上の動画は、経済評論家の上念司が、世に溢れる「経済ニュースの嘘」を暴いていく『メディアの嘘を見抜け!』。今回は、謀略報道がかつてないほど氾濫する「消費増税」に関し、アベノミクスの「歴史的意味」を再確認すると共に、政策の整合性の観点からも、消費増税実施の矛盾を衝いていきます!
【私の論評】増税推進派の大部分は増税すれば、その後何が起こるのかを知らなさすぎ!これでは、本当に米国との戦争に突入した東条内閣末期と同じだΣ(・□・;)
本日は、函館から札幌にでてきておりましが、帰りの特急が大沼駅付近で貨物列車の脱線事故があったということで、定刻に発車せず、30分ほど遅れての発車となりました。また、札幌から東室蘭までは特急列車ですが、東室蘭からはバスで代行運転するそうです。そんなことから、本日も簡単に投稿させていただきます。
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上の動画の内容を簡単にまとめてしまうと、当面のアベノミクスは、第一段としては、金融緩和、第二段としては、積極財政があります。その後の経済対策は、結局結果出るには10年ほど時間がかかります。ですから、当面この二つが、日本の経済を良くする最善の方法です。にもかかわらず、来年4月からの増税はこれに水をさすということです。
増税とは、積極財政ではなく、緊縮財政(上念氏は、財政緊縮と表現していますが、私は昔からこの言葉を持ちているのでこちらを用います)の一環です。
積極財政をするというのなら、本来はここで、増税するのではなく、減税をすべきなのです。増税はあくまで、緊縮財政の一環であり、積極財政の一環ではありません。経済を良くするため、積極財政をするというのなら、本来は来年の4月あたりで、増税ではなく、時限付きで良いから、減税をすべきなのです。増税は、アベノミクス本来の枠組みから完璧に逸脱したやり方です。
現行の消費税率5%を、1〜2年くらいの期限付きで3%にするなどして、減税をすべきです。こうすると、この期間にかなりインフレが加速され、さらにここで間髪をいれず、積極財政をすれば、かなりの効果があります。おそらく、2年くらいで、日本は完璧にデフレから脱却することができるでしょう。
しかし、ここで増税を見送るというのならまだしも、増税するということになれば、どういうことになるのか?
私は、数値的な見通しまでは、言うことはできませんが、どう考えてもせっかく上向いた経済が悪化し、日本経済はまたぞろ、デフレスパイラルの深みに落ちることでしょう。しかし、増税派のほとんどは、5兆円の経済対策をやれば、増税して多少経済が悪くなっても、何とか持ち越し、少し遅れても経済は回復するなどとたかをくくっているのだと思います。しかし、現実はそんなに甘くはありません。
これは、単なる憶測ではありません。これにはすでに似たような事例があります。それは、このブログでも何回も掲載してきたイギリスの事例です。以下にその記事のURLを掲載します。
【国際政治経済学入門】税収減、失業増…消費増税失敗 英の教訓―【私の論評】増税はまだ本決まりではない!!まだ防ぐ機会はある!!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、イギリスでは2010年に財政赤字を削減しょうとの目論みて日本の消費税にあたる、付加価値税を大幅に増税しました。そうすると、当たり前のことですが、雇用情勢がかなり悪化しました。その中でも、とくに若者雇用が激減しました。
これは、比較的最近のことなので、皆さんもイギリスの若者、それも有名大学の学生も含めて、大きなさわぎになったことを記憶されている方もいらっしゃるものと思います。
そこで、イギリスでは、雇用情勢の悪化に対処しようとして、2012年にイングランド銀行(日本の中央銀行)が大幅な金融緩和に踏み切りました。そうして、どうなったかといえば、金融緩和をしても、インフレ気味にはなったものの、景気は低迷したままです。そうして、悪いことには、消費税、法人税、所得税も目減りして、財政再建の目処もたっていない状況です。結局のところ、付加価値税増税は大失敗だったというわけです。
日本の場合は、金融緩和の後に増税ということになり、イギリスの増税の後からの金融緩和とは順番が違いますが、いずれにせよ、来年の4月に増税ということなれば、イギリスと同じように、増税しつつ金融緩和という状況になるわけです。
そうなると、どうなるかといえば、おそらくデフレから脱していない日本では、一時ハイパーインフレになると騒がれましたが現在緩やかなインフレ状況にあるイギリスよりもさらに悪い状況になるのは目に見えています。
ということはどうなるかといえば、増税して景気が悪くなり、雇用情勢が悪くなったイギリスよりもまだ、景気の悪い状況になるということです。ということは、無論財政赤字を解消する見込みも絶望的だということです。
