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2017年3月27日月曜日

【中国大混乱】中国に迫る経済大崩壊 人民元暴落は時間の問題、大混乱は必至―【私の論評】大崩壊直前の中国経済(゚д゚)!

【中国大混乱】中国に迫る経済大崩壊 人民元暴落は時間の問題、大混乱は必至

上海ディズニーランド
中国経済は無数の爆弾を抱えている。リーマン・ショックを越える超弩級(ちょうどきゅう)のバブル崩壊が射程に入ってきた。

 異様な住宅投資、不動産バブルの破裂、地方政府の債務不履行、企業倒産が続き、鉄鋼や石炭、レアアースなどの企業城下町では数万人規模の暴動が起きている。軍人30万人削減が発表されて以来、旧軍人の抗議デモが北京のど真ん中で起きた。

 野放図な鉄鋼、アルミ、セメント、建材、板ガラスなどの過剰生産と在庫は経営を圧迫するが、国有企業の効率的な再編は遅れに遅れている。

 債務不履行を避け、不動産バブルの炸裂を回避するために、過去2年間、中国当局が採用してきた政策は、西側資本主義では考えられない無謀さを伴った。

 「株式市場への介入」「『株を売るな』という命令」「空売りをしたら手入れをする」…。そのうえで、巨額資金を証券会社にブチ込んで株価維持政策(PKO)を展開した。株は人為的な操作で維持されている。

 外貨準備を減らさないために、資本規制という禁じ手を用いる一方で、外貨交換は年間5万ドル(約560万円)以内に制限した。

 そのうえ、「銀聯(ぎんれん)カード」の新規発行停止。500万ドル(約5億6270万円)以上の海外送金を許可制として事実上禁止し、海外旅行に出ようと銀行に両替に行くと、「ドルはありません」と言われる。

 日本企業も、中国からの利益送金が来なくなって悲鳴を挙げている。

 一方、当局に寄せられた新規マンション建設の申請は、合計34億人分と発表された。中国の人口は14億人だから20億人分の空部屋をつくるという計画だ。住宅への異常な投資が過去の中国GDP(国内総生産)を成長させてきたが、昨年師走の「経済工作会議」で習近平国家主席が、次の注意をしたのだ。「住宅とは人間が住むものである」と。

 究極的に中国の債務は30兆ドル(約3376兆円)とされ、銀行の不良債権問題が浮上する。人民元の大下落は時間の問題である。

 「上に政策あれば、下に対策あり」というのが中国人の特性だから、庶民が何をしているかをみれば次が読める。

 人民元暴落を見越して、昨年までは海外の不動産「爆買い」を続け、外貨が規制されると人民元で購入できるトヨタ自動車の高級車ブランド「レクサス」や、スイスの高級腕時計「ロレックス」、仮想通貨の一種「ビットコイン」、「金塊」買いに狂奔している。

 大混乱は必至である。 =おわり

■宮崎正弘(みやざき・まさひろ)

【私の論評】大崩壊直前の中国経済(゚д゚)!

上の記事は、宮崎正弘氏によるものですが、以下では、主に中国内のソースから中国経済を読み解いてみます。

年に一度の中国全国人民代表大会(全人代、通常国会に相当)が3月3日から15日まで、北京の人民大会堂で行われました。全人代では、中国経済の前途と面している問題について、依然として代表者たちが憂慮していました。2016年、中国のGDP成長率は6.7%でした。今回の全人代において、中国政府は2017年のGDP成長目標を6.5%に下方修正しましたた。

これについては、中国の経済統計特にGDPは、ほとんど出鱈目で当てにならないことはこのブログでも過去に何度か掲載してきました。中国のGDPなどの経済統計は、経済の実体を示すというよりは、政治的なメッセージに過ぎないのです。しかし、そのような出鱈目な統計にせよ、17年度は、16年度よりも厳しいという結論を出さざるを得なかったということです。

李克強総理の記者会見での説明によれば、中国経済が後退している根本的な原因は二つあるといいます。

一つは中国政府が強心剤を注射するような刺激の政策で成長率を維持するのではなく、軟着陸式の経済発展を目指して産業構造を変化させていることです。もう一つは、世界全体の経済・貿易の不景気によって交易量が低下し、中国経済に影響していることです。

