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2018年3月28日水曜日

叩きたいあまり、反安倍以外のコメントはボツ 官僚を上げたり下げたり…ご都合主義なメディアの人々―【私の論評】政治とは政党と官僚との化かし合いという現実を忘れるな(゚д゚)!

叩きたいあまり、反安倍以外のコメントはボツ 官僚を上げたり下げたり…ご都合主義なメディアの人々  高橋洋一 日本の解き方



 左派系メディアでは、天下り問題で文部科学省の事務次官を引責辞任した前川喜平氏が正義のヒーローのように扱われている。今回の決裁文書の改竄(かいざん)問題でも、佐川宣寿前国税庁長官を官邸の圧力の被害者のように印象づける動きや、デモで「官僚がんばれ」という人までいる。結論ありきのコメントを求めるメディアも含め、そこにはご都合主義があるように筆者には思えるのだが、いかがなものだろうか。

 ちょうど1年前であるが、文科省による組織的な天下り斡旋(あっせん)が問題になっていた。天下り斡旋は、国家公務員法違反である。これは文科省の調査報告書にも書かれているが、その法律は第1次安倍晋三政権時に成立したものだ。筆者はその企画に関わったが、当時、安倍首相が国会を延長してまでも成立に執念を燃やしたものだ。当然のことながら、天下りの主要路を断たれた官僚からは怨嗟(えんさ)の声があがった。

 実は、筆者はそこで退官したが、この流れをくむ公務員改革は続き、自民党政権末期に、自公と民主が歩み寄って、内閣人事庁などの公務員改革基本法の骨子ができ、第2次安倍政権になって、内閣人事局創設に至った。これらの公務員改革を当時のマスコミは絶賛し、天下りを批判した。1年前の文科省による天下り斡旋についても、マスコミは非難し、その首謀者である前川氏も批判されていた。

 ところが、左派系メディアは、加計学園問題で「総理の意向」と書かれた文科省文書の存在を認めた前川氏が安倍政権批判を始めると、手のひらを返したように持ち上げ始めた。ちなみに前川氏は、メディアで問題とされた新国立競技場の高額発注の責任者でもあった。


 今回の財務省による決裁文書の改竄も、公文書改竄という刑法にも触れうる問題である。それなのに、「佐川氏が忖度(そんたく)せざるをえなくなった」「内閣人事局があるから官僚が萎縮していた」など問題の本質からずれるコメントが目立った。

 政治家から指示があれば、それは刑法違反の共犯にもなりかねないので問題だ。しかし、政治家で決裁文書のことを知っている人はまずおらず、知らなければ指示はできないだろう。

 そこで、忖度とか内閣人事局の問題とかで、なんとか官邸が問題だということに持っていこうとしているのだろう。

 筆者は元財務キャリアで、官邸勤務経験もあるので、官邸への忖度があったのではないかというコメントをしばしばメディアから求められる。しかし、本コラムで書いているように、「財務キャリアが官邸に忖度することはまず考えられない」と言うと、メディアでは使えないコメントして扱われる。メディアはまず結論ありきで、それに合った人のコメントしか扱わないと思った方がいいだろう。

 安倍政権を叩きたいあまり、「反安倍」の人には手のひら返しでも無条件に賛同する一方、エビデンスに基づく客観的な話でも、「反安倍に使えない」と断定して無視するのは、おかしいと思う。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】政治とは政党と官僚との化かし合いという現実を忘れるな(゚д゚)!

官僚の果たしている役割とは何かといえば、政府の仕事を実行する事です。また、それを実行するための専門技術・能力を持っているのが官僚です。官僚制と言った場合は、政府全体の体型を指します。

官僚は、執行する側の人間ですから法律通りに前例通りに運営する事が至上命題です。これを、国民に代わり、「シビリアンコントロール」したり、官僚の命題である「法律」を新規に作ったり、改正したりするのが国民の負託と、立法権を持つ「政治家」です。

