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2012年4月14日土曜日

Google+、ウィジェット重視の新UIはアプリ追加への布石か―【私の論評】Googleの収益の90%以上が、今だに広告によるものであることを忘れるな!!

Google+、ウィジェット重視の新UIはアプリ追加への布石か:


グーグルが、ソーシャル分野での新たな取り組み「Google+」をローンチしてから、まもなく1年。この新しいユーザーインターフェイスには、ソーシャルメディア全体が向かいつつある「ウィジェット化(widgetization)」という大きな方向性がはっきりと現れている。

この記事の続きはこちらから・・・・・

【私の論評】Googleの収益の90%以上が、未だ広告によるものであることを忘れるな!!

私は、このGoogle+の新しいインターフェースに関しては、数日前から、変わっていることには、気づいてはいましたが、その意味などあまり深く考えてはいませんでした。しかし、UIの変化には、大きな意味があったことを上の記事をみて、認識しました。本日は、このことについて掲載します。
上の記事の核心部分は、以下の部分だと思います。
ソーシャルプラットフォームの未来は、ますます増えるサービスや機能をどのようにうまく取り扱うかということにかかっている。より多くのユーザーがプラットフォームにうまく統合されたアプリを利用することで、ユーザーエンゲージメントを高める機会が増え、結果としてより多くの広告収入につながるからだ。
今回は、確かに、画面左のバーの部分にいろいろな機能がまとめられ、今後こちらに、ガジェットとしていろいろな機能を搭載できるようになことを予感させます。それに、このガジェットの一つの写真なのですが、今回UI変更にともない、新たな機能が付け加えられています。それは、インスタントアップロードという機能で、写真や、動画を撮影して、すぐにGoole+にアップロードできるというものです。Google+のアプリを開いていると可能だそうです。


また、いままでスマホ内に蓄えられている、写真や動画もすべて、アップロードできるということで、わたしもさっそくiPhone内の画像・動画をアップロードしました。これは、まずは、非公開アルバムにアップロードされます。後から、共有をすることができます。




Google+を使っている限りにおいては、容量も関係なく、蓄積できるようです。これは、画期的です。Facebookも写真を蓄積できますが、インスタントアップロードまではできません。それから、AppleのiCloudでは、iPhoneで撮影した、写真(動画を除く)は、フォトストリームに蓄積されますが、これは、無料の容量には、上限があって、一定以上を蓄積したいのであれば、ストーレージの料金を払わなければならないようになっています。


写真のストーレージなど、それが可能なサービスは各種あるのですが、結局ほとんど使っていません。たとえば、facebookでも、可能ではあるのですが、これも結局のところ、ほとんど使っていません。なぜなら、インスタントアップロードのような機能がないからです。こんなことを考えると、これからは、写真・動画といえば、Google+になりそうです。これは、本当に画期的だと思います。過去に何回か、大事な写真をクラッシュしてなくしてるので、これは本当にありがたいサービスだと思います。蓄積された写真をみてみたのですが、きちんと、日付順で場所の表示までされています。


picnicの画面

それから、何と驚いたことに、蓄積された、写真は、あのpicnicと同じ機能によって、編集できるようにまでなっています。あのpicnicは、Googleの傘下にはいっていましたが、画像編集サイトとしては、かなり良いサービスで、はっきりいって、Googleが開発したpicasaよりずっと使い勝手が良いものです。このpicnicが、Google+上で蘇っているではありませんか。私は、かなりpicnicを使い込んていました。


特に、このブログの冒頭に掲載している写真は、すべて、picnicで編集していましたので、4月19日には、サービス停止という告知があったので、どうしようかと考えあぐねていましたが、結局Google+を使えば良いことがわかって、安心しました。このpicnicは、いずれ、Google+に統合されるとは、思っていたのですが、もうすでに統合されていたというわけです。


このような、画期的なカメラのガジエットですが、これからも、いろいろなものが開発されて、ユーザーがそれらを使うことができようになるということです。これから、どんなガジェットが提供されるようになるのか楽しみです。






そうして、Googleのこのような戦略これからも持続されるのだと思います。Facebookには、広告が掲載されていますが、Google+では、まだ広告が掲載されていません。いずれ、掲載されるようになると思います。そうして、Google+もGoogleにとって、本格的なビジネスプラットフォームの一つになっていくということです。


Googleは、営利企業です。営利企業であるからには、経済性を追求しなければなりません。Googleの収益の90%以上は未だに広告です。最近ては、YouTubeの自分の動画に特に審査なしで、誰でも掲載できるようになりました。いずれ、Google+にも広告が掲載されるようになるでしょう。そうして、Googleのこのような活動は、従来の、検索エンジンだったときと、基本は、あまり変わりはありません。
Googlの戦略を示すダイヤグラム


そうです、自分たちの、提供するサービスにより、ユーザー数とそのトラフィックを増やして、広告がクリックされる率を増やすということです。Google+にかぎらず、いずれ販売されるARグラスも過去に失敗したサービスもそうです。失敗したしないの尺度は、結局Googleが提供するサービスによって、トラフィックを増えたか、増えなかったかです。とりやめになった、不動産検索や、ファッションサイトもすべて、トラフィックを増やす見込みがないということで、廃止されたり、中止されているのです。







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Q:Google+って実際どうなのよ? A:担当責任者のわたしがお答えしましょう from 『WIRED』VOL.2―【私の論評】ハングアウトに新しいテレビの姿を見た!!










