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2016年5月23日月曜日

台湾・新政権、馬英九前政権の「沖ノ鳥島は岩」の主張を撤回 7月にも「海洋協力対話」―【私の論評】沖ノ鳥島問題は、馬英九の最後っ屁!日本が忘れた日本に出会えるのが台湾(゚д゚)!


童振源報道官

台湾の行政院(内閣に相当)の童振源報道官は23日、沖ノ鳥島について、国連大陸棚限界委員会の決定を尊重し、決定前には「法律上、特定の立場を取らない」と述べ、「岩」だとした馬英九前政権の主張を事実上、撤回した。

また、日台双方の窓口機関が「海洋協力対話」の枠組みを立ち上げることで一致したとも発表。沖ノ鳥島周辺の漁業問題を議論するとみられる。

7月末にも第1回の会合を開くことで基本合意したが、参加メンバーなどの詳細は未定。議題はほかに、環境保護や科学研究、捜索救難など「双方が合意した項目」になるとしている。

【私の論評】沖ノ鳥島問題は、馬英九の最後っ屁!日本が忘れた日本に出会えるのが台湾(゚д゚)!

沖ノ鳥島で日章旗を掲げる石原慎太郎氏
日本最南端の沖ノ鳥島(東京都)から150カイリ(約280キロ)の排他的経済水域(EEZ)内の海上で違法操業したとして、横浜海上保安部が4月25日に台湾の漁船を拿捕しました。これに対し、台湾の馬英九総統は27日、「沖ノ鳥島は島ではなく『岩礁』でEEZを主張できない」との声明を出しました。NHKニュースなどが伝えていました。
先月25日、海上保安庁は、東京の沖ノ鳥島沖の排他的経済水域内で違法な操業をしていたとして台湾の漁船をだ捕しました。船長は担保金を支払うことを約束して釈放されましたが、台湾の漁業関係者や議員らが27日、日本の台湾との窓口機関「交流協会」が入る建物の前で抗議活動を行い、一部の参加者が建物に生卵を投げつけました。 
今回のだ捕に関連して台湾の馬英九総統は27日、安全保障を担当する高官の会議を開くとともに、沖ノ鳥島について「岩であり、島ではない。日本が排他的経済水域を主張することはできない」とする声明を出したうえで、関係機関に台湾の漁船を保護するよう指示しました。

台湾総統「沖ノ鳥島は岩」と声明 日本は抗議 | NHKニュースより 2016/04/28 14:28)
産経ニュースは「台湾は従来、日本への配慮から沖ノ鳥島を『島』か『岩』かは『定義しない』としてきたが、『岩』だとする中国や韓国と同様の立場に転換したとみられる」と報じた。ただし、台湾の外交部(外務省に相当)の報道官は26日、「従来の立場に変化はない」と述べるなど、政権内部で方針が統一されていない可能性がありました。

岸田文雄外相は先月28日午前の記者会見で、馬総統のこの声明に対し、「交流協会」を通じて27日に抗議したと明らかにしました。「沖ノ鳥島は国連海洋法上、島としての地位が確立している。台湾独自の主張は受け入れることができない」と批判していました。

これに対して、台湾の国防部(国防省に相当)高官は1日、沖ノ鳥島沖で違法操業の台湾漁船が拿捕(だほ) された問題で、海岸巡防署(海上保安庁)を支援するため「海軍艦艇の派遣を検討する」と産経新聞の 取材に答えていました。馬英九政権の対日強硬姿勢に歯止めがかからなくなってきた形でしたが、一部メディアも扇情的な 報道で馬政権を後押ししていました。

国防部高官は派遣目的を「政府の規定により海巡署の漁船保護に協力する」ためとしつつ、派遣艦艇の型式や 具体的な派遣海域は明らかにしませんでした。そのうえで、「外交交渉での解決を望む」とも語り、派遣時期について 明言を避けていました。1日付の聯合報は、軍関係者の話として、海軍が康定級フリゲート艦(約3600トン)1隻を
沖ノ鳥島「付近の海域」に向け派遣したと報じていました。

馬政権は2013年5月、台湾漁船がフィリピンとの係争水域で同国の沿岸警備隊に銃撃されて船員1人が 死亡した事件に抗議し、同級フリゲート艦を派遣したことがあります。

結局のところ、ブログ冒頭の記事にもあるように、これは任期が終了に近づいた馬英九氏の最後っ屁のようなものであることが明らかになりました。

菅義偉官房長官は本日の記者会見で、日台間で海洋協力の対話枠組みを創設することを明らかにしました。

菅官房長官
菅長官は海洋対話について、日本側の窓口は「交流協会」になると説明。その上で「海洋協力に関する日台間の意思疎通が強化されていくと期待している。政府としてもできるだけ協力していきたい」と述べました。 