この意味するところは、上の記事で宮崎正弘氏が指摘してるような、西側資本主義では考えられない無謀な政策はもう繰り返しても、何かが良くなれば何かが悪くなるというような、イタチごっこのような、たんなるモグラ叩きのような政策は実行しても、結局無意味ということがわかったので、そのような方策は取らないというか、とれないということです。

全人代における李克強
しかし、李克強は依然として「去年、世界の経済・貿易成長率が7年来の低さという状況の中で、中国は依然として中高速の成長を維持している。この数年の実戦で、中国経済の「硬着陸」論は休めてもいいと証明できた。中国経済は「硬着陸」せずとも、長期的に中高速の成長を維持し、中高程度のレベルに向かっている」と主張しています。

しかし、中国経済にとって、今年直面している困難は2016年を超えるものです。

国際環境からみると、トランプが推し進めている「アメリカファースト」政策、および中米間の巨額の貿易赤字から、貿易戦が引き起こされる可能性が高いです。李克強が「2017年の世界経済には、多くの不安定性がある」と語ったとおりです。

そのため、中国側は観察と協調が不可欠であり、同時にアメリカの貿易圧力に対抗する準備も必要になります。ただし、李克強はすでに記者会見で「もし中米間で貿易戦が発生するとしたら、最も損をするのは中国にあるアメリカ資本企業だろう」とトランプ政権に警告を送っています。しかし、トヨタなどの企業にまでイチャモンをつけたトランプ氏が、中国内の米国企業の損益を考慮して、「アメリカファースト」を犠牲にするとは思えません。むしろ、中国内の米国企業など、自業自得として放置する可能性のほうが高いです。

中国国内については、生産性過剰の問題の解消にあたって、今年は最も重要かつ最も困難な時期に突入しています。李克強総理の活動報告で提示された目標によれば、2017年に中国は鋼鉄生産量5,000万トン、石油生産1.5億トンを減少させるといいますう。

中国遼寧省大連市で鉄鋼製品の運搬作業をする労働者
山西省は中国で最も大きな石炭・鋼鉄の基地ですが、山西省および河北省の代表によれば、2016年の生産性過剰の解消は、主に一部のゾンビ企業を排除しており、実体のある企業には触れていませんでした。しかし今年の生産性過剰の解消目標では、一部の生産を行っている企業にも生産停止を行うのです。

これは多くの人員の失業問題だけではなく、深刻な政治的な問題を引き起こし、同時に経営者の権益保護の問題にもかかわる大事になることは必定です。もし処理を間違えば、社会が大きく揺れ動くことになります。

第二に、不動産市場価格の高騰について、政府はお手上げ状態となっています。2016年の一年間で、多くの省都において一部地区の不動産価格が倍になっています。平米当たり2万元だった価格が、わずか1年のうちに平米当たり4万元(約66万円)に上昇したのです。北京・上海の中心部のマンションでは、平米当たり10万元(160万円)にまで高騰しており、東京やニューヨークの価格を超えるほどです。

2012年、呈貢(ていこう)区(雲南省昆明市)で10万戸の空きアパートが報告され、ゴースト
タウンとして広まった。5年経った今でも状況は変わっていないが、超高層ビルの建設が続いている。
しかし、中国政府が不動産市場を整理する決心を下せていないのは明らかです。李克強の政府活動報告においては、不動産市場の「分類制御」政策による「安定的かつ健康的な発展」という目標を強調しています。

政府のこういった政策に対する中国民衆の解釈は次のようなものです。「不動産価格は下がらない」。中国の著名な不動産開発企業のCEOである任志強は、「生きている間に中国の不動産価格が下がるところは見られない」と明確に考えているといいます。なぜ政府は現在の不動産市場を維持したがるのでしょうか。

任志強いわく、地方政府の巨額の債務は、土地を売ることによってしか返済できないからです。また、銀行の大部分の貸付金も不動産に用いられており、不動産バブルが崩壊すれば多くの銀行が破産してしまうことになります。そのことを恐れて政府は不動産価格を下げようとしないのです。

しかし、ブログ冒頭の記事で、宮崎氏が指摘するように、20億人分の空部屋をつくって、不動産価格が永遠に下がらないなどということはありえません。政府がいかに不動産価格を下げまいと思っても、いずれ大暴落するのは必定です。

