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2014年10月19日日曜日

安倍総理が賃金に口を出す「本当の理由」―【私の論評】現在日本で主流の左翼は本当の意味での左翼ではない。もうその社会的使命はすでに終わっている!左翼から転向した人々は新しい視座を持て(゚д゚)!

安倍総理が賃金に口を出す「本当の理由」

連合の第85回メーデー中央大会であいさつを終え、連合の
古賀伸明会長と握手する安倍首相=4月26日、東京・代々木公園

安倍晋三総理が民間の賃金体系の見直しを唱え、労働生産性に見合ったものに変えていくように提言している。安倍総理は賃金体系の見直しは女性活用のためとも主張しているが、こうした発言の背景には「左派」への牽制が見て取れる。

そういえば、今春の第85回メーデー中央大会に、安倍総理は出席していた。メーデーとは、ヨーロッパを中心として世界各地に行われる「労働者」の祭典である。そこに、労働者のための民主党のライバル政党党首が参加したわけだ。安倍総理というと右派政治家と思われているが、それを意識してなのか、雇用政策で左派のお株を奪っている。

欧州では、社民党や共産党などの左派政党が雇用のための金融政策を主張、右派政党も金融政策によって雇用を確保するという政策効果を否定できないため、これを採用してきた歴史がある。

背景にあるのは、左派知識人の体たらくである。左派知識人は、反成長・反金融政策で凝り固まっている。戦後の「へたれ左翼」がいまだに幅をきかせて、まともな議論をやってこなかったツケだ。「へたれ左翼」は、マスコミや出版界で知識人とされているが、世界の流れに取り残されている。

安倍政権の金融緩和に対し、そうした左派知識人は「株を持っている金持ちだけが得をする」と言った。ところが、実際は失業率が下がって、労働者が恩恵を受けている。

また「へたれ左翼」は、「もう成長は不要」と主張し、成長も毛嫌いする。ここ20年間、日本の経済成長率が世界でビリであることも知らないのだろうか。成長すればパイが大きくなり、労働者の取り分も増えるのだが、左派知識人はそこまで頭が回らない。この点を、安倍総理は見逃さず、突いているわけだ。しかも、賢く一般論・抽象論にとどめ、個別論・具体論には立ち入らない。

本来であれば、外交・安全保障の分野で、右派と左派は激しく対立する。しかし、経済分野で、日本の左派は劣化が激しく、その余波で、外交・安全保障での右派・左派の対立の中で本来の左派らしさが失われている。一体、日本の左派はどこに行くのだろうか。

この記事は要約記事です。詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】現在日本で主流の左翼は本当の意味での左翼ではない。もうその社会的使命はすでに終わっている!左翼から転向した人々は新しい視座を持て(゚д゚)!

この記事、以前掲載したブログ記事で私が言いたかったことを、非常に理解しやすく解説させれているので掲載させていただきました。

その記事のURLを以下に掲載します。
東京で言論考える集会開催 朝日新聞たたきは「社会の病」―【私の論評】企業は、社会や経済の許しがあってはじめて存在できる!左翼ビジネスモデルが廃れた今、原稿料も満足に支払えない出版社がこんなシンポを主催する資格があるのか(゚д゚)!

