2013年4月7日日曜日

従来の説はほとんどウソだった。日本でベンチャー企業が発達しない本当の理由。―【私の論評】ちょっと待ってくれ!!20年もデフレが続いたことを忘れていないかい?デフレは、ベンチャーの最大の敵であることを!!

従来の説はほとんどウソだった。日本でベンチャー企業が発達しない本当の理由。:

従来の説はほとんどウソだった。日本でベンチャー企業が発達しない本当の理由。

今回は『ニュースの教科書』からご寄稿いただきました。

■従来の説はほとんどウソだった。日本でベンチャー企業が発達しない本当の理由。
日本でベンチャー振興が叫ばれてから久しいが、一向にベンチャー企業が盛り上がる気配はない。日本における開業率は減少の一途をたどっており、逆に廃業率は高止まりしたままだ。
米国バブソン大学や英国ロンドン大学ビジネススクールの研究者らで組織するベンチャービ... 続きを読む

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寄稿

【私の論評】ちょっと待ってくれ!!20年もデフレが続いたことを忘れていないかい?デフレは、ベンチャーの最大の敵であることを!!

アメリカのセクシーな起業家 Polina Raygorodskaya

上の記事、本当のようですが、本当の中の嘘という部分もあります。なにやら、日本ではベンチャー企業が全く育つ環境にないような書き方ですが、そんなことはありません。それに類する証拠をこのブログで以前に掲載したことがあります。(なお、本日はセクシーな女性起業家の写真とともに掲載させていただきます)

上場会社の半分はダメ会社だけど、半分は成長企業だって知ってますか?「日本の未来が暗いからぼくの未来もお先真っ暗」なんて発想は大間違いだ!−【私の論評】日本駄目論に惑わされるな!!日本の未来は明るい!!


詳細は上の記事を読んでいただくものとして、この記事の要旨を以下に掲載します。
四季報の最新号をしっかり読むと「上場来高値」や「最高益」という言葉がたくさんあります。成長している会社はしっかりあります。それも少なくない。

 この10年間東証株価指数は20%も下がりました(2002.9-2012.9)。しかし全体では半分の会社の株数が上昇しているのです。日本は半分のダメ企業と半分の成長企業にわかれています。そして成長している会社はなんとこの10年間で毎年7%もの営業利益の成長をしているのです。ちょっとした新興国なみではありませんか?
 この図は「日本経済再生の原動力を求めて 深尾京司(一橋大学)、権 赫旭(日本大学)2010年」からのものです。2001年から2006年にかけての社歴ごとの常用雇用の変化をあらわしています。

これを見ると社歴が50年以上の会社から150万人の人が減ってきて、5年未満の若い会社が180万近い人を吸収していることがわかります。これは2006年の数字なのでおそらく最近はこの傾向がもっと加速しているでしょう。

大胆に言うと、小池さんのような人が100万人以上いるということをあらわしています。米国の1990年代初頭で起きたことと非常によく似ています。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
もし今の日本が暗いと思っているならば、ひょっとしたらあなたは今、間違っている場所にいるか、みているポイントが狂っているの「かも」しれません。

 今必要なのは日本が悪くなることを冷静に分析する評論家でないことは明らかです。立ち位置を変えるか、少しだけ視点を変えるかすると、見え方が変わってきます。少なくとも自分の夢がないのは日本の将来がないからだと思うのはあまりにも残念すぎます。 
こんなことからもお分かりいただけるように、日本企業がおしなべて駄目だというわけではありません。日本の上場企業の半分はデフフレのまっただ中で、成長しているのです。
このように、日本の企業の半分は、デフレ真っ最中というのに、利益を上げているのです。ただし、デフレのために、起業が減っているのは事実ですし、特に最近では、起業するというより、新興企業で、成長している企業がベンチャービジネスのなり手を吸収しているというのが実体だと思います。

カリーン・ブラウン アメリカのセクシーな起業家


なぜ、そんなこになるかといえば、デフレ気味になってからすでに20年、誰もが否定しようがないデフレに陥ってから、15年にもなります。こんな状況では、日本に限らず、どんな国でも起業が減るのは当然のことです。こんな経済状況下では、起業そのものがかなりリスキーです。上の記事ては、このことを完璧に無視しています。デフレを無視して、あたかも、日本だけが、起業が少ないかのように記載しています。それは、間違いです。

ベンチャーと大企業との関係でいえば、手塩にかけて作り上げた技術を、ベンチャー企業が大手企業の前でプレゼンテーションするとします。その時に、いつも決まって返ってくる答は「既存技術の価格より安くしてくれないと取引できない」だったのです。大手企業は、技術の価値は認めるものの、それ以上は、踏み込めません。

アメリカのセクシーな起業家 Lisa Concepcion Giassa


日本のベンチャー企業は良いモノを作ることはできます。しかし規模が大きくはないため、「安売り競争」には耐えられません。そのために、優秀なベンチャー企業は、幾度も臍(ほぞ)をかんできたのです。

私は上の記事のように大手企業の行動を非難しているわけではありません。大手企業の担当者も忸怩(じくじ)たる思いであったと思います。デフレというマクロ環境がすべての企業行動にマイナスの影響を与えていたことを指摘したいだけです。

日本の起業家 「ちょっと、贅沢なあられ」屋の株式会社「つ・い・つ・い」の遠藤貴子社長


しかし、上のグラフが示すように、古い起業から新興企業への労働人口の移動があるということは、起業家予備軍も相当いるはずです。今後アベノミクスで、経済がまともになれば、ベンチャー起業も増え、ベンチャキャピタルを活用してくる人も増えてきます。

そうして、デフレ脱却により、人々の選好がお金からモノに移行するということは、購入する時の判断のウエイトが、モノの値段からモノの機能・価値にシフトするということです。そうなれ ばベンチャー企業が持つ技術力に目が向けられるようになります。彼らは自らの得意分野で「相撲」を取ることができるようになります。

そうして、デフレ解消は目前です。そうなれば、どんどんベンチャー起業がおこり、ベンチャーもモノの機能・価値を提供しつつ、発展していけるようになります。そんな時代はもう少しで来ます。最近中国の特許件数が伸びているかのような誤った印象操作がありますが、良く調べてみると、中国は特許の出願数が世界一なのであり、特許取得数は未だに日本が世界一です。そんな国日本で、デフレ以外にベンチャー企業が、起業できない、成長できないという理由はないと思います。

これらか、アベノミクスで、ベンチャー界にもとてつもないことが起こると思います。その日が来ることを信じて、頑張りましよう!!

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