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2015年3月5日木曜日

日本の国民負担率は低いのか 消費税に依存する欧州を持ちだす財務省の魂胆 ―【私の論評】正味国民負担率は、スウェーデンよりも高い日本の現実を直視せよ! この事実を糊塗して、詭弁を弄する騙し屋財務省に諜略されるな(゚д゚)!

日本の国民負担率は低いのか 消費税に依存する欧州を持ちだす財務省の魂胆 
2015.03.05

昨年暮の衆院選は、安倍総理と財務省との全面対決だった
写真図表はブログ管理人挿入 以下同じ
国民所得に占める税金や社会保険料などの割合を示す「国民負担率」が、2015年度は43・4%となり、4年連続で過去最高を更新すると財務省が見通している、という報道があった。

それによれば、日本の国民負担率はOECD(経済協力開発機構)33カ国中7番目の低さである。財務省は、国際的にみても国民負担率が低いのだから、もっと高めてもいいという魂胆なのだろう。

ただ、日本より負担率が高い26カ国中23カ国は欧州の国々で、日本より低い6カ国中には欧州の国は1つしかない。非欧州の先進国9カ国中では4番目に国民負担率が高い国であり、日本の国民負担率は決して低いとはいいがたい。

その上、国民負担率の定義では、分母を国民所得にするが、海外では国内総生産(GDP)にすることが多い。というのは、GDPと国民所得の関係をいうと、GDPに海外からの純所得を加えて国民総生産を産出し、それから国定資本減耗を控除し、さらに純間接税を控除したものが国民所得になる。

つまり、分母を国民所得にすると、税収に占める間接税(消費税など)の割合が高い国の国民負担率は見かけ上高くなるというバイアスが出てしまうので、OECDのような国際機関では、分母は国民所得ではなくGDPにするのである。なお、分母をGDPにすると、国民負担率の低さはOECD33カ国中9番目となる。日本より低い数字の8カ国中、欧州の国は3カ国に増える。

財務省のように、分母を国民所得にして国民負担率を計算し、それが世界より低いから、増税すべきだというロジックに安易に乗ると、消費増税がベストな手段となってしまう。というのは、所得税増税も消費増税もともに、分子が大きくなるのは同じだが、消費増税のほうが分母を小さくするので、より国民負担率を引き上げることになるからだ。

いずれにしても、消費増税のために、財務省は都合の良い数字を出してくる。しかし、欧州が消費税に依存せざるを得ないのは、それぞれが地続きの小さな国で、しかも人の移動の自由が確保されているという事情がある。このため住所を定めて徴収する所得税、資産税などの直接税にあまり依存できない。

『21世紀の資本』の大ベストセラーで有名になったフランス人のトマ・ピケティ氏が格差問題解消のために、国際的に資産課税を主張するのは、今の消費税中心の欧州の実情を嘆いているという側面もあるのだ。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

この記事は要約です。詳細は、こちらから(゚д゚)!

【私の論評】正味国民負担率は、スウェーデンよりも高い日本の現実を直視せよ! この事実を糊塗して、詭弁を弄する騙し屋財務省に諜略されるな(゚д゚)!

上の記事では、国民負担率の分母の数字国民所得にするとバイアスが出ることを指摘していました。上の記事でも十分消費税増税などすべきではなかったし、これからも増税すべきでないことははっきりしています。

しかし、消費税をあげようがあげまいが、日本国民の税負担の重さは、もともと半端ではありません。それについてはしばらく掲載していませんでしたので、本日再度掲載することにしました。

これについては、随分前にこのブログに掲載してそのままになっています、まずはその記事のURLを以下に掲載します。

【参院選序盤情勢】民主失速 民主目標「54」下回る可能性―スウェーデンよりも国民負担の重い日本でもボストン・ティー・パーティーを開こう!!