2012年4月5日木曜日

Googleが本気で仕掛けるARプロジェクト『Project Glass』が凄そう!…かな? −【私の論評】このプロダクトの戦略は、すでに決まっている!?

Googleが本気で仕掛けるARプロジェクト『Project Glass』が凄そう!…かな?

一瞬、4/1ネタかと思ったらガチでした。GoogleがAR系メガネを研究中とのこと。

Glass photos

↑ 装着時のイメージ。

Glass photos5

↑ もう一つ。


↑ 紹介ビデオ。インパクトありますが、ひとりごと言いすぎじゃね?と思わないでもない。

どれだけ現実的かわからないですし、問題もありそうですが(事故が多発しそうとか、メガネで写真撮れたらまずいだろうとか)、未来的でわくわくしますね。でもまぁ、こういうのはGoogleよりもAppleに(ry

というわけでプロジェクトの詳細は以下のGoogle+からどうぞ。

» Project Glass – Google+


【私の論評】このプロダクトの戦略は、すでに決まっている!?

Google+のページをみてみると、他にも画像が掲載されていたので、以下に掲載します。

 




    このグラスのことについては、以前もこのブログに掲載したことがあります。ただし、以前は、情報がほんどとなかったので、推測あるいは妄想の範囲をでませんでしたが、今回はある程度明らかにされているので、いろいろ指摘することができます。

     

    さて、上の動画の事例、皆さんはどう思われたでしょうか? 私自身は、あまり良い使い方とは思えませんでした。この種のメガネをかけて、街中を歩くということは、携帯をしながら、歩くということと同程度に危険なようにも思われます。

     

    スマホ歩きは、すでに多くの人たちから、その危険性が指摘されているところです。これに関しては、Naverまとめに、詳しく掲載されているものがありましたので、下にそのURLをコピペしておきますので、興味のある方は、是非ご覧になって下さい。

     

    http://matome.naver.jp/odai/2132367484708292401

     

    無論、片目は開いている、画像が映し出される右目の部分も、スクリーンで全部ふさがるというわけではないようですから、スマホ歩きよりは、安全のような気もしますが、それにしても、一部分は、ふさがれるわけで、危険性があると思います。動画の事例では、短いメッセージばかりでしたので、さほど問題ではないようにも思われますが、これが、長いメッセージや、大きめの画像や、動画であった場合はどうなるのでしょうか?

     

    私自身は、このようなグラスは、他の用途に用いたほうが、良いと思います。動画の事例のような使い方であれば、現在のスマホで十分だと思います。

     

    私が、パッと思いついたのは、最近、ドッグポリスという映画をみたばかりなので、あの映画の中の爆弾処理です。無論、あの映画の中では、そのようなことはできなかったのですが、たとえば、爆弾処理班が現場にかけつけられなかった場合、普通の警察官などが、 処理を行うものとして、このグラスをかけて、専門家に爆弾処理の動画をリアルタイムで送りつつ、アドバイスを受けながら、処理を行うというものです。この方法をとれば、インターネットでつながっている限り、最高の専門家から、アドバイスをうけながら、処理できるわけです。

     

    これは、軍事的にも利用できます。戦闘の場合、最近では、音声は当たり前ですが、小隊レベルで、このグラスを装着するようにして、音声だけではなく、地図や、レーダー画像など、全員で共有するということも考えられます。

     

    また、脳外科手術とか、心臓手術など、かなり高度で難しい手術をするときに、メガネのスクリーンに、患者のレントゲン写真や、CTなどの画像、および患者の情報を適宜映し出し、さらに、施術者が、あまり経験がない場合、それだけでなく、リアルタイムで、専門家のアドバイスを長いということも考えられます。(上の写真は、光学顕微鏡をみながら、カテーテルを挿入する外科医、こうした画像をグラスに映し出し、さらに、カテーテルの挿入口を同時にみるようなことができれば、かなりやりやすくなるだろう)

     

    また、原発や、大規模な工場などで、工事現場などで、複雑な作業をするときに、文書、画像、動画を含めた、マニュアルや、場合によっては、専門家のアドバイスが流れるようにするということも考えられます。

     

    また、博物館や、美術館で、参観者にこのグラスをかけてもらい、展示物などの解説をするなどのことも考えられます。学習などでも、たとえば、英語のテキストを読んでいるときに、わからない、単語や、文法が、あれば、すぐその場で、その意味をグラスに文字で表示したり、文字だけではなく、画像や、動画で見せるなどということもできると思います。

     

    また、学校の体育などの授業や、アスリートたちが、練習するときに、このグラスを装着してもらい、プレイなどをした直後に、実際に自分の動きをすぐみえるようにして、どこが悪かったかを確認できるようにします。それを確認したうえで、次に実際にプレイをするときに、ここぞというところに、丁度よいところで、「脚伸ばせ!!」などの指示が文字や、音声で、流れるようにすることなどが考えられます。こうして、短期間に習熟させることが可能になります。