政治家は官僚をコントロールする為に官僚組織の長として君臨しますが、官僚のもう一つの指名「素人である政治家を補佐する」というものがあります。

素人であ政治家が国家百年の計を乱さないように、補佐するのも官僚の仕事なんですが、政治家が馬鹿だと、いわゆる官僚のレクチャーにより、官僚の都合の良いように政治家は洗脳されてしまいます。管理監督するはずの政治家が管理監督される側の官僚に管理監督されてしまうということがしばしば行われています。ただし、この方は政治家は楽であることはいうまでもありません。

この一番酷い事例は、財務省による増税路線でしょう。復興税、税と社会保障の一体改革による消費税の目的税化など、これらは理論的には破綻しています。

まずは、東日本大震災のような大きな自然災害があったときに、復興税で復興事業を実施するなどということは、古今東西に例をみません。

通常は、償還期間が100年程度の復興債で実施します。なぜなら、復興による工事により再建されたり新たなつくられるインフラなどは、震災を受けた世代だけではなく、後々の世代も使用するものだからです。負担を世代間で平等にわかちあうという趣旨で復興債を用いるのが普通です。

しかし、財務官僚は、ご説明資料などを用いて、政治家にレクチャーし、あたかも復興税がまともな政策であるかのように洗脳し、結局復興税を導入してしまいました。

税と社会保障の一体化による消費税の目的税化なども同じです。そもそも、税の目的税化など不可能です。たとえば、自衛隊が、税を払った人は防衛し、そうでない人は防衛しないとか、税を多めに払った人を優先的に防衛するなどということはできません。社会保険制度も同じことです。

こんなわかりきったことを曲げて財務省は、消費税を増税するために、これを正当化するご説明資料を作成し、政治家にレクチャーし洗脳しました。そのため、現状では、消費税を上げる必要性など全くないのですが、増税はしなければいけないと思い込む政治家がほとんどです。

証人喚問された元財務相理財局長だった佐川氏

ブログ冒頭の記事で高橋氏が批判している前川氏には、他にも多くの問題がありました。たとえば、前川氏は、平成27年9月に安保法制に反対した学生団体「SEALDs(シールズ)」などが国会前で行った集会に参加していたことを明かしていました。

前川氏は2時間近くに及ぶ講演の終盤近くになって、「ここだけ内緒の話ですけど」と前置きして「2年前の9月18日、国会前にいたんです」と切り出した。

前川氏は「集団的自衛権を認めるという解釈は成り立たない。立憲主義に反する」と主張。デモに参加した動機について「今日行かなきゃ、もうないと思ったんですね。その日は安保法制が参議院で成立した日ですから」と語りました。

当時、前川氏は文科省の審議官で翌年の6月、事務次官に就任した。公務員で、しかも省庁事務方のトップを担い、加計学園問題でも参考人招致を受け、今も積極的に発言している前川氏が、従来から安倍政権に批判的だったことを自ら認めた形です。人事院規則では国家公務員は政治的行為ができない事になっています。

一般職国家公務員の政治的行為の制限について

このようなことをして、平気の平左で、しかも自分から告白するような人物である、前川氏など、全く信用できないことはこのことだけでも、明らかです。

官僚は法律・体制の維持、その中での仕事の迅速制を追求します。政治家は法律の改正と、政策を実行するために官僚が立てた計画の変更することが仕事の本筋です。そのため、ある意味で政治家と官僚は、利益は相反する事ところがあります。

余程、政治家が自覚を持ち、勉強して動かないと良い意味でも悪い意味でも、官僚の専横を許してしまうことがあります。

また官僚は各省庁の組織の一員なので、政府の利益より、組織の利益を優先させたり、さらに悪い官僚の場合は、個人の利益を優先させたりすることになります。

これをシビリアンコントロールで排除するのが政治家の仕事なのですが、これができないと、全体的には政府全体が悪い方向へ行く場合もあります。

特に、三権分立の補完や監視が上手く行っていないとそうなります。ただし、官僚制そのものは民間でも広く使われている制度であるため、一概に官僚制度だけが悪いとはいえません。

では、日本の政治のどこが間違いなのでしょうか。それは、いくつもあるかもしれませんが、その中でも最大のものは立憲主義に基づいてた運営が行われていないということでしょう。

