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2013年5月7日火曜日

「資産バブル終焉」に懸念 中国人民銀行、異例の警告―【私の論評】中国に失われた10年がやってくるか?くる前に国そのものがなくなるかも?

「資産バブル終焉」に懸念 中国人民銀行、異例の警告

中国人民銀行

 【上海=河崎真澄】中国の不動産市況が下降に向けた転換期に入り、銀行や市場に負の連鎖反応が起きることを懸念した異例の声明を、中国人民銀行(中央銀行)が3日までに公式ウェブサイトで公表した。「資産バブルの終焉(しゆうえん)」に対する警告と受け止められる。

 人民銀行は声明で「不動産投資の伸びは弱含んでおり、開発業者の資金繰りが悪化。取引が減速し、不動産価格は転換期にきている」との認識を示した。

 住宅価格の下落が続けば高騰を見込んで融資した多くの銀行に不良債権が膨らみ、経営破(は)綻(たん)に追い込まれる懸念がある。人民銀行では市場の住宅パニック売り誘発の連鎖反応も懸念。中国政府に効果的な予防措置を取るよう求めている。

 中国国家統計局がまとめた10月の国内70都市の住宅価格は、新築住宅の価格指数が前月比で下落した都市が34都市と、前月の27都市から急増した。今月中旬に発表される11月の数値はさらに悪化するとみられており、開発業者間の値下げ競争など、市場では売り急ぎの悪循環が起きていた。

 人民銀行は11月30日に週明け5日からの預金準備率引き下げを発表。金融緩和策への転換を表明しているが、不動産価格の抑制策を堅持する方針は変えていない。「資産バブル終焉」警告を出しておくことで、週明けに市場が再び住宅価格の高騰に転じないようクギを刺した可能性がある。

【私の論評】中国に失われた10年がやってくるか?くる前に国そのものがなくなるかも?


中国不動産バブルは終わった!

上の記事では、 中国人民銀行が預金準備率引き下げを発表。金融緩和策への転換を表明したものの、不動産価格の抑制策を堅持する方針は変えていないことも表明していることを伝えています。

しかし、中国では、不動産バブル崩壊が始まったという報道もあります。これについては、あの石平氏が記事を書いています。詳細は、その記事のURLを以下に掲載しますので詳細は、以下の記事をご覧になって下さい。

 不動産バブル崩壊が始まった

それにしても、なにやら苦しい言い訳のようにしか感じられません。中国ではすでに随分前からインフレが続いています。そのインフレを終息するためには、金融引締めをする以外にありません。しかし、それとは逆に緩和をしようというわけです。

何やら、少し前の日本とは全く逆の様子です。日本の場合は、何かと金融引締めばかりをやって失敗しました。 そもそも、一般物価の資産物価とは違います。物価の安定は、経済が安定的かつ持続的成長を遂げていく上で不可欠な基盤であり、中央銀行はこれを通じて「国民経済の健全な発展」に資するという役割を担 います。

中央銀行の金融政策の最も重要な目的は、「物価の安定」を図ることにあります。資産価格の金融政策運営上の位置付けを考えた場合、資産価格の安定 そのものは金融政策の最終目標とはなり得ないというのが、各国当局、学界のほぼ一致した見方です。日本では、金融政策の対象になる一般物価は資産価格を含まず、資産価格が上昇しても一般物価が落ち着いているときには、一般的に金融引き締めを行うべきではありませんでした。しかし、日銀がそれを行なってしまったがゆえに、デフレに突入しました。

さて、中国の場合は、一般物価も、株土地などの資産物価もインフレで、バブル状態でした。それで、引き締めを行ったのですが、今度は景気が落ち込んできたので、緩めようというわけです。しかし、再度資産バブルの懸念が払拭できないため、上記のような煮え切らない中国人民銀行の発言となっているわけです。それにしても、中国人民銀行が懸念を表明しただけで、資産バブルが再燃しないなどという事はあり得ません。本来は、金融引締めをしばらく行うべきだと思います。なのに、このようなことを発表せざるを得ないのにはそれなりの背景があります。

その背景については、以前のこのブログにも掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。

尖閣に中国軍機が40機超飛来 「前代未聞の威嚇」 空自パイロットの疲弊狙う ―【私の論評】あせり見える核心的利益失った中国の不可思議行動の一つか?いくら脅しても、今の日本は、もう譲らぬどころか一つ剥ぎ取ったなり!!