そうして、そうなれば、後は上で上念氏が指摘していたような、最悪の状況になるというわけです。そうなれば、国民は馬鹿ではありません。増税の大失敗について多くの人々が理解するようになり、怒りの矛先は、財務省に向けられることになるでしょう。そうして、増税をなめたということで、安部自民党にも向けられると思います。そうして、安部自民党政権は、またぞろ、どこかの新興勢力の新しい政権、もしかすると、連合政権にとって変わられるかもしれません。そうして、ひと昔前の社会党、今の民主党のように万年野党になってしまうかもしれません。
そんなことになっても、マスコミは知らぬ顔で、またぞろ昔の省庁再編成のときのように、大蔵省のノーパンしゃぶしゃぶ事件のような事件をすっぱ抜き、大蔵省が、財務省と日銀とに分割されたように、歳出省と、歳入庁に分離されるかもしれません。とにかく、財務省が今のままでは、省益優先でものごとを考え、とにかく、財政再建などできないのはわかりきっていても、目先の省益で、増税など平気でしてしまいます。
だからこそ、財務省を歳入省と歳出省に大きく分割して、たとえば、歳入省は会社でいえば、経理のような仕事をしつつ、歳入の管理もきちんと実施する。歳出省は会社でいえば、財務のような仕事をしつつ、歳出の管理も実施する。会社でも、ある程度大きな会社になれば、経理と財務を同一組織にするということはありません。それと同じ理屈です。
そうなれば、歳入省は、歳出省の無駄遣いをチェックし、歳出省は歳入省の歳入漏れなどをチェックし、互いに牽制しあうようになります。
日銀に関しては、日銀法が快改正されて、日銀の独立性が本来意味での正しい独立性に復帰するかもしれません。中央銀行の独立性とは、政府が決定した国の金融政策に関して、中央銀行は、専門的立場から、政府の干渉をうけることなく金融政策を実施する期間や方法を選択できるというものです。中央銀行の独立性の意味とはそういうことです。
しかし、日本では、日銀法が改悪されてからというもの、日本国の金融政策を実質的に日銀の政策委員会が決定するというとんでもないことになっています。このままだと、現在は日銀は、黒田体制となり、アベノミクス賛成派と反対派が拮抗している状態にありますが、いつなんどき、この拮抗が崩れて、反アベノミクス派が盛り返すかわかったものではありません。
以上は、いずれ戦後体制から脱却を狙うのであれば、いずれかたをつけなければならない問題です。
それにしても、今回ばかりは、いくら財務省がうまいことを言っても、政治家が的外れなことを言ったとしても、マスコミが何を言ったにせよ、増税によって景気が坂道を転がり落ちるように悪化すれば、国民は黙ってはいないでしょう。この怒りの受け皿らになるところが、次世代の政権を担うグループになるかもしれません。本格的な政治の再編成がはじまるわけです。それも、非常に危険な、ハードランディングになる可能が高いです。
これでも、増税は既定路線というのでしょうか。増税すれば、事態を収拾するには、上記で示したようなハードランディングになるおそれが十分あります。しかし、今回増税見送りをすれば、国民は納得し、ソフトランディングになることでしょう。
増税派の皆さん、今回増税すれば、国民は無論苦しむことになりますが、増税派の皆さんにとっても、かなりの痛手になることは、目に見えています。それでも、増税して平気なのですか?
まともに考えれば、増税推進派にとっても、来年4月でのタイミングでの増税は良いことは一つもありません。まあ、今後5年以内に、政治家を引退する政治家とか、定年するマスコミ関係者など関係ないのかもしれませんが、であれば、アドバイスだけして、後は次世代の者に任せるというのが、本来のあり方だと思います。このまま増税してしまえば、本当に米国との戦争に突入した、東条内閣と同じことになっています。
そうして、戦争の行方も、増税戦争も大東亜戦争と同じくわかりやすいものとなります。上の動画で、上念氏が語っていたように、アメリカと長期にわたって戦争をしても、勝ち目はないように、増税すれば、景気はすぐに落ち込みます。まずは、一時日本が、パールハーバーやマレー沖海戦で大勝利したように、増税前の駆け込み需要がありますが、それも束の間で、株価、土地などの資産価格が落ち込み、ほんの数ヶ月、短ければ、2ヶ月くらいで、落ち込みすぐにわかります。その後、さらに円高傾向なり、さらに一般物価が下がり、日本はまたぞろデフレスパイラルの底に沈んでいきます。これも、1年もしないうちに明らかになります。そうして、大東亜戦争と同じく、4年くらいで、そもそも最初からわかっていた、大カタストロフィーがはじまります。イギリスよりも厳しい状況になります。
増税した数年後には、大東亜戦争のカタストロフィーと同様な破局が待ち構えています。それでも、増税派は増税するというのでしょぅか。
私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?
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