民進党の加計学園疑惑調査チーム |
民進党などの野党は、「森友学園」や「加計学園」の問題を政権追及の材料にしてきたが、思惑通りの成果は上がっていないようにみえる。何が間違っているのだろうか。
結論からいえば、「思い込み」と「ベンチマークの欠如」だ。思い込みというのは、森友学園では「総理の関与」で、今回の加計学園では「総理の意向」。それがあるはずだという前提で目の前の現象を追い続けるというのが、野党や多くのマスコミである。
こういうときには、別の事象の「ベンチマーク」を探すといい。これは、プロの数学者がしばしば使う方法だ。受験数学など普通の数学問題でこの方法を使うことはないが、これまで誰も解いたことのない難問の場合、似たような構造を持った別の事象で問題を置き換える。そうすると、全く別の事象であっても簡単に解けることがある。
社会問題の真相の解明でも、同時並行的に起こっている別の問題がしばしば役に立つ。森友学園問題では、小学校予定地だった旧国有地の東側の土地がこれに当たる。
森友学園に先行して豊中市に売却されたが、そこで土中のゴミが発見されている。にもかかわらず、この事実を知りうる近畿財務局は、森友学園に売却する際、当初その事実を相手方に伝えていなかった。ここが問題の本質だ。
「加計学園」について断定的な報道をした朝日新聞 |
加計学園問題のベンチマークは、国家戦略特区で千葉県成田市に医学部新設が認められた国際医療福祉大のケースだ。
医学部新設も38年ぶりだが、もし加計学園に「総理の意向」が働いていたのだとすると、両者のプロセスに差があるはずだ。実際は国際医療福祉大が先行し、加計学園が後になっている。加計学園が追い越したのであれば問題かもしれないが、そうしたこともない。筆者のみるところ、両者のプロセスに顕著な差はなく、「総理の意向」は外部からは認められない。
前川喜平・前文科事務次官の“告発”について、筆者には、規制緩和の「推進派」に「反対派」が負けて吠えているようにもみえる。閣議決定にある「需要見通し」を文科省が出せない時点で内閣府の勝ちで、「総理の意向」を持ち出すまでもなくゲームオーバーだったのではないか。あまりに惨めな負けだったので、「総理の意向」を言い出した可能性すらある。
ベンチマークからおかしなことが見つかれば、何かがある。それが「総理の意向」かどうかは、カネの流れを見るのが手っ取り早い。総理の周辺へカネが流れていれば、ベンチマークがなくても政権への大打撃になるかもしれない。
安倍政権が長期政権になって、ますます野党・マスコミは焦っている。安倍政権は、マクロ政策の金融政策をうまくやって失業率を低位に保っていることが支持率が落ちない最大の要因だ。若者から支持されているのは雇用環境が良いからだろう。安倍政権を叩く野党やマスコミほど、この点が分かっていないが、こうした政策の基本中の基本を理解すべきである。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
前川喜平・前文科事務次官の“告発”について、筆者には、規制緩和の「推進派」に「反対派」が負けて吠えているようにもみえる。閣議決定にある「需要見通し」を文科省が出せない時点で内閣府の勝ちで、「総理の意向」を持ち出すまでもなくゲームオーバーだったのではないか。あまりに惨めな負けだったので、「総理の意向」を言い出した可能性すらある。
ベンチマークからおかしなことが見つかれば、何かがある。それが「総理の意向」かどうかは、カネの流れを見るのが手っ取り早い。総理の周辺へカネが流れていれば、ベンチマークがなくても政権への大打撃になるかもしれない。
安倍政権が長期政権になって、ますます野党・マスコミは焦っている。安倍政権は、マクロ政策の金融政策をうまくやって失業率を低位に保っていることが支持率が落ちない最大の要因だ。若者から支持されているのは雇用環境が良いからだろう。安倍政権を叩く野党やマスコミほど、この点が分かっていないが、こうした政策の基本中の基本を理解すべきである。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
【私の論評】人でも店でも政党でも相手の良いところを見るべき(゚д゚)!