 詳細は、この記事をご覧いただくものとして、一部を以下にコピペさせていただきます。
  中国が円安の衝撃を和らげるためには人民元を切り下げるしかない。中国は通貨の自由変動相場制をとっている日米欧と違って、外為市場介入によって人民元相場の変動幅を小さくする管理変動相場制をとっている。

従って、人民元を当局の意のままに切り下げることもできるが、米国は中国が意図的に人民元をドルに対して安い水準になるよう操作していると批判している。切り下げると、米国から「為替操作国」だと認定され、制裁関税を適用されかねない。

中国自身も国内事情の制約を受けている。というのは、中国の党幹部とその一族や大手国有企業はこれまで国外でため込んだ巨額の外貨を、中国国内に投資して不動産や株で運用してきた。これらが「熱銭」と呼ばれる投機資金であり、その流入によって不動産バブルの崩落は食い止められ、株価も崩壊を免れている。

通貨当局はこれまで熱銭を国内にとどめるためもあって、人民元レートを小刻みに切り上げてきたが、一転して人民元切り下げ政策に転換すれば、1000億ドル単位の熱銭が国外に逃げ出す恐れがある。アベノミクスによる円安に対し、中国はどうにも動けない。
中国としては、元安にしたいのですが、上記のような理由でなかなかできません。元安と、金融引締めは一見関係ないようにみえますが、金融引締めをすれば、元高になるのですが、それをやっていると、「熱線」が国内から去ってしまうので、それもできず、今度は金融緩和をやろうとうわけです。 しかし、金融緩和をすれば、元安にはなりますが、資産物価があがります。そうして、緩和を続けていれば一般物価も上がってしまいます。これでは単なるイタチごっこであり、あれをやれば、これがまずくなる、これがまずくなっので、これをやれば、また別の何かが悪くなるということで、堂々巡りになってしまいます。中国の経済の舵取りは、格段に難しくなってきたと思います。

10年前くらいだと、景気が悪くなれば、金融緩和と財政出動を行い、すみやかに景気を良くし、景気が過熱すれば、今度は、金融引き締めと緊縮財政を行い景気の過熱を冷まし、行き過ぎて景気が落ち込めばまた、金融緩和と財政出動を行うというように、経済の教科書どおりにやっていれば、本格的に景気が落ち込むということはなく楽に経済運営することができました。

しかも、ここ20年は、日本が円高政策を続けたおかげて、固定相場制の中国はまるでぬるま湯に漬かったような状況で楽に経済を運営することができました。それに、他国からみれば、過度のインフレになって、人民が騒いだとしても、武力で弾圧すればそれですんできたというのが実態です。

しかし、現在では日本の円高政策は終焉し、上のような状況にたち至っているため、一筋縄ではいかない状況にあります。普通の国だと、もうとっくに破綻していたでしょうが、中国には他国にみられない熱銭とか、いざとなれば、武力による鎮圧などということもできたので、今まで何とか綱渡りをしてこれました。



それに比較すると、今の日本は、金融緩和をしても、他に何か悪いことがおこるかというと、中国のように深刻ではありません。今のところは、全く何の懸念もなく金融緩和ができます。一部の評論家は、金融緩和によるデメリットをあげるものもいますが、それも、中国に比較すれば微々たるものです。マクロ的には、何もないと言って良いと思います。

日本とは、違って今の中国は八方塞がりという状況です。しかし、これを解消する手段はあります。それは、中国が、民主化、政治と経済の分離、法治国家化を行うことです。いきなり、完璧に高次元でやろうとしなくても、少しづつ実施するだけでもかなり効果があります。これをすることによって、何がおこるかといえば、いわゆる経済的な中間層が増えるということになります。

中国・湖北で、富裕層男性向けのお見合いイベント

中間層が増えるということは、今までの中国のように一部の富裕層だけが、極端に儲かるということではなく、いわゆる数多くの中間層が、富裕層と比較すれば、小口ながらも、数多く総体では、一部の富裕層よりも、多く結果としていままでよりも活発に消費や投資を行うようになり、それが、経済発展の原動力となるということです。これは、中国以外の新興国では普通に見られることです。日本だってかつての高度成長のときには、中間層が増え、これらの活発な消費や投資によって、大発展しました。ヨーロッパだって、かなり時間をかけて中間層を増やしてきたからこそ、過去には発展できたのです。

