スティーブ・ジョブズ氏:すし職人が明かすサービスへのこだわり 「おいしかった。またね」が最後に
ツイートジョブズ氏が最後に注文した握りずし。(すしゲタの左上から時計まわりで)しめサバ、穴子、タイ、ウミマス=2011年10月18日、パロアルト(米カリフォルニア州)の陣匠で堀山明子撮影
米アップルの共同創業者、故スティーブ・ジョブズ氏(5日死去、享年56)が死期を予感し、ごく親しい友人を招いて“お別れ会”を繰り返したすし屋が米カリフォルニア州シリコンバレーのスタンフォード大近くにある。2人のすし職人、金子典民さん(46)と高橋一郎さん(39)が共同経営する「陣匠(じんしょう)だ。高橋さんが取材に応じ「決して泣き言を言わない人だった」と病と闘う姿を語った。すし職人が見たジョブズ氏とは。
【私の論評】あなたなら、明日死ぬということなったら、何を食べたいですか?
本日は、ここしばらく、何回か、ジョブズ氏関連のことをこのブログに掲載してきたので、掲載するのは、ためらわれたのですが、結局掲載することにしました。
陣匠内部 |
ちなみに、陣匠のランチの写真を以下に掲載しておきます。
2品選ぶランチセットは$16です。庶民には結構厳しい価格かもしれません。
454 S. California Avenue, Palo Alto, CA 94306
650-321-3454
上の記事を読んで思い出したのが、昔、雑誌に掲載してあった記事のことです。どの雑誌かいまでは忘れてしまいましたが、死刑囚が最後に食べる食事というものです。その記事の細かい内容は、忘れしまいましたが、何でも、アメリカでは、死刑囚の最後の食事は、本人が食べたいものを食べられるようにしているという話です。ただし、最近では、テキサス州では、この最後の食事が廃止されたそうですが、いまだに他の州では、これを死刑囚の特権として認めているようです。
そうして、その記者は、その記事の最後のほうで、やっぱり、日本人なら、寿司だろうが、アメリカ人ならステーキということになるだろうと、書いていました。
死刑囚だと、大抵は、健康に支障はないので、食べたいものを食べたいという欲求があるのだと思います。ジョブズ氏は、病気だったので、本当の意味での最後の食事はなかったかもしれません。実質上の食事がほとんど、最後の食事だったのではないかと思います。日本人としては、そうであって欲しいと思ってしまいますし、本当にそうだったら、本当に嬉しいです。
アメリカ人も和食を最後の食事に選んでくれる人もでてきたということかもしれません。ジョブズは、日本に対する造詣も深い人でしたから、こんなこともアリかなと思います。
死刑囚の最後の食事といえば、私の記憶では、10年ほどまえに、ハーゲンダッツのアイスクリームを食べたいといった囚人がいたということがなんとなく記憶に残っています。
それから、あの映画グリーンマイルでは、映画で出てくる黒人の最後ののぞみは、フレッド・アステアと、ジンジャー・ロジャースのでてくるミュージカル映画をみることでした。この黒人この映画をみて「二人は天使だ!!」と叫びながら、涙を流していたのが印象的でした。以下に、その映画にでてきた、実際の映画のシーンを掲載しておきます。
本当に、人間の最後ののぞみには、いろいろなものがあるようです。
それから、2年くらい前に、イギリスで囚人の最後の食事を再現したものがサイトに掲載されていたのを思い出しました。それは、今もあるかどうか、確認してみましたら、ありました!!説明は、ともかく、その写真だけ以下に掲載します。
フライドチキン、ポテト、スープなどアメリカンな食事です。 |
そのほか、いいろいろと、とても風変わりな食事が掲載されていました。それについては、もしご覧になりたければ、以下のURLでごらんになっください。
http://rocketnews24.com/2009/08/13/%E6%AD%BB%E5%88%91%E5%9B%9A%E3%81%8C%E6%9C%80%E5%BE%8C%E3%81%AB%E9%A3%9F%E3%81%B9%E3%82%8B%E9%A3%9F%E4%BA%8B%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F/
