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2014年8月17日日曜日

【西村幸祐氏ツイート】玉音放送(終戦の詔勅)に、三島由紀夫が触れている貴重なインタビュー―【私の論評】人は大義に生きる存在、そうして日本は霊性を重んじる現代国家としてその範を世界に示すことができる稀有の存在でもある!!

【西村幸祐氏ツイート】玉音放送(終戦の詔勅)に、三島由紀夫が触れている貴重なインタビュー





【私の論評】人は大義に生きる存在、そうして日本は霊性を重んじる現代国家としてその範を世界に示すことができる稀有の存在でもある!!

この動画で、三島氏はこのブログでも先日掲載した「玉音放送」を聴いたときの感想を述べています。大日本帝国が滅んだにもかかわらず、庭の木の青さが鮮明に記憶に残っているとしています。

これは、大義としての日本と、それを抜きにした社会としての日本との違いを語っているのだと思います。

それまでの大義としての日本が消え去ったにしても、その社会が良い悪いということは全く別にして社会としての日本は厳然として変わらずそこにあったということです。その象徴が「庭の木の青さ」ということです。

大義としての日本とは、そこに所属する国民の安寧のためという大義があり、大日本帝国の大義です。

社会とはこの大義があるないかかわらず、もともと日本という国に住んでいる人びとのコミュニティー(共同体)という意味です。

三島由紀夫氏は、大義としての天皇陛下を頂点とした日本が消えても、当然のことながらそこに社会としての日本があったことを久しく忘れていて、それを玉音放送を聴いたことによって、強烈に思い起こされ不思議な感動を通り越した空白感を感じたのです。

戦争に負けてしまえば、大義としての日本が消えてしまい、その大義に殉じて来た自分や多くの日本人の世界は崩壊するはずであるのに、普段と変わらずまだ周りの木々が濃い夏の光を浴びていることに強い違和感を覚えたのです。

濃い夏の光を浴びる木々

そうして、大義のある時の生と死について、大義があるときの生と死のドラマティックなありかた、そうではないときの無様な生と死についても語っています。

そうして、葉隠の考え方を例にとり、人間はもともと、自分のためだけに生きていけるほど、強くはないのに、今の日本人は自分以外のための生き方・死に方ができなくなっていることに警鐘を鳴らしています。

葉隠の著者も武士は生と死の分岐点に立たされたときには、武士は死を選ぶべきと説いていたのに、自分自身は畳の上で亡くなり武士の生き方ができなかったことを例にあげ、今の日本人もこれに近い、大義なき生き方と死に方になっていることを説いています。

映画ラスト・サムライのステイル写真

今の日本社会もこの時の三島氏のインタビューのときと変わらず、工業化されて豊にはなって一見良いようにも見えるのですが、大義なき社会に成り果たことには変わらず、当然その中で生きている私たちも弱い存在となるざるを得ない状況にあるということです。

私は、この社会に大義を取り戻すことこそ、私たちの使命ではないかと思うのです。

なぜそう思うかといえば、このブログにも先日掲載したように、私は昔からご老人と話をする機会が多かったのですが、そのご老人たちが最近は高齢化もあって認知症になる人たちが増えていて、そのご老人たちの中にも二種類あることを発見したからです。

この二種類の一方は、認知症で記憶がなくなりつつも、妄想は抱かないタイプであり、もう一方は、非論理的なことを語り、妄想に浸りきるタイプです。この妄想に浸りきるタイプには、大義も何もありません。私自身も、他の多くの人びとも、このような老人にはなりたくないと考えていると思います。

これについては、ここで説明するよりも当該ブログを御覧頂いたほうが良いと思いますので、その記事のURLを以下に掲載します。

【渡邉哲也氏ツイート】今日8月11日は 朝日新聞植村隆慰安婦問題誕生記念日―【私の論評】私がマスコミ認知症論を展開する理由とは?8月に記念日があつまる不思議、日本人はこの月の記念日を生涯忘れるべきではない(゚д゚)!
若くしても認知症を患う人はいくらでもいる

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、2種類の認知症の類型についての部分のみ以下に引用させていただきます。



