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2016年6月20日月曜日

【2016参院選】ジャーナリスト青山繁晴氏「安倍首相から打診あった」 自民から比例代表で出馬へ―【私の論評】青山繁晴の伝説と、主張はこれだ(゚д゚)!


参院選に自民党から比例代表で立候補する青山繁晴氏=20日午後、大阪市内
 参院選(22日公示、7月10日投開票)に、自民党から比例代表で立候補する民間シンクタンク「独立総合研究所」社長でジャーナリストの青山繁晴(しげはる)氏(63)が20日午後、大阪市北区の帝国ホテル大阪で記者会見し、「日本は既得権益でがんじがらめ。それを打ち壊し、経済も社会も汚れた政治も変えるためには、僕自身の人生も壊さざるを得ないと考えた」などと出馬の動機を語った。

 青山氏は、元共同通信記者で退社後に同研究所を設立。テレビの報道番組にも出演し、政治や外交、安全保障など幅広い分野で積極的に発言している。

 会見では、今年1月に世耕弘成官房副長官から打診を受け、先週には安倍晋三首相からも「参院選に出てもらいたい」と電話があったことを明かした。

 政党名は明かさなかったものの記者時代から立候補の誘いはあったとし、これまでは「政治家は嫌い。自分を売り込むことを優先する生き方はなじまない」と断ってきたと説明した。

 会見は青山氏自身が進行役を務め、冒頭で立候補の経緯を説明。その後、記者からの質問に応じ、約1時間20分にも及んだ。

【私の論評】青山繁晴の伝説と、主張はこれだ(゚д゚)!

多くの人には、本日このニュースはサプライズだったのではないかと思います。しかし、実は、一般の人にはわからない形ながら、ご自身のブログ「青山繁晴の道すがらエッセイ/On the Raod」には、出馬について考えていることをすでに掲載していました。

その記事の、URLを以下に掲載します。13日の時点で掲載していました。
正直、悩んでいます。
私は、この記事を読んで、おそらく青山繁晴氏は、出馬するのではないかと考えていました。

そうして、今日の青山氏出馬のニュースです。本日、このブログをみてみると、ブログのトップに青山氏の出馬への掲載のほどが掲載されていました。以下にそれをそのまま掲載させていただきます。


みなさん、ずっと一緒に考えてきましたね。ついに一緒に立つときが来ました。たったひとつの日本で分かれて争うことを克服し、これまでの利権も私利私欲もみな超えて、ジャパンオリジナルの民主主義の国造りを一緒にやりましょう。
1期しかやりません。悪しき職業政治家にならないためです。
政治献金は個人・企業団体を問わず1円たりとも受け取りません。「政治はボランティアだ」という始まりにしたいからです。
経済のタブーを破ります。農業の輸出産業への大転換、日本にはできないはずだった資源産業の勃興、それらを通じて日本とアジアの経済新生を志します。
安全保障・外交のタブーを破ります。拉致被害者の生還、竹島と北方領土の回復、尖閣諸島の防衛を、一新した手法で実行します。
動機
おのれを売り込みたくないから、政治家だけにはなりたくなかった。
それが急転、出馬を決意したのは、みずからの人生を壊してしまってでも国難に立ち向かい、国益にのみ身を尽くし切ろうと不肖ながら考えたからです。
いまは国難なのか。
みんなが日本経済とご自分の生活、仕事、家族の今日と明日が心配でならない。
百人を超えるかもしれない同胞(はらから)を救出できないまま、そのご両親が高齢化し、沖縄県でも島根県でも北海道でも、そして東京都の小笠原諸島までぼくらの領土が脅かされている。
これを国難としっかり捉え直すことが、ぼくらの再出発ではないでしょうか。