森友学園はもとより、加計学園に関しても、もう底が割れているので、新しい話題などがでてきても、それに関してあれこれ分析したりして、このブログに掲載するのはやめます。何かよほどのことでもない限り、ブログではなくツイッターでつぶやく程度にします。
なせがといえば、ブログ冒頭の高橋洋一氏の語るように、加計学園問題を追求することは全く時間の無駄だからです。これからも、新しい事実などもでてくるかもしれませんが、それにしても、元々何もない虚構について、あれこれそれに沿った新事実がでてきたとしても、全く無意味だからです。
結局時間と労力の無駄です。民進党等の野党やマスコミは、この問題を追求し続ければ続けるほど、まるで玉ねぎの皮を剥いでいくように、最後には何もなくなることにいずれ気がつくでしょう。この問題を追求し続けることは彼らを疲弊させるだけです。
さて、ブログ冒頭の記事では、「ベンチマーク」という言葉がでてきます。これは、本当に有効な手段です。300年以上、誰も解けなかった「フェルマー最終定理」も、別のところで問題を解いて、その結果、フェルマー最終定理(下に掲載)が解けています。
経営学用語には、「ベンチマーキング」という用語があります。ベンチマーキングとは、企業が他社の優良事例(ベストプラクティス)を分析し、学び、取り入れる手法を指します。80年代初頭、米国ゼロックスが、倉庫業務はL・L・ビーン、請求回収業務はアメリカン・エキスプレスをベンチマークとし、その優れた点を学んだのが最初とされます。
ベンチマークのコツは、ベンチマークすべき機能や要素の範囲を明確に認識することと、適切な対象を選ぶことです。同じ業界に属する競合企業や、類似業界の企業に限定する必要はなく、むしろ異業種や海外企業に対象を広げヒントを求めると有効な場合が多いです。ベンチマークに際しては、対象企業の優れた点が、どのようなコンテキスト(背景)のもとに成り立っているかを十分認識する必要があります。
なお、ベンチマークとはもともとは技術用語で、土地の測量をする際の基準点を指します。
さて、私自身も過去に「ベンチマーキング」をしたことがあります。そうして、その一環で小売業でよく用いられる「ストアコンパリゾン」をしたことは何度もあります。
ストアコンパリゾンマーケットリサーチの中でも比較的簡単に行うことができ、かつ重要な情報を得ることができます。新規開業予定者にとっては、このストアコンパリゾンを通じて、他店の良い点、真似してはいけない悪い点を知ることもできます。
さて、ストアコンパリゾンの方法などの詳細については、以下のチャートを御覧ください。
さらに、詳しく知りたいかたは、他のソースに譲るものとして、肝心要のこれを実行する際の注意点を以下に掲載します。
実際にストアコンパリゾンの作業を幾人かの人やってもらうと、大きく2つに別れます。1つは、競合店の悪いところを徹底的に調べるグループです。そうして、これがたいていは多数派です。そうして、もう一つは競合店の良いところを徹底的に調べます。これは、少数場である事が多いです。
競合店の悪いところを調べる人たちは、「あそこが汚かった、店員の態度が悪かった、何が遅い、何が悪い」などと報告してきます。一方、競合店の良いところを調べる人たちはたとえば、「靴売り場に行ってみると、このくらいのグレードのものが多数陳列してあって、このグレードはお店に来店するお客様のグレードと合致しており、品揃えがマッチしていると思えた」などと、とにかくその店の良いところを探してきます。
これのどちらが優れているかとしえば、無論後者のほうです。競合店の悪い点をいくら列挙しても、あまり役にはたちません。これは、はっきり言って小学生にだってできることです。
それよりも、競合店良い点、たとえば繁盛している理由、長い間店を維持しつづけているその要因を見つけ出すことのほうが、はるかに効果的なのです。
先にもの掲載したように、「ベンチマーク」では、"対象企業の優れた点が、どのようなコンテキスト(背景)のもとに成り立っているかを十分認識する"べきなのです。
これがわかれば、競合店対策もかなり実行しやすくなります。この良い点を真似ることができるなら、真似るからそれよりも良くして、さらにこちら側がさらに別の良い点を打ち出すことができれば、競合店対策は確実にうまくいきます。
しかし、競合店の悪い点ばかりを探してそれを参考にしたとしても、実際には、まともな競合店対策などできません。そのうち、競合店も悪い点を直すことにでもなれば、確実に負けてしまいます。
人でも店でも、政党でも相手の良いところに目がいかず、相手のあら捜しばかりしていては、相手の真の強みに思い至ることはできません。
さて、このようにストアコンパリゾンの注意点からみても、民進党のやっていることは、民進党にとっても良くないことであることは明白です。
民進党のやっていることは、ストアコンパリゾンであれば、競合店の悪いところばかり探しているようで、小学生にでもできるようなことばかりです。
まともな大人なら、安倍自民党政権の良いところを見出すべきです。そのうちの1つとしてあげられるのが、高橋洋一氏も指摘している「安倍政権は、マクロ政策の金融政策をうまくやって失業率を低位に保っている」ということです。
これが本当にどのようなコンテキスト(背景)のもとに成り立っているのかわかれば、民進党はまともな対策を打つことができるはずです。
そうして、それはさほど難しいことではありません。そんなことは、雇用状況が良くなって最も大きな恩恵を受けている若者から真摯に意見を聴けばすぐにわかるはずです。
そうして、それを真に理解すれば、自民党の上をいくことだってできるはずです。金融政策以外にも学べることはあります。
さらに、民進党は、自民党だけではなく、他党からも学べるでしょうし、海外の政党からでも、場合によっては、優良企業からだって学べるはずです。それには、謙虚な姿勢が必要です。
新聞などのマスコミも、自民党がなぜ高い支持率を維持し続けているのか、その背景をももっと報道するようにすれば、野党にとっても良いことです。
そのようなこともせず、ひたすら、「森友学園問題」や「加計学園問題」のような虚構ばかり追求しているようでは、もう先はありません。一時的に、安倍政権の支持率が落ちることがあっても、すぐに元に戻ることでしょう。そうして、民進党はますます支持を失うだけです。
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