しかし、中国共産党中央政府にはそのような考え方はないようです。これでは、本当の八方塞がりです。こんなことから、ここしばらく、中国の経済はどんどん悪い方に向かうことでしょう。

このように中国では、これから経済が悪くなる一方なので、現政権に対していちゃもんをつけやすくなるので、権力闘争が激化しそうです。そうしてそのような兆候はもうみられています。その記事のURLを以下に掲載します。

習主席“毛沢東回帰”に改革派反発 共産党内、保革抗争の激化も

中国のネットでは、以下の様な流行歌が流行っているということをあの大前研一氏が紹介しています。

大前研一氏
中国のネットで流行る歌 「日本殺すにゃ武器要らず」

 尖閣諸島問題で対日攻勢を強める中国。中国のネットで流行っているという「戯れ歌」を大前研一氏が紹介する。

******************************
 いま中国のネットでは「日本殺すにゃ武器要らず」という戯れ歌が流行っている。

1.すべての日本商品をボイコットする
2.レアアース(希土類)の日本向け輸出をストップする
3.有り余る中国マネーで円を買って極端な円高にする

 この3つで日本を滅ぼすという内容だ。今回は1、3を実行するまでもなく2だけで日本は大騒ぎになった。
 
 日本との関係を悪くしても、中国には何の不利もないということもわかった。今や日本は完全にナメられてしまったので、これから中国はますます強気になって要求がエスカレートするだろう。
 
※SAPIO2010年11月10日号
しかし、この流行歌は全く真実ではありません。中国人が、すべての日本商品をボイコットしたとしても、対中国輸出は、日本のGDPの4%前後に過ぎません。これは、他のアセアン諸国等に対する輸出で代替できる水準です。それに、日本がデフレから脱出したら、内需だけでこのくらいは十分に賄えるどころか、お釣りがくるほどです。

レアアースに関しては、代替素材が一部開発されていますし、それに、日本の近海に大量にある事が判明していますし、商社なども、中国以外の国からの輸入の道を開きつつあります。それに、現在デジタル小物(携帯電話、ミュージック・プレーヤーなど)の金やレアアースをはじめとする資源を回収する基盤が形成されつつあります。

、有り余る中国マネーで、円を買ったとしても、かつての白川日銀ならともかく、現黒田総裁は日本円が足りなくなれば、増刷をするに違いありません。そうなれば、中国がいくら日本円を買い占めたとしてもなんにもなりません。それどころか、貯めこんだ円を大放出すれば、さらに円安を助長することになります。

こんなことを考えると、本当に中国はもう八方塞がりです。 中国に対しては、黙って放置しておいてはも、こんなことから、現中国共産党政府は瓦解するか、自己変革をしなければなりません。まさに、現在の中国共産党中央政府はを倒すには武器いらずという状況です。こんな八方塞がりの状況では、現政権に対して責任を追求しやすくなり、権力闘争が激化することが懸念されます。そうして、その兆候はすでに見られています。その記事のURLを以下に掲載します。

習主席“毛沢東回帰”に改革派反発 共産党内、保革抗争の激化も

こんな状況では、ますます、経済も落ち込む一方ですし、権力闘争も激化して、弱る一方です。しかし、勘違いしてはいけません。弱ったらかといって、今までの理不尽な要求をやめるというわけではありません。負け犬の遠吠えのように、中国はますます強気であるようにみせかけて、要求がエスカレートすることでしょう。というより、以前から負け犬の遠吠えだったのですが、日本人が勘違いしていただけです。どんなに強気に見えても、本当は負け犬であったことは、あの中国の多数の裸官の存在でバレバレの真実です。勝ち組で、輝かしい将来があるというのなら、裸官など存在しないはずです。

中国富裕層が一番く欲しがるのは「愛人」だそうな?
負け犬は、いくら吠えたとしてもいずれ近いうちに敗退します。そうして、中国にも日本の失わた10年が始まると思います。しかし、10年も現体制は持たないかもしれません。そう思うのは、私だけでしょうか?皆さんは、どう思われますか?