この記事は、 2010年6月のもので、民主党政権時代のものです。民主党政権になってから、初の参院選の直前の記事です。この記事では、その当事の国民負担率を掲載するとともに、スウェーデンと日本を比較して、国民負担率などではなく現実の国民負担はどの程度なのかを明らかにしました。以下にその部分のみ掲載します。
スウェーデンよりも国民負担の重い日本 
世間一般では、日本では何か税金がスウェーデンよりも低く、将来の社会保障などのことを考えれば、増税もやむなしという意見も多くなってきています。しかし、この議論、何かを忘れています。さて、財務省から出されている税金と社会保障費を含めた、国民負担率は以下のような数字で表されます。

          租税負担+社会保障負担

国民負担率 = -----------------------
国民所得




財務省による

各国の国民負担率


アメリカ    34.5%


日本      40.1%


ドイツ     51.7%


フランス    62.2%



スウェーデン  70.7%

スウェーデンは高福祉だが高負担だ、といいたいのでしょうか。確かに、スウェーデンの国民負担は70%くらいと見えますが、実際には政府は「あずかる」だけで、政府は素通りして、そのまま右から左へ50%を国民に配るのです。それがばらまきかどうかは別として、金額としては国民から集めてそのまま国民に配るので国民は負担していません。  
100万円もらったお給料のうち70万円天引きされたましたが、同時に50万円振り込まれました、その場合国民負担70.7%といえるのでしょうか。(但し、高所得者は多くとられて低所得者は大きく戻ってくるので、これは国民全体を一まとめとした場合と考えてください)。 
 国民負担率を諸外国との比較を表にすると上のようになるそうです。これは、2008年度の数字ですが、2007年にはじめて40%を超えたそうです。2007年、2008年というと、「実感なき成長」といわれ、経済が伸びていたはずなのに、どうして国民負担率があがったか理解できないところです。それは抜きとして、問題は一体この数字で何が言いたいのかというところです。 
スウェーデンの本当の国民負担率は、20%程度です。日本は40%ほど集めて15%ほど配るので、本当の国民負担率は25%ほどです。これはスウェーデンより国民負担は重いといわざるをえません。 

正味国民負担率


日本       25%

スウェーデン  20%

ですから、スウェーデンの国民負担率が高いなどというのは錯誤にすぎません。実際日本の財務省だけが、こういう世界に類を見ない「国民負担率」なる数字を発表し続けています。もちろん官僚の出す数字というのは数字そのものは虚偽ということはありません。しかし、毎年「国民負担率」なる数字を発表し、スウェーデンの数字を付記することを忘れない。こんな錯誤を誘発するようなことがいつまでも通用するはすがありません。  
この記事によれば、この当事のスウェーデンの本当の国民負担率である正味国民負担率は、20%程度ですが、日本は当事から25%であり、かなりの負担だったということです。

そうして、昨年の4月から増税をしたため、国民負担率は当時の、40.1%からさらに43.4%になったということです。本当の負担率が上昇し、25%を超えたということです。25%超えはとんでもないことです。

スウエーデンと日本とは単純比較はできない!

このように、世界でも高水準のの正味国民負担率の高さにもかかわらず、消費税増税をしてしまったのですから、増税後に消費が落ち込んで、マイナス成長になったのは当然のことです。

それにしても、財務省は性懲りもなく、増税のするためこのようなだましを続けています。こんなだましに、加勢して、多くの似非識者どもや、新聞などのマスコミも増税キャンペーンを続けてきました。もう、私達は詭弁を弄する騙し屋財務省に諜略されるべきではありません。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年10月20日月曜日

安倍首相が消費増税の延期示唆、経済への影響踏まえ判断=FT―【私の論評】安倍総理は、外国の新聞社には増税見送りの示唆をするが、殺人マシーンと化した財務省に諜略された日経・朝日新聞をはじめとする大手新聞にはそのようなことはしない。しかし、本当にそんな事で良いのだろうか(゚д゚)!

