2011年4月26日火曜日

グーグル、キーワード入力中に予測した結果を表示する「Googleインスタント」開始―【私の論評】確かに、「菅 有能」といれると、インスタント機能で「菅 無能」が示される、これは便利!しかし、シソーラス機能が良いか?

グーグル、キーワード入力中に予測した結果を表示する「Googleインスタント」開始
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グーグルは2011年4月26日、「Googleインスタント」日本語版を開始したと発表した。これは、検索キーワードを検索窓に入力する途中で、検索しようとしているキーワードやフレーズを予測して出す候補の検索結果を表示するもの。サービスは一部ユーザーから徐々に提供され、全てのユーザーが使えるようになるまでには数週間程度かかる見込み。

発表会の冒頭、グーグルの徳生健太郎 製品開発本部長は、「速さへの挑戦」をしていると強調。同社が行った調査から、検索にかかる時間が長いと、時間の経過と共に検索する頻度自体が下がることが分かっている。また、ユーザーがキーワードを入力するのに平均9秒、そこから結果を選ぶのに15秒かかっているという。Googleインスタントにより、「従来入力にかかっていた平均9秒を、2~5秒縮められる」(徳生氏)という。

今までも「Googleサジェスト」と呼ぶ検索キーワードの先読み技術により候補語が入力途中で表示されてきたが、ユーザーが[Enter]キーを押して候補語を確定しないと検索結果は出なかった。Googleインスタントは先読みから候補語による検索結果を自動で表示し、さらにユーザーが検索キーワードを変更しても、変更後の候補語に基づく検索結果を表示する。

Googleインスタントは米国では2010年9月8日に発表。すでに利用されている。日本語版開始まで約7カ月かかった理由を、「IMEとの干渉などを解消するため」(徳生氏)とした。

対象となる検索の種類は「すべて」となる。「画像」や「動画」などは対応していない。

【私の論評】確かに、「菅 有能」といれると、インスタント機能でも「菅 無能」が示される?これは便利!しかし、シソーラス機能が良いか?


さて、このインスタントについては、最初は何のことか理解できませんでした。この機能なら、以前からいわゆる「サジェスト」機能というものがあるではないかと思っていました。それが、このブログの冒頭に掲載した、画像です。「菅有能」と入力すると゛「菅無能」と表示されます。そこで、こんな機能は前からあるではないかと思っていたところ。そうではありませんでした。

しかし、上の動画のほうをみてみたら、その意味がようやっとわかりました。要する、こうしたサジェスト機能に加えて、そのサジェストに相当する、検索結果がすぐに表示されるということです。これだと、確かに、検索時間はかなり削減されると思います。

これは、便利といえば、便利なのですが、すでに判っていることを検索するには良いのですが、よく判らない事柄を探すにはあまり役にはたたないような気がします。

たとえば、過去にこのブログに掲載したことがあるのですが、「貞操」ということばがあります。これについては、以前のブログに以下のように掲載しています。
それと、これは、数年前から必ず、特に女性(新卒の社員)には必ず聞くようにしていますが、今の新卒のほとんどの人が貞操という言葉を知りません。こんな事実から、やはり、現代ではいわゆる昔の貞操という概念は完全消滅したのかもしれません。
これは、もう半分死語となっているようですが、この言葉を入力しても、サジェストは一切でてきません。ためしに、類語の操という言葉を入力しても、サジェストがでてきません。ためし、貞操とか、操という言葉を知らないものとして、これを検索してみようといろいろな言葉の組み合わせなど、思いつくものを入れてみましたが、検索はできませんでした。

それから、「逢瀬(おうせ)」という言葉がありますが、これも、以前のブログに以下のように掲載しています。
・・・・・・・・・・語彙というと、これに関して最近面白い体験をしました。最近ひょんなきっかけで、20代の女性が「逢瀬」という言葉を知らないということを発見しました。 
「逢瀬」は皆さんご存じだとは、思いますが、小説などにはでてきても、学校のテキストなどにはまずは、出てこない言葉だと思います。だから、知らなくても、別にほとんど困るということはないでしょうが、この言葉を知らないということであれば、他の文学的な語彙もあまりわからないのではないかと思います。

この逢瀬も、入力してもサジェストでは何も表示されません。この逢瀬ということばについても、これを知らないものとして、いくつかの言葉を組み合わせて、入力して見ましたが、サジェストではでてきません。

これを試してみて、わかったのですが、やはり、言葉そのものを知らないとなかなか検索も厳しいものがあるということです。これは、他の検索エンジンでも同じことです。たとえば、Belekkoは、検索結果絞ることはできて、非常に楽なのですが、やはり、これも語彙力がないとなかなか効率的な検索はできないです。

ちなみに、上の女性の例は、二例とも、国立大学の文化系を卒業した女性です。現在では、普通以上のレベルではあると思うのですが、いまでは、このレベルの人でも、語彙力が少なくなっていることに驚かされまます。

いずれにせよ、現在の検索エンジンはすべからく、語彙力が必要とされます。そうすると、語彙力の低い人なかなか情報を得ることが難しいということになると思います。やっぱり、語彙力は重要だということです。

しかし、このようなインスタント機能の前提となっているサジェストのような機能、もっと発展させれば、ある程度語彙力の不足はカバーできるような気がします。

もっと、検索エンジンの能力があがって、サジェストの機能が向上して、複数の言語を入力すると、いろいろな言葉などがサジェストされるようになれば良いと思います。そうすると、語彙力の少なさはある程度カバーできます。この場合、母国語はもちろんのこと、特に、外国語の場合は、非常に役に立つと思います。

外国語の場合は、すでに私は、検索エンジンをかなり活用しています。たとえば、英語である表現があり、それをはじめて知った場合、すかさず、Googleなどで検索してみるのです。そうすると、そうした表現がこれでもか、これでもかとでてくるわけです。それを読むと、どんな使い方をするのかが、良く理解できます。これってなかなか良いですよ。皆さんも、是非試してみてください。

これもついでに書いておきますが、英単語などで知らない単語にあった場合、インターネットの辞書で意味を調べておしまいにしないで、ついでに、その単語で画像検索をしたり、動画検索をしたりすると良いですよ。百聞は一見にしかずという言葉あるとおり、画像や、動画でその単語の内容が含まれたものをみると、かなり記憶に定着しやすいです。

たとえば、最近Beamという単語が、平均台という意味もあるということを知りました。これは、balance beamともいいますが、beamだけでも十分に通用します。

英英辞典で意味を調べても、あまりぴんとこなかったので、YouTubeでbeamを検索してみたところ、以下のような動画をさがしあてました。


この動画を意味を見ると、もう、beamという単語が頭に焼き付いて、おそらく、一生忘れることはないと思います。

本日は、Googleインスタントから、現代の死語の話、語学などでの、検索エンジンなどの使い方まで、掲載して、なにやらとりとめのない話になりました。皆様、これに懲りず、これからも、末永くお付き合いください!!

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2011年 日本株は大復活しバブル崩壊以来の歴史的転換点になるか―【私の論評】本来、ずっと早くこうなってもおかしくなかった!!いままでが異常だった?

2011年 日本株は大復活しバブル崩壊以来の歴史的転換点になるか

元ドイツ証券副社長・武者陵司氏
元ドイツ証券副社長・武者陵司氏によると、2010年11月にスタートしたFRB(米連邦準備制度理事会)の「QE2(量的金融緩和第2弾)」に伴い、「米景気の二番底懸念は払拭された」という。それに伴い、2011年は世界的株高が期待でき、なかでも注目は日本株だと武者氏は分析している。

* * *

米景気回復が見通せるようになった今、投資家のシナリオもデフレからインフレに転換されるに違いない。

そうなれば、歪んだ資金の流れが是正され、株式などのリスク資産へ資金が回帰するだろう。その際は、すでに先行高をしている新興国ではなく、先進国にフォーカスが回帰するはず。中でも、注目は日本株だ。

円高が止まれば、2010年(1~10月)は世界最悪のパフォーマンスであった日本株が、再評価されることは疑いない。なぜなら、米国株以上に、日本株は歴史的割安局面にあるからだ。日本株のバリュエーション(株価に対する企業価値)は、長期金利と比較すると、先進国の中では最も割安に放置されている。

日銀は、FRBに先行する形で、円高回避と資産価格押し上げのための新金融政策を打ち出しており、円高と株価下落が止まらなければ、ETF(上場投資信託)やリート(不動産投資信託)いったリスク資産の購入を、現状の5兆円から更に大幅に拡大させる可能性が高い。そうした日銀の本腰を入れた資産価格の是正によって、日本人のリスクテイクに対する意欲は大きく盛り上がってこよう。

以上のことから、2011年は日本株の大復活が予想される。国内のリスクテイクの復活と、本格的な株高、不動産価格の上昇は約20年ぶりだ。資産効果は、日本に巨額の富をもたらし、景況観を抜本的に変える可能性がある。これは、バブル崩壊以来の歴史的な転換点を意味し、日本人の人生観を変えるほどのインパクトがある。過去の例を見ても、以後、10年間は上昇局面が続いてもおかしくはない。

※マネーポスト2011年1月号

【私の論評】本来、ずっと早くこうなってもおかしくなかった!!いままでが異常だった?
日本の景気は、過去20年間ふるわず、経済成長もなく、国民の賃金も上昇しませんでした。これは、全く異常なことです。この間、特にあまり良くもなかったECでさえ、順調に経済を伸ばし、今では、国民の賃金も20年前の2倍程度にはなっています。

アメリカだって、そうです、金融危機、リーマンショックなどがありここ数年は大変な経済状況で、雇用水準もなかなか元にもどらない状況にあります。とは、いいながら、そのアメリカですら、20年前と比較すれば、経済は拡大しています。賃金も上昇しています。

日本だけが異常でした。通常20年もの長きにわたって、経済が不振などということはありえません。他国のように、数回は景気が良い時代があってしかるべきです。

この不況の発端は、たしかに、あのリチャード・クー氏が発見したように、いわゆるバランス・シート不況によるものであり、このタイプの不況は、日本以外の国では、他のどのような先進国でもみられなかったものであり確かに回復には時間がかかり一筋縄ではいかないものでした。

しかし、いくら、このタイプの不況が過去に見られない特異なものとはいっても、20年間経済の好循環を一回も迎えないことは異常中の異常です。

上記のことに関して、「失われた○年」はまだまだ続くという悲観論は間違いで、日本経済はこれから好循環期に入る。という内容で、武者陵司氏は、『失われた20年の終わり』という著書でも、上記のような内容をまとめています。元気の出る結論です。氏がこの書籍で、言っていることは、不振の元凶だった円高はまもなく終わり、20年間苦吟し続けた日本経済は今や筋肉質となって復活の条件を整えているというものです。長期デフレの最大の原因となったアメリカの日本たたきもすでに必要性が失われ、今後は米中摩擦の高まりから日米同盟が再強化される結果、日本に地政学的ボーナスがもたらされるといいます。

経済学的に矛盾する現象が続いたこの20年が終わり、日本の高物価体質は解消して、日本産業の優位性が発揮されす。そして日本本来の潜在力が発揮される時代が到来するという推論は、楽観的すぎるきらいがなきにしもあらずだが、論拠は明快かつ一貫しています。地政学と経済学を組み合わせた展開はユニークで、悲観論者の反論が待たれます。大震災後、著者は論旨を何ら変えていないことも付言しておきたいです。

ただし、私はこの書籍そのものは読んでいません。ただし、上の著書の内容から私自身の見方を掲載しておきます。

私自身は、これから10年間景気が良い時期が続くという論には、首をかしげてしまいますが、しかし、私自身も、今年は景気が上向くのはほぼ間違いないことと確信しています。その後はどうなるかは、また別次元だと思います。

なぜなら、来年は、アメリカの大統領選挙があります。そのため、オバマ氏は是が非でも、本年アメリカの景気を良くして、特に雇用問題を解消する必要があります。日本では、雇用対策というと、菅さんが実施しているように、ハローワークの職員を増やすことなど思い込んでいる愚かな人々が多いですが、アメリカではそんなことはありません。

無論、その対策は景気を良くすることです。そうして、オバマ大統領は何がなんでも、これを実施することでしょう。現在新興国なども景気が従来ほどには伸びていません。なぜかといえば、新興国のほうとんどは、日本やアメリカとことなり、輸出がGDPの半分近くを占めているからです。いくら、頑張っても、たくさん輸入してくれる国がなければ、景気が悪くなります。ちなみに、日本のGDPに占める輸出のわりあいは、16%程度です。アメリカは、10%前後です。世界で、この比率が日本より低い国はアメリカ以外にありません。