中国の経済発展を阻む3つめの大きな要素は、実体経済、とくに製造業の負担が大きく、利益が出ないことです。今回の全人代会議において、中国の飲料企業・娃哈哈グループ総裁の宗慶后は、自らの企業から政府に治める各種税金・経費の合計が500種類、8,000万元(約12憶8,000万円)にものぼり、すでに企業が維持できないレベルにまで達していることを明らかにしています。

中国の飲料企業・娃哈哈グループ総裁の宗慶后氏
宗慶后の発言に対し、中国財政部の回答は以下のようなものでした。調査によれば、娃哈哈グループが実際に納めた「税金」は317種であり、彼らの発表よりも少ないとしています。財政部のこの回答は中国のネット上で「317種って少ないのか?」といった大きな議論を巻き起こしました。

中国の企業家は政府の徴税行為を、最終的に企業を死に至らしめる「太腿の肉を切り落とす」行為と呼んでいます。事実、中国の製造業には「企業を経営するより不動産投資でもしていたほうがマシだ」というほどの困難さです。企業経営の一年間の利益はゼロということも珍しくないのですが、不動産投資なら一年間で利潤が倍になるのです。この現実は中国社会における実業企業の積極性を大きく損ない、その結果として中国製造業はずっとこの困難を脱することができていません。

李克強総理は記者会見において、政府は5%の財政支出を削減し、1兆元(約16兆円)を調達して企業の負担軽減に充てるとしています。しかし、もし企業への課税が軽減せず、銀行の貸付金が実業に傾くことがなければ、中国経済の健康的な発展は依然として非常に困難になることでしょう。

今度こそ、中国経済は近いうちに大破綻するのは必定のようです。というより、実体は大崩壊しているのですが、中国政府のありとあらゆる手練手管で面目を保っているというだけかもしれません。

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2015年4月17日金曜日

麻生財務相の「参加見送り」見解、中国メディアは未練たらたら・・・「日本国内でもAIIB参加すべきの声」と報じる―【私の論評】中国小国化に向け追撃戦に転じた安倍総理(゚д゚)!

麻生財務相の「参加見送り」見解、中国メディアは未練たらたら・・・「日本国内でもAIIB参加すべきの声」と報じる

サーチナ 4月16日(木)15時27分配信

写真はブログ管理人挿入 以下同じ

中国メディアの新華社は15日、アジアインフラ投資銀行(AIIB)への日本の参加の是非をめぐって日本の一部の政治家や学者に対して取材を行ったことを紹介し、「日本政府は早くAIIBに参加するよう」求める声があったと報じた。日本政府の同行への不参加について、麻生太郎財務相は「不透明な部分が残る」などの説明を繰り返している。

記事は前衆議院議員で元財務相の藤井裕久氏が「日本はAIIBに参加すべき」と述べ、その理由として「土木・建築業をはじめとする日本のインフラ産業にプラスの影響がある」ことを挙げたことを紹介した。

さらに藤井氏が「各国が友好関係を構築することが平和への貢献につながる」と強調し、日本が中国をはじめとする他国と手を取り合い、アジアの発展に貢献する必要があるとの見方を示したと紹介した。

続けて、元外務省国際情報局長の孫崎享氏が「日本にとってもっとも理想的な状態は、アジア各国が相互協力のもとで利益を得ること」と述べたことを紹介し、日本はさまざまな形で相互協力を強化すべきであり、その観点から「日本はAIIBにどの国よりも先に参加を宣言すべきだった」と述べたと報じた。

また記事は、キヤノングローバル戦略研究所の瀬口清之研究主幹の話として「日本がAIIBに参加すれば日本企業のアジアでの投資が促進され、日本経済にもプラスとなる」との見方を示したことを紹介し、日本国内の政治家や学者から「日本はAIIBに参加すべきとの声があがっている」との見方を示した。

中国における報道では、「自国側の主張を相手国内で発生した声で代弁」させる場合が多い。また新華社報道は当局の考えを反映したものと考えてよい。上記記事の背景には、「日本がAIIBに入らないのは痛手」との本音が見え隠れしている。(編集担当:村山健二)

【私の論評】中国小国化に向け追撃戦に転じた安倍総理(゚д゚)!

AIIBに関しては、何度かこのブログでも解説しました。その典型的なものを以下に掲載します
AIIB 独首相が日本に参加呼びかけ―【私の論評】AIIB不参加バス乗り遅れ説を語り、TPP参加絶対反対を唱える輩は明らかに中国スパイ(゚д゚)!