安倍首相が消費増税の延期示唆、経済への影響踏まえ判断=FT
Reuters

フィナンシャル・タイムズの電子版は19日、安倍総理が
イタリアを訪問中に行ったインタビュー記事を掲載した。

 安倍晋三首相は、消費税率の再引き上げについて、日本経済へのダメージが大きすぎるようであれば「意味がなくなる」との認識を示し、消費増税を延期する可能性を英フィナンシャル・タイムズ(FT)とのインタビューで述べた。

安倍首相は、消費税率引き上げの目的について、次世代の年金・福祉の財源確保のため、とあらためて説明した。ただ同時に「デフレを終わらせる好機でもあり、この機会を逃すべきではない」とも強調した。

首相は「消費税を引き上げることで、経済が軌道から外れたり、鈍化したりすれば、税収は増えない。そうなれば意味がない」と述べた。

「アベノミクス」に批判的な見方があることについては「経済の好循環が始まり、その効果が隅々にまで波及する日が来る」と主張した。

一方、円安で打撃を受けている中小企業には支援が必要、と強調。

首相は「当然、輸入物価の上昇に苦しむ地方や、中小企業には目配りする必要がある。必要であれば、措置を講じるつもりだ」と述べた。

この記事の詳細は、こちらから(゚д゚)!

【私の論評】安倍総理は、外国の新聞社には増税見送りの示唆をするが、殺人マシーンと化した財務省に諜略された日経・朝日新聞をはじめとする大手新聞にはそのようなことはしない。しかし、本当にそんな事で良いのだろうか(゚д゚)!

この記事に関して、エコノミストの村上尚己氏は、以下のようにツイートしています。
このツイートを理解するには、日本の大手新聞のほとんどが、軽減税率を望んていて、それを適用したもらいたいがために、財務省におもねり、再増税などに反対するのは小数派であるということがあります。これを前提としなければ、上のツイートは理解できません。

日本の特に大手新聞がそのようなスタンスであったのは、随分前からのことであり、このブログでも何回かとりあげたことがあります。その典型的なもののURLを以下に掲載します。
「米国債はデフォルト危機」と大騒ぎする日本の新聞は「財政破綻」「増税」は好きだが、自分たちだけ「軽減税率」求める浅ましさ ―【私の論評】消費税率アップが、新聞業界と財務省の共通の利益だが、アメリカの利益にはならない!!
 

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事は、2011年7月26日火曜日に掲載したものです。このころから、大手新聞は増税に前のめりで、こと増税に関しては、まともな報道をしたことがありません。

とにかく、最初から増税ありきの論調がほとんどてず。それも、その時々で手を変え品を変え財務省の指導どおりの報道を繰り返すばかりです。

このブログ記事の当時の2011年頃には、野田政権の頃でしたが、当時の野田首相や安住財務大臣が、財務省の諜略にあって、日本は財政破綻するかもしれないということを国会などで語っていた時期にあたります。

特に当時の野田総理大臣は、国民すべて、それこそ赤ん坊も全部合わせて、一人あたり700万円の借金があるなどと途方もない戯事を言っていた時期にあたります。

マクロ経済音痴の野田元総理大臣と、安住元財務大臣

これは、正しくは、政府による国民からの借金ということであり、これがどうして国民の借金になるのか、理解に苦しむ発言でした。日本国はそれ自体は、借金があるどころか、長い間デフレであったことも手伝い、外国に最もお金を貸し付けている国です。

日本という国においては、国の借金=政府の借金=国民の借金ではありません。世界はに、国の借金=政府の借金=国民の借金という国々もあるにはあります。たとえば、ギリシャとか最近の韓国などは完璧にそうです。政府も、国民も、外国からお金を借りており、まさしく政府も、国民も、国そのものも借金だらけです。

しかし、日本は違います。政府は確かに国債という形で、国民や企業から借金をしていますが、すべて国内から借りています。つまり、外国からの借金などありません。それどころか、日本が外国に貸し付けているお金は、過去20年以上も、世界一です。

それについても、このブログに掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
対外純資産、過去最大の296兆円 2位中国の2倍、22年連続「世界一の債権国」―【私の論評】対外金融資産が世界一の国日本が、財政破綻すると思い込むのは狂気の沙汰、そんなことをいい触れ回る輩は大馬鹿かスパイに決まり(゚д゚)!
日本は過去20年以上も世界一の金貸し国家(゚д゚)!

