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2012年8月24日金曜日

成果はわずか!? 国際宇宙ステーションの困難な将来―【私の論評】宇宙でも共産主義はうまくいかない?中国の宇宙開発も結局この二の舞になる!!

成果はわずか!? 国際宇宙ステーションの困難な将来:


NASAが国際宇宙ステーションを未来の実験室として紹介してから14年が過ぎた。野心的でヴィジョンにあふれるプロジェクトによって、世界中の研究者が地球近くの低軌道上にて、時速約2万7,000kmの速度で実験を行うことができるようになるはずだった。


しかし、いままでのところ研究のための宝箱である以上に、国際宇宙ステーションは金食い虫の化け物だった。運用終了までに施設のために投じられる総額は約1,500億ドル。1kgあたり30万ドル以上だ。

成果はわずかだ。1998年以来、衛星軌道上で行われた実験は3,100の研究を生み出しただけだった。比較してみるだけでも、ハッブル宇宙望遠鏡の11,300に対してごくわずかだ。



しかしいま、事態は変わるかもしれない。企業であるSpace Xのカプセル、Dragonの到来によって、宇宙探検における民間投資の時代が公式に始まった。さらにNASAは、莫大な投資に対するわずかなリターンを心配したアメリカ合衆国議会の示唆にしたがって、実験室とその設備の管理をNGOの宇宙科学進歩センター(CASIS: Center for the Advancement of Science in Space)に委ねたのだ。


1年の契約は1,500万ドルであり、CASISは国際宇宙ステーションの未来を見直す任務を引き受ける。基礎研究と応用研究のバランスを取り、ステーションに公的資金と民間資金双方を用いる。

他方で、衛星軌道を回る実験室は、研究のために唯一無二の条件を提供する。火星への旅のような、長い宇宙旅行に取り組む宇宙飛行士たちが直面する状況の検証を考えられる唯一の場所である。

・・・・・・・・・・・・・・・〈中略〉・・・・・・・・・・・・・・・

要するに、国際宇宙ステーションが科学のために有している莫大な潜在能力を使い尽くすためには、宇宙旅行の熱狂に乗ることが最後のチャンスであるように思われるのだ。

この記事の詳細はこちらから!!

【私の論評】宇宙でも共産主義はうまくいかない?中国の宇宙開発も結局この二の舞になる!!

さて、上の記事を読まれて、皆さんはどうお感じになられたでしょうか。結局実験室とその設備の管理を官僚機構のNASAが行なってきたということに問題の根源があるのだと思います。経済的な活動に関して、官僚組織が、主導権を握って、官僚の考える開発をやるというのでは、経済的な利益の追求など最初から土台無理な話だったのです。


この管理が、NGOの宇宙科学進歩センター(CASIS)に移るということで、かなり改善がされると、思います。宇宙旅行もそのプログラムにも含まれるというのも、当然のことだと思います。さて、本日は、上の記事のように、宇宙旅行も身近になると考えられますので、当然女性の宇宙進出も増えるとかんがえられるため、女性の宇宙進出に関連する画像とともに、掲載させていただきます(笑)。

これに関して、最近の日本でも、事柄は一見全く異なるように見えて、同じようなことが繰り返されようとしています。それに関しては、以前このブログでも、記事を掲載したことがあります。


【日本の解き方】あまりにヒドい政府の“日本再生戦略”―【私の論評】今の政府や政治家は、自分の頭の上のハエを追えない人が、他人の世話を焼いているようなもの、自分がやるべきことに専念せよ!!


