ラベル 米韓軍 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 米韓軍 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2017年4月4日火曜日

米韓軍の最高機密軍事作戦が流出か 北がハッキング…過去最悪の被害 韓国メディア報道―【私の論評】米軍による北朝鮮攻撃は、首脳会談での習近平の対応いかんで決まる(゚д゚)!

米韓軍の最高機密軍事作戦が流出か 北がハッキング…過去最悪の被害 韓国メディア報道

3月6日、韓国の北朝鮮との国境線近くで、軍事訓練の準備を進める米軍の兵士ら
 韓国KBSテレビは3日、韓国軍の内部ネットワークに対する北朝鮮のハッキングで、朝鮮戦争が全面再開された際に適用となる米韓軍の軍事作戦「作戦計画5027」が流出していたと報じた。韓国政府関係者の話としている。

 同計画は最高機密とみられ、流出が事実なら韓国軍の受けた過去最悪のハッキング被害となり、米韓軍の展開に深刻な影響が及ぶ可能性がある。

 ハッキングは昨年9月に発生し、12月に発覚した。しかし、韓民求国防相は当時「深刻な影響をもたらすものではない」とし、被害は軽微だと主張していた。

 韓国政府関係者によると、最近になって軍内部の捜査機関が被害状況を国防相に報告したという。

 軍事筋や韓国メディアによると、作戦計画5027は北朝鮮の朝鮮人民軍の南侵による朝鮮戦争再開を想定し、1970年代から改定が重ねられてきた。

 米韓軍が陸上で北朝鮮の進撃をとどめて北上すると同時に、北朝鮮の日本海と黄海の東西両海岸に海兵隊を上陸させ、平壌一帯を制圧するとのシナリオとみられている。

【私の論評】米軍による北朝鮮攻撃は、首脳会談での習近平の対応いかんで決まる(゚д゚)!

朝鮮半島有事をめぐっては、在韓米軍はどう動くべきかについて、複数のシミュレーションが存在します。これに関する4つのコードとその簡単な説明を以下に掲載します。この他にもコードが存在しますが、現在実施される可能性があるものに絞ります。
5027:北朝鮮が韓国に侵攻した状況に対応する対応 
5029:クーデターや革命などが起こったさいの対応 
5030:必要物資を枯渇させて政変を起こさせる対応 
5015:北朝鮮の核・ミサイル基地への先制限定攻撃
5027については、ブログ冒頭の記事にも一部掲載されていますが、無論のこと詳細は示されていません。以下に防衛筋な、軍事評論家などによる推測を掲載しておきます。
まず北のレーダーをかいくぐってステルス型のB2爆撃機が、迎撃ミサイルの基地を爆撃して無力化する。続いてF22戦闘機が、レーダー施設を攻撃。これで敵の“目”を完全にふさぐ。米グアム基地からB52爆撃機、韓国軍もF15K戦闘機を発進させて北の軍事拠点に絨毯爆撃を仕掛ける。 
これに対抗する北の主力戦闘機はロシア製の「ミグ29」戦闘機。情報筋によると、実戦で使えるのは十数機で「北は米韓両軍の圧倒的な戦力差になすすべがない」(防衛筋)という。 
攻撃は空に留まらず、「日本海に展開するオハイオ級原潜から巡航ミサイル『トマホーク』が発射され、軍事拠点を狙う。海と空からの一斉攻撃が終わると、米韓連合の陸軍部隊が38度線を越えて平壌に向けて進軍する」。 
すべての作戦が終了して平壌が陥落するまでに「中国軍の(北への)加勢がなければ、長くても2週間程度。
5027に関しては、北朝鮮が韓国に侵攻した場合のコードです。以下に述べるように、これは今回米軍がトランプ大統領の決断によって実行しようとしているとみられる金正恩斬首作戦とは直接は関係ありません。