プロフィール
1952年兵庫県の神戸市生まれ、加西市育ち。姫路市の淳心学院中高卒。慶應義塾大学文学部中退、早稲田大学政経学部卒。共同通信社に入社し、徳島支局、京都支局で事件記者、大阪支社で経済部記者を経て東京本社政治部。総理官邸、外務省、防衛庁などを担当し「昭和天皇の吐血」、「日米安保の再定義」など歴史的スクープを連発。三菱総合研究所の研究員に転身後、日本初の独立系シンクタンクの独立総合研究所を創立、代表取締役社長・兼・首席研究員に就任。海上保安庁政策アドバイザー、総務省消防審議会委員など多くの公職を無償で務める。東京大学教養学部、近畿大学経済学部、防衛省幹部研修、消防大学校、関東管区警察学校で教鞭も執っている。テレビ・ラジオ参加「水曜アンカー」(関テレ)、「たかじんnoマネー」(テレビ大阪)、「ザ・ボイス」(ニッポン放送)など多数、ベストセラー「ぼくらの祖国」、「壊れた地球儀の直し方」など多数。趣味もモータースポーツ(A級ライセンス)、アルペンスキー、スキューバダイビング(PADIライセンス)、乗馬、映画など多彩。妻はメタンハイドレート研究の青山千春博士。男の子二人、愛犬ポメラニアンの青山繁子。東京都港区在住。

青山繁晴氏は、最近ではあまりこのブログでは引用していませんが、数年前までは、良くその意見など掲載させていただいてました。特に、あの「水曜アンカー」は毎週のように視聴させていただいていました。

あの番組が終わった後からも、YouTubeの「動画」は良く視聴させていただいていました。その中でも、良く視聴しているものを以下に掲載させていいだきます。



この動画、今月6日のものです。そのため、参院選出馬については全く触れていません。おそらく、何週間後かのこの動画でも、その決意のほどを述べられるのではないかと思います。


さて、以下には、他のメディアには掲載されていない青山氏の伝説や、その主張など掲載させていただきます。

伝説の数々
がんが見つかっても約束した相手に迷惑をかけるといけないからと3ヶ月も仕事を続行 
大腸がんの手術完了後5日で仕事を再開 
がんになった後体内年齢が2歳若返る 
スキー中、不慮の事故で腰骨を複雑骨折。しかしコルセットを装着して翌日から予定通り仕事を続行 
福島第一原発事故の後、カメラを持って単身で福島第1原発を取材。なんと事故後初めて現場入りし取材した民間人とのこと。 
イラク戦争の取材中、新生イラク軍に逮捕されるも近くに隠れていたアメリカ兵に声をかけて解放される 
仕事上駆使している英語は取り立てて勉強して習得したものではない。本人曰く「15分集中して聞いていれば外国語だろうが大方聞き取れるようになる」 
青山氏愛用パソコンの取引価格は5億円強 
60歳を超えても日本各地だけでなく世界中を飛び回り、戦闘機にも乗る 
防衛省の高官と直接交渉して硫黄島の普段は立ち入れない地域へも入って取材をする
主張
自衛隊の国軍化には賛成しているが、核兵器の保有については、戦いに無関係である一般市民を無差別に殺傷してしまう危険の高さから、核保有反対が少数意見になろうとも命ある限り核(兵器保有)に反対するとしている。 
靖国神社は私的な施設にしておくのではなく、国家と国民によって護持する事が不可欠であるとしついる。 
反日工作によって、在米中国人・韓国人による在米日本人への嫌がらせが深刻化しており、彼らの子供への吊るし上げなどの酷い虐め行為が横行していることを憂い、彼らを救うべく活動している。 
日本人の戦後の自虐史観を払拭すべく、日本の協力を受けて祖国インドを独立に導いた英雄スバス・チャンドラ・ボースの名を冠した『チャンドラ・ボース・ジャパン大学』の創設を安倍晋三首相に提案し、日本とインドを行き来しながら創設活動を行っている。
日本にとって夢の資源とされるメタンハイドレート。その開発の障害となっているのは技術的問題ではなく、既得権益なのかもしれません。テレビなどでもお馴染みのシンクタンク経営・青山繁晴氏が、独自に調査活動を続けていました。独立総合研究所では、これを採掘するための特許も取得しています。
 久々に、インパクトのある候補者がでてきたと思います。おそらく、当選することになると思います。参議院議員になられたら、どのような活躍をするのか今から楽しみです。

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2016年3月8日火曜日

田母神氏の事務所に強制捜査、政治資金流用の疑い―【私の論評】衆院選に出馬したことが田母神氏を狂わせた?




