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2020年2月11日火曜日

政治色濃いアカデミー賞の視聴率が過去最低、視聴者は前年から約600万減少―【私の論評】『パラサイト』で韓国社会の実体を鋭く抉っても、韓国政府が正しい政策を実行しなければ社会は変わらない(゚д゚)!

政治色濃いアカデミー賞の視聴率が過去最低、視聴者は前年から約600万減少

<引用元:FOXニュース 2020.2.10

ハリウッド・リポーター紙(THR)によると、ABCの政治色の濃いアカデミー賞テレビ中継は、日曜日の夜の平均視聴者数が2,360万人と過去最低となった。

THRは、全体で「昨年の授賞式の2,956万人・7.7パーセントをはるかに下回」り、前年比で視聴者数が20パーセント減少したと指摘した。アカデミー賞はメインターゲット層の18から49歳の成人でなんとか5.3パーセントを達成したが、昨年の7.7パーセントから31パーセント減少した。

司会のいない長時間の放送は、2018年に平均2,654万人の視聴者数で史上最低となった時からすると約200万人視聴者が減少した。

第91回アカデミー賞

「なんとか希望の兆しを見出す必要があるというなら、第92回アカデミー賞は第91回アカデミー賞以降ではテレビで最も視聴されたエンターテイメント番組だった。いうまでもなく、それも全く予想通りだった」とザ・ラップの視聴率の権威、トニー・マグリオは書いた。

アカデミー賞の主役となった受賞者の中には、授賞式に政治を差しはさむ者がいた。皮切りとなったのはテレビ放送された最初の受賞者、ブラッド・ピットで、トランプ大統領の弾劾裁判で証人喚問に反対した共和党上院議員を狙い撃ちにした。

「私には45秒しかここで話す時間がないと言われているが、それはジョン・ボルトンに今週上院が与えた時間よりも長い時間だ。クエンティン(タランティーノ)がそれに関する映画をやるかもしれないと思っている。最後に大人が正しいことをするんだ」とピットは語った。

ピットだけがコメントに政治色を着けた役者ではなく、ホアキン・フェニックスは主演男優賞の長く、感情的な受賞スピーチで、中でも人間性の状況と牛の置かれた窮状について話した。

「我々は牛を人工受精させる権利があると感じている。そして生まれたら母牛が紛れもなく苦悩の叫びを上げているのにその子供を盗み、それから我々は子牛のためのミルクを取り上げてコーヒーやシリアルに入れている」とフェニックスは語った。

バラク・オバマ、ミシェル・オバマ夫妻がプロデュースし長編ドキュメンタリー賞を受賞した「アメリカン・ファクトリー」の共同監督、ジュリア・ライカートの演説では、社会主義革命論者のカール・マルクスまで引用された。

【私の論評】『パラサイト』で韓国社会の実体を鋭く抉っても、韓国政府が正しい政策を実行しなければ社会は変わらない(゚д゚)!

今回、作品賞を争っていたのは『パラサイト』と、(作品賞、監督賞など10部門でノミネートされた)『1917』(サム・メンデンス監督)ですが、格差社会や分断という政治的メッセージの強い前者に比べ、後者は政治色の全く感じさせない作品です。

作品賞を受賞した『パラサイト』のポン・ジュノ監督

古い体質のアカデミーはこれまで、大統領選が行われる年の作品賞にはミュージカルや歴史作品を選出してきたのですが、それが今回は政治色の強い映画を選んだわけです。

しかも、かつて韓国右派政権から反政府的な作風などと難癖をつけられ、国家情報院のブラックリストに入れられた経験のあるポン・ジュノ監督にも監督賞です。

これらが意味することといえば、米国内で“分断の象徴”と位置付けられているトランプ大統領に対する痛烈な批判ではないでしょうか。格差拡大、人種差別、分断という、トランプ的なものされる空気を、アカデミーが相当、嫌っているのは間違いないです。

