2013年2月3日日曜日

「日本企業に足向けられない」 巨人サムスンの“強み”と“弱み”−【私の論評】韓国企業礼賛論を語る人は、視野が狭いか、売国奴か、それらに扇動された愚か者!!

「日本企業に足向けられない」 巨人サムスンの“強み”と“弱み”



【日の丸家電VS韓国】
韓国ソウル市。サムスン電子の本社で、創立記念日の11月1日に毎年行われる記念式典が昨年も盛大に催された。数日前に発表された2012年7~9月期連結決算は過去最高の営業利益を計上。それにもかかわらず、式典であいさつした同社幹部は厳しい表情で「サムスンの危機」を訴えた。「油断すれば一瞬で没落してしまう」

業績は絶好調だが、スマートフォン(高機能携帯電話)をめぐって米アップルとの特許係争が泥沼化。その上、中国企業が低価格スマホで攻勢を強めるなど、経営を取り巻く環境は決して順風満帆ではない。なかでもサムスンの弱点は「技術開発のノウハウの少なさ」(関係者)という指摘は多い。サムスンはライバル企業の研究者を引き抜き、技術を吸収することで成長してきた。日本の数多くの研究者も高額のヘッドハンティングの対象だが、引き換えに「収益に結びつく技術だけを求め、長期的な開発や研究者の育成を怠ってきた」(証券アナリスト)。

その“負い目”をサムスン自身も実感しているからか、パナソニックやシャープなど日本企業の技術力に対して畏敬の念を示す幹部は少なくない。「日本企業に足を向けては眠れない」。豪腕で知られる李健煕(イ・ゴン・ヒ)サムスン会長は口癖のようにこう話す。関係者によると、サムスンが半導体事業に本格参入した1970年代、日本のある大手メーカーから技術指導を受けた恩義があるという。日本は技術の“教師”だが、皮肉にも業績面では立場が逆転している。

この記事のつづきはこちらから!!

【私の論評】韓国企業礼賛論を語る人は、視野が狭いか、売国奴か、それらに扇動された愚か者!!

サムスンは、現在苦境に立たされています。なぜなら、従来はサムスンに有利に働いていた比較優位性が崩れてきているからです。最も大きいのは、アベノミクスによる円安基調です。サムスンは、韓国政府の国家戦略にのって、円高、ウォン安という輸出企業にとっては、絶好の条件で、好業績をあげることができました。


ウォン安に関しては、政府の国内インフレという犠牲を無視した誘導策により、輸出企業にとってはこれほど良い条件はないという条件下でぬるま湯につかり、一見素晴らしい企業にみせかけることができました。しかし、その実内容は、国際的にみれば凡庸の一言に尽きる企業に過ぎません。

日本のどの企業でも、おそらく、サムスンのようなぬるま湯に漬かることができれば、とてつもない成果をあげることができたと思います。決断もはやく下せて、どんどん様々な新製品・戦略製品などいくらでも、市場に投入できたと思います。無論、シャープだって、パナソニックだってソニーだってそうです。

私自身は、韓国についてはさほど詳しくはないので、韓国の社会が部品づくりなど軽視し、組み立てばかり尊重してきたことを如実に示す動画がを下に掲載させていただきます。






韓国のように差別社会であり、部品をつくることを蔑み、部品を組み立てることを評価するというのでは、まともな産業は育ちません。まして、組み立てることにより、アップルのようにまったく新しいものを生み出し、最初に市場に投入していくといのでなければ、どう頑張っても凡庸な企業から一歩もはみ出ることはできません。サムソンは、スマホも、タブレットも最初に出してはいません。すべての製品が、二番煎じです。ぬるま湯状態もいつまでも継続はできません。今後サムスンは否応なくぬるま湯からでなければなりません。このぬるま湯からでた時が本当の実力です。

サムスンは、ぬるま湯に漬かっていた!!

日本企業はひところ、株安、円高で元気がなかっただけであり、未だに素材を生み出す力は、ピカイチです。それに、創造性もかなりなものです。ただし、過去20年間デフレであって、大多数の消費者も、あまりモノを買わなくなったため、先進国的な高度なニーズも発生しなかったため日本企業も対応するべき高度なニーズもなく、凡庸に見えるようになっただけです。いずれ経済が活性化してくれば、高度なニーズが生まれ、それに対応しようと多くの日本企業が努力するようになり、新たな製品が生まれてくると思います。




韓国は、これ以上円高が続けば、特に経済がズタボロになります。さて、この状態がしばらく続けば、まともな社会である日本のほうが有利であることはいうまでもありません。

製造業というと、一昔のように、大量ロットの大量生産などの旧態依然とした体制の製造業を思い浮かべがちです。そうして、以下のような論評も目立ちます。

安倍政権「製造業の復活で経済成長」の大ウソ

詳細は、上記のURLをごらんいただくものとして、確かに旧態依然とした昔風の製造業だけでは、雇用も増えず、経済成長にもなかなかつながらないかもしれません。しかし、今製造業は変わりつつあります。その変化がわからなければ、上のURLのような結論になります。

誰もがものづくりができるようになる、メイカーズ・ムーブメントを提唱するクリス・アンダーソン氏

旧態依然としたとした製造業はどのみちあまり先に良いことはありません。しかし、最近は、このブログにも掲載したように、メイカーズ・ムーブメントがあります。このムーブメントを発展させてるためには、一方では、メイカーズの素晴らしいアイディアが必要ですし、このことばかりが強調されますが、もう一方ては、このメイカーズの要望に答えて柔軟な生産体制をとることができる工場を経営することのできる製造業が必要不可欠です。これらの、両方を満たすことができるのは、韓国ではなくもともとモノづくの伝統があり、部品づくりから取り組む日本だと思います。

サムソンや日本企業の実力など、もう少しすれば、はっきりすると思います。今すぐではなくても来年あたりにははっきりすると思います。私は、その時を待てばはっきりはしますが、待たなくてもメイカーズの動向や日本企業の本来の力を見極めれば、自ずと、日本のほうがはるかに優れていることが多くの人に周知されるようになると思います。来年になれば、間違っても、韓国企業礼賛論などはでではこないでしょう。現在韓国礼賛論のたまう人は、視野が狭いか、売国者か、それらに扇動された愚か者だと思います。私は、そう思います。皆さんはどう思われますか?

【関連記事】

「ロングテール」「フリー」著者が提唱する“メイカーズ革命”で日本が再起動する?―【私の論評】本年最後の話題として「メイカーズ」は取り上げないわけにはいかない!!




【目覚めよ 日本力】〈次世代技術〉医療・福祉に革命起こす「脳ロボット」―【私の論評】日本にも面白いメイカーズが存在し、クリエイティブな活動をしている!!





0 件のコメント:

特報 米国司法省 IR疑惑で500ドットコムと前CEOを起訴 どうなる岩屋外務大臣―【私の論評】岩屋外務大臣の賄賂疑惑が日本に与える影響と重要性が増した企業の自立したリスク管理

特報 米国司法省 IR疑惑で500ドットコムと前CEOを起訴 どうなる岩屋外務大臣 渡邉哲也(作家・経済評論家) まとめ 米国司法省は500ドットコムと元CEOを起訴し、両者が有罪答弁を行い司法取引を結んだ。 日本側では5名が資金を受け取ったが、立件されたのは秋本司被告のみで、他...