  おととし、東京都知事選などに出馬した元航空幕僚長の田母神俊雄氏(67)が政治資金を流用した疑いがあるとして、東京地検特捜部が強制捜査に乗り出しました。

  業務上横領の疑いで特捜部の家宅捜索を受けたのは、東京・千代田区にある田母神氏の資金管理団体の事務所などです。

  田母神氏は、おととし、都知事選と衆院選に立候補し落選。去年2月に、 「政治資金を会計責任者が使い込んでいた」などと発表し、資金管理団体の収支報告書で、「横領による使途不明金」としておよそ5000万円を計上していました。

  しかし、去年12月、田母神氏の選挙対策本部長を務めた『インターネット放送会社』の社長らが、「田母神氏本人も政治資金流用に関与していた」として、田母神氏と元会計責任者らを東京地検に刑事告発していました。

  「我々から見れば7000万~8000万円の使途不明金がある。私的な流用がメイン。その他にも自分の仲間に配ったのではないか」(都知事選の選対本部長「日本文化チャンネル桜」 水島 総 社長)

  告発した社長は取材に対し、「都知事選後、田母神氏らの指示で、毎週50万円から100万円が引き出され、個人的な使途や選挙運動への謝礼などに使われた」としています。特捜部は押収した資料を分析し、不透明な政治資金の使われ方について、解明を進めるものとみられます。(07日17:42)

【私の論評】衆院選に出馬したことが田母神氏を狂わせた?

田母神氏の疑惑が、最初に表面化したのは、昨年の2月のことでした。これについては、このブログにも掲載したことがあるので、その記事のURLを以下に掲載します。
【田母神事務所不明金】「ショック。会計責任者に少なくとも3千万円横領された」…政治資金の使途不明問題で田母神氏が記者会見―【私の論評】戦後保守の終わりの始まりか?田母神氏と、水島氏の両氏にみる現代人に必要不可欠な"虚実皮膜の間"の真実(゚д゚)!
事務所スタッフによる政治資金横領について、
厳しい表情で語る田母神俊雄氏昨年2月19日
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事は昨年の2月19日のものです。この記事から一部引用します。
昨年(ブログ管理人注:2014年)2月の東京都知事選や12月の衆院選に出馬した元航空幕僚長、田母神俊雄氏(66)の政治資金の一部が使途不明となっている問題で、田母神氏は19日、都内で記者会見し「少なくとも3千万円が会計責任者に横領されていた。信頼していただけにショックだ」と話した。 
田母神氏側の説明によると、田母神氏の政治団体 「田母神としおの会」には都知事選後に約6千万円の残金があったが、衆院選前には約1千万円に減少。調査の結果、会計責任者の50代男性が横領を認めた。横領したカネは高級クラブでの遊興費や生活費などに充てていたという。
さて、このように記者会見をしていた田母神氏ですが、今回は東京地検特捜部が強制捜査ということで、昨年の2月からほぼ1年くらいの間をおいてからの強制捜査ということです。地検特捜部は、この1年間様々な調査を行い、立件のための準備を行った上で強制調査に踏み切ったのですから、容疑はかなり濃厚なものに違いありません。

上の記事で、『インターネット放送会社』の社長とでていますが、これはチャンネル桜の水島総(みずしまさとる)社長のことです。ブログ冒頭にもあるように、水島社長らが、「田母神氏本人も政治資金流用に関与していた」として、田母神氏と元会計責任者らを東京地検に刑事告発していました。

2010年2月、チャンネル桜と密接な関係にある政治団体「頑張れ日本!全国行動委員会」が設立されると、その会長として田母神氏が擁立されました。同会の実質的な運営は、幹事長に就任したチャンネル桜の創設者で社長でもある水島総(みずしまさとる)氏が指導的役割を果たしました。この団体の設立により、2014年2月の東京都知事選挙に田母神氏を候補として突き進んでいくことになりました。



水島氏は、田母神氏を刑事告発していましたが、ではなぜこのような人物の選挙応援をしたのか、それも遠い過去のことではなく、告訴よりも1年内外の都知事選、衆院選の応援です。選挙が終わって1年もしないうちに、田母神氏を告訴しています。

しかし、田母神氏を選挙で応援していた人たちは、水島氏だけではありません。これについては、このブログでも以前掲載したことがあります。
都知事選、台風の目は田母神氏 ネットで人気断トツ 応援団に著名人ズラリ―【私の論評】時代背景や、独特のキャラクターから田母神都知事が誕生する可能性はかなり高い(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事で、保守派の著名人がこぞって、田母神氏を応援していたことを掲載しました。

