっては、一下部組織にすぎないということです。実際、日本銀行は株式会社であり、JASDAQに上場会社でもあります。とはいえ、もちろん日本銀行の株式の過半数は日本政府が保持しています。現実に、日本政府は日本銀行の親会社に該当いているのです。

なお、会計基準では親会社と、小会社の決算は、それぞれ単独で出すとともに両者の連結での決算もださなければならないことになっています。

大企業においては連結財務諸表を作成することが義務付けられている

なぜそういうことになるかといえば、過去には連結決算をしないで、赤字をすべて小会社に押し付け、本社は真っ黒であるかのように見せかけていた例があり、とんでもないことになったことがあったからです。それまでは、公にする必要のなかった、連結決算の必要性が叫ばれ、今では連結決算をするのが当たり前になりました。

日本政府の日銀の関係もそれと同じことです。政府は政府で決算を出します、日銀も日銀の決算を出さなければなりません。それとともに、政府と日銀を含む、政府の子会社である特殊法人などを含めた連結ベースで決算書をだすべきです。連結決算を見なければ、日本政府とその関連組織の全体像は見えてきません。

連結決算のルールにより、親会社と子会社間のお金の貸し借りは相殺されます。また、親会社から子会社への利払い(逆も同じ)も連結決算で相殺されてしまいます。日本政府が「子会社」の日本銀行からお金を借りた場合、返済や利払いの負担など生じません。

これを国債の実例で説明します。国債の購入とは、「政府にお金を貸す」という意味です。日本銀行が日本国債を購入するということは、「日銀が日本政府にお金を貸す」ということです。この場合、まさに「子会社から親会社へのお金の貸付」に該当し、親会社側は返済や利払い負担が発生しません。無論、親会社である日本政府が日銀に利払いをしても構わないし、実際にしています。しかしこれは、日銀の決算後に「国庫納付金」として返還されています。

さて、重要なのは、子会社である日本銀行が、親会社の日本政府に「カネを返せ」などということはあり得ません。結果的に、日本政府は日銀に国債を購入させることで、借金の返済や利払いの負担が消滅してしまうのです。

日本政府が発行している国債は「外国人保有分」を含め100%日本円建てです。日本の中央銀行である日本銀行は、市中の国債を買い取る代金として「新しい日本円」を発行します。日本円の発行は日本銀行の主業務の一つです。日本銀行は通常業務として日本国債を「買わねばならない」のです。そして、日本銀行は日本政府の子会社です。
であれば、日本政府は国債の償還(返済)不能などのデフォルトに陥ることはできないのです。財政破綻「しない」のではありません、財政破綻「できない」のです。日銀が政府の子会社であり、日本国債が100%円建であるかぎりは、この事実は覆ることはありません。

日銀が政府の子会社であるというのは、こういう意味です。

③統合政府

統合政府とは、経済学では政府と政府の子会社である特殊法人などを含めたものを「統合政府」と呼びます。これだけでは、何を意味するのか、理解することができないと思われますので、以下では、日銀の買いオペによる、民間銀行の保有する国債を買い入れを例として、統合政府と政府、小会社の関連について述べていきます。

政府の借金は1000兆円を超えており、さらなる借金の増大を危惧する人は多いです。ところが、実は近年「国の借金」は減少傾向にあります。ただしここでは、政府の借金=国の借金という馬鹿な考えで話をしているのではありません。

以下では、話を単純にするため、政府と中央銀行を合わせて「統合政府」と呼ぶことにします(下図)。

政府と中央銀行はともに公的部門であり国の機関であるはずなので、「国の借金」とは「政府の借金」ではなく「統合政府の借金」を意味していなくてはならないはずです。



中央銀行が買いオペにより、民間銀行の保有する国債を買い入れれば、それだけ民間部門の国債は回収されます。近年、日銀による国債の買い入れ額は、国債の新規発行額を上回っています。つまり、民間部門の国債保有額は減っており、「国の借金」も減っているのです。それゆえ、今のところ増税は必要ありません。これは、10%増税は、無論のこと、8%増税もしかりです。

ただしこの場合、日銀による国債の買い入れが政府支出の財源となっています。これは「財政ファイナンス」と呼ばれ、財政の信頼性を損ない金利を高騰させるものと繰り返し批判されてきました。しかし、実際には、長期国債の金利ですら長期下落傾向にあり、今や0.5%を割り込んでいます。

これだけ日本の財政危機が叫ばれている中で、長期金利が低位安定している事態は不思議でも何でもありません。マーケットは、デフレやディスインフレ(低い率のインフレ)の下での財政ファイナンスに何の危険性もないことを無意識に理解しているのです。

懸念される弊害は過度のインフレですが、2%といったインフレ率目標はそれを防ぐ役割も果たし得ます。また、景気が十分回復して2%のインフレ率を超えたならば、自然に税収は増大するし、増税によって景気の過熱を抑えることもできます。したがって、インフレ率目標達成後、金利の引き上げにより政府の利払いが増えたとしても、それを超える税収増が財政再建を可能とするでしょう。逆に言うと、インフレ率目標が達成され、ゼロ金利政策が解除できるようになるまでは、増税する必要はないし増税すべきでもないのです。

以上、高橋洋一氏のツイートにでてきた、3点について説明させていただきました。

ここまで、説明すると、高橋洋一氏ははっきりとは述べていませんが、巨額な資産をオープンにせず債務の多さだけを強調すると、借金で財テクという実態や、日銀のBSを連結すると国の負債超過は200兆円減になるにもかかわらず、連結決算が公表されていないなどの不可思議なことがなぜ起こっているのかが、よくご理解できると思います。

要するに、財務省が省益と考える、自らの配賦権を強化するために、国民や政府などないがしろにしてあたかも日本は借金漬けのようにみせかけているということです。ありもしない、200兆円の謝金をあかたもあるかのように見せかけ、さらに自分たちの手元に金を引き寄せようとしているということです。

これが、財務省による10%増税推進の本質です。とんでもないです。こんなことに騙され続ける、マスコミや政治家は馬鹿です。これに騙され続けるということは、大勢の人々を不安に陥れるだけのことです。しかし、そんな不安やおそれは全くないということです。まさに、正体見たり枯れ尾花という故事の通りです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか(゚д゚)!