立憲主義の前提となるのが、政党の近代化です。それについては、以前このブログにも何度か掲載したことがあります。その典型的な記事のリンクを以下に掲載します。
立民、「首相の解散権制約」の不毛 民進“分裂騒動”の責任押し付けたいだけ 宇佐美典也氏緊急寄稿―【私の論評】立憲主義の立場からも首相の解散権は正しい(゚д゚)!
立憲民主党の枝野代表、実は彼こそ立憲主義とは何かを最も知らない人物かもしれません

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、近代政党に関する部分のみを以下に引用します。
近代政党には、三つの要素があります。 
綱領、組織、議員です。
明確な理念をまとめた綱領がある。綱領に基づいて全国組織が形成されます。全国の政党支部が議員を当選させます。その議員たちは政策の内容で競い合い、自由で民主的な議論で党首を決めます。選ばれた党首は直属のシンクタンクとスタッフを有し、全国組織に指令を下します。この条件に当てはめると、自民党は近代政党ではありません。無論、他の野党も、近代政党とは言い難い状況にあります。
自民党が有する最大のシンクタンクは官僚機構(実体は財務省主計局)ですが、ヨーロッパの政党は官僚機構に対抗できるシンクタンクを自前で揃えています。 
イギリスなどでは、自前でブレーンを用意して勉強した政治家だけが、党の出世階段を上ります。政治の世界の実体は、政党と官僚は化かし合いです。
イギリスの政党は、近代政党ですが、それでも失敗することもあります。たとえば、過去のイギリスでは、付加価値税(日本の消費税にあたる)を増税したのですが、その後若者雇用を忠信に雇用情勢がかなり悪化したため、イングランド銀行(イギリスの中央銀行、日本の日銀にあたる)が大規模な金融緩和を実施したのですが、景気はなかなか回復しませんでした。

そのような失敗もあることはあるのですが、時々NHKBSのワールドニュースを見ている限りにおいては、日本の国会よりもはかにまともな国会運営がなされています。

政党が近代化されていれば、日本でも政治家が官僚に恒常的に化かされるということはないかもしれません。

それにしても、日本でいますぐまともな政策を立案できるシンクタンクを機能させることは無理かもしれません。いまのところ、やはり政治家には官僚に化かされない程度の知識を身につけることが最優先課題だと思います。

私達、有権者はそのような政治家を選ぶべきです。そのために、官僚にいつも化かされてばかりの、政治家は選挙で投票しないことです。

特に、増税を手放しで賛成するような政治家には絶対に投票すべきではありません。しかし、そうなると、今の日本ではほとんど投票すべき政治がいなくなってしまうという恐ろしい現実もあります。

ただし、政治はそもそもが、「政党と官僚」の化かしあいということを理解すべきです。これを理解していないと、そもそも政治の本質がわからなくなります。

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2017年3月10日金曜日

ついに東京新聞が私のコラムを「ボツ」にした―【私の論評】日本のリベラル左派は、彼らの使命を「政権や権力と戦う事」と考え無間地獄に陥り堕落している(゚д゚)!


異論は許さない、ということなのか

                                                 長谷川 幸洋   プロフィール

長谷川幸洋氏 写真はブログ管理人挿入 以下同じ
 ボツになったコラムを公開しよう

東京新聞がいよいよ、おかしくなってきた。TOKYO MXの番組「ニュース女子」の沖縄特集で私が司会を務めたのを理由に、私を「降格処分」したのは多くの読者がご承知だろう。それだけでなく、今度は同紙に書いた私のコラムを「ボツ」にしたのだ。

結論を先に言えば、私はこちらの方が番組よりも深刻な問題をはらんでいると思う。なぜなら、これは「言論の自由」を侵害しただけでなく、東京新聞が「自社への批判は許さず、異論は掲載しません」と宣言したに等しいからだ。

これまで、私はひと月半に1回くらいの割合で「私説」という小さなコラムを書いてきた。だが、その私のコラムも終わりかもしれない。ボツになったのは今回が初めてだが、今後も内容次第でボツになる可能性がある。

