2014年10月28日火曜日

潘国連事務総長に高まる疑問の声 ソウル前支局長起訴に沈黙 韓国世論優先? ―【私の論評】国連の事務総長が反日的であるのは、歴史からみて、ある程度あたり前だが、やはり報道の自由に関しては、連合国側の常識に従うべき(゚д゚)!


国連の潘事務総長は、韓国や中国にすりよる一方反日的発言をする

国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長に対し、その資質を問題視する声が強まっている。産経新聞の加藤達也前ソウル支局長が、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領への名誉毀損で在宅起訴された問題について、一切の態度表明を見送っているためだ。出身国・韓国の世論を気にかけるあまり、「基本的人権」や「言論・報道の自由」を軽視しかねない姿勢に、「史上最低の事務総長」という評価も定着してきた。

「われわれは普遍的な人権を擁護するため、報道の自由を尊重する側に立っている」

国連のステファン・ドゥジャリク事務総長報道官は8日の定例記者会見で、加藤前支局長の起訴への懸念を表明した。ただ、この発言は「あくまで一般論に過ぎない」(日本政府関係者)との見方がもっぱらだ。

今年8月、アフガニスタン大統領選の記事に絡み、米ニューヨーク・タイムズの記者がアフガン政府から出国禁止にされた際、国連は「記者を脅かす行為を懸念する」という声明を発表(同月20日)している。ところが、加藤前支局長の件では国連声明が出ていないのである。

国連の動きが鈍いのは、潘氏が高い人権意識や中立性が求められる立場ながら、韓国に配慮しているためとみられる。

ネットメディアの「インナーシティ・プレス」を主宰し、米各紙に国連に関する記事を寄稿しているマシュー・リー記者は「国籍やその他の事情に基づいた、記者に対する異なった取り扱いが許されるべきではない」と韓国当局を批判し、潘氏の沈黙が「際立っている」と指摘した。

国際政治学者の藤井厳喜氏も、潘氏を「史上最低の事務総長だ」と断じ、「韓国内の評判を気にして、沈黙を続けているのは明らかだ。本来、出身国と一線を画すことができる人でなければ、事務総長という立場に就くべきでない」と切り捨てた。

もっとも、事務総長としての中立性に疑問符がつく潘氏の言動は、今に始まったことではない。

昨年8月には、ソウルの韓国外務省での記者会見で、安倍晋三政権の歴史認識や憲法改正の動きに絡み「日本の政治指導者は極めて深く自らを省みて、国際的な未来を見通すビジョンが必要だ」「正しい歴史認識を持ってこそ、他の国々から尊敬と信頼を受けられるのではないか」と語った。

国家間で主張が対立する問題について、国連事務総長が一方の国への否定的見解を示すのは極めて異例で、「国連関係者の中立性堅持」を定めた国連憲章100条に違反する可能性もある。


潘氏がここまで露骨に韓国世論におもねたり、韓国に影響力を持つ中国に気兼ねするのは、次の韓国大統領職に意欲を示しているからだとみる向きもある。

新著『ディス・イズ・コリア』(産経新聞出版)がベストセラーとなっているジャーナリストの室谷克実氏は「潘氏は、自身を大統領に推す声が起きるのを待ち望んでいるのではないか」といい、こう続ける。

ただ、これまでの言動から明らかなように、もし、潘氏が韓国大統領になれば、「世論に流されるばかりで、韓国はさらに悪い方向に行くだろう」(室谷氏)、「統治能力がないため(内政面でも)韓国は破綻する」(藤井氏)。

史上最低の事務総長の天下りは、韓国国民にとっても不幸な結果を招くに違いない。

【私の論評】国連の事務総長が反日的であるのは、歴史からみて、ある程度あたり前だが、やはり報道の自由に関しては、潘基文は連合国側の常識に従うべき(゚д゚)!

国連の事務総長が、反日的発言をするのは、許容されるものの、韓国におもねるのはどうかと思います。

このように書くと、驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、国連の事務総長という立場であれば、反日的発言をするのは当然のことです。

たまたま、今の国連事務総長が韓国籍ということで、話が複雑になってしまいますが、これは事実です。

『国際連合』というと、日本では世界の殆どの国が属した平和目的のための組織と思われているようです。そうして、多くの日本人が、国により力の強弱はあれ、’正義’というモラルに反しない、反することを許さない拘束力がそこにはあるはずという思い違いをしているようです。

そもそも、国際連合を英語で何というのかを知れば、その実体は自ずと分かるはずです。

ニューヨークの国連本部 クリックすると拡大します

国際連合は、英語では『United Nations 』―直訳すると「連合した国家」ということです。 この言葉には、InternationalとかGlobal という日本語でいう「国際」という単語は入っていません。

そうして、第二次世界大戦の『連合国』も、英語で『United Nations 』です。
 
なぜ、わざわざこのような名称にしたのか考えてみれば明らかです。"United Nations"には、何のための連合であるかということすら示されていません。

日本人の感覚からすれば、United Nations for International Peace 略してU.N.I.P であれば、受け入れやすいかもしれませんが、現実はそうではありません。

歴史的にいうと、日本では戦中は『United Nations』を『連合国』と訳していましたが、戦後に『国際連合』と訳を変えています。

中国では現在も「聯合國(連合国)」と呼んでいます、日本以外の国では、『連合国』と意味で国際連合をとらえています。

今更、「日本人は『国連』と『連合国』を別物だと思ってましたなどと言えば、外国人、特に戦勝国の人間には、笑われてしまうかもしれません。特に英語圏の人に笑われてしまうかもしれません。

