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2014年6月6日金曜日

オウンゴールで惨敗した中国の「三戦」広報戦略―【私の論評】中国の広報外交オンチぶりは以前からそうであり、まともに戦えばねじ伏せることができることを安部総理は実証してみせた(゚д゚)!

オウンゴールで惨敗した中国の「三戦」広報戦略

アジア安全保障会議で中国を名指しで非難するヘーゲル米国防長官


 5月30~31日、シンガポール。今年の「アジア安全保障会議」ではちょっとした異変が起きた。これまでは中韓の学者が場違いの対日「歴史問題」批判を繰り返し、日本が槍玉に挙げられることも少なくなかった。

 ところが今回は日本の存在感が際立っていた。安保関連の民間国際会議で日本がこれほど注目されたのは恐らく初めてではないか。

 逆に言えば、中国が「対中懸念」大合唱のなか、全面的に孤立したということ。日本では中国の反日プロパガンダ、特に三戦(輿論戦、心理戦、法律戦)の脅威を強く警戒する声が高まっていたが、今回は中国対外広報戦略の致命的欠陥が露呈したようだ。というわけで、今回のテーマは中国「三戦」の実態である。

 それにしても中国の体たらくは尋常でない。ご自慢の「三戦」戦略はいったいどうしたのだろうか。

 日米はもちろんのこと、オーストラリア、ベトナム、タイの国防相までが、表現ぶりに濃淡はあるものの、「地域の緊張を高める」中国を口々に批判し、議場では「深刻な懸念」や「国際法違反」なる発言が飛び交った。

 これに対し、会議に出席した人民解放軍・王冠中副総参謀長は「(日米)は歩調を合わせ、会議の場を利用して発言し、中国への挑発と挑戦をした」「日本よりは米国の方がマシだ」などと反論したそうだが、およそ反論になっていない。これほどの四面楚歌の中で孤軍奮闘する中国軍人を見た記憶はない。



 ところでこの会議、名前は仰々しいが、政府主催の公式会合ではない。英国の有力民間シンクタンクIISSが主催するシンポジウムで、安全保障屋の間では「シャングリラ会議」と呼ばれてきた。発言者は基本的に招待ベースで決まるのだが、今回はとにかく異例ずくめだった。

 最も驚いたのは、初日夜の夕食会で安倍晋三首相が演説を行ったことだ。日本の首相の参加は初めてであり、しかも名誉あるオープニング夕食会で基調演説を行うというのだから、びっくりした。スピーチも当然招待ベースだから、今回は主催者側から日本にお声がかかったということ。興味深いではないか。

 今回出席した親しい友人によれば、欧米の参加者の多くは安倍首相による「右傾化・ナショナリズム丸出しの対中批判」を内心予想していたという。

 こうした下馬評に反し、安倍演説は法の支配を前面に出し、中国を一切名指ししない、実に格調の高い内容だった。これにより、日本の態度に懸念を有していた一部の参加者の見方は、「安倍首相もなかなかやるじゃないか」という評価に大きく傾いていったそうだ。

 ここからは筆者の独断と偏見に基づき、今回中国の広報戦略が失敗した理由を分析してみたい。

 平成21年の防衛白書は「三戦」について次の通り解説している。

●「輿論戦」とは、中国の軍事行動に対する大衆および国際社会の支持を築くとともに、敵が中国の利益に反するとみられる政策を追求することのないよう、国内および国際世論に影響を及ぼすもの。

●「心理戦」とは、敵の軍人およびそれを支援する文民に対する抑止・衝撃・士気低下を目的とする心理作戦を通じて、敵が戦闘作戦を遂行する能力を低下させようとするもの。

●「法律戦」とは、国際法および国内法を利用して、国際的な支持を獲得するとともに、中国の軍事行動に対する予想される反発に対処するもの。

 要するに、敵の軍人・文民の士気を力で挫き、法的正当性を獲得して、敵国大衆と国際社会に中国の軍事行動を支持させる、ということだ。

 だが、これらを詳しく読むと、「三戦」の長所がそのまま短所にもなっていることが分かる。筆者は中国の「三戦」がうまく機能しない理由を5つ考えてみた。

 第1は、過度な「力の示威行動」だ。中国の最も悪い癖はこれである。

 第2は、「メディアを支配できる」という過信である。

 第3は、「逃げ隠れする幹部」の存在だ。

 第4は、「壊れた蓄音器」が直らないことである。

 最後の、そして最も重要なポイントは、やはり「司令塔の不在」だろう。

 党には中国共産党中央宣伝部があり、国内の新聞、出版物、テレビ、映画、インターネットなどメディアすべての監視を行っている。中央宣伝部は文化部や国家広播電影電視総局をも監督し、国内メディアに対し強い影響力を持つという。