自分で言うのも気が引けるが、紙面全体が圧倒的に左に傾く中で、たまに私のコラムが掲載されることで、かろうじて東京新聞がバランスに配慮するアリバイ証明になってきた。左に批判的な立場は事実上、社内では私くらいしかいない。

私のコラムが終わりなら、東京新聞は今後、左に傾いた記事や論説、コラムしか掲載しない新聞になるだろう。それでいいのだろうか。

まず、ボツになった問題のコラム全文を以下に紹介しよう。タイトルは「東京新聞の事なかれ主義」だ。

ーーーーー
◆東京新聞の事なかれ主義

私が司会を務めるテレビ番組「ニュース女子」(TOKYO MXなど)の沖縄特集に関連して、東京新聞は3月1日付で私を論説副主幹から論説委員に降格した。

深田実・論説主幹は先に放送内容が「本紙の報道姿勢および社説の主張と異なる」「事実に基づかない論評が含まれる」ことなどを理由に、私の出演を「重く受け止め、対処する」と紙面に書いていた。これを受けた「処分」であるのはあきらかだろう。

私が他のメディアで何を語ろうと、もちろん私の自由だ。にもかかわらず、私の意見が本紙の論調と異なることを理由に処分するのは、言論の自由に対する侵害である。

主幹は「事実に基づかない論評」が具体的に何を指すのか、あきらかにしていない。そもそも私は司会者であり、主に発言したのは他のコメンテーターたちと地元住民である。これでは反論のしようもない。

私が処分の理由を問うと、主幹は「そこは大人の対応で」などと言葉を濁した。問い詰めると「副主幹の立場で出演したのが問題」という。私がラジオで批判し数日経つと「あくまで定期異動」とも説明する。基地反対派には処分した体裁をとりつつ、私には定期異動と言い逃れしているのだ。

まさにサラリーマンの事なかれ主義ではないか。そんな情けない姿勢の主幹では言論の自由は守れない。(長谷川幸洋)

ーーーーー

お分かりのように、これはニュース女子騒動に関連して、私を論説副主幹から論説委員に降格した人事を批判した内容である。人事発令前の経緯については、2月10日公開コラム(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50947)で紹介したので、繰り返さない。

その後、3月1日に正式に発令されたことは、3日公開コラム(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51107)の末尾でごく簡単に触れた。私は発令を受けて、まずは東京新聞紙上で私の考えをあきらかにしようと考えて「私説」という欄に上記のコラムを書いた。

コラムはゲラになって6日午後、私の手元にファクスで送られてきた。ところが掲載予定前日の7日午前に深田主幹から私の携帯に電話があり、私が受け損なうと留守電に「君の『私説』は使いませんから、という連絡です」とメッセージが残っていた。

私は後で気が付いて、すぐ電話を計5回、折り返し「電話をいただけるよう」留守電にメッセージも残したが結局、この原稿締め切りまでに返事はなかった。だから、ボツにされた理由はいまも分からない。

ただ、推測はできる。「自社の紙面で論説副主幹から名指しで主幹を批判されたら、たまらない」と思ったかもしれない。だが、問題をこのまま見過ごすわけにはいかないのだ。言論の自由と紙面の信頼性がかかっているからだ。
 ふざけたことを言うな

東京新聞の論調はどうあれ、私の言論の自由は守られなければならないのは当然だ。

ところが、深田主幹が紙面に書いたニュース女子をめぐる反省文(先の2月10日公開コラム参照)は、上の私説向けコラムでも紹介したように、放送内容が東京新聞の論調と異なることを理由の1つに挙げている。

東京新聞2日付朝刊1面に掲載された
「『ニュース女子』問題 深く反省」と題した記事
番組で発言したのは、主に2人のコメンテーターと地元住民である。私は司会者だ。番組に出演していた中部大学の武田邦彦教授が指摘していたが、いわば「過激な発言をした人の横に座っていたのがけしからん」という話なのだ。こんな理屈があるだろうか。

「コメンテーターの発言を黙って見逃したのがけしからん」という批判もあるようだが、私は彼らの発言を促すのが役割だ。視聴者はご存知と思うが、あの番組に出てくる識者たちは、みんな私が制止しても喋り続ける、困った人たちばかりなのだ(笑)。

