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2016年1月24日日曜日

ダボス会議の甘利氏、疑惑釈明に追われる―【私の論評】甘利大臣疑惑の新事実!一番得するのは、甘利大臣ではない(゚д゚)!




甘利経済再生担当相が、スイスで世界の政治経済のリーダーが集まる「ダボス会議」に出席したが、自らの金銭授受を巡る疑惑について釈明に追われた。

セッションの場でアベノミクスの成果を強調した甘利大臣だったが、司会者から金銭授受を巡る疑惑について質問を受けた。

司会者「大臣に関するネガティブな報道にどう答えますか?」

甘利大臣「私自身、もう少し明るい気持ちでここに来たかったんですけど、カメラに囲まれるのは、別の意味で囲まれているわけです。ここは私に関するスキャンダルを発信する場ではありませんので」

甘利大臣は、「安倍総理大臣に迷惑をかけているのは本当に忸怩(じくじ)たる思いだ」と述べた上で、今週中に調査結果を公表する考えを示した。

【私の論評】甘利大臣疑惑の新事実!一番得するのは、甘利大臣ではない(゚д゚)!

甘利氏の疑惑については、各メディアが報道しているので、ここでは詳細は報道しませんが、それにしても、私は、週刊文春の報道には何やら消化不良を感じていました。何がし消化不良の要因なのか、わかりやすく紹介している記事がありましたので、その記事を下に引用させていただきます。
『週刊文春』甘利大臣賄賂1200万円、スクープに二つの疑問 
この記事を書いた花田氏
ベッキー不倫事件についで、またまた『週刊文春』が大スクープだ。「実名告発 『甘利明大臣事務所に賄賂1200万円を渡した』」。政界大激震、安倍政権にも大きなダメージ。 
新谷学編集長が三ヶ月の"休養"を終えて復帰して、たて続けのこのスクープ。改めて雑誌における編集長の力を思い知らされた。 
しかしこのスクープ、ちょっと気になる点がないでもない。 
一つは告発した総務担当という一色武なる人物は実名を出しているが、会社名が匿名ということ。それと秘書とのやりとりを録音したり、毎回記録を残し、渡した現金のコピーを取るなどあまりに用意周到なこと。普通、ここまでやらないだろう。一色武なる人物の経歴が知りたい。もしかしたら、警察関係か。(企業の総務には警察関係者の天下りが多い)。 
もう一つは、別件、外国人のビザ申請で清島健一公設第一秘書秘書に20万円渡した時、『週刊文春』の記者を同行させて、写真を撮らせていること。勘ぐれば、そのシーンを撮らせるために、わざわざ金を渡したのではと勘ぐることもできる。 
その辺りをライバルの『週刊新潮』が徹底取材してくれたら面白いのだが。
花田紀凱

『WiLL』編集長、元『週刊文春』編集長

確かに、一点目の疑問点会社名が匿名というのは疑問です。さらに、二点目、金銭授受の現場を『週刊文春』の記者が写真に撮影しているという点も不可解です。だから、文春の記事を読んでいても、なんとなく消化不良を感じたのだと思います。

それにしても、この匿名の会社名、中国や韓国のメデイアなどは報道しています。それによると、この会社名は、薩摩興業だそうです。以下にその会社の正式名称や、住所、電話番号等を掲載します。

薩摩興業株式会社 
1973年9月設立
会社の写真 Google Mapより
分類:建築・建設業 
資本金:1000万円 従業員5名代表者:寺床博好
業種:型枠大工
住所: 〒270-1415 千葉県白井市清戸272 
電話:047-492-3311
Google Map:
https://www.google.co.jp/maps/@35.7955269,140.0852707,3a,75y,201.78h,87.34t/data=!3m6!1e1!3m4!1sTVOGnIylJF9D_jNJrIjR_A!2e0!7i13312!8i6656 
さて、『週刊文春』の記事を読んでいない方は、良く理解しないまま、各報道をご覧になられていると思うので、以下にその流れを簡単にまとめておきます。