 一方、政府にも似たような機関がある。国務院新聞弁公室がそれだ。中央宣伝部のミニチュアのような組織だが、当然ここもメディアに口を出している。

 一方、軍には独立した人民解放軍電視宣伝中心がある。それでは、いったい誰が司令塔なのかというと、必ずしも党中央ではないというのが筆者の印象だ。

 今回シンガポールでは日本政府の対外広報が大成功を収めた。しかし、その理由の一部が中国側の驚くほど稚拙な広報戦略にあったことも事実である。

 「戦わずして勝つ」はずの人民解放軍には今後とも「戦わずして敗れる」経験を繰り返してもらわなければならない。日本側には新たな国際広報戦略が求められている。

この記事は要約記事です。詳細をご覧になりたい方はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】中国の広報外交オンチぶりは以前からそうであり、まともに戦えばねじ伏せることができることを安部総理は実証してみせた(゚д゚)!

上記の記事では、中国の広報・外交ベタを指摘していますが、私としては、随分前から中国の広報・外交はかなり稚拙で低レベルであると思っていました。彼らは、国内で自分たちの間で通じる理念や観念が国際社会でも通用すると思っていますが、そんなことは全くないです。

そうはいっても、過去の日本の広報や外交は酷い低レベルだったので、このようなことを言っても、誰も納得しなかったと思いますが、今日安部総理がそれを実証したということだと思います。

これに関しは、ずっと以前のこのブログにも掲載したことがあります。

その記事のURLを以下に掲載します。
騙されないために、人を騙そうとするテクニックを学ぼう―【私の論評】これは、国対国の外交にも通じるテクニックだ!!中国は外交の落第生?

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、当時(2010年10月31日)ライフハッカーの記事でタイトルは「騙されないために、人を騙そうとするテクニックを学ぼう」という記事の内容から、中国の日本をだますテクニックを読み取り、その結果として中国が外交の劣等生であることを主張しました。以下に該当する部分のみ掲載させていただきます。