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2012年10月9日火曜日

編集委員・田村秀男 能天気過ぎる対中「金融協調」―【私の論評】アジア人民元経済圏により日本は草刈場になる!!

編集委員・田村秀男 能天気過ぎる対中「金融協調」



今週、東京で国際通貨基金(IMF)・世界銀行総会が開かれる。「国際金融協調」は表看板、実は会議の舞台裏で通貨をめぐる国益ゲームが展開される。その点、日本が最も警戒すべきはアジアの標準通貨として台頭する中国・人民元である。どうすべきか。

一国の通貨は他国のモノや資産の物差しになることによって、労せずして富を奪取できる。基軸通貨ドルが典型例で、米国はお札を刷ればいくらでも石油や金属資源を入手し、国債と引き換えに外国製品を買える。ドル安に誘導すれば、相手国の対米債権は目減りし、米国の対外実質債務は減る。

早い話、日本政府は外貨準備を主として米国債で運用しているが、約40兆円もの評価損を被っている。2011年末の米国の官民の資産総額は21兆ドル(約1650兆円)を超えるが、ドルが一律に5%下落すれば1兆500億ドル強、米国の年間の経常収支赤字の2倍以上の評価益を得る。米国はドル印刷機のおかげで簡単に借金を帳消しにできるのだ。

・・・・・・・・・・・<中略>;・・・・・・・・・・・・・・

日本の「お人よし」ぶりには目を覆う。野田佳彦政権はこの6月、人民元にとって初めての海外通貨との直接取引に応じ、人民元のアジア標準通貨化に手を差し伸べた。沖縄県尖閣諸島の国有化に対して、執拗(しつよう)で理不尽、国際法を無視した共産党主導の反日暴力デモによる日本企業破壊にもかかわらず、野田政権は中国との通貨スワップや円・人民元の直接取引拡大、中国国債の購入、人民元建て債券市場の育成などに協力する。目先の利益にばかり目を向け、中国のアジア通貨覇権を後押しする能天気ぶりである。

もともと、円はドル、ユーロに次ぐ国際通貨として認知され、企業も旅行者も世界の主要国のどこでも円で支払い、モノやサービスを購入できる。国債、社債、株式など円建ての金融資産は国際的に出回っている。

ところが、円建て貿易決済は主に本国と海外現地法人の間など日本企業同士に限られ、多くは依然としてドル建て決済である。他通貨に比べて大きく変動する円は日本企業ばかりでなく海外の企業や政府にとってもリスクが大きく、地域の標準通貨としては人為的に相場変動を管理、抑制する人民元に比べて巨大なハンディを背負っている。

このまま東アジアが人民元にのみ込まれてしまうと、日本の企業、金融機関とも人民元を手にしていないとアジア全域でビジネスができなくなる。中国共産党が指揮する人民元政策に翻弄(ほんろう)され、服従を余儀なくされる。経済の弱体化に伴い、日本は外交、安全保障面で不利になる。

野田政権が今すぐとれる対抗策はある。人民元の自由変動相場制への移行を対中金融協調の条件とせよ。人民元相場の操縦に批判を強める米国などと水面下でスクラムを組んで、北京と対峙(たいじ)する。IMF・世銀総会はその絶好の場なのだ。

この記事の詳細は、こちらから!!

【私の論評】アジア人民元経済圏により日本は草刈場になる!!



すでに、日本は、中国からかなり富を簒奪されていることはこのブログでも何回か述べてきました。それについては、以下の記事をご覧いただければご理解いただけるものと思います。

物価1%上昇「14年度の達成は困難」日銀総裁―【私の論評】やっぱりやる気ないんだ、一体どこまで国民を欺くつもりなのか?!!

