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2014年4月6日日曜日

私立大新入生 親の仕送り過去最低東京私大教連が調査生活費 1日937円―【私の論評】ちょっとまってくれ!親の仕送りが最低になったのは、20年も続くデフレのせいではないのか?やるべきことはなにをさておいても、景気を良くすることではないのか(゚д゚)!

私立大新入生 親の仕送り過去最低東京私大教連が調査生活費 1日937円


首都圏の私立大学に通う新入生の仕送り額が過去最低を更新したことが4日、東京地区私立大学教職員組合連合(東京私大教連)の「2013年度私立大学新入生の家計負担調査」で明らかになりました。

調査は今年で29回目です。昨年5月~7月に1都5県(東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、栃木)の15大学・短大へ入学した、新入生の保護者を対象に実施。5048人が回答しました。

入学直後の出費が落ち着く6月以降の自宅外通学生への平均仕送り額は8万9000円で、前年度より500円減りました。調査開始以来の最低額を更新しました。

仕送り額から家賃を引いて、30日で割った1日の生活費は、平均937円。調査を開始して以来初めて1000円台を割り込んだ前年度に引き続く低水準となりました。これは過去最高額だった1990年(2460円)の4割に満たない額です。


しんぶん赤旗より


この記事の続きはこちらから(゚д゚)!

【私の論評】ちょっとまってくれ!親の仕送りが最低になったのは、20年も続くデフレのせいではないのか?やるべきことはなにをさておいても、景気を良くすることではないのか(゚д゚)!

このブログでは、過去においてもサブタイトルの冒頭に「ちょっとまってくれ」として、デフレの悪影響を掲載してきました。親の仕送りも、デフレに影響を受けているのは間違いありません。上のグラフをみていても、それははっきりしています。

日本が完璧にデフレに突入したのは1998年からです。1995年あたりでは、すでにデフレ状況になっていました。このあたりから、親の仕送りが減りだして、現在に至るまで毎年減り続けています。これはデフレが原因であることははっきりしています。

デフレの前のバブル期にはこんなハイレグ水着が大流行だった(゚д゚)!

親のほうも自分の生活が、精一杯で子供の仕送りは減らして、減った分は子供にバイトなどで稼いでなんとかしてもらいたいというのが本音なのだと思います。子供のほうも、親の実体をしていますから、バイトなどで何とか稼いで、親に無理をさせないように頑張っているのだと思います。

だから、今の大学生が昔の大学生のように、酒を飲まなくなったとか、車を所有しなくなったとか、外出を控えるようになったのは当然のことです。それに男子学生だって、草食化するのも無理のないことだと思います。

実際最近の入社3年目の社員に聴いてみると、上記のようなことを実感させるような話を良く聴きます。男子新卒で聴いたのは、趣味は漫画を書くこと、札幌の私大に行っていたにもかかわらず、すすき野に飲みに行ったのは学生生活を通じてただ一度だけとか、飲むときはもっぱら誰かうちに行って家飲みがほとんど、たまに飲みに行くとすれば、すすき野ではなく近場の安い居酒屋程度だったそうです。

何も飲みにいくことが、明るい大学生活というわけではありませんが、それにしてもわびしい物があります。そうして、無論車もないし、彼女もいないという有り様です。こちらは、奨学金の借金はなく、現在もほとんど遊びもせず、車も所有せず、着々とお金を貯めていて、貯金は100万円以上あるということで聴いていて救いがありました。ただし、こんなことで将来結婚できるのかなどと心配になりました。

現在ではハイレグ水着は影を潜めた。写真は昨年のミス・インターナショナルの水着審査の模様。

ある女子新卒では、彼氏はいるのですが、何と国立大学と国立の大学院を卒業しているのですが、何と奨学金による借金が数百万円もあるとのことで、最初からこれだけ抱えていれば、確かにオシャレもままならない状態で、お金の多くは奨学金の返済にあてられ、これでは日々明るく過ごすこともなく、将来に対してあまり明るい展望も開けません。

両方共、バイトの経験はあるようですが、それにしても、バイト代で稼げる金にも限りがあったようでした。自分たちの頃は、頭や特殊技能がある連中は、それなりにかなり稼げたし、そうでない連中も肉体労働でかなり稼いでいた連中もいました。私自身も、バイトで最高で月30万円以上は稼いだことがあました。それが、ほとんどいつの間にか生活費以外に消えていたりしました。こんなことを聴くと、今の大学生の生活は自分たちのそれとは随分異なると思い、愕然としました。

現在では、胸を小さく見せるブラも販売されているとか? これもデフレの影響なのか?