この記事では、「創」編集部が、主催者の筆頭となっており、朝日新聞叩きを「社会の病」などとするシンポジュウムを開催していることに対して批判をしました。

そうして、この記事締めくくりで以下のようなことを掲載しました。
長い歴史がある日本のリベラリズムの系譜である、まとも左翼であれば、社会がその存立を赦すのでしょうが、今の日本の主流となっている左翼は、もう社会的使命をとっくに終えたのだと思います。だからこそ、『創』のような雑誌の出版元は執筆者にまともに原稿料も払えなくなっているのだと思います。 
この流れは、もう社会的使命を終えつつある、大手新聞社などにも及んでくると思います。もう、時間の問題です。朝日新聞社に対するバッシングは、その兆候です。 
それにしても、そもそも、原稿料も支払えない出版社がこんなシンポを主催する資格があるのかと言いたいです。 
まあ、現状では、創もデフレ不況に苛まされている面はあるとは思いますが、現在日本の主流になっている左翼、デフレに関してはほとんどノータッチでした。そういう、意味では自業自得だと思います。国民生活や、自分たちにも大きくかかわる経済や雇用の問題を糾弾しない左翼の存在意義はますます薄れています。 
私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?
上の赤字で示した部分、まだまだ言い足りない部分があると感じましたが、一つのブログ記事になにもかもテンコ盛りにするわけにはいかないので、この程度で収めておきましたが、いずれこれをテーマとして、また記事を書きたいと思っていたところ、上の記事が書きたいことを掲載していたので、本日取り上げさせていただきました。

さて、EUの労働組合などの左翼系は、アベノミクス第一弾の、金融緩和に関しては、雇用を改善するということで、賛同しているし、そのような政策を推進するように政府に求めています。

しかし日本の左翼は、金融緩和をして、減税しろなどとは言いません。これは、日本の左翼の七不思議の一つであることは間違いありません。デフレは、間違いなく、左翼ビジネスにも、労働者にも悪影響を及ぼしているはずです。

その一つ査証として、このブログ記事でも紹介したように、月刊「創」は、最近何年間にもわたって、執筆者に原稿料を払っていないことが露呈ました。他の左翼系出版も似たような状況にあると思います。

国民生活や、身内の人々に直結する、デフレからの脱却による経済や雇用に最も資する政策に対して何らコミットしない左翼では、その存在意義が問われると思います。

さて、イギリスにはイギリス労働党というまともな、それこそ、何度も政権交代をしたことのある”左翼”の政党があり、根本は日本の左翼と同じ共産主義社会主義ですが、そこから社会の変化に対応して発展してきました。日本左翼は、戦後70年近くもたつというのに、発展するどころか、ますます衰退するばかりです。

フランスにもイタリアにも社会党というまともな”左翼”の政党があります。彼らは、フランスやイタリアという国家を前提として日々活動しています。考え方は、左翼的ではあるものの、自国というものがあることを前提に考えています。

これは、国民国家(nation)の概念が依然として強く残っている現在では、当然のことと思います。国民国家の消滅は、哲学者カントが言い出しました。その後も、知性あふれる人々が、これを唱えてきましたが、現状では、国民国家への希求はますます強くなっなっています。

これは、少し前なら、ソビエト連坊の崩壊、ユーゴスラビアの崩壊、最近では、スコットランド独立運動などみていても明らかだと思います。国家のあり方を説明するために、下の模式図を掲載させていただきまた。

ただし、下の模式図、タイトルがふさわしくありません。これは、インターネットに掲載されていたものをコピペしたものです。言いたいことは良く理解できますが、誤解を招きそうなので、若干説明を加えておきます。

まず、タイトルを「国民国家の様々なパターン」とするのではなく、「国家の様々なパターン」とすべきです。

それから、state(複合国家)、nation(国民国家)などと、注釈を入れるとわかりやすいです。これでみると、日本は国民国家の部分がほとんどを占めていることが良くわかります。

ちなみに、nationとは、 (政府の下で共通の文化・言語などを有する)国民の国という意味でです。stateとは、一定の領土を有し政治的に組織され主権を有する国のことをいいます。

日本人の多くは、生まれてからずっとnationに住んでいるため、そのことをあまりにもあたり前に考えていますが、nationでない、stateである国は世界にいくらでもあります。

アメリカや、アラブ首長国連邦もそうですし、中国もそうです。今の世界は、依然として、利益による結びつきによるstateよりも、共通の文化・言語による結びつきによるnationへの希求のほうがはるかに大きいということです。

スコットランド独立は、スコットランド人による国民国家を目指したものだった

日本には明らかに政党として、まともな左翼は存在しません。民主党など、たとえば、増税しないことを公約として、政権交代したのですが、あっというまにその公約を翻して、増税法案を通してしまいしまた。他のこともいろいろありますが、これ一つとっても、まともではないことがわかります。