しかし、アメリカの景気がよくなれば、これらの国々からの輸入が増え、これらの国々の景気も良くななるわけです。そうなると、日本の輸出も米国や、新興国への輸出が加速されるわけです。このように、日本の景気の良くなる条件が揃いつつあるのです。

さらに、地政学的にみれば、昨年の尖閣問題に象徴されるように、中国の軍事的台頭も目につくようになってきました。中国と日本との位置関係をみると、沖縄を含む日本列島は、縦にながく、それこそ、中国の主要都市から中国海軍が、外洋にでるときに、まるで、障壁のようにたちはだかっています。それに、見方によって、日本は、そけだけではなく、中国の前にたちはだかる不沈空母のようであります。

中国の台頭は、アメリカにとって良いことばかりではありません。無論、アメリカも、中国の広大な、しかも、まだ十分に開拓されていない市場がアメリカにとっては魅力です。しかし、以前と比較すれば、経済力も増し、軍事力も、現状でたいしたものではありませんが将来はどうなるかわかりません。

アメリカは、このブログにも掲載したように、戦後60年間ずっと日本の弱体化をはかってきました。しかし、その弱体化の最終段階にあたって、アメリカは日本が本格的に弱体化すれば、アメリカの国益が大きく損なわれることに気がついたとみえます。そうです。もし、日本が中国の傘下に入るようなことにでもなれば、アメリカは、太平洋方面でも、巨大な軍事力を差し向けることが必要になり、決して良いことではありません。だから、アメリカは、これ以上の日本の弱体化を望まなくなったのです。そうして、このブログにも以前書いたように、アメリカ議会では、日本の憲法改正賛成派が多数を占めるまでになったのです。

こうした傾向が、日本経済にも良い影響を及ぼすことになります。アメリカは、日本がある程度の軍事力を持つことを許容するようになりました。しかし、経済が疲弊していては、アメリカが期待するような軍備など望むべくもありません。このようなことから、アメリカは、日本の経済が良くなることを本気で望むようになってきています。

このような背景から、ここしばらく経済が良くなることは間違いないでしょう。そうして、私自身がこのブログでも、以前掲載したように、日本人の考え方も大きく変わりつつあります。それに、関しては、以下の記事をご覧になってください。

スタジオジブリ:新作アニメは高度成長期が舞台 時代への応援歌描く―【私の論評】「もしドラ」VS「コクリコ」、どっちが勝つかで、今後の世相の変わり目が見通せるかもしれない?!


上記の内容を煎じ詰めると、結局は、日本人は失われた20年を経験し、一昨年は、政権交代をし、結局は政府はあてにならないことを実感して、

しかし、武者陵司氏は、証券会社の福社長であることから、やはり、株価や、さらには、外需主導型の景気浮揚ばかりを考えているようです。しかし、私は、これでは、なかなか長続きしないと思います。先ほど、述べたように、日本のGDPに占める輸出は16%に過ぎないからです。これだけでは、数年まえにあった、いわゆる輸出主導型の中途半端な「実感なき経済成長」で終わってしまうと思います。

この「実体なき経済成長」は当然のことです。日本では、輸出型企業は少数派だからです。だからこそ、これだけでは、多くの人が景気の良さを実感できないからです。

だからこそ、こうして、景気が上向いたとしたら、それだけではなく、内需を喚起し、国内消費を拡大させていく必要があります。しかし、これには、政府が従来のように、緊縮財政ばかりやっていては、ほとんど期待できません。全く新たな考えで、財政出動ができる政府が絶対に必要です。

だからこそ、私たち国民は、次の選挙では、今までのように、20年間変わらず、基本的に緊縮財政ばかりやってきた既存政党以外の、柔軟な政府が必要です。ちなみ、過去20年間、緊縮財政をやらなかった総理大臣といえば、小渕氏と麻生氏だけです。これは、本当に異常です。これ以外の首相はなんだかんだといいながら、経済対策として行ったのは、緊縮財政です。現民主党政権も、基本的には、そうですし、現自民党総裁谷垣氏も、緊縮財政を志向しています。困ったものです。

いずれにせよ、どんな形にせよ、本年は、最初の四半期くらいは、震災の影響で景気が下むくことでしょぅが、第二四半期あたりから上向きはじめ、第三四半期でかなり上向き、第四四半期から来年にかけて、かなり上向くことでしょう。多少前後があって、ほぼ間違いのないところと思います。

ただし、この景気浮揚は、民主党政権とは何の関係もありません。民主党政権は、日本経済の足を引っ張るだけです。かれらは、たんなる経済オンチの集団です。かれらが、経済に対して何かを一生懸命やれば、日本経済をダメにするだけです。何もやらないことが、今回の景気の浮揚を確実なものとするでしょう。今の時期での、復興税などとんでもありません。

私たちは、それに今から備えをしておく必要があります。今の、目先の、自粛などに幻惑されて、備えをしておかなければ、それこそ、「実感なき経済成長」で終わってしまうと思います。たとえ、外需主導型であっても、日本国内は潤うことには間違いなので、これを誘い水として、自らの事業を発展させるべく今から準備をしておく必要があります。


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2011年4月24日日曜日

民主党大ブレイク2連発!!梶川ゆきこと、仙石―【私の論評】エネルギー保存の法則、マクロ経済学の常識からいって気が触れているとしか思われないレベルか?!

民主党大ブレイク2連発!!梶川ゆきこと、仙石


「東日本大震災は人工地震」と民主党議員が言及 「私はカルトではありません」
3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)。マグニチュード9.0を記録しその揺れと津波は三陸沖を壊滅させる被害をもたらした。 
そんな東北地方太平洋沖地震に対して「人工地震だ」と言っている人物がいる。それは民主党の梶川ゆきこ議員。議員はTwitterにて次のように発言している。 
“今、日本は戦時下の非常事態にあることを認識すべき。自然界ではありえない地震だということは、「人工地震」でネット検索をかければ、実証データがでてきます。なぜか、ここにリンクで貼れないので、自分で確かめて下さい。 日本のマスコミが報道することだけを信じるな!が、私のつぶやきの意図です” 
と大震災は自然界ではありえないもので人工地震だと述べている。その後指摘されたのか人工地震の根拠となる資料を次々と持ってくる議員。「阪神大震災は人工地震」、「311-人工地震テロ メッセージと重要機密文書」、「人工地震に関する新聞記事」、「ゴルゴ13 第6話 『人工津波技術』」などなど人工地震の存在を肯定しようとしている。 
今回の発言以降、一部ではカルト扱いされているらしく「私がカルトに洗脳されたんじゃないかと…心配されているみたいですが、そんなことありません。(^_^)」と本人は弁解している。カルトとかそれ以前の問題のような気がするのだが……。 
Twitterでのデマ拡散に対して注意が促されている中、民主党議員がこのような発言をするのはいかがなものなのだろうか。 
梶川ゆきこのTwitter(http://twitter.com/#!/yukiko_kajikawa
仙谷官房副長官、復興財源に所得増税を示唆

   仙谷由人官房副長官は2011年4月24日、視察先の宮城県亘理町で、東日本大震災の復興財源について「期間限定、所得に対する付加税のようなものが望ましい」と話した。与党から増税慎重論が出ていることについては「そういう方は、財源について別の提案をしていただかないといけない」とけん制した。
【私の論評】エネルギー保存の法則、マクロ経済学の常識からいって気が触れているとしか思われないレベルか?!
梶川ゆきこ議員は、地震兵器なるものを信じ込んでいるようです。人工地震兵器なるものがこの世に存在していると、ほざくどうしょうもない、クズのような人々がいます。今回の東日本の地震は、これが原因だとする、どうしようもない人々が存在しています。しかし、どこを調べても、その核心に迫るような内容のものはでてきません。

これは、地球温暖化二酸化炭素説や、地球温暖化災厄説とは、また全く次元を異にした、おかしな情報だと思います。私は、地球温暖化二酸化炭素説、地球温暖化災厄説に関しては、全く信じていませんが、それでも、いろいろ情報をたぐっていけば、その根拠のようなものが多くでてきます。

もともと、地球環境なるものは対象があまりに大きすぎて、局所的にみれば、地球温暖化二酸化炭素説に都合の良いようなデータなどいくらでもてでくるのが当たり前だと思います。しかし、いろいろ調べていくと、いろいろな元データなどから、少なくとも、地球温暖化二酸化炭素説を真説であるという確たる証拠などないことが判明します。

しかし、人工地震に関して、そのようなものは見当たりません。これらに関しては、たとえば、地震をおこすのにどの程度のエネルギーが必要か考えてみて、それに匹敵するような人類の持てるパワーが何であるかを考えればすぐにわかる話しです。おそらく、大規模地震をおこすというのなら、電気や、その他の今人類が有してるエネルキー源ではほぼ無理です。あるとすれば、水爆くらいしかないです。確かに、水爆を地下に埋めて、爆発させれば、大地震が起こりますが・・・・・・・。それも、限定的なものです。今回の東日本の地震をおこすとしたら、とてつもないエネルギーが必要です。水爆1個ではどうしようもありません。数十個でないと無理です。

しかし、そんなことをすれば、その後は、すぐに、放射能が出たりで、世界中が気づいてしまいます。それに、放射能に関しては、だいたいどこの国の核兵器であるかを特定することも可能です。地震計にも、まともな地震波ではなく、核爆発の特徴的な波がでて、すぐばれてしまうでしょう。そんな愚かなことは誰もしませんね。しても、意味がないですから。

エネルギー保存の法則を知る人なら、いわゆる、地震兵器などあり得ないということをすぐに理解することでしょう。どんな、兵器であれ、パルス電磁波兵器であれ、それを稼働するためには、しかも、東日本大地震をおこす程度のものを稼働させるには、同等以上のエネルギーが必要です。そんなこと、どうやって実現するんですか?まあ、地震をおこすことは、理論的には可能かもしれませんが、現実には無理ですね。無から、有は、生まれないです。有から、無も生まれないのです。地震兵器をつくったり、地下深くに水爆を埋設するなどの面倒なことをするなら、水爆を投下したほうが早いですね。

まあ、高等学校の物理でも教えるエネルギー保存の法則を理解しない人にこんなことを言っても理解できないのでしょう。そんな人を説得する価値がないと思います。エネルギー保存の法則を無視したような、地震兵器はそもそも無理です。それは、錬金術や、無限エネルギーと同じくらい馬鹿げたことです。

しかし、人工地震や、地震兵器のことが、まことしやかにサイトに掲載されているのは事実です。それを簡単に信じこむ、こんな馬鹿な県会議員なんて、存在価値がないですね。こういう議員の頭の中は、他も同じ次元で、まともな真実を見ることも出来ないのだと思います。

さて、上の記事の、仙谷さんの発言はいかがですか?マスコミも出鱈目、政治家もマクロ経済音痴ですから、日本国内では、もっともらしく聞こえますが、はっきり言って、上の人工地震と同レベルです。日本の経済の状況をわかっていて、それで、マクロ経済の常識を持つ人であれば、国債などあてるべきであると考えるのが普通です。それに、日本が財政破綻の淵にあるというのも、それに近い見方です。困ったものです。

一体、所得税をあげるといっても、あげるにも限界があります、あげるだけあげて、それで、一体どの程度の財源を見込むというのでしょうか?こんな、簡単なこともわからない、副官房長官て、上の議員のように存在意義を疑われると思います。

世の中には、高校の知識ですぐに理解できるようなことでも、高校や大学、大学院を卒業しているような人で理解できない人が大勢いるということです。

いつもだと、経済に関しては、ある程度説明はするのですが、今夜は、このくらいにしておきます。こんな愚かな二人の話で本日は疲れましたから・・・・・。気になる方は、以下の【関連記事】のところに掲載してきおきますので、それを読んで頂きたいと思います。

それにしても、過去20年間にもわたり、失われた20年間を続けてきた日本です。その間、ほとんどの政治家、官僚、マスコミなどが、マクロ経済など完璧に無視してきて、デフレ状況から抜け出せなかった日本です。普通なら、この20年間に経済変動の波が二つや三つくらいあるのが普通です。要するに、好景気の時期が2回か、3回あっても良かったはずです。しかし、これを当たり前ととらえてしまえば、この仙谷発言が、上の、梶川議員と同程度に馬鹿げているとは受け止められなくなっている人々が多く存在するのは無理もないことで、まことに残念なことです。しかし、これは、一時の経済の停滞ではすまない、とても危険な要素もはらんでいます。それに関しては、また、改めて、このブログに掲載します。

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2011年4月23日土曜日

被災者20人以上総合職で雇用へ オーディンフーズ―【私の論評】被災者雇用は、民間企業だけでは無理がある、やはり、政府の力が大きい!!

