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2018年5月19日土曜日

【日本の解き方】間違いを正さない特区報道 政権批判に手段選ばず、世論操作の疑いも―【私の論評】マスコミに感謝!情弱で愚かな人と、多方面から情報を得るまともな人の区別がつきやすくなった(゚д゚)!


参考人招致され答弁を行う柳瀬唯夫元首相秘書官=10日

 加計学園や国家戦略特区について、柳瀬唯夫元首相秘書官が国会参考人質疑で答弁したが、いまだに一部野党やマスコミはかまびすしい。特区に関しては1年経過しても間違った報道が続けられている。これはなぜだろうか。

 本コラムで何度も書いたが、問題の本質は、特区の行った規制緩和は、認可「申請」を許さなかった「文部科学省の告示」の改正でしかない。「認可」そのものについては一切、規制緩和されておらず、特区での便宜供与はほとんどない。

 このことをマスコミ関係者に話すと、ほとんどの人は理解しておらず、それを理解しても「この点については今さら報道できない」と言う。「この1年間、マスコミは何を報道していていたのか」と、批判を浴びてしまうかららしい。

 結局、マスコミが根本を理解できていないので、報道自体がまったく無意味なものになっている。

 一例を挙げると、NHKのニュースサイトに掲載されている解説記事「加計学園 獣医学部新設問題」の記述は誤解を招きかねない。サイトでは「今回、岡山理科大学が獣医学部を新設した愛媛県今治市は、平成28(2016)年1月、大胆な規制緩和を進める国家戦略特区に指定されました」と書かれているが、これは「今回、岡山理科大学が獣医学部を新設希望した愛媛県今治市は、平成28(2016)年1月、認可申請できないという異常な事態を認可申請できるという普通の状態にする国家戦略特区に指定されました」と修正すべきだ。

 「国家戦略特区の諮問会議で獣医学部の新設が52年ぶりに認められ」という記述も「獣医学部の新設の申請が52年ぶりに認められ」が正しい。なにしろ、「認可」と「認可の申請」を混同するのは、試験の合否と試験を受けることを取り違えるくらい恥ずかしいミスである。

 マスコミは、愛媛県知事が柳瀬氏の国会答弁は正しくないと言ったと報じるが、これは、試験を受けたいと「話す人」と「聞く人」の違いでしかない。

 3年前の話であり、聞く人は、試験の話であって、合否には無関係なのだから、気楽に受け流しているはずだ。筆者も官邸の「準秘書官」を経験したが、大人数で陳情を受けるときには、単に「聞きおく」といって、案件をさばくだけで一人一人の発言は覚えておらずメモもとらなかった。

 文科省による認可手続きは、昨年4月から11月まで行われており、これは、文科省関係者だけで行われ、安倍晋三首相も誰も関与していなかったのはマスコミでも知っているだろう。

 要するに、特区によって加計学園が獣医学部新設の認可を得たかのごとく、マスコミが報道していることが間違いだ。

 これは、文科省告示などの公式資料を見ればすぐにわかるし、筆者は1年前からマスコミに説明しているが、ほとんど取り上げようとしないし、問題の本質を避けようとしている。マスコミも分かっているはずなのに間違った情報ばかりを垂れ流すのは、政権批判に手段を選ばずという意図的な世論操作と判断せざるを得ない。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】マスコミに感謝!情弱で愚かな人と、多方面から情報を得るまともな人の区別がつきやすくなった(゚д゚)!

高橋洋一氏は、特区によって加計学園が獣医学部新設の認可を得たかのごとく、マスコミが報道していることが間違いとしています。

"特区の行った規制緩和は、認可「申請」を許さなかった「文部科学省の告示」の改正でしかない。「認可」そのものについては一切、規制緩和されておらず、特区での便宜供与はほとんどない"としています。


これでもなかなか理解できない人がいるかもしれません、なぜかといえば、規制があまりにも異様、異常としかいいようがないからです。

これを高校受験にたとえてみましょう。認可の「申請」をゆるさなかったとは、高校受験で受験資格が規制で得られなかったということと同じです。

高校受験にたとえると、受験者が高校を受験したくても、出願すらできないという状況です。これが、何十年も続いていたというのですから驚きです。受験したい人がいるのに、何十年も受験できない状態を続けたということ自体が異様で、常人には理解不能です。

