2010年6月21日月曜日

iPhone 4の発売が遅れそうな原因判明! このままでは先の先まで入手困難かも...―世界の工場の終焉か?

iPhone 4の発売が遅れそうな原因判明! このままでは先の先まで入手困難かも...(この内容すでにご存じの方は、この項は読み飛ばしてください)

イギリスにて新品で購入したあるユーザのiPhone3G
保存されていた中国の生産ラインでの少女の写真

上は、2,年ほど前に有名になったiPhone3Gの中に入っていたとされる、中国の製造ラインの女の子。この少女が自殺したのではないだろうが、同じような年恰好の子も自殺したかもしれない。私たちが、気楽に使うiPhone労働者が大勢自殺したと思うと心が痛む。

世界的な品不足が続きそう...
日本でも早々と予約が締め切られ、本家の米国では予約しても7月半ばまでは手に入らないという空前のiPhone 4フィーバーが沸き起こっていますが、その一連の製造ラインともなっているFoxconnの工場で、まだ極秘情報ながらもトンでもない大計画が進行中であるとの事態が伝わってきてますよ。

従業員の謎の怪死が止まらないことで、ついに北京の中国政府からは特殊調査団が送り込まれ、そのお沙汰を待っているFoxconnなのですが、すでに経営トップは問題の中国広東省深センにある工場だけでなく、中国全土の80万人に上る製造ラインを一斉閉鎖し、完全に中国での生産から撤退する計画を打ち出しているようです。そう言えば、もうFoxconnの首脳陣は責任追及にブチ切れてしまってましたからね〜

どうやらまずはベトナムの製造ライン拡張と台湾でのロボット技術による製造ライン自動化で当座をしのぎつつ、早急にインドで新工場の建造を進めるとの話ですが、Foxconnが生産を請け負うiPod、iPhone、iPadなどの一連のアップル製品のみならず、デル、HP、ノキアといった大手メーカーが一斉に影響を受けそうな感じです。あと中国で大量解雇される従業員からも抗議の嵐が起きそうですよね。

破格の賃上げを約束することで、なんとか社員に募る不満を押さえつけた格好のFoxconnでしたが、その昇給がスタートする今秋までに中国から撤退し、もっと人件費の安い国へのシフトを強める目論見なんだとか。ボクらは安くで早く最新ガジェットを手に入れたいのだけど、なかなかこの問題の裏に潜む真相は複雑ですね...

iPhoneの中身のかなりの部分がリチュウムイオン電池



iPhoneでも、iPadでも、リチュウムイオン電池はかなりの体積を占めている。このようなガジェットには欠かせない部品だ。上記の大きな白いブロックがリチュウムイオン電池。


今年の1月から飛降り自殺9件

今年1月から、広東省深セン市の携帯電話メーカー「富士康公司」で従業員の飛降り自殺が多発していました。

中国メディアの報道によると、先月14日夜、同企業の男性従業員・梁さんが工場内のビルから墜落して死亡。現場には血が付着したナイフが発見され、遺体には4箇所の刺し傷がありました。同社の発表によると、梁さんは安徽省出身で、享年21歳。昨年11月に入社し、第一線で働く作業員でした。同社は今月11日にも、女性従業員の飛び降り自殺があったばかりです。

今年1月以来、同社では従業員による飛降り自殺が9件発生していました。重体となり病院で治療を受けている女性2人を除き、その他の自殺者は皆即死。自殺した9人のうち1人は27歳で、そのほかは17歳から22歳までの若者でした。

同社の広報担当者によると、自殺者は全員農村からの出稼ぎ労働者。勤続年数が最も長かったのは1年半で、最も短いのは20数日間。自殺の主な動機について、同社は恋愛や家庭内のトラブルとしている。また、同担当者は、工場敷地内で未遂に終わった自殺は20~30件に上ると話している。

同社で起きた従業員による連続自殺事件は、中国社会の注目を集めている。中国の精神医学や心理カウンセリングの専門家は、若者のストレス対応能力の弱さや、心の脆弱性などを指摘している。また、過酷な労働条件や、従業員に対する心のケアの不足などもあげられた。

世界の工場の終焉か?
さて、この状況どうみても、かなり異常です。中国では、インフレぎみだし、医者にかかるにも莫大な費用がかかるし、やはり、低賃金では生活苦に陥るのだと思います。数年前まで、世界最新型の電話の製造ということで従業員もそれなりに誇りもって働いていたのでしょう。

しかしながら、部品は他国から提供され、結局は組み立てだけを行うという方式では、従業員賃金は、安くせざるをえず、一方では、食糧費などの値上げで、低賃金では生活できないという状況だったのだと思います。

