2016年10月29日土曜日

消費税率10%引き上げ延期法案 民進が反対決定―【私の論評】自ら地雷を踏みまくり解党するしかなくなった民進党(゚д゚)!

消費税率10%引き上げ延期法案 民進が反対決定

「次の内閣」を開催した民進党
民進党は「次の内閣」を開き、消費税率を10%に引き上げる時期を来年4月から2年半延期するための法案について、アベノミクスの失敗によるものだとして、今後の採決で反対することを決めました。

民進党は28日に「次の内閣」を開き、衆議院で審議が行われている消費税率を10%に引き上げる時期を、来年4月から平成31年10月に2年半延期することなどを盛り込んだ法案への対応を協議しました。

その結果、アベノミクスの失敗により増税を先送りするものであり、税率の引き上げに合わせて導入される食品など一部の品目の税率を8%に据え置く「軽減税率」は、低所得者対策にならないなどとして、今後の採決で反対することを決めました。

一方で、会合ではことし5月、当時の岡田代表のもと、「増税できる経済状況ではない」として、消費税率の引き上げを延期するための法案を提出していることから、「国民から党の方針が一貫していない」などと批判を受けるおそれがあるとして、党執行部に対し反対の理由を丁寧に説明するよう求める意見も出されました。

【私の論評】自ら地雷を踏みまくり解党するしかなくなった民進党(゚д゚)!

消費税率を10%に引き上げる時期を来年4月から2年半延期するための法案について、アベノミクスの失敗によるものだとして、今後の採決で反対することを決めましたとはいったいどういうことなのでしょう。

つまり、民進党の皆さんは「8%への消費税率引上げが経済の回復をぶち壊した」とは思ってはおらず、アベノミクスが悪いのだとして、次の選挙では「私たち民進党は必ず消費税率を10%に引き上げます」と主張するということです。正気の沙汰とは思えません。

そもそも、増税など全く必要ないことは、このブログでも何度も述べてきました。その中の極めつけは、やはりもうすでに財政再建は終了している可能性が高いというものだと思います。その記事のリンクを以下に掲載します。
蓮舫氏が語る経済政策 実行されたなら景気低迷で雇用改善はブチ壊し―【私の論評】財政再建はすでに終わっていることを知らない民進党に先はない(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では財政再建はもう終了しかけていることを掲載しました。以下に一部引用します。
まずは、以下は統合政府純債務残高の推移を示したものです。
このグラフから日銀の金融緩和政策の国債の買い入れによって、純債務残高が、2014年度でも政府純債務GDP比は35%まで減少していたことがわかります。 
さらに、下のグラフは、統合政府の債務残高の予測まで含めた推移を示したものです。
日銀が国債を買えば買うほど統合政府の政府純債務は減ります。 
日銀の年80兆円の国債買い入れペースだと、2017年度には純債務から、純資産になるため、財政再建は完璧に終了することになります。実質的には、2016年度中に終了するか、2016年半ばを過ぎている現在もうすでに終了したと言っても良いくらいです。
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、俄にこの事実を信じられない人もいるでしょう。そのような方には、まずはこの記事を読んでいたたくともに、以下の記事も読まれることをおすすめします。
「国の借金」巡るホラー話 財務分析すれば怖くない―【私の論評】鳥越より悪質な都市伝説が現実になる新手の辛坊らの発言には気をつけろ(゚д゚)!
国の借金1000兆円は、真夏のホラー映画のような作り話にすぎない!
詳細は、この記事を読んでいただくものとして、この記事では、2014年の政府債務を日銀も加えた連結のBSで計算しました。その結果は、政府純債務GDP比は35%まで減少していたことが示されました。実数としては、160兆円程度です。

国の借金1000兆円などというのは、全くのまやかしであるに過ぎないことがわかります。財政再建が、完璧に終了して、いるであろう2017年の4月には、どうみても消費税増税などする必要性などないわけです。