被災者20人以上総合職で雇用へ オーディンフーズ



【函館】宅配ピザ「テン・フォー」を全国展開するオーディンフーズ(函館)は、店舗の運営、管理を行う総合職として、東日本大震災の被災者20人以上を雇用することを決めた。募集期間は特に定めず順次採用する。

震災によって仕事を失った人、内定を取り消された既卒者、道内を含めて避難先で仕事を探している人などが対象。初任地の希望も考慮する方針で、単身寮も用意する。

同社は道内55店をはじめ全国に130店を展開。東北の一部店舗は被災し、22日時点で宮城、岩手、福島などで10店の営業を見合わせている。同社は15品のピザを対象に、5月の売上げの10%を義捐金に充てることも決めた。問合せは同社採用担当 電話 0138-31-0141へ。

【北海道新聞より】

【私の論評】被災者雇用は、民間企業だけでは無理がある、やはり、政府の力が大きい!!
弊社においては、新卒採用時にも、すでに被災地の方がいて、その方は、無事研修を終了されて、4月1日から正社員として働かれています。その方の記事(北海道新聞)を以下に掲載します。


被災した故郷への思い胸に仙台から旅立ち谷津さん、函館で社会人の一歩

  

道内を中心に全国130店舗を展開する同社は今春、店舗網の拡大を視野に昨年の3倍近い37人を採用した。多くのライバルに恵まれ「一日でも早く店舗責任者になれるよう頑張りたい」と谷津さん。将来は被災した地元宮城や岩手、福島などでの勤務も希望している。「おいしいピザと元気を届けたい」と抱負を語った。 
東日本大震災で被災した仙台市出身の谷津(やつ)貴之さん(20)が、函館で社会人の一歩を踏み出した。宅配ピザの「テン・フォー」を全国展開するオーディンフーズ(函館)に就職。「生きていることに感謝したい」と前を向き、実習に打ち込んでいる。

写真は、 新入社員の店舗実習でピザの生地を伸ばす練習に打ち込む谷津さん。


  震災翌日から取材記者を乗せて市内を走ったタクシー運転手の父茂さん(56)から、沿岸部の惨状を聞いた。塩釜や東松島の友人は津波で家が流され、避難所にいる。 家族や故郷から離れていいのか-。函館行きに葛藤(かっとう)はあったが「生きている自分はすごく幸せ。できることをやろうと思った」と決意。家族も「行ってこい」と背中を押してくれた。震災から10日後の21日、バスと列車を乗り継ぎ、18時間かけて函館へ。23日にピザ作りの実習生活に入り31日、入社式を迎える。

弊社でも、被災者の方々を雇用するなどのことを開始しました。無論こうした試み、他の民間企業や、地方自治体などでも、行っています。これに関する記事を以下に掲載します。
厚生労働省などでつくる被災者等就労支援・雇用創出推進会議(座長・小宮山洋子厚労副大臣)は21日、東日本大震災後に被災者向けに提供された求人数が同日までに約2万人分になったと発表した。自治体が臨時雇用したり、企業が優先的に採用すると表明したりした数をまとめた。 
国がリーマン・ショック後に導入した雇用創出基金を活用した求人は岩手、宮城、福島の3県を中心に計1万1200人を見込む。いずれも県や市町村の臨時職員などとして被災者を雇い入れ、簡単ながれきの撤去や避難所での高齢者の見守りなどをしてもらう。 
民間企業の求人は計約6400人分あった。うち東北3県の求人は1割弱で、大半は首都圏や関西など全国に散らばっている。ほかに農業や漁業関係の求人も計1200人分あった。
 県や市町村などでは、臨時職員としての雇用です。なぜ、当社のように総合職(役所などでは、正規職員)を雇用しないのでしようか?実は、自治体でも、本当はそうしたいのは山々なのでしょうが、やはり、今は財政が厳しいので、そこまではできないのだと思います。

民間企業の求人は、6400人だそうですが、これも、総合職でない雇用形態も含んでの話だと思います。これでは、どうしようもありませんね。本来、もっともっと、自治体でも、民間企業でも、総合職、正規職員として雇用すべきと思います。

弊社ももっともっと雇いたいところですが、やはり、当社の規模からいって、この位がせいいっぱいというところです。残念なことです。

しかし、これは、本当は、政府が努力すれば、さほど苦労もなく実現できることなのです。それは、何かといえば、景気を良くすることです。景気が良くなると、インフレ傾向になりますが、1~2%くらいの、インフレともなれば、それだけで、ただちに全国で数百万規模の雇用が誕生します。これは、マクロ経済学の常識です。

今の日本のように、景気が悪いときの雇用対策は、ほかでもなく、景気を良くすることが本筋です。でも、今の政府は、そんなことは理解できないようです。何かといえば、増税をすること、緊縮財政をすることばかり考えています。困ったものです。景気を良くして、雇用を増やし、経済を活発化して、税収を増やすなどのことには頭が回らないようです。

やはり、今は、政府に期待しても無理なのだと思います。今は、民間企業が頑張って、できることをするしかないのかもしれません。

私たちとしては、今できることは、自ら雇用できる会社や、人は、なるべく多く人を雇い、それができない人は、そういうことをする会社を応援する事だと思います。そう思うのは、私だけでしょうか?弊社は、このようなことをやっていますから、皆さん是非応援よろしくお願いします!!復興は、まだまだ先が長いです。弊社も、この震災に負けることなく、どんどん会社を発展させて、もっともっと多くの方達を採用したいです。

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GWに足を運びたい、東北地方の素晴らしい観光地―【私の論評】天皇皇后両陛下も被災地にお出ましになっている今こそ出かけるときだ!!

GWに足を運びたい、東北地方の素晴らしい観光地

東日本大震災で壊滅的被害を受けた東北地方の産業。中でも主要産業の一つといえる観光業はその被害も甚大で、さまざまな地域でツアーキャンセルが相次ぐなど、苦しい状況が続いている。しかし、そこでただ肩を落としているだけではないのが、日本人の強いところ。一部の地域では復旧作業も進み、以前に近いような形で観光できるようになっている。今だからこそ足を運びたい、東北地方の観光地をまとめてみた。

■松島(宮城県)
http://www.matsushima-kanko.com/


日本三景として名高い宮城県の松島。震災直後はほとんどの観光スポットが壊滅的な状況にあったものの、現在ではホテルも徐々に営業再開。ゴールデンウィークの観光客誘致に向けて、全力で復興をおこなっている。周辺施設では、付近を代表する市場「松島さかな市場」がすでに営業再開。日本で2番目に古い水族館である「マリンピア松島水族館」も4月23日に営業再開した。島々を巡る遊覧船は4月29日から運航を予定する。津波が襲った海も今では穏やかさを取り戻している。

■鳴子温泉/秋保温泉(宮城県)

鳴子→http://www.naruko.gr.jp/


秋保→http://akiusato.jp/index.aspx


宮城県内の名湯として知られる「鳴子温泉」や「秋保温泉」も徐々に復興が進んでいる。春に予定されていたイベントの多くは中止となってしまったものの、一部の旅館・ホテルは営業再開。今なら静かな環境でゆっくりと温泉につかりながら、新緑を満喫することができそうだ。

■小岩井農場(岩手県)
http://www.koiwai.co.jp/


岩手県・雫石町にある「小岩井農場」も新緑の季節は定番のスポット。幸い雫石町は比較的揺れも軽く、被害は軽微なものだったため、3月24日より営業を再開することができた。バターづくりやドッグショーといった牧場らしいイベントも再開されている。家族や友達と一緒に、東北の豊かな自然を満喫したい。

■弘前城(青森県)
http://www.hirosaki.co.jp/


ゴールデンウィーク頃には丁度桜の見ごろになることが予想される青森県。県内で最も有名な桜の名所といえば、弘前市の弘前城だ。城をバックに2500本もの桜が咲き乱れる美しさは、日本一の呼び声も高い。今年も予定通り4月23日〜5月5日まで「弘前さくら祭り」が開催。自粛ムードを打ち破るようなイベントも、きっと今の時代には求められていることだ。

■会津磐梯(福島県)
http://www.bandaisan.or.jp/


福島第一原発の放射能漏れ事故によって、東北各県の中でも最も観光自粛ムードのあおりを受けているのが福島県。原子力発電所から100キロ以上も離れている会津地方でもその被害は深刻だ。本来ならこの時期は、県内の観光スポットである猪苗代湖や磐梯山などに人が集まるはずだが、まだまだ完全復活とまではいかない状況だ。交通機関や道路などは通常通りに利用することができるので、状況を見てぜひ足を運びたいものだ。

春の大型連休も近付いている。旅行の予定がある人もない人も、今だからこそ復興支援に役立つ東北旅行を検討してみてはいかがだろう。

【私の論評】天皇皇后両陛下も被災地にお出ましになっている今こそ私たちも出かけるときだ!!
春の大型連休がくるが、観光地はどこもキャンセルが続き、閑古鳥が鳴きそうです。ゴールデンウィークといえば、例年非常に混みます。こういうときに観光地に行くと、なにやら、観光しているのか、疲れに行っているのかわからない状況になってしまいます。

しかし、今年は、そういった意味では、ゆっくり観光できるチャンスかもしれません。特に、中国人が少ないというか、ほとんどいないのは良いことではないかと思います。

今年は以下の動画のような中国人を見なくても済むかもしれません。ここ数年、以下のよう中国人がいるので、大沼に行くのもはばかられましだか、今年はそんなこともないと思うので、是非行ってみようと思います。




東北に限らず多くの観光地が、大型連休の時期には閑古鳥が鳴くということは、やはり、自粛ムードというのがあるのでしょうか?しかし、こんなことでは自粛にはなりませんね。御所では、電気を行って時間つかわないようにするなどのご配慮をなされている天皇皇后両陛下は、本日は茨城をご訪問なされ、大型連休期間中には、東北地方を訪問されるそうです。これこそ、まさに、震災地の人々を気遣った自粛のあり方です。私たちも、両陛下のことを見習うべきと思います。以下に、このことに関する記事を掲載します。
天皇、皇后両陛下は22日、東日本大震災で津波の被害を受けた茨城県北茨城市の被災現場を訪れ、避難所を見舞った。両陛下の被災地訪問は、千葉県旭市に続き2カ所目。この後、大型連休の前後には東北の被災地を訪問する予定だ。 
北茨城市の大津漁港では、鈴木将之・漁協組合長が、長さ150メートルにわたり決壊した防波堤や打ち上げられた漁船などを指さして被災状況を説明した。両陛下は、流された行方不明者がいると聞くと、沖合に向かって黙礼。また、近くの家屋倒壊現場でも女性の死者が出たことを知ると、現場に向かって深々と頭を下げた。 
両陛下は避難所の北茨城市民体育館も訪問。秋葉勝美さん(72)はともに避難してきた妻を今月8日に肺炎で失ったといい、天皇陛下は「それは残念なことでしたね。お寂しいですね」と気遣った。新聞紙で作った折り鶴を飾って迎えた鈴木美恵子さん(81)らに皇后さまは「どんなにか怖かったことでしょう。お体に気をつけてくださいね」と励ました。 
視察や慰問に先立ち、両陛下は橋本昌知事、豊田稔市長ら地元関係者と昼食会に臨み、前日に大津漁港で水揚げされたカレイ、ヒラメ、穴子などの魚料理を味わった。天皇陛下はこの席で、原発事故に関連した風評被害について「もう少し国民も関係者もきちんとした知識に基づいて行動しなければいけませんね」との趣旨の感想を口にしたという。
天皇皇后両陛下は、緒方連休の前後には、東北の被災地を訪問されます。素晴らしいことだと思いす。両陛下のご訪問により、被災地の方々も多いに元気づけられることでしょう。両陛下は、御所では、電気を使わないなどの、自粛を行われているそうですが、やはり、国民を気遣ってのご訪問だと思います。今のタイミングは、絶妙だと思います。所詮、政局狙いの菅総理などとは、別次元です。

まさに、両陛下は私たちに、範を示されていると思います。私どもが、被災地など連休に訪問させていだたいても、天皇皇后両陛下のご訪問のようにインパクトなどないでしょうが、それでも、多くの人がでかければ、現地の人々を元気にすることもできると思います。まさに、今が出かけ時です。

いまだと、全国各地閑古鳥が泣いているようですから、予約をしていなかった人も十分間に合うと思います。普段出不精の方でも、今こそ、出かけるべき時と思います。

できましたら、こちら函館にも是非足を伸ばしていただけたら幸いです。こちらも、閉める旅館などもあります。観光バスでも、廃業したところもでてきました。函館もキャンセルが相次ぎ、随分あいているようです。きっと、ゆっくりご覧になれると思います。今年の桜の開花予想は、今月の30日です。まさに、連休の真っ最中です。よろしくお願いします。

下の写真は、うちの近所の桜ヶ丘通りです。その名の通り、桜のトンネルが道路の上を覆っています。
桜ヶ丘通り
これに限らず、函館は、皆さんもご存じのように、見所が一杯です。よろしくお願いします。

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函館桜咲きました

2011年4月21日木曜日

東京電力社員にボーナス支給決定で国民が大激怒「これで税金投入なんて言ったら絶対払わないからな」―【私の論評】東電叩きは魔女狩りの一種か?

