政治献金問題について釈明する鳩山由紀夫首相
鳩山首相結局は、続投する意志を表明しました。疑惑に関しては、すべて自分の監督不行き届きであったことが原因であるが、決して私腹を肥やすためにしたことではないと語っていました。詳細は、上のタイトルをクリックしてください。
国民にとっては最早最大関心事ではないどころか、無関心事項?!
本日は、朝から、もし公設秘書に何らかの処分が加えられれば、鳩山さんは記者会見を開くというので、まずは、会見を開くという事になるだろうことと、それにこのニュースがインターネット界でも、トップになるかと思っていたので、このニュースを掲載します。しかし、実際には、そうでもないようです。少なくとも、Googleニュースのトップは、「医療保険法案上院を通過」がトップとなっていました。まあ、各社いろいろと分析することもあるので、まだトップ扱いしていないのだと思います。それから、Google 急上昇ワードには、20位以内にも出てきていませんでした。ちなみに、本日テレビで放映されている「花より男子」は、17位にランクされていしまた。
酒井法子の記者会見があった日に、鳩山総理大臣の所信表明演説がありましたが、このときにも、ほとんど関心がなかったことがハッキリしています。酒井法子の記者会見については、Google急上昇ワードのトップでしたが、鳩山さんの演説は全く姿を現しませんでした。これらをもって推察するには、国民の鳩山さんに対する関心は、最早ほとんどないという事だと思います。これに関して、テレビが街行く人々に対して、インタビューをしていましたが、ほとんどの人はあまり関心がないのですが、テレビのインタビューということにもなれば、やはり見栄と虚栄心が働くので、それなりに応えていたのだと思います。もう大方の国民が、政治と自分とを関連付けて考える事ができないのだと思います。献金問題についても、もう大方の国民は、「ああやっぱりね」というくらいの感覚で、献金不正も当たり前と思っているかもしれません。
それは、そうですね、大方の国民が自民党では気に食わず、鳩山さんだけでなく、小沢さんにも献金疑惑があったにもかかわらず、選挙で大勝利したわけですから。この事実に民主党も、自民党もいい加減気づくべきだと思います。政治は、もとより、政局にもほとんど興味も何もないということです。選挙も特別関心があったわけでもなく、自民党でも、民主党でもほとんどどうでもいいのだが、政党の名前さえ変われば、どうせ何も変わらないだろうが、ひょっとすれば、何かが変わるかもしれないということで、民主党に入れただけの話です。国民の全部がそうだとは、いいませんが、国民の大部分はそうだったのだと思います。そうでない人は、ごくほんの一部のたとえば、民主党員、自民党員とか、どちらの政党が勝つことによって、これからの自分のビジネスなどが大きく左右される人、あるいは、過去に左右された一部の人たちだけです。
それは、なぜかというと、政治をもってしては、実は社会を変革したり、改善したりすることができないにも関わらず、政府の方は、自民党政権の時代も、民主党の時代にもあたかもそれが政府にはできるように訴えてきたし、自分たちもできるという幻想に浸ってきたからです。それは、確実にそうではなことが、日本でもいよいよはっきりしてきました。特に政権交代をして、まだ100日であるにも関わらず、最近の民主党の慌てぶりや、政権公約破りによって明らかになってきたと思います。他の先進国では、日本よりは早く政権交代などがあったので、早いところでは、50年前から、遅いところでも、30年くらい前から明らかになっていました。日本では、国民の多くがそうは思ってはいましたが、ただし、あまりにも長い間政権交代がなかったので、交代しさえすれば、何かが変わるという淡い希望を持っていましたが、最近の鳩山政権の動きを見ていて、やっぱり駄目なんだということが明白になっていたので、本日の鳩山さんの会見にもほとんど関心がなかったのだと思います。
そうして、その認識は正しいのです。これは、世界の国々特に先進国をみていれば、明らかなことです。国が社会救済をしてくれるという幻想は、旧ソビエトの崩壊や、その後続いた福祉国家の大失敗ではっきりしました。ソビエト連邦は、共産主義のもと国民の面倒は隅々まで、国家がみるという約束を高らかに宣言して発足した国です。しかし、この目論見は、その前から兆候があり、実質上ほとんど破綻していましたが、ソビエト崩壊とともに完全に潰え去りました。それだけではなく、共産主義体制だった、東ヨーロッパの国々も全部崩壊しました。さらに、ソビエトに脅威を感じて、高福祉国家を目指した西ヨーロッパ諸国も、それを維持できなくなって破棄しました。今日、西ヨーロッパで高福祉国家を維持しているのは、スエーデン、デンマーク、フィンランドなど、人口が数百万人未満の国がほとんどで、2000万人を超える国では皆無です。ちなみに、デンマークのGDPは日本の北海道並です。これらの国でも、どうなるかは分かりません。