にもかかわらず、財務省は増税キャンペーンを繰り返すし、民進党はそのキャンペーンにのって、まるで経済対策は、

それにしても、財務省はなぜ増税をしたがるのでしょうか。財務省の権益は、歳出権の拡大です。予算は支出できる権利(=歳出権)の塊です。増税は、予算上、新規国債発行額を一定とすれば、歳出権の拡大に作用します。

簡単に言えば、予算を膨らませ、要求官庁に多くの配れるわけです。要求官庁に大きく予算を配ることができれば、要求官庁の関係団体に財務省から天下ることができ、財務省の組織拡大になるのです。他の省庁とは異なり、財務省だけは、会計担当と称して各省の天下り法人にも天下ることができます。これは予算を握っている財務省だけの特権です。

だから、景気が良くなった、結果として歳入が増えるなどということは、財務省の権益とはならないわけで、あくまで予算を膨らます増税こそが財務省の権益となるのです。そのため、国民生活などどうでも良いので、景気が悪くなっても財務省の権益を増大させるためには、財務省は何が何でも増税したいのです。

民進党の執行部は頭おかしいのでしょうか。これ掲げて次の選挙戦うのでしょうか。野田の一派は自民党にどうしても勝たせたいと思っているのでしょうか。おそらく、衆院解散総選挙の時期は迫っています。もう時間はありません。民進党の党員は現執行部を引き摺り下ろすべきです。

それにしても、この民進党の「次の内閣」は、どのような面々なのでしょうか。以下にその名簿を掲載します。

どれも明らかに人材不足としか言いようがない、内閣です。全体的に酷いのですが、まずは、二重国籍問題が明るみに出て、明らかに議員になった頃から、つい最近まで二重国籍であったことが明るみにでてしまったため、明らかに自らの国籍に関して虚偽に虚偽を重ねてきた蓮舫氏が総理大臣などというのは全く問題外です。

それに、法務大臣に有田芳生はないと思います。これでは、完璧に亡国内閣です。蓮舫氏はこの内閣によって、明らかに日本を極度に弱体化することを目指しているとしか思えません。この内閣が本当に発足した場合、史上最低の内閣になのは目に見えています。

さらに、内閣ではなく、党の幹部の人事も大間違いをしています。特に、野田氏を幹事長にしたのは明らかな間違いです。野田氏は、増税指向であるだけでなく、民主党政権時代に、なし崩し的に原発再稼働を認めた張本人でもあります。これが野党共闘が徹底しない理由にもなっています。

国会でアベノミクスを批判した蓮舫氏だが・・・・
さらに、民進党はアベノミクス批判ということで、とにかく安倍総理の経済政策を全面否定しています。本来のアベノミクスのうち、景気循環対策である財政政策は本来積極財政をすべきだったのが、増税などというデフレから脱却するためには、禁じ手といっても良い政策である増税をしたのは完璧に間違いでした。それを反省して、安倍総理は消費税増税を延期したのです。

アベノミクスのもう一つの景気循環的対策である、金融緩和は雇用が改善され、はっきりと効果が出ています。まずは、高校・大学の新卒の雇用がかなり改善したというか、数十年ぶりの良さです。実質賃金は当初は、想定どおりに低下したため、民進党の面々はその理屈もわらず、「実質賃金がー」と与党を批判していました。

しかし、この「実質賃金」も最近ジワジワと上がり始めています。これも想定通りです。できれば、追加の量的緩和をすれば、この傾向はより顕著なものになります。ただし、本日はその話に触れていると長くなるのでこれは、また別に機会を改めて掲載します。

特に若者の雇用はかなり改善しているので強く実感できるのでしょうが、年金暮らしの高齢者などにはこれを実感できません。そうして、民進党はアベノミクス全部を批判しているので、当然のことながら、金融緩和政策も否定しています。

しかし、これは明らかな間違いです。デフレの時に金融緩和政策をするというのは、日本以外の国では当たり前のことであり、これは労働者の雇用を改善するということで、労働組合などが推進を望む政策です。