東京電力社員にボーナス支給決定で国民が大激怒「これで税金投入なんて言ったら絶対払わないからな」


東京電力が社員の給与を約5%減らし、ボーナスを半分程度に削減すると発表した。年収で計算すると20%程度の減額になるという。つまり、1000万円もらっていた社員は800万円、700万円もらっていた社員は560万円が今後の年収となる計算だ。

2011年4月20日、読売新聞は「従業員の給与は年間1割程度削減する。人員削減と給与カットで年間約4800億円の人件費を数百億円減らす」と報じていた。

しかしその後NHKが「一般社員3万2000人について、月々の賃金を5%、賞与を半分程度、いずれも削減し、年収ベースでは20%程度の減額になる」と報道。

給料10%削減のニュースが出た時点でも「たった10%で国民に責任なすりつける気かよ」や「給与1割カットで税金投入とか、なめてるにも程がある」という声が出ていたが、新しい情報では5%削減になっていたうえ、ボーナスまで支給されることが判明し、国民たちは東京電力の判断に激怒。インターネット掲示板やブログ等で怒りをぶちまけている。

・国民によるインターネット上の声
「どれだけ不謹慎なんだよ」
「なんでボーナス出る余裕あるんだよ、全部フクシマに回せよ」
「こんなんじゃ国民は賠償金の負担しねえぞ」
「人件費削減するだけで税金も使わず、電気代の値上げもせずに賠償金払えるの?」
「年収40%カットラインは最低限。あとは社員を一万人解雇で、賠償はしっかり金出せ」
「こいつらはもうだめだ。さっさと潰したほうがいい」
「少なすぎ! 社員でも年収ベースで50%はカットしろよ」
「ふざけんなよ。ボーナスはゼロに決まってんだろ」
「え、ボーナス出るの?」
「何で賞与が出るんだよ」
「ボーナスは0だろ。これで税金投入なんて言ったら絶対払わないからな」
「ボーナスって大入りみたいなもんだろ。大爆発で大入りってアホか」
「賞与出す気なのか。もうこれはおわたな」
「末端社員がかわいそうだな」
「倒産する勢いの会社で何でボーナスが出るんだ 」
「ボーナス全カット&月給2割カットだと思ってたw」
「今回の補償が全て終わるまでは賞与は0にしろよ」
「いいよなぁ。何やらかしても責任取らなくて済む無敵企業w」
「いや待て待て待て待て何でこの状況でボーナス出んの?」
「東電社員一人残らず地獄へ落ちろ」
「給料はともかくボーナスなんてナシにきまってるだろ。まじで頭おかしいんじゃないの」

ほかにも「それだけ削れば賠償金は全額払えるって判断だろ。税金には一切頼るなよ」や「事故る前までの賞与があったとしても全部原発事故に充てるべきだよね? 1%でも出ること自体が異常。やっぱ異常の集まりだな。異常電力」、「賞与出すってんなら、税金投入は無しだな。それだけの余裕が会社にはあるってことだからな」などの意見もあった。

世論の考えをまとめると「当然ボーナスは出ないものと思っていたが、この状況でボーナスが出るのは異常」、「給与5%カットは少なすぎる」、「ボーナスを出すからには賠償金に税金を使わなくていいということですよね?」という意見のようだ。

東京電力社員が「文句あるなら電気使うな!」と発言をするなど、世論とかけ離れた考えが東京電力社内にあるのは確かで、多くの日本国民が東京電力の判断に激怒している。

東京電力社員ひとりひとりに責任がないとしても、その会社組織に所属している限り厳しい世論の風を受けるのは確か。状況を判断して方針を取り決め、決断と行動をしていく必要があると思うのだが、皆さんはどうお思いだろうか?

(Rocket newsより)

【私の論評】東電叩きは、魔女狩りの一種か?

丸山桂里奈さんに関する記述は当記事の最後の方に掲載しています
この批判、実際に計画停電などで、実害を受けた人の気持ちを考えると、理解できなくもないですが、ここは少し頭を冷やして考えた方が良いと思います。

東電の社員でも、末端から幹部までいろいろいます。特に、Fukushima50と世界中に報道された、今も原発で必死に努力している人たちの中には、東電社員もいます。こういう人の中には、地元の人も多く、自分たちが被災者である人も多いです。家族の消息も良くわからないまま、今でも原発で、劣悪な環境の中で必死に戦っています。こんなところからは、逃げ出しても良いはずなのに、黙々と危険な仕事に従事している彼らを責めることができるでしょうか?

ところで、Fukushima50の定義はあいまいですので、以下にwikipediaから引用します。

011年3月11日、東北地方太平洋沖地震の後に発生した津波によって福島第一原子力発電所の原子炉の冷却機能が停止し、それらの復旧作業や応急処置の為に同発電所には社員を含め約800人の従業員が従事していた。しかし、懸命の復旧作業にも関わらず、原子炉1号機の水素爆発など度重なる原子炉爆発事故が発生し、遂に3月15日には、原子炉4号機の爆発と火災が発生。この4号機の爆発は使用済み核燃料プールに保管していた「使用済み核燃料」が建屋(たてや)上層にあり、爆発によってそれが露出した可能性があることと、放射線が飛散した可能性がある為、これらの危険回避の為に人員約750人は東京電力の指示によって避難した。しかし、約50人が現地にとどまり、福島第一原子力発電所の被害を食い止めることに尽力した。これを外国メディアが彼らを地名と人数を合わせた「Fukushima 50」の呼称で呼び始めた。

しかし16日朝、検出された放射線の高さから健康への影響が懸念され、彼らは短い時間一時的に避難しなければならなくなった。彼らが現場に戻ったとき、新たに130人以上が加わり、当初の約50人に加え総数は約180人になったと報告された[3]。3月18日には柏崎刈羽原子力発電所や送電線敷設要員も加わり、総勢580人の体制になった。彼らの中には東京電力やその子会社の東電工業や東電環境エンジニアリングなど東京電力協力企業の社員、また東芝や日立製作所の社員なども加わっている[1]。3月21日までに、東芝は横浜市磯子の技術センターで700人の原発事故対応チームを組織、そのうち100人を福島の2ヶ所の原発に派遣し、日立も1000人規模の対応チームを組織、120人を現場に送った。

人数は増えていったものの、「Fukushima 50」の名前はそのままメディアで使われ、彼らを総称する言葉となった。この中には、当然東電関係者も大盛いると思います。


このFukushima50に関して、やはりロケットニュースで以下のような記事が掲載されていました。
福島第一原発で懸命の復旧作業が続いています。依然予断を許さない状態が続いているですが、震災発生直後に現場で作業に当たっていた作業員50名の存在は、海外でも注目されました。当時「最後の砦の50人」と言われながらも、その名が明かされず、米紙ニューヨーク・タイムズなどの外信では、勇敢と称えられていました。 
その彼らと家族宛てに、台湾のとある企業が、1億5000万円を寄付をしていたのです。
この事実は、3月19日付けの台湾版ヤフー「Yahoo!奇摩」で報じられていたものです。それによると、この日、テレビでチャイティ番組が行われており、番組の司会者の沈春華さんは、番組開始早々に次のように伝えました。 
「今、秘密の募金をお知らせします。この匿名の善意は、人に知られないように、自分の名前を公開しないように求めていますから、誰かは言えませんが、匿名での募金です」 
として、 
「彼は、自分の生命の危険を顧みず、発電所の中に入った50人の勇士のために、この寄付を勇士の家族に寄贈しました。この寄付によって、彼らが自らを守ることができるように、5000万元(1億5000万円)を寄贈しました」。 
寄付先についての説明は掲載されていないのですが、50人のもとに届けられることを願います。
 この台湾の企業は、素晴らしいと思います。台湾は、日本が統治したことがあり、その日本の統治によって、台湾は近代化し、特に、本省人といわれる、もともと台湾に住んでいた人たちは、日本の統治は素晴らしいものであったといって、感謝しているそうです。

私の以前同僚だった方も、母親が昔台湾の小学校の教師をしており、その母親が90歳になった頃に、一緒に台湾に行かれたそうです。昔、その母親が働いていた小学校があったので、そこを訪問したところ、校長先生が校長室まで招いてくれて、そこでいろいろとお話をしてくれたそうです。

学校に残っていた記録簿があり、そこに母親の名前がきちんと残されていて、感動したそうです。そうして、校長先生は、「日本は、本当に台湾のために尽くしてくれた、今日近代化された台湾があるのは、日本のおかげて、私たち台湾人は、この日本の恩を絶対に忘れない。台湾の教育制度を近代化した、日本の功績も大きい。お母様のような熱意にあふれた教師の方々が、教育された子供たたちが、今日、成長して今の台湾をになっている」とお話をしてくれたそうです。

この台湾の企業の寄付、このような歴史的背景があるからこそ、実現したものと思います。今日の、日本人でこのような歴史を知る人は少ないようです。そうして、台湾には、現在の日本人よりも、日本人らしい、精神が息づいていると思います。

さて、ここで、冷静になって東電叩きのことを考えてみるべきと思います。連日のように東電が叩かれています。

もちろん東電擁護の発言は被災者の気持ちや計画停電に苦しむ事業者には受け入れがたい事と思います。しかし、だからと言って私は、手放しに東電批判の時流に乗る気持ちにはどうしてもなれません。

私自身は、東電に問題がなかったとはいいません。しかし、その一方で、原子力安全・保安院、原子力委員会、原子力安全委員会などの責任はどうなっているのでししょうか?そうして、その監督責任のある政府は?

東電は、国が推進するエネルギー政策のなかで、その監督責任に従って、原発をつくり、管理してきたのではありませんか。であれば、責任は、東電のみにあるのでしょうか?

国といった場合、無論、直近で対応の不味い、民衆党政権の責任もありますが、しかし、福島の原発に限らず、日本国内の原発のほとんどは、自民党政権下の時に、認可された稼働を始めたのではありませんか。福島に限らず、東海地震が起こると言われている場所に設置されている、浜岡原発はなぜ、認可されたのですか?浜岡原発を建てたのは中部電力ですが、では、それを認可したのは誰ですか?そうですね、当時の政府です。こんなところに、原発が建てられて良いものでしょうか?

