総務省 |
難民認定制度の厳格化が行われている。法務省は、難民認定申請から6カ月後に一律就労を認めている現行の制度を見直し、借金逃れなど明らかに難民に該当しない事情を述べている申請者には就労を認めず、在留期限後に退去強制の手続きを取ることとした。
この数字について、いわゆる「人権派」から、日本の難民認定があまりに厳しすぎると批判の対象になることもある。日本は、難民条約に加入しており、その条約における難民の定義に即しているが、批判者から見れば、難民条約そのものが「政治難民」を主に対象としているため既に時代遅れになっており、難民の範囲が狭すぎるという意見である。
ちなみに、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、「経済・紛争難民」もやや広い範囲で含みうるガイドラインも作っているが、それは法的拘束力を持っていないので、日本としては難民条約に基づいて法執行しているという立場である。
このスタンスが人権派から批判されているのだが、あくまで難民条約は遵守している。それは日本の移民政策の反映でもある。難民条約だけなのか、難民条約にガイドラインを加えるのがいいのかはそれぞれの価値判断によるので、政策判断でもある。
いずれにしても、現在の法務省の難民認定行政では、「難民」と認定できない人が大量に難民申請をしてきたと言わざるを得ない。
それは、現行の難民申請6カ月後から一律に就労許可が得られる仕組みの影響が大きい。この仕組みは民主党政権において2010年から導入された。この運用方針によって、就労目的で難民申請する人が増えてきたのは事実だろう。
現状について法務省は、難民申請の多くが出稼ぎを目的とした「偽装難民」とみている。そこで、法務省は1月12日、申請者を分類し「偽装難民」に該当する場合には就労許可を出さない方針を公表したというのが、厳格化の背景である。
難民申請6カ月後から一律に就労許可が得られるというのは、明らかにおかしい。今回の方針によって「偽装難民」だけに一律の就労許可を与えないだけなので、「難民」には関係のない話である。
一方、こうした「偽装難民」を生み出すのは、アベノミクスの成果である国内の雇用環境が好転したことも影響している。国内で人手不足になって、海外からの雇用が必要になっていることも一因だ。国内雇用を損なわない形で、正しいルールでの外国人雇用も必要である。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
【私の論評】また一つ民主党政権の負の遺産が払拭された(゚д゚)!
法務省は今月12日、難民申請制度について、申請6カ月後から就労を許可する現在の運用を廃止すると発表しました。就労目的の難民申請が急増していることを受け、「濫用・誤用的な申請を抑制する」としています。15日から適用しました。
上川陽子法相 |
上川陽子法相は午前の会見で「(難民の)受け入れを消極的にするという趣旨ではない。保護が必要な難民への適正な対応に傾注したい」と述べました。
今回の見直しでは、難民申請後2カ月以内に申請者を、1)難民の可能性が高い人、2)明らかに難民に該当しない人、3)再申請を繰り返している人、4)その他──に分類する。1)には速やかに就労を許可する一方、2)や3)については就労不可として、在留期限終了後に新たな在留資格を付与しないことにしました。
日本では2010年3月から、難民申請を行った6カ月後から認定手続きが完了するまでの間、就労が認められるようになりました。これは、本当に摩訶不思議な制度です。運転免許の資格試験を受けて、まだ合格もしていないのに、合否が決まるまでの間は、運転できるようなものです。
上の記事を読んだだけでは、なかなか理解できない部分があると思います。難民申請は何度できるるし、しかも審査に2年以上かかるというところが肝です。
とにかく外国人が、本当に難民であろうがなかろうが、難民申請をして半年過ぎれば、申請が認可されようがされまいが、審査が終了する2年後までは、日本で働くことができるということです。これでは、申請を何回か繰り返せば、自分の好きなだけ働けることになります。
申請数はその後増加を続け、2016年の申請者は1万0901人と初めて1万人を上回りました。認定数は28人にとどまりました。
2017年1─9月の申請者は1万4043人に上り、前年同期からさらに1.8倍に増加しました。認定数は9人でした。
説明を追加 |
これをこのまま放置しておけば、この事実が世界中に広まり、世界中から日本に偽装難民が押し寄せることなったかもしれません。それを恐れたからこそ、政府はこの制度をやめて元に戻したのでしょう。
それにしても、民進党も、立憲民主党も希望の党も、このことには一切触れません。自民党安倍政権には何でも反対なのに、なぜでしょう。やはり、そんなことをすれば、逆に自民党側から自分たちの旧悪を暴露されれば、自分たちに不利になると考えているのでしょう。それは、マスコミも右にならえというところなのでしょう。
さらに、高橋洋一氏の記事には掲載されていませんが、日本は難民・移民を受け入れていないし、最近でも受け入れていないという認識が多くあるようですが、それは明らかな間違いです。
日本は、戦後多くの朝鮮半島からの難民・移民を多数受け入れています。これについては、以前もこのブログに掲載したことがあります。
パリ同時多発テロの根底にある100年の歴史―【私の論評】本当の歴史を知らなければ、今の世界も日本国内の難民・移民問題も見えなくなる(゚д゚)!
パリ同時多発テロがあったレストラン前に集まり、ろうそくに火をともすパリ市民ら |
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、現在の中東難民などを多く生み出してしまう原因を作り出した、EU諸国について掲載するとともに、日本ではマスコミも政治家も口を閉ざしていますが、いわゆ在日朝鮮人・韓国人の中にも難民・移民が存在することを掲載しました。
それにしても、場合によっては難民を事実上無制限に受け入れてしまいかねないようなこのような仕組み、それも法律にも基づかないような仕組みを入れた当時の民主党は何を考えていたのでしょうか。
これは、明らかに日本を破壊しようとしていたといわれても、致し方ないでしょう。そうして、民主党政権は他にも日本を破壊しようとしたとしか思えないようなことをしていました。たとえば、外交・経済・安全保障面での衰退です。その他数え上げればきりがないです。
民主党政権が崩壊してから、5年になりますが、この5年間で多くの国民がこの民主党政権の悪辣さを忘れてしまったようです。
最近の心理学では、以前は人間が物事を判断し決定をするのは理性だとされていましたが、実は人間の理性を支配するのは感情であることが判明しています。人は必ずしも合理的には動いていないのです。
破壊主義者は建設精神よりも破壊本能が大きいので、自分勝手に夢想して、建設的であると称して破壊に専念します。ヒトラー、毛沢東、スターリン、ポルポト等がその最も典型的で極端な例です。
このような日本弱体化への推進勢力である、民主党はなくなりましたが、そのDNAは民進党へ、そうして立憲民主党、希望の塔へも受け継がれていることを忘れはならないと思います。
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