2025年7月11日金曜日

中国の軍事挑発と日本の弱腰外交:日米同盟の危機を招く石破首相の矛盾

 まとめ

  • 中国の挑発行為:2025年7月9日・10日、中国軍のJH7戦闘爆撃機が東シナ海上空で航空自衛隊のYS11情報収集機に最短30メートルまで異常接近。6月にも同様の接近があり、9日には空対空ミサイルとみられる物体が確認された。
  • ドイツのレーザー照射事件:2025年7月2日、紅海のEU「アスピデス」作戦で、ドイツの偵察機が中国海軍からレーザー照射を受けた。ドイツは大使を召喚し強く非難。
  • 日独の対応の違い:日本は外交ルートで懸念を伝えるにとどまり、大使召喚や公開非難を避けた。ドイツは断固とした抗議を行い、EU・NATOを背景に強硬姿勢を示す。
  • 石破首相の発言:2025年7月9日、石破首相は参院選演説でトランプの25%関税政策に「なめられてたまるか」と反発。選挙向けの強硬姿勢だが、中国への対応は穏便。
  • 日米同盟への影響:日本の対中弱腰と対米強硬の矛盾は、米国から「同盟を軽んじている」と受け取られるリスクがある。トランプは日米安保を「不公平」と批判し、同盟の基盤が揺らぐ懸念がある。
2025年7月、中国の傍若無人な行動が日本とドイツを揺さぶった。東シナ海では航空自衛隊の機体が中国軍機に異常接近され、紅海ではドイツの偵察機がレーザー照射を受けた。日本の対応は穏便、ドイツは断固。一方、石破茂首相は米国への強硬姿勢を打ち出しながら、中国には及び腰だ。この矛盾は日米同盟を危うくする。事態の真相とその裏に潜む危機を追う。
中国の挑発、日本とドイツの試練

YS-11EB 電波情報収集機

2025年7月9日と10日、東シナ海上空で航空自衛隊のYS11情報収集機が中国軍のJH7戦闘爆撃機に追い詰められた。9日、15分間にわたり最短30メートルまで接近。10日も10分間、最短60メートルまで迫られた。YS11は電波情報を集める特殊機体だ。9日にはJH7の翼下に空対空ミサイルらしき物体が確認された。6月7日・8日にも海上自衛隊の哨戒機が同様の接近を受けている。被害はなかったが、衝突の危険は明らか。日本政府は中国に懸念を伝え、再発防止を求めたが、強い非難はなかった(出典:Nippon.com)。

EUの新たな紅海での作戦「アスパイド作戦」

一方、7月2日、紅海でEUの「アスピデス」作戦に参加中のドイツ偵察機(MSP)が中国海軍の軍艦からレーザー照射を受けた。「アスピデス」は紅海の商船をフーシ派の攻撃から守り、航行の自由を確保する任務だ。ドイツ国防省は「乗員と任務が危険にさらされた」と断じ、外務省は中国大使を召喚。「許しがたい」と声を上げた。任務は中断、機体はジブチに着陸したが、EUの安全保障に暗雲が垂れ込めた。中国は「事実無根」と否定したが、ドイツの対応は揺るぎなかった(出典:Reuters)。

日独の対応、明暗を分ける

佐藤正久参議院議員

日本の対応は慎重すぎる。外務省は電話で懸念を伝え、再発防止を求めたが、大使召喚や公開非難は控えた(出典:India Today)。ドイツは対照的だ。中国大使を呼び出し、公式声明で非難の声を響かせた(出典:The Guardian)。佐藤正久参議院議員は「日本の曖昧さは安全保障を弱める。ドイツの明確な姿勢を見習うべきだ」と喝破する(@SatoMasahisa, 2025年7月10日)。日本の遠慮は中国との経済・外交関係への配慮か。ドイツはEUとNATOの後ろ盾で強気に出る。この差は国の立ち位置を映し出す。

石破首相の矛盾、同盟の危機

石破茂首相は7月9日の参院選演説で、トランプ米政権の25%関税政策に噛みついた。「国益をかけた戦いだ。なめられてたまるか」と吠えた(出典:India Today)。選挙向けの強気な言葉だが、米国との交渉を意識したものだ。しかし、中国の領海侵犯や軍機接近には穏便な対応に終始。佐藤正久は「中国には弱腰、米国には強気。この矛盾は日本の安全保障を危うくする」と断じる(@SatoMasahisa, 2025年7月10日)。


トランプは日米安保条約を「不公平」と切り捨て、貿易と安全保障を絡める(出典:Bloomberg, 2025年3月7日)。日本の対米強硬姿勢は同盟に亀裂を生む。Reutersは「日本の発言は緊張を高める」と警告する(Reuters, 2025年7月7日)。対中の弱腰と対米の強硬の矛盾は、米国から「同盟を軽んじている」と受け取られかねない。日米同盟の基盤が揺らぐ危機は、決して小さくない。

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  まとめ 中国の挑発行為 :2025年7月9日・10日、中国軍のJH7戦闘爆撃機が東シナ海上空で航空自衛隊のYS11情報収集機に最短30メートルまで異常接近。6月にも同様の接近があり、9日には空対空ミサイルとみられる物体が確認された。 ドイツのレーザー照射事件 :2025年7月...