こんな酷いことが平気でまかり通っているのに、東電ばかり糾弾されるのはおかしいです。東電を糾弾するというのなら、浜岡原発を建てた中部電力も糾弾されてしかるべきです。

昔京都大学で、「奈良の大仏を建立した人は誰か」という問題を出したところ、「その当時の宮大工」と解答をした受験生がいたそうですが、この答えは、もちろんペケです。原発だって、おそらく、これから、100年以上もして、歴史問題にもでもでるようになれば、「当時の原発を設置したのは誰か」という問題がでたとして、その時の受験生が「東電」「中部電力」「東北電力」「北海道電力」などと答えれば、ペケになるに違いありません。

オール電化住宅やIHキッチンに憧れてきた日本人のどれほどが原子力発電に本気で反対してきたでしょうか?それに、関東にお住まいの方々、福島原発は、東北に電気を提供しているわけではありません。関東に電気を提供しています。これに関しては、どう思われますか?まあ、そんなことを言われても、たまたま関東に住んでいれば、自分がどう思おうと、使っている電気は強制的に福島原発のものもつかわされるということで、選択権はないわけですが・・・・。

それに、かくいう私も、札幌に住んでいた時期もあり、そうすると、泊原発の電気も、使っていたことになります。だからこそ、そのこと自体をせめているわけではありません。

私自身は、このブログに掲載してきたように、地球温暖化二酸化炭素説ならびに地球温暖化災厄説などどちらも、全くの虚偽だと思っています。しかし、多くの人が、京都議定書を尊重し、CO2排出削減に取り組もうとせっせと「エコ」と名のつく製品を買いあさったり、エコバッグを使った人々は、結局のところ原子力発電の増設に邁進する電力会社とともに歩んできたはずだと思います。そんな気はないといいながら、現実には、そういうことになります。

賛成・反対いろいろな意見があったにせよ、結局は、原発は私たち、多くの日本人が選択してきた道であったと思います。そして今も許容しています・・・それは事実です。

東電叩きや「原発の安全神話はウソだった」と騒ぐ一方で、原発反対運動は地味です。ドイツでは25万人がデモ。日本ではどうでしょうか?最近のアンケードでは、原発に反対する人が60%存在する一方で、やむを得ないとする人も40%も存在していることが明らかになっています。

東電のことに限らず、民衆はスケープゴートが大好きです。みんなで叩くと楽しいですから。これまで東電は半ば独占企業としてその力をほしいままにしていたので、叩けると嬉しい。きっと誰も止めないことでしょう。魔女狩りもホロコーストも止めようとする人はいませんでした。いたかもしれませんが、長生きできなかったでしょうね。

一体今の日本人は、いつからマスコミのいう虚偽など簡単に信じたり、すぐに、扇動されて、簡単にバッシングするようになったのでしょうか?あの台湾企業社長のように、Fukushima50に対して、敬意を表するような人はいなくなってしまったのでしょうか?

女子サッカー選手の丸山桂里奈がブログで東電社員を擁護したらしいですが、アッという間に炎上したそうです。

http://news.livedoor.com/article/detail/5472445/

菅さんも、東電幹部や社員を叱り飛ばしているようです。あたかも、政府には何も責任がないかのような、態度です。この態度には疑問を感じるのは私だけではないでしょう。

東電批判だけでは、日本の原子力行政、エネルギー行政も何も変わりません。そんなことに気がつかないほど日本人の民度は低くなってしまったのでしょうか?海洋汚染が広まればこれまで日本を支援してきた諸外国が手のひらを返したように日本人批判をしてくることも、予想されます。

そんなときに、「あれは東電が悪いんです!」 と言っても、誰もまともに相手にしてくれないと思います。このような、東電バッシングの最中に多勢の意見に立ち向かい勇気をもって一筆書いた丸山桂里奈さんには、敬意を表したいものです。

丸山桂里奈さん。本人のtwitterのプロフィールより

丸山桂里奈水着写真

そして、東電には引き続き事態の収拾に努めてもらいたいです。そうして、このような問題の本質をもっと多くの人が、真摯に考えるべきと思います。原発に関しては、以前から、いろいろと問題が指摘されてきました。原発を廃止するにしても、すぐなどできません。大きな火力発電所をつくるなら、数年はかかります。

私たちは、単に東電を叩くだけではなく、本当は、国の原子力行政、いやもっと大きな枠組のエネルギー行政そのものの、根本的なシステム変更を迫るべきなのではないでしょうか?そうして、それを今後の日本の復興の柱の一つにすべきと思います。それなしに、東電叩きで終始してしまえば、何も変化は生まれないと思います。今の馬鹿な政権に、言い逃れのチャンスを与え、結局すべてが温存されることにつながると思います。

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2011年4月20日水曜日

オールドメディアが意外な存在感、見直されたラジオの価値【震災関連速報】 ―【私の論評】ラジオが衰退したのは明確な理由がある!!

オールドメディアが意外な存在感、見直されたラジオの価値【震災関連速報】 

[radio-woman.jpg]
1920年代に撮影された、ラジオを聴く女性、アメリカ
オールドメディアのラジオが、東日本大震災を機に身近な情報を伝えるメディアとして存在感を高めている。

FMラジオ局大手のFM東京は3月11日の震災発生から1週間にわたり、CMなしですべて生放送の特別編成で放送した。

被災地からのリクエストに基づき、子ども向け番組のテーマソングや演歌・歌謡曲など普段は流さないジャンルの音楽を流し続けたほか、絵本の朗読も実施した。「これまではF1、M1層(20〜34歳の男女)をターゲットにしてきたが、今はそう言っていられない」(同)。

結果的に、FM東京のツイッターには、震災後1週間で約3万通(通常時の4〜5倍)のメッセージが寄せられた。藤井大輔・編成局ウェブマスターは、「『ラジオは温かい』など励ましの言葉がとても多かった」と自信を深めている。

一方、NHKも震災直後からラジオ第1放送のライブストリーミング配信を自社のホームページで行った。法律で禁じられていたネット配信だが、震災前に総務省の認可を得て、今年10月から解禁される予定だった。この矢先に、試験的なスタートを切った格好だ。リスナーからは震災情報などが詳細に把握できると好評を得ているという。

主要ラジオ局が出資して昨年3月にラジオ放送のネット配信サービスを開始したradiko(ラジコ)も震災を機に注目が集まり、エリア拡大を急いでいる。関東・関西地区での本配信はすでに始まっているが、中京地区でも今年10月頃に本配信を予定。北海道地区、福岡地区でも4月中に順次、実用化試験配信の開始を予定している。

また、KDDIも自社のau端末向けに全国の民放FMラジオ放送52局を聴くことができるLISMO WAVE(リスモウェーブ)を今年1月下旬に開始したばかり。くしくも震災を機に、認知度が高まっている。

ラジオ業界はこれまで”斜陽産業”と揶揄されてきた。ラジオそのものに触れたことのない若者が増え、広告も右肩下がりだ。ラジオ業界関係者はいう。「テレビを消してラジオをつけよう」。節電への備えとして、電池や手巻き式でも聞けるラジオの利便性をこの機にアピールしたい考えだ。はたしてオールドメディアの地位復権となるかどうか。注目が集まりそうだ。

【私の論評】ラジオが衰退したのは明確な理由がある!!


アメリカでは、少なくとも日本よりは、はるかにラジオが根づいています。これは、何もアメリカのほうが、被災に備えているといるとかそういうこととは、ほとんど関係ありません。

根づいているには、それだけの理由がいくつかあります。それは、FM放送でも、AM放送などでも、日本と比較すれば、信じられないほど、放送局があるということです。日本なら、東京でも、どこでも、FM放送でも、AM放送でも、同一エリアで聴くことができる国内の放送局は、数局だと思います。今でも、10を超えることはないと思います。

でも、アメリカだと数十局もの放送が聴けるのが普通です。中には、音楽専門チャンネルも多数あり、たとえば、朝から晩まで、ほとんどジャズばっかりとか、ソウルばっかりとか、ポピュラーばかり流している局もあります。そのほか、ローカルニュースばかり流しているところもあります。

とにかく、日本のようにあれもこれも流すような特徴のない放送局などありません。それどころか、衛星放送によるラジオ放送もあります。それに、インターネットラジオ(日本ではこれもアメリカと比較すれば、かなり少ない)などもあります。これらを含めれば、一体いくつの局があるのか正確に把握している人は、誰もいないのではないかと思われるほど、多いです。

だから、多くの人が、自分の好みのラジオ局があって、今でも、普段はラジオを流していて、自分好きな音楽を聴いたり、ニュースを聴いたりしていて、テレビを見るときや、パソコンを見るときなどは、ラジオを消して、また、見終わったらラジオをつけるなどのライフスタイルを送っている人はまだまだ多いです。

それから、上記のようなこともあるからでしょうが、多くの人がラジオを聴いていることは当然のこととなっているからでしょうか、たとえば、大統領などの国民に呼びかけるスピーチが今でも、ラジオだけで流されることもあります。

ラジオを聴くという習慣は日本では、ほとんど消えさったかのようです。唯一残ってるとすれば、仕事で車に乗る時間が長い人だと思います。その他の人でラジオを聴く人は稀になったと思います。

私自身も、今は聴いていません。私の場合は、子どもの頃から社会人になりたてのころまでは、しよっちゅう聴いていました。物心ついた頃から、運良く、身の回りにFMラジオがありましたので、良く聴いていました。いろいろな音楽との出会いも、ほとんどがラジオでした。それに、高校くらいからは、良くラジオの音楽をラジカセで録音していました。

特に、NHKFMでは、アルバムをそのまま番組で流している番組もあったので、カセットに録音していました。その頃は、カセットに音楽を録音することを、「Air Check」などと言っていたと思います。また、いまはなき、FMファンなどという雑誌もあり、一月分の、FM放送の特に音楽番組を掲載したものも販売されており、それを見ながら、録音したものです。

それから、私たちのころは、そろそろ下火になりかけていたころではありましたが、それでもラジオにっぽんや、TBSなど有名な深夜番組があり、あまりに面白くて、最後まで聴いてしまって、寝るのが3時くらいなり、次の日は、眠くて授業で居眠りをしていて、先生に叱られたこともありました。

今でも大好きな、ビートルズも、バッハも、ハービー・ハンコックも、マイルス・デイビスも、ウエザー・リポートも、マービン・ゲイも、モーツアルトも最初の出会いは全部ラジオでした。カセットで録音して、何回も聴いて気に入ったものは、その頃の感覚では、大枚をはたいてLPを購入していました。

しかし、今回の震災でラジオなど見直されています。ラジオ局も、今回の震災で多くの人にその存在理由を再確認されたようです。これから、ラジオも、積極的にいろいろと拡大策をとってみてはいかがと思います。今回の震災では、ラジオがあまり普及していなかったがために、情報不足になった被災者の方も多かったのではないかと思います。それに、現在の多様化した多くの人々のライフスタイルにあわせるためにも、意義のある事だと思います。

ラジオ局もこの震災のときなどの存在価値を再確認されたわけですから、昔のように、もっと聴いてもらえるように、いろいろと工夫して欲しいものです。それよりも、何よりも、国、特に電波行政の元締めである、総務省は、もっと放送局沢山つくれるように法律を改訂したりして、その基盤づくりをしていただきたいものです。

今の日本、あまりにも、テレビに情報が偏りすぎだと思います。こうした風潮を正すためにも、たとえば、重要な問題に関するものなら、2時間くらいでも、一つのテーマを扱うような番組編成をするとか、それこそ、朝まで生テレビのような番組を多くのラジオ局でやるとか。やりようはいくらでもあると思います。

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2011年4月19日火曜日

裁判長、押尾被告をバッサリ「自己保身」「卑劣」…2審も実刑2年6月―【私の論評】芸能界はどうでも良い存在であることが明らかに?震災で白日のもとにさらされたテレビ報道の異常ぶり?

裁判長、押尾被告をバッサリ「自己保身」「卑劣」…2審も実刑2年6月


合成麻薬MDMAを一緒に飲み、容体が急変した女性の救命を怠ったとして、保護責任者遺棄罪などで懲役2年6月の実刑判決を受けた元俳優・押尾学被告(32)の控訴審判決が18日、東京高裁で開かれた。出田孝一裁判長は「芸能人としての地位を失いたくないという自己保身の理由で被害者を放置した」と1審判決を支持、弁護側の控訴を棄却した。押尾被告は出廷しなかったが、周囲には「納得がいかない」と漏らし、即日上告した。

高裁の判断も実刑だった。押尾被告が公判に出廷しない中、出田裁判長は5人の弁護団に控訴棄却の判決を下し、理由を約50分にわたって読み上げた。

被告側はMDMAの譲り受けと、合成麻薬TFMPPの所持については認めたものの、保護責任者遺棄罪とMDMAの譲り渡しについて無罪を主張。執行猶予付きの判決を求めていた。だが、出田裁判長は、亡くなった飲食店従業員・田中香織さん(当時30歳)について「(被告は)生存に必要な保護をすべき責任があり、速やかに119番通報していれば、救命できる可能性が相当程度あった」と遺棄罪の成立を認定した。

その上で「119番通報することにより自らの麻薬使用が発覚するのを恐れ、芸能人としての地位などを失いたくないという自己保身の理由で、被害者をそのまま放置した」と批判。さらに「様々な証拠隠滅工作をし心情は卑劣」「動機に酌量の余地はない」と厳しい言葉を続けた。

1審判決では遺棄罪だけを認め、検察側が控訴しなかったため致死罪の成立は争われなかったものの、1審同様、懲役2年6月の実刑判決。これにより09年11月に判決が出た麻薬取締法違反(使用)の執行猶予が取り消され、懲役1年6月が付加される。合わせて懲役4年となり、1審で認められた未決勾留日数(180日)を差し引き、実質3年半、刑務所に入ることになる。

この日の法廷では、押尾被告が田中さんの遺族に謝罪文と100万円の損害賠償金を送付したが、受け取りを拒否され、現金を供託したことも明らかになった。関係者によると、判決に対して押尾被告は「納得がいかない」と不満を漏らしており、弁護人は即日上告した。しかし、法曹関係者によると、上告が棄却される可能性はほぼ間違いないという。2009年8月の発生から1年8か月。芸能界のみならず、社会全体を大きく揺るがした事件に決着がつく日は近そうだ。

【私の論文】芸能界はどうでも、良い存在であることが明らかに?


