Weather Report - Clip Waterfall
アメリカのエレクトリック・ジャズバンド。マイルス・デイヴィスの元で活躍していたジョー・ザヴィヌル、ウェイン・ショーターの二人により1971年に結成された。ミロスラフ・ビトウスを加えデビューアルバム「ウェザー・リポート」を発表しました。1975年にジャコ・パストリアスが参加。バンドは頂点を迎えた。1986年、ジョー・ザヴィヌルとウェイン・ショーターがそれぞれのバンドを作り、ウェザー・リポートは解散しました。
彼らのデビュー・アルバム「ウェザー・リポート」は、フリー・ジャズの混迷から脱しきっていなかった当時のジャズ・シーンに大きな話題を提供しました。その1年後に彼らは初来日を果たしている。ウェザー・リポートの中核的存在である、ジョー・ザヴィヌルとウェイン・ショーターの二人が初めて出会ったのは、'59年の事だったという。当時 ウィーンからアメリカにやってきたばかりのザヴィヌルと、ジョン・コルトレーンの演奏に強い感銘を受けたショーターは、たちまち意気投合したそうですが、この時は一緒に仕事をする機会はありませんでした。
ザヴィヌルは'60年代にキャノンボール・アダレイ(アルト・サックス)のコンボに加わり「マーシー・マーシー・マーシー」などのヒットを飛ばす。一方 ショーターも、アート・ブレイキー(ドラムス)のジャズ・メッセンジャーズやマイルス・デイヴィス・グループでの活躍を通じて、既にトップ・プレイヤーとしての名声を獲得していました。
そんな二人が再び顔を合わせる事になったのは、マイルスの「イン・ア・サイレント・ウェイ」('69/2)のレコーディング・セッションでした。これをきっかけにして二人の間に新しいグループの構想が芽生え、ミロスラフ・ヴィトゥスを加えた 三者三様の個性のぶつかり合いによって ウェザー・リポートは誕生しました。
ウェザー・リポートは、それまでのジャズ・のパターンから一歩脱却して、新しい即興演奏のあり方を提示してみせたグループとして注目を集めましたが、そういったものよりショーターやザヴィヌルが持っていたナチュラルな感性と、そこから生み出される自然なサウンドの響きが、当時のファンに強い印象を与えました。
'74年に、ミロスラフ・ヴィトゥスが抜けた事によって、ウェザー・リポートは新たな局面を迎えました。'75年に、たまたまマイアミを訪れたザヴィヌルの目にとまった ジャコ・パストリアスがグループのベーシストに抜擢されたのです。ジャコの自在なベース・ワークと音楽性、そして何よりもリズムを基調にしたサウンドに対する考え方そのものが、ウェザー・リポートの方向性を大きく変えてしまいました。
ジャコが初参加した「ブラック・マーケット」('75/12~'76/1)で、ジャコのスケールの大きい強烈なベース・ワークが聴けます。ジャコはベースを リズム楽器として活用しつつ、この楽器をメロディ楽器としても活用し、見事なまでのハーモニーを被せていきました。そのあたりの自在な音楽展開が、実にスリリングでもありました。そうしたバンドの新しいカラーは、翌年の「ヘヴィー・ウェザー」でいっそう顕著なものになってきました。
weather report : black market :1978:
グループ最大のヒット・ナンバーとなった「バードランド」では、ポップなフィーリングに加えて、軽やかに飛び回るジャコのベース・ワークが、グループに独特の浮遊感を与えていました。'82年に、ジャコとドラムスのピーター・アースキンが抜け、後任としてヴィクター・ベイリーとオマー・ハキムが加入したが、やはりジャコがいた頃の 黄金時代を凌ぐ作品は生まれなかった。ヴォーカルを加えたポップなサウンド作りにグループの新生面を求めたりもしたが、ジャコ在籍時の輝きを取り戻す事はできず、'86年に ウェザー・リポートは解散しました。
Weather Report - Bird Land
この頃は良く覚えていますが、ウェザー・リポートの新作が出るたびに、レコード屋さんに行きました。次は、一体どんな音か、どんな音楽なのか?と期待を胸にいだきつつ。今じゃこんな思いをさせてくれるアーティストいませんね。音楽界全体が死んだような気がします。ウェザー・リポート再結成のうわさもありますが、いずれにせよ、新たな音楽を生み出す気力、覇気のあるミュージシャンがまた多数輩出するような世の中になって欲しいものです。
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