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2015年6月30日火曜日

【佐藤優】中国はこれから深刻な国家的危機に陥る!!!―【私の論評】日本の安全保障は、第二イスラム国の脅威が中国西端に迫っていることも考慮に入れよ(゚д゚)!

【佐藤優】中国はこれから深刻な国家的危機に陥る!!!


【私の論評】日本の安全保障は、第二イスラム国の脅威が中国西端に迫っていることも考慮に入れよ(゚д゚)!

上の動画で佐藤優氏は、中国の海洋膨張は終わるとしています。なぜかといえば、それどころではない状況が、中国に起こっているからです。それは、東トルキスタンと言われる、現在は中国領である新疆ウィグル自治区、その他キルギスさらに、カザフスタンの東部を含む地域には、すでにイスラム国の影響が及んでいるからです。

佐藤氏にいわせると、中央アジアに第二イスラム国ができるあがるのは、時間の問題であるとしています。現状は、イスラム国から随分とテロリスト・グループが入っており、キルギスあたりでは統治不能の状態になっているそうです。そうして、新疆ウィグル地区にも相当過激派が入っている状態になっているそうです。

これに関しては、以前にもこのブログに掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
「イスラム国」“報復テロ”におびえる中国 弾圧で国外逃亡のウイグル族が合流―【私の論評】少数民族抑圧政策により、ここ数年毎年暴動が年平均10万件以上発生する中国で、イスラーム過激派のテロは苛烈さを極めることになる(゚д゚)!
新疆ウィグル自治区の暴動における犠牲者 写真はブログ管理人挿入以下同じ
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事より一部以下にコピペさせていただきます。
 「イスラム国」による日本人殺害脅迫事件を受け、中国政府は国内にテロが“飛び火”することへの警戒を強めている。中国では、ウイグル族に対する弾圧政策の結果、イスラム教徒らの国外逃亡が相次いでおり、出国後に「イスラム国」に合流するケースも少なくないとされる。中東でテロのノウハウを学んだ者が帰国し、中国当局への「報復テロ」に打って出る可能性が現実味を帯びているのだ。 
 「習近平国家主席体制になって、ウイグル族への弾圧は激しさを増している。新疆ウイグル自治区にはイスラム教徒が多く、耐えかねて、逃げ出した人々の中には、『イスラム国』に加わる者もいるようだ。こうした人々が報復してくることは十分に予想される」 
 中国事情に詳しい評論家の石平氏はこう指摘する。 
 石平氏は「中国にとってイスラム国によるテロは人ごとではなく、当局も警戒し始めている」と語る。 
 当局が危ぶんでいるのは国内でのテロだけではない。中国はイラクなどに巨大な石油利権を持っており、中国が開発する油田などがテロの標的になる可能性も否定できないからだ。
日本では、あまり知られていないことですが、新疆ウィグル自治区は現中華人民共和国が独立したときには存在せず、現中国が建国して以降に侵略によって無理やり中国の版図に収めたものです。それは、新疆ウィグル自治区だけではありません。それは、以下の地図をご覧いただければ、お分かりになると思います。


上の地図にはでてはいませんが、朝鮮半島の上にあたる、中国の東北部も、大東亜戦争中に日本が建国させた満州国がありましたが、ここも厳密にいえば、もともとは大陸中国とは異なる満州族(ツングース系民族)が住む外国のようなものでした。

このように、現中国は独立後に膨張して現在の版図になったものです。それだけに飽きたらず、尖閣列島、南沙諸島にまで膨張しようとしてきたのが、つい最近までの中国の状況でした。

しかし、この膨張はいっときあるいは、永遠に止まるかもしれません。確かに中国の西端にある新疆ウィグル自治区を含む中央アジア一帯が、第二のイスラム国になってしまえば、大変なことです。海洋進出どころではありません。中国とししては、この方面の版図の確保と治安の維持を最優先に考えなければなりません。