イランなどイスラム教国7カ国の市民の入国を90日間禁止したトランプ大統領に対し、抗議声明を出したこともある映画芸術科学アカデミーです。今回も痛烈なメッセージをトランプ大統領に出したつもりなのでしょうか、おそらくトランプ大統領はまったく気にもとめないでしょう。

そうして、ここがすでに勘違いです。米国社会は昔から分断されていたのです。ざっくり言ってしまうと、元々米国はいわゆるリベラル・左派と、保守派に分断されていたのです。

そうして、テレビ・新聞等のマスコミ、学校、職場、役所等、そうして映画界などエンターティンメント業界もリベラル・左派が牛耳っていて、米国の保守派は、何かを主張してもリベラル・左派の大きな声にかき消されてしまっていたというのが実情でした。

リベラル・左派の声があまりに大きくて、保守派はますます口をつぐまず負えなくなっていたというのが実情だったと思います。とにかく自分の身の回りは、どこに行っても、保守派が主張しても、否定されるか、非難されるしかなかったのです。

リベラル・左派一色の状態は米国映画界も同じです。この業界では保守の居場所はあまりありません。生粋のリベラル・左派でないと、うまく世渡りができません。

だからでしょうか、米国のテレビ番組などでは、ハリウッド俳優が「自分は昔は生粋の共和党員」だったことを告白するものも結構みられました。しかも、若い頃ヤンチャをしていたような語り口のものがほとんどです。しかし、それは「自分は現在は生粋のリベラル・左派」であることを強調することでもあります。

このような状況の米国ですが、米国ではリベラル・左派がメインストリームのようにみられてきたのですが、トランプ氏が大統領になってからは、風向きが変わってきました。保守派が巻き返してきているのです。そうして、保守派の声が必ずしもかき消されるばかりではなくなってきたのです。

考えてみれば、当たり前です、リベラル・左派は自分たちが世の中の大部分を占めてきたのが、トランプ登場でそうではなくなったと言いたいのてしょうが、現実は違ったのです。実はもともと、米国には半数近くの保守派が存在していたのですが、その声がかき消されていただけだったのです。

それが、トランプ大統領が登場してから、明らかになっただけの話なのです。無論、米国の社会の分裂はもっと複雑で深刻ですが、大括りで煎じつめればそういうことになります。

そのことを理解せず、日本のマスコミなども、米国のリベラル・左派マスコミの情報を垂れ流すだけで、日本の多くの人々は、米国の半分リベラル・左派の主張だけを耳にし、保守派の主張は耳に入らず、米国の半分しか知らないというのが実情でした。

最近のハリウッド映画を観ていて、よく感じるのは、フィクションであるはずの映画の世界にまでいわゆるリベラル・左派による、ポリティカル・コレクトネス(以下「ポリ・コレ」)の影響が及んでいるということです。

3年前には、アカデミー賞で黒人俳優が全くノミネートされず、「白人ばかりのアカデミー賞」と揶揄した批判が問題になり騒がれたことがありました。

「ポリ・コレ」のことを知らない人がこんな話を聞くと、条件反射的に「黒人差別だ!」と憤るのかもしれないですが、公平な判断の上で本当に黒人俳優にノミネート者がいない場合はどうするのか、ということも併せて考える必要があります。

ハリウッド映画に出演している俳優の比率は黒人よりも白人の方が圧倒的に多いわけですから、たまには黒人が受賞できない年度があっても、それはそれで仕方がないことだとも言えます。実際、出演比率の低い黄色人種もアカデミー賞にノミネートされるようなことは全くと言っていいほど無いですが、誰も文句は言っていません。

この騒ぎがあったこととも関係しているのかもしれないですが、現在のハリウッド映画(海外ドラマも同様)には、どんな映画にも一定数の白人以外のキャストが出演する場合が多くなっています。