この記事そのものは、昨年の5月28日のもので、この時にはすでに野田さんは、総理大臣でもないし、安住さんは財務大臣でもありませんでしたが、この記事タイトルでもわかるように、この時点で過去22年わたり、「世界1の債権国(すなわち、世界で最も外国に金を貸している国)」だったわけですから、どう考えても、日本が借金大国でありようがないわけです。

確か、マスコミがほとんど報道しないので、細かい数値までは忘れてしまいましたが。昨年も、日本は世界一の金貸し大国であることには変わりありませんでした。

しかし、これも、野田氏や安住氏は、財務省から諜略されて日本は大借金国であると、信じ込んていたということです。

そうして、これはたまたま民主党の野田、安住両氏を例にあげたのですが、自民党の中にも財務省に諜略される人も多数います。本当に困ったものです。

しかし、この日本の財政破綻ということは、財務省により数十年前から言われてきたことですが、何回も言い続けても、日本は財政破綻する様子もないし、これはさすがに、政治家はもより、多くの国民も信じなくなってきているので、財務省も諜略の道具には使わなくなったと見えて、最近では、新聞もそのような記事は、掲載しなくなりましたし、政治家などでもそういう発言をする人にはほとんどお目にかからなくなりました。

財政破綻は効き目がなくなったせいか、財務省は、最近また、新たな与太話で、国会議員などを諜略して回っているようです。それに関しては、このブログでも、以前掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
【田中秀臣氏TW】財務省は「人殺し」の機関の別称だといって差し支えない―【私の論評】政治主導を実現するため、財務省殺人マシーンは分割して破壊せよ!日銀殺人マシーンの亡霊を蘇らせないために、日銀法を改正せよ(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、デフレなどで景気が落ち込めば、自殺者が増えるということで、経済学者の田中秀臣氏が、"財務省は「人殺し」の機関の別称だといって差し支えない"とツイートしたことを掲載し、いかに財務省のなどの主張が間違っているかについて、掲載しました。

特にこの記事では、最近の財務省のやり口については、経済評論家の上念司氏の記事を取り上げました。特に学者など、いわゆる識者という人たちの、財務省に諜略されたとんでない発言に関しては、産経新聞社特別記者・編集委員兼論説委員である田村秀男氏の記事を掲載させていたただきました。

日本では、新聞そのものが、出鱈目記事を掲載するし、あるいはいわゆる識者という人が新聞にとんでもない経済記事を掲載して、しゃにむに再増税路線を突っ走ろうととしています。

4月の増税以来明らかに消費が落ち込んで、日本経済はアベノミックス(金融緩和)の成果を破壊し、経済指標などは、金融緩和前の水準に戻ってしまっています。

それでも、増税しようとする財務省です。完璧な狂気の沙汰です。

しかし、安倍総理としては、再増税することにでもなれば、また日本経済が落ち込み、デフレ・スパイラルの底に静んでしまえば、支持率は下がり、安倍長期政権など考えられなくなってしまいます。

だから、自分の考えを何とかして、多くの人々に理解してもらいたいということで、本来は日本の新聞やテレビで話をしたいと思ったのでしょうが、いかんせん、日本の大手新聞は上記の通り、財務省に諜略されています。テレビなども似たようなものです。

であれば、イギリスの報道機関は、そのようなことがないので、まずは英国経済誌などの取材に応じたということだと思います。

だからこそ、村上尚己氏は、以上のようなツイートをしたのです。確かに、財務省によって諜略された日本の新聞となど、消費増税についてはまともな報道をするわけがありません。これは、確かに、消費税については日本のマスコミは使わないという安倍総理のメッセージなのだと思いす。

フィナンシャル・タイムズを皮切りに、おそらくこれからは、アメリカの新聞社などのインタビューにも多く応じていくでしょう。

なぜなら、日本では、多くの政治家や、財界人、官僚、マスコミなどが財務省の諜略にあって、デフレのときの増税などという非常識きわまりないことを政府に実行させようとしています。

海外メデイアは少なくとも、そのような非常識は、非常識以外の何ものでもなく、また、財務省がいくら諜略しようにもされないからです。

特に、アメリカはそうです。まずは、リー米財務長官が、日本に対して増税は控えるようにと求めています。これに関しては、以前このブログに掲載したことがあります。そのURLを以下に掲載します。
消費増税 米もダメ出し 財務長官が「失望」表明―【私の論評】日本のマスコミが伝えない真実!ルー米財務長官吠える!日本の増税DQNどもをそのまま放置するな(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事からルー米財務長官の日本の増税に関する発言を以下に掲載します。

