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2012年5月5日土曜日

【全原発停止】こじらせたのは誰か? 場当たり、不作為、責任転嫁… 重い民主党政権の罪 - MSN産経ニュース―【私の論評】間違いなく当面の経済に悪影響を与える全原発停止!!

【全原発停止】こじらせたのは誰か? 場当たり、不作為、責任転嫁… 重い民主党政権の罪 - MSN産経ニュース:

泊原発と泊村
夏を控え、電力供給に大きな不安を残したまま、42年ぶりに全原発が5日中に停止する。再稼働への批判を恐れるあまり、場当たり的かつ支離滅裂な対応を続けて国民の不安をあおった民主党政権はその責任を免れない。(千葉倫之) 「原発がなくてもやっていける社会を実現する。これがわが国の目指すべき方向だと考えるに至った…」 昨年7月13日、菅直人首相(当時)は唐突に「脱原発」を宣言した。6月に衆院での内閣不信任決議案可決を回避しようと「偽りの退陣表明」をし、政権はすでに死に体。この「脱原発宣言」が延命術であることは疑いない。

・・・・・・・・・(中略)・・・・・・・・・・・・・・・・・

首相は30日、訪米先で同行記者団に、再稼働せずに今夏を乗り切れるかどうかを問われ、こう答えた。

「全く理解をいただけないなら大変だと思うが、そういう選択肢はもちろんあると思います…」

驚くべき責任感のなさ。首相の「不作為」は、前首相の邪(よこしま)な「作為」に匹敵するほど罪深い。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120504/plc12050422050010-n1.htm


【私の論評】間違いなく当面の経済に悪影響を与える全原発停止!!
泊原発に関しては、以前もこのブログに掲載したことがあります。その一部分を以下にコピペします。
原発をめぐる相容れない二人の知事の発言―【私の論評】北海道は先進地区に生まれ変わるかもしれない!! 
北海道の泊原発3号機の営業運転再開されました。高橋はるみ知事が認証し、17日から運転が再開されました。 
高橋はるみ知事
高橋はるみ知事は17日、道庁で記者会見を開き、調整運転中の北海道電力泊原発(後志管内泊村)3号機の営業運転再開について「異議はない」とコメントし、容認する考えを正式表明しました。知事は会見後に、海江田万里経済産業相に再開に同意する考えを伝達し、これを受け海江田氏は検査終了証を北電に交付。同日中に3号機は営業運転に移行しました。泊原発の2号機は、今月定期点検のためもともと停止する予定でしたので、3号機も稼動しないということでは、北海道は完全に電力不足になるところでした。上の川勝知事の発言は、この現実を踏まえてのことだったのでしょうか。もし、踏まえているというのなら、あの発言は、現実を無視する四迷いごとといっても過言ではないと思います。 
私自身は、この高橋はるみ知事の判断は、英断だったと思います。ただし、心配ではありました。それは、全国的に原発即時停止などと、声高に叫ぶ、反対派の存在でした。しかし、北海道では、反対派の激しい動きもなく、泊原発の運転が再開されました。 
今夏は、北海道電力はもとより、関西電力や、東北電力などでも、電力不足が顕著となり、何かさらに、自然災害などがあれば、あやうく、底をつくとろこでした。こうしたことから、泊原発が再稼働しなかった場合、最悪、停電になった可能性も十分にありました。 
私自身は、無論、原子力発電のかわる代替エネルギーを使用することそのものに関しては、むろんやぶさかではありません。しかし、時期的問題があります。すぐに、泊原発など廃止というのは、絶対に反対です。なぜなら、ただでさえ、日本の経済などが弱体化しているにもかかわらず、産業の最大のインフラともいえる電力が不足したのでは、話にも何にもならないからです。
・・・・・・・・・・(以下略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私のブログでは、こう掲載した上で、泊原発の稼動再開したため、この時点では、他の原発はともかく、泊原発は、今後再稼動を続けるものと期待していました。そうして、原発の電力もあいまって、北海道は、全国的にも先進地域になるのではないかと期待していました。