亡くなった田中香織さん
判決の要旨を以下に掲載しておきます。
◆判決要旨
 【主文】 
 本件控訴を棄却する
【理由】
◆事実誤認の主張について
(1)MDMAの譲り受け MDMAの錠剤10錠を譲り渡したという(押尾被告の)知人の供述は信用でき、譲り受けたのはMDMAの粉末約10グラムという被告人の供述は信用できない。
(2)MDMAの譲り渡し 被告人は知人から入手していたMDMAを被害者に譲り渡し、被害者はそれを服用したことが強く推認される。 
(3)保護責任者遺棄について 1審判決の認定は正当。被告人において、119番通報をして救急車の派遣を求めることは極めて容易であった。被害者に錯乱状態が始まった時点で速やかに救急車の派遣を求めるべきだった。 

◆量刑不当の主張について
被告人は明らかに証拠に反することを述べるなどしており、そこに真摯(しんし)な反省の態度をみることはできない。被害者の処罰感情は今なお厳しい。刑の執行を猶予するのが相当な事案ではなく、量刑が重すぎて不当であるとは認められない。
押尾の以前の裁判のときは、テレビでもこれでもかという具合に報道されていましたし、ネットでも様々な記事が、これでもかこれでもかと掲載されていました。私は、本日この記事通常とは、異なる視点で掲載したいと思います。たしか、押尾についてこのブログに掲載するのは始めてだと思います。

しかし、こうして、震災後に同じように押尾の裁判があっても、ほとんど報道されません。結局は、こんな馬鹿のこんな愚行など、どうでもいいということなんだと思います。そんなことよりも、何よりも、今は、震災関係や、原発のことや復興のこと、経済のことが重要であり、それどころではないという感じです。では、震災の前は、他にも報道しなければならない重要なことがありながら、あれほど押尾のことばかり報道していたのでしょうか?全く、矛盾しています。

先日も、酒井法子が中国に行って、薬物キャンペーンに出たというニュースがネットで小さく報道されていました。これも、テレビなどでは、全く報道されていませんでした。

確か、酒井法子の記者会見があった日に、鳩山総理大臣の所信表明演説がありましたが、あのときは、酒井法子の記者会見のほうばかり、クローズアップされ、鳩山首相の演説は、かき消されたような形になってしまいました。確かに、鳩山さんは人気はなかったですが、それでも、総理大臣になったばかりだったはずですから、あの時の報道振りは異常といっても良いくらいです。

それから、報道のおかしさといえば、震災直後には、朝から晩まで、震災関係ばかりで、菅首相の献金スキャンダルは全く報道されなくなりました。地震のわずか、2、3時間前、菅直人首相は過去2年間に辞任する5人目の首相になるとみられていました。原因は、またしても政治献金をめぐるスキャンダルでした。しかし、これもかき消されたようになってしまいしまた。その直前には、前原前外務大臣のやはり外国人献金に絡む辞任劇もありましたが、それもかき消されたような形になってしまいました。まるで、この震災のおかげて、菅さんの辞任劇は雲散霧消してしまったかのごとくでした。

それから、震災が発生してから、2~3週間ばかりの頃は、救援活動に従事している自衛隊などの報道が全くなされていませんでした。これに関しても、このブログに掲載しましたが、自衛隊は全く黒子扱いでした。本来ならば、あの時点で、自衛隊に密着取材していれば、救援活動の最前線のことがわかったはずなのに、これを報道するテレビは皆無でした。これは、諸外国のメディアと比較すると全く異常でした。

今ではほとんど忘れ去られた、パンダ報道がありました。これについては、もう、忘れ去られているというか、鈍感な人なら、その当時にも気づかなかったかもしれないので、動画を以下に掲載しておきます。


さて、ここまで掲載すると、皆さんも私が何を言いたいかおわかりでしょう。マスコミ、それも、テレビ報道のあまりの偏向ぶりです。新聞も酷いですが、特にテレビは酷いと思います。

ニュースの源として、テレビばかり見ている人もいるようですが、それだけでは明らかに受け取るニュースが偏向してしまいます。しかし、震災をきっかけに多くの人がこの事実に気づいているのではないかと思うのは、私だけでしょうか?

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2011年4月18日月曜日

大きくプラスは10~12月期以降 大震災後の日本の成長率予想―【私の論評】日本は間違いなく復興するが、懸念材料は無能な政府による人災のみ?!!

大きくプラスは10~12月期以降 大震災後の日本の成長率予想

今の政府は、復興ビジョンを描くことができない

   東日本大震災を受けた日本経済への影響について、官民の予測が相次いで出されている。2011年4~6月期は実質国内総生産(GDP)がマイナス成長に落ち込む一方、7~9月期にマイナスを脱し、復興事業が本格化する10~12月期以降は大きくプラスに転じるとの見方でほぼ一致する。
   ただ、福島第1原発事故の収拾のめどが立っていない上、夏場を中心にした停電などの動向によっては、見通しのように運ばない恐れもある。

   民間の予想は、エコカー補助金の終了でマイナス成長に転じた2010年10~12月期に続いて1~3月期もマイナス、そして4~6月期はさらに落ち込み、3期連続のマイナス成長になるとの見方でほぼ一致。特に4~6月期の落ち込みは大きい。

公共事業の増加で7~9月期からは急回復
   日本総合研究所は1~3月期がマイナス0.1%から4~6月期マイナス0.3%に、第一生命経済研究所はそれぞれマイナス0.4%、マイナス1.3%、ニッセイ基礎研究所は1~3月期は0.2%のプラスを見込むものの、4~6月期はマイナス4.8%に大きく落ち込むと予測するなど、全般に、1~3月期がゼロ成長~マイナス1%前後、4~6月期はマイナス1~マイナス5%と大幅に落ち込むとの予測が多い。

   一方、復興に向けた公共事業の増加で7~9月期からは急回復するとして、日本総研、第一生命経済研、ニッセイ基礎研は、それぞれ7~9月期が0.7%、0.3%、1.8%、10~12月期は1.5%、1.7%、4.5%と予測している。

   2011年度を通しては、日本総研0.5%、ニッセイ基礎研0.1%、大和総研0.8%、伊藤忠商事経済研究所0.9%、富士通総研経済研究所0.9%などとプラスを見込むところが多い。ただ、第一生命研のマイナス0.1%をはじめ、SMBC日興証券マイナス0.5%、BNPパリバ証券はマイナス1.2%など、4~6月期の落ち込みを大きくみている。ただ、2012年度はほぼ軒並み、従来見通しを上方修正し、2~3%台の成長を予測している。

「自粛ムード」どこまで響くか読み切れない
   国際機関も、国際通貨基金(IMF)が4月11日、日本の2011年の成長率を1.4%と前回1月の予想から0.2ポイント下方修正し、「マクロ経済に与える影響は比較的小さいだろう」と分析しているほか、アジア開発銀行(ADB)が6日、2011年1.5%と2010年の3.9%から減速、2012年は1.8%に持ち直すとの予測を発表。

   経済協力開発機構(OECD)は5日発表の世界の経済見通しで、「大震災の影響を現時点で織り込むのは不可能」として日本の成長率予測を見送ったが、4~6月期は成長率が0.5~1.4ポイント押し下げられる可能性があるとした。

   こうした見通しの構成要素を考えてみると、震災の直接の影響である東北地方の経済活動の低迷と、ひとまず終了した東電の計画停電による生産減は、ある程度予測が可能だ。過剰な「自粛ムード」を含め消費者マインドの悪化による個人消費の減退については不確定要素が多く、どこまでGDPに響くか読み切れない。さらに、福島第1原発事故の被害、夏場の停電の影響がどこまで拡大するかは不透明で、「(現状の予測は)原発事故と電力不足の問題が今後数カ月で解決されると仮定したに過ぎない」(IMF)というように、各シンクタンクの見通しがばらついた大きな要因になっているようだ。

円安と原油高のダブルパンチが心配
   実際、内閣府が3月23日にまとめた2011年度の成長率への震災の影響試算はGDPが0.2~0.5%押し下げられるとしているが、計画停電の影響などは含まないため、「かなり控えめの数字」(エコノミスト)。ちなにみ、第一生命経済研は電力不足が2011年度1年間でGDPを3.9兆円押し下げるとの試算をまとめている。

   さらに、ここにきての不安材料が、為替と原油高。7~9月期の急回復には、復興事業とともに、米国など海外景気回復による輸出持ちなおしも織り込まれているが、1ドル=70円台の急激な円高・ドル安進行は日本経済にマイナスなのは当然として、逆に、ここへきて、円安への懸念もささやかれ始めている。

   外国為替市場では米欧の景気回復に伴う利上げ傾向で、日本との金利差拡大の思惑が直接のきっかけになって、このところ1ドル=85円前後の円安基調に転じている。これに、中東情勢の不安などに伴い原油価格は1バレル=100ドル超の水準に、2010年より30ドル程度上昇している。原発事故もあって、当面、日本では火力発電への依存が高まるのは必至。「円安と原油高のダブルパンチで輸入エネルギー価格が上昇し、日本経済の一段の下押し要因になりかねない」(民間シンクタンク)との指摘もある。

【私の論評】日本は間違いなく復興するが、懸念材料は無能な政府による人災のみ?!!
本年は、仮に地震がなかったとすると、ほぼ間違いなく経済が上向くとされていました。特に、消費は回復すると期待されていました。それは、小売業の出店ラッシュが予定されていたことでも理解できます。特に、コンビニは各社が今までにないほど、本年は出店を加速させることが予定されていました。

さらに、大阪では、このブログでも掲載したように、数十年ぶりともいっていいほどの、いわゆる、「流通戦争」が勃発する予定でした。今年十に、百貨店が大阪で増床したり、新規出店したりして、新宿の百貨店の売場面積を上回る事になる予定です。これは、全国の流通業者から注目されていました。

さて、地震から一ヶ月以上経過しましたが、流通各社は上の計画を変更する予定はありません。地震の起こる前の計画をそのまま実行します。これは、各社とも、たとえ地震が起こっても、本年度は、ここ2ヶ月から3ヶ月の間は、成長や消費がにぶるものの、年を通しては、上向くと確信しているのだと思います。

このようなことから、まず、上の予想は、余程のことがない限り外れることはないでしょう。為替レート関しては、先ほど、Yahooファイナンスで確認したところ、対ドルで82円でした。上の記事で、85円で、円安基調のようなことを掲載していますが、85円であったにしても、ここ数年の傾向からみれば、相対的には、どちらかといえば、円高傾向です。地震直後の強調介入がありましたが、震災直前の81.5円まで、戻しそこから、85円になりましたが、それ以降は、また、円高に傾きつつあります。

おそらく、急激な円安はないものとみてさしつかえないものと思います。それに、90円台の円高になれば、大変なことですが、現状の円安水準であれば、さほどの問題はないと思います。来年は、大統領選挙ということで、オバマ大統領も、アメリカの景気を是が非で良くする必要があるため、これらに、新興国も牽引され、日本においても、輸出産業にとっては、追い風になり、多少の円安は、大き懸念材料にはならないでしょう。

さて、こうしたことを考えると、一番の懸念材料は、政府ということになると思います。何しろ、これから、復興するというときに、何の脈絡もなく、最初から財源確保のため、復興税を導入するなどと、公表するわけですから、お話になりません。今の政府は、残念ながら、まともな経済のシミレーションもできないということです。これに関しては、奇をてらうようなことをする必要は全くなく、建設国債や国債で賄うべき筋合いのです。これに関しては、以前のブログでも掲載しました。

それに、原発事故への対応のまずさです。どうにもなりません。これでは、海外の風評被害によって、かなりマイナスです。それに、わけのわからない、ポストを新設したり、組織を新設したりで、もうガタガタです。震災への対応も、なにやら、政局のためにやっているとしか受け取れないような行動ばかりです。まるで、「船頭多くして、船山に登る」を地で行くようです。それに、復興委員会の委員長は、ただの馬鹿です。どうしようもありません。

こんな、政権に、まともな復興はできません。はやく退陣するべきです。少し落ち着いたら、衆議院議員選挙を実施し、これから始まる復興、少なくとも、2~3年はかかる復興事業につき、明確なビジョンを打ち出した政党が政権の座につくべきです。そうでなければ、愚かな現政権により、失われた20年どころか、失われた100年になりかねません。

最近、原油などの値上がりで、いわゆる、コストブッシュ型のデフレ解消が筋書きとしてはありそうな状況になってきました。デフレが、解消されていないままの、増税、あるいは、デフレが解消したとしても、コストブッシュ型のデフレ解消であれば、ダブルパンチで日本経済は落ち込みが予想されます。さらに、このまTPPなど加入すれば、東北の農林水産業はズタズタに引き裂かれて、復興どころではなくなります。

本当、実際ここまで馬鹿だとは思いませんでした。一般庶民のほうがまだ頭が回ると思います。情けない・・・・!