     

    ただし、こんなことは、私が思いつくことですから、Google側では、とっくにこのようなことを目指して、戦略を立案しているのだと思います。すでに、数年間にわたる具体的ビジョンを描いていると思います。だからこそ、こうし、このプロダクトの概要を発表できるのだと思います。そうして、その戦略のなかには、このプロダクトをもちいて、さらに、Googleへのアクセスのトラフィックを増すことが盛り込まれているいることでしょう。なにせ、Googleの収益の9割以上は、未だに広告ですから、当然のことと思います。

     

    そういわれてみれば、あのAppleのMac Book Airは、実に発売の1年前から、詳細なスペックをYouTubeで掲載していました。だからでしょうか、実際に発売される2〜3ヶ月ほど前から、中国でニセモノが出回っていました。しかし、Appleには、それなりの戦略があってのことなので、ニセモノが出回ったとしても、ほとんど影響がなかったと思います。このグラスもそのようになるかもしれません。

     

     

    【関連記事】

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    やっと出てきた?デザインと軽量化を両立したMacBookAir

     

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    2012年3月19日月曜日

    GoogleブランドのAndroidタブレット、価格は$149~$199でTegra 3は非搭載?−【私の論評】Googleの収益源のトップは、いまでも広告!!では何のためにやるかといえば・・・・・・・?

    GoogleブランドのAndroidタブレット、価格は$149~$199でTegra 3は非搭載?:




    噂のGoogleブランドのAndroidタブレットに関する新たな情報が米国のブログ Android and Meで噂として伝えられています。


    先週のDigiTimesの報道では、GoogleはASUSと提携してTegra 3を搭載した7インチタブレットを$199~$249の価格で今年5月頃に発売すると伝えられていましたが、Android and Meの情報元(米国に拠点を置くサプライチェ... 続きを読む

    ■著者データ

    juggly.cn国内・海外のAndroid(アンドロイド)スマートフォン・タブレットに関するニュースや情報、AndroidアプリのレビューやWEBサービスの活用、Android端末の紹介などをお届けする個人運営ブログウェブサイト: http://juggly.cn/TwitterID: juggly

    【私の論評】Googleの収益源のトップは、いまでも広告!!では何のためにやるかといえば・・・・・・・?

    上記の記事、結局結論は、以下のようなものです。

    価格は$149~$199。Tegra 3は搭載せず。

    Android and Meは、価格は$149で、QualcommのデュアルコアSoCを搭載、今年5月8日~10日に米国で開催されるCTIA Wirelessイベントで発表されるということです。

    AmazonのKindle Fireは、さきほどAmazon.comで調べてみたところ、$199ドルでしたから、これは、しっかりKindle Fire(下写真)を意識して、それ以下の価格で販売する予定であるということです。

    詳細は、いずれ発表があるものと思いますが、私なりに現時点で、Googlがなぜこのような端末を売り出すのか、分析してみます。


    このブログにも何回か掲載してきたように、iPadや、Kindle Fireは、eコマースを強力に推し進めるAppleや、Amazonが、自らのプラットフォームを差別化するために、導入するものです。せっかく自からが、プラットフォームを築いても、従来は、顧客が自宅のパソコンに設定されているブラウザを用いて、ディスプレイから垣間見るいくつもあるサービスのうちの、一つという位置づけになるところを、独自のデバイスであるところの、タブレット端末を導入することにより、差別化したということです。


    Googleが、新たな独自のタブレットを出す意味合いについては、差別化の意味ももちろんありますが、その比重はあまり大きくはないと思います。



    なぜなら、Appleや、Amazonと比較的すれば、Google自体は、あまりeコマースを強力に推進しているわけではありません。他社とは、ビジネスモデルが全く異なります。Googleの収益源の9割は今でも、広告です。ユーザーが検索エンジンを検索したり、他のサービスを利用したりしているときに、広告を掲載し、その広告をユーザーがクリックした場合、収益に結びつきます。


    このクリック数が増えれば増えるほど、Googleの収益が増えるわけです。クリックされる確率は、大体決まっています。であれば、トラック数が増えれば、Googleの収益増えるわけで、とにかく、Googleにとっては、トラック数を少しでも増やすことが、至上命題なわけです。


    だから、皆さんご存知のGoogleのサービスは、すべてこの至上命題を実現するために提供されています。だからこそ、あれだけ、無料で検索エンジンからwebmailから、ありとあるゆるサービスを提供できるという側面があります。


    だから、上の記事のGoogleによる、新たなタブレットも、こうした命題をより良く実現するためと捉えるべきです。これを使うことにより、より一層、Googleへのアクセスのトラフィック数を増やすのです。おそらくこの端末では、Googleのサービスにアクセスするのに、最適化されていると思います。これを使用する人が増えれば、その分Googleへのアクセスへのトラフィックが増えるわけです。