最近では、この工場のように自殺者が多量にでるというのは、珍しいケースですが、従業員のストライキなどかなり頻発しています。そうしたことから、賃金を数十%あげるようなところもでてきていました。

中国、もうそろそろ、このような単純な組み立て作業による「世界の工場」は出来ない状況になったのだと思います。今後、もっと付加価値の高いモノの製造や、企画力の必要とされる製品開発にシフトしていかなければ、もう、国の経済がもたないことでしょう。現代中国は、経済だけが突出し、社会のインフラなどは整っていません。現代中国の価値の共通尺度は、経済のみです。他の価値観などは、すべて隅に追いやられました。

だから、こそ、このような自殺さわぎが持ち上がるのだと思います。今後、この状況を放置しておけば、中国は間違いなく崩壊に向かうことでしょう。

鄧小平氏の、改革開放政策のコンセプトでもある、「富めるものから富め」という考えは、もうすでに随分前から、中国社会にとっては、逆機能しか果たさなくなりました。

世界銀行は先月、中国国内では1%の家庭が41.4%の富を所有しており、世界で最も貧富の格差が大きい国の一つであると発表しました。この大きな格差は、市場経済のメカニズムと逆行する資源の計画配分や、権力への牽制の欠如などによるものだと専門家らが指摘しています。

世界銀行が発表したデータによると、中国における富の集中は、米国の5%の人口に60%の富というデータよりもはるかに進んでいます。また、所得配分の不平等を測るジニ係数は昨年の時点で0.47に達しており、顕著な格差社会を示す警戒線の0.4を超えており、現在もその数値は上昇しています。

中国国営新華社傘下の経済誌「財経国家週刊」が8日に掲載した北京大学・夏業良教授の記事によると、中国の都市住民1人あたりの所得は農村住民の3.3倍、業界間の賃金格差は15倍、上場国営企業の高層管理者の収入は一般従業員の18倍、社会平均収入の128倍にも達するという。

特に電力、電信、石油、金融、保険、エネルギー、たばこなどの国有企業従業員は全国労働者数の8%に過ぎないのに、収入は全国総額の55%を占めています。

市場経済のメカニズムと逆行する資源の計画配分

夏教授は米国VOAの取材に対し、市場経済は本来、労働者に自らの労働や智慧で富を築くチャンスを提供しなければならないのに、現在はその機能は働いておらず、経済の資源配分など、市場の調整メカニズムと逆行した形で計画配分されていると指摘しました。

中国では市場経済化路線で国有企業改革が進んで来ましたが、08年の世界的な金融危機以降、景気刺激策として地方政府や国民企業への財政投入が急増してきました。

政府の計画的な資源配分は、市場メカニズムの働きを制限したと夏教授は指摘し、その結果、現在の中国の経済情勢は「国進民退」(国有企業が躍進、民間企業が後退)した様子を呈していると分析しました。

このような制度の下で、権力を握る特権階層は手中の権利を用い、経済資源を略奪独占し、一般労働者の競争チャンスまでも略奪したと同教授は批判しました。

「中国の金持ちは市場競争で成功を収めたのではなく、権力、略奪、独占によって富を築き上げたのだ」と指摘しました。

権力への牽制が欠如した社会制度

中国の著名エコノミスト、北京大学経済観察研究中心代表の仲大軍氏はVOAに、中国の収入格差は権力への牽制が欠如した社会制度によるものだと指摘した。「権力への牽制が働かない社会では、権力者はほしいだけもらい、富の偏在、貧富の両極化は不可避なものとなる」と同氏は話しました。

経済学者の郎咸平氏は、富と権力の結合による経済資源の略奪問題を解決するのが当面の重大課題だと指摘しました。

北京師範大学の李実教授はメディアに対し、市場の調整機構を促進し、権力の運用を一定範囲内に制限することで、労働者全員に平等な競争チャンスを与えることができ、その結果として、富の配分の不平等、貧富の格差を緩和することができると話しました。

大学の研究者らは、いろいろ言っていて、確かに彼らの言っていことは当てはまっています。このような話を聞いていると、OECDが予測した、中国の経済成長が間もなく停止するとしているのが理解できます。

とにかく、このブロクで何回も掲載したように、中国では、民主化、政治経済の分離、法治国家化がなされない限り、本当に経済成長が近いうちに止まります。

もう、秒読み段階に入ったと思います。市場原理に従い、間もなく、かなりの部分の製造組立ラインが中国からインドなどに移動することになります。

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