独立行政法人都市再生機構としさいせいきこう英語Urban Renaissance AgencyUR薩摩興業とがトラブった
→甘利事務所に相談に行った
→URとのトラブルに対して内容証明を送るようにアドバイスを受けた
→URとの交渉が前進してURから2億2千万の補償金をゲット
→お礼に500万円を甘利の事務所に持っていった
→さらに別件でURと巨額の補償交渉が発生 ←文春の記事にはURから補償が支払われたかは記載なし
→甘利事務所に相談に行って50万手渡した
これを事実だとして、以上の流れからすると、甘利事務所側は、内容証明を送るようにアドバイスしただけで、これだと斡旋収賄や斡旋利得の事案には問えないと考えられます。真相は、文春の次の記事と、甘利氏の説明の内容次第であると言えそうです。

ここで告発者の一色武について取り上げておきます。実名とありますが、通名の可能性も否定は出来ませんし、詳細は調査が必要かもしれません。

確かに一色武氏が甘利事務所との関わりがあるのは事実で、寄付した事実があることについては、政治資金収支報告書に記載があります。

http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/contents/151127/1134200117.pdf

クリックすると拡大します。

甘利大臣を告発した薩摩興業株式会社からも甘利事務所側が寄付は受けていることも政治資金収支報告書に記載があります。

http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/9400/H271126/0104jiyuuminsyutou/105_4834.pdf
クリックすると拡大します

一色武からは適当に探っても情報がないので、寺床博好から探ってみました。千葉・中小企業家同友会のHPから、北総支部の副支部長に寺床博好の名前が出てきます。

この記事を以下にそのまま引用します。


"
北総支部第4回定時総会
「地域の無いモノ探し」から始まる街づくり
 4月21日にホテルマークワンンCNT(印西市)にて、北総支部総会が29名の参加者で開催されました。来賓として印西市長の板倉正直氏と京葉銀行印西牧の原支店長の五十川淳一氏が参加されました。
 第1部の総会では、新支部長に古川氏が就任されました。活動方針の中でスローガン「中小企業の元気が地域の元気、同友会型企業づくりを通じてまちづくりの主役となり笑顔あふれる地域経済の実現をリードしよう!」が発表されました。
第2部では、記念企画「足元の宝“再発見”!~中小企業の活路・仕事づくりは地域にあり」と題して、パネルディスカッションが行われました。千葉同友会政策委員長の細矢孝氏、地元印西より栄産業㈱の海老原勝治氏と月刊千葉ニュータウンの武藤弘氏がパネリストとして登壇しました。ディスカッションを通して、人々の生活やコミュニティなどで不足している部分を見つけ、それを企業の事業をとおして解決していくことで、自社の仕事づくりの可能性が広がっていくことを確認しました。
〈支部三役〉 
支部長  古川茂行(東日本オート㈱)
副支部長 寺床博好(薩摩興業㈱)(注:赤字にしたのはブログ管理人)
副支部長 大久保旬(丸代塗料㈲)
幹事長  橋本哲夫(㈱桜設計)
"

さらに、千葉・中小企業家同友会を探ってみると、以下のようなものが見つかりました。

千葉・中小企業家同友会と共産党懇談
http://jcp-chiba.web5.jp/nissi1207/dekigoto1401/dekigoto140403.html

以下にこの記事をそのまま引用します。

"

地域経済循環どう構築

千葉・中小企業家同友会と共産党懇談

しんぶん赤旗 2014.4.2
日本共産党千葉県委員会と県中小企業家同友会との懇談の様子

日本共産党千葉県委員会はこのほど、千葉市内で千葉県中小企業家同友会と懇談しました。同会からは細矢孝政策委員長や川西洋史事務局長らが、党からは浮揚幸裕県委員長や小松実県議団長らが出席。同会が国・県に提出した政策要望にそって、中小企業の現状や課題について率直に意見を交換しました。