"私は、子どもの頃から、親戚や近所のお年寄りの話を聴く機会を多く持つことができました。中には、中国人や朝鮮人のお年寄りもいました。

その話を聴いていると、台湾のことや、日本の戦前、戦中の生活や、日本における朝鮮人・中国人の生活や、戦争に行った人たちのことが良く理解できます。

そもそも、少なくともこの人々が、知る範囲では、慰安婦=性奴隷、朝鮮人強制労働などのことはなかったことがわかります。

それと、戦争中の末期のほんの一時をのぞいては、日本の社会が今程の自由(今は自由ではなく、単なる放縦・放埒といえる場合もある)ではなかったものの、それなりに自由で、言論もマスコミなどがいうように、厳しく制限されているわけでなく、比較的自由だったことがわかります。

私は、マスコミなどが流布する昔の日本とはかけ離れていることを子どもの頃から実感していました。台北帝大など、台湾人も入学して、日本人と全く同じ教育を受けていたこと、軍隊に行った人たちが、決して日本は間違っていたというのではなく、誇りを持っていたこと、アメリカなどとは異なる民視主義が厳然として存在していたことなどを知ることができました。

しかし、これらの老人の方々の中にも、最近ではそろそろ認知症の方々でてきました。認知症とはいっても、十人十色でいろいろなタイプがあるので、全部を一括りにすることなどできませんが、それでも、大まかに2つに分かれます。

一つのタイプは、認知症なので、記憶力が極端に落ちたりしていますが、それでも、昔のことは良く覚えているタイプ、もう2つ目は、完全に虚妄の世界に入り、論理的にはあり得ないことを語る人です。

ただし、いろいろ深く話をすると、論理的にあり得ない話をする人でも、それにはそれなりの原因があったことが理解できます。

そうして、ほんのわずかのことで、タイプが別れてしまうことを思い知りました。プライバシーのこともあるので、あまり詳しくは掲載しませんが、たとえば夫がお金にまつわる本当に基本的なことがわかっていないことと、自らもわかっていなかったがために、それが心配の種となり、お金に余裕があるにもかかわらず、貧困妄想にとりつかれるご老人などがいました。

これ以上話を続けると、プライバシーの問題となるので、他の事例は掲載しません。また、上の話は、このブログにこの程度の話を掲載するという旨あらかじめ断っています。

それにしても、このような話を聴けたのは、家族の方々に私が信頼していただけたからだと思います。こうして、わかったことなど、家族の方々にお話しています。だからといって、それが、その後認知症の治療の役に立つということもないのですが、それでも、家族の方々が納得されるということはあります。納得しているのと、そうではないのとの間には雲泥の差があります。

これで、わかったことは、どんな虚妄老人にも、そうなったにはそれなりの理由・原因があるということです。それも、意外と些細なことで、もっと若い内に対処すれば、何とかできたかもしれいないという例が結構ありました。

そこから、現在のマスコミなどふりかっえてみると、たとえば、朝日新聞など30年も虚構を報じつづけてきたなどということは、それに関わった人々がすでに、あるいはある程度以上の老人になれば、かなりの確率で、上で述べた2つ目のタイプの虚妄老人になるという可能性があります。

数十年にもわたり、虚偽をそれを事実か、でっち上げであるのかを理解しているしていないは、別にして、それを是として、報道を続ければ、頭脳に悪影響があるのは、誰もが否定出来ないと思います。

これを続け、退職後も是として、長期間過ごせば、いずれの果ては、虚妄老人になる確率が高いということです。

こういった背景から、私のブログでは、マスコミ認知症論を展開しているのです。決して、認知症の老人を貶めたり、マスコミを単に揶揄するために掲載しているということではないのです。

それにしても、これは私も全く理解できないのですが、虚妄老人の中には、自分は意図しなくても、深く長期にわたって、家族を傷つけてるいる人も大勢います。それに、どう考えてみても、自分もあのようなことを日々繰り返していては、不幸に違いないと思うのですが、認知症が進むと、その事自体が理解できなくなるようです。

マスコミ諸兄も、このような状態にならないためにも、虚偽報道はやめましょう。

そうでないと、自らもそうして家族をも傷つけても、何も感じないとんでもないことになっても、虚妄の世界から一歩も抜け出られないような事態に見舞われることになるかもしれません。"



さて、この引用では、完全に虚妄の世界に入り、論理的にはあり得ないことを語る人虚妄老人になる一つの原因として、虚偽を信じこむとか、信じこまなくても、それを是として長い間生きていると虚妄老人になると断じました。

しかし、本日は上の三島由紀夫氏の動画をみて、論理的にはあり得ないことを語る人虚妄老人になる原因としては、これは弱いと思いました。これは、表面上の理由であって、本質はもっと他にあることを思い出しました。

認知症になったとしても、虚妄老人になる人と、そうではない人間には、もっと明らかな差がありました。

虚妄老人とそうでない人の差異は?

