2012年11月16日金曜日

野田首相には年内解散以外の選択肢はなかった! 旗を失った民主は「流れ解散」に向かい、安倍自民は第3極と手を握るとみた!―【私の論評】政局はさておき、デフレ克服を第一義とするにはそれなりの背景がある!!

野田首相には年内解散以外の選択肢はなかった! 旗を失った民主は「流れ解散」に向かい、安倍自民は第3極と手を握るとみた!:

党首討論で、野田首相は解散を口にした。これは、史上初の異例の出来事である。
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[ 長谷川幸洋「ニュースの深層」 ]
野田首相には年内解散以外の選択肢はなかった! 旗を失った民主は「流れ解散」に向かい、安倍自民は第3極と手を握るとみた! 

[長谷川 幸洋]

野田佳彦首相が11月16日の衆院解散を表明した。政府・民主党の三役会議では、12月16日の投開票も決まった。10月26日付コラムで都知事選とのダブル選になる可能性を指摘してから、私は『週刊ポスト』の連載コラムを含めて、一貫して年内解散の見通しを示してきた。それは的中した。

【私の論評】政局はさておき、デフレ克服を第一義とするにはそれなりの背景がある!!

さて、先日は党首会談で、野田総理が年内解散を確約しました。そうして、本日その通り解散が宣言しました。そうして、ここまでの政局の動き、私自身は予想もしていませんでしたし、そんな予想をするつもりもありませんでした。そもそも、政局そのものにはあまり興味がありません。

衆院が解散され、本会議場を後にする前議員
だから、ここまでの政局、今後の政局など、上の記事をご覧いただきたいと思います。他の政局関連の記事も読んだことがありますが、やはり、上記を書いている、長谷川幸洋氏のものが最も、信頼できそうです。こういう記事、やはり、実際にその時々で、政局の流れを正しく予測している人のものが一番です。

三木武雄氏
そうして、世の中には、「政局」ぱかり追いかける政治家は嫌いだとおっしゃる方も多いようですが、そうはいっても、政局に敏感であり、鼻が効くような政治家でなければ、大事はなせません。まして、政局に疎い政治家など問題外です。石原氏は、若い頃、政治家としては、史上最悪といわれる、三木武夫氏が総理だった頃、親衛隊長を務めていました。しかし、三木氏は、政局を嗅ぎ取る力はかなり優れており、その当時の田中角栄氏などを含めた政治家たちをかなり翻弄しました。こうした、政局の臭覚に関しては石原氏にも、受け継がれていると思います。

若い頃の石原慎太郎氏

こんなことを考えると、上で長谷川氏が述べているように、石原さんが第3局をまとめて、その第3局が、安部自民党と手を組むというシナリオは、十分に考えられるものと思います。そうして、これが、選挙後の民主党の勢力を極限まで、弱めるし、いわゆる戦後革新派、戦後保守派(両派とも、戦後体制を温存する守旧派という意味)を弱体化する上で最も効果がありそうです。

さて、政局の話はさておいて、この記事では、私自身が次の政治家に望むこと、またなぜそう望むかについて、以前にもこのブログに掲載したのですが、本日解散となったこともあり、選挙が現実のものになったので、ここに再度まとめて掲載しておきます。


そうして、ここで、私が「次の政治」ではなく、「次の政治家」と記載したことには、拘りがあります。次の政治に望むことということになれば、自己の政治の理想ということなります。であれば、安部総裁が、総理だったときにあげていた「戦後レジーム(体制、制度)からの脱却」という、いわゆる自民党の党是と同じことになります。そうして、その中には、当然憲法改正も含まれます。私自身は、最近憲法改正をしたばかりの、過去から通算すると、60回近くも改正を続け、終戦直後の憲法とは<、かけ離れたものになっている、ドイツのようになってほしいという望みがあります。そうして、はやく戦後を終わらせることです。今のままの日本であれば、いつまでたっても戦後は終わらず、100年内経っても、1000年経っても戦後のままです。もはや、戦前・戦中生まれよりも、戦後生まれのほうが、はるかに多くなって久しい現状で、そんな馬鹿な話はありません。