経済支援だけと思ったら、中国に軍事拠点づくりされてしまうという危険性もある

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事でAIBBにあせって参加する必要など全くないことを掲載しました。

なぜそうなのか、その部分のみこの記事から下に箇条書きで抜粋しつつます。
1.AIIBには、ガバナンスの点で大いに問題がある。たとえば、AIIBの融資について理事会の関与がほとんどない。中国トップがある国へのインフラ投資を政治判断したら、AIIBはプロジェクトの採算性などを度外視して融資する可能性がある
これは字面だけ見ていると何を意味するかわかりませんが、たとえば、北朝鮮への融資も十分あり得ます。あるいは、中国内や、中国近隣で中国にとって都合の良い融資を行う可能性もあります。

たとえば、鉄道・空港・港湾など、軍事施設としても有用なものですが、これらを中国の都合で行う可能性もあります。現状の中国は経済も停滞していますし、金融も空洞化していますから、軍事と言った場合、人員確保や兵器の配備にはお金をつかうかもしれませんが、鉄道・空港・港湾など大規模な投資はなかなかしにくい状況にあります。だからAIIBによって、人民解放軍が活動しやすいように、これらのインフラを整備するということも十分考えられます。

何のことはありません。どこかの国が、AIIBによって港をつくったら、そこが人民解放軍により占拠され、その国への侵略の拠点になるというとんでもないことになり得る可能性もあるのです。
2.AIIBは中国主導であり、中国がその後ろ盾になる。よって、その格付は中国と同等になる。中国の格付けは、トリプルAのアメリカ、ダブルAの日本より下のシングルAである。ということは、アメリカと日本が参加しない、AIIBの格付けは他の国際金融機関よりも低いということになる
AIIBの国際金融機関の格付けが低いということは、他の機関よりも資金調達コストが高くなり、当然貸出金利も他の国際金融機関よりも、高く設定せざるを得ないことを意味します。 アメリカと日本が参加しない限り、この問題は解決できません。このままだと、AIIBは、日米が主導するアジア開発銀行に比較すると圧倒的に不利ということになります。中国が、日米の参加を喉から手がでるほどに、欲しがっているわけです。
3.中国の金融システムは金利の自由化すら終了していない途上国並みの未熟なもので、国際金融業務のノウハウも乏しい
中国側は、国際金融業務のノウハウが乏しいため、日米が参加すれば、そのノウハウを入手できる可能性があります。日米はそれを提供しないということです。そんなものは、英国あたりができるだろうということになるかもしれませんが、確かに英国などのEU諸国は、アジアの投資に関するノウハウは乏しいです。その他の国は、そもそもそのようなノウハウはありません。

以上の3点を考えれば、日本や米国などがあせって、参加する必要性など全くありません。特に、ガバナンスの点が改善されない限り、検討する余地すら全くありません。

さて、この記事では、TPPとの関連で以下のようなことも掲載しました。
それにしても、このようなことを知ってか知らずか、AIIB不参加、バス乗り遅れ説を語る、マスコミや識者のうちで、TPP参加絶対反対を唱える人、これはもう、明らかに中国スパイです。

無論、様々な観点から、TPP参加に懸念を示すのは良いですが、AIIB参加には、さら大反対というのなら理解できますが、不参加をバス乗り遅れというのであれば、あまりに中国にとって都合の良い言い草なので、中国スパイと判断せざるを得ません。

そういう人マスコミでも、識者で結構多いです。本当にわかりやすいです。スパイならスパイらしく、もっと正体を明かさないように、言論に注意を払えといいたいです。本当にわかりやすいです。馬鹿丸出しと言いたくなります。
私自身は、TPP参加反対だからといって、それがすぐにそのことが中国スパイだとはいいませんが、TPPに反対しても、AIIB参加に猛反対というのであれば、中国スパイとは言えないと思います。不等式で表すと、反対の度合いが、AIIB > TPPというのであれば、仮にTPPに反対だとしても、日本の国益などを考慮して反対しているだけで、中国スパイではないのだと思います。

しかし、TPP参加大反対、AIIB参加大賛成というのであれば、これは100%中国スパイであると判定しても間違いないと思います。こういう発言をする人は、たとえ自分は中国スパイではないと否定したとしてもそう見られても致し方無いと思います。