日本の経済政策に失望を表明したルー米財務長官
日本の消費増税に米国からノーが突き付けられた。4月以降の成長鈍化について、ルー米財務長官が「期待外れとなった」と表明したのだ。増税推進派は「消費増税は国際公約」というのだが、再増税を強行すれば世界に迷惑をかけることになりかねない。 
ルー財務長官は21日、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の閉幕後の記者会見で、日本とユーロ圏を名指しして、最近の成長鈍化を指摘した。日本については、消費税率を4月に8%に引き上げて以降、個人消費と投資が落ち込んでおり、「経済活動の縮小による困難に直面している」と懸念を示した。 
G20初日の世界経済についての討議で、麻生太郎財務相は、議長に求められる形で、日本経済の現状や成長戦略などを説明。麻生財務相は「日本に対する期待の高さを実感した」と胸を張る一方、「日本経済は緩やかな回復が続いている」と各国の懸念解消に躍起だった。 
アベノミクスで長年のデフレから脱却しつつあったが、消費増税をきっかけに変調がみられる日本経済。その先行きに米国が警戒しているのは明らかだ。 
このところ急速に進んでいる円安についても、本来なら米国の自動車産業などにとって打撃となるはずだが、ルー長官はクギを刺すどころか、17日の講演会で「強いドルは良いことだ」と述べ、円安ドル高を事実上容認した。G20でも「為替の議論はなかった」(会議筋)という。 
ルー長官は、19日には麻生財務相に「内需拡大を維持するための政策」を要請。政策を総動員して景気の底割れを回避すべきだと迫った。
アメリカとしては、日本が再増税してしまえば、日本はこれからもなかなかデフレから脱却できず、経済が低迷して、アメリカからの輸入などもできなくなるし、安全保障上にも問題であると考えているのです。だから、日本の増税はアメリカの国益になるものではないと考えているのです。

それに、最近では、あのノーベル経済学賞を受賞した、ポール・クルーグマン氏も、日本再増税に反対する旨を日本の週刊誌に公表しました。以下、その週刊誌の紙面です。


日本のマスコミ、識者、政治家など多くは増税まっしぐらですが、ポール・クルーグマン氏は、「日本経済は消費税10%で完全に 終わる。増税どころではなく、できれば5%に戻すべき」(週刊現代2014年9月13日号)とまで警告しています。

安倍総理にとっては、日本の政治家、マスコミ、識者などはほとんど財務省に諜略されているとみなしていると思います。実際、昨年はこれらの圧力により、長期安定政権を目指す安倍総理は、増税せざるを得ない状況に追い込まれました。

総理は、今後アメリカの新聞や、政府に対して働きかけをし、日本の増税は、世界経済に悪影響を及ぼすということで、反対の世界的世論を盛り上げてもらうようになるかしれません。

しかし、そんなことで良いのでしょうか。省益を再優先に追求する財務省は、そんなことは、おかまいなしに、増税に突き進み自殺者を増やし「殺人マシーン」と化してしまうのでしょうか。

本来は、このような問題は日本の国内で解決すべき問題と思います。外圧によって、増税が延期されるようにでもなったら、本当に情けないことだと思います。

日本のことは、日本でまともに、常識的にできるようになるべきと思います。この記事では、財務省ばかりに非があるような書き方をしていますが、私はこのようなことになるのは、多くの政治家にも問題があると思います。

財務省が出鱈目を言ってきたら、その場で論破してやれば、財務官僚も、赤っ恥をかき、ブライドの高い彼らは、二度とそのようなことはしなくなると思います。そうして、これは何もそんなに難しいことではないと思います。マクロ経済を大括りで知っていれば良いだけです。経済の専門家のように、細かいことまで知る必要はないし、何も細かい計算や、シミレーションができなくても、おかしなことは指摘できるはずです。そのくらいのことは、勉強して欲しいです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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