詳細は当該記事をご覧いただくものとして、中国による日本からの富簒奪に関わる部分だけ以下にコピペしておきます。
これじゃ、ますます、国内景気は落ち込むし、年末にかけて、アメリカ、EUなども大規模な金融緩和を実施するなか、日本が追加金融緩和措置をやめれば、とてつもない円高になるのは目に見えていまます。本当に全く解せない発言です。これは、ひょっとして、先日中国人民銀行総裁の、日銀が大幅に金融緩和をすることについての懸念表明への答えなのでしょうか?日銀が中国からの指令で動いていると揶揄する人たちもいますが、こうなると、この揶揄も、揶揄ではなく真実味・現実味を帯びてきました。
中国は、日本という打ち出の小槌を最大限に活用した
これは、日銀が最近追加緩和措置を取りやめることの表明の内容をあげたものですが、本当にこの時期の緩和措置の取りやめに関してはまったく解せないです。本当に、中国人民銀行総裁の意向で動いているといわれても、言い訳できないと思います。

ここ20年近く、日銀がテコでも金融緩和に動かず、いろいろ取り繕ってはいるものの、結局は金融引き締めばかりしていたことは、まさに、中国にとっては僥倖でした。なぜなら、中国の元は、固定相場制という環境にあって、もし、不況になれば、元を大量に擦り増ししても、金融引き締めを実施し続ける円をしりめに、元の相対的価値が下がり円は相対的にあがり、日本への輸出はかなり有利になります。

そのため、元を大量に刷っても、ハイパーインフレになることなど一切心配せずに、日本への輸出や、日本からからの、工場や技術の移転を期待することができました。日本は、さらなる円高にあえぎ、日本製品は相対的に高くなり、中国への輸出がしにくくなりました。さらに、とてつもない円高のため、日本の工場や、人や技術などを中国に移転し、日本国内の産業空洞化に拍車をかけることになりました。


一方日本は、20年の長きにわたって、デフレが続き、本来だったら、同じ職について職位が同じであっても、経済がまともであれば、20年間で、給料は倍になり、インフレ分を差し引いても1.5倍くらいなるのが普通なのに、あろうことか、最近では下落傾向にあります。こんな国、先進国では、日本だけです。企業も、国内では設備投資をなるべく控え、投資をするとすれば、中国などの海外でした。

何のことはない、ここ20年ほどは、日本は、日本国内を犠牲にして、中国に奉仕し中国を世界第二位の経済大国に押し上げるのを支援したようなものです。もし、こうした日本の裏からの助けがなければ、中国は、第二の経済大国になるのには、まだまだ、時間がかかったものと思います。おそらく、あと20年はかかったかもしれません。

良く日本から中国に対するODAが問題にされますが、日銀による中国への奉仕活動は、その次元ではありません。そんなものは、累計では消し飛んでしまうくらの額になるはずです。本日も、結局日銀の悪口になりましたが、日銀は、これだけのことをしているということで、このボトルネットを粉砕しなければ、日本はいつまでも正常にはなりません。

しかし、最近ではこの打ち出の小槌のような日本の大盤振る舞いも、あまり効き目がなくなってきました。それは、中国がインフレで物価があがっても、不況状態から抜け出せないというスタグフレーションの状態に突入したからです。

中国富裕層がたむろするプランドショップ。日本人
はこういう見知らぬ人たちに知らずして奉仕している。
これまでのように元を気楽に擦りましたら、さらにインフレになり、しまいには、ハイパーインフレになる懸念もあります。この状態では、もはや日本の打ち出の小槌はききません。そうして、ここで、日本の打ち出の小槌の役割が終焉したかにもみえました。

しかし、そうではないのです。今度は、上の記事にもあるように、アジア人民元経済圏が成立したとすれば、さらに、日本の富が、簒奪されることになります。打ち出の小槌復活です。元取引きになれば、またぞろ、中国は、固定相場制という生ぬるい金融環境の中で、元を気楽に擦り増しして、日本から気楽に富を簒奪てきます。これによって、日本は、富を吸い尽くされ、それこそ、中国の草刈り場になるわけです。そうなると、中国は、世界第一の経済大国に迫る勢いになるか、20年後には、米国を追い越すなどということもあり得ます。

日本人は、日々働いてどこの誰かもわからない
中国の富裕層に奉仕しているとは知らない
こんなことは、到底容認できるものではありません。まさに、上の記事に掲載されているように、「人民元の自由変動相場制への移行を対中金融協調の条件とせよ。人民元相場の操縦に批判を強める米国などと水面下でスクラムを組んで、北京と対峙(たいじ)する。IMF・世銀総会はその絶好の場なのだ」ということなのです。

