2日、都内の中央大学で講演した岡田克也副総理の「一体改革」の説明に会場の学生から厳しい意見が相次ぎました。
岡田氏は消費税増税はすべて社会保障のために使うという破綻ずみの説明を繰り返し、さらに「みなさんには申し訳ないが」と、就職難の学生の現状に遠慮しながら、国家公務員新規採用を2年間で56%削減すると宣言。「明日の安心」と題する「対話集会」ながら、若い世代の将来を不安で暗くする集会となりました。
これに意見した学生たち。「民主党はマニフェスト(政権公約)で4年間は(消費税の)増税はしないといっていたが、増税ありきになっている。内閣支持率は30%を切った。増税も6割が反対だ。民主主義の観点から大いに疑問がある」(商学部1年男子)など辛口が続出。
応援の意見もありましたが、岡田氏は「マニフェスト違反だとは思っていない」「『けしからん』というなら、次の選挙でそういう投票行動をしてもらえばいい」と強弁。公務員削減への疑問も「日本の財政からみるとやむをえざる苦渋の決断」だと切り捨てました。
また、「税率を上げて不景気になれば税は増収できない」(法学部1年男子)との声も。岡田氏は「はっきりといつ経済が回復するかを示すことはできない」と理解できない説明に終始。財政の借金が減らなければ「もう1回増税するかという話だ。2015年前後にもう1回考えて国会で議論するしかない」と、将来の再増税にまで言及しました。(信)
中央大学多摩キャンパス |
【私の論評】中央は、まともだ!!他大学の学生は一体どうなっているのか?
上の記事、共産党の赤旗新聞ということで、取り上げてみました。左翼系からも、増税は反対されているということです。民主党は左翼政党であるにもかかわらず、共産党とは異なる主張をしているということです。しかし、もともと、政権交代選挙においては、民主党も「増税」など、全く触れておらず、菅さんが、総理大臣だったときの参議院選挙で、自民党の谷垣総裁が、「増税」を言っていたのに呼応して、増税を主張して、選挙に臨んだものの、結果は、惨敗でした。その結果、いわゆるねじれ国会なるものができあがりました。
2010年参議院議員選挙で、演説する谷垣氏と、菅氏 |
であば、デフレの現在は、不況なのですから、増税などとんでもないということです。この時期には、減税をするというのが正しいありかたです。そうして、政府は、大規模財政出動、日本銀行は、金融緩和をすべきということてず。こんな当たり前の真ん中のこととに、全く反することを、政府も、日銀こぞって実行しつつあるということです。
しかし、こんなやり方は、経済学の常識に反しており、先ほどの高校の事例でいうまでもなく、全く間違いです。そうして、現在の経済の状況下で、増税するなどと答えるようでは、それこそ、センター試験ですら合格できません。こんな、馬鹿で愚かなことを多数の政治家が主張しており、日銀も主張しており、さらに、新聞がこれを後押ししているという全く不思議な状況にあるのが、今の日本の現状です。
そんな中での、岡田副総理の中央大学での講演です。しかも、その内容は、増税に関するものです。これに対して、会場の学生から厳しい意見が相次ぐのは当然のことです。それにしても、これと同じようなことは、野田首相が慶応大学で同じような講演をしていましたが、そこで、公演を聴いていた学生たち、何か、大人しく黙って聴いていたようでした。だから、私は、非常に奇異に感じました。私の感覚からすれば、中央大学の学生のような反応が当然のことと思います。大学の先輩てであるというのなら、話はわからないでもないですが、岡田さんは、東大出身ですし、野田さんは、早稲田出身です。
今の時期の増税の間違いを示す査証は、他にも事実による裏づけがいくつもあります。たとえば、あの「復興税」なる言葉消えうせました。今、これを主張する人は誰もいなくなりました。なぜなら、間違いであることがはっきしているからです。昨年この復興税を正当化するために、財務省は、世界で、増税によって、復興を行い、成功した事例を探したようです。その結果、結局、世界にはそのような国はどこにもないことが判明しました。もし、そのような国があったとしたら、財務省ならびに、これに追随する大手新聞も、「○○国では、復興税で大成功!!」と一大キャンペーンを打っていたことでしょう。しかし、それはできなかったということです。
復興税なる言葉はなぜ消えた? |
地震などの大災害があったときに、増税するなどという不埒なことをした政府は古今東西どこにもありません。そんなこと、経済的な知識がなくても、良く考えてみればわかることてず。ただでさえ、被災した人たちが、生活に困窮するときに、増税なんぞしたあかつきには、普通の国なら、暴動になってしまいます。
被災したときなど、普通の場合は、減税はありえますが、増税などまったくありえないことです。そうして、これには、日本でも先例があります。それは、関東大震災のときです。関東大震災のときは、日本政府は、すみやかに、国債を発行しましたが、当時の日本は、今のように豊かではなかったため国内での国債の引き受け先が、少なかったので、海外でも売り出したのです。要するに、外国から多大な借金をして、復興にあたったのです。震災の3ヶ月後には、いまでいうところの、復興庁のような組織をつくり、海外からの借金で、本格的な復興が始まったのです。
関東大震災で全壊したチャータード銀行 大正12年 |
そうして、その直後に政府は、減税をしました。歴史を振りかっても、このように減税の例は、あっても、増税などという馬鹿げたことをしたなどという事例はありません。それに、過去の消費税増税でも一度も、増税前の税収をうわまわったことはありません。