そうして、特区の行った規制緩和は、高校受験でいえば、特区にある高校への受験の出願を可能にしたということであって、その後の実際の受験の仕組みそのものについては一切何も変てもいないし、ましてや特定の受験生に対して、便宜なども図っていないということです。

受験が終了してその結果を学校側が採点するときに何か不正を行った、校長の友人の子弟である受験生に下駄を履かすなどの不正を行ったというのであれば問題ですが、受験申請をして受験票をもらう事自体は何の不正でもありません。

しかし、高校を受験すること自体が、受験票をもらうこと自体が何十年も禁じられていたという異常事態自体が、一般の人には理解しがたいものなのでしょう。

新聞などのマスコミもこれを当初は理解しなかったのも理解はできます。しかし、最初の数ヶ月くらないらそれも理解できますが、1年たっても理解できないというのですから、これはもう印象操作以外の何ものでもないと思います。

私自身は、当初は高校受験のたとえ話のようにわかりやすく説明することはできませんでしたが、これについてはこの問題が明らかになってから1〜2週間で理解しました。

さらに高校受験のたとえばなしを続けます。柳瀬唯夫元首相秘書官は、高校でいえば、高校の副校長のような立場で、受験を希望する受験生本人や、その両親に面会したようなものです。その中にたまたま、校長の友人の子どもが含まれていたとしても、それ自体はどう考えてみても犯罪でも何でもないです。

テレビドラマ「先に生まれただけの僕」の登場人物の相関図

テレビドラマで「先に生まれただけの僕」というのがありました。あれは、商社マンが高校の校長になり、民間営利企業と学校の違いで四苦八苦するという物語でした。櫻井翔さんが、校長役をやっていました。

あの物語でも、受験生を増やそうとして、魅力的なオープンキャンパスを実施していました。高校側が受験生を増やそうとして、オープンキャンパスを行って、受験生やその親などに高校に来てもらったりするのは当然のことです。

あるいはオープンキャンパス時に来られなかった受験生や親などが、予め連絡をして高校に来るなどのことがあれば、教頭や入試に関わる教師などができるだけ面談しよう心がけ、実際に面会したとしてもそれ自体は何の犯罪にもなりません。たとえ、その中に校長の友人の子弟などが含まれたとしても、それ自体は犯罪ではありません。

ただし、入試自体で手心を加えて、裏口入学をさたたようなことがあれば、これは問題であり場合によって犯罪になります。しかし、特区の行った規制緩和は、何十年も与えられなかった受験資格を与えたようなものであり、規制緩和自体が裏口入学のようなものというわけではありません。

マスコミの報道の仕方、あるいは野党政治家の追求の仕方は、まるで高校受験で校長の友人の子弟が受験して合格したので、校長が不正を働いたと確たる証拠もないのに、断定して、「疑惑が深まった」と言っているようなものなのです。

もっとわかりやすく言うと、行列のできるラーメン店で、ラーメン店の店長の友達が早めに並んでいたので、一日100食限定のラーメンを食べることができたという事実を、野党やマスコミは店長の友達がラーメンを食べられた事自体を問題にして、「不正だ」と大騒ぎして、その後も何人かの証人の証言を聴いても確たる証拠も出ていないのに、「疑惑は深まった」と言っているようなものです。

行列にできるラーメン店
加計問題でも、何度誰を証人喚問をしても、確たる証拠はでてきません。これは、どう考えても野党、マスコミぐるみの倒閣運動としか思えません。

マスコミや野党が、証人喚問をすれぱするほど、追求をすればするほどその「疑惑」が深まったとしか言いようがありません。本当にくだらないです。

くだらないとはいいながら、それで実際に国会の審議が妨害されているわけですから、本当にトンデモないことです。

この事件で唯一ポジティブな面は、マスコミ、政治家、識者の中で誰が倒閣運動に熱心なのかがあぶり出されたかということです。

それと、加計問題が起こってから1年以上もたった現在では、身近な人のうち誰がマスコミなどに扇動されやすい人なのかが見えてきたということもあります。これを巡っては、誰があまりに情弱で愚かな人なのか、普通の人なのか、多方面から情報を得る優秀な人なのかが本当に見分けやすくなったと思います。ある意味で、マスコミや野党に感謝です。このような機会は滅多にないものと思います。

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