中国貧困層の家
これは、本当ににもっともなことです。いまや先進国すべてが、変動相場制であるにもかかわらず、中国だけが、固定相場制であって良いはずはありません。なのに、中国は、あるときは、先進国のような発言をし、都合が悪くなると、中国はまだ発展途上国であるように発言します。どっちつかずです。

先進国的発言をするなら、先進国なみに、民主化、政治と経済の分離、法治国家することと、その一環として、元を変動相場制に移行すべきです。それもしないで、元をアジアの機軸通貨にするなど、国際的な常識ではあり得ません。固定相場制にあるような国の貨幣をアジアの機軸通貨にするなど絶対にあってはならないことです。

中国富裕層住宅
日本はここしばらく、上記のように中国に便宜をとりはからってきましたが、それにさらに輪をかけて、「金融協調」などすることなど、とても考えられません。アジア人民元経済圏がなど、絶対に阻止すべきです。しかし、野田政権には、最初から到底無理なことです。なにせ、今のデフレの時期に、「増税に政治生命」をかけるなどと、豪語した輩ですから、ますます、日本を弱体化させる方向に舵を切るに違いありません。日本のことなど全く考えていません。自らの政権の延命と、次の選挙において、敗北するのは、はっきりしていますが、少しでも、負けを少なくすること、あわよくば、連立などで、自分だけ生き延びたいということしか考えていないと思います。

このような、野田政権、民主党政権には、一刻も早く退いていただき、まともな、経済対策ができる、政党・政治家に政権の座についていただきたいと思うのは、私だけでしょうか?


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2012年9月22日土曜日

中国人民銀、日銀の追加緩和にいら立ち 過度の資本流入懸念−【私の論評】中国の経済破綻が始まる?!日銀を何とかしなければ、日本は草刈場になる!!

中国人民銀、日銀の追加緩和にいら立ち 過度の資本流入懸念

中国人民銀行
【北京=大越匡洋】中国人民銀行(中央銀行)が日銀が19日に決めた追加金融緩和にいら立ちをみせている。人民銀は19日夜、5カ月前の周小川総裁の講演内容を突然、ホームページに掲載。大規模な金融緩和策について「将来のインフレ、新興市場への過度の資本流入などの問題を招く」と指摘する内容だ。中国経済が減速するなか、人民元高などにつながりかねない先進国の金融緩和拡大を暗に批判した形だ。

掲載したのは、4月28日の講演。周総裁は「中央銀行は水路を通じて特定の干上がった田畑に水を流そうと考えるが、実際には単に大量の水を放出し、一部が必要な田畑に届くと信じるだけだ」と指摘。中国ではインフレ懸念がなおくすぶり、簡単には追加緩和に動けない。先進国であふれたマネーが流入し、国内経済が一段と不安定になる恐れがある。「5カ月前の講演」を使った遠回しな先進国批判には、難しい政策運営を迫られる人民銀の悩みが透ける。

【私の論評】中国の経済破綻が始まる?!日銀を何とかしなければ、日本は草刈場になる!!
さて、上の記事での中国のいらだち、良く分かります。これに関する理解を深めるには、以下の動画を是非御覧になってください。

以下の動画では、アメリカのQE3(量的緩和)が半端ではないことが良く分かります。しかも、期限すらありません。とにかく、雇用が回復するまで、やり続けるということです。


下の動画は、もう中国は、経済的に魅力のない国になったので、日本企業は、他の国にシフトすべきことを説いています。


この両方とも、妥当な解説であり、日本側からみれば、当然のことを掲載しています。このような見方が一般的になりつつありますから、そんなことをされれば、中国にとっては全く良いことはないので、上の苛立ちが理解できるというものです。

中国では、特に国家的にも、中国に対するあきらめが、みられます。それは、近年とみに盛んになっている中国による対外投資をみていると良くわかります。もう、中国にはしばらく見込みがないことがはっきりしているので、中国国内ではなく、海外に投資する動きが活発化しています。中国の経済が落ち込むことがわかりきっており、それを回避する手立ても、最早昔のように簡単にはできないことがわかっているので、リスクを分散しようという試みです。


一昔前だと、景気が落ち込めば、政府が大規模な財政出動をして、人民銀行は、これに呼応して元の大量増刷をする、これを続けていて、景気が過熱して、インフレ傾向になれば、政府は、緊縮財政をして、人民銀行は、金融引き締めを行う。これを続けていて、景気が落ち込んでくれば、再び、財政出動と、金融緩和でまた景気を回復するなどで、伸ばしてきました。