同時に、同性愛者を演じる俳優が多く登場するようになりました。マイノリティの認知度を上げるという目的でそのようなことが行われているのかもしれないですが、実社会における同性愛者の割合を考慮すれば、明らかに過剰な扱いになっているという違和感は拭えないです。

こういった特別扱いをすること自体が、実は差別そのものであると思われるのですが、「ポリ・コレ」を厚く信奉する人々には、そのことが見えなくなっているのかもしれないです。

どれだけ建前を飾ったところで、特別扱いしなければならない存在を自ら作り出し、腫れ物に触るかの如くタブーを作り出すことが、差別をより根深いものにするということが解らないというのは悲劇そのものです。

ハリウッド映画の内容ではなく、ハリウッド映画界そのものが壮大な悲劇を演じているということが多くの人々に理解される日は訪れるのでしょうか。もし、その日が来れば、それはアカデミー賞ものの栄誉ある瞬間でしょう。

さて、話を韓国に戻します。この映画「パラサイト」に描かれるような、本格的に韓国が格差社会へと突入したのは、1997年の年末に韓国を襲った「IMF危機」がきっかけでした。「IMF危機」とは、アジア金融危機に伴い財政破綻の危機に直面した韓国政府が、IMFから多額の資金援助を受けるため、国家財政の「主権」をIMFに譲り渡したものです。

金大中大統領

翌1998年2月に就任した金大中大統領は、「民主主義と市場経済の並行発展」をモットーとする「DJノミクス」を提唱し、IMF体制からの早期脱却を目指しました。

「DJノミクス」とは、経済危機を招いた原因を、これまで30年余りにわたって続けられてきた政経癒着と不正腐敗、モラルハザードによるものと見なし、その改善のため、自由放任ではなく政府が積極的な役割を果たすとする経済政策でした。

つまり、公正な競争が行われるように市場のルールを定めて、市場を監視し、個人の努力や能力によって正当な報酬がもらえるシステムを作るというのが政策の核心でした。

しかし、実際に金大中政権が実施した戦略は、資本市場の開放、国家規制の緩和、公企業の民営化、そして労働市場の柔軟化およびリストラ強行など、新自由主義的な政策ばかりでした。こうした金大中政権の「劇薬療法」によって、3年8ヵ月後の2001年8月23日、韓国はIMFから借り入れた資金を早期に返済し、経済主権を取り戻しました。

しかし皮肉なことに、その過程で中産階級が崩壊し、二極化と所得の不平等がさらに深刻化してしまったのです。

韓国を代表する「進歩派」(韓国では左派をこう呼ぶ)の経済学者である柳鍾一(ユ・ジョンイル)韓国開発研究院(KDI)国際政策大学院院長は、進歩系(左派系)メディアである「プレシアン」に次のような文章を寄稿しています。
約20年前に韓国を襲ったIMF危機以降、韓国社会における最大のイシューは、二極化による「格差社会」である。 
現在の韓国社会は、単に不平等なことが問題なのではなく、富と貧困が世代を超えて継承される点が際立った特徴となっている。 
すなわち、世代間の階層の移動性が低下し、機会の不平等が深まり、いくら努力しても階層の上昇が難しい社会、すなわち「障壁社会」へと移行したのだ
たしかに、2018年に韓国の有力シンクタンクの一つである現代経済研究院が発表したアンケート調査の結果を見ると、「いくら熱心に努力しても、自分の階層が上昇していく可能性は低い」と考えている韓国人は、2013年が75.2%、2015年が81.0%、2017年が83.4%と、毎年上昇しています。

柳鍾一院長が主張した「障壁社会」について、韓国人の8割以上が同意していると見ることができるでしょう。

また、2018年6月に韓国保健社会研究院が発表した「社会統合の実態診断及び対応策研究」報告書によると 韓国人の85.4%が「所得の格差が大きすぎる」と思っており、80.8%が「人生で成功するには、裕福な家で生まれることが重要だ」と考えています。