では、その事例を以下に二つばかりあげておきます。

まずは、共産党の志位委員長はどうなのかといえば、以下の記事に見られるように諸手を上げて大賛成てす
アジアインフラ投資銀行への参加問題について 志位委員長が会見
ここでは、共産党志位委員長は、AIIBには絶対に参加すべきであるとの考えであることだけ掲載しておきます。詳細は、この記事をご覧下さい。

ところが一方TPPに関しては、 どうだったかといえば、下の新聞記事のように大反対でした。


ということは、志位委員長はTPP加入は大反対であり、AIIBに大賛成ということですから、上にあげた私の判定基準からいうと、志位委員長は、中国スパイということになります。そうして、こういう発言をするトップがいる組織である日本共産党も中国スパイとみなさざるをえないということになります。

実際本当に中国スパイであるのか、断定はできませんが、少なくとも上で述べたように、志位委員長や日本共産党は中国のスパイであると受け取られてもいたし方ないということになると思います。

さらに、以下に別の例をあげます。 ブログ冒頭の記事にも、元財務相の藤井裕久氏は、どうなのか検証してみます。

まずは、ブログ冒頭の記事にもあるように、藤井氏はAIIB加入に賛成です。そうして、TPP参加についても、以下の様に賛成です。 
ということは、藤井氏は少なくとも中国スパイではないということです。

藤井裕久氏

さて、麻生財務大臣は、冒頭の記事では、麻生太郎財務相は「不透明な部分が残る」などの説明を繰り返している」としていますが、これは無論のこと安倍総理は参加の意思がないのであり、麻生財務大臣に固く釘をさしているのだと思います。

というのも、麻生財務大臣には前科があるからです。そうです。8%増税のときには、「増税は国際公約である」などと国際舞台で公言したりしています。それに、それ以前から失言の多いことでも有名です。

安倍総理は、上記であげた3点については十分了解しており、現状のまま推移を見守り、AIIB参加はしないと腹を決めているのです。

それにしても、安倍総理以前の総理大臣であれば、民主党政権時代の総理大臣も、その前の自民党の総理大臣でも、下手をする喜びいさんで、AIIB参加を決めていたかもしれません。中国はそう踏んでいたのだと思います。

しかし、安倍総理はそうではありませんでした。安倍総理以前の総理大臣や政権は、中国外交では完璧に中国ペースで行われていましたが、安倍総理大臣になってからの中国外交は完璧に安倍総理ペースで行われています。

それどころか、安倍総理は中国外交に関しては、安倍総理ペースの範囲を超えて、追撃戦に移ったようです。

この追撃戦に関しては、倉山満氏が以下のようなツイートをしています。
追撃戦とはいっても、無論本当に戦争をするとか、しているということではありません。まずは、安倍総理は、白川前日銀総裁を任期前に辞任に追い込み、日銀を黒田体制にして、それまでの白川総裁の円高・デフレ政策をストップさせ、黒田総裁体制に変更し、異次元の包括的金融緩和を実行させました。

この黒田バズーカは途中で8%増税があり、国内では景気回復を送らせることになってしまいましたが、中国に対しては、甚大な影響を与えました。日本が円安に振れたことで、中国の経済は大ピンチに陥りました。

なぜかといえば、日本の超円高政策により、日本国内で部品を作成して、それを組み立てて、日本国内に販売するよりも、日本から部品を中国に輸出して、中国で部品を組み立てて、日本に輸入したほうがはるかに低コストになるという異常な状況になりました。

それどころか、日本部品向上を中国に移して、そこで組み立てて、日本輸入するとさらにコスト低減になるということで、日本の企業は中国に進出しました。これによって、中国は日本技術やノウハウを手に入れ、超円安でほぼ固定相場制の元ということで、まるでぬるま湯に浸かったかのような、絶好のコンデションで、経済発展を続けることができました。

しかし、この状況も、黒田バズーカで吹き飛んだわけです。2013年から中国経済は落ち込み始めましたが、2015年の本年は、落ち込みは明らかになり、この落ち込みはそう簡単には回復しないということから、中国ではこの状況を新常態とまで呼称するようになりました。


要するにこれからしばらくは、中国の経済は落ち込むことはあっても回復しないということです。このようにして、安倍総理は、経済によって、中国の力を削いだわけです。

しかし、倉山氏はこれだけにとどまらず、仏心を出さず、阿修羅の心で徹底的に追撃し、中国を小国に叩き落とすべきだと言っているのです。

まさに、日本がAIIBに参加するということは、仏心を出すということにほかなりません。中国としては、超円高・デフレ政策による中国支援はもう期待できないことを悟りあきらめているのでしょうが、それにしても、せめてAIIB参加による支援くらいはしてくれても良いだろうと考えていいたと思います。