最後の食事にしては、少ししょぽすぎますね。中には、ほとんど食事らしい食事でないものもありますが、明日死ぬと思えば、食欲もわかないからかもしれません。もともと、イギリスなどは、普段から食生活がイタリアなどと比較すれば、お粗末ですから、いたとかたないのかもしれません。これに関しては、実話をもとにして製作された映画"Letters of Dead men"(第二次世界大戦中のイタリアの山中の模様を描いたもの)で、銃殺刑をいいわたされたイタリア人が、最後に、ワインとパンを所望していて、それを銃殺を実施する側のドイツ軍将校が認めてやってたのを思い出します。こちらのほうが、余程ましです。
しかし、いずれにしても、こんなのは、私なら、絶対に嫌です。やはり、最後の食事ともなれば、ジョブス氏のように寿司あたりが良いとおもいます。それに、一合で良いですから、本当に美味しいお酒がついていれば、いうことはありません。それよりも、何よりも、これは、囚人には許されないことなのでしょうが、やはり、親族や、友人知人と最後の食事をともにしたいです。そういう暇(いとま)を人生の最後にもつことができる、それが人として最高の幸せだと思います。ジョブズ氏もそうであったと信じたいです。だからこそ、最後の食事を摂るときには、囚人であってはないらないと思います。
ジョブズ氏は、一般にはあまり知られていないですが、仏教徒です。そうして、このブログにも掲載しましたが、ジョブズ氏は、日本の武士道の精神でもある、「武士道とは死ぬこととみつけたり」といういわゆる「葉隠」の精神ともいえるような、精神を持っていたようです。そのような、ジョブズ氏であったからこそ、最後の食事は寿司だったのだと思います。
ジョブズ氏は、生前に「死を意識した生き方」を語っていました。それは、決して、消極的なものではなく、日本の武士道精神のような、積極的な生き方でした。明日死ぬと思えば、囚人でさえなければ、やることは山のようにあると思います。
まずは、世界を変えること、あるいはそこまでいかなくとも、社会やコミュニティーや、もっと些細なことについてもとにかく良いほうに変えることを、見込みのある人にそのエッセンスを伝え、自分の遣り残したことをやってもらいたいと思うに違いありません。しかし、見込みのある人が考え違いをしていれば、それを是正しようとして、多くのマスコミや、伝記の作者さえも指摘したような、ジョブズ氏のように辛らつな言葉になることもあるかもしれません。
あるいは、世話になった人たちに、今生の別れの言葉を伝えたいと思うにちがいありません。そうして、短い時間の中でも、できることは、すべてやっておきたいと思うに違いありません。また、明日死ぬとおもえば、それまで、悩んでいたような事柄がほんの些細なことに見えてくるに違いありません。これこそが、ジョブズ氏の「死を意識した生き方」を意味するものです。そうして、ジョブズ氏は文字通りこれを実践したと思います。
私たち日本人は、武士道的な生き方を忘れがちですが、やはり、ジョブズ氏のように、「死を意識した生き方」を実践して、"one more thing"を追求していくべきです。
以下は、以前のブログにも似たような内容を掲載したものですが、ここにもう一度、ジョブズ氏に敬意を評して掲載します。
時代の歩みは止まりませんし、テクノロジーであれ、どんな分野であれ、世界をよりよいものにする One more thing は生み出される時を待っています。
次の One more thing を作るのは私でありあなたであり、志のある多くの人々です。
それは iPhone や iPad のような発明かもしれませんし、新たな商品の開発かもしれないです。新しい著作、人を感動させる音楽、誰かの人生を変える小さな一言かもしれません。あるいは、日々わたしたちが取り組んでいるいる仕事かもしれません。しかし志のある人たちが全員がそれを追い求めることで、世界はちょっとだけ良い場所になるはず。そうして、多くの人がそう信じて行動すれば、より良い社会になるはずです。私は、そう信じています。
Thanks you Steve Jobs for making the world a better place. We will continue in your footsteps to make insanely great stuff. May you rest in peace.
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