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2014年10月7日火曜日

消費再増税 国民から総スカン 与党からも「延期コール」―【私の論評】さらなるデフレの惨禍をもたらす消費税再増税が前提の内閣府の出す経済資料は、その中身を知れば最早誰の目からみても信用できる代物ではなくなった(゚д゚)!



2015年10月に予定される消費税率の10%への引き上げが、報道各社の世論調査で総スカンとなっている。市井の“空気”を察知してか、政権担当時に消費税増税を主導した民主党が「ちゃぶ台返し」(枝野幸男幹事長)をほのめかし、安倍晋三政権を揺さぶり始めた。自民党内でも、引き上げ慎重派が勉強会を開催するなど、動きが活発化している。

 フジテレビ「新報道2001」が5日公表した世論調査によると、税率引き上げを「先延ばしすべきだ」と答えたのは51・6%で、「予定通り引き上げるべきだ」の15・4%を大きく上回った。「軽減税率を設けて引き上げるべきだ」(29・4%)を合わせても、先送り派が多数派だ。

 読売新聞が6日報じた調査では、来年10月の引き上げへの「反対」は68%、「賛成」は28%。日経新聞が先月末に報じた調査でも、「反対」66%、「賛成」28%だった。

 枝野氏は9月29日のBSフジ番組で、再増税反対もあり得ることを示唆した。

 維新の党をはじめ、民主党以外の野党は再増税には慎重姿勢だ。

 一方、自民党の山本幸三衆院議員は1日、引き上げに慎重な議員による勉強会を開いた。山本氏が所属する岸田派の若手約10人が参加し、安倍首相の経済政策のブレーンで、増税延期を唱える本田悦朗内閣官房参与が講師を務めた。賛同者を募り、今後も開催する考えという。

この記事は、要約です。詳細は、こちらから(゚д゚)!

【私の論評】さらなるデフレの惨禍をもたらす消費税再増税が前提の内閣府の出す経済資料は、その中身を知れば最早誰の目からみても信用できる代物ではなくなった(゚д゚)!

ようやっと、再増税に対する反対意見が出揃うようになってきたようです。これは、あたり前のど真ん中であり、デフレの最中に増税するなどは、政治的な駆け引きを抜きに純粋な経済政策として考えれば、あり得ない世迷い事に過ぎません。

そもそも、7月~9月の景気の落ち込みは、増税が主たる原因であり、それ以外に理由は見当たりません。にも関わらず、来年の10%再増税を実行するなど、完全に常軌を逸しているとしかいいようがありません。

増税派にとって、増税は快感なのか・・・・・・・・・(アニメ・カイジより)

しかし、政府はあくまでも増税路線を崩さないかのようにみえます。

その査証として、内閣府の経済トンデモ分析があります。内閣府の分析によれば、7~9月期の景気の落ち込みは、増税によるものでなくて、天候によるものだとしていますが、これはどう考えてもおかしいです。かなり無理があります。