    また、価格が低いということも、Googleへのアクセスへのトラフィック数を増やすことにつながります。現在世界では、先進国や、新興国では、ほとんどの人が、インターネットを使える環境にあると思います。しかし、かなり多くのいわゆる、BOPといわれる人々は、インターネットができる環境どころか、端末をそのものも購入できないひとがほとんどです。


    ちなみに、BOPとは、bottom of the pyramid(ピラミッドの底)の略。開発途上地域にいる低所得者層を意味します。所得別人口構成をグラフ化した時に、下から低所得者層(BOP層)、中間層、富裕層を積み上げたような三角形が出来上がるため、ピラミッドという表現を用います。ただしbottom(底)という表現が差別的であるという観点から、最近ではbase of the pyramid(ピラミッドの基盤)と表現することが多くなっています。


    近年、ビジネスの世界でこのBOP市場に注目する動きが加速しています。貧困層を巨大な消費市場として捉え、そこでビジネスを展開することにより、社会的課題の解決も図ろうとする考え方です。具体的には、企業が開発援助機関やNGO(非政府組織)などと連携。現地のニーズに合わせた商品を、現地住民をビジネスに巻き込みながら販売していきます。欧米ではBOPビジネスが活発化しており、日本でも経済産業省が研究会を立ち上げるなどの動きが出ています。ちなみに、このBOPといわれる人々は世界で40億人存在すると言われています。

    最近では、BOPの人々には、携帯電話も普及しつつはありますが、この人たちの使用する携帯電話は、かなり低機能なものが多く、通話が主たる機能であり、現在全世界で利用されている、Googleのサービスなどの多くは、利用できません。


    以前は、100ドルパソコンなどというプロジェクトもありましたし、Googleもこれに関わっていたようですが、今では、その話題はあまり聴きません。Googleは、上記の$149という価格で、BOP層にも食い込もうとしているのではないかと思います。考えてみてください、もし、このBOPの人々の1/10の人でもインターネットを通じてGoogleを利用するようになったとすれば、Googleへのアクセスのトラフィック数は爆発的に増えると思います。


    私は、Google Chrome OS搭載パソコンがそのような役割を果たすのではないかと、期待していましたが、どうも、そうではないようです。このOS搭載の、パソコンは日本ではほとんど販売されていませんが、アメリカのAmazon.comではいくつか見ることができます。しかし、これは従来ほどは、高くはありませんが、安くもありません。どちらかというと、最近ウルトラブックといわれているものに近いものばかりです。(写真下)


    今の先進諸国や、新興国では、すでに、インターネットは、かなり普及していますから、いまから爆発的に増えるということはありません。しかし、BOPならば、違います。当然Googleは、こうしたことも視野に入れていると思います。それに、これが実現すれば、BOPの人々にとっても良いことです。いままで、ほとんど有益な情報に接することができなかった人々が情報に自由にアクセスできるようになれば、その福音は計り知ることができないと思います。


    それにこれだけ低価格だと、先進国や、新興国でも、今まで、自分自身の端末を持てなかった人々、たとえば、子供や低所得層でも、持てるようになります。これも、期待できます。先進国でさえ、現在も存在するいわゆる、デジタルデバイドが解消されるようになるときっかけとなるかもしれません。



    これによって、多くの人々が、BOPから抜け出すことができれば、幸いです。


    それと、あまりにも当然なので、上には掲載しませんでしたが、Google側としては、この端末を販売することによって、よりユーザーからのデータを得やすくするという目論みもあると思います。


    Androidの規格を自らつくりだし、それを提供したとしても、やはり、自ら端末を開発せず、他社の端末からのアクセス情報のみに頼っていては、ユーザーの真の姿を把握するのが、困難な場合もあります。他社性のものであれば、いくらOSは同じとはいいながら、他社の様々な意図も含んだ端末となります。それでは、得られる情報にも限りがあります。だからこそ、自らの規格ですべてを知りぬいた自社製端末により、ユーザーの情報を役立てるという意味もあると考えます。そうして、これらで得られたデータなどから、さらに、Androidの改善、改革はもとより、先にもあげたように、さらに、トラフイック数を増すための参考にしようとしていると思います。


    さて、この新たな端末、まだ、詳細も発表されておらず、これからどのように使われているか、楽しみです。カメラがついているのかどうかも判りません。これからも、追跡して、何か新しい動きがあれば、また、ブログに掲載します。


    【関連記事】

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    2012年3月2日金曜日

    ついにここまできたか! 今年中にGoogleから近未来型メガネが登場するらしいぞ−【私の論評】従来のものと比較してどこまで改善・改良されたのか?