もともと、国家による社会的救済は幻想に過ぎませんでした。かつて、揺りかごから墓場までというキャッチフレーズで模範的な高福祉国家を目指したイギリスでも、そうでした。もともと、イギリスでは、いわゆる社会福祉は政府が実施するものではなく、非営利民間企業(NPO)が実施するものでした。しかし、それにもかかわらず、イギリスは、高福祉国家を目指したのですが、それはご存知の通り、大失敗して、結局は元に戻っています。
そもそも、政治では、国のインフラ(基盤:経済、財政、外交、法律、司法、軍事、警察、道路、港湾、ライフライン等)整備などはできますが、そのインフラの上で、具体的に活動するのは、政府ではなくて、民間営利企業であり、民間非営利企業なのです。もともとの国家のやるべき本筋の仕事は、国の基盤を整備する仕事なのです。無論、インフラの上での民間企業の活動は、ある程度の規制などをしますが、政府が直接手を下すものではありません。イギリスなどでは、エリザベス朝の大蔵省は役人と閣僚をあわせても、十数人すらおらず、国の本来の仕事をするだけでも精一杯だったので、余計な仕事をせずに本筋だけ行いました。それで、十分エリザベス朝時代の財政を支えることができたのです。
ところが、先進国の経済が戦後急速に大きくなり、しかも、ソビエトが共産主義イデオロギーで、失業も、不平等も全くない王道楽土をつくりだすと宣言したため、それに対抗するという意味合いで、高福祉国家を目指したものであり、もともとこれが人々の理想であったり、学問的にもこれが国の最高のあり方であるとしたものは全くありませんでした。
だから、自民党は無論、本来の国がしっかりやるべきとことから、外れたことをやろうとして、国民に大幻滅を与えたという側面もありますし、今の民主党政権はまさにそうです。民主党のマニフェストは、ほとんどが、国の本来やるべき仕事にことは掲載せずに、それよりも、下のレベルである、本来地方自治体や、民間非営利企業(NPO)、やるべきことがほとんどであり、本来の政府がやることはほとんど掲載されていませんでした。たとえば、子ども手当などその典型です。子ども手当を支給すれば、教育の問題がすべて解決するという筋合いのものではありません。他の事柄でも似たり寄ったりです。暫定税率の問題に関しては、さも大きな問題のようですが、実は国政レベルのことから考えれば、些事でさえあります。一番の欠陥は、安全保障について何も掲載されていないことです。
だから、このままだと、今でも、国民は、大きな幻滅を感じているし、これからはもっと幻滅を感じることになります。そんなことにならないようにするためには、上で述べたように政府の本筋の仕事を、それも優先順位をつけて行うべきです。そうして、実際に成果をあげるべきです。それ以外は、マニフェストに書いていることでも何でも後回しにすべきです。
その最も優先順位の高い本筋の仕事とは、日本国経済を良くすることです。そうして、この仕事はそんなに難しい仕事ではありません。なぜならば、私がこのブロクでも再三述べているように、日本国は、財政的には、非常に恵まれている(日本国の海外債権は世界一)からです、マスコミや財政ゾンビが言う財政破綻はすべてまやかしです。国民新党が言っているように特別会計を取り崩すか、それでも間に合わなければ、国債を擦り増ししても、政府支出を増やすべきです。予算は、少なくとも150兆超とすべきです。間に合わなければ、来年度予算執行開始後に特別会計を組んでも実施すべきです。そうして、私がこのブログても述べてきたように、日本のGDPギャップを埋めるべきです。政府支出ができつつあるようになってから、これからの成長戦略や、社会改革など道筋をつけるべきです。
そうして、これを実施して、実際に経済を良くすれば、国民も納得するでしょうし、鳩山政権も安定することでしょう。これを実施しないというなら、鳩山政権というより、民主党は破綻するでしょうから、自民党あるいは、それに変わる勢力がこれを実施すれば、しばらく安定政権が実現すると思います。そろそろ、政治家も、そうして無論国民も、マスコミや財政ゾンビの呪縛を自ら破り飛翔すべきときにきていると思います。麻生政権ではそれを狙ったのでしょうが、いかんせん、時が遅すぎました。あと半年速く、強力な政府支出を行っていれば、雇用も安定し、政権を維持できたかもしれません。鳩山政権は、麻生政権の二の舞を舞いたくなかったら、速やかにこれを実施すべきです。
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