この記事の詳細は上のURLをから記事そのものをご覧いただくものとして、この記事と今回の記事との関連する部分だけ、以下にコピペしておきます。



この記事では、まずは、政府の「日本再生戦略」に関する,高橋洋一氏の考えを掲載しました。それが、以下です。
政府は「日本再生戦略」の原案を公表した。それは2020年までに環境や医療、観光など11の戦略分野で38の重点施策を掲げ、630万人の雇用を創るという政府の目玉の成長戦略だ。7月末までの閣議決定を目指しているという。 
11分野を具体的にいえば、グリーン成長戦略、ライフ成長戦略、科学技術イノベーション・情報通信戦略、中小企業戦略、金融戦略、食農再生戦略、観光立国戦略、アジア太平洋経済戦略、生活・雇用戦略、人材育成戦略、国土・地域活力戦略。これはほぼ全省庁の守備範囲だ。 
これだけ広範囲になると、「戦略」という名前がすたってしまう。戦略とは選択と集中が伴うものだが、政府のものは総花的で戦略の名に値しない。まるで、各省庁が予算獲得のために「一丁目一番地」(各省庁の優先政策事項)を束ねたものに見える。

そうして、高橋氏の主張に関して、私は、以下のように論評しています。
上の記事で、高橋洋一氏は、「成長する産業としない産業が政府でわかるなら旧共産圏の計画経済は失敗しないはずだ。もし本当に政府が分かるなら苦労はない」と語っていますが、まったくその通りと思います。 
成長する産業は、政府はおろか、優秀な民間企業でさえ、見抜けないことがあります。たとえば、あの世界を携帯電話で、席巻したNOKIAです。

そうして、NOKIAは、アップルがこの世にiPhoneや、iPadを出す数年前に、すでにそれらとほぽ近いものを開発していたにもかかわらず、市場に投入する時期を間違えたばかりではなく、iPhoneや、iPadが発表された後にも、しばらく市場に投入することもなく、今日すっかり、スマホ、タブレットの分野で、アップルに負けたどころか、かなりの市場を失ったことを掲載ました。



そうして、さらに、以下のように論評を続けました。
民間企業ですら、このような失敗をすることがあるわけですから、政府が成長する産業を見極めることなどほとんど不可能です。特に自由主義経済下では、そのようなことは誰もわからないというのが事実です。いろいろなタイプの企業が種々様々な工夫をして、その結果いずれかの事業がその時々の市場に適合うして、それが産業として伸びて行くというのが普通です。 
スマホは、アップルがiPhoneで、現在の原型をつくりあげ、それを市場に投入しました。これが、たまたま、市場に適合していたため、それが、大ヒットして、今日につながっています。そうして、今では、iPhoneだけではなく、Android携帯なども様々の種類のものが、開発され、一大産業となっています。しかし、その影て、ノキアに限らず、ブルーベーリーその他、失敗しているところたくさんあります。それに、私としては、これら携帯電話に限らず、いまでは完璧に姿を消したPDSだって、電話機能さえつければ、現在のスマホと変わりないものがいくつもありました。 
スマホの例でもわかるように、どの産業でも、いくつもの会社が、いくつもの新しい次世代のものを開発しており、そのうちの本の数社、場合によっては、1社だけが、次世代の産業を担って、大きく発展していのです。今日確かにアップルは大成功を収めましたが、何かがどこかで違っていれば、アップルがノキアのような目にあっていたかもしれないのです。 
そんな自由主義経済下の競争において、政府が発展する産業を見抜けるわけはありません。政府はもともと、そのようなことをする機関ではありません。城山三郎氏の小説「官僚たちの夏」では、あたかも、通産省が日本の産業を主導してきたような扱いですが、あれは、幻想にすぎません。現実には、通産省主導で行ったことは、何一つ成功していません。大成功したのは、先送り戦術だけです。 
それに、本来自由主義経済下の政府の役割は、こんなことをすることではありません。政府の役割は、新産業などが生まれやすいように、経済活動が活発になるように、法律を整えるだとか、規制を撤廃するとか、逆に規制を強化するとか、さらに、公共工事をするとか、安全保証などをして、いわゆるインフラ(基盤)を整えることです。このインフラづくりが政府の本命の仕事です。このインフラ上で活動して、成果をあげるのが、民間企業営利企業、非営利企業、その他の組織ということです。間違っても、政府が、インフラの上にのっかって、様々な事業を展開するようなことがあってはなりません。