しかし、金正恩斬首を米軍が実行すれば、北朝鮮が韓国に侵攻する可能性は十分にあります。それに対する防衛措置が5027ですから、重要といえば重要です。しかし、私は今回漏れたのは、フェイク情報かもしれないと思っています。

オバマ大統領のときの昨年のこの情報が漏れたとされているときよりも前から、米軍は金正恩斬首作戦の準備を具体的に進めていました。そのような時期に、いくら韓国といえども米軍との関わりのある情報をやすやすとハッキングされるようなようなことはないと思います。

また、実際にハッキングされたとしても、これは軍事機密情報ですから、本来は発表しないのが当たり前だと思います。それをわざわざ発表するということは、そもそもハッキングされたのが、フェイク情報なのか、あるいは現時点ではハッキングされたとしても支障がない程度に「作戦計画5027」が改定されたからだと思います。

それよりも何よりも、最初からフェイク情報を流す目的で、北朝鮮に何があっても韓国に侵攻することを思いとどまらせるような、内容を流したのかもしれません。

5030についても、以下に簡単に掲載しておきます。これは以下のリンクから引用しました。詳細を知りたい方は、以下をご覧になってください。


以下に一部引用します。以下は、金正日が存命だったときのプランであり、金正日の名前もでてきますが、これは無論現在では金正恩と読み替えてください。
作戦計画5030は、北朝鮮の限定的な軍事資源を枯渇させ、金正日に対する軍事クーデターなどを誘発させる事態、あるいは最終的に金正日の「除去」に繋がる雰囲気を醸成させることを目的としており、「撹乱工作作戦」と呼ぶべきものである。 
こうした謀略工作は、かつてはCIA(米中央情報局)が担当していたが、作戦計画5030の特長は、謀略工作を軍事オペレーションとして組み込み、DIA(米国防情報局)が主体となって軍が実施することにある。以下はその工作内容である。 
(1) 食糧、水、及びその他の戦時備蓄を枯渇させる目的で軍事演習を実施
(2) スクランブルにより貴重な航空燃料を消費させる目的で頻繁な偵察飛行を実施
(3) 戦略的な偽情報により内部混乱を助長
(4) 政権中枢の幹部たちの亡命を積極的に支援
(5) 金正日の資金源を壊滅させる目的で外貨の流入径路を遮断(合法措置) 
戦闘ではなく謀略によって、北朝鮮の金正日独裁体制を瓦解させるのが、作戦計画5030の特徴である。実際、米軍の撹乱工作である作戦計画5030により、金正 日に対する攻撃作戦はすでに開始されている。 
ブッシュ大統領は、戦争ではなく謀略 によって「危険な男」を除去しようとしているようである。また、作戦計画5026 と5030を統合することによって、金正日個人をピンポイント攻撃できる態勢は、 すでに整っていると思われる。外交交渉の場で金正日が国際協約を無視するような態 度に出れば、国際世論の後押しを受けて、金正日の抹殺という選択肢もあり得るのか もしれない。
5015は、2015年6月に策定されています。その内容について、ジャーナリストの山口敬之氏は、『週刊文春』3月30日号で、次のように説明していま。
 これは(5015)は、最新兵器の特性を活用した核・ミサイル基地への先制攻撃や指導部の排除も含まれる作戦だ。軍事施設を徹底的に破壊するため、攻撃対象は700ヵ所に上り、いずれも基本的に壊滅させることが求められている。ミサイルや特殊爆薬で爆撃しては、攻撃の成果を偵察機で検証し、必要ならば再攻撃を仕掛ける。攻撃完了には数週間から数ヶ月からかかると見られる。──『週刊文春』3月30日号より
現在、トランプ大統領が実行しようとしている軍事作戦は、以上のどの作戦コードとも違うようです。