その部分のみ以下にコピペします。
「もし私が東京都民だったなら、田母神俊雄氏に投票する」
大ヒット映画「永遠の0」の原作者で、本紙でエッセー「大放言」(火曜)を連載する作家の百田尚樹氏は18日、自身のツイッターでこうつぶやいた。百田氏以外にも、田母神氏応援団には、日本維新の会の石原慎太郎共同代表や、同党の平沼赳夫国会議員団代表、評論家の西部邁氏、京都大学の中西輝政名誉教授、作曲家のすぎやまこういち氏、経済評論家の三橋貴明氏、ジャーナリストの大高未貴氏ら、著名人がズラリと並ぶ。
そうして、この田母神氏には、これらに限らず、保守論壇の多くの人々が応援していました。それは、都知事選の頃の下のポスターをご覧いただければわかります。


私も、このようなことから、当時は単純に田母神氏が都知事になるかもしれないという期待を持っていました。しかし、その期待は実現はしませんでした。しかし、その後の衆院選は無理だと思いました。何しろ、知事選で落ちているのですから、衆院選はさらに難しいと思いました。

しかし、それでも、水島社長と、「頑張れ日本!全国行動委員会」それに多くの保守論壇の人たちは衆院選へと突き進み、負けてしまいました。本来であれば、次の機会を待つべきだったと思います。

そうして、今回の強制調査です。保守論壇の方々は、田母神氏という人物を、見定めることができなかったということです。そうして、私自身も反省を含めて、先のブログにも掲載したように、私の座右の銘としている、"虚実皮膜の間"という言葉をあげたいと思います。

これは、原典は詳しくは知りませんが、もともとは芸は実と虚の境の微妙なところにあることを指し。事実と虚構との微妙な境界に芸術の真実があるとする論です。江戸時代、近松門左衛門が唱えたとされる芸術論だそうです。

近松門左衛門の肖像 

そこから発展して、現在では、「虚実」はうそとまこと。虚構と事実。「皮膜」は皮膚と粘膜。転じて、区別できないほどの微妙な違いのたとえとされています。「膜」は「にく」とも読みます。

この言葉、非常に含蓄があるもので、現在正しいとされていることであっても、条件や状況が変われば、正しいとはいえない場合もおうおうにしてあります。だから、「これが絶対に何が何でも正しい」などということは、この社会ではあり得ません。

これは、企業などの組織の中でも同じことです。会社の中で職位が何であれ、私たちは、組織の中で一人ひとりが独立していなければなりません。自分の足で立っていなければなりません。自分の考えを持たなければなりません。しかし会社組織には、多数決という考え方がないことも事実です。責任範囲の狭い人と、責任の範囲の広い人の考え方が最終的に異なった場合、どんなに反対者が多くても、責任範囲の広い人である職位の高い人の意見が優先するのは言うまでもありません。

ただし、だからといって組織人として、自分の意見がないということも許されるものではありません。だから、上司を信じることは良いのですが、上司に頼りすぎるのも良くありません。また、部下をみる場合には、性善説でみる場合と、性悪説で見る場合とを臨機応変に変えていかなければなりません。性悪説でのみ部下と接すれば、そこには信頼関係がなくなります。そのような見方だけをする上司には、部下は誰もついていきません。

かといって、性善説だけで見れば、管理上のリスクが常について回ることになります。時と場合によって、臨機応変に変えなければなりません。片方の見方しかできないようであれば、管理者失格です。管理者や経営者の立場においては、いずれの立場からでも見られるようにしておかなければなりません。

だから、組織人は、組織と個、善と悪に関して、いつもこれらのバランスを図っていく必要があります。そうして、虚実皮膜の間という言葉どおりに、場合によっては個と組織、性悪説と性善説の間を揺れ動きつつ、その場、その場で判断をしていく必要があります。どんな場合にも、全体のためだけとか、個のためだけということはあり得ず、絶対善、絶対悪もないわけで、このバランスをとるという意味合いもこめて、私は「虚実皮膜の間」という言葉を座右の銘の一つとしています。