「副主幹の肩書で出たのが問題」というなら、私はこれまで10年ほど論説委員や論説副主幹の肩書でテレビに出演している。この際、はっきり言っておこう。「テレビに出るときは新聞の肩書を名乗ってくれ」と頼んできたのは、実は新聞社の方なのだ。

私がテレビに出演することで、関東地方でマイナーなローカル新聞である「東京新聞」の名前が宣伝になると考えたからだ。それが証拠に、今回の騒ぎが起きるまで「新聞の肩書を名乗るな」などと会社から言われたことは一度もない。

いままで、さんざん私のテレビ出演を宣伝に利用していながら、いまさら何を言っているのか。「ふざけたことを言うな」という話である。これが1点。

次に「事実に基づかない論評が含まれていた」という点はどうか。繰り返すが、私は司会者であって論評する立場ではない。しかもコラムで指摘したように、そもそも「事実に基づかない論評」とは何を指すのか、深田主幹は反省文であきらかにしていない。

百歩譲って、仮に他人が言った論評に「事実に基づかない」部分があったとしても、具体的中身が分からないのでは議論のしようがない。

事実関係については、2月10日公開コラムで書いたように、番組スタッフが取材を続けている。取材の成果は近く公開できるだろう。私はその内容を見て、必要があれば、あらためてコメントする。これが2点目。

根本的な問題に触れよう。なぜ、東京新聞はこんなトンチンカンな対応をしたのか。

そもそも深田主幹は2月2日付で私に対する処分を盛り込んだ反省文を紙面に出す前に、私に出演の経緯や司会者である私の役割、あるいは事実関係について事情を聞いていない。当事者に話も聞かないで、事実上の処分を世間に公表したのである。こんな乱暴な手続きはない。

2月10日公開コラムで書いたように、私は1月30日朝、主幹と面談している。その時点では、主幹は何か紙面で表明したとしても「東京新聞の論調はニュース女子とは違う」程度のことと考えていた。だから、私も「それは、そうですね」と応じた。それだけだ。

それは事情聴取などという代物では到底、ない。

そもそも、面談の目的は私に対する定期異動の内示だった。ニュース女子問題への対応をどうするかについては、話のついでに主幹ではなく「私の方から」持ち出した話題である。いわば雑談だ。

もしも、その時の面談が私に対する処分を前提にした話だったら、穏便な会話になっていたわけがない。私は定期異動というので、快く受け入れた。

証拠もある。

(私はかつて官僚と渡り合った経験から、大事な会合は必ず録音をとるようにしている。「上司と話し合うのに録音とは」と驚かれるかもしれないが、私のような異端児で〈笑〉周囲が落とし穴だらけの人間にとって、その程度は身を守るための基本動作だ。

官僚は重要会合で必ずメモに加えて録音をとる。そういえば最近、野党政治家が官僚を怒鳴り上げて問題になった例があったが、官僚は基本的に政治家との会合を録音しているのを知らなかったのだろうか)

それが2日後に突如、反省文に変わった。その間、私への聴取はまったくなかった。つまり初めから当事者に事情も聞かない、いい加減な手続きで出した反省文であり、だからこそ「反省」を支える論理も奇妙で、穴だらけなのである。

どうして、こうなったか。

それは結局のところ、深田主幹がコトの重大性をしっかり考えていないからだ、ということに尽きる。大事な読者の一部である基地反対派の批判に恐れをなして、あわてて「反省します。論説副主幹には対処します」と言ってしまった。

真正面から私を降格処分すれば、私から反撃を浴びる。だから定期異動という形にして、対外的には「処分」の体裁を整えたのである。まさに「サラリーマンの処世術」というほかない。この類の話は世間にはいくらでもあるだろう。

私が見過ごせないと思うのは、東京新聞が普通の事業会社ではなく、曲がりなりにも言論の自由を掲げている新聞であるからだ。

本来は重職であるはずの論説主幹を事なかれ主義のサラリーマンが担って、その場しのぎで筋が通らない奇妙な反省文を書いている。

それこそが東京新聞の危機なのだ。

【私の論評】日本のリベラル左派は、彼らの使命を「政権や権力と戦う事」と考え無間地獄に陥り堕落している(゚д゚)!