確かに、東日本大震災のような大災害の場合には、景気にも明らかに影響を及ぼしましたが、今年の天候不順がそれ程の大打撃を与えたとは思えません。

これに関しては、私などが分析したものより、高橋洋一氏の分析したもののほうがよりわかりやすいので、それに関する記事のURLを以下に掲載します。
「天候不順で景気低迷」なんて大ウソ!消費増税の影響無視した内閣府の「素人分析」を暴く
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に要旨を掲載させていただきます。
内閣府が、経済財政諮問会議に報告した資料は公開されている(→PDFはこちら)。それによれば、基本的には、①気温が夏物商品等(気温による影響が大きい品目)に与える影響試算と、②降水量が消費に与える影響試算によっている。この両者で影響額は▲0.7兆円なので、最大影響になっている。
資料では、①の影響額は▲0.5兆円、②は▲0.2兆円となっている。両者の推計方法は異なっており、①は〈総務省「家計調査」等により、平均気温が、飲料、酒類、アイスクリーム、外食、白物家電、電気代の消費支出に与える影響を推計。それぞれの影響額を積み上げ〉とミクロ的な手法で、②は〈内閣府「国民経済計算」等により、降水量が個人消費に与える影響を推計〉とマクロ的になっている。
なお、別の方法でも、天候の消費に与える影響を試算しているが、消費減少をすべて天候のためとみなすなどいささか乱暴なものであるので、①と②に絞ってみよう。
まず、①の手法はまずい。というのは、ある品目が気温の影響を受けて消費量が変わると、その代わりに他の品物の消費量が変化することを考えていないからだ。内閣府の資料にも、注として小さく「各品目の消費減を受けた他品目の代替需要増は考慮していないことに留意が必要」と書かれているが、役所の資料では、小さな注が重要な意味を持つことが多い。要するに、はっきりいえば意味のない推計だ。
②は一応、マクロ的な手法である。実質家計最終消費支出(前年比)を、実質雇用者報酬(前年比)と降水量(前年比) で回帰分析している、だったら、同じ手法で、①をやらないのか不思議だ。担当者は、当然①もやっていると思われるが、あまり都合のいい結果でなかったのだろう。それで、①はミクロ的な手法になっていると思う。
次に、データで今年の7-9月の天候を振り返っておこう。この種のデータは気象庁に豊富にある(→こちら)。上記②では、北日本、東日本、西日本で天候データを使用しているので、7-9月におけるそれらの気温と降水量の平均を調べよう。
気温は平年との差であり、以下のように、今年は平年並みだった。特に低温ではないが、前年と比べると1℃程度低かった。
降水量は平年に比べた割合(%)であり、以下のように平年に比べると14%程度多かった。ただし、前年も8%程度多かったので、前年と比べると6%程度の増加だけだ。
いずれにしても、今年7-9月の気温と降水量を見る限り、特別に低温・多雨というわけではない。
さて、気温が消費にどのような影響を及ぼすかを調べよう。手始めに、気温の前年との差と消費伸び率の関係を見てみよう。
気温と消費には、相関係数0.39と弱い相関があるが、正直言って、この弱い相関をもって、気温が消費に影響を及ぼしていると断言するのはやや無理があるだろう。②のように、実質雇用者報酬(前年比)を説明変数に加えれば、多少全体の説明力は高くなるが、どうにも気温の消費への影響は弱いままだ。
上の図での気温と消費の関係は弱いものの、あえて気温の1℃の変化に対応する消費の変化は年率換算で0.7%程度、GDPの年率換算で0.5%程度である。したがって、今年の気温変化1℃の低下では、7-9月期のGDPは年率換算で▲0.5%程度の押し下げだ。
次は、降水量と消費だ。降水量の前年比、消費伸び率の関係を見れば、以下のとおりだ。

降水量と消費の相関係数は▲0.18、これは相関がないと言っていい。というわけで、降水量の消費への影響は無視できる。 
以上をまとめると、今年の気温は平年並で、昨年より1℃程度低いが、その消費へ与えるは軽微で、せいぜい7-9月期のGDPを年率換算で▲0.5%程度押し下げるかもしれない。もっとも、その確度はかなり低い。 
また、今年の降水量は平年より14%程度多かったが、降水量と消費には明瞭な関係は見出されず、7-9月期のGDPについて影響は無視できる。
以上が高橋氏による分析です。私も分析してみようとは思ったのですが、先にも述べたように、今年の天候不順など、東日本大震災などに比較すれば、微々たるものであり、最初からほんど影響ないことは判りきっているのでやめました。

それにしても、相関係数が0.39とか▲0.18ということでは、そもそも何の相関関係もないということです。

ちなみに、相関係数(そうかんけいすう、: correlation coefficient)とは、2 つの確率変数の間の相関(類似性の度合い)を示す統計学的指標です。原則、単位は無く、−1 から 1 の間の実数値をとり、1 に近いときは2 つの確率変数には正の相関があるといい、−1 に近ければ負の相関があるといいます。

こんなことは、大学などで統計学を学んだ方や、大学院などで実験や観察などを行い統計データ実際にとった方ならどなたでもご存知でしょう。

まともな大学や大学院で、学生がデータ解析などを行い、この程度の数値をもとに論文を書いたとすれば、そんなものはとうてい教官がパスはしません。

相関係数が0.39とか▲0.18程度のものをあたかも関係があるかのように述べれば、それは虚偽以外のなにものでもありません。

はっきりいえば、内閣府が虚偽資料を出しているということであり、とんでもないことです。

これについては、高橋洋一氏も、元記事の結論部分で、「そもそも、この天候の消費への影響試算は、高市早苗総務相が要請したものである。高市総務相は、かねてより消費増税を予定通りに上げたいと主張していた。そこで、内閣府は無理矢理「影響あり」との結論ありきで試算したのではないか。推計手法の稚拙さ等から、そう思わざるを得ない」としています。

高市総務相 
それにしても、内閣府も酷いものです。まともであれば、いくら高市総務相の要望とはいえ、実際に試算してみて、天候や雨量と消費の間には何の相関関係もないことがはっきりすれば、それを高市氏に示して、こんな資料は偽資料に過ぎず出せば詐欺になるので、やめましょうというべきでした。

こんな資料を公にすれば、高市総務相はもとより、内閣府自体も信用が毀損されます。誰にも信用されなくなります。

しかし、今の内閣府はそうではないようです。実は、内閣府がこのような虚偽資料を出すのは、今回だけのことでありません。

以前にもそのようなことがありました。それに関しては、このブログにも掲載したことがありますので、以下にその記事のURLを掲載します。
【メディアの嘘を見抜け】酷すぎ、今年の経済白書はバカか工作員の未来日記なのか―【私の論評】マスコミがその巣窟になつている現在、せめて役所それも内閣府だけは馬鹿とスパイはお断りにしていただきたい!
詳細は、この記事をご覧いただくもの、この記事は昨年の7月のもので、この月に経済白書が公表されているのですが、その内容が酷いものでした。

要約していいますと、昨年の経済白書では、イギリス、イタリア、 スペイン、ポルトガルなどEU諸国では、増税をしたということを掲載しているのですが、その事実だけを掲載して、増税後の惨状については掲載していないのです。