深刻な不平等や格差は映画の中だけの話ではなく、韓国社会の現実そのものなのです。

しかしながら、韓国においてはこのような不平等や格差がなぜ起こるのかという議論については、活発な議論が行われおらず、その結果不平等・格差を是正する政策がおこなれてきませんでした。

韓国の経済政策は結局「DJノミクス」の延長線上にあり、経済危機を招いた原因を、長期にわたって続けられてきた政経癒着と不正腐敗、モラルハザードによるものと見なし、その改善のため、自由放任ではなく政府が積極的な役割を果たすとする経済政策をとってたように思われます。

文政権による、金融緩和をしないで、最低賃金だけをあげるという結局大失敗して雇用が激減しました。

韓国では、DJのミクス後から、雇用を改善するために、金融緩和をするという政策はとられてきませんでした。そのため、かなり前より雇用は悪く、最近では最悪という事態になっています。数年前から、若者の間で雇用が最悪ということで、「朝鮮ヘル」という言葉が合言葉になっています。

これと似たようにことは、過去に日本でも行われてきました。それはいわゆる構造改革というものです。結局、構造改革をしないからいつまでたっても、日本は経済成長できないのだという論議ばかりで、政府だけが実行できるまともな財政政策や、金融緩和政策がなおざりにされました。

そのため、日本は平成年間には、デフレであるにも関わらず、財務省は増税を繰り返し、日銀は金融引き締めを繰り返し、日本経済は低迷しデフレがさらに進化し、超円高で産業界は苦しみました。

しかし、安倍内閣が誕生してから、構造改革一辺倒だった、経済議論も変わり、日銀は異次元の金融緩和に踏み切りました。そのため、雇用はかなり改善されました。ところが、財政政策は、二度も増税するという過ちをおかしたため、経済は伸びませんでした。

そのため、日本の経済成長率は韓国以下です。韓国の成長率は従来よりは、落ちているのですが、それでも、韓国は2.0%増、日本は1.0%増。2019年の経済成長率は、韓国が日本より1%ポイント以上高いという結果となっています。

しかし、それでも金融緩和は、日銀がイールドカーブコントロールを導入して以来、抑制気味ながら、継続しているので、増税で緩和の効果が削がれているとはいえ、雇用は韓国よりは随分まともです。

一般教書演説をするトランプ大統領

米国は、トランプ氏が最近一般教書演説を行ったばかりですが、雇用なども含め堅調な経済を訴求していました。さらに、新たな減税政策も打ち出していました。

結局韓国は、雇用を良くするといいながら、雇用と密接な関係があるといわれている、金融緩和を実行せずに、最低賃金だけをあげるという愚挙によって、雇用が最悪となり、とんでもない状況をつくりだしています。

このような状況は、大規模な金融緩和をしないと是正できないです。韓国が金融緩和をすると、キャピタル・フライトが起こるとか、ハイパーインフレがおこるという人もいますが、物価目標の範囲内で実行していれば、そのようなことは考えにくいです。

実際過去にキャピタル・フライトが起きたアイスランドと比較しても、韓国では家計の借金は多いとはいつつも、当時のアイスランドの家計の借金が莫大であり、しかも借金の先がほとんど海外であったことを考えると、韓国ですぐにキャピタル・フライトが起こるとは考えにくいです。

我が国においても、2012年あたりまでは、金融緩和すると、ハイパーインフレが起こるとか、キャピタル・フライトが起こるなどとする識者もいましたが、実際に金融緩和をしてもそのようなことは起こりませんてした。

であれば、韓国銀はすぐにでも、大規模な金融緩和をすべきでしょう。しかし、文大統領の頭にはそのような考えはまったくないようです。

結局、米国ではリベラル・左翼によるポリテカル・コレクトネスが提唱され、実行されていたり、韓国では政経癒着と不正腐敗、モラルハザードによるものと見なし、その改善ばかり叫ばれたりしているわけですが、そのようなことだけをしても全く無駄であり、無意味であり、そのことに多くの米国人が気づいたからこそ、政治色濃いアカデミー賞のテレビでの視聴率が過去最低になったのかもしれません。