それは、三島由紀夫氏が語っているように、強さと弱さの分岐点にもなる、自分のためだけに生きているかそうではないかの差です。

あるいは、大義に殉じた生活をしてきたか否かの差異でもあります。現在のお年寄りの中には、意識のなかに大義のある人とない人がいます。

そうして、本格的な虚妄老人になる人には、この大義という考え方が欠落している人が多いことを思い出しました。

年を経ても、霊を重んじる人、自分のためだけではなく、子どもや親戚のことを考える習慣、あるいはもっと大きな地域社会や、国な、現実世界などのことを考える人は、たとえ認知症になったとしても、虚妄老人になる人が少ないという事実を思い出しました。

本当に自分のためだけに生きてきた人は、三島由紀夫氏が語っているように、弱い存在にならざるをえないのです。自ら、虚勢を張っていたにしても、その弱い存在であることを長年続けてくれば、弱いが故に、認知症になれば、虚妄の世界に入れば弱くても生きて行けます、というよりも生きていくために入らざるを得なくなるのです。

高齢化社会で認知症が問題になっていますが、この問題で本当に重大なことは、上に掲載したようなことだと思います。高齢化社会に突入した私たちは、このことを肝に銘じておくべきと思います。

先日は、このブログに、玉音放送を日本語訳も含めて掲載しました。
終戦の詔勅 (玉音放送)―【私の論評】憲法改正を議論し考える上で、戦後の日本の始まりを規定した「玉音放送」こそ最も参照すべきものであるべきだ(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、結論として以下のことを掲載しました。

御署名原本「大東亜戦争終結ノ詔書」 の一頁目
この詔勅に書かれている言葉や考えは、ポツダム宣言受諾による占領前に表明されたものであり、まさに日本そして日本人のものであるといえます。 
であれば、この玉音放送は、日本の戦後、現在そして今後を考える上で、その土台とすべきものといえます。
そうして、私はこの玉音放送の詞は、新たな憲法を考える上での土台としてだけではなく、戦後体制から未だ抜け出ていない私たちの日本の大義にもなるものと考えるべきものと思います。

日本においては、終戦直前にこのような声明を国民に発したものは他にはなく、これこそ、戦後日本の大義の大きな方向性を示す唯一の詞であると思います。

そうして、これは未だ終結しない、日本の戦後体制が出来上がる前の私たちの大義の方向性を示すものであり、この方向性に沿って私たち自身が戦後体制脱却以降の大義をうちたてていくべきなのです。

そうして、その精神の支柱になるべきは、以前にもこのブログに掲載した、霊性を重んじる日本人の心です。

これに関しては、以前にもこのブログに掲載したことがあるので、その記事のURLを以下に掲載します。
「中韓」とは異質な日本人の「精神世界」…仏作家は「21世紀は霊性の時代。日本は神話が生きる唯一の国」と予言した―【私の論評】日本は特異な国だが、その特異さが本当に世界の人々に認められ理解されたとき世界は変る。いや、変わらざるをえない(゚д゚)!
詳細は、この記事をごらんいだたくものとして、この記事の結論部分を以下に掲載させていただきます。

"このように、神話が現代なお生きているのが日本であり、日本それ自体が、神話そのものの国で、他国の影響を吸収し切って、連綿たる一個の超越性を保つ国が日本であり、霊性の根源に万世一系の天皇がある国が日本なのです。そうして、マルローが指摘したかどうかは、わかりませんが、日本では、過去が現在に現在が未来につながっているのです。そうなのです。霊的に時間を超越してつながっているのです。私たちの霊は、この悠久の流れにつながっているのです。こんなことは、当然であり、だからこそ、マルローも指摘しなかったのかもしれません。

京都府神道青年会が主催したバスツアー「神主さんと行く 
伊勢参宮」。女子大生107人が応募に殺到したといわれます。
私たち日本人は、このような国日本に誇りを持ち、自信を持ち、世界に日本の素晴らしさを伝えてていくべきです。日本のやり方が、世界伝わりそれが理解されれば、世界は変わります。"

そうです、現在の西欧をはじめとする日本以外の国々の、宗教的世界観には限界があるのです。しかし、私たちの国日本は、他国がアニミズムとして、とうの昔に捨て去った万物には霊が宿るという霊性の世界を世界で唯一現在に至るまで、保ちつづけた稀有な存在なのです。