これは、著しくバランスを欠いています。

なお、これについては、高橋洋一氏も詳細を解説していました。これも、このブログに掲載したことがありますので、その記事のURLを掲載します。
増税と成長の関係は分析不足 経済財政白書は全文を読もう―【私の論評】内閣府にも日経にも、大規模な経済シミレーターがありかなり正確なシミレーションができるというのに、せっかくの素晴らしい資産を役に立てられない愚かな人々!!
 これも、詳細はこの記事をご覧いただくものとして、要点だけを以下にコピペさせていただきます。
 ただ、欧州の例を挙げ、「消費増税は成長を阻害しない」との見方を示しているのはおかしい。これも経済財政白書を読むと、どこに分析があるのかと首をかしげてしまう。 
 本来であれば、(1)消費税増税前(2)増税時(3)増税後、それぞれの実質GDP成長率について、3つの資料がないとダメだ。もし、経済財政白書の主張を言いたいなら、(1)の成長率が、駆け込みの反動で(2)の成長率に落ち込むが、その後は(3)で成長率が戻るといわなければいけない。 
 ところが白書には、(1)と(2)の図が載っているが、(3)がない。これでは、結論に至る分析がないので、結論ありきだ。経済財政白書は内閣府がまとめているが、財政のところは財務省の意向なのだ。
結局は、今の内閣府の出した『経済白書』における、財政の部分に関しては、増税ありきの財務省の意向が掲載されているということです。

内閣府ができる前には、経済企画庁という組織がありました。経済企画庁とは、2001年(平成13年)1月5日まで存在した日本の中央省庁の一つであり大臣庁でした。

総理府の外局として設置され、長期経済計画の策定、各省庁間の経済政策の調整、内外の経済動向に関する調査・分析、国民所得の調査等を所掌した。長は国務大臣経済企画庁長官でした。

元々は、この経済企画庁が『経済白書』を出版していました。経済企画庁が出していたころの、『経済白書』は、至ってまともなものでしたし、その他の資料もまともで、今回の内閣府出した「天候不順で景気低迷」などというような、とんでもない資料を出すようなことはありませんでした。

内閣府本庁舎

しかし、この経済企画庁は、2001年(平成13年)1月6日、中央省庁再編の実施に伴い総理府本府、沖縄開発庁などと統合され内閣府が発足、経済企画庁の業務は内閣府政策統括官(経済財政運営担当・経済社会システム担当・経済財政分析担当)、内閣府国民生活局などに承継されることとなりました。

実は、この経済企画庁には素晴らしく精度の高い、大規模な経済シミュレーターがあり、このシミュレーターにもとづき、経済企画庁は、あの日本の高度成長などを主導してきました。

このシミュレーターも、内閣府に引き継がれているはずなのですが、上でも掲載したように、とんでもない資料を出すような不始末をしでかすようになってしまいました。

結局、今の内閣府は、経済に関して独自に資料を出すというのではなく、こと財政に関しては、 政治家や財務省の意向にかなり左右される組織に落ちぶれたということなのだと思います。

今の内閣府の官僚どもには、あの経済企画庁だった時代の気概はもうないのでしょうか、本当に困ったものです。

日銀が、昨年金融引き締め一辺倒から、異次元の包括的金融緩和に華麗に転じたように、内閣府もかつての経済企画庁のような組織に華麗に変身していただき、日本財政をリードするような存在になっていただきたものです。

そうして、金融政策+財政政策により、一刻もはやくデフレから脱却できる体制を整えていただきたいものです。

今のままでは、とてもじゃないですが、日本はデフレという無限地獄から抜け出すことはできません。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年4月30日水曜日

全国民必読 安倍を操る「財務省7人のワル」をご存じか 消費税増税のウラで高笑い―【私の論評】増税は国民にとっても、政府にとっても何も良いことはない、財務省のワルを討て(゚д゚)!

全国民必読 安倍を操る「財務省7人のワル」をご存じか 消費税増税のウラで高笑い

映画「7人の愚連隊」のポスター、7人のワルもこんなのだったら素敵なのですが・・・・・・・・・この映画、
フランク・シナトラ、ディーン・マーチン、サミー・デイビス・ジュニア、ビング・クロスビーが出演しています。


時の首相を騙すのはいとも簡単とばかりに、東大卒のエリート集団が悪知恵の数々を企み始めた。増税させた奴が一番偉い奴。我先にと「工作」に走る財務官僚たちの目に、国民の姿は映っていない。

「さあ、次は10%へ増税だ」

さっそく「増税関連倒産」第一号が出てしまった。

「新潟県のスーパー河治屋です。'55年創業の老舗ですが、ここ数年は大型スーパーの台頭で苦しんでいた。そこへきて増税となり、新税率に対応する新型レジの設備投資ができない状況にも追い込まれ、最終的に資金繰りに行き詰まって新潟地裁から破産手続きの開始決定を受けた」(同社関係者)

ほら、言わんこっちゃない。そう感じた人は少なくないだろう。

4月1日から消費税が5%から8%に増税され、全国で悲鳴が止まらない。「4月1日~6日までの国内18店における売り上げが前年同日対比でマイナス21・8%になりました」(高島屋広報・IR室)、「4月第1週の週末の売り上げは前年比1割減でした」(関西の大手量販店の広報担当者)というように、各地の店から客がゴソっと消えた。

企業各社は顧客をつなぎとめる防衛策に必死で、日本マクドナルド、牛丼チェーンのすき家など「値下げ」に踏み切る会社が続出。安値競争で企業が消耗戦を繰り広げるデフレ不況の光景が蘇ってきた形だ。

