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2018年9月10日月曜日

台湾「慰安婦像」の即時撤去要求 中国側のプロパガンダ工作の可能性指摘 慰安婦の真実国民運動・藤井実彦氏―【私の論評】一日もはやく、そうして中共よりもはやく、台湾をシーパワー国に(゚д゚)!


台南市に設置された慰安婦像と、見つめる台湾の馬英九前総統
写真はブログ管理人挿入 以下同じ

日本の複数の保守系民間団体で作る「慰安婦の真実国民運動」(加瀬英明代表)は6日、台湾南西部・台南市で、台湾初の「慰安婦像」を設置を主導した中国国民党台南市支部に、像の即時撤去を求めるとともに、碑文の内容を問う文書を手渡した。親日的な台湾で、何が起こっているか。現地に出向いた同運動幹事の藤井実彦(みつひこ)氏が緊急寄稿した。

藤井実彦(みつひこ)氏

 問題の慰安婦像を初めて見たとき、正直ぞっとした。像は台南市の繁華街の交差点のすぐ脇に設置されており、とても目立つ場所にあった。向かいには日本のデパートがあり、真横には国民党台南支部があった。

 像の後ろには、日本語と中国語、英語、韓国語の4カ国語で、「20万~40万人の慰安婦」「強制徴用」などと、日本の保守系団体による調査・研究とまったく異なる内容が記されていた。

 日本と日本人の名誉を著しく貶めた、朝日新聞の大誤報など伝わっていないのだろう。

 私(藤井)たちは、像設置を主導した、国民党台南支部の主任委員である謝龍介・台南市議と面会し、像の即時撤去に加え、「事実と異なる内容の碑文」に強く抗議し、根拠となる資料の提出を求める文書を手渡した。台湾での公開討論会の開催も求めた。

謝龍介

 これに対し、謝氏は碑文の誤りは認めず、「台湾慰安婦の苦しみを知るべきだ。反論には憤りを覚える」などと語った。ただ、公開質問状には1カ月以内に答えるとし、公開討論会にも前向きな姿勢を示した。

 親日的な台湾に、慰安婦像が設置された背景として、「自由」と「民主主義」「人権」「法の支配」という理念を共有する日本と米国、台湾の連携を阻止する、中国側のプロパガンダ工作の可能性が指摘されている。

 現に、一般の台南市民は「台湾を好きな日本人がたくさん訪れる台南に、このような政治的な像が立ってしまうと本当に観光に影響がある。すぐにでも撤去してほしい」と語っていた。

 「慰安婦の真実国民運動」では、国民党台南支部の回答を踏まえて、公開討論会などを通じて、慰安婦問題の真実や、万死に値する朝日新聞の大誤報について、広く世界に発信していく。

【私の論評】一日もはやく、そうして中共よりもはやく、台湾をシーパワー国に(゚д゚)!

慰安婦問題をめぐり抗議するデモの参加者=10日、台北の日本台湾交流協会前

日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会台北事務所前で10日、抗議活動が行われました。日本の民間団体が7日、台湾初の「慰安婦像」を設置した南部・台南市の中国国民党支部を訪れて撤去を要請した際、代表者が像を蹴るような動作をしていたことが、監視カメラの映像で判明したとして、約100人が謝罪を求めるなどしました。

抗議には、像の設置を主導した同党の台南市議や立法委員(国会議員に相当)2人、中台統一派の政党「新党」の党員らが参加。大声を上げ、代表者が職員に抗議文を手渡しました。

抗議中、数人が事務所ビルに卵を投げつけたほか、像のレプリカを掲げて規制線を突破しようとするなどして警察から警告を受けました。

慰安婦像のレプリカを掲げて規制線突破を試み、警察と押し
合いになるデモの参加者=10日、台北の日本台湾交流協会前

昨日もこのブログに掲載したように、日米英同盟と、中国の対立はシーパワー国と将来シーパワー国になろうとするランドパワー国である中国との必然的なせめぎ合いであり、これら慰安婦をめぐる対立もその一環であると認識すべきです

中国としては、日本と接近をはかる蔡英文政権にかなり危機を感じているのでしょう。日本と接近をはかるということは、日米英同目のシーパワーに接近することを意味しており、台湾が日米英同盟に取り込まれることは脅威です。

もし完璧に取り込まれてしまえば、日米英の艦艇が台湾に自由に出入りし、中国台湾は中国のものなどという認識は吹っ飛んでしまい、中国が台湾を取り込むことはかなり困難になります。

そうして、最も恐れるのは、日米英の協力によって、経済を発展させ、台湾がシーパワー国になることでしょう。そうなれば、台湾をとられただけではなく、新たな軍事的脅威が生まれ、中国の国家戦略はかなりの変更をせまられることになります。