作戦の目的は、5015の目的である北朝鮮の核・ミサイル基地への限定攻撃ではなく金正恩委員長の「司令部システム」への限定攻撃です。したがって、攻撃対象は5015でいう700ヵ所ではなく、20~40ヵ所に過ぎないのです。司令部システムへの限定攻撃で狙うのは、あくまで金正恩委員長自身であり、いわゆる「金正恩斬首」なのです。金委員長による「核による断末魔の反撃」を抑えることを目的にするものです。
米国が「斬首作戦」を展開するのは、オサマ・ビン・ラディンを処刑したさいのオペレーションと同じです。現在、米韓合同軍事演習で、そのときの特殊部隊要員はすべて米空母カールビンソンに乗船して韓国周辺にやってきています。

トランプ米大統領が「金正恩斬首作戦」にこだわっている証拠といえるものがあります。それは、民主党のラッセル国務次官補を3月8日まで続投させたことです。ラッセル氏は、30年以上の経験を持つ職業外交官で、日韓両国で勤務した経験を持つアジ
アのスペシャリストです。
トランプ大統領はオバマ政権時代の幹部を根こそぎ解任していますが、ラッセル国務次官補だけは留任させたのです。それはラッセル国務次官補が「金正恩斬首作戦」の考案者だからなのです。ラッセル氏は、2016年10月に安全保障記者を前に次のような衝撃的な発言をしています。

金正恩は核攻撃能力を強化するだろうが、そうすれば金正恩は即死する。──ラッセル国務次官補

ラッセル元国務次官補
「即死」という言葉は、非常に強い響きを持っています。昨年10月の時点でラッセル国務次官補がこの発言をしていたことはオバマ政権のときから「金正恩斬首作戦」が周到に練られていたことを物語っています。そのラッセル氏も3月8日にはひっそりと退任しています。

これは、彼がいなくても作戦を実行できる体制が国務省にできたことを意味します。ここで重要なのは、「金正恩斬首作戦」は北朝鮮という国を崩壊させるのではなく、トップの首をすげ替えることを意味していることです。つまり、別のトップを用意する必要があります。

このトップに最もふさわしい人物は金正男氏以外いないのです。北朝鮮も米国が金生恩委員長の暗殺を企てていることは当然わかっています。そのため北朝鮮は、米国の動きを注視し、その動きに合わせていちいち反応しています。そうして、日米首脳会談が行われたのは今年の2月のことですが、それを狙うように、北朝鮮は、移動車両から弾道ミサイルを発射して牽制しています。

そして、安倍首相が帰国の途についた頃に、金正男氏がマレーシアでVXガスで暗殺されたのです。金正恩委員長は、自分に代わり、北朝鮮のトップの座につく可能性の高い金正
男氏を暗殺したのです。

3月1日に米韓合同軍事演習が始まると、それを牽制するかのように、北朝鮮は3月6日に弾道ミサイル4発を同時に打ち上げています。そして3発のミサイルが日本のEEZ(排他的経済水域)に落下したのです。軍事専門家の分析によると、長崎県の米海軍佐世保基地と、山口県の米海兵隊岩国基地が標的だったのではないかとされています。

そして3月15日から19日まで、ティラーソン国務長官は日本、韓国、中国の3ヶ国を訪問しました。これは、作戦が実行される可能性があることを伝える歴訪であったと思われます。このティラーソン国務長官をサポートするためか、3月17日にトランプ大統領は、北朝鮮について次のツイートを発信しています。