テロリスト組織である、現状のいわゆるイスラム国のある地域は、イラクとシリアにまたがっており、直接的に支配しているのはこの地域ですが、その他間接的に影響力を与えることのできる地域はかなり広大な地域になっています。

これらの地域は、古くから独裁者の圧政に苦しんできた地域であり、昔から激しい民族対立のあった地域です。というより、そのこと自体が、ISISを生み出す土壌となっていました。まさに、現在の新疆ウィグル自治区は、同じような状況下にあります。

イラクとシリアにまたがるISISが支配する地域
ちなみに、ISISが自分たちの版図であると主張するのは以下です。ISISが掲げる理想の領土は過去のイスラム国家の最大版図(ウマイヤ朝など)を目指しているので、スペインや、中央アジアもしっかり奪還対象地域となっています。無論現在の中国領である新疆ウィグル自治地区も対象です。


新疆ウィグル地区では、今のところは中国が人民解放軍などを送り込み、暴動など鎮圧していますが、それでもとんでもない状況になっています。

それは、以前このブログにも掲載しました。その記事のリンクを以下に掲載します。
中国のチベット族やウイグル族 3人集まると即懲罰の対象に―【私の論評】中国領琉球島速報!!在琉球小日本人三人以上集合懲罰対象的行為厳禁!!小日本軍国主義打倒!!中華思想勝利!!敵的小市民日本人抹殺是正義!!てなことになったら手遅れですよ(゚д゚)!
支那人によるウイグル人虐殺
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事は2013年のものですが、この当時から新疆ウィグル自治区ではとんでもないことになっていました。その部分を以下に引用します。
 ウイグルでは毎年、14歳から25歳前後のウイグル人女性数万人が、故郷から遠く離れた大都市に連れて行かれます。彼女たちは寮生活をしながら不当に安い賃金で働かされます。その上、ウイグル語を禁じられ、生活習慣も変えられて、挙げ句の果てに漢民族の男と無理やり結婚させられるのです。ウイグル人男性は結婚相手を奪われることになります。ウイグルの血を先細りさせ、やがて途絶えさせるのが共産党の狙いだと見ていいでしょう。 
 チベットやウイグルでは、3人を超える集まりは、それがどれほど他愛のない平和的な集まりであっても罰せられます。学校の教室にはカメラが設置され、教師が民族の言語や文化について子供たちに教えないよう監視されています。新疆ウイグル自治区では街中の至るところに6万台もの監視カメラが設置されています。 
 さらにウイグルの人たちは核実験でも苦しめられてきました。2008年に『中国の核実験』(医療科学社)を出版した札幌医科大学教授の高田純氏によれば、1996年までの約30年間にウイグル自治区のロプノルで46回の核実験が行なわれ、その影響で少なくとも19万人以上が死亡しました。
古来いわゆる大帝国は、侵略した土地においては、最初は地元民を弾圧したようですが、それだけでは統治が不可能なので、地元民の自治や宗教を認めたり、宥和策をとるのが普通でした。ローマ帝国もそうでし、かつてのイギリス帝国によるインド統治もそうでした。しかし、中国はそうではありません。これでは、地元民が納得するはずはありません。

 それとウィグル人は基本的には、イスラム原理主義です。無論、元々ISISに親和的という意味ではなく、元々のイスラムの教えを守る気風が強いということです。

中国はこうしたウィグル人の心情を逆なでするようなことばかりしています。最近も以下のような報道がありました。
酒を飲まないウイグル人はイスラム原理主義者、ラマダン直前に嫌がらせビール祭りを開催―中国
新疆ウイグル自治区ホータン地区ニヤ県の農村で、ラマダン直前(18日から)の6月15日に共産主義青年団主催のビール祭りが開催された。その目的は
“現代生活によって農村の文化生活を活発にすること、違法な宗教伝播の余地を減らすこと、農村の思想・文化・世論の陣地を占領すること、村の党組織の凝集力を高めることにより、農村に調和と安定をもたらすこと”
とのこと。 
以前にも記事「禁酒・禁煙する奴はイスラム原理主義、中国政府が新疆で宣伝活動」で取り上げましたが、ブルカ禁止やヒゲ禁止といった干渉がエスカレートし、禁酒を禁止、ラマダン中のレストラン休業は禁止、雑貨店には必ず酒を置くことなどの規定が追加されるなかで、「みんなの前でビールを飲むことを強制」という新技が追加されたもよう。
現中国は、植民地支配とか、信託統治などの経験がないためでしょうか、宥和策など全く眼中にないようで、未だにこのような愚かな統治しかできないようです。