    漫画やSF映画の世界でよく目にする、コンピューターが内蔵されたメガネ。子供の頃に激しく憧れたあのアイテムが、2012年を迎えた今、本当に発売されようとしています。

    海外サイト『dailymail.co.uk』に掲載されていた情報によると、スマホや携帯型タブレットPCなどの機能をすべて兼ね備えた近未来型メガネを開発したのは、Google。これは「仮装現実が体感できるようなアイテムを世に出そう」という思いの元、長年Googleが実現のために動いていたプロジェクトなのだそうです。

    近未来型メガネにはアンドロイドOSが搭載されており、3Gから4Gのデータ通信機能はもちろん、カメラ機能やGPS機能、音声認識機能なども完備。これによって、周囲の状況を取り込んだリアルタイムの映像をメガネのレンズに表示して拡張現実体験ができたり、話をするだけでメガネに内蔵されたコンピューターを操作したりすることができるのだそう。

    さらにこのメガネ、動きに反応するセンサーが付いているため、頭を動かすだけでも操作することが可能。そのほかにも、ネットやメール、電話など、パソコンやスマホそして携帯型タブレットPCが今まで果たしてきた役割をすべてまかなえるだけの機能がフル装備されているというのだから、わくわくしちゃいますよね。


    ちなみに以前からささやかれていた近未来型メガネのビジュアルはというと、「形状はジョンレノンがかけているようなかたちの丸メガネで、フレームは黒。そこにボタンが付いていて、どこから見ても普通のメガネにしか見えない」というようなものでした。しかし今回明らかになったメガネのビジュアルは、有名サングラスメーカー『Oakley』で売っているような、ファッショナブルなデザイン。見た目も一気に近未来型に改良されたようです。

    ここまで聞いて近未来型メガネに興味が湧いたというあなた、最も気になるのはお値段ですよね。未だ断言はできないそうなのですが、予測されている価格帯は、およそ20000円から48000円の間だと言われています。スマホとさほど変わらない価格ということは、もしかするとこのメガネ、爆発的に普及する可能性もあるかもしれません。

    発売は2012年中、つまり今年中には行われるとのこと。当日はメガネを求めて、どこまでも続くなが~い行列ができそうですね。

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    【私の論評】従来のものと比較してどこまで改善・改良されたのか?


    このようなグラス以前にも、似たようながジエットが販売されていたこともあります。しかし、いずれも、動画がなどみられるとか、バソコンに繋いでバソコンの画面がみられるというものであり、グラス自体がコンビュータというものが、販売されたのは、今回が始めだと思います。そういう意味では画期的なことだと思います。


    しかし、画期的とはいいながら、従来にも似たようなものがありながらも、ほとんど普及しなかったのにはわけがあると思います。その点を解消しなければ、このGoogleのグラス型のコンピュータも売れないわけです。本日はそのわけなど、いくつか掲載させていただきます。それとともに様々なwearable computerの写真を掲載させていただきます。


    1.パソコンなどの出力装置が必要

    従来のこの手のグラスは、結局パソコンやDVDプレーヤーなどの出力装着がなければ、使えませんでした。必ず、バソコンなどの出力装着が必要というのなら、なにもグラスでわざわざ見なくても、パソコンなどで見たほうがてっとりばやいということになってしまいます。やはり、この手のグラスは、単体で、画像、動画を写せるということが必須になると思います。しかし、少なくとも、これは、Googleのグラスはではこれはできるようです。

    2.装着すると外の世界が見えなくなる。あるいは、いつも半透明。

    この手のグラスは、従来は身につけると、一切外の世界が見えないというものがほとんどでした。これだと、バーチャルリアリティーの中だけ見せるというのであれば、それは、それで良いのでしょうが、場合によっては、危険でしす、閉塞感というものがあると思います。
    これに関しては、片目だけ見せるとか、さらに、最近では画像も提示しつつ、外の世界も見えるようにしています。特に画像を見せつつ、外の世界も同時に見える場合など、たとえば、機械の組み立てなどの場合マニュアルと、機械の部品を同時に見ることができ、非常に便利てす。これは、たとえると、ジエット戦闘機のコクピット内のバイロットの前方の風防に計器などの画像を映し出すのと似ており、場合によって、非常に使い勝手が良いものと思います。 今後これが、実用化きされた場合、複雑な部品の組み立てとか、脳外科など様々な分野に活用され、これを利用した場合、多くの人たちの技量を短期間にかなりあげることができるようになると思います。

    しかしながら、動画を集中して見るという場合には、やはり、外の世界も見えてしまうのは、良いことではありません。閉鎖して外の世界を一切みられなくするのと、外の世界も見えるようにすることを自由に選択できるのが、最も良いと思います。

    このへんを新たなGoogleのグラスがどのように機能させているのか非常に興味のあるところです。


    3.入力ができない

    従来のこの手のグラスの場合は、まず、入力はできませんでした。無論、かなり長い文章を書くというのであれば、わざわざこのようなガジェットを使わないで、従来のように、パソコンのキーボードで入力してしまったほうが、便利だと思います。

    しかし、全く入力できないということなれば、不便この上ないと思います。ここは、スマホやタブレットPCとコラボできるようになっていれば、便利だと思います。グラス画面に、スマホで文字を打ちながら、グラスには打ち出している文字が掲載されるようにすれば一番良いものと思います。

    あるいは、もっと進めて、このグラスから、赤外線などが照射されて、たとえば、身近な机や壁などに、バーチャルのキーボードなどが、うきあがり、それをグラスを通して見ながら、文字を打ち込めるようにすれば、かなり良いと思います。