北朝鮮の行動は非常に悪い。アメリカを長年愚弄し続けた。中国は事態を放置してきた。──トランプ大統領

このトランプ大統領のツイートに呼応して、北朝鮮は19日に弾道ミサイル推進エンジンの燃焼実験を公開して米国を牽制したのです。非常にきわどい火遊びであるといえます。 

そうして、以前このブログに掲載したように、“新”正恩氏斬首作戦 トランプ氏「最終決断」秒読み段階に入っているのです。

これについては、以前このブログにも掲載しました。その記事のリンクを以下に掲載します。
【スクープ最前線】“新”正恩氏斬首作戦 トランプ氏「最終決断」秒読み…特殊部隊の単独作戦で「すでに待機」―【私の論評】正恩は、習近平によって斬首される(゚д゚)!
トランプ大統領
北朝鮮情勢が緊迫している。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏殺害事件などを受け、ドナルド・トランプ米大統領が最終決断を迫られているのだ。「兄殺し」もいとわない狂気のリーダーに、核・化学兵器搭載可能な大陸間弾道ミサイル(ICBM)を握らせれば世界の平和と安定が脅かされかねない。ジャーナリスト、加賀孝英氏の独走リポート。
「あいつ(正恩氏)は異常だ!テロリストだ!トランプ大統領は、そう吐き捨てたようだ」。旧知の米情報当局関係者はそう語った。驚かないでいただきたい。朝鮮半島有事が秒読みで迫っている。米国は、国連安保理決議を無視した新型中距離弾道ミサイルの発射(12日)や、猛毒の神経剤VXを使用したマレーシアでの残忍な正男氏殺害事件(13日)を受け、新たな「作戦計画=正恩氏斬首作戦」を準備した。米国はこれまで、北朝鮮に対して「作戦計画5015」を用意してきた。
  
どこが違うのか。米軍関係者が明かす。「5015は、北朝鮮の核・軍事施設など約700カ所をピンポイント爆撃し、同時に、米海軍特殊部隊(ネービーシールズ)などが正恩氏を強襲・排除する。新作戦計画は、特殊部隊の単独作戦だ。国際テロ組織『アルカーイダ』の最高指導者、ウサマ・ビンラーディン殺害時と同じだ」。
この記事では、私は【私の論評】で、正恩が、習近平によって斬首される可能性についても示唆しました。

実際習近平がこのくらいの気構えで北朝鮮問題を打開しようとすれば、トランプ大統領も金正恩斬首作戦の実行を踏みとどまるかもしれません。

習近平
トランプ米政権の発足後、最初の米中首脳会談が今週開かれます。6日から7日にかけてはトランプ大統領の招聘で訪米し、フロリダ州の海辺の別荘で会談することになっています。

米国は、これまでの北朝鮮政策が失敗だったと表明しています。技術を高める北朝鮮への核・ミサイルへの対処に時間はかけられないです。時間をかければ、いずれ北朝鮮はアメリカ全土を核ミサイルの射程距離に収めてしまうことになります。

この問題に関して、トランプ氏は英紙のインタビューで「中国が解決しようとしない場合は、われわれが対処する」と語りました。これは、米国単独での対応も辞さない意味です。

すでに、トランプ政権は北朝鮮をテロ支援国家に再指定することを検討中です。中国企業などへの追加制裁も発動しています。

中国は対話路線に固執しています。それによる非核化は非現実的なことについて、習近平国家主席とどれだけ認識を共有できるかが今回の会談の最重要課題になることでしょう。

この会談で、習近平が北朝鮮に対する態度を改めることを確約すれば、トランプ氏は様子見をすることでしょう。しかし、その後中国の態度が改まらなければ、北のミサイルが米国全土を射程内に収める以前に必ず、トランプ大統領は、金正恩斬首作戦を実行します。

【関連記事】


特報 米国司法省 IR疑惑で500ドットコムと前CEOを起訴 どうなる岩屋外務大臣―【私の論評】岩屋外務大臣の賄賂疑惑が日本に与える影響と重要性が増した企業の自立したリスク管理

特報 米国司法省 IR疑惑で500ドットコムと前CEOを起訴 どうなる岩屋外務大臣 渡邉哲也(作家・経済評論家) まとめ 米国司法省は500ドットコムと元CEOを起訴し、両者が有罪答弁を行い司法取引を結んだ。 日本側では5名が資金を受け取ったが、立件されたのは秋本司被告のみで、他...