しかし、いつの間にか、この流れは変わり、本日の全原発廃止となってしまいました。本当に残念なことです。私自身は、上のコピペにも書いてある通り、原子力発電に変わる代替エネルギーの使用そのものには、反対するものではありません。同じ核にしても、これも、このブログに掲載したことのある核融合とか、その他、いわゆる、風力や、太陽光ではない、有望な代替エネルギーを使うことには、大賛成です。

燃える氷メタンハイドレート
風力や、太陽光発電に関して、補助的には使えるものの、これがメインになることは考えられません。それは、風力や、太陽光発電で、新幹線を動かすをことを考えれば、特に正確に計算しなくても、最初から無理ということは、容易に理解できると思います。

エネルギーとしても注目されているユーグレナ(和名:ミドリムシ)
しかし、メタンハイドレートとか、最近注目されている、ミドリムシとか、オーランチオキトリュウムとか、有望なものは、たくさんあります。これらの代替エネルギーを使うことには大賛成です。

勇気廃棄物をオイル化するオーランチオキトリュウム

しかし、私がなぜ原発の稼動を肯定するかといえば、20年後とか、30年後には、こうしたことが十分可能になることは見えるのですが、ここ5年から、10年以内には、到底無理だと思うからです。たとえば、大規模な火力発電所を作るにしても、構想してから、実際に発電できるようになるまで、5年~6年はかかるわけです。これは、私の大学時代の先輩が、昔福島県原町市に、火力発電所を建設していたときに、その仕事に携わり、仙台から原町市まで、長い間頻繁に行き来していたことからもわかりました。それに、これから建設する最新の火力発電所は、着工から3年で稼動ということになっていました。これは、あくまで、着工からということで、その前にも、設置場所を探索するなどで、何年かはかかるわけです。やはり、5年から6年はかかるとみるべきでしょう。

もうすでに、確立されている技術で、新たな大規模プラントを設置するのですら、このくらいかかるのです。これと似たような例は、他にもたくさんあります。たとえば、ブラジルでは、昨年あたりでしたが、大規模な油田が見つかったそうですが、見つかったからといって、それですぐに、原油を掘り出すことができるわけではなく、大規模な施設をつくるには、少なくとも8年くらいかかるそうです。実際に大量に市場に供給できるようになるのは、10年後くらいとみてよいと思います。

青山 繁晴氏は、メタンハイドレートは、すぐにも使えるようになると、語っておられましたが、それにしても、おそらく、少なくとも実際にエネルギーとして使えるようになるには、少なくとも5年~6年はみておいたほうが良いと思います。それに、どうも、政府は今ところ、特に青山さんがいう、日本海側のものには、乗り気でないようですから、こんなことも計算に入れると、10年くらいかかってしまうかもしれません。
未来の巨大パワープラント
いずれにせよ、日本国の場合、経済規模がかなり大きいですから、本当に全部を代替エネルギーに変えるとすれば、短くても、20年くらいは見ておいて良いと思います。長ければ、30年です。

この間エネルギーをどうするかという問題があります。火力発電所をもっと増やすという結論になったとしても、やはり、数年間は、不足する可能性があります。それから、折悪しく現在は、デフレであるということもあります。このブログで、デフレのことは何回も掲載してきましたが、デフレは、経済の癌であり、これを直さなければなりません。直ったとすれば、GDPが増えるわけですから、当然電力需要は増えるわけです。

代替エネルギーへの転換のタイムラグ、いずれデフレの克服をすることを考えれば、少なくとも何年かは、確実に電力が不足する事態になることは、目に見えています。しかし、これを無視して、電力不足を放置しておけば、確実に経済・社会に悪影響がでる事態を招くと思います。