細矢氏は、「政策要望は中小企業の経営を守るとともに、地域の経済発展にどう寄与するかという視点でまとめました」と報告。小松県議団長は、「ほとんどが党の政策と一致しています。とりわけ、地域内の経済循環をどうつくるか、大いに協力しましょう」と述べました。

懇談では、まきストーブなどの再生可能エネルギーの活用や農業資源を生かした取り組みなど、企業も行政も多彩に挑戦をはじめていることが交流されました。また、「小さな企業では、補助制度があっても使いづらい」などの要求も出されました。

中小企業は納税や雇用で大きな貢献をする存在であり、「100億円り上げる大企業1社より、1億円売り上げる小規模企業100社の方が、地域の役に立ちます」と意気投合しました。
"
この懇談会に関しては、「千葉県中小企業家同友会」から、日本共産党元千葉県議会議員の小松実氏に申し入れをしたことで実現したようです。それについて、小松氏自身のブログ"小松実のひとりごと"にその記載がありました。無論、これをもって、共産党が絡んでいるなどとは断定できるわけもありませんが、何やらきな臭さを感じるのは、私だけでしょうか?

こんなことを書くと、共産党だけが千葉県中小企業家同友会に関係していると思われるかもしれませんが、千葉県民主党の活動報告をみると、民主党 千葉県総支部連合会のサイトをみると、民主党も関与しています。


これも、関係する部分を以下に掲載します。

"
 第7回講座は今日的課題である、「千葉県経済の現状と課題」をテーマに、額賀信・ちばぎん総合研究所取締役社長と、水野俊夫・千葉県中小企業家同友会政策委員長(野水鋼業株式会社代表取締役)のお二人から講義を受けました。




 額賀講師は、冒頭、「活性化が」叫ばれているが、「なぜ活性化なのか」として、経済においては、「雇用(仕事)と所得(お金)が持続的に維持されること」であり、高度成長時代の「公共投資と企業誘致」ではやっていけない時代になっていることを強調しました。
そして、額賀講師は、「人口減少」傾向が拡大していく現状の中で、「働く人が減り」「お客が減る」―「人手不足、消費者不足」が起きており、中でも「消費者不足」は深刻な問題であることを繰り返し強調しました。
さらに、「人口減少」はさらに続くと述べるとともに、「人の来る地域としての観光」について、先進国ほど雇用と所得をもたらす「観光」の牽引力が高く、観光が最大の産業になっていると訴えました。
また、千葉県の観光について、全国的みても善戦しているとして、夏休みと冬休みに観光客が多く、宿泊も1泊から2泊が多く、現状は「日帰り観光日本一」の「観光大県」だとして、今後は「夏冬関係なく」人が訪れるようにすることが課題だと指摘しました。
最後に、人の来る地域にするためにはかっての「鉄は国家なりから、観光は地域なり」を合言葉に、行政は、作文から行動へー「視察をやめて商売(行動)をしてほしい」と、述べるとともに、千葉市の「世界最大の貝塚」加曾利貝塚に見られるように、縄文時代から「自然と共生をしてきた千葉県」の特色を最大限に生かし「自然と人にやさしい千葉県」をもっともっとアピールしてほしいと訴えました。