日本は、近現代国家と、霊性を重んじる文化が融合した稀有な存在なのです。他の国々とは根本的に異なるのです。

フランスの作家マルローと、あの心理学者のユングも、今世紀は宗教的世界観では、限界が来ることに前もって警鐘を鳴らしていました。

今日、世界各国のガザ地区や、ウクライナの問題やその他の地域の紛争などを考えると、やはり宗教的世界観には限界があるということを認めざるをえません。そうして、近代にはそれと変わると信じられた、近代合理的な世界観も、旧ソビエトや、現代中国で大失敗しています。

ガザ地区へのイスラエルの爆撃

次世代には、全人類はもう一度アニミズムとして蔑み、捨て去ってしまった霊性を重んじる文化を構築していく必要があります。

それも、現代の社会にあわせたものを構築していかなければなりません。原始アニミズムのままでは、現代世界にはとても、受け入れられるものではありません。現代にも受け入れられるものが必要です。

その原型は、世界でただ一つですが、日本にあります。だからこそ、マルローやユングは日本の霊性を重んじる国柄を高く評価し、21世紀は霊性の時代としたのです。こうした範がなければ、マルローも、ユングも自説を宣言することも、それに確信を持つこともできなかったかもしれません。

私は、安部総理の靖国参拝は、単に戦没者に対する慰霊の意味だけではないと思っています。これには、世界に向かって、日本の霊性を重んじる文化を伝える意味合いもあったものと思います。

安部総理の靖国参拝の意義は慰霊だけではない・・・・・・・・

実は私たち日本人は、こうした精神性を世界に広めるという大義を最初から持っているという稀有な存在なのです。

これをたとえ、仮に潜在的であったししてもも意識するとしないのとでは随分開きがあると思います。昔の人は、たとえこれを稀有なこととして、意識したかしないか別にして、少なくとも霊性を重んじるというこは、疑うこも知らず、あたり前だと信じていました。

だが、「ご先祖様に申し訳が立たない」などという言葉が自然とでてきたのです。

第二次世界大戦が終了し、いわゆる戦勝国の人びとは、こうした日本の特異性について知るにおよび、畏怖の念をいだくとともに、宗教的世界観に凝り固まっている自分たちは、とても世界を変えることはできないと感じるとともに、日本に対して脅威を感じたのだと思います。これは、たとえ潜在的であったとしてもそう感じたものと思います。

だからこそ、特に日本に対しては、西欧世界を脅かすかもしれない、この精神性を粉砕するために、日本の弱体化政策を幾重にも巡らし、封じ込めようとしたのだと思います。しかし、彼らこそ、宗教的世界観に拘泥し、霊性を重んじることをしなければ、いずれ滅ぶのです。

しかし、そのような封じ込めにもかかわらず、日本では三島由紀夫氏のような人びとがでてきて、戦後体制のままである日本に対して、覚醒のためのメッセージを発し続けててきたのです。

現代にもそのような人びとが大勢います。西村幸祐氏もそのような人びとの中の一人です。

しかし、戦後70年近くたって、所詮人間がつくった戦後体制も随分とガタがきています。いずれこれも消え去ることでしょう。日本の悠久の歴史からみれば、これもほんの一時に過ぎません。

美しい日本の風景

私たちは、この高い精神性を今一度しっかりと思い返し、霊性の文化を世界に伝えこの世界を変えていくべきなのです。三島由紀夫氏もそれを願っていたに違いありません。

これにより、私たち日本人は、日本の戦後体制以降の大義を打ち立てることができるのです。そうして、大義に殉ずる人びとは強くなれるのです。たとえ、認知症になって、記憶を失うことがあったにしても、妄想老人にはならないのです。年齢など超越して私たちは、霊により過去と未来とつなかっているのです。

あの、朝日新聞などをはじめとする偏向マスコミや外国におもねる為政者どもの空騒ぎなど、最早悠久の歴史の流れの中に咲いた一時の徒花に過ぎなかったことが明らかになりました。

大東亜戦争における敗北によってさえ、私たちは世界を変えて、アジアから西欧列強の力を排除することができました。

1,000年に一度の震災も、長年にわたるデフレもほんの一時のことに過ぎません。このようなな災厄からも日本は再び力強くたちあがることでしょう。過去と未来につながる、朝廷をはじめとする私たち日本人の日本の伝統文化は、これからも悠久の歴史の中に燦然として輝き続けるどころか、さらに輝きを増すことでしょう。そうして、世界を変えていくことでしょう。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年5月27日火曜日

【西村幸祐氏FB】ルトワックはウクライナ危機でシナとロシアの接近は氷の微笑だと分析する。―【私の論評】東・南シナ海が騒がしくなったのは、ソ連が崩壊したから! 安全保障は統合的な問題であり、能天気な平和主義は支那に一方的に利用されるだけ(゚д゚)!