これも、上で掲載したように、その根本的な原因は、デフレにあります。昨年は、日銀の異次元の包括的金融緩和があり、景気は明らかに徐々にではありますが、回復していました。このままの状態を続ければ、早ければ2~3年で日本はデフレから脱却できました。しかし、今年4月からの増税でこれも先に伸びる可能性が濃厚になりました。まだまだ、このようなことが続くことになったのです。

こういったことを防ぐためには、上の「しんぶん赤旗」の記事のように、「学生が真っ先に削るのは食費。食堂の利用が減って、弁当の持ち込みが増え、バランスの取れた食事が難しくなっている」「一大学の努力だけで学費をサポートするのは厳しい。給付や減免などへの政府の援助が求められている」との現場の声を実現しようとするだけでは何も解決されません。

まずはデフレを解消しなければ、どうしようもありません。ただし、「給付や減免」などは確かに、学生に対するものだけではなく、一般に対しても行えば、景気の浮揚に一定の効き目があります。

共産党は、増税には反対していましたが、反対するなら反対するで、もっと前向きで、ポジティプな提案をしていただきたいものです。

これに関して、経済学者の田中秀臣氏は素晴らしい提案をしています。その記事のURLと、一部を以下コピペさせていただきます。
国民の重税を喜ぶ人たちの経済学ー消費税増税8%時代の開幕ー 
 以下の提案は、片岡剛士さんと僕が共著で書いた論説(『日本経済は復活するか』(藤原書店)に収録)で提起したものだ。 
 具体的には、所得税の減税措置や低所得者層への給付金の支給が重要だ。消費税増税による家計への悪影響は、年収200万円未満の世帯で年8万円、300万円世帯で11万円、500万円世帯で12万円、800万円世帯で16万円、1000万円世帯で18万円、1500万円世帯で24万円となる。食費相当分ではなく、所得が低い世帯から順にこれらの負担額を給付金で行うことが重要だ。 
また金融政策については、日本銀行と政府が現状よりもさらに大胆な金融政策に踏み込むことを提案したい。具体的には、日銀法を改正して日銀の政策目標に「雇用安定」を新たに追加する。物価と雇用の安定化にコミットする姿勢を明確化し、現在の政府が目標としている「名目成長率3%、実質成長率2%」という成長目標を引き上げ、期限を決めて「名目成長率4%、実質成長率2%」を掲げることである。そして具体的には、長期国債や各種のリスク資産の日銀の購入を通じて追加緩和政策を実行することである。
私も、以前このブログで現状では公共工事の供給制約があるので、効果のある経済対策として減税や給付を実施すべきことを解説したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
【日本の解き方】高く評価できる黒田日銀の1年目 懸念は増税による成長率下振れ―【私の論評】財政政策にも限りが、追加財政政策をしたとしても、公共工事の供給制約がある(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、公共工事の供給制限に関係するところのみ抜粋して掲載させていただきます。
公共事業の経済波及効果を否定したいわけではありませんが、その経済効果は工事を受注し実行して初めて発現します。しかし、供給不足が存在する状態では予算をつけても、その予算を完全に消化することはできません。 
つまり、公共投資拡大の頭を抑えこまれてしまっている。これが今の日本の現状です。

私自身は、公共事業の供給不足問題は認識していましたが、現状のように余裕がないとは思っていませんでした。 
国土強靭化をぶち上げれば人がそれなりに集まると考えていたのですが、長引くデフレ不況、その間のマスコミの土建業批判と予算の削減により虐げられてきたこの業界が復活するには時がかかるというのが現実です。 
以下のグラフは公的固定資本形成(公共事業費)と建設業許可業者数の推移です。
公的固定資本形成の増減に対して、建設業者数が遅れて追従しているのが分かります。 
大体5年くらいの遅れでしょうか。国土強靭化により公共事業を拡大しても供給能力が元に戻るには5年くらいの時間がかかってしまうという事です。 
これでは、財政支出を増やして、公共工事をどんどんやろうにもできないということです。供給を増やしたとしても、それができるようになるには、5年くらいのタイムラグがあるということです。それにしても、過去20年にもわたって、公共工事を削り続けてきた結果がこれです。こんなことからも、糞馬鹿低能民主党が政権後退のスローガンとした「コンクリートから人へ」は大間違いだったことがわかります。
公共工事は、いわゆる役に立たない箱物をつくるということではなく、国土強靭化など本当に役立つ工事をするということを前提とすれば、すぐにもお金をばら撒くことができ、経済に即効で良い影響をもたらすのですが、残念ながらこのような提供制限があることから、5年くらいかけて徐々に拡大していかないと出来ないのです。だから、今後の日本経済の繁栄と安定を考えた場合、ゆっくりと増やしていかなければなりません。

であれば、実質的な減税と、給付が不可欠ということなります。その具体策が、上の田中秀臣氏の提案です。

日本の公共工事の現場にも活気を(゚д゚)!

この具体策をすぐにでも実施すべきです。また、これらのとともに、たとえば20年間にわたり減らしてきた公共工事による公共工事の供給制限を緩和するため、建築・土木業界の技術者を育てる方向性での給付も考えても良いと思います。

それしても、これらの具体策は、国土強靭化も含めて、総合的なプログラムを立案して、将来的には公共工事も増やし国土の繁栄と安定を図れるように、長期的な視野にたって実行すべきものと思います。将来的に公共工事を増やせるような環境が整ったからといって、過去のようにズボラな箱物行政が復活したりすることなく、日本の建築・土木業界が長期にわたって安定と繁栄の道を辿れるようにすべきです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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