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2011年4月17日日曜日

【オピニオン】震災の救助活動で、自衛隊に対する世論が変化―【私の論評】アメリカでさえ脅威に感じる日本の弱体化!!

【オピニオン】震災の救助活動で、自衛隊に対する世論が変化

被災地で活動する自衛隊員
本日は、自衛隊について、最近比較的短い間に米国有力紙のWSJ(ウォールストリート・ジャーナル)が二度にわたって自衛隊に関する記事を掲載していたので、その二度目のほうの要約を以下に掲載します。
日本の安保政策が戦後ずっと抱えてきた葛藤は、自衛隊の正当性についてだ。憲法上の戦力不保持規定により、この民主的な経済大国は、半世紀以上もの間、世界で果たす役割を諸外国に比べはるかに小さくとどめることに甘んじてきた。これを変えようとすれば、戦争で傷つき、軍国主義と聞いただけで拒絶反応を示す国民の容赦ない抵抗に遭うのが常だった。 
しかし今、震災後の自衛隊の勇敢で不可欠な行動は、日本と軍隊の関係を永久に変えた可能性がある。この震災で、自衛隊に対する国民の新たな受容が始まり、海外で日本の利益を守る軍事的役割を正常化するために、日本政府が選択肢を変える可能性がある。 
米国の草案を元に作成、1947年に施行された日本国憲法の第9条は、日本を再び侵略戦争に走らせないことが目的だった。第9条は、日本国民は、国際紛争を解決する手段としては永久に戦争を放棄するとしたうえで、「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」と謳っている。しかし、1950年の警察予備隊の創設後、組織再編が急速に進み、自衛隊が発足。今日、25万人で構成される自衛隊の年間予算は約400億ドルで、世界でも有数の近代的な軍隊だ。 
また、菅直人首相は最近、新防衛大綱を発表。大綱では、日本の安全保障活動を南西諸島など島しょ部にシフトすることが示された。10年前と比べ、自衛官募集のポスターは目立ちやすくなっている。この10年の積み重ねのおかげで、今の自衛官が自信をより深めていることは疑いようがない。 
こうした新たな姿勢の背景には、中国の軍備増強と、中国が東シナ海で取った行動などがある。昨年、中国のヘリコプターが日本の海上自衛隊護衛艦に接近したと報じられ、中国が日本の反応をうかがっているとの懸念が浮上した。9月には尖閣諸島沖で中国漁船衝突事件が発生、中国の軍隊が直接関わった訳ではないものの、大国としての自信を深めた同国が、危機を引き起こそうとしているとの見方がさらに強まった。 
それでもなお、軍隊に対する人々の懸念は根強く、日本の自衛隊は、つい先月まで、社会的に受け入れられている、といった程度の存在だった。そして、先月の震災。これが、世論の動向を変化させる可能性がある。 
破壊的な地震と津波が起きて数時間以内に、自衛隊は救助・支援活動を開始した。総勢10万人以上の隊員が東北沿岸の被災地に入った。これは、日本の自衛官の40%にあたる。物資を運び、がれきを撤去し、被災者を避難させる隊員の姿が、新聞とテレビの報道に溢れた。 
自衛隊は、米軍と連携し、不眠不休で働いたようだ。数千人の米軍兵士も即座に行動を開始、空母ロナルド・レーガンの艦載ヘリや米空軍の輸送機で数千トンもの物資を運んだ。自衛官と米海兵隊は、現場で協力して支援活動を行った。 
こうしたことを受けて、日本国民は、おそらく戦後初めて、民主国家である日本の一部として自衛隊の重要性を認識した。これは、帝国陸軍・海軍による日清・日露戦争を支持するのとはまったく意味が異なる。これは、文民が率いる奉仕部隊――国内では民主的秩序の責務を果たし、海外では他の民主的勢力と協調する部隊――を支持することなのだ。 
こうしたことを受けて、日本の政治指導者は、自衛隊に大きな役割を負わせることを避けてきた政策について見直すだろう。米国をはじめ、アジアの多くの国は、地域の安定維持のために日本がより大きな責任を引き受けることを望んできた。自衛隊の震災での見事な対応は、プロフェッショナルで責任ある軍隊を日本は持っている、ということを国民に示した。今度は、日本のリーダーが、プロフェッショナルで責任あるやり方で、その軍隊を海外に派遣する意欲を示す必要がある。 
(マイケル・オースリン氏はアメリカン・エンタープライズ研究所の日本部長)
http://jp.wsj.com/Opinions/Opinion/node_223016

【私の論評】アメリカでさえ脅威に感じる日本の弱体化!!

私は、以前このブログに、「日本の大部分の新聞はそうではないのですが、アメリカの代表的な新聞の立ち位置はしっかりしており、無論、アメリカの国益を第一義として、記事を掲載します」と掲載したことがあります。

この記事も、その例外ではありません。わざわざ、アメリカン・エンタープライズ研究所の日本部長に寄稿してもらってのオピニオン・コラムです。現在のアメリカの国益にそった形で、アメリカの日本の見方を示したものと捉えるべきです。

特に上の記事での、一番最後の段落である以下の文章は、完全に今のアメリカの立場を表明しています。
日本の政治指導者は、自衛隊に大きな役割を負わせることを避けてきた政策について見直すだろう。米国をはじめ、アジアの多くの国は、地域の安定維持のために日本がより大きな責任を引き受けることを望んできた。自衛隊の震災での見事な対応は、プロフェッショナルで責任ある軍隊を日本は持っている、ということを国民に示した。今度は、日本のリーダーが、プロフェッショナルで責任あるやり方で、その軍隊を海外に派遣する意欲を示す必要がある。 
戦後60年以上にわたり、アメリカは、日本弱体化を推進してきました。これは、例の真珠湾攻撃に続く、4年の長きにわたってアメリカは、日本を相手として戦争を遂行しおびたたしい損害を被り、失われた人命もアメリカの歴史始まって以来の空前絶後の数だったことを思えば、本当に末恐ろしい相手であったので、戦争に勝って、しかも、日本を占領したのですから、無理からぬ事だと思います。

皆さん考えてもみてください。当時の日本の存在は、911のテロリストよりも、はるかに恐ろしく、強力で、しかも組織だっており、アメリカと互角に戦えるような近代的な装備を持っていて、価値観も異なり、その恐怖はアメリカ人の心の中に澱のように沈殿してなかなかぬぐい去ることはできなかったでしょう。当時の日本のような国は、おそらく、これからは未来永劫にわたって、でてくる可能性はないと思います。現在、アメリカと互角に戦い、しかも4年近くにわたり戦争を継続できる国はありますか?

ないですね。ベトナム戦争などは例外でしょう。ベトナム戦争では、アメリカは、日本を相手にしたように持てる力を全部出したというわけではありません。いろいろと制限のある戦争でした。それは、核兵器を使用しなかったことでも全く日本との戦争とは違ったわけです。

だからこそ、アメリカは徹底的に日本の弱体化を図ってきたのです。まずは、アメリカの意向による、日本国憲法を導入しました。これによって、日本はかなり弱体化されるよう運命づけられました。このような憲法がある限り、日本が弱体化され、左翼が勃興して、挙句の果てに、自民党は、下野直前の体たらくにまで落ち込み、民主党政権のような政権ができあがるのは必然のことでした。さらに、3S政策などといわれる、Sports、Sex、Screenなどともいわれるように、これらに関連する産業などを陰から助長し、日本の弱体化を図ってきました。

弱体化の副産物として、当初はアメリカも予期していなかったことに、日本の世界第二の経済大国になったということがあります。これは、日本が、技術的にもともと優れていたし、しかも、単一民族として1億以上も存在するということで、コミュニケーションコスト、インタラクティブコストが低かった日本としては、必然的といっても良いことでしたが、安全保障をアメリカが担ったということで、加速したという面は、否めません。

この事実は今でも変わっておらず、中国でも、省単位でみてみると、どこの省でも、一つの民族がこれほど多数を占め、一つの文化圏を形成しているところなどありません。あくまで、複数の民族、複数の文化の寄り合い所帯です。これは、他国とて同じことです。人口が爆発的に増えてる国でさえ、複数の民族、複数の言語、複数の文化圏の寄り合い世帯であり、日本のような均一の集団がこれほどの人口を有しているようなところは、ありません。

しかし、民主党政権のような政権ができあがって、いよいよ、日本弱体化の最終段階に実際に入ってしまたところで、アメリカでも考えが変わってきたのだと思います。このまま、日本が本格的に弱体化された場合何がおこるのか、ようやっと、アメリカにも見えてきたのです。

そうです。このままでは、日本は、中国の傘下に入ってしまうおそれすらでてきたのです。そんなことになれば、アメリカの国益は大きく失われてしまうことになります。

だからこそ、最近では、アメリカでも、日本の憲法改正を議会ですら認めるようになってきているのです。このことに関しては、以前にもこのブログに掲載したことがあります。

詳細については、その記事を読んでいただくものとして、その記事の結論は以下のようなものでした。
憲法を改正して、パワーオブバランスの一角を担う覚悟がなけば、いずれ選択できる道は二つしかありません。それは、中国の属国になるか、アメリカの51番目の州になることです。いますぐ、ということはないでしょうが、今後10年以内には、おそらくどちらかの道を選ばざるをえない状況に追い込まれます。あなたは、どの道を選びますか?
アメリカ側としては、さらに弱体化を続けていけば、中国が、日本を傘下に収めようと、いろいろ干渉するようになってきて、それに対して、弱体化した日本は何もできず、結局アメリカは終戦直後のように大規模な軍隊を出動させて、日本に駐屯させ、中国と対峙しなくてはならなくなり、そうなれば、さすがにアメリカといえども、世界の警察官など自認しておれなくなるどころか、さらに膨大な軍事力を維持するため、軍事費を増やして、本格的に中国と対峙しなければならないことになると理解しているのだと思います。

また、中国は核保有国であることから、現在はさほどの脅威ではないのですが、将来的に過去の日本のような脅威になることも十分予想されると理解しているのだと思いす。

だからこそ、日本の弱体化はここでストップして、日本は、日本独自の軍隊を持ち、安全保障は自らの手でやってもらうこととし、さらに、そのためには、日本国憲法を改正しても構わないと思うようになって来ているのだと思います。

それに、たとえ、日本が昔のような強力な国になったとしても、今度は、アジアは日本だけではなく、中国という国もあることだし、もし、日本がかつての日本のようにアメリカに反するようなことをしようにも、今では、中国とアメリカに挟まれ、昔のようなことにはならないと理解していると思います。

しかし、もし、そうなれば、今度は、アメリカが中国を支援すれば、良いわけです。それで、アメリカはあまり大きな負担をしなくても、アジア地域のパワーオブバランスを維持できます。ただし、今はそんなことよりも、日本は、アメリカと同盟関係にあるため、何よりも、今は、日本は、特に中国海軍などが、自由に太平洋にでてこれないようにしている防波堤の役割を強化すべきだというように考えが変わってきているのだと思ます。

それにしても、日本の弱体化はますます、顕著になってきたと思います。昨年の普天問題から、尖閣問題さらには、今年に入ってからの震災における特に、原発への危機管理能力など、また、震災の復興にあたって、すぐに復興税を導入することなどを考える今の日本、弱体化も極まれりという状況です。原発に対する危機管理に関しては、WSJは最近一歩間違えば、内政干渉とも受け取れるほどの菅政権に対する批判の記事を掲載しました。

だからこそ、上記WSJの記事は、アメリカの国益のため、自衛隊を認めて、もう今の民主党政権など、いずれ崩壊することは明らかなので、次の政権のために、憲法改正や、自国の軍隊をもてるように支援するため、今から下地づくりをしていると見るべきです。

このように、今の日本の憲法を導入したアメリカですら、考えが変わってきているのです。憲法改正などの議論などまるで腫れ物にもさわるように、触れることでさえ、厭う日本の姿は、異様です。

しかし、今は、日本にとってチャンスだと思います。アメリカが国防や、安全保障に関して日本の自主独立を認める風潮になっている今日、日本が独自憲法を持ち、独自の軍隊を持ち、独自の安全保障を模索することができるのです。これには、以前このブログにも書いたように、少し前までなら、考えられなかったインドの核保有国化をアメリカに認めさせた、インドの智慧を見習うべきと思います。

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2011年4月16日土曜日

【地震】「復興税」の創設検討も 復興構想会議(11/04/15)―【私の論評】あほ、馬鹿、まぬけ、脳天気、KY、ぽんつくな政治家・官僚にまともな復興はできない!!