ニュース女子の沖縄特集の番組についてはこのブログでも取り上げたことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
「ニュース女子」騒動と朝日社説 慰安婦の「大誤報」反省せず、現在進行形で海外にたれ流し―【私の論評】「ニュース女子」を巡って大公開討論をすべき(゚д゚)!
朝日新聞の社説
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事でも掲載した、「ニュース女子」の沖縄特集の番組の動画を以下に再度掲載します。


この記事にも掲載したのですが、この動画を見る限り、この報道番組には何らの問題もなかったと私は思います。

この程度のことが問題になるのだったら、それこそ、最近の森友問題で民進党や、マスコミが躍起になってこの問題と安倍総理や夫人を結びつけようとして、あからさまな印象操作をしつこく何度も行っていたことのほうが、余程問題だと思います。

の番組内容が虚偽の内容にあたり、自身の名誉を毀損(きそん)されたとして、市民団体「のりこえねっと」の辛淑玉(シン・スゴ)共同代表が放送倫理・番組向上機構(BPO)放送人権委員会に番組内容の審議を申し立てたことについて、沖縄県民として同番組に出た「琉球新報、沖縄タイムスを正す県民・国民の会」代表運営委員の我那覇真子(がなは・まさこ)さんらが24日、東京都内で会見し、「辛淑玉氏らの行為は言論弾圧だ」と批判しています。

その会見の動画を以下に掲載します。



関西テレビの「そこまで言って委員会NP」では、沖縄の現状に随分前から言及していました。そうして、この番組には長谷川幸洋氏も、出ています。

この番組でも日当を貰ってプロ市民が活動している件や、中国語、韓国語で話していることや、朝生でも、ケントさんが、日当を貰っていることを発言したことを語っていました。

沖縄が異常な状況にあることは、「ニュース女子」で報道するまでもなく、もはや常識だと思います。ネットの記事や動画などをみれば、誰もが異常状況にあることはすぐにわかります。

それにしても、東京新聞には問題がありすぎです。最近でも、問題報道がありました。その問題記事の写真を以下に掲載します。


この記事がなぜ問題なのかについては、このブログでも掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
F/A-18に関し誤解を招く恐れのある東京新聞掲載記事に対する在日米海軍司令部の見解―【私の論評】またCNN報道を鵜呑みし垂れ流した東京新聞(゚д゚)!
空母から発艦したF18
この記事は、今年2月23日のものです。詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下にこの記事から一部を引用します。

まずは、在日米海軍の見解から一部を引用します。これは、在日米軍本部のフェイスブックに掲載されたものです。
米海軍は前方展開海軍戦力に多額の予算を投じており、最新鋭の航空機を日本に配備しています。日本に配備されている飛行隊には必要とされるリソースはすべて提供され、米海軍厚木航空施設を拠点とするスーパーホーネットは万全に整備されています。またこれらのスーパーホーネットは、米海軍の前方展開戦闘飛行隊を最大限の即応性で維持する為に必要となる、すべての部品と飛行時間を有しています。 
定期的な整備や飛行時間管理など様々な要因により、個々の航空機および飛行隊の飛行スケジュールは多岐に亘っています。しかしながら、東京新聞の記事で引用されていた数字は、即応性や安全性のいずれの傾向をも反映しておりません。
東京新聞のこの記事は、米国のCNNなどが、米軍のFA18の6割近く飛べない状況であることを報道したことを受けて、よく確かめもせずに、 「厚木の米軍機F18 6割飛べず?」というタイトルで、この事実を報道したものです。

FA18というと、運用され始めてから随分たっていますから、全体ではこのような状況なのかもしれませんが、厚木の米海軍FA18は、空母の艦載機でもあり、最前線に位置する部隊でもあります。

米海軍としては、艦載機に関しては優先的に予算や部品を回すようにしているので、稼働率が40%などということはあり得ず、この東京新聞の記事は誤解を招くものであるということで、抗議をしたものです。