保守論壇の人々が、田母神氏を見る場合にも、"虚実皮膜の間"という見方ができれば、今回のような騒動にはならなかったと思います。

特に、水島氏やチャンネル桜、「頑張れ日本!全国行動委員会」の人々や保守論壇の人々も、このような見方ができていれば、少なくとも、都知事選で負けた田母神氏を衆議院議員選挙に担ぎあげるということはしなかったのではないかと思います。

冷静に考えれば、都知事選で負けたことで、もっとまともに反省していれば、そうして性善説と、性悪説のはざまに立って、田母神氏が本当に、国政選挙で勝てる人物なのか、そもそも、短い期間で準備ができるのかなどを虚心坦懐に反省して、衆院選に出馬することなど取りやめていれば、今回のような疑惑はそもそも、起こらなかったかもしれません。

そもそも、衆議院選挙に出馬しなければ、衆院選に向けて、選挙運動資金をさらに調達する必要性もありませんでした。短期間に、膨大な資金を集めたということが、今回の出来事を誘発してしまったかもしれません。

良く、「たらねば」の話をしても意味がないともいわれますが、今回の出来事を機に、保守論壇の人々や、私のように言葉の真の意味で保守的立場をとっていると考える人たちは、今回の出来事を他山の石として、今後の保守のあり方を再検討すべきと思います。

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2015年5月19日火曜日

橋下氏、与野党が争奪戦突入 都構想敗れ「政界引退」も国政転身に含み―【私の論評】今のままでは、無理!少し休んで、国政とマクロ経済を学んでから、国政に出馬していただきたい(゚д゚)!


僅差ながら大阪市民から「NO」を突き付けられた橋下氏=18日、大阪市内
★鈴木哲夫の核心リポート

大阪市を廃止し、5つの特別区に分割する「大阪都構想」の賛否を問う住民投票は17日投開票が行われ、反対が賛成を約1万票上回り、大阪市の存続が決まった。大阪市民を二分する激しい戦いを繰り広げた維新の党最高顧問の橋下徹市長は、12月までの市長任期を全うしたうえでの「政界引退」を宣言した。ただ、首相官邸や野党幹部が来年夏の参院選などを見据えて、「橋下争奪戦」に動き出しているという。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が迫った。

「市民のみなさんは重要な意思表示をしてくれた。僕が打ち出した大阪都構想。受け入れられなかったことは、間違っていたんでしょうね」「負けは負け」「政治家は僕の人生から終了です。僕のような敵を作る政治家は必要な時に出てくるワンポイントリリーフに過ぎない。権力者は使い捨てがいい」

橋下氏は17日夜、住民投票の結果が出た後の記者会見で、サバサバとした表情で、こう語った。次期大阪市長選挙には出馬せず、政界からの引退を表明した。笑顔も見せた。

大阪維新の府議は「これまで、橋下氏の失言があっても賛成がずっと上回っていたが、『浪速のエリカ様』こと上西小百合衆院議員(維新の党を除名)の国会病欠問題をきっかけに反対が増えた。『都構想反対』を掲げる自民党と公明党、民主党、共産党の組織戦もあって挽回できなかった。橋下氏は統一地方選から、もう2カ月もぶっ通しの街頭演説で力尽きた感じだ。引退は本音でしょう」という。

しかし、本人がいくら「政界引退」を口にしても、周りはそう簡単には収まらない。

橋下氏は「市長は一種の特別職で公務員ですから全体の奉仕者です。でも、国民の奴隷ではありません。これからは自分の人生をしっかり歩んでいきたい。弁護士としてプロフェッショナルというプライドもある。依頼された仕事を、求められたら結果を出す人生を歩み出したい」と語った。

だが、記者が「原発再稼働問題のときに『野田政権を倒す』とまで言っていたが」と食い下がると、橋下氏はやや気色ばみ、こう続けた。

「国民の奴隷ではありません。職業選択の自由もあります。そういうことであれば、クライアントとして報酬を払ってくれるならやります」

これは、国政転身に含みを持たせた発言ではないのか。

大阪都構想はついえても、橋下氏争奪戦は当分国政を揺るがしそうだ。

■鈴木哲夫(すずき・てつお) 1958年、福岡県生まれ。早大卒。テレビ西日本報道部、フジテレビ政治部、日本BS放送報道局長などを経て、現在、フリージャーナリスト。著書に『最後の小沢一郎』(オークラ出版)、『政治報道のカラクリ』(イースト&プレス)、『ブレる日本政治』(ベスト新書)など多数。

■住民投票開票結果

反対 705585

賛成 694844

(選管最終)
この記事は、要約です。詳細は、こちらから(゚д゚)!