    4.駆動時間が短い

    このあたりも、従来のものであれば、4時間くらいが、最高だったように思いますが、これも、やはり、iPhone、iPadのように、9時間くらいは使えなければ、いざといときに非常に不便だと思います。それに工藤時間といえば、動力だけではありません。たとえば、画像や動画のコンテンツなども、短時間しか駆動できないようでは意味がありません。やはり、ぶっ続けで、6時間くらいは、提供し続けることができなければ、不便だと思います。



    5.えらく嵩張る

    この手のグラスは従来のものは、かなり嵩張るものが多かったように思います。写真でみる限りでは、多少嵩張るようではありますが、この程度だとある程度満足というところかもしれません。しかし、重さはどの程度になるかは、わかりません。やはり、すっきりして、普通のメガネのようであり、軽いほうが良いに決まっています。あまり機能を搭載すると、嵩張ることは避けられません。

    であれば、単体で動かすよりは、スマホなどとコラボさせるのが良いのかもしれません。スマホであれば、現代人であれば、持って歩くのは、当たり前なので、そんなに億劫がる人もいないと思います。であれば、ついでに、このグラスで、直接電話のやりとりができるようにしたり、skypeや、Google+のハングアウトや、ビデオチャットができるようにしてしまえば、良いと思います。そうであれば、多くの人は、グラスをスマホの付属品として、というより、スマホの能力をさらに拡張するものとしてすんなり受け入れるようになるかもしれません。それに、便利この上ないものになる可能性が大です。

    いずれにせよ、以上の5点に関して、Googleがどのように取り組んだのか、それを確かめてみたいものです。取り組みが的を射ていて、使い勝手がどの良いものになっていれば、それこそ、スマホや、タブレットのように売れるものになるかもしれません。いずれにせよ、このグラスに関しては注目です。追跡して、また動きがあれば、ブログに掲載していきます。




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    2012年2月23日木曜日

    GAPの新しいオンラインメディア「Styld.by」はファッション誌の未来となるか?−【私の論評】Googleの失敗から学べ!!O2Oとの結びつきがなければ、埋もれるだけ?



    GAP1

    タブレットが普及し、紙のメディアはなくなるだろう。とりわけ雑誌は完全にデジタルに置き換わるだろう。そんなことが言われ始めてからだいぶ経ちましたが、「これこそが未来の雑誌の形だ!」という決定的な方向性が示されていないのもまた事実です。

    今回、アメリカの大手衣料ブランドGAPが新しくオープンしたオンラインメディア「Styld.by」には、未来のファッション誌の要素がいくつか組み込まれています。そこで今回は「Styld.by」が未来型ファッション誌である3つの理由をお伝えします。


    GAP2


    その1:周到に準備されたソーシャルメディア連携


    この「style.by」は、掲載されるファッションにShare+というボタンがついていて、そこにカーソルを合わせるとその写真を自分がログインしているソーシャルメディアに投稿できる仕組みになっています。ブックマークレットが雑誌に組み込まれている、と言った感じでしょうか。とにかくユーザーが簡単にシェアできるようになっています。

    ユーザーに「綺麗な写真を共有したい!」という欲求があることは、Pinterestの成功を見ても明らかです。しかしそれ以前に、いかにシェアの敷居を下げるか? ということもサイト制作者、運営者側にとっては重要です。美しい写真を見る→シェアしたいと思う→シェアするというユーザーの一連の流れをスムーズに引き出すちょっとした仕掛けが、『styld.by』には組み込まれています。


    その2:ファッションブロガーとの自由なコラボレーション


    このサイトのモデル達は、「FABSUGAR」や「LOOKBOOK.nu」のようなファッションサイトで人気のファッションブロガーが務めています。ブロガーというユーザーが身近に感じられる人を起用することで親近感も生まれやすくなります。

    更に、モデルが着用するファッションは全てがGAPという訳ではなく、キーポイントにGAP製品を使っているということです。ユーザーからすれば、全てを同じブランドで毎回揃えるという事はあまりないですからね。ユーザー視点に立った工夫だと思います。


    その3:周到に準備されたEC連携


    勿論、GAP製品を買ってもらう工夫も忘れていません。掲載された写真の隅には、しっかりとモデル着用の商品情報が載っています。また、その部分をクリックすればGAPのECページにジャンプするように出来ています。EC連携は企業側から見た場合、ウェブマガジンの肝になる部分でしょう。特にファッション誌では主張しすぎず、隠れすぎずの間をとることが鍵となってきますが、「styld.by」は上手く表現していると思います。


    以上3点でした。今後、ますます雑誌のデジタル化は進むでしょう。その中でいかにデジタルに最適化していくか? これは出版社に大規模な改革が求められているのと同時に、GAPのような一般の企業にとってユーザーと直接触れ合う機会を増やすチャンスの到来だとも言えそうです。

    【私の論評】Googleの失敗から学べ!!O2Oとの結びつきがなければ、埋もれるだけ?