このようなこと、それこそ在日米軍に直接照会すれば、すぐにわかるようなことなのに、東京新聞は裏取りもせずにこのような記事を掲載したのです。

東京新聞というと、昨年の暮あたりにも酷い記事が散見されました。それに関しては、BLOGOSの記事が詳細を掲載しています。以下にその記事のリンクを掲載します。
東京新聞の経済デスクが腹黒すぎて草
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部を引用します。

"

て、周回遅れではありますが、先日の放射脳で安倍ガーの東京新聞があまりにアレなんで、Twitterでもレスしてみました。
まずはこちらがオリジナル



わたしの質問はガン無視 ww


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Isseki Nagae/永江一石 @Isseki3


教えてください。自分には社会保障費は0.4%圧縮してもなお防衛費の7倍も増額するというようにしか見えないんですが、なんで東京新聞はそう受け取るんですか?そもそも元がでかいんだから比率の小さいものとと同じだけ増額したら日本は死にますが。 https://twitter.com/tokyokeizaibu/status/812148231266308096 …
2016年12月27日 16:18

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オツムが弱い放射脳の人には上のグラフ、つまり東京新聞の記事

福祉を削って防衛費に、けしからん

って見えるのかもしれませんが、これ、伸び率を棒グラフにしたもので母数がそもそも違うわけです。つまり500kgの象の体重が40キロ増えた(8%増)のと、60キロの人間の体重が6キロ増えた(10%増)のを比較して、「人間の体重が10%も増えたのに象は8%しか増えてないぞ。象は健康的だ」というようなもの。もともとのでかさが飛んでる。
ただしいグラフ作ってみた。



単位/億円。だいたい母数が全く違うのに伸び率で比較するとか小学生でもやらないレベル。伸び率が問題なんじゃない。いくら金がかかってるのかが重要なわけだし、母数がでかければ同じ金額なら伸び率は相当小さく見える。
"
この記事には、他の事例で防衛予算費の詐欺グラフも掲載されていました。このようなことを見ると、何やら、ブログ冒頭の記事では、長谷川幸洋氏は、東京新聞の「事なかれ主義」を問題にしているようですが、確かにそのような側面もあるのですが、本当に問題なのはそれではないような気がしてきます。

私は、東京新聞の問題の本質は、「政権や権力と戦うのが自分たちの使命」と思い込んでいることにあるのではないかと思います。

これに関しては、長谷川幸洋氏も同じようなことを語っています。それについては、以下のリンクをご覧になって下さい。
【東京新聞「深く反省」】 長谷川幸洋氏が同紙記事に反論 「言論の自由の侵害」「北朝鮮と同じになる」―【私の論評】「ニュース女子」臆することなく、これからも左翼の闇に切り込め(゚д゚)!
ニュース女子出演者 左から杉原杏璃 、脊山麻理子 、重盛さと美
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、 この記事の【私の論評】の中ほどに、長谷川氏の主張を掲載しています。

そうして、その使命を遂行すためには、多少の印象操作など許されると思っているのではないでしょうか。そうして、何度もそのようなことを繰り返しているうちに、多少の範囲をかなり逸脱するのが当たり前になってしまったのではないでしょうか。

だからこそ、上のF18Aの記事なども裏取りもせず平気で報道したり、防衛費の印象操作なども平気でできるのだと思います。

そうして、このような問題は東京新聞だけにとどまらず、リベラル左派全体にみられる問題なのではないかと思います。

私は、現在の日本のいわゆるリベラル左派は、自分たちは日本という国や社会をどうしたいのかという理想も持たずに、単に「政権や権力と戦うのが自分たちの使命」であると思い込み続けてきたため、まともにものが考えられなくなり、「政権や権力」と戦うこと自体が目的、目標になってしまい、無限地獄に陥って堕落しているのだと思います。

そもそも、自分たち国や社会をどうしたいのかという理想がなければ、目的も定まらず、したがって目標も定められず、目標に沿った行動もできずに、ただただ日々を無為に過ごしているだけということに彼らは気づいていないのです。

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