結局極端なポリティカル・コレクトネスを実行するばかりで、政府が本来実行すべきまともなマクロ経済政策を実行しなければ、世の中、特に社会は何も変わらないということを多くの米国民は気づきつつあるのかもしれません。

無論、正しい経済対策をすることだけで、社会が改善されるわけではありませんが、正しい経済対策をしなければ、社会を良くする緒にもなりません。これなしに、小手先で何かを実行したとしても、砂上の楼閣になるだけです。

生産能力の低い発展途上国であれば、財政政策や金融政策の実行にも限りがありますが、韓国や日本は、まだまだできる余地があります。それを実行せずに、構造改革や社会の歪をえぐってばかりいても、何も変わりません。ましてや、韓国のように金融緩和しないとか、日本のように増税するなどのことをしても無意味です。やはり、米国のように政府としてできるマクロ経済政策は間違いのないように実行すべきなのです。

結局韓国も、「バラサイト」という映画等で、政経癒着と不正腐敗、モラルハザードの実体を鋭くえぐったとしても、それに対する具体的な解決策を韓国政府が実行しなければ、社会は何も変わらないということです。日本も同じことです。

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2014年4月6日日曜日

私立大新入生 親の仕送り過去最低東京私大教連が調査生活費 1日937円―【私の論評】ちょっとまってくれ!親の仕送りが最低になったのは、20年も続くデフレのせいではないのか?やるべきことはなにをさておいても、景気を良くすることではないのか(゚д゚)!

私立大新入生 親の仕送り過去最低東京私大教連が調査生活費 1日937円


首都圏の私立大学に通う新入生の仕送り額が過去最低を更新したことが4日、東京地区私立大学教職員組合連合(東京私大教連)の「2013年度私立大学新入生の家計負担調査」で明らかになりました。

調査は今年で29回目です。昨年5月~7月に1都5県(東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、栃木)の15大学・短大へ入学した、新入生の保護者を対象に実施。5048人が回答しました。

入学直後の出費が落ち着く6月以降の自宅外通学生への平均仕送り額は8万9000円で、前年度より500円減りました。調査開始以来の最低額を更新しました。

仕送り額から家賃を引いて、30日で割った1日の生活費は、平均937円。調査を開始して以来初めて1000円台を割り込んだ前年度に引き続く低水準となりました。これは過去最高額だった1990年(2460円)の4割に満たない額です。


しんぶん赤旗より


この記事の続きはこちらから(゚д゚)!

【私の論評】ちょっとまってくれ!親の仕送りが最低になったのは、20年も続くデフレのせいではないのか?やるべきことはなにをさておいても、景気を良くすることではないのか(゚д゚)!

このブログでは、過去においてもサブタイトルの冒頭に「ちょっとまってくれ」として、デフレの悪影響を掲載してきました。親の仕送りも、デフレに影響を受けているのは間違いありません。上のグラフをみていても、それははっきりしています。

日本が完璧にデフレに突入したのは1998年からです。1995年あたりでは、すでにデフレ状況になっていました。このあたりから、親の仕送りが減りだして、現在に至るまで毎年減り続けています。これはデフレが原因であることははっきりしています。

デフレの前のバブル期にはこんなハイレグ水着が大流行だった(゚д゚)!