「その最中、安倍晋三首相は5日の土曜日に日本橋三越本店を訪れた。つくだ煮、靴など合計約4万円(内消費税分は約3000円)の買い物をして消費する姿勢をアピールするつもりだったが、『消費税がだいぶ高くなったんだという実感があった』と暢気なことを言ったため、『いまさら言うな』とか『庶民は三越に行かない』などと猛批判を受けています」(首相担当記者)

そもそも消費増税については、デフレから脱却しかけた日本経済に冷や水を浴びせかけると懸念する声が噴出。それを押し切って昨年10月1日に安倍首相が増税宣言をしたが、「予想通り」に経済が大ダメージを受けているというわけだ。

そうした中にあって、いま、ある財務省OBの衝撃発言が波紋を広げている。

「前事務次官の真砂靖氏('78年入省、以下同)が、2月末に地元の和歌山県内で講演した際に、消費税の10%への引き上げについて『経済がよほどのことにならない限り、やらないといけない』と語った。和歌山での講演なのでほとんど注目されていないが、10%への増税は政権でさえ慎重な構えを見せている中で、かなり踏み込んだ発言だった」(全国紙経済部記者)

8%への増税でさえ日本全体にパニックを引き起こしているというのに、「10%にして当然」と言わんばかりの発言は、世間の感覚と大きくズレている。

「しかも真砂氏は講演会でさらに踏み込んで、『専門的集団である官僚が、政治や国民に対して選択肢を示す必要がある』とも語った。政治家より自分たちのほうが優れているのだから従うべきだ、とも聞こえる強気な発言です。自身が官房長を務めていた当時の民主党政権についても、『政治が非現実的』『大衆迎合的に感じた』と上から目線でこき下ろしていた」(同前)

実はいま、今冬に安倍政権が決断を下す「消費税の10%増税」をにらんで、財務省が動きを活発化。さらなる増税に向けて、水面下で工作を開始している。

その中心と目される「7人のワル」(最終ページの表)は前出の真砂氏のほかに、主税局長を務める田中一穂氏('79年)。最近、周囲にこんな持論を披露している。

「ポイントは来年1月の通常国会。安倍首相は年末までに10%増税の可否を判断するが、仮に『否』と判断を下せば、消費増税法案改正のための『消費税国会』と化す。しかし、この国会は集団的自衛権関連の改正案を通す国会にもなる可能性があるので、『消費税国会』にしてしまうと、安倍首相がやりたい憲法改正が大きく後退することになりかねない。だから首相は10%を容認するはずだ」

・・・・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・・・・・・

増税のためなら何でもやる

財務省主計局長の香川俊介氏('79年)が各省庁の官房長宛に、「平成25年度補正予算の早期実施について」と題された文書を配ったのは今年2月のこと。「公共工事についての早期実施」「公共工事以外の予算措置についての早期実施」の2項目からなる文書だが、要は消費増税による景気低迷を回避するために、安倍政権が決めた5・5兆円の補正予算を、道路からボールペンの発注に至るまですぐさまに実行しろという指示書だ。産経新聞特別記者・編集委員の田村秀男氏が言う。

「7~9月期の景気指標が落ち込めば消費増税がやれなくなるため、公共事業などを早期に集中執行することで、見せかけの経済成長を作ろうとしている。昨年も4~6月期に予算を集中執行させて、そのまやかしの景気回復が8%増税の根拠とされた。同じことを繰り返そうとしているのです」

国は年金などの社会保障に回すための財源がないから消費増税をすると説明してきたが、実はそのカネが公共事業などに回り、再び「増税」の材料に使われようとしているのだ。東京新聞・中日新聞論説副主幹の長谷川幸洋氏も言う。


「消費増税は社会保障に使うというロジックは'99年の予算総則に初めて打ち出され、'07年11月の財政審で方針としてまとめられた。しかし、カネに色はないわけだから、当時からこれは増税のためのロジックだとわかっていた。案の定、消費増税はいま公共事業にばらまかれることになったわけです」

しかし、財務省のやりたい放題はこれだけにとどまらない。景気浮揚のために株価を上げる策まで講じているという。

「財務官の古澤満宏氏('79年)が3月6日にニューヨークで開かれた日本証券サミットに参加し、アベノミクスの第三の矢である成長戦略をアピールしていた。実は日銀総裁の黒田東彦氏('67年)も増税賛成派で、公共事業で景気浮揚ができないとわかれば、再び黒田サプライズ緩和に打って出るとの観測がある。さらに、財務省が厚生労働省と結託して、年金資産120兆円を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)を動かして、日本株買いに走らせるというシナリオも語られている」(前出・経済部記者)

とはいえ、成長戦略はすでに腰砕けだし、追加緩和もGPIF発動もカネを金融市場にばらまくだけで、「まやかしの一手」であることに違いはない。

ちなみに、財務省は田中一穂氏が安倍首相から切られるような事態に備えてもいる。キーマンは首相秘書官の中江元哉氏('84年)。安倍官房長官時代の秘書官を務めた人物で、第二次安倍政権誕生時に首相から再抜擢された。持論を声高に政治家に主張するだけではない冷静沈着なタイプで、安倍首相からはその「財務官僚っぽくなさ」が買われていると評判である。

「財務省としては、田中がこけても中江がいるというわけです」(前出・財務省OB)
「日本の中枢」の視界にあるのは増税の二文字ばかり。庶民の生活には目もくれていないところに、この国の悲劇がある。

「週刊現代」2014年4月26号より


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【私の論評】増税は国民にとっても、政府にとっても何も良いことはない、財務省のワルを討て(゚д゚)!