これは、当然のことながら、民進党の支持団体「連合」が望む政策です。しかし、民進党は、金融緩和政策を否定しています。

このあたりの状況をみて、自民党の二階俊博幹事長が民進党と、その支持団体「連合」に分断作戦を仕掛けています。

二階氏は、26日夜、東京・新宿の京王プラザホテルの日本料理店「蒼樹庵」で、民進党の支持団体である「連合」の神津里季生会長と会食しました。連合内では、共産党を含む野党共闘に突き進む民進党執行部への不満が高まっています。

新宿の京王プラザホテルの日本料理店「蒼樹庵」
林幹雄幹事長代理と森英介労政局長も同席し、安倍晋三政権が進める「働き方改革」など連合と一致できる政策課題について議論したといいます。この中では、無論のこと金融緩和政策は「連合」の労働者の雇用も改善することについて説明されたものと思います。

連合は新潟知事選や衆院東京10区、福岡6区補選で民進党の対応に反発しており、同党との間にすきま風が吹いています。二階氏の動きは、次期衆院選をにらんで連合と民進党にくさびを打ち、あわよくば味方に引き入れようという思惑があるものと推察できます。

東京10区と福岡6区の両補選では、共産党に候補取り下げを要請し、野党候補が事実上一本化ました。しかし、政策協定を結ばず中途半端に終わりました。そもそも、自衛隊を違憲だと言い切る共産党と政策協定を結ぶのは、民進党にとってあまりにリスクが大きいものです。共産党の主張が「原発即ゼロ」ということも民進党にとっては、本来受け入れられるものではありません。

ところが、現状では野党候補を一本化しないと自民党とは勝負になりません。そこで、表向き共産党とは違うといいながら、裏では手を組むという対応をせざるを得ないのですが、こうした姿は有権者に見透かされています。

私は、民進党のことをことごとく批判をしていますが、本来は健全な野党は与党の政権運営にも必須だと思っています。だから、本当はまともな野党が出てきて欲しいと思っています。

しかし、増税推進を是とし、金融政策を雇用政策として認めず、シャドーキャビネット(次の内閣)の陣容はそもそも蓮舫総理大臣からして決定的な大間違いで、執行部も野田幹事長というとんでもないものであり、何というか自ら地雷を踏みまくっているようです。それも、はっきりとわかる地雷原に踏み入らないようさえすれば良いものを、自らすすんで地雷原に突入したようにしか見えません。

フォークランドの地雷原に生息するペンギン。ペンギンは体が軽いので、たとえ地雷を踏んでも爆発
しない。しかし、人間が踏めば爆発する。地雷原はペンギンの聖地にはなるが、民進党には土台無理。

まずは、民進党は共産党と裏で協力しなくても戦える体力を蓄えなければなりません。そのために必要なのは、上記の地雷を踏んでしまったことを帳消しにする以外には方法はありません。

帳消しにするには、民主党から民進党に名前を変えたようなことでは、無理です。本当に解党すべきです。一度解党して、地雷原に自らはまって自爆した連中は排除した上で、新党をつくるべきです。そのほうが、ずっと良い結果を生むことでしょう。

今のままでは、旧社会党と同じで、消え去る運命です。官邸は蓮舫氏の二重国籍問題について、事実関係を完全に把握した上で故意に緩い対応をとって、泳がせたのです。蓮舫氏の国籍関係の事実を政府が詳細に把握するのは容易なことです。

そこで、あえて早急に蓮舫氏のクビを取るよりも、選挙相手としてくみしやすい状態であるほうが、与党にとって好都合と考えているでしょう。蓮舫氏が代表であるうちに、間違いなく安倍総理は衆院を解散して、総選挙を実施するでしょう。

蓮舫氏が事前に準備して、もっと早く問題を認めて謝罪していれば、ここまで追い詰められることはなかったでしょう。しかし、ここまで傷口が広がれば、手遅れです。これは、次の衆院選ではっきりすることでしょう。次の衆院選ですぐに消え去るということはないでしょうが、その趨勢が明々白々になることでしょう。

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