親のほうも自分の生活が、精一杯で子供の仕送りは減らして、減った分は子供にバイトなどで稼いでなんとかしてもらいたいというのが本音なのだと思います。子供のほうも、親の実体をしていますから、バイトなどで何とか稼いで、親に無理をさせないように頑張っているのだと思います。

だから、今の大学生が昔の大学生のように、酒を飲まなくなったとか、車を所有しなくなったとか、外出を控えるようになったのは当然のことです。それに男子学生だって、草食化するのも無理のないことだと思います。

実際最近の入社3年目の社員に聴いてみると、上記のようなことを実感させるような話を良く聴きます。男子新卒で聴いたのは、趣味は漫画を書くこと、札幌の私大に行っていたにもかかわらず、すすき野に飲みに行ったのは学生生活を通じてただ一度だけとか、飲むときはもっぱら誰かうちに行って家飲みがほとんど、たまに飲みに行くとすれば、すすき野ではなく近場の安い居酒屋程度だったそうです。

何も飲みにいくことが、明るい大学生活というわけではありませんが、それにしてもわびしい物があります。そうして、無論車もないし、彼女もいないという有り様です。こちらは、奨学金の借金はなく、現在もほとんど遊びもせず、車も所有せず、着々とお金を貯めていて、貯金は100万円以上あるということで聴いていて救いがありました。ただし、こんなことで将来結婚できるのかなどと心配になりました。

現在ではハイレグ水着は影を潜めた。写真は昨年のミス・インターナショナルの水着審査の模様。

ある女子新卒では、彼氏はいるのですが、何と国立大学と国立の大学院を卒業しているのですが、何と奨学金による借金が数百万円もあるとのことで、最初からこれだけ抱えていれば、確かにオシャレもままならない状態で、お金の多くは奨学金の返済にあてられ、これでは日々明るく過ごすこともなく、将来に対してあまり明るい展望も開けません。

両方共、バイトの経験はあるようですが、それにしても、バイト代で稼げる金にも限りがあったようでした。自分たちの頃は、頭や特殊技能がある連中は、それなりにかなり稼げたし、そうでない連中も肉体労働でかなり稼いでいた連中もいました。私自身も、バイトで最高で月30万円以上は稼いだことがあました。それが、ほとんどいつの間にか生活費以外に消えていたりしました。こんなことを聴くと、今の大学生の生活は自分たちのそれとは随分異なると思い、愕然としました。

現在では、胸を小さく見せるブラも販売されているとか? これもデフレの影響なのか?

これも、上で掲載したように、その根本的な原因は、デフレにあります。昨年は、日銀の異次元の包括的金融緩和があり、景気は明らかに徐々にではありますが、回復していました。このままの状態を続ければ、早ければ2~3年で日本はデフレから脱却できました。しかし、今年4月からの増税でこれも先に伸びる可能性が濃厚になりました。まだまだ、このようなことが続くことになったのです。

こういったことを防ぐためには、上の「しんぶん赤旗」の記事のように、「学生が真っ先に削るのは食費。食堂の利用が減って、弁当の持ち込みが増え、バランスの取れた食事が難しくなっている」「一大学の努力だけで学費をサポートするのは厳しい。給付や減免などへの政府の援助が求められている」との現場の声を実現しようとするだけでは何も解決されません。

まずはデフレを解消しなければ、どうしようもありません。ただし、「給付や減免」などは確かに、学生に対するものだけではなく、一般に対しても行えば、景気の浮揚に一定の効き目があります。