【地震】「復興税」の創設検討も 復興構想会議(11/04/15)



民主党は15日、2011年度第2次補正予算以降の東日本大震災の復興財源としてまず「震災国債」を発行、将来的に「復興連帯税」などの名目で臨時増税して償還する案について検討に入った。玄葉光一郎政調会長(国家戦略担当相)はこの日の記者会見で2次補正財源に関し、歳出見直しを徹底した上での復興目的の国債発行に言及。将来の増税にも含みを持たせた。

課税方式としては(1)5%の消費税率を一定期間数%上乗せ(2)所得税や法人税を引き上げ―が有力視されている。臨時増税に関しては14日に初会合を開いた政府の復興構想会議の五百旗頭真議長が「復興税」創設を提唱、会議の中に設けた検討部会で詰める予定。2次補正の編成が本格化するのに伴い、政府、与党内で議論が活発化する。

震災国債を増税で償還する案は、民主党の税制改正プロジェクトチーム(座長・小沢鋭仁前環境相)などで具体的に検討される見通し。

ただ景気への悪影響を懸念する声や、党内の増税批判派の反発が強まるのは必至で、実現には難航が予想される。枝野幸男官房長官は復興目的の国債に関して「各界各層にさまざまな意見がある。十分な議論と検討がなされるべきだ」と述べるにとどめた。

政府、民主党は4兆円規模の第1次補正予算案について、国債の新規発行は見送り、11年度当初予算の予備費や子ども手当の見直しで財源を捻出。しかし総額で数十兆円に上るとの見方もある復旧・復興に充てる財源のめどは立っていない。

【私の論評】私の論評】あほ、馬鹿、まぬけ、脳天気、KY、ぽんつくな政治家・官僚にまともな復興はできない!!
私は、このブログで、地震がおこった直後から、地震の復興のためには、復興税などは絶対駄目で、あくまで、国債によるべきことを掲載しました。その後にも、やはり、建設国債+国債が良いことを掲載してきました。

さて、この復興税という政策、全くどうしようも無いと思います。これは、明らかに間違いです。この非常時に増税を提言するなど経済音痴を通り越して、究極のKYだと言わざるを得ません。

現在、震災がなくとも日本経済は20兆円を超えるデフレギャップの最中にあります。デフレ不況である証拠に、企業倒産は1万件以上、昨年12月1日時点での修飾内定率が68.8%と、調査が始まった96年移行で最低となっています。

ただし、このデフレもひよっとすると、最悪の形で終息して非常に悪い方向に向かう可能性が大です。そうです。皆さん、すでに原油の高騰や、食料品の高騰についてはご存じだと思います。特に、原油の高騰は、日本経済のあらゆる方面に影響を及ぼし様々な製?商品を値上げせざるを得ない状況になる可能性があります。それは、コスト・ブッシュ型のデフレ収束であり、この形のデフレ解消は決して日本経済にとって良いことではありません。もし、こうなれば、たとえデフレが解消されても、景気は浮揚しないでしょう。

こうえした状況下で起きた地震であるため、日本経済に及ぼすマイナスの影響は計り知れません。

特に、インフラや家屋、工場などが破壊された被災地の復興には、最低でも3年はかかると予想されています。それに、TPPへの加入ということで、特に農業への影響は、測り知ることができないほど甚大になるものと推察できます。特に、今回の震災の中心地であった、東北は、その影響が大きいです。

このような経済危機の最中に、わざわざこのタイミンクで増税すれば、日本経済全体がさらに縮小することは避けられません。たとえ、震災地は免税にしたとしても、日本経済全体が落ち込むのですから、震災地もその影響を受けることは必定です。そんなことを無視して、増税を行ない、TPPへの参加をしてしまえば、震災地も、その他の地域もガタガタに疲弊して、今度は、失われた20年どころか、失われた100年になりかねません。

今、やるべきことは増税ではなく、復興支援という大規模な財政出動です。そうして、財源は十分に手当てできます。このようなときには、奇策を弄する必要など全くありません。建設国債+国債という、まったく、王道の財源で取り組むべきです。震災などの復興は、他の福祉関連とは異なり、一度大きく実施してしまえば、それで収束するものであり、長年にわたって影響を及ぼすものではありません。

それに、これは、従来からこのブログで掲載してきたことですが、日本が財政破綻の淵にあるという考えは、全くの間違いです。このことの背景にあるのは、残念ながら、自民党の谷垣総裁や、多くの民主党閣僚や、議員の中に、染み付いている経済音痴というか、主婦感覚にあります。

主婦感覚からいえば、政府の財政バランスのみが非常に重要であって、これが、黒であれば、あるほど、良いという帰結になります。しかし、国の財政は、一般家庭とは全く異なります。現在のこのパランスは確かに崩れています。国の歳入よりも、歳出が多いという状態が続いています。これが、一般家庭であれば、確かに大変なことです。

何しろ、家計において、入ってくるお金よりも、出て行くお金の方が圧倒的に多くては、いずれ破産するのは明らかです。先の政治家の感覚はこれです。しかし、これは、本当に正しいでしょうか?違いますね。家計と、日本国の経済とは異なります。そもそも、日本国の政府は、いつでも増税することができます。また、国債を摺ってお金を借りることもできます。さらに、日銀は、お金を擦ることができます。お金は、政府や日銀のやり方次第でどうとでもできるのです。

そうなです。まさにお金は天下のまわりものということです。しかし一般の主婦には、これがなかなか理解できません。政府にばかり目がいって、政府のふところに目先のお金が沢山あれば、それで安心・安全などと思っています。それで、とにかく歳出が歳入を絶対に上回らなければ、それで良しと考えてしまいます。

しかし、これは、大きな間違いです。政府にだけお金が集まって、民間企業や家計にお金が回らなかったらどうなるのでしょうか?決して良いことではありませんね。アフリカのカダフィなどの独裁政権の国ではありがちなことです。

それに、現在、実は、日本政府は、かなり大きな金融資産をかかえています。これほどの金融資産を持っているのは、日本政府だけです。さらに、家計には、1400兆を超える金融資産があります。そのなかの、現金・預金だけでも膨大です。また、きわめつけは、日本の対外金融資産は、過去20年間にわたって、世界一です。

これに関しては、以前の地震直後のブログでも、詳細を書きましたので、ここでは、掲載しません。もし、説明が必要だと思われる方は、是非当該のブログ記事をご覧になってください。

要するに、現在の日本では、政府の歳入と歳出のパランスが崩れていて、歳出の方が多いのです。しかし、それを他の角度からみれば、政府は膨大な金融資産を持っているし、さらに、外国へ貸しているお金である、対外金融資産は世界一ですし、日本国自体がデフォルトをおこす心配などないのです。

しかも、日本の国債のほとんどが日本の法人や、個人が購入しています。そうなると、これは、家庭でいえは、家庭の外から借りているのではなく、家庭内の人からお金を借りるということと同じであり、これも世帯という見方をすれば、世帯内のお金のやりとりであり、世帯という単位からみれば、決して借金でもないのです。

ですから、正しいやり方は、今は、国債などによって、国内からお金をいっとき借りて、膨大な復興のための財政支出をして、復興が進み、景気も良くなり、これで安心ということになり、しかも、市中に膨大なお金が出回るようになったため、インフレ傾向になれば、即座に緊縮財政をして、さらには、増税をしたりすれば良いのです。最初から増税などという考えは完全に間違っています。経済ではあくまで、バランス感覚が重要なのです。

しかし、これは、主婦感覚では理解できません。主婦感覚では、どうしても、日本国の政府の歳入歳出のバランスを家庭のように考え、政府が増税したり、国債を擦ったり、とか、日銀がお金を擦りましたり、あるは、市中に出まわらないようにしたりすることができるなどということに意識がまわらないことです。

それに、経済は、学問の世界でも、論文など行間を読み解くことが重要です。この行間を読みとかなければ、いきなり、次の展開になったり、あるいは、いきなり数式が出てきて、なにやら突き放されたような気がして理解不能に陥ります。しかし、行間を読むことが出来れば、そのようなことはなくなります。

現実の日本経済でも同じことです。単純に増税などといいますが、現在の日本経済の状況で増税したらどうなるのか、国債を発行したらどうなるのかという書籍や論文であれば、行間を読み取る力、現実世界では、シミレーションをする力がなければ、どうしようもありません。今目の前にお金がないから、増税だという考えや、今、政府の歳出歳入のバランスが崩れでいるから、国債などすれないなどと単純に考えてしまようでは、そもそも、日本の経済を考えること自体失格です。そうして、この行間を読み解く力は、確かに定量的に正確に理解しようとすれば、非常に難しいですが、根底では、金は天下の回り物とという、それこそ中学生にでもわかるような原理を理解して真面目に考えれば、、感覚的には誰にでも理解できるものです。

これは、主婦が家庭について考えるなら、単純ですから、何も行間など読まなくても良いというのは、当然のことと思います。また、行間など読まずに、そうしなければなりません。なぜなら、家庭では、勝手に増税して、他の人からお金を徴収したり、日銀のようにお金を刷ったり、あるは、お金回収することなどできず、富の源泉や、お金の使い道は、もっはらその家庭の中の働き手の賃金によるものと、家族による消費だけだからです。これだと、歳出が歳入を上回るようなことをしてしまえば、確かに、まともな主婦とはいえません。企業とて、増資ができるとか、株や社債を発行できるということを除けば、似たようなものであり、日本国全体の経済を考えることとは次元が異なります。

しかし、政治家や官僚はそうであっては困ります。主婦感覚で日本の経済や復興のことを考える政治家や官僚は、あほう、馬鹿、まぬけ、脳天気、KY、ぽんつくと謗られても仕方ないと思います。そうして、そういう政治家や官僚が存在したのでは、まともな復興などできません。だから、そういう政治家や官僚は、この際政治の世界から身を引くべきと思います。身を引かないというのなら、少なくとも、経済や復興に口を挟むことなどは一切やめて、他の分野で活躍すべきだと思います。そうでなければ、まさに、百害あって一利なしということになると思います。

それにしても、経済なども含めて、文化、社会福祉、安全保障などどの全部かあるいはいずれかの分野で、できれば、50年後、少なくとも30年後のビジョンを持っていないものは、もうその資格がありません、そういう人たちはもう、現職を辞すべきです。復興の妨げになるだけですから!!

本来であれば、こうしたビジョンにのっとり、どのような復興をなしとげるか、いくつもビジョンがあっては、焦点がぼやけるため、いくつかのビジョンを取捨選択、統合し、もっと高次なものにたかめるという作業を通じて復興の総合的なビジョンを形成し、そこから、財源という話になるはすです。しかし、最初から、財源、増税などという愚かな考えをする政治家・官僚は、もう復興などできません。やっても、日本をダメにするだけです。早く去りなさい!!

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