この事例を見ても、増税がいかに馬鹿げたことがお分かりになると思います。さすがに、復興税は、影を潜めましたが、未だ、あの日本が財政破綻するなどという馬鹿げたことを言っていますが、これも、あきかに間違いです。それに関しては、過去にこのブログにも過去に再三にわたって、掲載してきたことなので、ここでは、新たに詳細を説明はしません。それに関しては、下の【関連議事】のところに、URLをコピペしておきますで、それを参照なさってください。
中央大学2011年ミスコントップの冨張愛さん |
しかし、これだとて、過去の歴史を虚心坦懐に振り返れば、別に経済の知識がなくても、容易に理解できます。それは、先に述べた、関東大震災での復興資金の調達です。国債を発行したものの、日本国内では、消化しきれず、外国に多くを買ってもらいました。
これに比較して、今の日本はどうでしょうか、復興のために大量の国債を発行したとして、全部を国内で消化できます。昔の日本とはまったく異なるということです。こんなことを書くと、また、国債が暴落するなどという愚か者もでてきますが、現実には、全く異なることが、起こっています。たとえば、最近では、日銀が国債の買いオペ(日銀が金融緩和の一環として、市中銀行が保有している国債を買い取り、市中に出回るお金を多くすること)をしたところ、何と札(ふだ)われを起こしてしまいました。
札われとは、日銀が、この買いオペをするにあたって、市中銀行がこれに応募するわけですが、実際に日銀が予定していたよりも、市中銀行が応募して、実際に銀行が日銀に売ろうとした、国債の額面価額が下回ったということです。それに、最もわかりやすいのは、円高です。財政破綻する国の通貨は、価値が下がりまずか、上がることなどありません。たとえ、日銀が円を増刷しないという諸事情があったにしても、これだけ、上昇するなどということはありません。財政破綻するというなら、通常は、円安になるはずです。円安にならず、円高になるということは、少なくとも、国債為替市場は、日本が財政破綻するなどと考えていないことのあらわれです。お金とは、正直なものです。
ということは、日本国債は、暴落するどころか、超人気ということです。だから、市中銀行でも、日本国債が品薄状態になっているということです。であれば、国内で調達できるということであれば、国債を発行しても、日本国の借金にはならないわけですから、どんどん発行して、限度一杯くらいまで、発行すれば良いのです。
それにしても、今の日本は、過去の日本とは違いますから、数百兆円も発行すれば、復興には十分だと思いますので、毎年百兆円ほど、数年間発行して、徹底的に復興ならびに、他の必要不可欠な、公共工事などをやれば良いわけです。そうして、日銀も、デフレ是正のため、金融緩和措置を実施し、増刷をすればよいわけです。
慶応大学ミスコン2011グランプリの浅見明日香さん |
そうなれば、復興は、もとより、デフレ克服もできます。そうなれば、増税なんぞしなくても、税収が増えます。こんなことを言うと、ハイパーインフレになるなどいう輩もいまずか、今は、デフレです。日本が、いつからデフレになったかといえは、公開資料でみれば、1998年からです、今2024
年ですから今年で、26年目になります。26年目ですよ!!これは、全く異常なことです。失われた10年という言葉は、つい最近のことのように思われていましたが、もうすでに、失われた20年になっており、しかも、すでに、失われた、30年に近づこうとしているのです。
国債をこれだけ、発行しろとか、円を増刷すれなどという私の意見を奇異に思う人もいるかもしれません。しかし、これは、どこの国でも、デフレを抜け出すときには、当たり前の事実です。私は、26年間継続して、デフレだったことのほうが、よほど奇異に感じられます。これを脱けだすためには、このくらいのことを思い切ってしなければ、抜け出すことはできません。というよりは、これは、他のアメリカなどの先進国では当たり前のことです。ただし、あまりやりすぎて、効き目がなくなっているのが、今のアメリカの姿です。日本は、26年間もこのようなことをやってこなかったのですから、一度くらいやったからといって、そんなに悪影響などでません。
日本経済に対して悲観的な考えを抱いており、日本経済は、このまま落ち込む一方で、駄目になってしまうと信じ込んでいる人たちもいるようですが、そんなことはありません。その根本原因は、国民にあるのではなく、20年以上にもわたって、緊縮財政を続けてきた、政府、こちらも、20年以上にわたって、金融引き締め政策をしてきた、日本銀行にあるのです。
今は、増税などすっとんきょうな馬鹿真似をするときではありません。まずは、緊縮財政をやろうとする政府と、日銀を成敗すべきです。
こんな状況にあることを中央大学の学生は、理解しているということです。それにしても、慶応大学の学生は、野田首相の話をきいて、なんとも思わなかったのでしょうか?それとも、思っていても、何もいわなかったということでしょうか?そんなことは、ないと思います。このへんのところ、事情通の方がいらっしゃいましたら、是非コメントをいただきいたものです。
さて、こまま、今の時期の増税など許容していたら、失われた30年が確定していましいます。だからこそ、中央大学の学生のように、増税には、ノーといいましょう。次の選挙では、緊縮財政を標榜するような政党には、ノーをつきつけましょう。日銀法を改正して、中央銀行の役割は、政府の金融政策に従い、その手段を専門家的立場から、選ぶ自由があるという本来の形に戻すことを主張する政治家に投票しましょう!!
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