結局台湾の人たちの大部分は、やはり大陸中国よりは日本のほうがずっと良いと思っているということです。なぜ、そのようなことがいえるのか、本日は簡単にそれを以下に掲載したいと思います。

日本(の台湾)統治時代には、日本は列強国の優等生として世界にアピールすべく、また持ち前の日本精神を発揮して、台湾の教化改造に乗り出しました。列強各国の搾取型植民地支配を目の当たりにしていた日本は、「内地延長主義」として、獲得領土を日本国内と同じように扱うという、欧米列強とは正反対の政策をとりました。

まず最初に日本が力を入れたのは教育でした。日本から優秀な教育者を派遣し、台湾中に学校を建て、教育自体と同時に、物事を学ぶ姿勢を根付かせました。1904年に3.8%だった台湾児童の進学率は、1944年には71.3%にまで向上しました。

台湾総督が児玉源太郎の時代には、後藤新平の尽力によってアヘン吸引の習慣が根絶され、各地に病院が建設され、「解決不能」と言われていた台湾の衛生状況は一新しました。

児玉源太郎
明石総督の指示によって、日月潭にアジア最大級の水力発電所が作られ、電気は台湾中に通うようになりました。この水力発電所は、未だに台湾の水力発電量の半分を生み出しています。

八田與一の作った烏山頭ダムは、台湾の農業生産を飛躍的に向上させました。日本から赴任した八田は、「宗主国からきた指導者」として威張るようなところはまったくなく、みずから危険な場所にも足を踏み入れ、マラリアに三回もかかり、毒蛇にも何度も噛まれ、苦心の末に巨大ダムを完成させました。このダムは、水害と干害とで不毛の地だった嘉南の平野を、アジア有数規模の穀倉地帯に作り替えたのです。

今でも多くの台湾人に敬愛される八田與一像
日本時代の1919年に立てられた堅牢なレンガ造りの台湾総督府の建物(同時期に作られた東京駅にも似ている)は、国宝級古跡にまで指定され、現在は台湾総統府として大事に使われています。

こうした台湾のインフラ整備に意欲を傾けた偉人達と、台湾全土で忠実に任務にあたった警察官や学校教師達のおかげで、台湾人は次第に日本人を敬愛するようになっていきました。

しかし周知の通り、大東亜戦争は日本の敗北で幕を閉じました。台湾は領土未帰属の状態となり、とりあえずの措置として中華民国(国民党軍)がやってきて支配することになりました。台湾人は、当初は同じ漢民族である(と誤認していた)中華民国を歓迎するつもりでしたが、軍規粛正な日本軍とのあまりの落差にショックを受けることとなりました。

国民党政府は全土に戒厳令を敷き、台湾人を白色テロにより殺害しました。 特に、元日本軍人や知識人などが狙われたため、このあと台湾は文化、経済的に大きく停滞することになりました。この虐殺による死者は3万人近いとも言われますが、正確な数字は未だに不明です。

このような歴史を経て、日本統治時代を直接経験している世代は、今でも流暢な日本語を話し、「自分は元日本人である」と胸を張ってくれている人が多いです。李登輝元総統や、司馬遼太郎『台湾紀行』にも出てくる蔡焜燦氏らの世代です。

蔡焜燦先生

しかし、台湾の全人口が親日的なわけではありません。戦後やってきた外省人は、もちろん反日的です。外省人は少数派ですが、政権を掌握してきた彼らは中華民国の反日史観で国民を教育し、メディアを支配してきました。

これによって、本省人にも戦後世代には反日史観に影響されている人も増えてしまいました。

しかし台湾の民主化以降は言論、政治にも自由な空気が戻り、1997年には日本統治時代を客観的に評価する『台湾史』の教科書が制定されました。これまでは「中華民国は大陸全土を支配している」という蒋介石の妄想に従って『中華民国史』しか教えられていなかったのですが、ようやく台湾を台湾として教えられる教育が始まったのです。

こうして新しい教育を受け、アニメや音楽など、日本のポップカルチャーに影響を受ける次世代の台湾人は、概ね親日的の傾向があり、両国の未来志向の関係発展が期待されます。

蒋介石
インフラ整備や教育など、同じような統治時代を経験した朝鮮(むしろ台湾より優遇されていた)は、台湾とは逆に戦後世界一の反日国家になっています。

この点について考えると、台湾の親日傾向は単純に日本統治の影響によるものだけではなく、南国のおおらかな気質や、良いものを認めて受け入れるある種の国民性という土壌がもともとあったのではないかと思います。

台湾には、戦後の日本が捨ててしまったもの、朝鮮が破壊してしまったものが数多く残っています。そのかけらがまだ残っているうちに、日本語世代がまだ生きているうちに、台湾に行っておいた方が良いです。

台湾は、日本から飛行機でわずか4時間、航空券も数万円で往復券が買えます。治安もよく、料理は『中国』に比べて格段においしく、人々は親切です。そして、日本が忘れた日本に出会えます。それが台湾です。

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