    このブログでは以前Googleがファッションサイトを傘下に収めたことを掲載したことがあります。これについては、当該ブログをご覧いただくものとして、その当時書いた内容の要点を以下に掲載しておきます。

    インターネット検索大手の米グーグルは17日、ファッション推奨サイト「Boutiques.com(ブティックス・ドット・コム)」を開設した。専門家のテイスト、視覚認識、それに機械学習技術を利用して、ユーザーに商品を勧めるサイトだ。ユーザーが衣料品やアクセサリーのショッピングの際、最初に立ち寄るサイトになることを目指す。
    ・・・・・・・・・(略)・・・・・・・・・・・
    グーグルは、検索エンジンの分野においても、人間の感性が絡むファッションの分野に関しては、なかなか難しい分野であり、他の検索に関してはほぼ完成の域に達しているのですが、こうした分野は、最後のフロンティア(最前線)なのだと思います。
    だからこそ、この分野でも、サイトを立ち上げて研究しているのだと思います。Googleは、単にファッションサイトを立ち上げて、そこで収益をあげるなどという単純なことは考えてはいないと思います。この分野で得られた知見をもとにして、さらに検索エンジンを改良して、ファッションも扱えるようにするとか、さらに新たなサービスを提供するなどして、さらに、多くの人々を自分たちのプラットフォームに参加できるように努力しているのだと思います。

    さて、この"Boutiques.com"いろいろと、先進的な機能も含んでいましたが、結局今は、閉鎖されています。アクセスしてみると、他のサイトにリダイレクトされます。これは、Boutiques.comが結局は、うまくはいかなかったということだと思います。無論、上の記事でも述べたように、Googleは、単にファッショサイトを立ち上げて、そこで収益をあげることなど考えらてはいなかったのでしょうが、それにしても、このサイトを通じてGoogleの検索エンジンのトラフィックをあげ、Googleの収益モデルである、広告による収益など、目論見通りにあげるようなことはできなかったのだと思います。その見込みがあれば、たとえ試験的であっても、今でも運営していたと思います。それだけ、ファッション・サイトはかなり難しいことなのだと思います。


    他にもGoogleが閉鎖したサイトがあります。これについても、以前掲載したことがありますが、それはGoogle Mapによる不動産検索です。これに関しては、鳴り物入りで開始され、誰もが成功するに違いないと踏んでいました。しかし、実際には、2010年に開始して、2011年にはサービスを停止してしまいました。私もまさかこんなにはやくサービスを停止するとは思ってもみませんでした。

    Google側としては、試験的に運用してみたところが、このようなサービスを提供したとしても、自分たちのビジネスモデルには寄与するところがほとんどないと判断したのだと思います。要するに、これをGoogle Mapで大々的に実施してみたところで、Googleの検索エンジンへのアクセスのトラフィックが増大し、さらに、広告収入にまでは結びつくことはないと判断したと考えられます。これに関して、当時私は、私なりにGoogleが失敗した理由を分析しました。詳細は、そのブログをご覧いただくものとして、要点だけ以下に掲載しておきます。

    なかなか、うまいたとえが見つからないのですが、グーグルの失敗は、本来は、あまり提供すべきではない情報を提供したということではないかと思います。本来、グーグルの果たす役割は、あまくで、ディレクトリーなど情報検索のための入り口なのですが、入り口以上の情報を提供して失敗したということです。たとえば、糖尿病の人が治療のための方法を探そうとしたときに、病院、医師、健康法の入り口を提供するべきものを、グーグル自身が、糖尿病そのもののいろいろな型や、その型にそった健康法や薬の内容まで、提供してしまったようなものです。

    上では、不動産とユーザーとの関係を医師と、患者の関係にたとえましたが、まさに不動産に関してはそのようなところがあると思います。医師といっても、今では、様々なタイプがいます。外科、内科、小児科の専門もありますし、内科だって、消化器専門とか、循環器が専門などとわかれています。不動産業も、無論そうです。全国一律で情報を提供するなどは不可能で、地域の不動産業はあくまで、地域の専門家です。さらに、不動産業といっても、その中でも専門性もあります。

    このように専門性を問われる分野では、いままで、Googleが提供してきた全国一律的な検索エンジンでは限界があります。

    グーグルが情報を提供するにしても、こうした情報であれば、まずは、ユーザーの病歴などをあらかじ、知って、その人に相応しい治療法も知った上で情報を提供すべきでしょうが、そこまでは、できません。だから、医師から聴いたりできる情報からすれば、はるかに劣るものしか提供できないわけです。それでは、意味がありません。

    不動産についても、医師のように高度で専門的な知識までは必要はないですが、やはり、実際に、ユーザーの声をきき、そこから、取捨選択して、いろいろアドバイスが必要です。検索サービスでは、ここまでは提供できないので、結局Googleも失敗したのだと思います。それだけではなく、個々の物件が全部表示されてしまうので、最初からゲンナリという感じです。無論、検索機能があるのでそれを用いれば良いということになるのでしょうが、それでも、なかなかうまくはいかないです。