このままでは、中国は大きなつけをはらうはめになることでしょう。おそらく、これから、第二イスラム国の影響が強く及ぶようになるか、最悪の場合は新疆ウィグル自治区内そのものが、その版図に収まることになってしまうかもしれません。

もし、そのようなことになれば、過去のように公安警察や、人民解放軍をもってしても、訓練を受けた過激派、自分の命もいとわず自爆テロをする過激派などにより、治安の維持は困難になってしまいます。

ところで、フィリピンのアキノ大統領が今月5日に東京・内幸町の日本記者クラブで行った記者会見で、中国国営新華社通信の記者の質問に逆に問いかける一幕があったことを皆さんはご存知でしょうか。

日本記者クラブで記者会見するフィリピンのアキノ大統領
アキノ大統領は今月3日に都内で行った講演で、南シナ海で地域の緊張を高めている中国を戦前のナチス・ドイツにたとえました。新華社の記者はこの発言について、「中国にナチスという言葉を使うことをどう思うか。中国人の感情を傷つけると思わないのか」と質問しました。 
これに対し、大統領は「誰の感情も害するつもりはない」と断った上で「中国の人々に聞いてみたい」と切り出しました。そして、「あなた方がフィリピンの立場だったとして、海岸線の西側が奪われ、東側だけを維持することになったとしたら、『わが国の航路の半分をどうぞ』と言うだろうか。どの国も喜んでそうするとは思わない」と述べていました。
このアキノ大統領の言葉、意味深長です。海岸線の西側が奪われて、東側だけ維持するとは、何を指しているのでしょうか。

当然フィリピンの西岸に位置する南シナ海における、中国の環礁の埋め立てなどを示しているのでしょうが、私はそれだけではないと思います。

中国の動向は、フィリピンにとっては死活問題ともなりかねませんから、アキノ大統領は、当然中国に迫る第二のイスラム国の脅威について熟知していると思います。そうして、この質問をした中国人記者もそのことを知っているのは当然のこととして、アキノ大統領は皮肉を込めてこの言葉を語ったのではないでしょうか。

この言葉の裏の意味は、「中国の西側にも、第二イスラム国の脅威が迫っているではないか。フイリピン西岸で、環礁の埋め立てなどやってる場合じゃないぞ。そんなことをするくらいなら、まずは自分の頭の上のハエを追い払え」ということではなかったかと思います。質問した中国人記者もこれには、二の句が継げなかったのではないかと思います。

残念ながら、集団的自衛権などで「戦争が起こる」などと愚かな印象操作をする日本のマスコミは、精神疾患もしくは認知症を患っているとしか思えません。自分の国に迫る脅威を認識できないのですから、このような中国に迫る脅威を認識することはできないようです。

中国にそのような危機が迫り、中央アジアが本当に第二イスラム国の版図になってしまえば、その影響がいつ他のアジア諸国に及ぶのか、全く保証の限りではありません。

日本の安全保証は、こうしたことも視野に入れて考えなければなりません。今のマスコミや、野党など勉強不足もはなはだしいので、それはできないと思います。

本当に平和ボケというのは、いかんともしがたいです。そんな日本の状況などとは関係なく、中国は大変なことになりそうです。今のところ、中国はAIIBなどの乗るかそるかの、重要案件を抱えているため、対外的なイメージを毀損したくないので、このような危機についてはおくびにも出しませんが、今後半年以内くらいには、中国もこの脅威の存在を隠しきれなくなると思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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