以上のように国が、直接民間の産業育成に関わっても、成功する見込みは、全くないのです。 そうして、官僚組織の下部組織である、NASAが、国際宇宙ステーションを牛耳って、NASAが、将来儲かるでろうと、判断した開発事業は、いままでのところ研究のための宝箱である以上に、国際宇宙ステーションが単なる金食い虫に終わってしまたっということで、このことを雄弁に物語っています。

さらに、付け加えると、NASAがやって結局このザマですから、言ってしまえば、宇宙でも、共産主義は失敗するということです。役人がこうすれば、経済的利益をあげられると考えて宇宙開発を実施したとしても、結局はうまくはいかないということです。

であれば、結局中国の宇宙開発もうまくはいかないと思います。ただし、利益など度外視して、国威発揚をするとうだけなら十分できると思いますが、アメリカの宇宙開発のように、利益をあげるという目的を達成しようとしても、土台無理だということです。結局金食い虫で終わることでしょう。無論中国は、現在共産主義国家ではなく、国家資本主義というのが正しい認識です。しかし、資本主義の前に国家がつく状況にかわりはなく、官僚、それも、悪徳官僚が幅をきかせているのが、現在の中国です。

しかし、だからといって、中国が、アメリカのようにNGOを宇宙開発の管理主体にしようとしても、これも、結局うまくはいないと思います。中国の場合、本当に不思議なことは、たとえば、民主活動家などといわれる人々が、確かに民主活動をしているのですが、その一方で犯罪行為も行なっているというのがほとんどです。他国には、あり得ないことです。犯罪行為をするなら、民主活動などすべきではないと思うのが、中国以外の一般の人々の考えでしょうが、そのような常識は、中国では通用しません。それに、何事にも、利益優先で、人命軽視ということもあります。それに、常識をはるかに超えた、環境汚染、地溝油をはじめとする、安全ではない食品の蔓延など考えると、中国で、NGOが宇宙開発をはじめたとたん、死人続出ということになりかねません。


さて、日本再生戦略に話を戻します。中国再生戦略のようなものは、中国で過去何回も行われてきて、今のところは、成功してきました。だから、役人主導の日本再生戦略も中国のように成功するだろうと、日本の官僚は思っているに違いありません。


しかし、そこには、大きな落とし穴があります。ご存知のように、中国は、日本のように変動相場制ではなく、固定相場制です。その固定相場制の中で、不況になれば、元を大量に擦り増し、官僚主導で景気対策を行い、すぐに景気を浮揚させることができました。景気が良くなりすぎれば、今度はすかさず、元の流通量を減らし、インフレ対策を行いました。そうして、景気が悪くなれば、また、元の大増刷を行うという具合で、この繰り返しをしつつ、経済を大きくしてきたというのが、中国です。

本当に簡単で安易な経済対策です。では、日本でもこのような簡単なことができるかといえば、そんなことはありません。まずは、日本は変動相場制です。それに、中国のようにやろうとすれば、たとえば、増刷してインフレになれば、国民が騒ぎ出します。通貨の流通量をいきなり減らせば、インフレは、すぐに収束します。しかし、その都度の国民の反発をかい、政治家は、そんなことをすれば、次の選挙でではまけてしまうかもしれません。だから、どんな場合でも、あまりに極端なことはできません。

しかし、中国ならば、そんなことはお構いなしにできます。国民が騒ぐどころか、暴動になったとても、すぐに、警察権力を使ったり、人民解放軍を使ったりして、すぐに鎮圧すれば良いだけです。とにかく、政府のやり方に反対する輩は、逮捕したり、殺したりすれば良いのです。なにせ、地方でも、中央でも、選挙というものがない国です。だから、中国は厳密な意味で、政治家など存在しません。全部官僚です。だからこそ、中国、いままでは、どんなことがあっても、不死鳥のように、経済を回復してきました。しかし、このようなやり方、そろそろ、限界にきて、中国もバブルが崩壊、深刻な経済不況に見舞われるのは、必至の状況になっています。

中国のようなことができない日本では、やはり、官僚が考えた、「日本国家再生戦略」など、絵に描いた餅にすぎず、やれば、必ず失敗します。壮大な無駄遣いをすることになり、金食い虫と言われるだけになります。絶対にやめるべぎです。


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