    ファッションサイトがうまくいかなかった理由もこれと似たようなところもあると思います。ファッションについても、似たようなところがあり、やはり、実際にユーザーの声をきき、そこから、取捨選択して、特定の個人に対していろいろアドバイスが必要です。検索サービスではここまでは提供できないので、結局Googleのファッションサイトも失敗したのだと思います。さらに、個々人の趣味趣向など完全に無視して、個々のアイテムがかなり多く表示されてしまうので、最初からゲンナリというところもあるのかもしれません。無論、検索機能があるのでそれを用いれば良いということになるのでしょうが、それでもなかなかうまくはいかないです。

    上記の記事によれば、GAPのサイトは、ソーシャルメディアの連携と、ファッションブロガーとの自由なコラボレーションと、周到に準備されたEC連携があり、ファッションサイトの欠点を補っているようにはみえます。


    しかし、はっきりいわせていただければ、この程度だと、Googleのファッションサイトも似たようなことはやっていたし、いくら上記の三点で差別化したつもりでも、すぐに模倣されてしまうと思います。この差別化に関しては、以前のブログにも掲載したことがあります。Appleは、他のeコマースと自らが実施するそれとを差別化するために、iPadを開発しました。それどころか、Appleは、かなりの部分をiPadや、iPhoneでしか利用できないようにして、顧客の囲い込みをしています。

    こうした、iPadの本質を理解したAmazonは、Kindle Fireを開発しています。Amazonは、これだけではなく、差別化をするために、物理的な実店舗を本拠地のシアトルに構え、Apple Storeのような役割を担わさせようとしています。これらの実店舗は、さらに差別化を発揮することはいうまでもありません。一番わかりやすいのは、AppleがiPadなどの新製品を発売したときの、 Apple Storeでのお祭り騒ぎです。これらは、バーチャルの世界だけのGoogleにはなかなかできないことです。

    そんなことから、上記のGAPのサイトは、差別化という点からみると、徹底的に欠けている部分があって、おそらく、このままだと、Googleのファッションサイトのように、失敗する確率がかなり高いです。しかし、見方を変えれば、この徹底的欠けている部分を補えば、GAPが最大限に強みを発揮できる可能性が高いです。


    その徹底的に欠けている部分とは、チェーン組織である、GAPが多数持っている店舗そのものです。上記の記事では、残念ながらGAPのリアルの店舗とのコラボレーションなど掲載されていません。私は、以前このブログでこれからは、物理的店舗を多数所有するチェーン組織が、eコマースを実施し、これらをバラバラに運営するのではなく、O2Oによって、うまく統合したところが、頭角を表すであろうことを掲載しました。O2Oそのものなどの詳細は、当該ブログのURLを以下の【関連記事】に掲載しておきますので、そちらをご覧になってください。



    私の言いたいことは、まさに、このことです。GAPはせっかく、物理的な店舗を多数持っているわけですから、これを利用しない手はありません。ファッションサイトと、実店舗をうまくコラボレーションすれば、これほど力強く差別優位性を発揮できるような手法はありません。Googleなどは、やりたくてもできないことです。Appleは、Apple Storeを持っていますが、GAPよりは、店の規模も小さく、さらに、数の上でも少ないです。Amazonは、まだ、実店舗の実験を始めたにすぎない段階で、実質的に存在しないのと同じです。

    GAPは、アメリカ全土に店を持っているわけですから、これを最大限に活用し、たとえば、スマホで注文んしたら、近くの店に在庫があるかどうか確認でき、在庫があれば、購入して店で受け取れるとか、在庫がなくても、自宅に宅配便で届くとか、それに、何を買おうか迷った場合は、GAPに行けば相談できるとか、さらには、GAPでみたコーディネートが気にいったが、サイズや、色の異なるものを買いたいときには、スマホからすぐに注文できるようにするとか・・・・・。さらに、スマホで見て、近くのGAPでそれを購入すれば、特典がつくとか・・・・・・。とにかく、eコマースと、物理的店舗を何らかの手法で、統合すれば、これほど強い差別化手段は他にありません。


    このようなことを顧客の間で何回か繰り返せば、特定の顧客の好みなどの情報が集まり、店でも、フアッションサイトでも、本当に個々人の好みやセンスにあわせて、服、靴、バッグ、その他小物まで含めて様々なお勧めができるほか、ファッション以外の様々な商品も販売できる可能性が高まるわけです。GAPの店にないものはeコマースを介して販売することもできるわけです。(下はGAP銀座店内の写真)


    このようにすれば、ファッションサイトもGAPにとっても、顧客にとっても、かなり役立つものになると思います。しかし、上記のような三つの差別化内容だけでは、結局他のeコマースとは差別化できず、顧客にとってみれば、自宅のパソコンのブラウザから垣間見る、いくつもあるアッションサイトの一つという位置づけになり、Googleが失敗したように、うまくはいかないと思います。

    しかし、私がこのような指摘をしなくても、GAP側は、もうそのことは十分知っていて、上記のファッションサイトは、そのための下準備にすぎないのかもしれません。いずれ、O2Oも活用するため、それを目指してまずは、ファッションサイトを立ち上げたのかもしれません。いずれにしても、このサイト、今後どのように変貌して行くのか、これからも追跡して、何か動きがあれは、このブログに掲載していきます。


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