【西村幸祐氏FB】ルトワックはウクライナ危機でシナとロシアの接近は氷の微笑だと分析する。


【私の論評】東・南シナ海が騒がしくなったのは、ソ連が崩壊したから! 安全保障は統合的な問題であり、能天気な平和主義は支那に一方的に利用されるだけ(゚д゚)!

ジャーナリストの西村氏がFBでシェアした、日経新聞のこの記事、現在の中国に対する対抗策を考える上でかなり参考になります。

ルトワック氏の分析は秀逸です。ルトワック氏の他の分析(中国崩壊の必然)についてもこのブログに掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。ここでは、その詳細については触れません、詳細を知りたいかたは是非ご覧なって下さい。
米海軍幹部、自衛隊にNATO加盟国並みの役割期待― 【私の論評】自滅する現中国の現実を見つめよ!現中国は、モンゴル帝国の末裔であり漢民族の中国は唐の時代に滅んでいることを(゚д゚)!
ルトワック氏

西村氏が語っておられるように、この日経の記事珍しくまともな記事です。ただし、この記事は、大部分が取材記事のようであります。間違って、掲載してしまったため、今頃この記事を書いた記者や、人民日報、いや間違えた日経新聞は中国様から大叱責を受けているかもしれません。

ただし、裏の裏を読めば、これは憶測にすぎませんが、中国としてはロシアが再び経済成長して中国を脅かすような存在になっては困るため、このような記事を日経に掲載させ、日本がロシアに肩入れして、経済援助して再びロシアがソ連時代のように中国を脅かす存在になることを牽制するという意味あいがあるのかもしません。

現在のロシアは小国(人口は、日本と同程度、GDPは日本の1/5)に成り果てたことは、このブロクで何回も掲載しました。その典型的な記事のURLを以下に掲載します。
上念司「中国包囲網の決定打はモンゴル・トルコのランドパワー強化に在り!」―【私の論評】ソ連崩壊後、小国ロシアになってから国境溶解が顕著になり中国にとって軍事的脅威はなくなった!日本は経済援助を通じて中国と国境を接する国々のランドパワーを強化すべき(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、大帝国ソ連崩壊後を継承した小国ロシアは、中ロ国境の国境溶解(シベリアへの中国人の進出による国境が不明確になる現象)にかなりの脅威を感じていることを掲載しました。

だから、上のルトワック氏は、中ロの接近は氷の微小であるとしているのです。私もそう思います。

そうして、ロシアの弱体化により、中国はかつてのようにソ連との国境線上に軍隊を配置するなど、ソ連の脅威に備える必要はなくなったため、今日の中国は海洋新進出ができるということです。

かつての中ソ国境紛争の係争地だった黒瞎子島は今では観光地になっている

これに対処する策として、経済評論家上念氏は、中国と国境を接する国々が経済成長をして、ランドパワーを強化することが有効であることを主張していました。

強面ロシアは、ウクライナではかなり強気にでているようにもみえますが、ロシア側の立場たてば、ウクライナが完璧に西側に落ちてしまえば、西側でも国境溶解がはじまりとんでもないことになるとの脅威からあのような行動にでたものと思います。

国境溶解は、中ロ国境だけではなく、いろいろなところで生じています。

特にベトナムとの国境など、東南アジア諸国と中国の国境付近では中国元が流通しており、それが商売の決済につかわれていたりします。アジア人民元経済圏が築かれてしまえば、とんでもないことになります。

これについても、以前このブログに掲載したことがあります。そのURLを以下に掲載します。
編集委員・田村秀男 能天気過ぎる対中「金融協調」―【私の論評】アジア人民元経済圏により日本は草刈場になる!!
これも、詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、野田政権のときに、対中「金融協調路線」をとったことに対する産経新聞の田村氏による批判について掲載したものです。