それに対する、安倍総理大臣の答えは、膠も無い(にべもない)拒否です。まさに、習近平と中国共産党は、安倍総理に振り回されるどころか、追撃戦にあって、命からがらという状況に追い込まれています。このまま中国共産党中央政府が何もせずに手をこまねいていれば、中国は間違いなく、小国に叩き落ちます。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年6月17日火曜日

【石平のChina Watch】始まった中国経済の「厳冬」 次々に発せられる不動産暴落予測 【私の論評】中国経済まとめ:これだけ読めば完璧、様々な具体的な事例が明かす中国経済崩壊の前触れ(゚д゚)!

【石平のChina Watch】始まった中国経済の「厳冬」 次々に発せられる不動産暴落予測 

中国各地に存在する誰も住まない巨大ゴースト・タウン

今、中国では本欄が一貫して警告してきた不動産市場の崩壊が着実に進んでいる。

まずは不動産が徹底的に売れなくなったことだ。中国では、毎年5月1日のメーデーを中心に数日間の休みがあって、例年では不動産がよく売れる「花の五一楼市(不動産市場)」とされてきた。

だが、今年は惨憺(さんたん)たるものである。中原地産研究センターが観察している全国54の大中都市で「五一楼市」で売れた不動産件数は9887件。昨年同時期と比べると32・5%減という。

首都の北京では期間中の不動産販売件数が前年同期比で約8割も減った。地方都市の保定に至ると、期間中の不動産契約件数はわずか10件、まさに「不動産市場の5月厳冬」と呼ばれる大不況が到来したのである。

不動産が売れなくなると、ついてくるのは価格の下落だ。全国における不動産価格の下落傾向は今年3月からすでに始まっているが、5月後半には一層加速化。

もちろん、そういう統計数字よりも、たとえば中国有数の不動産開発大手「中国SOHO」トップの潘石屹氏が発した「中国の不動産市場は今、氷山に衝突するタイタニック号だ」という衝撃発言の方が現在の危機的な状況を如実に反映しているだろう。

成長を続ける中国は幻想に過ぎなかった?

この国の不動産市場は確かに「氷山」にぶつかって沈没する寸前である。香港に拠点の一つを持つスタンダードチャータード銀行「大中華区研究主管」の王志浩氏も最近、「今年中に中国一部都市の不動産価格は半分以上も暴落する」との不気味な予言を発している。

不動産市場の崩壊がもたらす経済面の負の効果も大きい。たとえば不動産市場の不況を受け、今年1月から4月までの全国の不動産投資の着工面積は前年同期比で22・1%減となった。

不動産投資がそれほど減ると、今後、鉄鋼やセメントなどの基幹産業から家具・内装などの民需産業まで不況が襲ってくるのは必至だ。対外輸出が4月までマイナス成長が続いた中で非常に苦しんでいる中国経済は今後、さらなる減速と衰退が避けられないであろう。

まさにこのような経済衰退の惨憺たる未来を通して、著名経済学者の許小年氏は5月21日、多くの国内企業家に対して「中国経済の長い冬に備えよう」と語った。台湾出身の経済学者、郎咸平氏も同27日、「中国経済は既に長期的不況に入った」と喝破した。

どうやら中国経済は5月からすでに不況の「厳冬」の時代に突入しているようだ。しかもこの厳冬の先に、「春」がやってくるようなこともないのではないか。

【by 石平】

この記事は要約です。詳細は、こちらから(゚д゚)!

【私の論評】中国経済まとめ:これだけ読めば完璧、様々な具体的な事例が明かす中国経済崩壊の前触れ(゚д゚)!

上の記事をご覧いただければ、おわかりになるように中国の経済いよいよ厳冬期に入ったようです。そうして、この厳冬期の先には経済崩壊が待ち構えていると思います。この事実に関するキュレーションを以下に掲載させていただきます。

中国の経済成長は、みせかけの投資詐欺にすぎなかった(゚д゚)!