赤い木下元帥閣下、ジーク・ハイル(゚д゚)!

過去二回の増税では、増税前と比較して増税後は一回も政府の税収はあがっていません。今回の増税も余程のことがない限り同じような結果を招くと思います。ましてや、10%増税をしてしまえば、税収はかなり減ることでしょう。

それに、デフレからの脱却はまたかなり遠退きます。失われた20年が、30年、いや失われた40年になる可能性もあります。

政府の税収が減り、国民が塗炭の苦しみを味わうことになる増税は何も良いことはありません。

もう、15年以上も経済の癌ともいわれるデフレが続く日本、いい加減政治家も、国民も目覚めるべきです。

日本は、過去にデフレから脱却した経験があります。それは、デフレが原因であった世界恐慌(日本では昭和恐慌)のとき高橋是清による金融緩和政策と、積極財政によるものです。これにより、日本は世界で一番先に恐慌から抜け出すことができました。

高橋是清が生きていたら財務省ワル7人を国賊と呼んだに違いない(゚д゚)!

それに、マクロ経済学においては、不況のとき、ましてやデフレのときには、金融緩和と、積極財政をしないさいと教えています。過去15年にわたり、日本銀行は金融引締め政策を続けてきましたが、昨年の4月より、白川体制から黒田体制にかわり、黒田日銀総裁は、黒田バズーカという異名をとった、異次元の包括的金融緩和を実施しました。

あーやれやれ、これで日本も変わると思っていたところに、今年の4月からの増税です。

私たちは、その当時の人々の末裔です。その末裔である私たちや、私たちの政府が、なぜこのように、デフレや税収減すなわち財政難にあえがなくてはいけないのでしょうか。全く理解に苦しみます。

昨日は、財政審議会が全くお馬鹿な試算を出していることを掲載しました。その記事のURLを以下に掲載します。

国の借金 2060年度に1京円超! 財政審試算―【私の論評】お馬鹿な財政審試算!!経済は破綻するか均衡するかだけ、そんなことは血圧を考えてみてもわかる簡単な理屈(゚д゚)!

外国人を雇っても大々的に公共工事をやれという声もあるが、それで本当に景気は良くなる?

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、国の借金が1京円にもなるという話には、全く根拠がなく、まずはこのようなことにはなり得ないことを掲載しました。

しかし、増税に次ぐ増税ということで、10%増税をやってしまえば、政府の税収が、デフレによる国民所得減により、減ることになりますから、減ることになります。税収が減ったからといって、また増税するようなことを繰り返せば、本当にそうなってしまいかねません。

全く無意味です。さらに、上の記事では、産経新聞特別記者・編集委員の田村秀男氏が、
「7~9月期の景気指標が落ち込めば消費増税がやれなくなるため、公共事業などを早期に集中執行することで、見せかけの経済成長を作ろうとしている。昨年も4~6月期に予算を集中執行させて、そのまやかしの景気回復が8%増税の根拠とされた。同じことを繰り返そうとしているのです」と語っていますが、これも、昨日の記事に書いたように、公共工事の供給制約により、いくら政府が公共工事を増やしたにしても、工事の担い手がいなければ、有効な景気対策にはなり得ません。

昨年とは、全く状況が違います。7人のワルたちは、これをすっかり忘れています。今年は、増税をしているわ、オリンピックが決まったり、東日本震災の復興が民主党の馬鹿共によりかなり遅れたこともあり、これらの工事があることから、公共工事を増やすことはなかなか難しいです。

そうなれば、必ず4月~6月の時点から、公共工事はあまり出来ない状況に落ち込みます。それに、7人のワルたちは、現場の状況の知らなさすぎです。実際、現場は大変な状況になっています。本当に人手不足で、工事があってもできない状況になっています。

これについては、以前にもこのブログで説明したことがありますので、その記事のURLを掲載します。


これも詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では秋田の工事現場が大変なことになっていることを掲載しました。秋田県の建設会社勤務の方より切実な訴えです。供給制約を無視することでなんと公共事業潰しが行われています。皆さん、是非耳を傾けてください!

現場は、人手不足、建築資材の高騰でたいへんなことになっています。工期を圧迫されて休日や夜間の突貫工事になってしまうと益々労務費が嵩んでいるそうです。はっきり言って建設業の供給能力を把握しないで無尽蔵に公共事業を発注したとしか思えないそうです。

公共工事は現状では、明らかに景気対策としてはかなり効率が悪い

これは、何も秋田ばかりではなく、全国的にこの傾向があり、国が発注しても、なかなか業者が決まらず、結局流れてしまうてというケースが相次いでいました。東京でも、最近はたとえば、国家資格の必要な電気工事技術者が不足しており、何と日当が8万円にもなっているそうです。

こんな状況では、そうおいそれと、公共工事を増やすなんてことはできないです。

そうなれば、どういうことになるでしょう。おそらく、7人のワルたちが、増税の下地づくりのため、公共工事を増やして、景気を良くして、とにかく10%増税に走ろうという目論見は崩れるおそれが十分にあります。

補正予算5.5兆円がありますが、ワル7人は、この補正予算を前倒しにして、どんどんばら撒こうと考えているに違いありません。このような予算に群がる寄生虫ネットワークの住人たち(政治家など)にとっては、消費税増税対策の補正予算は、甘い蜜以外のなにものでもありません。むしろこの甘い蜜をほしいために、消費税増税をすすめたり黙認しているでしょう。

こういう人たちが、自民党内にも大勢いて、昨年は、これらの人たちが周りを巻き込んで増税を後押しし、安部総理に圧力をかけたということです。安部総理としては、金融緩和の効果を削ぐ増税は、死んでもしたくなかったでしょうが、党内の大勢がこの有り様であり、ここで増税を決めなければ、党内での立場はなくなり、安倍総裁が目指す、安倍長期政権もついえさることを懸念して、やむなく増税を決めたのだと思います。

ワル7人は、本年もこれら寄生虫ネットワークに気前よく金をバラマキ、早期に公共工事をやらせ、今年も昨年と同じく:景気を良くさせ、これをもって10%増税を必ず成功させようと目論でいるのでしょうが、そんなにうまくいくでしょうか?