これを放置しておき、なし崩し的に、火力発電などに走れば、今度は、火力発電のために、大量の原油や、天然ガスを輸入しなければならなくなります。そうなれば、どうなるかといえば、このブログ以前掲載したように、コストプッシュインフレになる確率がかなり高くなります。それに関しても、以下にコピペしておきます。
原発再稼働、6割が「何らかの形で賛成」。ネットリサーチ調査で明らかに。−【私の論評】超低脳民主党政権には、スタグフレーションの危機がみえていない!! 
すぐに、(原発が)全廃ということになれば、電力不足になることは明らかであり、そうなると、電気料金が値上がりします。すでに、東電では、電気料金を値上げを予定しています。いずれ他の会社も追随することでしょう。 
そういうことになれば、どういうことになるかといえば、ほとんどすべての製商品をつくったり、物流などでも、電気を使っていますから、すべての製商品の値段があがるということになります。さらに、そうなると、いわゆるコストプッシュインフレという、非常にやっかいなことになります。日本が、さらに大量の原油や天然ガスなど、輸入するということなれば、日本の経済はかなり大きいですし、エネルギーのない国ですから、さらに、原油・天然ガスの値段があがり、これも、様々な製商品の原材料となっていますから、これも、さらにコストプッシュインフレを助長し、さらに、インフレを助長することになります。 
そうなると、どういうことになるかといえば、現状では、デフレ状況が続いており、その状況が改善されない限り、インフレで物価は上昇しながら、景気後退というスタグフレーションという状況に陥ってしまいます。
先日、日銀が、インフレ目処1%などをだしましたが、コストプッシュインフレになれば、1%の物価上昇などだまっていても、達成できます。そうして、現状は、その可能性が高いですから、要するに日銀は、このようなことになっても、何もしませんと言っているようなものです。要するにデフレ政策を堅持するということです。無論、スタグフレーションになっても、デフレ対策を打ち続けるということです。私は、もし、スタグフレーションになれば、いっときインフレを甘受しても、景気を浮揚させる必要があると思います。そのときは、物価上昇が、現状では上限ともみられている4%を超えて、5%、6%に設定する必要があると思いますが、日銀は、絶対にそんなことはしないでしょう。こうして、スタグフレーションになれば、その罠からかなり長い間抜け出すことができず、失われた10年が、20年になっている今日、さらに、失われた30年になる可能性が大です。 
原発全廃をそのまま継続していれは、このような罠にはまる確率がかなり高まることになります。だから、なんらかの形で、全部とはいいませんが、一部でも、原発を稼動させて、様子を見るなどのことが必要だと思います。すぐに全部を廃炉にするなどはもっての他です。たとえば、女川原発などは、あれだけの、津波災害に襲われながら、もちこたえ、それどころか、その後、被災者を長きわたって、収容したという実績があります。このような原発は女川だけではないと思います。であれば、このような原発を安全を確認しつつ、足りないところは、改善して、稼動させ、いずれ代替エネルギーに変えるというような方策が最も良いと思います。

原発が危機におちいったらパワーガールに助けてもらう?

しかし、残念ながら、今の政府や、原発反対派のかたがたには、このようなことを考えていないのだと思います。おそらく、このまま放置しておけば、スタグフレーションに陥り、今まで以上に生活が苦しくなり、雇用が激減し、多くの製造業は、日本国内で操業するのをあきらめて、海外移転をはじめることになるでしょう。最悪、日銀は、コストプッシュインフレをもって、インフレ目処1%を達成したたとし、さらに、物価が上昇したとして、インフレ対策を行い、ますますデフレを推進することになります。そうなれば、ますます、雇用は激減し、今度は、デフレスパイラルにはまるのではなく、スタグフレーションスパイラルにはまり、失われた30年になってしまうかもしれません。そうなれば、自殺者や、孤独死などますます増えることなるでしょう。一部の層に対しては、まともな医療も施せなくなるかもしれません。今の日本は、諸外国と比較すれば、マスコミが煽っているような格差社会ではないですが、多くの国民が本当の意味での格差を思い知ることになるでしょう。無論これは、最悪のシナリオですが、人間というものは、最悪の場合も常に考えておかなければなりません。

このようなことを考えると、私は、口が裂けても、原発即全停止などということは言うことはできません。皆さんは、いかがですか?そんなことにならないためも、日銀法の早期成立と、政府による早急な、経済対策が喫緊の課題です。そうして、全部とはいわないまでも、比較的安全な原発は、稼動できる状態にしておき、一部は稼動し、総合的なエネルギー政策を立案し、太陽光、風力幻想ではなく、実効的代替エネルギーの開発を早急に始めるべきです。

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