民主党は、政権交代のときに二大政党制を目論んでいたようですが、二大政党制はまず日本のような政治風土ではできません。なぜなら、左翼の自覚があまりにも足りなすぎるからです。

残念ながら、今のままでは、日本ではどの政党も万年野党です。民主党が駄目だからといって、社民党や共産党ではなおさら駄目で、私達は自民党が万年与党になることを認めざるをえない状況にあります。

現状では残念ながら、自分たちの理念や理想を旨とする左翼ではなく、保守や、その時々の政権与党に対する反逆としての思想しか持ちあわせない左翼が主流となっています。理念・理想を持たず、時々の政府に対する反骨精神しかない左翼に、魅力など誰も感じません。

反骨精神というと聴こえが良いですが、これなど、今やただの頑固者と言い換えても差し支えない侮蔑の言葉です。なぜなら、社会は変化していくのがあたり前であり、ただ反対しているだけでは、変わっていく社会に対応できないからです。社会に対応していくためには、どんな組織であれ、自ら変貌を遂げなくてはなりません。

そうして今日本で主流となっている、左翼は時々の与党に対して反対勢力として存在しているどころか、自虐的歴史観の発信源ともなっています。その時々の政権与党などに反対するだけではなく、日本そのものを完全否定、破壊するのが正しいと考える、EUなどの左翼では考えられないような考え方で運営されています。

現在の日本の左翼の主流は反骨精神のみで創造性は失われた

本来「左翼は革新、革新は革新を呼ぶ」という理念の下に運営されるべきものであったはずです。しかしも、左翼の自覚があまりにも足りなすぎるため、左翼=革新、右翼=保守という考え方はなりたたなくなってしまいました。今の左翼の頭中身は、まるで化石のようです。

本来的には、左翼は新しい左翼を常に追及し、国政の内部システムを監査するという役目もあったはずです。

本来まともな、左翼政党の存在価値は、考え方は右翼や、保守などとは異なっていたにしても、現代主権国家における国益重視にあるべきなのです。

その本来の姿を忘れた左翼は、日本の国益に敵対する特ア3国(中国・韓国・北朝鮮)の擁護者になってみたり、朝日新聞をはじめとする日本の大手マスコミなどもそれを擁護し、ともに自虐史観を流布したりするという愚劣な行動を繰り返しています。、

単なる反逆者としての左翼は、本来の左翼としての自覚もなく、誇りも捨て去ったものと見えます。

この私のブログ記事にも、掲載したものですが、以下に西村幸祐氏のツイートを以下に再掲載しておきます。
もうすでに、20年程前から、左翼、右翼と分類すること事態が、あまり意味を持たなくなりました。本来のアベノミクス、特に金融緩和策は、EU諸国では左翼が支持する政策でもあります。これに対して何のコミットもしない左翼は、存在意義が疑われるのは当然のことです。

今日本では、西村氏がツイートしたように、現在主流である反骨精神に凝り固まった左翼から訣別した人も多いそうですが、そういう人たちには、まともな左翼に転向していただきたものです。

反骨精神ではなく、自分たちの理念や理想を旨とする左翼しかも、社会が受け入れる左翼に転向していただきたいものです。

福沢諭吉は、近代リベラリズムの父ともいえる人物である
長い歴史がある日本のリベラリズム、「保守」ともつながる左翼を目指していただきたものです。日本には、そのような左翼が必要です。万年与党の自民党が、今のまま政治システムを変えなければ、なかなか良い政治はできません。安倍総理自身が、今の政治システムの不備により、相当苦しんでいます。

ブログ冒頭の記事の、安倍総理が、賃金に口をはさむのは、反成長・反金融政策で凝り固まっている、戦後の「へたれ左翼」に対して、安倍総理の政策(特に金融政策等)は決して左翼に反対されるべきものでなく、デフレ脱却という、左翼・右翼、社会的地位の上・下に関係なく、本来は、日本という国を良くするための政策であることをアピールしたかったのだと思います。もしかすると、増税への反対のムードを盛り上げたかったという意図もあったかもしれません。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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