共産党は、増税には反対していましたが、反対するなら反対するで、もっと前向きで、ポジティプな提案をしていただきたいものです。

これに関して、経済学者の田中秀臣氏は素晴らしい提案をしています。その記事のURLと、一部を以下コピペさせていただきます。
国民の重税を喜ぶ人たちの経済学ー消費税増税8%時代の開幕ー 
 以下の提案は、片岡剛士さんと僕が共著で書いた論説(『日本経済は復活するか』(藤原書店)に収録)で提起したものだ。 
 具体的には、所得税の減税措置や低所得者層への給付金の支給が重要だ。消費税増税による家計への悪影響は、年収200万円未満の世帯で年8万円、300万円世帯で11万円、500万円世帯で12万円、800万円世帯で16万円、1000万円世帯で18万円、1500万円世帯で24万円となる。食費相当分ではなく、所得が低い世帯から順にこれらの負担額を給付金で行うことが重要だ。 
また金融政策については、日本銀行と政府が現状よりもさらに大胆な金融政策に踏み込むことを提案したい。具体的には、日銀法を改正して日銀の政策目標に「雇用安定」を新たに追加する。物価と雇用の安定化にコミットする姿勢を明確化し、現在の政府が目標としている「名目成長率3%、実質成長率2%」という成長目標を引き上げ、期限を決めて「名目成長率4%、実質成長率2%」を掲げることである。そして具体的には、長期国債や各種のリスク資産の日銀の購入を通じて追加緩和政策を実行することである。
私も、以前このブログで現状では公共工事の供給制約があるので、効果のある経済対策として減税や給付を実施すべきことを解説したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
【日本の解き方】高く評価できる黒田日銀の1年目 懸念は増税による成長率下振れ―【私の論評】財政政策にも限りが、追加財政政策をしたとしても、公共工事の供給制約がある(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、公共工事の供給制限に関係するところのみ抜粋して掲載させていただきます。
公共事業の経済波及効果を否定したいわけではありませんが、その経済効果は工事を受注し実行して初めて発現します。しかし、供給不足が存在する状態では予算をつけても、その予算を完全に消化することはできません。 
つまり、公共投資拡大の頭を抑えこまれてしまっている。これが今の日本の現状です。

私自身は、公共事業の供給不足問題は認識していましたが、現状のように余裕がないとは思っていませんでした。 
国土強靭化をぶち上げれば人がそれなりに集まると考えていたのですが、長引くデフレ不況、その間のマスコミの土建業批判と予算の削減により虐げられてきたこの業界が復活するには時がかかるというのが現実です。 
以下のグラフは公的固定資本形成(公共事業費)と建設業許可業者数の推移です。
公的固定資本形成の増減に対して、建設業者数が遅れて追従しているのが分かります。 
大体5年くらいの遅れでしょうか。国土強靭化により公共事業を拡大しても供給能力が元に戻るには5年くらいの時間がかかってしまうという事です。 
これでは、財政支出を増やして、公共工事をどんどんやろうにもできないということです。供給を増やしたとしても、それができるようになるには、5年くらいのタイムラグがあるということです。それにしても、過去20年にもわたって、公共工事を削り続けてきた結果がこれです。こんなことからも、糞馬鹿低能民主党が政権後退のスローガンとした「コンクリートから人へ」は大間違いだったことがわかります。
公共工事は、いわゆる役に立たない箱物をつくるということではなく、国土強靭化など本当に役立つ工事をするということを前提とすれば、すぐにもお金をばら撒くことができ、経済に即効で良い影響をもたらすのですが、残念ながらこのような提供制限があることから、5年くらいかけて徐々に拡大していかないと出来ないのです。だから、今後の日本経済の繁栄と安定を考えた場合、ゆっくりと増やしていかなければなりません。

であれば、実質的な減税と、給付が不可欠ということなります。その具体策が、上の田中秀臣氏の提案です。

日本の公共工事の現場にも活気を(゚д゚)!

この具体策をすぐにでも実施すべきです。また、これらのとともに、たとえば20年間にわたり減らしてきた公共工事による公共工事の供給制限を緩和するため、建築・土木業界の技術者を育てる方向性での給付も考えても良いと思います。

それしても、これらの具体策は、国土強靭化も含めて、総合的なプログラムを立案して、将来的には公共工事も増やし国土の繁栄と安定を図れるように、長期的な視野にたって実行すべきものと思います。将来的に公共工事を増やせるような環境が整ったからといって、過去のようにズボラな箱物行政が復活したりすることなく、日本の建築・土木業界が長期にわたって安定と繁栄の道を辿れるようにすべきです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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