ちらみにライフハッカーでは、人を騙すテクニックとして、以下の様なことが示されていました。


人を騙すテクニックとは? 
■感情を操って論理的な決断をさせる  
■自分の感情をコントロールする  
■チャーミングで魅力的な人間だと思わせる  
■信用させ、疑いを晴らすそうとする  
■羊の皮をかぶった狼
この項目に沿って、私は中国側の日本を騙すテクニックに関して以下のような解説をしました。
■感情を操って論理的な決断をさせる中国にとって得な方の選択肢を、日本に「これが正しい選択なんだ」と、感覚的にでも信じさせることができれば、日本は自分で考えて選択したのだ、と思い込みます。だから、漁船を追突させたり、反日デモをしかけたりして、いかにも何か問題があるように感情に訴えかけます。さらに、レアアースの実質的な禁輸、その他日本観光の中止や、様々な手段を講じて、怒りや、憤りの感情、恐怖心を煽っています。感情を操る方法というのは、多かれ少なかれこのようなロジックに基づいています。 
■自分の感情をコントロールする相手に共感させたり、恐怖心を抱かせたり、必要に応じて相手の感情を自由自在に操るためには、自分の感情をコントロールすることが重要になります。自分の感情がコントロールできる中国は、日本の国民感情をもコントロールできる能力を持とうとしている可能性が高いです。 
■チャーミングで魅力的な人間だと思わせるいつもニコニコしてみんなに好かれている人が、突然感情的な一面を見せると、絶大な効果があります。相手の感情をコントロールする人は、ただ演技をするだけでなく、演技が効果的に使えるよう、常日頃から布石を打っているのです。怖いですね...。 
中国も同じことです。このブログでは、中国は、第二の経済大国になっている可能性はかなり低いし、実体はボロボロであることを掲載しましたが、 世界各国に対して、魅力をアピールするために、出鱈目の経済報告などを平気で出しています。  
さらに、オリンピックや、万博などを国威発揚に利用し、さらに魅力を演出しています。さらに、将来の発展性などさかんにアピールています。この点では、中国は十分成功しているようにみえます。 
しかしながら、このような手は、マスコミには通じるものの、アメリカをはじめとする、各国の情報機関までは騙し通すことはできません。なにせ、日本に住んで、中国になどほとんど行ったこともないような私でも、中国の内情をかなり知ることができます。  
■信用させ、疑いを晴らすそうとするこのへんの配慮は中国には欠けているようです。強硬策ばかりとっていては、日本側は疑いぶかくなるばかりです。この点からすると、中国は落第です。このあたりは、やはり、ドイツやイギリス、フランスのほうがはるかに優っています。これに関しては、アメリカも下手ですね。 
■羊の皮をかぶった狼最初、これを見たときは、文字通りのことを頭に思い浮かべ、民主化もされておらず、法治国家化もされていない、チベットやウィグルを平気で弾圧する中国、建国以来、暴動が絶えず、最近でも、小さなものまで入れると、年間で2万件もの暴動がおこる中国の姿にびったり当てはまると思いました。しかし、この意味するところ、良く読み込むとこれとは、全く異なるようです。 
このテクニックの趣旨は、自分を善人だと信じさせるためには、ひたすらネガティブな感情を表に出さないということです。相手の行動を批判したり、例え誰かが間違いを犯したとしても、その人のことを批難したりはしません。徹底的に思いやりのある利他主義者を演じるのです。 
利己的な中国は、こうした利他主義を演じることができず、この点からは全く外交になっていません。 中国側としては、日本側が「尖閣の領土問題に関して棚上げ」に賛同すれば、ころりと態度を変えて、「羊の皮をかぶった狼」を演じる腹積もりだと思います。しかし、その前の段階で、かなりネガティブな感情を演出し、日本の行動を批判しています。 
日本国内では、日本の外交は全くだめで、中国に一方的にやられているというような感想を持つ人が多いですが。私は、そうとばかりは言えないと思います。特に、「信用させて疑いをはらそうとする」、「羊の皮を被った狼」というこの二点に関しては、中国には全くそのような配慮がなく、外交の落第生といっても良いと思います。 
この二点に関する配慮が全く欠けているため、今回の事件によって中国は、世界中に、中国の後進性、異質性の念を強く植えつけたと思います。特に、日米両国に対して、そのような念を強烈に抱かせたことと思います。日本国内における多くの人々の中国幻想の酔いをさます結果になったと思います。
それにしても、やはりこの読みはあたっていたようです。もともと、広報・外交ベタの中国の本質が安部総理によって暴かれたようです。

それに現在以前のブログにも掲載したように、中ロ国境は国境溶解という現象にみまわれていますが、国境そのもの自体については、中国はロシアに一方的に譲歩してロシアのいうがままに定めたという経緯があります。これは、中国人民が知ったら怒り出すに違いありません。

ロシアは、小国になっているにもかかわらず、現在までのところ国境や海域については中国には一歩も譲っていません。これについて、中国が何かやろうとすれば、ロシアはすぐに、軍事力などを用いて反撃する用意がありますし、そのことは中国も良く知っていて手を出せないだけです。

現代中国は、建国から70年の歴史しかなく、建国してから数十年は自国国内の問題や、近隣のちヘット、ウイグルなどの侵略で精一杯で、もともと対外向けの広報や、外交などはまともにやったことがないというのが実情です。

まともな先進国の国民など、テレビCMでも手を変え品を変え、いろいろと訴求されることには、慣れきってしまっています。先進国に対しては、広報・外交も手を変え品をかえ、いろいろなアプローチをしないとうまくいくはずがありません。

なのに、中国はいつも同じように、傍若無人の限りをつくすばかりです。これには、日本の国民は飽々していることでしよう。

いっも一方的に相手を責ているだけでは人は騙されない

もともと、低レベルなのですが、日本など中国の低レベルな広報・外交で経験のない稚拙さ丸出しの傍若無人な態度にあたふたしただけであり、野蛮で粗野な彼らには、安部総理のように名指しで言うべきことは言うのが正しいやり方です。

彼らは、このままでは国際的に孤立し、国内では今までは稚拙な広報・外交で、何とか人民の憤怒のマグマを日本に向けることができてきましたが、安部総理に対してはそれをやっても効果は出ないため、今後は人民の憤怒のマグマをまともに受けることになることでしよう。

経済自体が駄目になり、貧富の差も増すばかりで、日本対する広報・外交に対する優位性を失った彼らは、現体制を変えられなければ、破滅するしかないでしょう。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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