以下に田村氏の批判に関する部分を以下に掲載します。
日本の「お人よし」ぶりには目を覆う。野田佳彦政権はこの6月、人民元にとって初めての海外通貨との直接取引に応じ、人民元のアジア標準通貨化に手を差し伸べた。沖縄県尖閣諸島の国有化に対して、執拗(しつよう)で理不尽、国際法を無視した共産党主導の反日暴力デモによる日本企業破壊にもかかわらず、野田政権は中国との通貨スワップや円・人民元の直接取引拡大、中国国債の購入、人民元建て債券市場の育成などに協力する。目先の利益にばかり目を向け、中国のアジア通貨覇権を後押しする能天気ぶりである。 
もともと、円はドル、ユーロに次ぐ国際通貨として認知され、企業も旅行者も世界の主要国のどこでも円で支払い、モノやサービスを購入できる。国債、社債、株式など円建ての金融資産は国際的に出回っている。 
ところが、円建て貿易決済は主に本国と海外現地法人の間など日本企業同士に限られ、多くは依然としてドル建て決済である。他通貨に比べて大きく変動する円は日本企業ばかりでなく海外の企業や政府にとってもリスクが大きく、地域の標準通貨としては人為的に相場変動を管理、抑制する人民元に比べて巨大なハンディを背負っている。
このまま東アジアが人民元にのみ込まれてしまうと、日本の企業、金融機関とも人民元を手にしていないとアジア全域でビジネスができなくなる。中国共産党が指揮する人民元政策に翻弄(ほんろう)され、服従を余儀なくされる。経済の弱体化に伴い、日本は外交、安全保障面で不利になる。 
野田政権が今すぐとれる対抗策はある。人民元の自由変動相場制への移行を対中金融協調の条件とせよ。人民元相場の操縦に批判を強める米国などと水面下でスクラムを組んで、北京と対峙(たいじ)する。IMF・世銀総会はその絶好の場なのだ。
各国との国境溶解やアジア人民元経済圏への移行途上であるという事実に後押しされているのが、中国の海洋進出というわけです。であれば、これらの国境溶解をなくしてしまえば良いわけです。そのためには、中国と国境を接する国々が経済発展をして、軍備などを増強して、国境溶解を食い止め、アジア人民経済圏を粉砕すれば良いわけです。

しかし、上の日経新聞の記事の末尾は以下のように締めくくられています。
 では、日本はどうすればよいのか。中ロの結束が弱まれば、日本の選択肢は広がる。それでもロシアが対中外交で協力したり、領土交渉で譲ったりすると期待するのは禁物だ。 
 米政府当局者は「ロシアに過剰な期待を抱かないほうがいい。日本には戦中の経験もある」と語る。第2次大戦末期、日本の降伏が確実とみるや、ソ連は日ソ中立条約を一方的に破棄し、攻め込んできた。
 ユーラシアの両雄はどこに向かうのか。日本は歴史の教訓をひもときながら、冷徹に次の一手を練るときである。(編集委員 秋田浩之)
この部分はルトワック氏の主張ではありません。秋田浩之なる人物の意見です。米政府当局者などとして、名前も伏せています。要するに、ロシアは信用出来ないということを言いたいようです。

しかし、これはうがった見方をすれば、日本がロシアに経済援助をして、再びロシアのランドパワーを増すことを牽制しているという見方もできます。要するに、日経新聞はいずれに転んでも、中国様の味方なのかもしれません。

日本としては、ロシアの出方、たとえば北方領土の問題を日本にとって良い方向に導くつもりがあるのかどうかを見極めながら、ロシアに対する援助などを見極めるべきです。

もし、ロシアにはその気がないというのなら、ロシアを支援する分をモンゴル、トルコ、ベトナム、インドなどにまわし、これらの国々の国境固め、中ロ国境溶解をさらに進行するようにし中ロ両国を弱体化する方向に進めばそれで良いだけです。

いずれにしても、日本としては、なるべく早くデフレから脱却して、経済的に余裕を持ち、日本の意図を成就できる体制に持っていくべきです。

だから、デフレ下の増税などとんでもないことです。支那を利するだけです。

上記のように安全保障は、軍事力だけではなく、金融・経済・外交が密接にからみあった、統合的なものてあり、これに対応するには統合的思考によらなければ、なかなか解決できるものでありません。海にだけ気を取られていたり、軍事力だけを考えていては何も成就しません。

昨日も、ベトナムの漁船が中国によって沈没されたばかりです。日本は、軍事力、金融、経済、外交を縦横無尽に駆使して、支那の傍若無人な海洋進出を阻止しなければなりません。残念ながら、政治家がほとんど白痴化してしまった今、それができるのは安倍総理だけです。

能天気な平和主義は支那に一方的に利用されるだけです。過去にはこれは、支那に貪り尽くされ、今もそうです。将来がそうであっては絶対になりません。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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