彼らにとっては、"United Nations"は、そのままであり、昔から今に至るまで、『連合国』であり、変わりようもないからです。

そうして、第二次世界大戦の『連合国』と『国際連合』が英語では同じというのが、まさに実態を表しています。

安保理の常任理事国5か国(米、英、仏、露、中)は第二次世界大戦の戦勝国で国連憲章が改正されない限り恒久的にその地位にあり、拒否権も与えられています。
日本やドイツが常任理事国入りするためには、国連憲章の改正が必要で、5常任理事国すべてが賛成しなければならないのです。そうして、国連憲章には敵国条項があり、日本は敵国であるという条項が今でも生きています。

そんな、国連の事務総長が反日的な発言をするというのは、ある意味当然といえば当然です。

世界は今も第二次世界大戦の戦勝国のルールで動いている。日本がいかに世界平和に貢献しようとどんなに多く国連分担金を納めようと(世界2位、下表)常任理事国入りを目指そうと、中国が反対するから無理です。

国連分担金の多い国
順位国名分担率(%)分担金額
(百万未満四捨五入)
1アメリカ合衆国(米国)22.0006億1,850万
2日本10.8332億7,610万
3ドイツ7.1411億8,200万
4フランス5.5931億4,250万
5英国5.1791億3,200万
6中華人民共和国(中国)5.1481億3,120万
7イタリア4.4481億1,330万
8カナダ2.9847,600万
9スペイン2.9737,580万
10ブラジル2.9347,480万

(単位:%、米ドル 出典:外務省 「2011-13年 国連通常予算分担率・分担金」(2013年))

日本の常任理事国入りを認めると、日本を許す、反日を解除しなればならなくなり、中国共産党の正当性が崩壊してしまうことになります。「5常任理事国すべての賛成が必要」という国連憲章も、
改正するには5常任理事国すべての賛成が必要です。だから、中国が自滅するまでは、ほとんど不可能です。

とは、いいながら、実はこれも確かなことではありません。そもそも、日本と現在の中国、中華人民共和国とは、戦争をしたことがありません。

日本が正式に戦争をしたのは、あくまでも、現在の台湾である、中華民国です。そもそも、戦争中には、中華人民共和国など存在しませんでした。中華人民共和国が建国したのは、1949年10月1日であり、終戦後のことです。

であれば、現中国は、戦勝国ではないわけです。それが、"United Nations"という組織の矛盾です。

1942年1月1日,国連宣言を表象する世論形成
ポスター「連合国:自由のために戦う国際連合」

ましてや、朝鮮人は、戦争中は日本に併合されていましたから、戦勝国ではありません。中国も、韓国も戦勝国ではないのですから、今の国連のあり方は、本当に矛盾しているわけです。

しかし、このような背景を考えてみても、やはり、今の国連事務総長の潘基文が、産経新聞の加藤達也前ソウル支局長が、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領への名誉毀損で在宅起訴された問題について、一切の態度表明を見送っているというのは疑問です。

本来であれば、連合国側の常識に従って、韓国に対して苦言を呈するくらいのことはすべきです。

しかし、そうしないのは、やはり韓国世論を考えてのことでしょう。特に、韓国大統領になりたいという下心があるに違いありません。

韓国紙中央日報は、潘基文にインタビューをしていますが、潘自身は、以下のように答えています。
潘基文「身を政治と外交の半々に置くのは間違っている」
国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長が次期大統領選挙に関して「身を政治と外交の半々に置くのは間違っている」と明らかにした。兪奇濬(ユ・ギジュン)国会外交統一委員長が27日、明らかにした。
何やら、この発言もおかしいと思います。そもそも、事務総長の仕事は、外交でしょうか。違うと思います。ちなみに、国際連合憲章より、事務総長の任務に関す条項をあげておきます。

国際連合憲章

第98条〔事務総長の任務〕
事務総長は、総会、安全保障理事会経済社会理事会及び信託統治理事会のすべての会議において事務総長の資格で行動し、且つ、これらの機関から委託される他の任務を遂行する。事務総長は、この機構の事業について総会に年次報告を行う。
第99条〔平和維持に関する任務〕
事務総長は、国際の平和及び安全の維持を脅威すると認める事項について、安全保障理事会の注意を促すことができる。
これを一口に外交というには、無理があるように思います。それに、このような任務を実行するためには、相当の政治力が必要とされると思います。

やはり、そもそも、潘は国連の事務総長の仕事を理解しておらず、資質が問題視されるのも、当然なのかもしれません。

最後に、日本では、国際連合というと、何やら平和のための崇高な組織を連想しているようですが、それは全くの誤りであり、所詮連合国のための連合国の組織であり、戦勝国とはいっても、戦争があったのは70年も前のことであり、その当時の戦勝国ということであり、もう随分昔のことです。

当然国連事態も制度疲労をおこしており、そもそも、何の強制力もなく、国連が行った事業でまともに成功しているものなど一つもありません。その、一つの原因として、やはり国際舞台は、国と国とのエゴのぶつかり合いであり、いくつかの強力な国々の均衡のもとに平和が成り立っているからです。

世界情勢は、複雑です。第二次大戦の戦勝国だけで、世界の平和を守るなどということは、事実上できません。

その意味では、国連など世界の平和には何も貢献しておらず、今となっては無意味な組織ということもてきます。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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