しかし、最近はバブルは崩壊しましたし、にもかかわず、あいかわらずのインフレで、いわゆるスタグフレーションの様相を呈してきています。今の状況で中国が財政出動や、金融緩和をすすめれば、ハイパーインフレになってしまいます。非常に難しいことになっています。

一方日本は、この超円高が続けば、企業の海外移転はますます増え、中国などを利するだけです。ただし、中国へ移転する企業は最近へりつつありますが、それにしても、中国政府は、固定相場制という金融環境の中で元を増刷しやすい環境にあり、日銀は、増刷拒否の姿勢を崩さず結果として中国を利するような行動をしてきました。これに関しては後で詳細を掲載しします。

個人の動きもこの流れに沿っています。特に最近は、裸官の暗躍が目立ちます。裸官とは、「裸体官員」の略で、配偶者や子女が仕事以外の理由で海外で暮らす、あるいは外国国籍や永住権を取得している中国政府の公務員のことをいいます。汚職の温床とされています。

今回の反日運動でも見られた、「裸官下台」。「裸官は去れ」という意味。
そうして、裸官のほとんどが、資産の大部分を子女が暮らしている外国などに、移しています。もう、中国には見込みがないことがわかっているので、儲けられるだけ儲けて、資産を蓄えてドルなどにかえて、ほとんどを海外に移しています。こうすることにより、中国が駄目になれば、海外に移住してしまおうと考えていわけです。裸官のなかには、国の資産をかってに持ち出し、自分の子女がいる海外に逃亡してしまうものも多数に上っています。

国単位でも、個人単位でも、もう中国にはしばらくは、見込みがないこと理解しているので、このような動きが活発化しているのです。


それにしても、周総裁の「先進国であふれたマネーが流入し、国内経済が一段と不安定になる恐れがある」という発言は、真実を覆い隠していると思います。いつまでも、中国にいままでどおりに、マネーが流入し続けるなら、それはそれで良いことだと思います。

しかし、国単位でも、個人単位でも、海外に投資したり、海外に資産を移しているわけですから、中国には、もはや美味しい投資先はないと考えて良いと思います。

であれば、本当に嫌がっているのは、そんなことではなく、他国が金融緩和して最も怖いのは、他国が通貨安になることです。元に比較して、ドルなどが、安くなることです。機軸通貨であるドルが元に比較して安くなればどういうことになるかといえば、中国から海外に向けての輸出が不振になるということです。では、中国も金融緩和を行い、元など刷り増しすれば、すぐにも元安になり、輸出も好調になるではないかとという考えもありますが、でもこの手は、現在中国がインフレということもあり、なかなかできません。


中国の場合輸出が全GDPに占める割合は、40%を超えています。これは、日本は、16%前後、アメリカなど数%に過ぎません。しかも、欧州危機で、ただでさえ、中国の最大の輸出先である国々の輸入は滞っています。まさに、中国国内は、八方塞という状況です。だから、国単位では、海外投資を活発化させ、個人単位では、資産を海外に移しているのです。

さて、頼みの綱である日本はどうかといえば、日銀も金融緩和の姿勢を見せる可能性が高いです。日銀といえば、このブログでも再三にわたって、まるで、中国人民銀行東京支店のような行動をとてきていることを掲載してきました。

どいうことか、過去のブログから下にコピペしておきます。
この超円高が続けば、企業の海外移転はますます増え、中国などを利するだけです。ただし、中国へ移転する企業は最近へりつつありますが、それにしても、中国政府は、固定相場制という金融環境の中で、日銀が増刷拒否の姿勢を崩さない限り、あたかもそれを担保として、元を刷りたいだけ刷ることができます。そうなれば、日本はさらにデフレスパイルの深みにはまっていくだけです。
詳細は、以下のURLから御覧ください。

【日本の解き方】白川日銀総裁は“デフレ・円高大魔王” - 経済・マネー - ZAKZAK―【私の論評】財政ばかりでなく、金融政策にも目を向けよ!!