これが、私が政治に望むことです。しかし、考えてみて下さい、過去においては、様々な壁があったため、結局これを表看板に上げた、自民党も結局実現できず、そうして安部総理も、体調のこともあったとはいえ、退陣に追い込まれています。それだけ、障壁は高かったということです。そうして、この障壁を高くしているのは、たとえば、自民党の中の、あくまでも戦後体制を保持しようとする、戦後保守派、日本弱体化を旨とする、民主党の勢力、マスコミ勢力、それに、親米、親露、親中国、親北朝鮮、親韓国派などの圧力や破壊工作などです。ありとあらゆる、勢力が、結集したからこそ、この壁はかくも高く・堅牢なものになってしまったのです。

であれば、最終的には、これを目標とするにしても、そこに行くまでの一里塚(マイルストーン)をいくつか、設置して最終目的を達成するということが必要になってきます。一里塚をいくつにするのか、各々の一里塚をどの程度の期間で、突破するのかは、様々な考えがあるとは思いますが、一里塚を設置すべきというこの主張には、賛同される方も多いでしょう。なぜなら、民間企業でも、何か巨大なプロジェクトを実施するには、こうした一里塚を設置することが常識だからです。これを実施しなければ、プロジェクトメンバーが混乱して、一歩も前に進むことができなくなるからです。いままでの政治的混乱は、まさにこのようなことを実施しなかことに原因があります。

古代ローマの一里塚(マイルストーン
だからこそ、次の政治家には、しっかりと、一里塚を定めていただきたいのです。そうして、最初の一里塚は、何にすべきでしょう?それは、国民生活に多いに関わることであり、それを変えれば、日本国民の安寧に大きく寄与するものであることが、望ましいです。しかし、ただそれだけでは、マイルストーンにはふさわしくありません。やはり、「戦後レジューム」から脱却に最終的に直接結びつくものでなければなりません。そんな、都合の良いマイルストーンはあるのでしょうか?

それは、あります!!それは、「デフレからの脱却」です。ご存知のように、日本国は、デフレ基調になってからは、20年、統計上ではっきりと、デフレになってからは、14年目に突入しました。最近では、あのデフレの中でも、元気だった日本マクドナルドでさえ、業績を落していることを、昨日のブログに掲載したばかりです。あのシャープや、ソニーや、エルビーダも業績を落としています。特に既存産業や、地方などかなり疲弊しています。これらは、すでに、自助努力だけでは、どうにもならない水準に達しています。

説明を追加
このデフレから脱却すれば、雇用も安定し、円高も収束し、国民生活の安寧に大きく寄与します。そうして、企業活動もかなり活発になります。それに、このデフレを脱却する過程において、日本の官僚組織の最大・最強である、財務省や、日銀官僚の厚い壁を打ち破ることになります。そうして、これらを支援するマスコミや、その他の勢力を交えた、高い障壁に対してかなり大きな亀裂を生じさせることができます。まさに、デフレ脱却は、これに大きな楔を打ち込むことになるのです。そうすることにより、「戦後レジュームから脱却」にかなり近づくことができます。そうすることによって、国民、企業経営者も含めた、「戦後レジュームからの脱却」への世論形成もかなりしやすくなります。国民生活の安寧に寄与しないところで、たとえば、官僚支配からの脱却ができたとしても、世論は形成できません。

だからこそ、「デフレ脱却」を今後の日本の抜本的政治改革の最初の一里塚にするのです。最初の一里塚としては、これほど相応しいものはないと思います。そうして、最初の一里塚を突破したあかつきには、最終目的に向かって、大きな狼煙をあげれば良いのです。安部総裁が、こうした文脈で、これを最初の一里塚にすることを改めて宣言し(実質上宣言をしているのですが、大方のマスコミは、これをほとんど報道しません)、さらに、第3局を説得することができれば、上の記事でも掲載されているように、安部自民党と、第3局とが、提携するということも十分可能だと思います。そうして、安部総裁は、その方向に向かって着々と歩を進めています。私は、そうなって欲しいと思います。
日本はデフレのため、過去20年にもわたってGDPが横ばいだ
そうして、安部総裁がインフレ目処3%、日銀法の改正などを表明した直後に、野田さんの昨日の解散宣言があって以来、為替市場も、円安に動いています。このような状況の変化がなければ、年末には、日銀の最低の金融政策により、過去最高の円高を更新していたかもしせません。市場は、すでに、上の方向に動きつつあることを察知しているのです。

さて、私のこの考え、皆さんはどうお考えになりますか?


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