【私の論評】今のままでは、無理!少し休んで、国政とマクロ経済を学んでから、国政に出馬していただきたい(゚д゚)!

上の記事でも、あるように橋下氏に対する期待の声は、未だ大きいものがあります。橋下氏引退による、喪失感もかなり大きなものがあります。

これについては、以下の記事をご覧いただくと良くお分かりになると思います。

「橋下喪失」続く動揺 維新、涙の慰留 国政転身期待も 民主は静観
維新の党の幹事長室会議の前に、記者にマイクを
向けられる松野頼久幹事長=18日午後、国会内

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下にその一部をコピペさせていただきます。
維新の党は18日、反対多数となった「大阪都構想」の住民投票の結果を受け、対応に追われた。代表辞任を表明した江田憲司氏の後任には松野頼久幹事長が有力だが、大阪選出議員を中心に政界引退を明言した橋下徹最高顧問(大阪市長)を失うことへの衝撃は大きく、動揺は続いた。 
 橋下氏が記者会見で「敗戦の弁」を述べた大阪市内のホテル。18日午前1時すぎまで約2時間に及んだ会見を終えた橋下氏や松井一郎大阪府知事を、馬場伸幸国対委員長ら大阪選出の議員が別室で取り囲んだ。 
 「まだまだやることがいっぱいある」 
 涙を流しながら橋下氏に引退撤回を迫る馬場氏。だが、橋下氏は「そう言わないで。また飲みましょう」と答えるだけだった。住民投票の1週間前から頻繁に大阪入りした江田氏も、党幹部を前に「もっと早い段階から頑張ればよかった。私に責任がある」と“男泣き”した。
私自身も、橋下氏の政界引退は非常に残念な気がします。ただし、橋下氏が国政に打って出ることは今のままだと非常に難しいと思います。

そもそも、国政と地方自治体とは言葉では、同じ政治とはいえ全く異なります。

議会制民主主義とはいっても、地方議会と国政は非常に異なります。国政は、個人の力や人気だけで動きません。他の政治家や官僚、民間をうまく動かし調整して初めて動くものです。総理大臣も直接できることはたとえば衆議院の解散などに限られており、現実には議会と政党が力を持っています。だから根回しが第一です。 これが首長に権限が集中している地方議会との違いです。



上の動画をご覧いただくと、国政と地方議会の違いをご理解いただけるものと思います。残念ながら、橋下氏個人で国政を改革することは難しいです。橋下氏が今までやってきた、地方議会のやり方は全く通用しないということです。

そのことは、橋下氏自身も良く知っていると思います。橋下氏が、国政に打って出るなら、今までとはやりかたを随分変えなければならないです。

それと、橋下氏は、今まではマクロ経済など考えなくても良かったのですが、国政に参加するということになれば、それは許されませくん。マクロ経済に関しては、石原慎太郎氏はほとんど理解していなかったようですし、先の選挙で惨敗した次世代の党もあまり理解はしていないようでした。

橋下氏は、マクロ経済、その中でも金融政策をきちんと理解していなければ、石原氏や、次世代の党の二の舞いになる可能性が大です。やはり、マクロ経済に疎くて、結局経済を良くすることに消極的な政治家はどんなに人気があっても、最終的には姿を消すことになると思います。

だから、私は、橋下氏は国政とマクロ経済をしっかり学び、国政にチャレンジして頂きたいと思います。そうして、学ぶ期間は少なくとも一年間、できれば二年間は必要ではないかと思います。

それなしに、国政にいきなりチャレンジしても、うまくはいきません。しかし、しっかりと国政と、マクロ経済を学んで国政にチャレンジすれば、かなり良い政治家になれると思います。そうなれば、かなり期待できます。しかし、そうでなければ、凡庸な政治家で終わります。それなら、出馬しないほうが良いでしょう。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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