どういうことか、さらに解説すると、日本銀行がどんなことがあっても、金融緩和をせず、金融引き締めに固執しており、特に増刷はかたくなに拒否しています。だから、中国は、過去には、国内が不況になりかけても、元を大量に刷っても、元安傾向になるため、日本に対して大量に輸出ができ、インフレ傾向となっても、あまり被害をこうむることはありませんでした。これは、まるで、打ち出の小槌を持っているようなもので、いままでは、一種の担保、安全弁のようなものであり、中国経済の発展に寄与してきました。

しかし、このような打ち出の小槌もそろそろ効き目がなくなってきたということです。なぜなら、今までだと、日本銀行の安全弁をあてにして、固定相場制の中で、元をかなり大量に刷り増したとしても、さほど危険はなかったのですが、今や、大量に刷り増しすると、ハイパーインフレになってしまいます。かといって、緊縮財政、金融引き締めをすれば、ただでさえ、景気が悪いのにさらに落ち込みます。このようなことは、なかなかできません。

中国はごく最近まで日本銀行という打ち出の小槌

現状では、すぐに打って効果のある対策はありません。あるとすれば、中国の産業構造を変えるしかありません。今までのように、世界の工場を自認にして、安い労働力により、世界の製品の部品を組み立てそれを輸出して儲けるなどということはもう成り立ちません。産業構造を変化させて、自前でいろいろな製品を開発して、それを国内で消費したり、海外に輸出するなどのことをしなければなりません。

この産業構造の転換は、すぐにできものではありません。10年くらいはかかるでしょう。その間は、中国の経済はなかなか成長しないでしょう。だかこそ、国レベルでは、海外への投資活動が活発化していますし、個人レベルでは、資産の海外移転が進んでいるのです。中国自体がわるくなっても、リスクを回避できるよう準備しているというわけです。


それにしても、上の動画でも、アメリカが大々的な無期限の金融緩和をすることを伝えているのに、このままだと、年末にかけて確実に円高になることを言っていますが、日銀の金融政策に対して批判するようなことは、言っていません。これは、どうしたことでしょうか。もう、日銀の円高・デフレ政策の守護神のような態度に慣れ切ってしまい、それが当たり前になっていて、批判する気にもなれないのかもしれません。

しかし、中国の打ち出の小槌の役割を担っている中国人民銀行東京支店のような日銀、このまま放置しておけば、ここしばらくは、中国の打ち出の小槌の役割は担えませんが、他国の打ち出の小槌になるかもしれません。それこそ、アメリカなど、大々的に金融緩和をする国々の草刈り場になるかもしれません。

この暴走に関してもう誰も止めようがないのでしょうか?今の民主党は、もし、金融政策の重要性を理解していれば、もっとやりようがあったかもしれません。自民党に関しては、金融政策の重要性を理解していれば、ずっと政権の座についておられたかもしれません。それほど、金融政策は、重要なものです。しかし、その重要性は、ほとんどの人に理解されてきませんでした。

 しかし、最近では、だんだんと認識されるようになってきました。それは、たとえば、自民党の総裁選候補である、安倍晋三氏です。先日、安倍晋三氏に対する、SakurasoTVの社長の水島氏のインタビューを見ましたが、インタビューの内容に入って、すぐに、安倍氏の口から、「金融政策」という言葉がでてきました。過去の、自民党の総裁や、総裁候補者さらに、民主党の代表や、代表候補者であれば、「金融政策」を開口一番に語るような人はいませんでした。

 

結局過去20年においては、いっとき金融緩和がされても、すぐにもどってしまい、結局どの総理大臣も十分に金融緩和ができなかったというのが、実体です。わかりきっていることなのに、結局誰も実現できませんでした。しかし、安倍氏の言葉には、勇気づけられました。安倍氏なら、本当に金融緩和を推進するかもしれません。20年の長きにわたって、結局金融緩和できずに、日本は、円高・デフレのスパイラルの中から、脱出できなかったわけですから、これは、最重要課題だと思います。どんなに素晴らしい公約を掲げようが、どんなに人気ものであろうが、この一点を解決できないような総理大臣は、他のことはできません。もう、20年近くも騙されっぱなしというのでは、あまりに情けないです。

私たちは、とにかく、日銀の大暴走を一日でもはやくやめさせる政党や、政治家に一票を投じるべきです。そう思うのは、私だけでしょうか?



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