何しろ、現状では、先に述べた公共工事の提供制約ということがあります。いくら工事を発注したとしても、なかなか工事は実行されません。そうなば、当然景気は落ち込むことになります。

そうなれば、寄生虫ネットワークに人々も、現実には何の利権もないことと同じことになります。そうなれば、財務省のワル7人の言うことなど聴いても仕方なくなります。

景気が落ち込んだときが、決戦の時です、私たち国民としては、景気の落ち込みを招いた、増税を徹底的に糾弾すべきでしょう。そうして、その矛先は7人のワルにもっていくべぎてす。間違っても、安部総理に向けるべぎではありません。

ワル7人は俺たちが成敗する(゚д゚)!

ついでに、ワル7人が約束した、バラマキでも利権が得られなくなった政治家もワル7人を糾弾する仲間に引きずりこむべぎてす。最近では、SNSなどやっている政治家など珍しくありません。直接間接に訴える手段はいくらでもあると思います。

ワル7人の思うがままにさせておけば、日本はいつまでたっても、デフレから脱却できません。そうなれば、せっかく12年度から減った自殺者数がまたぞろ増えるなんてことにもなりかねません。それに、就職氷河期がさらに続き、若者はほとんど就職出来ないということになります。

さら、高齢者だって、福祉予算が削られて大変なことになりかねません。

白川氏が討たれたように、財務ワル7人も討つべきです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2013年12月26日木曜日

靖国参拝、「政治家・安倍晋三」の信念 安保状況見据え決断―【私の論評】相変わらず、中韓・北朝鮮と同じ、論調のマスコミと野党とプロ市民、一体彼らはどこの国の国民なのか問いたい!(◎_◎;)

靖国参拝、「政治家・安倍晋三」の信念 安保状況見据え決断



安倍首相は、政権発足から1年を迎えた26日午前、東京・九段北の靖国神社を参拝した­。安倍首相が、首相在任中に靖国神社を参拝したのは、第1次政権を含めて初めてとなる­。


「国の指導者が参拝し、英霊に尊崇の念を表するのは当然だ。(以前の)首相在任中に参拝できなかったのは痛恨の極みだ。今言ったことから考えてほしい」

安倍晋三首相は就任前の昨年9月の自民党総裁選共同記者会見で、首相に就いた場合に靖国神社に参拝するかどうかを問われ、事実上、参拝する考えを明らかにしていた。

それに先立つ平成23年11月の産経新聞のインタビューでも、「それ(自身の不参拝)以来、首相の靖国参拝が途絶えたことでは禍根を残したと思っている」と述べるなど、参拝に強い意欲を示していた。

靖国神社を参拝した安部総理

首相は小泉政権時代の小泉純一郎首相の靖国参拝を一貫して支持、支援してきており、靖国参拝は「政治家、安倍晋三」としての強い信念に基づいている。

にもかかわらず、首相は第1次政権では病に倒れて参拝する機会を逸した。再登板後も春の例大祭、8月15日の終戦の日、秋の例大祭…と参拝を見送ってきたのは、「英霊の慰霊を政治・外交問題化したくない」という思いからだった。



今回、26日というタイミングを選んだ背景には、靖国参拝に反発する中国、韓国との関係は「現在がボトム(底)で、これ以上悪くなる心配がない」(政府関係者)ことが一つある。また、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題に進展があり、「日米の安全保障関係が底割れする懸念がなくなった」(外務省幹部)ことも大きい。

いずれにしても中韓や野党などの反発は避けられないが、首相は「日本を取り戻す」ためにも、靖国参拝を断行すべきだと決断したのだろう。(阿比留瑠比)

【私の論評】相変わらず、中韓・北朝鮮と同じ、論調のマスコミと野党とプロ市民、一体彼らはどこの国の国民なのか問いたい!(◎_◎;)

靖国神社とうとう、安倍総理が参拝しました。当然のことと思います。安倍総理は自ら参拝の意思を述べていました。それに関してはこのブログでも掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
安倍首相、「参拝は決めている」 靖国に真榊奉納、時期見極め―【私の論評】世界の中でとやかく言うのは、中韓・北朝鮮だけ!この特殊異常な三国の言うことなど無視せよ!いずれ参拝が当たり前になる日は必ず来る(゚д゚)!
日本と日本人を守るために亡くなった英霊の方々を参拝するのは当然のこと(゚д゚)!