最近は、この記事に限らず、中国経済の変調を伝えるものが増えてきました。それらの記事をのURLを以下に掲載しておきます。上の記事と、下の記事をあわせて読めば、現在の中国の経済状況が良くおわかりになると思います。
【経済】【中国の視点】理財商品、不動産価格が2割以上下落なら大規模なデフォルトに
以下に、この記事の要約のみ掲載しておきます。
デベロッパー大手SOHO中国の潘石屹会長は、理財商品の利回りが普通預金金利を大幅に上回っているため、これが中国の不動産市場の健全性を弱めていると指摘。不動産価格が現水準から平均で20-30%下落すれば、理財商品の大規模なデフォルトが発生する可能性を否定できないとの見方を示した。今後の不動産価格の動向について、不動産税(日本の固定資産税に相当)の導入や土地改革の実施に伴い、下落する確率が高いと予測した。
中国:預金準備率引き下げの範囲拡大-興業銀や民生銀も対象
以下にまとめを掲載しておきます。
シティグループの中国担当シニアエコノミスト、丁爽氏(香港在勤)は「中国の中立的な金融政策が緩和に傾きつつあることを一段と裏付けるものだ」と指摘。その上で、人民銀がより積極的な措置を講じて「政策緩和の強力な合図を送る意思が依然としてないことも示している」と分析した。
 中国の不動産販売さえず、急激な価格引き下げ迫る
以下にまとめを掲載しておきます。
中国の不動産販売が低調だ。開発業者の1━5月の販売実績が見込みの約3割にとどまるケースもあって、第3・四半期に急激な販売価格の引き下げや販売促進策の拡大、戦略の変更を迫られる可能性があるとの見方が出ている。
 中国の不動産市場、復活は遠い先か
 この記事は有料なので、タイトルだけ掲載しておきます。
コラム:中国不動産市場が直面する危険な「三角関係」
以下にまとめを掲載します。
中国の不動産市場は、危険な「三角関係」の上に成り立っている。不動産業界に対する圧力が高まっていることを示す状況は3つある。それは投資の落ち込み、開発業者の資金調達リスク、住宅価格の下落だ。これらはすべて関連しているものの、その影響と対処法は異なる。
いろいろな記事を掲載しましたが、ようするに中国不動産バブル崩壊が確実であるということです。これによって、中国経済がどこまで落ち込むのかはまだはっきりしません。

まずは、誰も住まないような高級住宅や、高級マンションなど中国全土に数多くあることを中国を訪れた人々が以前から指摘していましたが、今までなんとか中国はそれを持ちこたえてきましたが、とうとう最後にそのつけを払わなけれはならなくなったということです。

不動産パブル崩壊はこれで決まったようなものですが、その後も中国経済が回復することはありません。これは崩壊の序曲にすぎないと思います。

その査証として、以下の動画を掲載します。



この動画では、昨年8月ニューヨーク・タイムズ紙が発表した経済学者ポール・クルーグマン紙の論評によれば、中国の低消費・好投資経済をポンジ・スキーム(詐欺の一種。日本では投資詐欺のいち形態を指す)と指摘しており、現在、中国経済は前進まなければ倒れてしまう自転車操業に陥っていると述べています。

この動画でもわかるように、中国の経済発展は、中国以外の国であれば、投資詐欺と言っても良いような手段で達成されてきたということです。 政府ぐるみで行なわれてきたため、あたかも合法的に見えただけであり、内容はとんでもないということです。

まともに経済発展もできなくなれば、その後は崩壊するのみです。おそらく、現体制は崩壊するでしょう。

こんな中国が、米中二極体制とか、G2など実現できるはずもなく、それは単なる妄想に過ぎません。

世界中の親中派・媚中派政治家どもも、近いうちに中国の本当の姿を知り、中国幻想から目覚めることでしよう。その日は近いです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思わますか?

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野望の中国近現代史
野望の中国近現代史
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特報 米国司法省 IR疑惑で500ドットコムと前CEOを起訴 どうなる岩屋外務大臣―【私の論評】岩屋外務大臣の賄賂疑惑が日本に与える影響と重要性が増した企業の自立したリスク管理

特報 米国司法省 IR疑惑で500ドットコムと前CEOを起訴 どうなる岩屋外務大臣 渡邉哲也(作家・経済評論家) まとめ 米国司法省は500ドットコムと元CEOを起訴し、両者が有罪答弁を行い司法取引を結んだ。 日本側では5名が資金を受け取ったが、立件されたのは秋本司被告のみで、他...