 野水講師は冒頭、「中小企業の経営の安定と経営環境の改善」を願って中小企業家同友会が生まれ、全国47支部(41077会員)、県内15支部(1067会員)で、「本音で語り合い、学びあい、助け合う場」として活動をしていることを報告したあと、
「中小企業を取り巻く環境」は予断を許さない状況が続いていることを強調しました。
とりわけ、少子高齢化の進む中、一層のグローバル化の加速、さらなる情報化(IT化)の流れなど、大きな構造転換が進む中での的確な舵取りが迫られていることが強く訴えられました。
また、県内企業の99%を中小企業が占め、民間企業に働く人の80%の雇用を守っている現状の中で、千葉県が全国に先立って昨年3月「千葉県中小企業の振興に関する条例」を制定したことなど、「中小企業の役割重視」の動きも出てきていると述べるとともに、現在、国に対して一日も早い「中小企業憲章の制定」を働きかけていることを強調しました。
最後に、中小企業が①千葉県の経済発展の基盤②多様な雇用の場の提供③地域住民の生活を支え、町づくりを担うーという役割をはたしている事を強調しながら、「創業及び再生支援」「情報技術の利活用の促進」「資金調達の円滑化」「人材確保、人材育成」―など、12項目の「中小企業の活性化に向けたとりくみ」が進められていることを報告し、「中小企業は地域に根を張った植物」であると訴えました。
"
民主・共産両党とも、千葉県中小企業家同友会に関係があり、これには北総支部副支部長 寺床博好(薩摩興業㈱)も関わっているということです。なにやら、本当にきな臭さを感じてしまいます。上の写真だと、共産党のステッーカーがべたべた貼ってあることから、民主党 千葉県総支部連合会内の会議室で、中小企業家同友会のセミナーを実施したということです。

薩摩興業は、資本金1千万円で従業員5名にもかかわらず、1200万円もの大金を賄賂として使えるというのも違和感を感じますし、千葉の会社なのに神奈川の甘利事務所に陳情するというのも不自然です。新札の紙幣番号をコピーして、50時間以上録音をして、証拠を用意するというのが用意周到すぎます。背後に何らかの個人か、組織がいて、それらが協力しているとみるのが自然でしょう。

甘利事務所の脇が甘いのかもしれませんが、寄付した個人や、会社などすべてを調べるのは困難ですし、政治資金問題のための献金といった性質もあるわけで、個人献金でも通名献金ということもあり得るわけで、これらを全て水際で防ぐのは無理筋というものです。

現在の政治資金規制法はザル法で、これを是正するためにも特に悪意のある献金の類については、献金した側もかなり厳しく罰する制度にしたほうが良いかもしれません。

こういった経緯もありますので、甘利大臣の疑惑の件については、斡旋収賄や斡旋利得の事案として立件しようにも、困難であることが予想されます。おそらく、政治資金収支報告書の未記載の部分ついての追及になると思われます。

さらに、失踪した甘利氏の公設第1秘書の清島健一氏(39)についても掲載しておきます。

清島氏は神奈川・逗子市出身。国士舘大学を卒業後、02年から江田憲司衆院議員(現・維新の党)の事務所で働き始めました。03年に江田が落選すると、05年ごろに甘利事務所に移り、11年に公設第1秘書となり、今や地元事務所の「所長」を名乗っています。
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/173920/2

江田との過去の繋がりも、きな臭さを感じさせます。それにしても、清島氏は家族ごと失踪しています。常識的に、清島氏に非がないとするなら、甘利氏と共同で、調査にあたるのが筋というものです。甘利氏はやはり、飼い犬に手を噛まれたということでしょうか。
さて、一色武氏が、本気で甘利氏を潰すために贈収賄事案で訴えるなら、相応の証拠を警察署に持って自首した方がダメージは甚大であったでしょう。そうなると、無論贈賄する側も罪に問われることになりますが、当然甘利潰しの観点では、雑誌に売り込むよりはかに効果が絶大であるはずです。

しかしながら、雑誌という媒体の性質から、甘利氏の件がはっきりしないままで、引きずることができれば、白黒がはっきりしなくても、安倍政権にとっては痛手です。今年の参院選挙まで引づることができば、この状況は誰にとって、一番得なのでしょうか・・・・・?

いずれにせよ、今回の件が、もし本当に甘利氏が関与した収賄事件だったとすれば、何やらあまりにも稚拙で、もし本気で収賄をするというのなら、甘利氏は無論のこと、公設第1秘書の清島氏自身も、こんな稚拙なことはせずもっと用意周到に行い、『週刊文春』に写真を撮影されたり、録音されたりなどというへまなど、絶対しなかったと思います。

この事件、これからの調査次第でまだ、どうなるかまだ結論は出せないと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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