また、側近の方も、安倍総理の年内参拝は確実と語っておられました。それに関しても、このブログに掲載したことがありますので、その記事のURLを以下に掲載します。
「首相年内に靖国参拝」 側近の自民・萩生田氏―【私の論評】来年4月からの増税で一歩後退した『戦後体制からの脱却」を後退させないため、安倍総理は必ず年末まで靖国参拝をを実現する\(◎o◎)/!
萩生田氏
詳細については、これらの記事そのものを読んでいただくものとして、私自身は、本人も側近の人もこのようにいうわけですから、今年はもう残りすくないですし、もう秒読み段階だろうと思っていたら、案の定本日の参拝ということになりました。これは、安部総理の私たち真正保守層(似非保守ではなく、正統派の保守層ということ)に対するプレゼントかもしれません。

私たち真性保守層は、たとえ今年中に安部総理が靖国神社を参拝されなくても、残念こそ思えだからといって、安部総理が弱腰などと非難するつもりは全くありませんでした。いずれ、参拝していただければ、何も今年でなくても良いと考えていました。しかし、心待ちに望んでいたことは間違いありません。そうした、真正保守層の気持ちを察せられた、素晴らしい行動だと思います。

これは、安倍総理による、私たちまともな真正保守層に対する大きなプレゼントだと思います。靖国神社に日本の首相がお参りに行くという行為、これは当然のことだと思います。どこの国でも、戦争などでなくなった方々の御霊など、丁重に祀られるのが当たり前のことで、日本と戦争もしたことがない、現在の、中国、韓国、北朝鮮などにとやかくいわれる筋合いはなど全くありません。

米バージニア州のアーリントン国立墓地で、戦死した息子の墓を訪れた母親と
海兵隊員=2010年5月27日、どこの国でも戦没処を祀るのは当然のことである

それにしても、安倍総理の靖国神社参拝に関しては、世界中どこの国でもあまりにも当たり前で、どこの国もほとんど批判しませんが、なぜか、中韓と北朝鮮だけが反対します。そうして、日本国でも、マスコミと野党と、ほんの一部のプロ市民だけが反対します。そうして、マスコミは、これらが多数であるかのような報道をしますが、私は、これはそうではないと考えています。まともな、日本人であれば、安部総理の靖国参拝は当たり前のことであると考えるどころか、日本の総理として当然の義務であるとみなします。

毎日新聞などは、さも中国様の書いて欲しいような、安倍総理の年内靖国神社参拝見送りの記事を掲載し、思いっきり誤報記事となってしまいました。

この記事の内容、動かぬ証拠ということで、削除されないうちに、以下に全文をコピぺしておきます。ついでに、記者の名前も掲載しておきます。
安倍首相:年内の靖国神社参拝見送り…外交への影響考慮か 
毎日新聞 2013年12月25日 07時04分 
 26日に政権発足1年を迎える安倍晋三首相が、年内の靖国神社参拝を見送る見通しになった。 
 首相は昨年の自民党総裁選の際、2006〜07年の第1次内閣で参拝しなかったことを「痛恨の極み」と述べたが、政権発足後は自重してきた。中国、韓国との関係改善のめどが立たない中で参拝を急げば国内外の批判を招きかねず、今後も慎重にタイミングを探るとみられる。 
 政府関係者は24日、「行く気配はないし、この時期に行ってもいいことは何もない」と指摘した。菅義偉官房長官も首相の参拝には慎重だという。 
 首相は就任後、4月の春季例大祭、8月の終戦記念日、10月の秋季例大祭とも参拝せず、真榊(まさかき)と呼ばれる供え物や玉串料の奉納にとどめた。自民党の萩生田光一総裁特別補佐は秋季例大祭最終日の10月20日、「(首相は)就任1年の中でその姿勢を示されると思う」と年内参拝の可能性に言及していた。 
 しかし、中韓との首脳会談は第2次内閣の1年目には実現せず、中国が東シナ海上空に防空識別圏を設定したことで、東アジアに新たな緊張状態が生じている。安倍政権としては、防空識別圏問題で連携する米国にも配慮する必要がある。 
 こうした中、首相は今月9日の記者会見で「国のために命をささげた方々に尊崇の念を表することは当然」と在任中の参拝に改めて意欲を示す一方で「(参拝が)政治問題、外交問題化することは避けるべきだというのが私の考えだ」とも語った。 
 一方、首相の支持基盤の保守層には参拝への期待が根強い。 
 自民党内には「首相が長期政権を目指すなら、コアな支持層をつなぎとめなければならない。無党派層の支持は経済状況しだいで変わる」(幹部)との声もある。4月と8月に参拝した稲田朋美行革担当相は24日の記者会見で「在任期間中には必ず、靖国を参拝されると思う」と述べた。 
 政府は26日に前倒しで今年最後の閣議を開催。首相は仕事納めの27日、被災地訪問を検討している。【村尾哲】 ⇐馬鹿(゚д゚)!(ブログ管理人記載)
それにしても、とにかく、日本のマスコミなども、安倍総理に参拝に行かせたくないようです。全くもって信じられないです。そんなことばかり言う連中は、中国にでも移住すれば良いと思います。毎日新聞は、中国様の意向を第一に考えてるというのなら、毎日の名前は、返上して、人民日報日本支局とでも、名称を変えるべきです。中国と、韓国などとの首脳会談など、今後実施しなくても結構です。

中国・韓国に関しては、今後ノータッチのタッチという考え方で、なるべくおつき合い願わないという考え方で良いです。何しろ、アジアには、日本の野党やマスコミなどとは異なり、安部総理の靖国参拝を快く思う勢力がほとんどです。そうして、安全保障のダイヤモンドをさらに強力にして、中国の脅威をアジアから払拭すべぎです。

それにしても、本年もあとわずかになりました。皆様良い年をお迎えくださいませ。安部総理が本年度末に靖国参拝をしたことで、来年の正月は、日本にとって良い正月になりそうです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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