昨日も掲載したように、シーパワーとは単に地理的条件によって生じるものではありません。そもそも、シーパワーはランドパワーの上位互換です。

アメリカは本来陸軍国でしたし、日本もそうでした。ランドパワー国家が資本を蓄積して海軍を充実させ得た状態がシーパワーなのです。

ランドパワーも無論ある程度資本の蓄積が必要です。大陸にあるからといって、ただそれだけでランドパワー国になるわけではありません。やはり、ある程度資本を蓄積して、軍備も増強して周囲に対して影響力が行使できるほどの陸軍をもって、はじめてランドパワーとなります。

さらにランドパワー国だった国でも、海に面した領土があり、がさらに資本を蓄積が進んで、海軍力を強化し、周辺に影響力を及ぼすことができるようになれば、シーパワー国となるのです。

現在は中国がそれを目指して努力を続けています。昨日も掲載したように、中国はそうなれるかどうかは、現在は定かではありません。現在の中国は資本を蓄積し、さらにテクノロジーならびにノウハウを蓄積しないとシーパワーにはなれません。



この中国が、台湾が日米英同盟に取り込まれることをかなり脅威に感じるのは、台湾が他のアジアの諸国と比較すれば、経済的にも発展してるため、経済をさらに発展させ、資本を蓄積し、中国よりも先にシーパワーになる可能性があるからです。

無論これは、数十年後か、あるいは100年後かもしれません。しかし、中国はそのくらい時間をかけてもいずれ自らがシーパワー国になるつもりです。

しかし、その前に台湾がシーパワー国になっていれば、中国は日本と台湾という2つのシーパワー国に囲まれ、中国の海洋進出は完璧に封じ込められます。

それは、かつてのランドパワー国のソビエト連邦が結局のところ、日米というシーパワー国に封じ込められ、それに米国と英国というシーパワー国が協力することにより、経済的にも軍事的にも疲弊して冷戦に負けた後に崩壊してしまったのと同じようなことになると考えられます。

ソ連軍が行った最も大規模かつ重要な軍事演習 ザーパト'81

冷戦時の日本は、オホーツク海や日本近海の、対潜哨戒能力を大幅に改善させ、米国にソビエト連邦封じ込めで、かなり貢献をしています。このことはもっと評価されても良いと思います。この日本の貢献がなければ、ソ連の崩壊はかなり遅れたかもしれません。

日本としては、こうした大きな枠組みの中で、物事を考え、慰安婦問題にも対処していくべきでしょう。慰安婦問題は、完璧に韓国による偽造であり、中国はこれを利用しているだけです。

中国は米国内でも、米国内の識者が「日本悪魔化計画」と呼ぶ、慰安婦問題により日本を貶め、それによって日米を離反させようと試みました。しかし、それは結局のところトランプ政権による対中国法益戦争のはじまりにより、結局のところ有名無実になりました。

これは、結局のところ、シーパワー国である日米両国の結束によるものと考えられます。今後日米英同盟と台湾が協力して、台湾を一日もはやくシーパワー国になれるようにすべきです。

とは、いいながら、直近では日本政府も慰安婦問題虚構に関しては、米英台に主張していくべきでしょう。

米国に関しては、先日もこのブログでも掲載したように、保守派の中には単純な「日本悪玉論」は間違いであることが認識されています。慰安婦問題に関しては、それが今後の日米関係に悪い影響を及ぼすことはないでしょう。

英国については、中国のやり口などを説明しつつ、慰安婦問題は中国が「日本悪魔化」のために、利用していることを納得させていくべきです。

台湾に関しては、日本が台湾をシーパワー国になれるように、徹底的にサポートしていくべきでしょう。それには、資金援助だけではだめです。台湾が自力で経済を発展させられるようになるのは無論のこと、独自のテクノロジーとノウハウが持てるようにならなければなりません。

いずれにしても、慰安婦問題などは、台湾がシーパワー国になり、中国が永遠のランドパワー国になるか、消滅したときには、この世から消えることでしょう。なぜなら、中国がそうなれば、慰安婦問題などで日本を追求したとしても、何のメリットもなくなるからです。

そのようなときに、韓国一国が慰安婦問題を叫んだとしても、日本は韓国に抗議をしたり、他国の誤解を説いたりする必要はあるでしょうが、何の影響も不利益もないでしょう。

しかし、台湾が中国の手に落ちるようなことがあった場合には、慰安婦問題はくすぶり続けることでしょう。まさに、台湾は日本のそうして日米英同盟の生命線でもあるわけです。

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